JPH06250732A - プログラマブルコントローラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ユーザ側でデータ収集用のプログ
ラムを作成することなく、シーケンスプログラムの動作
を容易に解析することを目的とする。 【構成】 各入力データから収集対象となる入力データ
を指定するデータ収集情報及び収集終了条件が記憶され
る収集情報記憶手段と、データ収集要求及びプログラム
解析要求を出力する処理要求発生手段と、処理要求発生
手段からデータ収集要求を受けると、収集情報記憶手段
内のデータ収集情報に指定された入力データのデータ収
集を実行し、収集情報記憶手段内の収集終了条件に基づ
いてデータ収集を終了するデータ収集手段と、処理要求
発生手段からプログラム解析要求を受けると、データ収
集手段に収集された各入力データに基づいてシーケンス
プログラムを実行させるプログラム解析手段と、プログ
ラム解析手段によるシーケンスプログラムの実行結果を
出力する実行結果出力手段とを備えたことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シーケンスプログラム
を実行するプログラマブルコントローラに係わり、特に
シーケンスプログラムの動作を解析し得るプログラマブ
ルコントローラに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、産業制御分野では、予め記憶され
たシーケンスプログラムに基づいて制御対象を制御する
プログラマブルコントローラが広く用いられている。

【０００３】この種のプログラマブルコントローラは、
メーカにより販売されると共に、購入したユーザによっ
て制御対象に対応するようにシーケンスプログラムが作
成され、制御対象から受ける入力データを当該シーケン
スプログラムに基づいて処理することにより、制御対象
を制御している。

【０００４】このようなプログラマブルコントローラで
は、制御対象の制御性が悪い場合、ユーザによってシー
ケンスプログラムの動作が解析されると共に、この解析
結果に基づいてシーケンスプログラムが改良される。

【０００５】なお、この種の解析は、解析時点における
入出力データを作業者が収集し、かつ、収集したデータ
に基づいて、ユーザがシーケンスプログラムの動作を机
上で推測することにより、行われている。

【０００６】また、このような解析の自動化を図るた
め、解析時点の入出力データを記憶するデータ収集用の
シーケンスプログラムを実際に運転中のシーケンスプロ
グラム上に追加し、その収集プログラムを実行させる技
術が考えられている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなプログラマブルコントローラでは、収集データに
基づいてユーザがシーケンスプログラムの動作を推測し
ながら解析するために、動作解析に多くの時間が費やさ
れるという問題がある。また、このような解析は、制御
対象を熟知していることが必要であり、ごく限られたユ
ーザしか行うことができない。

【０００８】一方、解析の自動化技術においては、シー
ケンスプログラムに対してデータ収集用のシーケンスプ
ログラムを追加する必要があるため、収集するデータの
記憶メモリが必要となり、データ収集時間に対応してシ
ーケンスプログラムの実行時間が低下するという問題が
ある。

【０００９】また、データ収集用のシーケンスプログラ
ムを作成するには、制御対象を熟知していることが必要
であるので、同様にごく限られたユーザしか行うことが
できない。

【００１０】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、ユーザ側でデータ収集用のプログラムを作成するこ
となく、シーケンスプログラムの動作を容易に解析し得
るプログラマブルコントローラを提供することを目的と
する。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、入力データに
対し、シーケンスプログラムに基づいて所定の処理を実
行するプログラマブルコントローラにおいて、複数の前
記入力データのうちで収集対象となる入力データを指定
するデータ収集情報及びデータ収集を終了させる収集終
了条件が記憶される収集情報記憶手段と、外部からの操
作に応動してデータ収集要求及びプログラム解析要求を
出力する処理要求発生手段と、この処理要求発生手段か
らデータ収集要求を受けると、前記収集情報記憶手段に
記憶されるデータ収集情報に指定された入力データのデ
ータ収集を実行し、かつ、前記収集情報記憶手段に記憶
される収集終了条件に基づいて当該データ収集を終了す
るデータ収集手段と、前記処理要求発生手段からプログ
ラム解析要求を受けると、前記データ収集手段に収集さ
れた各入力データに基づいて、前記シーケンスプログラ
ムを実行させるプログラム解析手段と、このプログラム
解析手段による前記シーケンスプログラムの実行結果を
出力する実行結果出力手段とを備えたプログラマブルコ
ントローラである。

【００１２】

【作用】従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、複数の入力データのうち、収集対象となる入
力データを指定するデータ収集情報及びデータ収集を終
了させる収集終了条件が記憶される収集情報記憶手段を
設け、処理要求発生手段では、外部からの操作に応動し
てデータ収集要求がデータ収集手段に出力され、データ
収集手段では、このデータ収集要求を受けると、収集情
報記憶手段に記憶されるデータ収集情報に指定された入
力データが収集され、かつ、収集情報記憶手段に記憶さ
れる収集終了条件に基づいて当該データ収集が終了され
る。

【００１３】また、プログラム解析手段では、処理要求
発生手段からプログラム解析要求を受けると、データ収
集手段に収集された各入力データに基づいて、シーケン
スプログラムを実行させ、実行結果出力手段ではプログ
ラム解析手段によるシーケンスプログラムの実行結果が
出力される。これにより、ユーザ側でデータ収集用のプ
ログラムを作成することなく、シーケンスプログラムの
動作を容易に解析することができる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。

【００１５】図１は本発明の一実施例に係るプログラマ
ブルコントローラの構成を示すブロック図である。この
プログラマブルコントローラにおいては、処理要求発生
手段及び実行結果出力手段としての端末１がインタフェ
ース２を介してバス３に接続されている。このバス３
に、プロセッサ４、制御プログラム５を記憶するメモ
リ、入出力装置６、収集情報メモリ７、収集データメモ
リ８、シーケンスプログラム９を記憶するメモリ及びそ
の実行データメモリ１０が接続されている。ここで、制
御プログラム５は、データの収集及びシーケンスプログ
ラム９の解析をプロセッサ４に実行させる。

【００１６】また、収集情報メモリ７には、複数の入出
力データのうちの収集対象となる入出力データを指定す
るデータ収集情報及びそのデータ収集を終了させる収集
終了条件が予め記憶される。なお、これらデータ収集情
報及び収集終了条件は端末１を介して設定される。

【００１７】収集データメモリ８は、例えば複数のブロ
ックからなるＦＩＦＯメモリであって、図示しない制御
対象から入出力装置６を介してプロセッサ４により収集
されたデータが当該プロセッサ４によって順次書込まれ
る。

【００１８】次に、以上のように構成されたプログラマ
ブルコントローラの動作を図２乃至図４を用いて説明す
る。なお、図２及び図３はデータ収集処理を示す流れ図
であり、図４はシーケンスプログラムの解析処理を示す
流れ図である。まず、解析処理に必要なデータを収集す
るデータ収集処理を図２及び図３を用いて説明する。

【００１９】いま、オペレータが端末１を操作すること
によって、データ収集要求がプロセッサ４に入力され
る。プロセッサ４では、データ収集要求を受けると、図
２に示すようにデータを入出力装置６から入出力する一
括入力処理が実行され（ＳＴ１）、続いて、収集終了条
件が不成立のとき、ステップ１で入出力されたデータの
うち、収集情報メモリ７に指定されたデータを収集デー
タメモリ８に収集するデータ収集処理が実行される（Ｓ
Ｔ２）。また、このステップ２が終了すると、ステップ
１で入出力されたデータによってシーケンスプログラム
９が実行され（ＳＴ３）、ステップ３の実行が終了する
と、再度ステップ１から順次処理が実行される。このよ
うにプログラマブルコントローラでは、定周期にてステ
ップ１〜３からなるデータ収集過程が繰返し実行され
る。ここで、ステップ２におけるデータ収集処理を説明
する。

【００２０】まず、プロセッサ４では、図３に示すよう
に端末からのデータ収集要求の有無が判定され（ＳＴ１
１）、データ処理要求が無しのとき、データ収集処理が
終了され、データ収集要求が有りのとき、収集終了条件
が成立したか否かが判定される（ＳＴ１２）。ステップ
１２では、収集終了条件が成立したとき、データ収集処
理が終了され、収集終了条件が不成立のとき、ステップ
１３へ行って収集データメモリ８の最終ブロックの前の
ブロックから順に次ブロックへデータが転送される（Ｓ
Ｔ１３）。なお、ステップ１３の実行前に最終ブロック
に記憶されていた収集データは消去される。

【００２１】続いて、プロセッサ４では、全てのブロッ
クのデータ転送が完了したか否かが判定され（ＳＴ１
４）、未完了のとき、再度ステップ１３へ戻り、完了し
たとき、収集データメモリの先頭ブロックに今回収集し
たデータが転送されて書込まれる（ＳＴ１５）。このよ
うな処理をスキャン毎に繰返し実行することによってデ
ータが収集される。次に、収集されたデータによるシー
ケンスプログラムの解析処理を図４を用いて説明する。

【００２２】まず、プロセッサ４では、端末１からプロ
グラム解析要求を受けると、収集データによるシーケン
スプログラム９の実行が初回か否かが判定され（ＳＴ２
１）、初回のとき、シーケンスプログラム９に対する実
行データを収集データメモリ８の最終ブロック番号に対
応する収集データとする旨が設定され（ＳＴ２２）、初
回でないとき、実行データを前回のブロック番号から１
を減算したブロック番号に対応する収集データとする旨
が設定される（ＳＴ２３）。

【００２３】続いて、プロセッサ４では、ステップ２２
又はステップ２３にて設定された収集データが実行デー
タメモリ１０へ実行データとして転送され（ＳＴ２
４）、当該実行データに基づいてシーケンスプログラム
９が実行され（ＳＴ２５）、シーケンスプログラム９の
実行状態及び実行データの内容からなる実行結果が端末
１に表示出力される。なお、このステップ２５により、
当該実行データに対するシーケンスプログラム９の動作
が明らかになる。

【００２４】また、シーケンスプログラム９が終了する
と、プロセッサ４では、当該実行データが収集データメ
モリ８の先頭ブロックに記憶されたものであるか否かが
判定され（ＳＴ２６）、先頭ブロックに記憶されたもの
でないとき、ステップ２１に戻って同様の処理を繰返
し、先頭ブロックに記憶されたものであるとき、動作解
析が終了される（ＳＴ２７）。

【００２５】上述したように、本実施例によれば、デー
タ収集情報及び収集終了条件が記憶される収集情報メモ
リ７を設け、端末１からデータ収集要求が有ると、プロ
セッサ４が、データ収集情報に指定された入力データを
収集すると共に、収集終了条件によって当該データ収集
を終了し、端末１からプログラム解析要求が有ると、収
集した各入力データに基づき，プロセッサ４がシーケン
スプログラム９を実行してその実行結果を端末１に表示
出力するようにしている。

【００２６】このように、ユーザ側でデータ収集用のプ
ログラムを作成することなく、シーケンスプログラムの
動作を容易に解析できるようにしたので、シーケンスプ
ログラムの動作解析に費やされた多くの時間を削減でき
ると共に、制御対象を熟知していないユーザでも容易、
かつ、正確にシーケンスプログラムの動作を解析するこ
とができる。

【００２７】また、本実施例では、シーケンスプログラ
ムに対してデータ収集用のシーケンスプログラムを追加
せず、制御プログラムによってデータ収集を実行するよ
うにしたので、データ収集時間に対応するシーケンスプ
ログラムの実行時間の低下を防止することができる。

【００２８】なお、上記実施例では、シーケンスプログ
ラム９の実行結果を逐次表示出力する場合について説明
したが、これに限らず、全収集データについてシーケン
スプログラム９を実行した後に当該全収集データに対す
る実行結果を一度に表示出力するようにしても、本発明
を同様に実施して同様の効果を得ることができる。その
他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して
実施できる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
ータ収集情報及び収集終了条件が記憶される収集情報記
憶手段を設け、データ収集手段が、このデータ収集情報
に指定された入力データを収集すると共に、該収集終了
条件によってデータ収集を終了し、かつ、プログラム解
析手段がこれら収集された各入力データに基づいてシー
ケンスプログラムを実行し、実行結果出力手段によって
その実行結果を出力するようにしたので、ユーザ側でデ
ータ収集用のプログラムを作成することなく、シーケン
スプログラムの動作を容易に解析できるプログラマブル
コントローラを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るプログラマブルコント
ローラの構成を示す図。

【図２】同実施例におけるシーケンスプログラムの実行
処理及びデータ収集処理の動作を示す流れ図。

【図３】同実施例におけるデータ収集処理の動作を示す
流れ図。

【図４】同実施例におけるプログラム解析処理の動作を
示す流れ図。

【符号の説明】

１…端末、２…インタフェース、３…バス、４…プロセ
ッサ、５…制御プログラム、６…入出力装置、７…収集
情報メモリ、８…収集データメモリ、９…シーケンスプ
ログラム、１０…実行データメモリ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力データに対し、シーケンスプログラ
   ムに基づいて所定の処理を実行するプログラマブルコン
   トローラにおいて、 複数の前記入力データのうちで収集対象となる入力デー
   タを指定するデータ収集情報及びデータ収集を終了させ
   る収集終了条件が記憶される収集情報記憶手段と、 外部からの操作に応動してデータ収集要求及びプログラ
   ム解析要求を出力する処理要求発生手段と、 この処理要求発生手段からデータ収集要求を受けると、
   前記収集情報記憶手段に記憶されるデータ収集情報に指
   定された入力データのデータ収集を実行し、かつ、前記
   収集情報記憶手段に記憶される収集終了条件に基づいて
   当該データ収集を終了するデータ収集手段と、 前記処理要求発生手段からプログラム解析要求を受ける
   と、前記データ収集手段に収集された各入力データに基
   づいて、前記シーケンスプログラムを実行させるプログ
   ラム解析手段と、 このプログラム解析手段による前記シーケンスプログラ
   ムの実行結果を出力する実行結果出力手段とを備えたこ
   とを特徴とするプログラマブルコントローラ。