JPH0512210Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はエレベータのかご内に設置されるかご
操作盤、特に比較的低い位置に設置される身体障
害者用のかご操作盤に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のエレベータかご操作盤を第７図及び第７
図のＡ−Ａ線に沿う断面図である第８図により説
明する。

図に於いて、１はかご側壁２に固定された操作
盤の外箱、３は蓋状に形成されたフエースプレー
ト（表面板）、４はフエースプレート３に配置さ
れた操作ボタン、表示灯等の機器である。５はね
じであり、フエースプレート３の上下部の折り曲
げ部に設けた穴を貫通して、外箱１のねじ穴に螺
合することにより、フエースプレート３を外箱１
に固定している。また図示省略しているが、フエ
ースプレート３と外箱１とで形成された空間に
は、ランプやスイツチ等の機器が内蔵されてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

エレベータのかご操作盤は最も乗客の目につき
易いものであり、また保守点検時にフエースプレ
ートが頻繁に着脱されるため、意匠的に優れ、か
つフエースプレートの着脱が容易に行える構造で
なければならない。更に身体障害者が操作するた
めのかご操作盤の場合、比較的低い位置に設けら
れるため、操作盤前面のみならず、上面の意匠も
非常に重要なものとなる。

ところが、上記従来のかご操作盤は、４本のね
じを使用して、フエースプレートを外箱に固定し
ているため、フエースプレートの着脱に時間がか
かるという問題があつた。また、乗客の目につき
易い操作盤上面にねじを取り付けているため、ね
じの頭部が目につき、意匠を損なうという問題が
あつた。

本考案は上記従来の問題点を解消することを目
的としたものであり、フエースプレートの着脱が
容易で、しかも意匠を損なうことなくフエースプ
レートを外箱に強固に取り付けることのできるエ
レベータかご操作盤を提供するものである。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は係合ピンと受金具とによりフエースプ
レートを外箱に係合し、更に、外見上非常に目に
つきにくいフエースプレートの下部折り曲げ部
で、フエースプレートと外箱とをねじ止めしたも
のである。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図〜第４図により説明
する。第１図はかご操作盤の正面図、第２図は第
１図のＢ−Ｂ線に沿う断面図、第３図は第１図の
底面図の部分断面図、第４図は本実施例の要部で
ある係合部分の説明図である。

図に於いて、６はフエースプレート３の裏面に
２箇所固定された受金具、７は外箱１に固定され
た係合ピンである。受金具６には係合溝８が設け
られており、この係合溝８は係合ピン７の案内部
８ａと、係合ピン７と係合する係合部８ｂを有し
ている。

次に本実施例によるフエースプレートの着脱操
作について説明する。まず、外箱１の開口部を覆
うようにフエースプレート３を被せる。このとき
第４図に示すように、係合ピン７は相対的に７ａ
から７ｂの位置に移動する。次にフエースプレー
ト３の下部折り曲げ部からねじ５を外箱１のねじ
穴１ａに螺合していくと、フエースプレート３は
外箱１に対して相対的に上昇する。従つて、外箱
１に固定された係合ピン７は相対的に７ｂから７
ｃに移動し、係合部８ｂと係合する。更に、ねじ
５を締め付けると、係合ピン７は係合部８ｂの傾
斜に沿つて第４図左下へ下降しようとする。逆に
言えば、受金具６は第４図右上へ上昇しようとす
る。このため、フエースプレート３は、外箱１の
縁部１ｂ並びに側壁２に密着することになり、外
箱１に固定される。尚、係合部８ｂは第４図に示
すように、フエースプレート３の方向に斜め下方
に傾斜しているため、ねじ５を締め付けると、楔
作用により、フエースプレート３は一層強固に外
箱１に押し付けられることになり、フエースプレ
ート３と外箱１とは強固に固定される。また、フ
エースプレート３を取り外すときは上記と逆の動
作を行う。

尚、上記実施例では受金具６には、案内部８ａ
と係合部８ｂとを有する係合溝８が設けられてい
るが、第５図に示すように、係合部９ａのみを有
する受金具９であつても良い。また、第４図では
係合ピン７は断面円形であるが、第５図に示すよ
うに、係合部９ａの傾斜と同じ傾斜を有する断面
形状の係合ピン１０を使用しても良い。この場
合、係合部９ａと係合ピン１０の接触面積が大き
くなるため、フエースプレート３と外箱１とは一
層強固に固定されることになる。

第６図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、係合ピンと受金具の配置を逆にしたものであ
る。この実施例の場合、係合ピン７は上記実施例
とは逆にフエースプレート３に固定されており、
またこの係合ピン７が係合する係合溝８は外箱１
の側面１１に空けられている。つまり、外箱１の
側面１１を受金具として使用している。この場
合、係合部８ｂは係合溝８の上部に設けられ、上
記従来例の場合と同じくフエースプレート３側へ
斜め下方に傾斜している。尚、本実施例によるフ
エースプレートの着脱操作は上記実施例に準じる
ため説明は省略する。また、本実施例では外箱１
の側面１１に係合溝８を設けているが、係合溝を
有する受金具を別に外箱１に設けても良い。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、外見上
目につきにくい、従つて意匠上ほとんど問題にな
らないフエースプレートの下部折り曲げ部に設け
たねじを締め付けることにより、受金具と係合ピ
ンを楔作用によつて強固に固定できるため、従来
に比べねじの数が半減することによりフエースプ
レートの着脱操作がより容易になるとともに、意
匠を損なうことなくフエースプレートを外箱に強
固に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すエレベータか
ご操作盤の正面図、第２図は第１図のＢ−Ｂ線に
沿う断面図、第３図は第１図の底面図の部分断面
図、第４図は係合部分の詳細図、第５図は係合部
分の他の実施例、第６図は本考案の他の実施例を
示す図、第７図は従来のエレベータかご操作盤の
正面図、第８図は第７図のＡ−Ａ線に沿う断面図
である。 １……外箱、２……かご側壁、３……フエース
プレート、６，９……受金具、７，７ａ，７ｂ，
７ｃ，１０……係合ピン、８……係合溝、８ａ…
…案内部、８ｂ，９ａ……係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 一方に開口部をもつ外箱と、この外箱の方向
   に折り曲げられた折り曲げ部が少なくとも上下
   に形成され上記開口部を覆うフエースプレート
   とを有し、上記外箱の側壁と上記折り曲げ部と
   が対向するように上記フエースプレートを上記
   外箱に冠着する構成のエレベータかご操作盤に
   おいて、 フエースプレートの方向へ斜め下方に傾斜し
   た係合部を有する受金具を上記フエースプレー
   ト又は上記外箱のいずれか一方に設け、上記係
   合部と係合する係合ピンを上記フエースプレー
   ト又は上記外箱のいずれか他方に設け、上記フ
   エースプレートの下部折り曲げ部と上記外箱の
   側壁とをねじにより結合し、このねじを締めて
   上記フエースプレートを上方に移動させること
   により上記ピンが上記受金具の係合部と係合
   し、このねじを緩めて上記フエースプレートを
   下方に移動させることにより上記ピンの上記受
   金具の係合部との係合が外れるように構成した
   ことを特徴とするエレベータかご操作盤。 (2) 上記係合ピンは上記係合部の傾斜と等しい傾
   斜面を有する断面形状をなしていることを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のエ
   レベータかご操作盤。