JPH06247798A - 化合物半導体多結晶の合成方法 - Google Patents
化合物半導体多結晶の合成方法Info
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- JPH06247798A JPH06247798A JP3036193A JP3036193A JPH06247798A JP H06247798 A JPH06247798 A JP H06247798A JP 3036193 A JP3036193 A JP 3036193A JP 3036193 A JP3036193 A JP 3036193A JP H06247798 A JPH06247798 A JP H06247798A
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Abstract
ートを、また他端に赤リンインゴットを入れて真空封止
し、このアンプルを加熱して多結晶を合成する多結晶合
成方法において、アンプルを真空封止する前に、アンプ
ルを真空引きしながらアンプルの外から赤リンインゴッ
トを180〜300℃に加熱し、15分以上保持して赤
リンインゴットをゆっくりとひび割れさせた後、アンプ
ルを真空封止して合成を開始するようにした。 【効果】 赤リンインゴットが合成炉内での昇温中に急
に割れ、その衝撃でアンプルが破壊されるのを防止する
ことができる。
Description
成技術に関し、例えばInP多結晶を合成する場合に利
用して効果のある技術に関する。
て使用されるInPは、原料のIn(インジウム)とP
(リン)を直接反応させて単結晶を成長させることが困
難であるため、まず多結晶を合成してこの合成多結晶を
用いてLEC法等により単結晶を成長させることが行な
われている。上記InP多結晶の合成方法の一つに、図
1に示すような合成装置を用いて行なう方法がある。
入ったボート2を、また他端にリン塊3を載置して真空
封入した石英製アンプル1を合成炉(ヒータ)4内に設
置し、ヒータ4により図2に示すごとくボート側が80
0℃、リン塊側が540℃となり、その中間に1100
℃のようなピーク温度を有する温度分布を形成し、アン
プル1とヒータ4とを相対移動させてボート内のInに
リン蒸気を供給して反応させ、ボートの一端から他端に
向けて徐々にInP多結晶を成長させて行くというもの
である。なお、図1において、5は対流によるアンプル
内の温度の均一化を防止して温度変化の急峻な図2のご
とき温度分布を形成し易くするための遮熱体である。
来の多結晶合成法にあっては、合成炉内での加熱中にし
ばしば石英製アンプルが割れてしまって最初からやり直
す必要が生じたり、原料(特にリン)が飛散して炉内が
汚染されたりするため、生産性が低下するという問題点
があることが明かになった。
が破壊されることがあるという上記問題点について解
析、検討を行なった。その結果、従来は原料のリンを赤
リンインゴットの形で塊のままアンプルに封入している
ため、合成炉内で昇温中にインゴットが割れ、その衝撃
でアンプルが破壊されることを見出した。そこで、合成
前に赤リンを小さな塊に細断して封入すればアンプルの
破壊を回避することができると考えた。
て封入すると、原料の体積が大きくなってしまうため、
より大きなアンプルとヒータが必要になるので、装置が
高価になるという不都合が生じる。また、アンプル封入
前に原料としての赤リンインゴットを物理的に細断する
と、細断した際に不純物がリンに付着して合成結晶の純
度が低下してしまうとともに、原料の表面積が増加する
ためリンが酸化され易くなりアンプル中に持ち込まれる
酸素の量も多くなるという不都合が生じることが分かっ
た。
なされたもので、その目的とするところは、アンプルの
一端にボートに載せたIII族原料を、また他端にV族原
料を封入して、アンプル全体を加熱するとともに、III
族原料を局部的にさらに高い温度に加熱してV族原料気
体と反応させ、徐々に高温部を移動させながらIII−V
族化合物半導体多結晶を合成する多結晶合成方法におい
て、大型の装置を用いずにアンプルの破壊を防止しつつ
純度の高い多結晶を高い生産性で合成することができる
多結晶合成方法を提供することにある。
め、本発明は、アンプルの一端にIII族原料を載せたボ
ートを、また他端にV族原料塊を入れて真空封止し、こ
のアンプル全体を加熱するとともに、III族原料を局部
的にさらに高い温度に加熱して上記V族原料塊から発生
した原料ガスと反応させ、徐々に上記高温部を相対移動
させながらIII−V族化合物半導体多結晶を合成する多
結晶合成方法において、上記アンプルを真空封止する前
に、アンプルを真空引きしながらV族原料塊を180〜
300℃に加熱し、この状態を15分以上保持してV族
原料塊をゆっくりとひび割れさせた後、アンプルを真空
封止してから合成炉に入れ、合成を開始するようにし
た。
においても再度V族原料塊を180〜300℃の温度で
15分以上加熱処理させるようにする。この場合、合成
時の昇温過程でのアンプルの加熱処理の温度は、真空封
止前の加熱処理の温度よりも少し高めに設定するとなお
良い。さらに、上記アンプルの真空封止前の加熱処理に
よるV族原料塊の細断に際しては、V族原料塊の様子を
観察しながら、例えば最初に200℃程度の温度を相当
時間保持してもひび割れが発生しなかったときは、さら
に温度を上げ例えば300℃程度の温度をひび割れが発
生するまで保持するようにしてもよい。
温度よりも低い温度で長時間加熱されるため、ゆっくり
とひび入って割れるようになり、これによってV族原料
塊が合成炉内での昇温中に急に割れ、その衝撃でアンプ
ルが破壊されるのを防止することができる。また、従来
と同様にV族原料を大きな塊のままアンプルに封入する
ことができるため、アンプルやヒータを大型化する必要
がないとともに、アンプル内に持ち込まれる不純物や酸
素の量が増加するおそれもない。なお、加熱温度を18
0〜300℃としたのは、180℃未満ではひび割れが
起こらず、300℃を超えると急激なひび割れによりア
ンプルが破壊されるからである。また、加熱時間は15
分未満では十分にひび割れができないからである。
径80mmの円筒状石英製アンプル1を合成用容器とし
て用意し、このアンプル1の一端に重量1.15kg、
外径73mm、長さ150mmの赤リンインゴット3を
入れ、またアンプル1の他端には3.9kgのインジウ
ムを載せたpBN製ボート2を入れて、アンプル1の開
放端に石英製のキャップ1aを被せた。このとき、キャ
ップ1aとアンプル1との間には隙間が生じている。ま
た、アンプル1の中央上記原料間には、複数の石英製円
板が等間隔で保持されてなる遮熱体5を入れてアンプル
1内の対流を防止できるようにした。
真空ポンプ6に結合して真空引きしながら、1×10-6
Torr以下になった時点からヒータ4’で、アンプル1の
他端の赤リンインゴット3を200℃に加熱し、2時間
保持した。その結果、赤リンインゴット3は、5×5×
5mm〜30×30×30mm程度の大きさを持つ約1
50個の小さな塊にひび割れした。その後、ヒータ4’
による加熱を停止し、真空ポンプ6でアンプル1内を1
×10-6Torrにしてキャップ1aとアンプル1との間を
バーナーを用いて真空封止した。
4内に設置し、全体を室温から450℃まで1時間かけ
て昇温し、さらに540℃まで1.5時間かけて昇温し
た後、図2の温度分布を形成して1時間保持してからア
ンプル1を図1で右方向へ4mm/時の速さで移動させ
て、InP多結晶の合成を行なった。上記実験を繰り返
し行なった結果、合成時のアンプルの割れは1回/50
回以下に減少した。さらに、上記と同様に合成前の加熱
処理による赤リンインゴットの細断を行なったものを、
合成時の昇温の際にも300℃で1時間保持するように
したところ、アンプルの割れは全く起こらなくなった。
プル1の一端に重量1.15kgの赤リンインゴット3
を入れ、また他端に3.9kgのインジウムを載せたボ
ート2を入れて、アンプル1にキャップ1aを被せてか
ら、実施例における合成前の加熱処理による赤リンイン
ゴットの細断を行なわずにアンプルを真空封止した。こ
のアンプル1を合成炉(ヒータ)4内に設置し、上記実
施例と同様の条件でInP多結晶の合成を行なった。上
記実験を繰り返し行なった結果、合成時のアンプルの割
れは1〜2回/8回の頻度でアンプルの割れが発生し
た。
をInP多結晶の合成に適用した場合について説明した
が、この発明はそれに限定されるものでなく、GaP多
結晶その他リンを含むIII−V族化合物半導体多結晶を
合成する場合に適用することができる。
ルの一端にIII族原料を載せたボートを、また他端にV
族原料塊を入れて真空封止し、このアンプル全体を加熱
するとともに、III族原料を局部的にさらに高い温度に
加熱して上記V族原料塊から発生した原料ガスと反応さ
せ、徐々に上記高温部を相対移動させながらIII−V族
化合物半導体多結晶を合成する多結晶合成方法におい
て、上記アンプルを真空封止する前に、アンプルを真空
引きしながらV族原料塊を180〜300℃に加熱し、
この状態を15分以上保持してV族原料塊をゆっくりと
ひび割れさせた後、アンプルを真空封止してから合成炉
に入れ、合成を開始するようにしたので、V族原料塊は
合成時の温度よりも低い温度で長時間加熱されるため、
ゆっくりとひび入って割れるようになり、これによって
V族原料塊が合成炉内での昇温中に急に割れ、その衝撃
でアンプルが破壊されるのを防止することができる。ま
た、従来と同様にV族原料を大きな塊のままアンプルに
封入することができるため、アンプルやヒータを大型化
する必要がないとともに、アンプル内に持ち込まれる不
純物や酸素の量が増加するおそれもないという効果があ
る。
止前に加熱処理による赤リンインゴットの細断を行なう
ようにしているが、この発明はそれに限定されるもので
なく、アンプルの真空封止前の加熱処理を省略して合成
時の昇温過程でのみ、加熱処理による赤リンインゴット
の細断を行なうようにしてもよい。ただし、アンプルの
真空封止前の加熱処理により赤リンインゴットの細断を
行なうようにすれば、アンプル内のインゴットの様子を
観察しながら細断を行なうことができるため、効率が良
い。
よる赤リンインゴットの細断を行なうと、インゴットが
割れる際に爆発的に赤リンが蒸発して生じるアンプル内
圧力の急上昇とインゴットの割れに伴う衝撃とが加わっ
てアンプルが割れ易くなると考えられるが、真空封止前
の加熱処理により赤リンインゴットの細断の場合には、
アンプルが封止されていないため圧力が外に逃げ内部圧
力の急激な上昇を回避することができるためインゴット
が割れる際のアンプル破壊が生じにくいという利点があ
る。
図、
インゴットの細断を行なう装置の一例を示す断面図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 アンプルの一端にIII族原料を載せたボ
ートを、また他端にV族原料塊を入れて真空封止し、こ
のアンプル全体を加熱するとともに、III族原料を局部
的にさらに高い温度に加熱して上記V族原料塊から発生
した原料ガスと反応させ、徐々に上記高温部を相対移動
させながらIII−V族化合物半導体多結晶を合成する多
結晶合成方法において、上記アンプルを真空封止する前
に、アンプルを真空引きしながらV族原料塊を180〜
300℃に加熱し、この状態を15分以上保持してV族
原料塊をゆっくりとひび割れさせた後、アンプルを真空
封止してから合成炉に入れ、合成を開始するようにした
ことを特徴とする化合物半導体多結晶の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036193A JP2772344B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 化合物半導体多結晶の合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3036193A JP2772344B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 化合物半導体多結晶の合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06247798A true JPH06247798A (ja) | 1994-09-06 |
JP2772344B2 JP2772344B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=12301730
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3036193A Expired - Lifetime JP2772344B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 化合物半導体多結晶の合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2772344B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110144623A (zh) * | 2019-06-20 | 2019-08-20 | 广东先导先进材料股份有限公司 | 一种砷化镓多晶的制作方法及装置 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP3036193A patent/JP2772344B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110144623A (zh) * | 2019-06-20 | 2019-08-20 | 广东先导先进材料股份有限公司 | 一种砷化镓多晶的制作方法及装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2772344B2 (ja) | 1998-07-02 |
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