JPH06250316A - ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06250316A
JPH06250316A JP4004693A JP4004693A JPH06250316A JP H06250316 A JPH06250316 A JP H06250316A JP 4004693 A JP4004693 A JP 4004693A JP 4004693 A JP4004693 A JP 4004693A JP H06250316 A JPH06250316 A JP H06250316A
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silver halide
emulsion
silver
grains
layer
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JP4004693A
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Tadanori Sekiya
忠宣 関矢
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 高感度、低カブリで、かつ粒状性色再現性に
優れたハロゲン化銀乳剤、ハロゲン化銀写真感光材料お
よびハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する。 【構成】 1.分散媒体中にハロゲン化銀粒子を含有す
るハロゲン化銀乳剤において、該ハロゲン化銀粒子が、
種晶から結晶成長を経て形成されるものであり、かつ該
種晶の結晶成長開始時から結晶成長に要する総銀量の少
なくとも30%が供給される間、反応溶液中に存在する個
々のハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離が0.1μm〜2.0
μmの範囲内で結晶成長する粒子であって、かつ該ハロ
ゲン化銀粒子の50%(個数)以上が、1粒子当たり平均10
本以上の転位線を有する。 2.支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を
有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層の
少なくとも1層中に、前記1記載のハロゲン化銀乳剤を
含有し、かつ下記一般式〔M−I〕で示された発色性カ
プラーを同一乳剤層中に含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真分野において有用
なハロゲン化銀乳剤及び該乳剤を用いたハロゲン化銀写
真感光材料に関し、更に詳しくは高感度、低カブリで粒
状性が向上した、ハロゲン化銀乳剤及びハロゲン化銀写
真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料に対す
る性能上の要請はますます厳しく、高感度、低カブリ、
高画質化などの写真性能に対して一層高水準の要求がな
されている。
【0003】このような要請に対して、近年では、例え
ば特開昭63-151618号に開示されているような、2枚の
互いに平行な双晶面を有する単分散6角平板上粒子から
成る乳剤や、特開平1-183645号に代表されるような、微
細なサイズのハロゲン化銀粒子を供給することによって
ハロゲン組成の非常に均一な相を形成する乳剤などが、
盛んに研究されている。しかしこれらの技術は、一般的
に感度/粒状の関係において有利であるところの粒子構
造、即ち、内部に高沃化銀含有率相(以下コアと称す)を
有しかつ表面に低沃化銀含有率相(以下シェルと称す)を
有する構造を形成させる場合、例えば前者の特許では粒
子直径や形状が個々の粒子どうしで揃わなくなったり、
あるいは後者の特許では特にコア形成過程で微粒子の溶
解にかなりの時間がかかり、実用上好ましくない。また
その溶解時間を短縮するためにハロゲン化銀溶剤などを
使用すると、返ってカブリの上昇を招いてしまうという
問題があった。
【0004】また特開昭63-220238号、及び特開平1-201
649号には、平板状ハロゲン化銀粒子に転位 を意図的
に制御して導入し、高感度で粒状性を改良したとされる
乳剤の開示があるが、これらの技術のみでは、個々の粒
子の現像速度におけるバラツキが大きく、粒状性の向上
度としてはとても満足できるものではなかった。また、
ハロゲン化銀カラー写真感光材料において色再現向上を
目的として使用されている、ピラゾロアゾール型マゼン
タカプラーをこれらのハロゲン化銀粒子技術に併用する
と、ピラゾロアゾール型の欠点である現像処理液のpH変
動性を更に劣化させる結果になってしまうという問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の第1
は、高感度、低カブリで、かつ粒状性に優れたハロゲン
化銀乳剤およびハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とであり、第2は、第1の目的に加え、現像処理安定性を
劣化させることなく色再現に優れたハロゲン化銀カラー
写真感光材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下により達成された。
【0007】1.即ち、分散媒体中にハロゲン化銀粒子
を含有するハロゲン化銀乳剤において、該ハロゲン化銀
粒子が、種晶から結晶成長を経て形成されるものであ
り、かつ該種晶の結晶成長開始時から結晶成長に要する
総銀量の少なくとも30%が供給される間、反応溶液中に
存在する個々のハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離が0.
1μm〜2.0μmの範囲内で結晶成長する粒子であって、か
つ該ハロゲン化銀粒子の50%(個数)以上が、1粒子当た
り平均10本以上の転位線を有することを特徴とするハロ
ゲン化銀乳剤。
【0008】2.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層の少なくとも1層中に、前記1記載のハロ
ゲン化銀乳剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料。
【0009】3.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該乳剤層の少なくとも1層中に、前記1記載のハロ
ゲン化銀乳剤を含有し、かつ下記一般式〔M−I〕で示
された発色性カプラーを同一乳剤層中に含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0010】
【化2】
【0011】以下本発明の詳細について述べる。
【0012】前記一般式〔M−I〕で表されるマゼンタ
カプラーにおいて、Zは含窒素複素環を形成するに必要
な非金属原子群を表し、該Zにより形成される環は置換
基を有してもよい。
【0013】Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化体と
の反応により離脱しうる基を表す。又、Rは水素原子又
は置換基を表す。
【0014】前記一般式〔M−I〕において、Rの表す
置換基としては特に制限はなく、代表的には、アルキ
ル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、スルホンアミ
ド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニル、シクロ
アルキル等の各基が挙げられるが、この他にハロゲン原
子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素環、スルホ
ニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイ
ル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、アリールオ
キシ、複素環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カルバ
モイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレ
イド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニルア
ミノ、アリールオキシカルボニルアミノ、アルコキシカ
ルボニル、アリールオキシカルボニル、複素環チオの各
基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残
基等も挙げられる。
【0015】Rの表す置換基、Xの表す発色現像主薬の
酸化体との反応により離脱しうる基、Zにより形成され
る含窒素複素環及びZにより形成される環が有していて
もよい置換基の好ましい範囲及び具体例、並びに一般式
〔M−I〕で表されるマゼンタカプラーの好ましい範囲
は、欧州公開特許0,327,272号5頁23行〜8頁16行及び
8頁42行〜52行に記載のものと同じである。
【0016】以下に一般式〔M−I〕で表されるマゼン
タカプラーの代表的具体例を示す。しかし本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】更に他の具体例としては欧州公開特許0,32
7,272号9頁〜28頁に記載されている化合物中、No.1〜
6,8〜12,14〜22,24,25,30,31,42〜52,54〜6
4,68,74,75及び特開昭62-166339号の(18)頁〜(32)頁
に記載されている化合物の中で、No.1〜4,6,8〜1
7,19〜43,45〜59,61〜104,106〜121,123〜162,16
4〜223で示される化合物を挙げることができる。
【0025】又、前記カプラーはジャーナル・オブ・ザ
・ケミカル・ソサイアティ(Journalof the Chemical So
ciety),パーキン(Perkin)I(1977),2047〜2052、米国
特許3,725,067号、特開昭59-99437号、同58-42045号、
同59-162548号、同59-171956号、同60-33552号、同60-4
3659号、同60-172982号、同60-190779号、同62-209457
号及び同63-307453号等を参考にして合成することがで
きる。
【0026】上述したカプラーは他の種類のマゼンタカ
プラーと併用することもでき、通常ハロゲン化銀1モル
当たり1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル
〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0027】本発明に関わる乳剤は、種晶からハロゲン
化銀粒子の成長を行なうものであり、結晶成長が行われ
る反応容器内に供給される反応要素としては、銀塩水溶
液及びハライド塩水溶液、及び/またはハロゲン化銀微
粒子がある。
【0028】本発明に関わる乳剤において、種晶に上記
反応要素を供給し始めてから(この時点を結晶成長開始
時とする)成長終了までに要する総銀量の少なくとも30
%を供給する間、反応溶液中に存在する個々のハロゲン
化銀粒子の平均粒子間距離は0.1μm〜2.0μmの範囲内に
ある。
【0029】ここでいう平均粒子間距離dとは、反応溶
液中に存在する全ハロゲン化銀粒子が、それぞれ等間隔
に分散されていることを想定したときに、隣り合ったハ
ロゲン化銀粒子の中心間の距離を指す。別の表現をする
と、この状態は、粒子中心部から半径r(=d/2)の距離
をもつ仮想の球が面心立方格子状に反応溶液全体を占有
していると想定できる。したがってdの値は、反応溶液
量V、反応溶液中に存在する全ハロゲン化銀粒子数Nか
ら、 d=2×〔0.74・V/N・3/(4π)〕3/2 として求められる。ここで0.74は面心立方格子の体積占
有率である。またNは種晶の添加量、種晶の粒径(例えば
球相当直径のような体積粒径)、種晶の粒子自体の比重
から容易に求められる。
【0030】成長開始時から成長銀30%分添加される間
の平均粒子間距離としては、0.1μm〜2.0μmであるが、
好ましくは0.1μm〜1.8μmである。
【0031】また、2.0μm以下の平均粒子間距離を有す
る期間は、添加開始時から添加銀総量に対して少なくと
も30%以上添加する間であり、好ましくは60%以上添加
する間である。
【0032】このような平均粒子間距離を制御する技術
により、後述する個々の粒子に導入される転位線の数は
ほぼ均一となり、これがおそらく個々の粒子の現像速度
のバラツキを小さくし、粒状性の飛躍的向上を生み出し
たものと拙者らは推定している。
【0033】本発明に係わるハロゲン化銀粒子の転位
は、例えばJ.F.Hamilton、Phot.Sci.Eng.、vol11、57(1
967)や、T.Shiozawa、J.Soc.Phot.Sci.Japan、vol35、2
13(1972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた
直接的な方法により観察することができる。即ち、乳剤
から粒子に転位が発生するほどの圧力をかけないよう注
意して取り出したハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡観察用
のメッシュにのせ、電子線による損傷(プリントアウト
等)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法により観
察を行なう。この時、粒子の厚みが厚い程、電子線が透
過しにくくなるので高圧型(0.25μmの厚さの粒子に対し
200KV以上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察す
ることができる。このような方法により得られた粒子の
写真より、主平面に対して垂直な方向から見た場合の各
粒子についての転位の位置及び数を求めることができ
る。
【0034】本発明に関わるハロゲン化銀粒子の転位の
位置は、ハロゲン化銀粒子の中心から外表面に向かって
の距離にして50%〜100%までの領域に発生している
が、好ましくは80%〜98%の領域に発生しているもので
ある。転位線の方向は、おおよそ中心から外表面に向か
う方向であるがしばしば蛇行している。ここで粒子の中
心とは、日本写真学会講演要旨集p46〜48掲載の井上等
の要旨集に示す方法と同様にハロゲン化銀微結晶をメタ
クリル、樹脂中に分散して固化し、ミクロトームにて超
薄切片とし断面積が最大となったもの及至それより90%
以上の断面積を有する切片試料に着目し、断面に対して
最小となる外接円を描いたときの円の中心である。
【0035】本発明に関わるハロゲン化銀粒子の転位の
数については、10本以上の転位を含む粒子が50%(個数)
以上存在することであるが、好ましくは10本以上の転位
を含む粒子が80%(個数)以上、更に好ましくは20本以上
の転位を含む粒子が80%(個数)以上存在するものが良
い。
【0036】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、平均
沃化銀含有率が1〜20モル%である沃臭化銀から成るこ
とが好ましく、特に好ましくは3〜15モル%である。ま
た、本発明の効果を損なわない範囲で塩化銀を含有させ
ることができる。
【0037】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は粒子間
の沃化銀含有量がより均一になっていることが好まし
い。EPMA法により粒子間の沃化銀含有量の分布を測定し
た時に、相対標準偏差が35%以下、更には20%以下であ
ることが好ましい。
【0038】本発明のハロゲン化銀粒子のハロゲン組成
で好ましいものは以下の通りである。
【0039】コア部の平均沃化銀含有率としては、10〜
40モル%が好ましく、より好ましくは15〜40モル%、更
に好ましくは20〜40モル%である。シェル部の平均沃化
銀含有率は、10モル%以下が好ましく、より好ましくは
5モル%以下である。
【0040】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、粒子
サイズ分布の広い多分散乳剤、粒子サイズ分布の狭い単
分散乳剤など任意であってもよく、それぞれが単独の乳
剤であっても、これらの乳剤を数種類混合したものであ
ってもよい。本発明のハロゲン化銀粒子を用いて感光材
料を作成する際には、単分散乳剤であることが好まし
い。
【0041】本発明でいう単分散とは、粒子直径のバラ
ツキ(標準偏差)を平均粒子直径で除した値(変動係数)で
示される。ここで平均粒子直径とは個々のハロゲン化銀
粒子を電子顕微鏡で観察したときに、粒子の投影面積と
等しい面積を有する円の直径(粒子直径)の和を測定個数
(無作為に抽出したもの1000個以上とする)で除した値を
指すものとする。
【0042】ハロゲン化銀粒子の形態が揃い、サイズの
バラツキが小さい粒子群からなる乳剤の粒径分布はほと
んど正規分布を示し、標準偏差を容易に求めることがで
きる。本発明でいう単分散性を有する粒子の分布とは、
変動係数で30%以下のものであり、好ましくは20%以下
のものであり、更に好ましくは15%以下のものである。
【0043】本研究に関わるハロゲン化銀粒子は、酸性
法、中性法、アンモニア法のいずれで得られたものでも
良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる
形式としては片側混合法、同時混合法、およびそれらの
組み合わせなどのいずれを用いても良い。
【0044】粒子を銀イオンの過剰下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時
混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される液
相中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコントロー
ルドダブルジェット法を用いることもできる。
【0045】また、別々に形成した2種以上のハロゲン
化銀乳剤を混合して用いても良い。本発明に関わるハロ
ゲン化銀粒子は、粒子を成長させる過程で、カドミウム
塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を
含む)、インジウム塩、ロジウム塩(錯塩を含む)、鉄塩
(錯塩を含む)から選ばれる少なくとも1種を用いて金属
イオンを添加し、粒子内部および/または粒子表面にこ
れらの金属元素を含有させることができ、また適当な還
元雰囲気におくことにより、粒子内部および/または粒
子表面に還元増感核を付与できる。
【0046】単分散乳剤を得る方法としては、種晶を含
むゼラチン溶液中に、前記反応要素を、pAgおよびpHの
制御下に添加することによって得ることができる。添加
速度の決定に当たっては、特開昭54-48521号、特開昭58
-49938号を参考にできる。さらに高度な単分散乳剤を得
る方法として、特開昭60-122935号に開示されたテトラ
ザインデン存在下の成長方法が適用できる。
【0047】本発明に関わるハロゲン化銀粒子の製造時
に、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素等の公知のハ
ロゲン化銀溶剤を存在させることもできるし、ハロゲン
化銀溶剤を使用しなくても良い。
【0048】本発明に関わるハロゲン化銀粒子の形状と
しては、立方体、8面体、14面体などの正常晶でも良
く、双晶面を有するものであってもよい。平板状ハロゲ
ン化銀粒子を使用する際には、平均アスペクト比は1.3
〜20であることが好ましく、特に3〜12であることが好
ましい。ここに平均アスペクト比とは、平均粒子直径/
粒子厚み比を指し、全平板粒子の粒子直径/粒子厚み比
を平均することにより得られる値であるが、簡便な方法
としては 全平板粒子の平均直径と全平板粒子の平均厚
みとの比として求めることもできる。
【0049】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、潜像
が主として表面に形成される粒子あるいは主として粒子
内部に形成される粒子いずれであっても良く、ハロゲン
化銀の粒子直径としては、0.05〜10.0μm、好ましくは
0.1〜7.0μmのものである。本発明の乳剤作製に用いる
種晶としては、特に制限はなく、塩化銀、臭化銀、塩臭
化銀、塩沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれであっ
ても構わない。また、種晶の形状としては、立方体、8
面体、14面体などの正常晶であってもよく、双晶面を
有するものであってもよい。双晶面を有する種の場合、
平均アスペクト比が1.3以上の平板状種であってもよ
く、また1.3以下の球状、あるいは外見上正常晶のよう
な多面体種であってもよい。粒径においても本発明に関
わる粒子の粒径より小さいという以外は、特に制限はな
い。
【0050】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、分散
媒の存在下に即ち、分散媒を含む溶液中で製造される。
【0051】ここで、分散媒を含む水溶液とは、ゼラチ
ンその他の親水性コロイドを構成し得る物質(バインダ
ーとなり得る物質など)により保護コロイドが水溶液中
に形成されているものをいい、好ましくはコロイド状の
保護ゼラチンを含有する水溶液である。
【0052】本発明を実施する際、上記保護コロイドと
してゼラチンを用いる場合は、ゼラチンは石灰処理され
たものでも、酸を使用して処理されたものでもどちらで
もよい。ゼラチンの製法の詳細はアーサー・グアイス
著、ザ・マクロモレキュラー・ケミストリー・オブ ・
ゼラチン、(アカデミック・プレス、1964年発行)に記載
がある。
【0053】保護コロイドとして用いることができるゼ
ラチン以外の親水性コロイドとしては、例えばゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ-N-ビ
ニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビ
ニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の
合成親水性高分子物質がある。
【0054】ゼラチンの場合は、パギー法においてゼリ
ー強度200以上のものを用いることが好ましい。
【0055】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、ハロ
ゲン化銀粒子の成長終了後に、不要な可溶性塩類を除去
したものであってもよいし、あるいは含有させたままの
ものでも良い。
【0056】また、特開昭60-138538号記載の方法のよ
うに、ハロゲン化銀成長の任意の点で脱塩を行なう事も
可能である。該塩類を除去する場合には、リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclosure、以下RDと略
す)17643号II項に記載の方法に基づいて行なうことが
できる。さらに詳しくは、沈澱形成後、あるいは物理熟
成後の乳剤から可溶性塩を除去するためには、ゼラチン
をゲル化させて行なうヌーデル水洗法を用いても良く、
また無機塩類、アニオン性界面活性剤、アニオン性ポリ
マー(たとえばポリスチレンスルホン酸)、あるいはゼ
ラチン誘導体(たとえばアシル化ゼラチン、カルバモイ
ル化ゼラチンなど)を利用した沈澱法(フロキュレーシ
ョン)を用いても良い。
【0057】本発明に関わるハロゲン化銀粒子は、常法
により化学増感することができる。すなわち、硫黄増
感、セレン増感、還元増感法、金その他の貴金属化合物
を用いる貴金属増感法などを単独でまたは組み合わせて
用いることができる。本発明に係わるハロゲン化銀粒子
は、写真業界において増感色素として知られている色素
を用いて所望の波長域に光学的に増感できる。増感色素
は、単独で用いてもよいが2種類以上を組み合わせて用
いても良い。増感色素と共にそれ自身分光増感作用をも
たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない化合
物であって、増感色素の増感作用を強める強色増感剤を
乳剤中に含有させても良い。
【0058】本発明に関わるハロゲン化銀粒子には、カ
ブリ防止剤、安定剤などを加えることができる。バイン
ダーとしては、ゼラチンを用いるのが有利である。乳剤
層、その他の親水性コロイド層は、硬膜することがで
き、また、可塑剤、水不溶性または可溶性合成ポリマー
の分散物(ラテックス)を含有させることができる。
【0059】カラー感光材料の乳剤層にはカプラーが用
いられる。さらに色補正の効果を有している競合カプラ
ーおよび現像主薬の酸化体とのカップリングによって現
像促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜
剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、分光増感剤
および減感剤のような写真的に有用なフラグメントを放
出する化合物を用いることができる。
【0060】感光材料には、フィルター層、ハレーショ
ン防止層、イラジュエーション防止層等の補助層を設け
ることができる。これらの層中および/または乳剤層中
には現像処理中に感光材料から流出するか、もしくは漂
白される染料が含有されても良い。
【0061】感光材料には、マット剤、滑剤、画像安定
剤、ホルマリンスカベンジャー、紫外線吸収剤、蛍光増
白剤、界面活性剤、現像促進剤や現像遅延剤を添加でき
る。
【0062】支持体としては、ポリエチレン等をラミネ
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バ
ライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
【0063】本発明のカラー感光材料はフルカラーの感
光材料とすることができる。フルカラーの感光材料にお
いては、一般にシアンカプラーを含有する赤感性層、マ
ゼンタカプラーを含有する緑感性層及びイエローカプラ
ーを含有する青感性層からなる写真構成層を有してい
る。これら各感性層は1層であってもよいし、又、複数
層を有していてもよいし、複数の層からなるものであっ
てもよい。各感光層の積層順序は特に限定がなく、目的
に応じて種々の積層順序を採ることができる。例えば支
持体側から順に赤感性層、緑感性層、青感性層の順に積
層することができ、又、これとは逆に、支持体側から順
に青感性層、緑感性層、赤感性層の順に積層することが
できる。
【0064】又、同一の感色性を有する2層の感光層の
間に異なる感色性を有する感光層が挟まれたように設置
してもよい。又、色再現改良の目的で赤感性層、緑感性
層、青感性層の3層に加えて第4のあるいはそれ以上の
感色性の感光層を設けることもできる。第4のあるいは
それ以上の感色性の感光層を用いる層構成については、
特開昭61-34541号、同61-201245号、同61-198236号、同
62-160448号等に記載されており、これを参考にするこ
とができる。この場合は第4あるいはそれ以上の感色層
の感光層はいずれの積層位置に配置してもよい。又、第
4あるいはそれ以上の感色性の感光層は単独でも複数の
層から成っていてもよい。
【0065】上記各感性層の間及び最上層、最下層には
各種の非感光性層を設けてもよい。
【0066】これら非感光性層には、特開昭61-43748
号、同59-113438号、同59-113440号、同61-20037号、同
61-20038号等に記載されるようなカプラー、DIR化合
物等が含まれていてもよく、通常用いられるように混色
防止剤を含んでいてもよい。又、これら非感光性層は、
リサーチ・ディスクロージャ(RDと称す)308119 1002
頁 VII−K項に記載されているフィルタ層や中間層等の
補助層であってもよい。
【0067】この発明の感光材料において採り得る層構
成としては、RDNo.308119 1002頁 VII−K項に記載され
ている順層、逆層、ユニット構成等を挙げることができ
る。
【0068】同一の感色性を有する感光層が2層ある場
合、これら感光層は同一のものであってもよく、又、西
独特許1,121,470号あるいは英国特許923,045号に記載さ
れるような高感度乳剤層、低感度乳剤層の2層構造であ
ってもよい。この場合、通常は、支持体に向かって順次
感光度が低くなる様に配列するのが好ましく、又、各乳
剤層の間には非感光性層が設けられていてもよい。又、
特開昭57-112751号、同62-200350号、同62-206541号、
同62-206543号等に記載されているように支持体より離
れた側に低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層
を配置してもよい。
【0069】具体例として、支持体から最も遠い側か
ら、低感度青感性層(BL)/高感度青感性層(BH)
/高感度緑感性層(GH)/低感度緑感性層(GL)/
高感度赤感性層(RH)/低感度赤感性層(RL)の
順、または、BH/BL/GL/GH/RH/RLの
順、またはBH/BL/GH/GL/RL/RHの順に
設置することを挙げることができる。
【0070】又、特公昭55-34932号に記載されているよ
うに、支持体から最も遠い側から青感性層/GH/RH
/GL/RLの順に配列することもできる。又、特開昭
56-25738号、同62-63936号等に記載されているように、
支持体から最も遠い側から青感性層/GL/RL/GH
/RHの順に配列することもできる。
【0071】又、特公昭49-15495号公報に記載されてい
るように感度の異なる同一の感色性を有する感光層を3
層用いることができる。これら3層は上層に高感度のハ
ロゲン化銀乳剤層、中層に中感度のハロゲン化銀乳剤
層、下層に低感度のハロゲン化銀乳剤層と配置される。
又、特開昭59-202464号公報に記載されているように、
支持体より離れた側から中感度のハロゲン化銀乳剤層、
高感度のハロゲン化銀乳剤層、低感度のハロゲン化銀乳
剤層の順に配置してもよい。このような感光度の異なる
3層から構成される場合、これら3層の積層順序は任意
であり、例えば積層順序としては、高感度のハロゲン化
銀乳剤層、低感度のハロゲン化銀乳剤層、中感度のハロ
ゲン化銀乳剤層の順、あるいは低感度のハロゲン化銀乳
剤層、中感度のハロゲン化銀乳剤層、高感度のハロゲン
化銀乳剤層などが挙げられる。又、同一の感色性を有す
る感光層を四層以上とすることもできる。この場合に
も、上記の如く配列は任意である。
【0072】上記のように、それぞれの感光材料の目的
に応じて種々の層構成・配列を選択することができる。
【0073】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0074】実施例1 (双晶種乳剤T−1の調製)以下に示す方法によって、2
枚の平行な双晶面を有した種乳剤T−1を調製した。
【0075】 (溶液A) オセインゼラチン 80.0 g 臭化カリウム 47.4 g ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジこはく酸 エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 0.48 ml 水を加えて 8000.0 mlに仕上げる。
【0076】(溶液B) 3.5Nアンモニア性硝酸銀水溶液 (但し、硝酸アンモニウムによってpHを9.0に調整した) (溶液C) オセインゼラチン 32.2 g 臭化カリウム 790.0 g 沃化カリウム 70.34 g 水を加えて 1600.0 mlに仕上げる。
【0077】 (溶液D) アンモニア水 470.0 ml 40℃で激しく攪拌したA液に、B液とC液をダブルジェ
ット法により7.7分間で添加しk核の生成を行なった。
この間、pBrは1.60に保った。
【0078】その後、30分間かけて、温度を20℃に下げ
た。さらに、D液を1分間で添加し、さらに3.5Nの臭化
カリウム水溶液を追加添加して、引き続き5分間の熟成
を行なった。熟成時のKBr濃度は0.10モル/l、アンモニ
ア濃度は0.66モル/lであった。
【0079】熟成終了後、pHを6.0に調整し、常法に従
って脱塩を行なった。この種乳剤粒子を電子顕微鏡観察
したところ、平均粒径は0.238μm、厚さ0.12μm、互い
に平行な2枚の双晶面を有する6角平板状粒子であった
(2枚平行双晶面比率は全粒子中の個数比で75%)。
【0080】 (比較乳剤EM−1〜EM−3の調製) (溶液E) オセインゼラチン 152.5 g 蒸留水 48147.0 ml ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジこはく酸 エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 2.5 ml 種乳剤(T−1) 28重量%アンモニア水溶液 770.0 ml 56重量%酢酸水溶液 895.0 ml 蒸留水で50000.0 mlにする。
【0081】(溶液F) 3.5Nアンモニア性硝酸銀水溶液 (但し、硝酸アンモニウムによってpHを9.0に調整した) (溶液G) 3.5N臭化カリウム水溶液 (溶液H) 3重量%のゼラチンと、沃化銀粒子(平均粒径0.05μm)から成る 1.40 モル 微粒子乳剤(*) *調製法を以下に示す。
【0082】0.06モルの沃化カリウムを含む6.0重量%
のゼラチン溶液5000mlに、7.06モルの硝酸銀と、7.06モ
ルの沃化カリウムを含む水溶液各々2000mlを、10分間か
けて添加した。微粒子形成中のpHは硝酸を用いて2.0
に、温度は40℃に制御した。粒子形成後に、炭酸ナトリ
ウム水溶液を用いてpHを6.0に調整した。
【0083】 (溶液I) 溶液Dで記述した沃化銀微粒子乳剤と同様にして調製された、 2モル%の沃化銀を含有する沃臭化銀粒子(平均粒径0.04μm) から成る微粒子乳剤 3.68 モル 但し、微粒子形成中の温度は30℃に制御した。 (溶液J) 臭化カリウム1.75N水溶液 (溶液K) 56重量%酢酸水溶液 反応容器内で溶液Eを激しく攪拌しながら70℃に保ち、
そこに溶液F、溶液G及び溶液Hを同時混合法によって
103分の時間を要して添加した後、引き続いて溶液Iを
7分を要して単独に定速添加し、種晶を成長させた。
【0084】ここで、溶液F及び溶液Gの添加速度は臨
界成長速度に見合ったように時間に対して関数様に変化
させ、成長している種結晶以外の小粒子の発生及びオス
トワルド熟成によ り多分散化しないように適切な添加
速度で添加した。溶液H即ち沃化銀微粒子乳剤の供 給
は、アンモニア性硝酸銀水溶液に対する速度比(モル比)
を表1に示すように粒径(添加時間)に対して変化させる
ことによって、目的の沃化銀組成を有した沃臭化銀乳剤
EM−1を作成した。
【0085】また、溶液J、Kを用いることによって、
結晶成長中のpAg、pHを表1に示す、ように制御した。
なお、pAg、pHの測定は、常法に従い硫化銀電極及びガ
ラス電極を用いて行なった。
【0086】粒子形成後に、特願平3-41314号に記載の
方法に従い脱塩処理を施し、その後ゼラチンを加え再分
散し、40℃にてpHを5.80、pAgを8.06に調整した。得
られた乳剤粒子の走査型電子顕微鏡写真から、平均粒径
1.20μm、厚さ0.28μm(アスペクト比4.3)、分布の広さ
が14.6%の平板状単分散乳剤であることが確認された。
【0087】EM−1の調製方法に準じ、溶液F、G、
Hを同時混合法にて103分間かけて添加した後、沃化カ
リウム29.3gを含む水溶液100mlを1分間かけて定速添加
し、その後5分間熟成した後、引き続いて溶液Iを添加
して、EM−1と同様に脱塩、再分散を経てEM−2を
調製した。
【0088】(本発明乳剤EM−4、EM−5の調製)更
に溶液Eの代わりに下記溶液Lを用いる以外は、全てE
M−1の調製方法と同様にしてEM−3を調製した。
【0089】 (溶液L) オセインゼラチン 10.7 g 蒸留水 3300.0 ml ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジこはく酸 エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 2.5 ml 種乳剤(T−1) 0.345 モル 28重量%アンモニア水溶液 53.9 ml 56重量%酢酸水溶液 62.7 ml 蒸留水で3500.0 mlにする。 更に溶液Eの代わりに溶液Lを用いる以外は、全てEM
−2の調製方法と同様にして、EM−4を調製した。
【0090】また、溶液Eの代わりに溶液Mを用いる以
外は全てEM−2の調製方法と同様にしてEM−5を調
製した。
【0091】 (溶液M) オセインゼラチン 18.3 g 蒸留水 5711.6 ml ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ-ジこはく酸 エステルナトリウム塩10%メタノール溶液 2.5 ml 種乳剤(T−1) 0.345 モル 28重量%アンモニア水溶液 92.5 ml 56重量%酢酸水溶液 107.4 ml 蒸留水で6000.0 mlにする。
【0092】EM−1〜EM−5の調製時における平均
粒子間距離d、及び調製後の平均粒子直径、平均アスペ
クト比、転位観察の結果について表2にまとめた。
【0093】転位の直接観察においては日本電子(株)製
JEM-2000FXの透過型電子顕微鏡を用い、加速電圧200K
V、温度-120℃で観察した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】実施例2(試料の作成) 乳剤EM-1〜EM-5に、金、硫黄増感を最適に施し、
これらの乳剤を用いトリアセチルセルロースフィルム支
持体上に下記に示すような組成の各層を順次支持体側か
ら形成して多層カラー写真感光材料を作成した。
【0097】以下の全ての記載においてハロゲン化銀写
真感光材料中の添加量は特に記載のない限り1m2当たり
のグラム数を示す。又、ハロゲン化銀及びコロイド銀は
銀に換算して示し、増感色素はハロゲン化銀1モル当た
りのモル数で示した。
【0098】又、乳剤における平均粒径とは、粒子と同
一体積の立方体の一辺の長さの平均を意味する。
【0099】多層カラー写真感光材料試料-1(本発明の
乳剤EM-1を使用)の構成は以下の通りである。
【0100】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 紫外線吸収剤 (UV−1) 0.30 ゼラチン 1.70 第2層:中間層(1L−1) ゼラチン 0.80 第3層;低感度赤感性層(R−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.30μm) 0.40 増感色素(S−1) 1.2×10-4 増感色素(S−2) 0.2×10-4 増感色素(S−3) 2.0×10-4 増感色素(S−4) 1.2×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.33 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.05 高沸点溶媒 (Oil−1) 0.30 ゼラチン 0.55 第4層;中感度赤感性層(R−M) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm) 0.48 増感色素(S−1) 1.5×10-4 増感色素(S−2) 0.2×10-4 増感色素(S−3) 2.5×10-4 増感色素(S−4) 1.5×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.30 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.05 高沸点溶媒 (Oil−1) 0.40 ゼラチン 0.60 第5層;高感度赤感性層(R−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.55μm) 0.66 増感色素(S−1) 1.0×10-4 増感色素(S−2) 0.2×10-4 増感色素(S−3) 1.7×10-4 増感色素(S−4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C−2) 0.10 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.01 DIR化合物(D−1) 0.02 高沸点溶媒 (Oil−1) 0.15 ゼラチン 0.53 第6層;中間層(1L−2) ゼラチン 0.80 第7層;低感度緑感性層(G−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.40μm) 0.60 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.30μm) 0.40 増感色素(S−1) 0.6×10-4 増感色素(S−5) 5.1×10-4 マゼンタカプラー(M−A) 0.55 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.17 DIR化合物(D−2) 0.03 高沸点溶媒 (Oil−2) 0.70 ゼラチン 1.56 第8層;高感度緑感性層(G−H) 沃臭化銀乳剤(本発明乳剤EM−1) 0.60 増感色素(S−6) 1.5×10-4 増感色素(S−7) 1.5×10-4 増感色素(S−8) 1.5×10-4 マゼンタカプラー(M−A) 0.06 マゼンタカプラー(M−B) 0.02 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.02 DIR化合物 (D−3) 0.002 高沸点溶媒 (Oil−2) 0.15 ゼラチン 0.45 第9層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.12 HS−1 0.20 HS−2 0.14 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 ゼラチン 0.80 第10層;低感度青感性層(B−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm) 0.18 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm) 0.35 増感色素(S−9) 5.1×10-4 増感色素(S−10) 2.0×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.58 イエローカプラー(Y−2) 0.30 高沸点溶媒 (Oil−2) 0.15 ゼラチン 1.20 第11層;高感度青感性層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.65μm) 0.45 増感色素(S−9) 2.8×10-4 増感色素(S−10) 1.0×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.10 高沸点溶媒 (Oil−2) 0.04 ゼラチン 0.50 第12層;第1保護層(Pro−1) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.07μm) 0.30 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10 高沸点溶媒 (Oil−2) 0.07 高沸点溶媒 (Oil−3) 0.07 HS−1 0.25 ゼラチン 0.80 第13層;第2保護層(Pro−2) アルカリ可溶性マット剤 (平均粒径2μm) 0.13 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02 ゼラチン 0.50 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤Su−1、分散助剤
Su−2、硬膜剤H−1、H−2、染料AI−1、AI
−2を適宜添加した。
【0101】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0102】
【化10】
【0103】
【化11】
【0104】
【化12】
【0105】
【化13】
【0106】
【化14】
【0107】
【化15】
【0108】
【化16】
【0109】
【化17】
【0110】試料−1の第8層における沃臭化銀乳剤及
びマゼンタカプラーを表3に示す様に替えて試料−2〜
−9の多層カラー写真感光材料を作成した。
【0111】
【表3】
【0112】得られた各試料について、緑色光(G)を用
いてウェッジ露光をした後、下記処理を施して相対感
度、実質カブリ、相対粒状度(RMS)を求めた。また、
発色現像処理液のpHを9.8及び10.4とした以外は上記処
理と同様にして、基準pH10.1の場合の一定露光部のマゼ
ンタ色像濃度(0.5付近)の変動値ΔDを調べた。結果を
表4に示す。
【0113】
【表4】
【0114】相対感度は、Dmin(最小濃度)+0.15の濃
度を与える露光量の逆数の相対値であり、試料−1の感
度を100とする値で示した(100に対して、値が大きいほ
ど高感度であることを示す)。
【0115】実質カブリとは、Dminの濃度からマスク
濃度を差し引いた値である。
【0116】相対粒状度は、Dmin+0.15の濃度部を開
口走査面積250μm2のマイクロデンシトメーターで走査
したときに生じる濃度値の変動の標準偏差(RMS値)の
相対値(試料−1の値を100とする)で示した。この値が
小さいほど粒状性に優れていることを意味する。
【0117】表4に示す結果から明らかなように、本発
明に関わる乳剤EM−4、5は高感度でカブリが低く、
粒状性にも優れている。更に本発明に関わる乳剤を用い
てかつピラゾロアゾール型カプラーを用いた感材は、処
理液安定性にも優れていることがわかる。
【0118】処理工程を以下に示す。
【0119】 処理工程 1.発色現像 3分15秒 38.0±0.1℃ 2.漂 白 6分30秒 38.0±3.0℃ 3.水 洗 3分15秒 24〜41℃ 4.定 着 6分30秒 38.0±3.0℃ 5.水 洗 3分15秒 24〜41℃ 6.安 定 3分15秒 38.0±3.0℃ 7.乾 燥 50℃以下 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りで
ある。
【0120】 〈発色現像液〉 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-(β-ヒドロキシエチル) アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩(一水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0 g 水を加えて1リットルとし、pH=10.1に調整する。
【0121】 〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水を用いてpH=6.0に調整する。
【0122】 〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH=6.0に調整する。
【0123】 〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5cc. コニダックス(コニカ〔株〕製) 7.5cc. 水を加えて1リットルとする。
【0124】
【発明の効果】本発明によるハロゲン化銀乳剤およびハ
ロゲン化銀写真感光材料は、高感度、低カブリで、かつ
粒状性に優れ且つ現像処理安定性を劣化させることなく
色再現性に優れた効果を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散媒体中にハロゲン化銀粒子を含有す
    るハロゲン化銀乳剤において、該ハロゲン化銀粒子が、
    種晶から結晶成長を経て形成されるものであり、かつ該
    種晶の結晶成長開始時から結晶成長に要する総銀量の少
    なくとも30%が供給される間、反応溶液中に存在する個
    々のハロゲン化銀粒子の平均粒子間距離が0.1μm〜2.0
    μmの範囲内で結晶成長する粒子であって、かつ該ハロ
    ゲン化銀粒子の50%(個数)以上が、1粒子当たり平均10
    本以上の転位線を有することを特徴とするハロゲン化銀
    乳剤。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層の少なくとも1層中に、請求項1に記載のハロ
    ゲン化銀乳剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該乳剤層の少なくとも1層中に、請求項1に記載のハロ
    ゲン化銀乳剤を含有し、かつ下記一般式〔M−I〕で示
    された発色性カプラーを同一乳剤層中に含有することを
    特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 式中、Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との反
    応により離脱しうる基を表わす。Rは水素原子または置
    換基を表わす。Zは含窒素複素環を形成するに必要な非
    金属原子群を表わし、該Zにより形成される環は置換基
    を有してもよい。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3740908A1 (de) * 1987-12-03 1989-06-22 Uni Cardan Ag Anordnung mit klebeverbindung zwischen einer nabe und einem rohr
DE3917842A1 (de) * 1989-06-01 1990-12-06 Rudolf Grenzebach Ring aus gummi oder sonstigem elastischem material

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