JPH0624836B2

JPH0624836B2 - 印刷装置

Info

Publication number: JPH0624836B2
Application number: JP58124394A
Authority: JP
Inventors: 正照得能; 徹也沢田; 保晴森
Original assignee: Rengo Co Ltd
Current assignee: Rengo Co Ltd
Priority date: 1983-07-06
Filing date: 1983-07-06
Publication date: 1994-04-06
Anticipated expiration: 2009-04-06
Also published as: JPS6015159A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、連続したシートへ印刷を行なう印刷装置に
関するものである。

従来の多色刷り印刷装置は、第１図に示すように、１個
の圧胴１と印刷色数と同数の版胴２…を圧接状に設け、
圧胴１と版胴２間を連続するシート４が通過する際に、
版板３によつてシート４に印刷を行なつている。圧胴１
と各版胴２とは、それぞれの同調を取つて印刷が正常に
行われるよう、一台の電動機（図示省略）によつて、複
数の歯車による駆動伝達機構を介して駆動されている。
また、版胴２の径は印刷長によつて決定されるため異な
る印刷長の版板を作成するたびにその印刷長に合つた周
長を持つ版胴も作成しなければならず、高価になるとい
う問題がある。さらに、印刷長の異なる印刷を行なうた
びに、重い版胴を取り外し版板の取り付けられている次
の版胴を圧胴に適度に圧接する状態に取り付けると共
に、各版板によるシートへの印刷位置にずれが生じない
ように各版胴間の位相を合わせるための微調整が必要で
ある。また、多くの版胴を保管する煩しさもある。

この発明は、以上の事情に鑑みなされたもので、印刷長
ごとの版胴が不要となる印刷装置を提供することを目的
とするものである。

以下、この発明を添付図面に示す実施例に基づいて説明
する。

第２図に示すように、連続したシート１０は、一対の第
１フイードロール１１及び第１アキユムレータロール１
２によつてシート供給装置としての一対の第２フイード
ロール１３へ送られた後、ｎ個の印刷部１４₁，１４₂…
１４ｎへ送給され、シート排出装置としての一対の第一
プルロール１５、第２アキユムレータロール１６及び一
対の第２プルロール１７を介して次の工程へ供給され
る。各印刷部１４₁，１４₂…１４ｎの間には、隣接する
印刷部間のシート長を印刷長の整数倍とするシート長調
整機構１８₁，１８₂…１８ｎが設けられ、各シート長調
整機構はシート１０の上流側ペーパロール１９ａと下流
側ペーパロール１９ｂ間に上下方向に位置調整可能であ
るアジヤスタロール２０を設けており、アジヤスタロー
ル２０の位置を調整することにより、隣接する印刷部間
のシート長を印刷長の整数倍にしている。なお、第１，
第２アキユームレータロールは、シート１０のテンシヨ
ンが大きければ上方に移動し、小さければ下方に移動す
るよう、シート１０のテンシヨンによつて上下動するよ
うに構成されている。

各印刷部１４₁，１４₂…は、印刷可能である印刷長また
はそれ以上の周長を有し、版板２１を固定する版胴２２
と、版胴２２に対向してシート１０を挾持状とする圧胴
２３と、版胴２２と圧胴２３の下流に設けられ、版板２
１によつて印刷されたシート１０のインクを乾燥する乾
燥機２４と、版胴２２の近傍に設けられ、インク槽２５
のインクを版胴２２の版板２１に塗布するインクロール
２６とからなり、供給されたシート１０に版板２１によ
つて印刷した後インクを乾燥させて排出するように構成
されている。

上記印刷部１４₁，１４₂…の各版胴２２は、歯車、スプ
ロケツト及びチエーン等の回転伝達機構（図示省略）に
よつて版胴用モータ２７に連結されて同期運転され、版
胴２２またはその連動部（第２図では印刷部１４₁の版
胴２２）に設けた第１パルス発生器２８によつて版胴２
２の回転量を検出している。また、第２フイードロール
１３、第１プルロール１５、シート長調整機構１８₁〜
１８n-₁の各ペーパロール１９ａ，１９ｂ及び印刷部１
４₁〜１４ｎの各圧胴２３は、各周速が一致するよう、
歯車、スプロケツト及びチエーン等の回転伝達機構（図
示省略）を介して制御用モータ２９に連結され、シート
１０の移動量を検出するために、第２フイードロール１
３、第１プルロール１５、ペーパロール１９ａ，１９ｂ
または圧胴２３のいずれか（第２図ではプルロール１
５）に第２パルス発生器３０が連設されている。さらに
上記印刷部１４₁，１４₂…の版胴２２のいずれかまたは
その近傍には版板２１の印刷開始点を検出する印刷開始
検出器３１が設けられている。なお、第１フイードロー
ル１１及び第２プルロール１７はシート送り用モータ３
２によつて同期駆動されている。

設定器４０は版胴２２の周長Ｌと印刷長（通常は版板２
１の長さ）Ｌ₀とを設定可能であるが、周長Ｌは版胴２
２が決定されると固定値となるから、印刷長Ｌ₀のみを
設定可能としておいてもよい。この設定器４０からの印
刷長Ｌ₀、印刷開始検出器３１からの印刷開始信号及び
第１パルス発生器２８からのパルス信号を入力とするプ
リセツトカウンタ４１は、印刷開始信号が発せられると
印刷長Ｌ₀を読み込むと共にパルス信号を計数し、計数
値が印刷長Ｌ₀になつた時点で版板２１での印刷を終了
したことを示す印刷終了信号を発生する。また、上記第
２パルス発生器３０のパルス信号を入力とするパルス判
別器４２は、パルス発生器３０が正転又は逆転（即ち、
シートの移動方向）にいずれかを判別して正パルス信号
或いは負パルス信号のいずれかを出力する。なお、パル
ス発生器３０として、シートの移動方向に基づいて正パ
ルス又は負パルス信号のいずれかを出力できるものを使
用すれば、パルス判別器４２は不要となる。

上記設定器４０からの周長Ｌと印刷長Ｌ₀、プリセツト
カウンタ４１からの印刷終了信号、第１パルス発生器２
８からの第１パルス信号Φ₁及びパルス判別器４２から
の正パルス信号Φ₂₁又は負パルス信号Φ₂₂のいずれかを
入力とする演算制御部４３は、これらの信号に基づいて
制御用モータ２９を回転制御する第１モータ信号を発す
る。第１モータ信号は、第３図に示すように、少なくと
も印刷開始点Ｔ₁₁から印刷終了点Ｔ₁₂までは、シート１
０の速度Ｖ_Aを印刷装置の運転速度である版胴２２の周
速Ｖ_B（厳密に言えば版板２１の印刷周面の周速である
が、以下ただ単に版胴２２の周速Ｖ_Bという）に一致さ
せ、印刷終了点Ｔ₁₂から次の印刷開始点Ｔ₂₁までは、前
進中のシート１０を減速して逆進させた後、前進方向に
加速することによつて、遅くとも印刷開始点Ｔ₂₁までに
は版胴２２の周速Ｖ_Bに一致させると共に、印刷終了点
Ｔ₁₂から次の印刷開始点Ｔ₂₁までのシート１０の移動量
を零にするよう、制御用モータ２９を駆動部４４を介し
て駆動させるような信号である。即ち第１モータ信号
は、印刷開始点Ｔ₁₁から印刷終了点Ｔ₁₂においては、シ
ート１０の速度Ｖ_Aを版胴２２の周速Ｖ_Bに一致させるよ
うな信号であり、シート１０の移動量である四角形ＡＴ
₁₁Ｔ₁₂Ｂの面積（即ち、シート１０の速度Ｖ_Aの印刷開
始点Ｔ₁₁から印刷終了点Ｔ₁₂までの積分値）は設定長Ｌ
₀（即ち、印刷長）Ｌ₀となる。また、印刷終了点Ｔ₁₂か
らの次の印刷開始点Ｔ₂₁においては、シート１０の速度
Ｖ_Aを印刷終了点Ｔ₁₂で減速させ、点Ｃで速度を零と
し、点Ｃを通過後に逆進させ、点Ｄで一定速度−Ｖ（符
号が負であるのは前進を正としているからである）と
し、点Ｅで逆進方向の速度を減速させて点Ｆで速度を零
とした後、再び正転加速させ次の印刷開始点Ｔ₂₁より前
の点Ｇで版胴２２の周速Ｖ_Bと一致させて点Ｈまでこの
状態を維持させるような信号である。この際、第１モー
タ信号は、シート１０が印刷終了点Ｔ₁₂後に前進方向に
走行した正の距離である三角形ＢＴ₁₂Ｃと四角形ＧＦＴ
₂₁Ｈの面積の和と、逆進方向に走行した負の距離である
四角形ＣＤＥＦの面積とを等しくするよう制御用モータ
２９を面積制御する。よつて、印刷終了点Ｔ₁₂から次の
印刷開始点Ｔ₂₁までのシート１０の速度Ｖ_Aの積分値、
即ち移動量は零となる。更に、版胴２２が周速Ｖ_Bで印
刷開始点Ｔ₁₁から次の印刷開始点Ｔ₂₁までの１サイクル
に回転した際に生じる四角形ＡＴ₁₁Ｔ₂₁Ｈの面積は（周
速度Ｖ_Bの印刷開始点Ｔ₁₁から次の印刷開始点Ｔ₂₁まで
の積分値）は版胴２２の周長Ｌとなるので、印刷開始点
Ｔ₁₁から次の印刷開始点Ｔ₂₁までには、版胴２２は一回
転し、且つシート１０の移動量は印刷長Ｌ₀となる。次
の印刷開始点Ｔ₂₁以降も同様の制御が繰り返し行われ
る。

第２モータ信号は、印刷長Ｌ₀と周長Ｌの比に版胴２２の周速Ｖ_Bを乗算した値を発する演算部４５からの値でシート１０を移動させるような信号であり、シート送
りモータ３２を駆動制御する。よつて、シート１０は、
版胴２２の１回転（１サイクル）の間に、印刷長Ｌ₀に
相当する長さだけ、第１フイードロール１１で供給さ
れ、第２プルロール１７で排出される。

なお、４６は版胴用モータ２７の速度を設定する設定器
である。

この発明は以上の構成であり、次にその動作等について
説明する。

版胴２２の周長Ｌ及び印刷長Ｌ₀を設定器４０に設定
し、シート長調整機構１８₁〜１８n-₁の各アジヤスタロ
ール２０を調整し、隣接する印刷部１４₁〜１４ｎの各
間のシート長を印刷長Ｌ₀の整数倍とする。そして、各
印刷部１４₁〜１４ｎの版胴２２に所定の版板２１を固
定し、且つインク槽２５に所定の色のインクを入れる。

つぎに、版胴用モータ２７を速度設定器４６で設定し、
運転スイツチ等を投入して印刷を開始すると、版胴用モ
ータ２７は速度設定器４６で設定した回転速度で駆動さ
れて周速がＶ_Bとなり、シート送り用モータ３２はに対応する値で回転して第１フイードロール１１に入い
るまでと、第２プルロール１７を出てからのシート１０
の速度をとする。また、制御用モータ２９は演算制御部４３によ
つて第３図のように制御されるから、印刷部１４₁〜１
４ｎにおけるシート１０（第２フイードロール１３と第
１プルロール１５間のシート１０）については、印刷開
始点Ｔ₁₁から印刷終了点Ｔ₁₂までは、その速度が版胴２
２の周速Ｖ_Bに一致させられると共にその移動量が印刷
長Ｌ₀となり、一方、印刷終了点Ｔ₁₂から次の印刷開始
点Ｔ₂₁までは減速して一旦逆進し、そして再び加速され
て遅くとも次の印刷開始点Ｔ₂₁では版胴２２の周速Ｖ_B
に一致させられ、移動量が零となる。従つて、シート１
０は、印刷開始点Ｔ₁₁から印刷終了点Ｔ₁₂において印刷
部１４₁〜１４ｎによつて印刷され、印刷終了点Ｔ₁₂か
ら次の印刷開始点Ｔ₂₁までに逆進等を行なつて印刷開始
点Ｔ₂₁でシート１０の印刷開始部と版板２１の印刷開始
部とが一致するように制御される。このような制御を繰
り返し行なうことにより、第２プルロール１７から排出
されたシート１０には連続して多色印刷される。

以上の実施例においては、多色印刷の場合について説明
したが、１色のみの場合には１つの印刷部を使用すれば
よい。シート１０の移動速度は、版胴２２の周速度に印
刷開始点前に一致し、且つ印刷終了点で減速している
が、印刷開始点で版胴２２の周速度に一致するようにし
てもよく、また印刷終了点を通過してから所定距離移動
した後減速してもよく、さらに、最大印刷長点或いはそ
れを所定距離移動した予め設定した点に達すると減速す
るようにしておいてもよい。

また、印刷開始検出器３１とプリセツトカウンタ４１を
設けるかわりに、版板２１での印刷終了点を検出する印
刷終了検出器を設けてもよい。

さらに、制御用モータ２９によつて駆動されるシート１
０が逆進する際の最高速度の絶対値は、版胴２２の周速
度Ｖ_Aの絶対値に一致させる必要はなく、それよりも大
きくても小さくてもよく、絶対値が大きいときには第４
図に示すとおり、逆進する最大速度−Ｖ₁の大きさより
も小さい速度−Ｖ₂の大きさで減速状態から加速状態に
なる場合がある。このときも、第３図の場合と同様に、
印刷終了点Ｔ₂から印刷開始点Ｔ₁までに前進したシート
１０の移動量（面積ＰとＱの和）と、逆進したシート１
０の移動量（面積Ｒ）とは一致し、そして、印刷開始点
Ｔ₁から印刷終了点Ｔ₂までのシート１０の移動量は印刷
長であり、且つシート１０の速度と、版胴２２の周速度
は一致する。

なお、上記印刷長は、シートへ同じ印刷を連続して行な
う際、各印刷間に一定の余白部を残さない場合の一印刷
分の長さだけでなく、印刷の施されたシートから印刷部
を抜き取る時に必要な抜き代や例えば最終的に箱を製造
する時に必要な糊代等としての必要な一定の余白部の長
さと実際に印刷を施している部分の長さを加えた長さを
示す。

また、各印刷部１４₁〜１４ｎの間に、隣接する印刷部
間のシート長を印刷長の整数倍とするシート長調整機構
１８₁〜１８n-₁が設けられているので、各印刷部１４₁
〜１４ｎを使用して多色印刷を行なう場合でも各印刷部
１４₁〜１４ｎの版板２１と、シート１０の印刷開始点
はすべて一致する。

１印刷長の印刷開始点から印刷終了点までは版板の印刷
周面の周速にシートの走行速度を一致させ、かつ、前記
印刷開始点から印刷終了点までのシート速度の積分値を
一印刷長に一致させ、前記印刷終了点から次に印刷開始
点までの途中で前記可逆モータの回転方向を反転させ
て、その間のシート速度の積分値をゼロになし、かつ１
印刷長の印刷開始点から次の印刷開始点までの版胴の周
速の積分値が前記版胴の周長に等しくなるように制御す
るようにしたので、印刷長の異なる版板に変えても、版
胴を取替えることなく、印刷長の数値を外部から設定す
るだけで、他に何らの変更を伴うことなく印刷長の変化
に対応でき、電気的制御により印刷すき間のない連続し
た印刷を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す説明図、第２図はこの発明の一例
を示すブロツク図、第３図はこの発明の動作を示す波形
図、第４図はこの発明の動作の他例を示す波形図であ
る。１０…シート、１４₁〜１４ｎ…印刷部、１８₁〜１８n-
₁…シート長調整機構、２１…版板、２２…版胴、２３
…圧胴、２４…乾燥機、２６…インクロール、２７…版
胴用モータ、２８，３０…パルス発生器、２９…制御用
モータ、３２…シート送りモータ、４０…設定器、４１
…プリセツトカウンタ、４２…パルス判別器、４３…演
算制御部、４４…駆動部。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】シートのフィードロールとプルロール間に
設けられ、走行シートに印刷する版板を固定し、且つ最
大印刷長よりも長い周長を有する少なくとも１個の版胴
と、シートを版板に当接させる圧胴手段と、上記版胴を駆動する駆動モータと、上記フィードロールとプルロールを駆動してシートを前
進又は後退させる可逆モータと、版胴の周長と、印刷長の設定値とに比例した信号を発生
する設定手段と、上記の版胴駆動モータの回転数に比例した信号を発生す
る第１の信号発生手段と、シートの移動速度に比例した信号を発生する第２の信号
発生手段と、上記の各信号を受けて可逆モータの回転速度を制御する
速度制御手段とからなり、上記の速度制御手段は、１印刷長の印刷開始点から印刷
終了点までは版板の印刷周面の周速にシートの走行速度
を一致させ、かつ、前記印刷開始点から印刷終了点まで
のシート速度の積分値を一印刷長に一致させ、前記印刷
終了点から次の印刷開始点までの途中で前記可逆モータ
の回転方向を反転させて、その間のシート速度の積分値
をゼロになし、かつ、１印刷長の印刷開始点から次の印
刷開始点までの版胴の周速の積分値が前記版胴の周長に
等しくなるように制御することを特徴とする印刷装置。