JPH0625035Y2 - 電気設備盤用内蔵ユニットの構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は防災システム等に用いる中継器盤のような電気
設備盤に取り付ける内蔵ユニットの構造に関するもので
ある。

［背景技術］ 第５図はこの種の従来例の概略構成を示しており、この
従来例では盤の底部に取り付ける中底板１の上面に制御
ユニットのような内蔵ユニット本体２を取付け、この内
蔵ユニット本体２を覆うように箱状のカバー３を被着し
ていた。

ところがこの被着はカバー３の両側側板３ａ，３ｂの下
端より外方へ突出させた取付片４ａ，４ｂを螺子５によ
って中底板１に締め付け固定することにより行っていた
ため、メンテナンス時にカバー３簡単に外すことができ
ず、しかもカバー３と中底板１とを螺子固定しているた
め、螺子５の先が中底板１の下面より突出し、そのため
内蔵ユニットの固定箇所に逃げ穴を設ける必要があっ
て、固定場所に制約があった。

［考案の目的］ 本考案は上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目
的とするところは盤内取り付け後のメンテナンスが容易
で、しかも美観を損ねない電気設備盤用内蔵ユニットの
構造を提供するにある。

［考案の開示］ 本考案は断面コ字状で両側側片の先端には電気設備盤に
取付ける取付部を設けた中底板と、中底板の中央片に取
り付けられる内蔵ユニット本体と、底部が開口し、天井
面には上記内蔵ユニット本体の操作面等が形成された面
を露出する開口窓を設け、上記中底板に内蔵ユニット本
体を覆うように被着されるカバーとからなり、該カバー
の両側側板の先端を中底板の両側側片の外面に沿うよう
に延設するともに、一方の延設先端に内方向に突出させ
た係止片を設けて、当該係止片に対応する中底板の側片
に穿設した孔に前記係止片を挿入係止し、上記カバーの
開口窓近傍の天井面に対応するように内蔵ユニット本体
から螺子止め片を突設して、上記カバーの天井面に穿孔
した挿通孔にカバー外から挿通した螺子を上記螺子止め
片の螺子孔に螺入締結したもので、カバーの取り外しが
簡単に行え、しかも取り付けた状態では確実に固定でき
る点に特徴がある。

以下本考案を実施例により説明する。

第１図は本考案の実施例の斜視図を示しており、内蔵ユ
ニットは中底板１と、カバー３と、内蔵ユニット本体２
とから構成されている。板金材からなる中底板１は断面
が略コ字状に折曲されたもので、両側側片１ａ，１ｂの
先端を水平に折曲して形成した取り付け部６ａ，６ｂを
盤に螺子等により固定することにより盤に取り付けられ
るものであり、上記側片の一方１ａには等間隔にスリッ
ト状の孔７を穿孔してある。第２図はこの中底板１の一
部破断省略した斜視図である。

内蔵ユニット本体２は上記中底板１の中央片の上面に取
り付けるもので、第３図(a)〜(c)に示すように例えば操
作部を設けた操作板８と、この操作板８を支持する支持
金具９，９とからなり、支持金具９，９の脚部１０，１
０…を中底板１の中央片の上面に螺子固定することによ
り中底板１に取り付けられるものである。

カバー３は第４図(a)〜(c)に示すように板金材から箱状
に形成され、中底板１の中央片上面に被着されるもの
で、両側側板３ａ，３ｂの下端を中底板１の両側側片１
ａ，１ｂに沿うように中底板１の上面より下方に延設し
てその延設片の下端を被着時に中底板１の取り付け部６
ａ，６ｂ上に当てるようになっている。また側板の一方
２ａの延設片の下端には内方向に折曲して係止片１１を
設けており、この係止片１１は中底板１の側片１ａに穿
設した孔７に挿入して係止するためのものである。

つまりカバー３を被着する際にはカバー３を斜め状態に
して中底板１に被着する場合には係止片１１先端を孔７
に挿入しながらこの挿入位置を軸としてカバー３を倒し
て他方の延設片を中底板１の取り付け部６ｂ上に載置す
るのである。

従って中底板１の被着した状態では第１図におけるカバ
ー３の右側へのずれ及び上下の動きを係止により規制で
き、また左側への動きを側片１ｂに沿う延設片により規
制できることになる。

一方カバー３の天井面には内蔵ユニット本体２の操作板
８の操作面を露出させる開口窓１２が開口しており、こ
の開口窓１２より内蔵ユニット本体２の操作が行えるの
である。ここでカバー３の開口窓１２の近傍の天井面に
は皿面押しにより挿通孔１３を穿設してあって、この挿
通孔１３にカバー３の外から螺子１４を挿通させて、内
蔵ユニット本体２より突出さてある螺子止め片１４の螺
子孔１６に螺合締結させることにより図においてカバー
３の右端の上下の動きを規制するようになっている。

尚被着したカバー３を取り外す場合には螺子１４を緩め
て外し、その後この被着時と逆にカバー３を起こして、
係止片１１を孔７から抜けばよい。

［考案の効果］ 本考案は上述のように構成しカバーの両側側板の先端を
中底板の両側側片の外面に沿うように延設するともに、
一方の延設先端に内方向に突出させた係止片を設けて、
当該係止片に対応する中底板の側片に穿設した孔に前記
係止片を挿入係止し、上記カバーの開口窓近傍の天井面
に対応するように内蔵ユニット本体から螺子止め片を突
設して、上記カバーの天井面に穿孔した挿通孔にカバー
外から挿通した螺子を上記螺子止め片の螺子孔に螺入締
結してあるので、中底板にカバーを螺子固定すること無
く被着でき、そのため中底板下面に螺子の先が突出する
こともなく美観を損なわないものであり、しかも内蔵ユ
ニット本体とカバーとを締結固定している螺子を外すだ
けで、カバーを外すことができるから、カバーの取り外
しが簡単に行えメンテナンスがやり易いという利点が有
り、しかも螺子の頭がカバーの表面にでるため、容易に
螺子を外すしたり、締めたりする作業ができ、またその
位置も分かりやすいという利点が有る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の斜視図、第２図は同上の中底
板の一部省略且つ破断した斜視図、第３図(a)，(b)，
(c)は同上の内蔵ユニット本体の上面図、側面図、正面
図、第４図(a)，(b)，(c)は同上のカバーの上面図、側
面図、正面断面図、第５図は従来例の分解斜視図であ
る。 １…中底板、１ａ，１ｂ…側片、２…内蔵ユニット、３
…カバー、３ａ，３ｂ…側板、６ａ，６ｂ…取り付け
部、１４…螺子、１５…螺子止め片である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】断面コ字状で両側側片の先端には電気設備
   盤に取付ける取付部を設けた中底板と、中底板の中央片
   に取り付けられる内蔵ユニット本体と、底部が開口し、
   天井面には上記内蔵ユニット本体の操作面等が形成され
   た面を露出する開口窓を設け、上記中底板に内蔵ユニツ
   ト本体を覆うように被着されるカバーとからなり、該カ
   バーの両側側板の先端を中底板の両側側片の外面に沿う
   ように延設するともに、一方の延設先端に内方向に突出
   させた係止片を設けて、当該係止片に対応する中底板の
   側片に穿設した孔に前記係止片を挿入係止し、上記カバ
   ーの開口窓近傍の天井面に対応するように内蔵ユニット
   本体から螺子止め片を突設して、上記カバーの天井面に
   穿孔した挿通孔にカバー外から挿通した螺子を上記螺子
   止め片の螺子孔に螺入締結して成る電気設備盤用内蔵ユ
   ニットの構造。