JP2528806Y2 - ミラーの取り付け構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、ミラーの取り付け構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ミラーの取り付けにあたって、図
７に示すようなミラーの取り付け構造が用いられてい
る。このミラーの取り付け構造では、上向きの溝部２ａ
を有する下支持具２でミラー１の下端縁１ａを支持する
とともに、下向きの溝部３ａを有する上下動自在の上支
持具３を下ろして溝部３ａをミラー１の上端縁１ｂに被
せることにより、ミラー１の倒れを防ぐようになってい
る。

【０００３】下支持具２は不動であるが、上支持具３が
上下動するため、支持具２、３をベースＢに取り付けた
状態でミラー１の取り付け・取り外しが可能で使い勝手
がよい。ただ、上支持具３が上下動するため、何らかの
原因で強い振動を受けた場合など図６（ａ）に示す状態
の上支持具３に、図６（ｂ）に示すように、不測の上昇
が起きてミラー１が外れて落下する恐れがあり、安全性
が十分とは言えない。上下両支持具２、３共に不動であ
ればミラー１の落ちる心配はないが、取り付け・取り外
しの難しい使い勝手の悪いものとなる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】この考案は、上記の事
情に鑑み、ミラーの取り付け・取り外しが容易で、しか
も、ミラーの落下の心配のないミラーの取り付け構造を
提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項１記載の考案にかかるミラーの取り付け構造
は、上向きの溝部を有する下支持具でミラーの下端縁を
支持するとともに、下向きの溝部を有する上下動自在の
上支持具を下ろして前記溝部をミラーの上端縁に被せる
ことにより、ミラーの倒れを防ぐようにしてなる構造に
おいて、前記上支持具の上方には、この上支持具の不測
の上方への動きを防ぐストッパー用ねじを着脱可能に設
けた構成をとっている。

【０００６】例えば、サニタリーシステム中のミラーキ
ャビネットなどの場合、請求項２のように、ミラーの上
方には照明灯が設けられ、この照明灯にミラーと略同幅
の照明用カバーが設けられているが、この場合、ストッ
パー用ねじが前記照明用カバーの側方に位置する同カバ
ーとは別体の部材にねじ込まれていて、このストッパー
用ねじと上支持具の間の隙間に前記照明用カバーの下端
縁が挿入される構成であれば、非常に実用的である。

【０００７】

【作用】請求項１、２のミラーの取り付け構造の場合、
ミラー取り付け状態では上支持具上方に設けられたスト
ッパー用ねじが上支持具の不測の上昇を防ぐため、ミラ
ー落下の恐れがなく、ミラー取り外し時は、この着脱可
能なストッパー用ねじを外すだけで上支持具の必要な上
昇が可能となるため、ミラーの取り付け・取り外しは何
らの支障もなく容易に行える。

【０００８】請求項２記載のミラーの取り付け構造で
は、ミラーの上方には照明灯が設けられ、この照明灯に
ミラーと略同幅の照明用カバーが設けられていても、カ
バーの下端縁の挿入できる隙間がストッパー用ねじと上
支持具の間にあるため、照明用カバーに追加加工する必
要はないし、ストッパー用ねじは前記照明用カバーの側
方に位置する同カバーとは別体の部材を利用して設けら
れているため、ストッパー用ねじの取付部材（Ｌ金具
等）を別途に要しない。

【０００９】

【実施例】以下、この考案の実施例を図面を参照しなが
ら詳しく説明する。この考案は下記の実施例に限らな
い。 −実施例１（請求項１記載の考案の実施例）− 図１は、実施例１にかかるミラーの取り付け構造の要部
を斜め上方よりみた状態をあらわす。

【００１０】このミラーの取り付け構造は、ミラー１を
支える一対の上下支持具２、３を備え、Ｊ字状に折れ曲
げられて上向きの溝部２ａを有している下支持具２でミ
ラー１の下端縁１ａを支持する一方、やはりＪ字状に折
れ曲げられて下向きの溝部３ａを有している上下動自在
の上支持具３を下ろして前記溝部３ａをミラー１の上端
縁１ｂに被せることでミラー１の倒れを防ぐようになっ
ている。

【００１１】ミラー１を取り付けた状態では、図６
（ａ）にみるように、上支持具３は下に移動して高さＡ
の位置にあって溝部３ａがミラー１の上端縁１ｂに被さ
っており、一方、ミラー１を取り外す時には、図６
（ｂ）にみるように、上支持具３を上昇させて高さＢの
位置まで持ち上げ溝部３ａがミラー１の上端縁１ｂから
外れるようにすることができる。上支持具３は上下に長
い孔３ｂを通してねじ１１でベースＢに止められてお
り、ねじ１１が上下に長い孔３ｂの上縁に当たる位置
（高さＡ）から下縁に当たる位置（高さＢ）へ上昇させ
られるようになっているのである。

【００１２】ところで、このミラーの取り付け構造の場
合、上支持具３の上方には、この上支持具３の不測の上
昇を防ぐストッパー用ねじ５が着脱可能に設けられてい
る。上支持具５が振動で上昇しようとしても、ねじ５に
当たってそれ以上には上昇しないのである。ねじ５の頭
部が上支持具３に当たるため、ねじ５は頭部の厚いもの
が好ましい。ストッパー用ねじ５は、ねじ９、９でベー
スＢ上面に固定されたＬ金具６のねじ孔（図示省略）に
着脱可能にねじ込まれている。もちろん、このストッパ
ー用ねじ５は、図６（ａ）で示す高さＡと図６（ｂ）で
示す高さＢの間の高さで上支持具３の丁度頭上にくる位
置にあることは言うまでもない。高さＢより高い位置や
上支持具３の頭上を外れた位置にあったのでは、上支持
具３の不測の上昇を止められないことは明らかである。

【００１３】ミラー１を取り外す時は、ストッパー用ね
じ５をドライバー等で回して外せばよい。そうすれば、
上支持具３をミラー１から外れる高さＢまで上昇させら
れる。ミラー１を再び取り付けた後、ストッパー用ねじ
５をドライバー等で回してねじ込んでＬ金具６に取り付
けておく。そうすると、上支持具３の不測の上昇は起き
ない。何ら困難な作業ではない。

【００１４】−実施例２（請求項２記載の考案の実施
例）− 図２は、サニタリーシステム中の実施例２のミラーキャ
ビネットに適用された請求項２のミラーの取り付け構造
の要部をあらわす。図４は、ミラーキャビネットの外観
全体をあらわし、図５は、ミラーキャビネットの内部を
縦断面してあらわす。

【００１５】ミラー１はミラーキャビネットの中央にあ
って、Ｊ字状に折れ曲げられて上向きの溝部２ａを有し
ている下支持具２でミラー１の下端縁１ａを支持する一
方、やはりＪ字状に折れ曲げられて下向きの溝部３ａを
有している上下動自在の上支持具３を下ろして前記溝部
３ａをミラー１の上端縁１ｂに被せることでミラー１の
倒れを防ぐようになっている。

【００１６】ミラー１は、外枠１９と内枠２０の間に設
けられた照明灯で周りから照明される。すなわち、左右
上下には照明器具３６に取着された蛍光灯３７がそれぞ
れ配され、斜め上方左右には白熱灯３３がそれぞれ配さ
れている。ミラー１の上方に配された蛍光灯３７にはミ
ラーと略同幅の照明用カバー１５が設けられており、図
２にみるように、この照明用カバー１５の下端縁１５ａ
は上支持具３の上面まで入り込む。照明用カバー１５を
被着した状態では、このカバー１５が上支持具３の上昇
を止めているが、蛍光灯交換時などカバー１５を外した
場合は、上支持具３の不測の上昇は止められず、ミラー
１が外れる恐れがある。しかし、このミラーの取り付け
構造では、上支持具３の側方に着脱可能に設けられたス
トッパー用ねじ５があって、カバー１５を外した場合も
上支持具３の不測の上昇を止める構造が取られているの
である。

【００１７】すなわち、図２（ａ），（ｂ）にみるよう
に、照明用カバー１５の側方に位置する同カバー１５と
は別体の白熱灯用カバー（別体の部材）１０にねじ孔
（図示省略）が切られており、ここにストッパー用ねじ
５がねじ込まれているのである。ストッパー用ねじ５と
上支持具３の上面との間には若干の隙間があって、この
隙間に照明用カバー１５の下端縁１５ａが挿入されてい
る。

【００１８】もちろん、このストッパー用ねじ５は、図
６（ａ）で示す高さＡと図６（ｂ）で示す高さＢの間の
高さで上支持具３の頭上にくる位置にあることは言うま
でもない。ストッパー用ねじ５は、図３（ａ），（ｂ）
にみるように、図１の場合と同様に上支持具３の正面に
あってもよいのであるが、この場合には、Ｌ金具６を設
けたり照明用カバー１５に切り欠きを形成したりする必
要がある。Ｌ金具６の代わりになる適当な部材がなく、
また、照明用カバー１５の下端縁１５ａがＬ金具に当た
ってカバー１５をはめられないからである。

【００１９】これに対し、白熱灯用カバー（別体の部
材）１０のねじ孔にストッパー用ねじ５をねじ込む場合
には、カバー１０にねじ孔を明ける程度ですみ、Ｌ金具
６や照明用カバー１５の切り欠きが不用である。ミラー
１を取り外す時は、ストッパー用ねじ５をドライバー等
で回して外す。そうすれば、上支持具３をミラー１から
外れる高さＢまで上昇させられる。ミラー１を再び取り
付けた後、ストッパー用ねじ５をドライバー等で回して
ねじ込んでカバー１０に取り付けておく。そうすると、
上支持具３の不測の上昇は起きない。やはり何ら困難な
作業ではない。

【００２０】なお、１８はパッキン、３１は照明灯用の
スイッチ、３２は電気コンセントである。

【００２１】

【考案の効果】以上に述べたように、請求項１、２記載
の考案にかかるミラーの取り付け構造では、ストッパー
用ねじが上支持具の不測の上昇を防ぐためにミラー落下
の恐れはなく安全性が高く、ストッパー用ねじを外すだ
けで上支持具の必要な上昇が可能となるためにミラーの
取り付け・取り外しは容易で使い勝手がよい。

【００２２】請求項２記載のミラーの取り付け構造で
は、加えて、照明用カバーに追加加工が不用であり、し
かも、ストッパー用ねじの取付部材が不用であるため
に、非常に実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１にかかる請求項１のミラーの取り付け
構造の要部斜視図である。

【図２】実施例２のミラーボックスにおける請求項２の
ミラーの取り付け構造の要部構成をあらわす説明図であ
る。

【図３】請求項１のミラーの取り付け構造を適用したミ
ラーボックスの要部構成をあらわす説明図である。

【図４】実施例２のミラーボックスの全体外観をあらわ
す正面図である。

【図５】実施例２のミラーボックスの内部をあらわす縦
断面図である。

【図６】この考案のミラーの取り付け構造の上支持具の
上下動を説明する部分側面図である。

【図７】従来のミラーの取り付け構造をあらわす斜視図
である。

【符号の説明】

１ ミラー １ａ 下端縁 １ｂ 上端縁 ２ 下支持具 ２ａ 溝部 ３ 上支持具 ３ａ 溝部 ５ ストッパー用ねじ １０ 白熱灯カバー（別体の部材） １５ 照明用カバー １５ａ 下端縁

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上向きの溝部を有する下支持具でミラー
   の下端縁を支持するとともに、下向きの溝部を有する上
   下動自在の上支持具を下ろして前記溝部をミラーの上端
   縁に被せることにより、ミラーの倒れを防ぐようにして
   なるミラーの取り付け構造において、前記上支持具の上
   方には、この上支持具の不測の上昇を防ぐストッパー用
   ねじが着脱可能に設けられていることを特徴とするミラ
   ーの取り付け構造。
2. 【請求項２】 ミラーの上方には照明灯が設けられ、こ
   の照明灯にミラーと略同幅の照明用カバーが設けられ、
   ストッパー用ねじが前記照明用カバーの側方に位置する
   同カバーとは別体の部材にねじ込まれており、このスト
   ッパー用ねじと上支持具の間の隙間に前記照明用カバー
   の下端縁が挿入されている請求項１記載のミラーの取り
   付け構造。