JPH06247652A - エレベータの遠隔監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 引越し運搬時や清掃使用時にその運転モード
の情報を監視センターに通報して誤って保守員を出動さ
せることなく適確な対応を図ることができるエレベータ
の遠隔監視装置を得る。 【構成】 エレベータのかご操作盤内に、引越し運搬時
及び清掃時にそれぞれ運転モード信号を送出すると共
に、復帰時に復帰モード信号を送出するための運搬スイ
ッチ１ａ及び清掃スイッチ１ｂを設けると共に、上記各
運転モード信号及び上記復帰信号に基づくエレベータ情
報と状態データを上記エレベータ監視装置３に出力する
制御手段２を備え、かつ上記エレベータ監視装置３から
電話回線４を介して伝送される情報を受信する監視セン
ター５に、上記各運転モード信号及び上記復帰信号に基
づくエレベータ情報と状態データを表示する表示部５ａ
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベータの遠隔監
視装置に関し、特に、引越し運搬時や清掃時のエレベー
タ情報を遠隔地に設けられた監視センターに伝送するこ
とにより適確な対応が図れるようにするものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、エレベータの運転に必要な操作
釦や運転スイッチ等を組み込んだかご操作盤はかご内袖
壁に設けられている。このかご操作盤の運転スイッチ部
には施錠カバー付きで複数のスイッチが設けられてい
る。

【０００３】図５は従来のかご操作盤内の運転スイッチ
部の構成を示すものである。図において、８はかご操作
盤、９は運転スイッチ部を示し、この運転スイッチ部９
には、各階停止スイッチ、ファンスイッチ、照明スイッ
チ、運転休止切換スイッチ、ドア入切スイッチ、自動手
動切換スイッチが設けられており、通常は、図示しない
施錠カバーで塞がれていて、運転開始や専用使用時に、
使用者が上記施錠カバーを解錠して開き、上記各スイッ
チを操作するようになっている。

【０００４】一方、エレベータ設備とともに端末にエレ
ベータ監視装置が設けられ、電話回線を介して遠隔地に
設けられた監視センターに接続されて、エレベータの異
常や故障を上記エレベータ監視装置で検出し、その検出
情報を上記監視センターに伝送して表示部により表示す
るようにして、上記監視センターにより集中監視が行わ
れるようになされている。

【０００５】ところで、上記監視センターにより集中監
視するこの種の遠隔監視情報の中にはエレベータドアが
一時開放していることを示す情報がある。しかし、異常
や故障ではないのにも拘わらず、エレベータドアの一時
開放状態が所定時間以上継続すると、上記監視センター
はエレベータを異常や故障として判断して保守員を出動
させることになる。

【０００６】例えば、引越し運搬や清掃の場合には、エ
レベータかごのドアを開放し一時的に停止しておくこと
から、使用者は上記運転スイッチ部９のスイッチ類を操
作する。しかし、上記運転スイッチ部９には種々のスイ
ッチが配設されているため、例えば途中で運転を切った
り、ドアの開閉中に操作したり、閉めきりになってしま
ったりで、その停止が継続すると、エレベータの異常や
故障情報として検出されて監視センターに発報される。
これに基づき、監視センターは、エレベータの使用が不
能状態であると判断する。

【０００７】そこで、監視センターは、保守員に通報し
出動させると共に、使用不能状態は引越し中または清掃
中であったためであることを確かめて、異常や故障では
なかったことを通知するようになっている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のエレベータの遠隔監視装置においては、引越し運搬時
や清掃時の場合に、かご操作盤のスイッチ操作によって
は、エレベータのドアを所定時間以上開放状態にするこ
とがあり、このような場合、監視センターはエレベータ
を異常や故障情報として誤判断して、保守員に通報し出
動させることになるという問題点があった。

【０００９】この発明は上述した従来例における問題点
を解消するためになされたもので、引越し運搬時や清掃
使用時にその運転モードの情報を監視センターに通報し
て誤って保守員を出動させることなく適確な対応を図る
ことができるエレベータの遠隔監視装置を得ることを目
的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タの遠隔監視装置は、エレベータの動作状態を監視する
エレベータ監視装置と、このエレベータ監視装置からの
エレベータ情報を電話回線を介して受信する監視センタ
ーとを備えたエレベータの遠隔監視装置において、エレ
ベータのかご操作盤内に、引越し運搬時及び清掃時にそ
れぞれ運転モード信号を送出すると共に、復帰時に復帰
モード信号を送出するための運搬スイッチ及び清掃スイ
ッチを設けると共に、上記各運転モード信号及び上記復
帰信号に基づくエレベータ情報と状態データを上記エレ
ベータ監視装置に出力する制御手段を備え、かつ上記監
視センターに、上記各運転モード信号及び上記復帰信号
に基づくエレベータ情報と状態データを表示する表示部
を設けたことをことを特徴とするものである。

【００１１】

【作用】この発明に係るエレベータの遠隔監視装置にお
いては、エレベータのかご操作盤内に、引越し運搬時及
び清掃時にそれぞれ運転モード信号を送出すると共に、
復帰時に復帰モード信号を送出するための運搬スイッチ
及び清掃スイッチを設けられて、制御手段により、上記
各運転モード信号及び上記復帰信号に基づくエレベータ
情報と状態データがエレベータ監視装置に出力される。
そして、監視センターに設けられた表示部により、上記
エレベータ監視装置から電話回線を介して伝送される各
運転モード信号及び上記復帰信号に基づくエレベータ情
報と状態データが表示される。

【００１２】

【実施例】

実施例１．以下、この発明の一実施例を図に基づいて説
明する。図１はこの発明の一実施例に係るエレベータの
遠隔監視装置を示す構成図である。図において、１はか
ご操作盤８内に設けられた本実施例の運転スイッチ部を
示し、この運転スイッチ部１は、図２に示すように、従
来と同様な、各階停止スイッチ、ファンスイッチ、照明
スイッチ、運転休止切換スイッチ、ドア入切スイッチ、
自動手動切換スイッチの他に、運搬スイッチ１ａと清掃
スイッチ１ｂとを備えている。

【００１３】上記運搬スイッチ１ａと清掃スイッチ１ｂ
は、引越し運搬時または清掃時にそれぞれＯＮ側を押圧
することにより運転モード信号を送出すると共に、復帰
時にＯＦＦ側を押圧することにより復帰モード信号を送
出するようになされている。

【００１４】また、２は上記運転スイッチ部１からのス
イッチ入力に基づいて選択モード出力を送出するための
制御手段で、上記運転スイッチ部１からのスイッチ入力
に基づいて選択モード信号を出力する選択モード部２ａ
と、その選択モード信号を記憶して選択停止状態を決定
するマイクロコンピュータとを備えてなり、マイクロコ
ンピュータとして、入力回路２ｂ、ＣＰＵ２ｃ，メモリ
２ｄ、および出力回路２ｅからなり、エレベータは、上
記選択モード出力に基づいて図示しないエレベータ制御
装置により運転制御される。

【００１５】３はエレベータ監視装置で、上記選択モー
ド出力に基づくモード停止信号が図示しないエレベータ
制御装置から入力されて、エレベータの運転が選択モー
ド状態に切り換えられ、所定時間が経過したときに、上
記制御手段２から送出される運転モード信号を電話回線
４を介して遠隔地の監視センター５に伝送するようにな
されており、監視センター５では上記運転モード信号を
受信して表示部５ａに表示するようになされている。

【００１６】一般に、上記の如くエレベータの引越し運
搬使用時や清掃使用時は度々あるから、その使用に際し
使用の容易な専用のスイッチをかご操作盤８内の運転ス
イッチ部１に使用名称とともに設ける。また、専用使用
時はその目的に対応する運転モード状態にして監視セン
ター５においても表示部５ａにより情報と状態データを
表示させこれを基にして区別し分かり易く、さらには適
確な対応を得るものである。

【００１７】図３はこの実施例にかかる動作を説明する
ためのフローチャートで、制御手段２のマイクロコンピ
ュータのメモリ２ｄ内に格納されて上記ＣＰＵ２ｃによ
って制御されるプログラムである。以下、このフローチ
ャートを参照して選択モードによるモード出力について
説明する。

【００１８】今、エレベータは正常運転していて、呼ば
れた階に着床し、次の呼び待ち状態であるとし、使用者
により、かご操作盤８内の運転スイッチ部１の運搬スイ
ッチ１ａまたは清掃スイッチ１ｂが選択入力されたとす
る。ステップＳ１、Ｓ２で選択モードが設定される。そ
の設定により選択モードのモード条件が一致するか否か
がステップＳ３にてプログラム判別される。すなわち、
図示しないエレベータ制御装置からどドア開信号及び呼
び信号が与えられ、かつ運搬スイッチ１ａまたは清掃ス
イッチ１ｂの選択入力があるか否かが判別される。

【００１９】上記ステップＳ３において、モード条件が
一致すれば、ステップＳ４のモード停止制御へと進む。
もし、不一致であると、別の要素が取り込まれているこ
とになり、ステップＳ７にて異常モードを検出する。選
択モードは当該の使用が数分例えば３分程度で終了する
場合もあり、ステップＳ５では正常モードを、ステップ
Ｓ８では異常モードをカウントして所定のタイム例えば
１０分程度を経過すると、次のステップＳ６またはステ
ップＳ９にてその情報が出力される。

【００２０】一方、上記ステップＳ５において、使用が
終わり、運転スイッチ１ａまたは清掃スイッチ１ｂを復
帰させると、ステップＳ１０へ進み、選択モード制御が
解除されると共に、復帰モード出力がステップＳ１１に
てエレベータ監視装置３に入力される。

【００２１】一方、図１に示すエレベータ監視装置３に
取り込まれた選択モードの状態信号は、状態データとし
て、このエレベータ監視装置３に記憶される。記憶され
た状態データは、エレベータ監視装置３から電話回線４
を介して監視センター５に伝送される。

【００２２】また、エレベータが一時停止中であること
のエレベータ情報も上記状態データと共に監視センター
５に伝送される。監視センター５には監視情報と共に状
態データを個別に表示する表示部５ａがあり、その表示
面に一時停止情報と、例えば運搬スイッチ１ａに基づく
運搬使用中である状態データとが種別に表示される。監
視者は当該エレベータが現在運搬中で一時停止状況にあ
ることが見て取られ、遠隔監視される。

【００２３】したがって、従来では、例えば引越し運搬
のため、ドア開放状態が継続したり、清掃のために一時
停止中である等において、所定時間を経過すると、異常
情報として発報され、保守員がその都度出動したが、こ
の実施例によれば、運搬中のあるいは清掃のためドアが
開状態であった等の事柄が確かめられて、監視センター
５の表示部５ａに個々に種別で表示されるから、監視セ
ンター５で上記運搬中または清掃中に一時停止である現
況が監視できることになる。

【００２４】実施例２．上記実施例１では、図１に示す
スイッチ部１の選択モードをエレベータ情報としてプロ
グラム化したマイクロコンピュータを備え、エレベータ
に設けられたエレベータ監視装置３から電話回線４を介
して監視センター５において、その情報を表示するよう
にしたが、図４に示す如く、スイッチ部１の運搬スイッ
チ１ａあるいは清掃スイッチ１ｂの操作をエレベータス
イッチ情報として選択回路６を介してビル側の係員監視
盤７の表示部７ａに表示するようにしても良い。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、エレ
ベータのかご操作盤内に、引越し運搬時及び清掃時にそ
れぞれ運転モード信号を送出すると共に、復帰時に復帰
モード信号を送出するための運搬スイッチ及び清掃スイ
ッチを設けると共に、上記各運転モード信号及び上記復
帰信号に基づくエレベータ情報と状態データを上記エレ
ベータ監視装置に出力する制御手段を備え、かつ上記監
視センターに、上記各運転モード信号及び上記復帰信号
に基づくエレベータ情報と状態データを表示する表示部
を設けたので、引越し運搬時や清掃使用時にその運転モ
ードの情報を監視センターに通報して誤って保守員を出
動させることなく適確な対応を図ることができるエレベ
ータの遠隔監視装置が得られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係るエレベータの遠隔監
視装置の選択モード制御ブロック図である。

【図２】この発明の一実施例に係るスイッチ部の構成図
である。

【図３】この発明の一実施例に係る動作を説明するフロ
ーチャートである。

【図４】この発明の他の実施例に係る情報表示ブロック
図である。

【図５】従来例に係るかご操作盤のスイッチ部の構成図
である。

【符号の説明】

１ スイッチ部 １ａ 運搬スイッチ １ｂ 清掃スイッチ ２ 制御手段 ３ エレベータ監視装置 ５ 監視センター ５ｂ 表示部 ８ かご操作盤

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータの動作状態を監視するエレベ
   ータ監視装置と、このエレベータ監視装置からのエレベ
   ータ情報を電話回線を介して受信する監視センターとを
   備えたエレベータの遠隔監視装置において、エレベータ
   のかご操作盤内に、引越し運搬時及び清掃時にそれぞれ
   運転モード信号を送出すると共に、復帰時に復帰モード
   信号を送出するための運搬スイッチ及び清掃スイッチを
   設けると共に、上記各運転モード信号及び上記復帰信号
   に基づくエレベータ情報と状態データを上記エレベータ
   監視装置に出力する制御手段を備え、かつ上記監視セン
   ターに、上記各運転モード信号及び上記復帰信号に基づ
   くエレベータ情報と状態データを表示する表示部を設け
   たことをことを特徴とするエレベータの遠隔監視装置。