JPH06249942A - オートパワーオフ機能を備える測位装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測位動作への支障がないオートパワーオフ機
能を備える測位装置を提供する。 【構成】 キー入力手段12と、受信信号に基づいて現在
位置を測位する測位手段14とを備える測位装置におい
て、一定時間にわたって、測位手段14の測位した現在位
置に変位がなく、且つ、キー入力手段12からキー入力が
行なわれないときに、測位装置の電源を自動的にオフに
するオートパワーオフ処理手段15を設ける。現在位置に
変化があるときは、一定時間キー入力が行なわれなくと
も、オートパワーオフ機能による電源オフが発動されな
い。したがって、この測位装置を搭載した自動車が運転
中であれば、測位装置の電源がオフされることがない。
一方、自動車が一定時間駐車して、その間キー入力が行
なわれないときは、測位装置の電源供給が自動的に遮断
される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＧＰＳ（Global Posit
ioning System）受信機などの測位装置に関し、特に、
一定期間、操作が行なわれないときに自動的に電源をオ
フにするオートパワーオフ機能を持たせたものである。

【０００２】

【従来の技術】オートパワーオフは、一定の期間にキー
入力がなければ、本体が自動的に電源をオフし、電池な
どの電源の無駄な電流消費を回避するものであり、従来
から電卓や電子手帳などで便利な機能として普及してい
る。

【０００３】このオートパワーオフ機能を備えた装置
は、図４に示すように、ハードウェア・ブロックとし
て、操作者がキー入力を行なうキーボード12と、キー入
力が一定時間、行なわれないときに電源をオフにする電
源オフ制御部15と、装置の制御を担うＣＰＵ11とを備え
ており、電源オフ制御部15は、ソフトウェア制御によっ
て電源をオフにすることができる。

【０００４】この装置は、オートパワーオフのソフトウ
エア・ブロックとして、図５に示すように、キーボード
12からの入力を監視するキー入力処理部21と、キー入力
処理部21を通じてキー入力の有無の情報を入手し、条件
が整えばパワーオフ処理を行なうオートパワーオフ処理
部25とを具備している。

【０００５】このオートパワーオフ処理部25は、図６に
示す手順でオートパワーオフ処理を実行する。この処理
は２０ｍＳｅｃ毎に、定期的にコールされ、 ステップ１；キー入力の有無を見て、キー入力がないと
きは、 ステップ２；ｔｉｍｅを１増やし、 ステップ３；それ以外の時は、ｔｉｍｅを０に戻す。ｔ
ｉｍｅはキー入力がなかった時間の経過を表わす変数で
あり、これを０にすることは、経過時間をフラッシュす
ることを意味する。オートパワーオフ処理は、２０ｍＳ
ｅｃに一度コールされるので、キー入力がなければｔｉ
ｍｅは１ずつ増えて行く。

【０００６】そして、 ステップ４；ｔｉｍｅが指定時間と一致したときは、 ステップ５；電源オフ制御部15に信号を出力し、システ
ム電源をオフする。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のオート
パワーオフ機構をＧＰＳなどの測位装置に装着すると、
次のような問題が生じる。

【０００８】ＧＰＳは、自動車に搭載して使用すること
が多く、その場合、ドライバーは運転中にあまりＧＰＳ
を操作しないので、従来の方式でオートパワーオフを行
なうと、ＧＰＳを必要としている運転中にＧＰＳの電源
がオフされてしまう。

【０００９】また、オートパワーオフを行なわないとす
ると、ＧＰＳの供給電源である自動車のバッテリーを無
用に消費してしまう。特に、ＧＰＳへの電源供給を自動
車のシガー・ライターから行なっている場合では、自動
車の車種により、自動車のエンジンのオフ（キー・リリ
ース）がシガー・ライターの電流供給のオフに連動して
いないものがあり、こうした車種では、ＧＰＳの電源を
切り忘れると自動車のバッテリーを上げてしまう結果に
なる。

【００１０】本発明は、こうした問題点を解決するもの
であり、測位動作への支障がないオートパワーオフ機能
を備えた測位装置を提供することを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、キ
ー入力手段と、受信信号に基づいて現在位置を測位する
測位手段とを備える測位装置において、一定時間にわた
って、測位手段の測位した現在位置に変位がなく、且
つ、キー入力手段からキー入力が行なわれないときに、
測位装置の電源を自動的にオフにするオートパワーオフ
処理手段を設けている。

【００１２】

【作用】そのため、現在位置に変化があるときには、一
定時間にわたってキー入力が行なわれなくとも、オート
パワーオフ機能による電源オフが発動されない。したが
って、この測位装置を搭載した自動車が運転中であれ
ば、測位装置の電源がオフされることがない。一方、自
動車が一定時間駐車して、その間キー入力が行なわれな
いときは、測位装置への電源供給が自動的に遮断され
る。

【００１３】

【実施例】本発明の実施例における測位装置は、図１に
示すように、ハードウェア・ブロックとして、ＣＰＵ1
1、キーボード12および電源オフ制御部15の他に、人工
衛星からの電波を受信するＧＰＳアンテナ13と、受信信
号から必要な情報を読み出すＧＰＳ受信部14とを備えて
いる。

【００１４】この装置は、ソフトウエア・ブロックとし
て、図２に示すように、キーボード12からの入力を監視
するキー入力処理部21と、ＧＰＳアンテナ13およびＧＰ
Ｓ受信部14を介して受信された人工衛星からの電波を解
析するアンテナ入力処理部22と、アンテナ入力処理部22
で解析されたデータから現在位置を算出する現在位置処
理部23と、キー入力処理部21から得たキー入力情報と現
在位置処理部23から得た現在位置情報とに基づいてパワ
ーオフ処理を行なうオートパワーオフ処理部24とを具備
している。

【００１５】このオートパワーオフ処理部24は、図３に
示す手順でオートパワーオフ処理を実行する。この処理
は２０ｍＳｅｃ毎に定期的にコールされ、コールに応じ
て、先ず、 ステップ１；現在位置処理部23で現在位置の緯度経度を
求める。次に、 ステップ２；ステップ１で求めた現在位置と、前回に求
めた現在位置とを比較する。このとき、求めた現在位置
には誤差が含まれるので、完全に一致しなくても緯度経
度の差が所定値より小さければ一致しているものと見做
す。こうした見方で比較したとき、 ステップ３；現在位置と前回の位置とが一致し、かつ、 ステップ４；キー入力がないときは、 ステップ５；ｔｉｍｅを１増やす。

【００１６】ステップ６；それ以外の時は、ｔｉｍｅを
０に戻す。ｔｉｍｅは、現在位置が変わらず、かつ、キ
ー入力がなかった時間の経過を表わす変数であり、これ
を０にすることは、経過時間をフラッシュすることを意
味する。オートパワーオフ処理は、２０ｍＳｅｃに一度
コールされるので、キー入力がなく、現在位置の変位が
なければｔｉｍｅは１ずつ増えて行く。

【００１７】そして、 ステップ７；ｔｉｍｅが指定時間と一致したときは、 ステップ８；電源オフ制御部15に信号を出力し、システ
ム電源をオフする。

【００１８】このように、実施例の測位装置は、それを
搭載した自動車が移動中であって、現在位置が変化して
いるときは、オートパワーオフ機能による電源オフが行
なわれない。自動車が一定時間停止し、その間キー入力
が行なわれない場合に始めてオートパワーオフ機能によ
って電源がオフにされる。

【００１９】

【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の測位装置では、自動車の運転中にオートパ
ワーオフ機能が動作して電源がオフになる事態を避ける
ことができる。

【００２０】一方、自動車の駐車時に測位装置の電源供
給を切り忘れた場合には、オートパワーオフ機能が働い
て、確実に電源供給をオフにする。そのため、自動車の
バッテリーが上がる事態を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の測位装置における一実施例のハードウ
ェア・ブロック図、

【図２】実施例の装置におけるソフトウェア・ブロック
図、

【図３】実施例の装置におけるオートパワーオフ処理の
フローチャート、

【図４】従来のオートパワーオフ機能を備える装置のハ
ードウェア・ブロック図、

【図５】従来のオートパワーオフ機能を備える装置のソ
フトウェア・ブロック図、

【図６】従来の装置のオートパワーオフ処理のフローチ
ャートである。

【符号の説明】

11 ＣＰＵ 12 キーボード 13 ＧＰＳアンテナ 14 ＧＰＳ受信部 15 電源オフ制御部 21 キー入力処理部 22 アンテナ入力処理部 23 現在位置処理部 25、24 オートパワーオフ処理部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キー入力手段と、受信信号に基づいて現
   在位置を測位する測位手段とを備える測位装置におい
   て、 一定時間にわたって、前記測位手段の測位した現在位置
   に変位がなく、且つ、前記キー入力手段からキー入力が
   行なわれないときに、測位装置の電源を自動的にオフに
   するオートパワーオフ処理手段を設けたことを特徴とす
   る測位装置。