JPH06247276A - 車両のアンチロックブレーキシステムの制御方法 - Google Patents

車両のアンチロックブレーキシステムの制御方法

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JPH06247276A
JPH06247276A JP13150493A JP13150493A JPH06247276A JP H06247276 A JPH06247276 A JP H06247276A JP 13150493 A JP13150493 A JP 13150493A JP 13150493 A JP13150493 A JP 13150493A JP H06247276 A JPH06247276 A JP H06247276A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】車両のアンチロックブレーキシステムにおい
て、Fまたはμ制御最適値付近の外乱要因を排除する事
を目的とする。 【構成】アンチロックブレーキシステムを装備した車両
の走行中に緊急制動をかけた場合、制動ブレーキ圧の増
加による路面摩擦力もしくは路面摩擦係数の増大を、路
面摩擦力検出装置または路面摩擦力摩擦係数検出装置で
検知するアンチロックブレーキシステムであって、路面
摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置による路面
摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上昇にともな
う最適制御開始ポイントを、車輪速度の落込みにより即
ち車輪速度ωもしくはdω/dtを用いて判断し、その
後FまたはμもしくはdF/dtまたはdμ/dtによ
る制御の規定値に達した点より、制動ブレーキ圧力を増
圧モードから保持もしくは減圧モードに移行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の緊急制動時に
車輪のロック(固定)を防止するアンチロックブレーキ
システムにおいて、従来のスリップ率の代わりに、路面
摩擦力Fまたは路面摩擦係数μを使用して制御を行う車
両のアンチロックブレーキシステムの制御方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両、例えば自動車のアンチロッ
クブレーキシステムでは、車体速度と車輪速度をもと
に、スリップ比が、ある一定の範囲に入るよう、制動を
自動制御する方式が、一般的である(例えば、特公昭5
9−30585号公報、特開昭60−61354号公
報)。路面摩擦係数と、スリップ比の間の関係は、路面
の状況によって、変わり得るものであり、このため上記
の方式では、路面の状況によっては、ブレーキ圧が最大
とはならないこともあり、その場合には、最小の制動距
離が得られない。また、車体速度は、車輪速度からの推
定値であるため、スリップ比の制御における、精度上の
問題がある。車体速度を正確に把握するためには、対地
速度センサー(例えば、特開昭63−64861号公
報)、車体減速度センサー(例えば、特開昭63−17
0157号公報)などの、複雑な装置を必要とする。特
開昭63−25169号公報に記載される装置では、車
輪に作用する、路面摩擦力のトルク(タイヤトルク)
を、車輪角加速度と、ブレーキ液圧とから演算により算
出して、ブレーキ液圧上昇中のタイヤトルクの下降の始
まりを、車輪のロック直前状態の判別材料の一つとして
採用している。しかしながら、この装置ではタイヤトル
クを、車輪角加速度とブレーキ液圧とから、演算によっ
て間接的に求めており、車輪の慣性能率、ブレーキの制
動効率等の不確定な定数の存在のため、計算値に精度上
の問題があある。また、車輪のタイヤの空気圧や、車体
の路面からの距離が変動するために、路面摩擦力とタイ
ヤトルクとに関して、必ずしも一定比が保たれないとい
う問題もある。
【0003】本出願人は上記したような従来の装置が有
する欠点を除去するため、先に特願平1−197809
号(特開平3−220056号)として、車軸近傍に歪
みゲージを設け、車軸近傍のせん断歪を直接的に測定す
る手段を有する路面摩擦力検出装置と、垂直荷重検出装
置とを備え、これら両装置の検出信号を演算処理する手
段とを有する路面摩擦係数検出装置からの出力信号に応
答して、ブレーキ圧の上昇にともなって路面摩擦力また
は路面摩擦係数が増大する間はブレーキ圧を上昇させ、
ブレーキ圧の上昇にもかかわらず路面摩擦力または路面
摩擦係数が減少するときにブレーキ圧を減圧させ、ブレ
ーキ圧の減圧にともなって路面摩擦力または路面摩擦係
数が減少すれば再度ブレーキ圧を上昇させ、以上の動作
を反復する手段とからなることを特徴とする車両のアン
チロックブレーキシステムを提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記システムを用いて
車両のアンチロックブレーキの制御を行なった場合、往
々にして制動時のタイヤと路面との振動発生や、サスペ
ンション等の外乱要因により、路面摩擦力Fまたは路面
摩擦係数μの信号値がある範囲の振幅をもって上下し、
的確な制御開始ポイントを誤認することがあることが判
明した。そこで本発明は、路面摩擦力Fまたは路面摩擦
係数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポイント
付近の外乱要因を排除または最適制御ポイントの、外乱
要因を一定の範囲の幅で包み込むことにより安定した制
御が行えるように改善し、不必要なブレーキ圧の減圧を
伴わない制御方式をもった、車両のアンチロックブレー
キシステムの制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、アンチロックブレーキシステムを装備した車両が緊
急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦
力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検出装置ま
たは路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロックブレ
ーキシステムであって、路面摩擦力検出装置または路面
摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係
数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポイントを
判断するのに、これを阻害する外乱要因を排除する手段
を用いるようになっている。
【0006】請求項2に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両が緊急制動をかけた場
合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦力または路面摩擦
係数の変化を、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
検出装置で検知するアンチロックブレーキシステムであ
って、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置
による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上
昇にともなう最適制御開始ポイントを、車輪速度の落込
みにより即ち車輪速度ωもしくはdω/dtを用いて判
断し、その後FまたはμもしくはdF/dtまたはdμ
/dtによる制御の規定値に達した点より、制動ブレー
キ圧力を増圧モードから保持もしくは減圧モードに移行
させ、外乱要因を排除するようになっている。
【0007】請求項3に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両が緊急制動をかけた場
合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦力または路面摩擦
係数の変化を、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
検出装置で検知するアンチロックブレーキシステムであ
って、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置
による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上
昇にともなう最適制御開始ポイントを、加速度センサー
を用いて、即ちdV/dtにより車体加速度の落込みを
判断し、その後FまたはμもしくはdF/dtまたはd
μ/dtによる制御の規定値に達した点より、制動ブレ
ーキ圧力を増圧モードから保持もしくは減圧モードに移
行させ外乱要因を排除するようになっている。
【0008】請求項4に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両が緊急制動をかけた場
合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦力または路面摩擦
係数の変化を、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
検出装置で検知するアンチロックブレーキシステムであ
って、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置
による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上
昇にともなう最適制御開始ポイントを、車輪速度ωもし
くはdω/dt及びdV/dtの双方にて判断を行い、
その後FまたはμもしくはdF/dtまたはdμ/dt
による制御の規定値に達した点より、制動ブレーキ圧力
を増圧モードから保持もしくは減圧モードに移行させ外
乱要因を排除するようになっている。
【0009】請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至
4に記載の車両のアンチロックブレーキシステムの制御
方法において、保持モード後の減圧モードもしくは減圧
モードに移行後において、減圧しきい値もしくは経過時
間の規定値の設定値によるか、もしくは判定回路による
か、又はその二者以上の組合せにより、制動ブレーキ圧
を減圧モードから増圧モードに移行させ外乱要因を排除
するようになっている。
【0010】請求項6に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両の走行中、最初の制動
ブレーキ圧制御をするのに請求項1乃至4に記載の制御
方法の何れかを用いて行い、その後請求項5に記載の制
御方法を終了した時点で、再び請求項1乃至4に記載の
制御方法の何れか又は請求項5に記載の制御方法を用い
て連続して制御を行い、車両が停車するまで繰返すか、
もしくは2回目以降FまたはμもしくはdF/dtまた
はdμ/dtのみと請求項5に記載の制御方法を用いて
連続して制御を行い、車両が停車するまでこれを繰返す
ようにして外乱要因を排除するようになっている。
【0011】請求項7に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両が緊急制動をかけた場
合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦力または路面摩擦
係数の変化を、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
検出装置で検知するアンチロックブレーキシステムであ
って、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置
による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の最
大値を確認後、その最大F値付近もしくは最大μ値付近
と最大F値または最大μ値に対して、一定の下限値を設
け、その範囲内にFまたはμが安定して保持されるよう
にブレーキ圧を制御して外乱要因を排除するようになっ
ている。
【0012】請求項8に記載の本発明は、アンチロック
ブレーキシステムを装備した車両が緊急制動をかけた場
合、ブレーキ圧の増圧による路面摩擦力または路面摩擦
係数の変化を、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
検出装置で検知するアンチロックブレーキシステムであ
って、路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数検出装置
による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の最
大値を確認後、その最大F値付近または最大μ値付近と
最大F値または最大μ値に対して、一定の下限値を設
け、Fまたはμがその範囲内に保持される範囲内で、ブ
レーキ圧を増圧または減圧変動させて制御して外乱要因
を排除するようになっている。
【0013】請求項9に記載された本発明は、請求項7
及び8に於て、ブレーキ圧対Fまたはμの変動を監視
し、設定した制御範囲のブレーキ圧上限に至る時、Fま
たはμ値がそれ以前の最大Fまたは最大μを越える場合
は、更にブレーキ圧を上げ、改めて最大μを確認し、そ
の後上記のブレーキ圧制御を行い外乱要因を排除するよ
うになっている。
【0014】請求項10に記載の本発明は、請求項7及
び8に於て、ブレーキ圧対Fまたはμの変動を監視し、
設定したブレーキ圧の制御範囲内で、Fまたはμ値がブ
レーキ圧に対して減少した場合、急速にブレーキ圧を下
げて、改めて最大μを確認して、制御を行い外乱要因を
排除するようになっている。
【0015】請求項11に記載の本発明は、路面摩擦力
検出装置または路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力
Fまたは路面摩擦係数μの信号値の最大値を確認しにく
い場合、一定時間内の最大F値または最大μ値と最小F
値または最小μ値との間に疑似Fまたは疑似μを求め、
その疑似Fまたは疑似μに対応してブレーキ圧制御を行
い外乱要因を排除するようになっている。
【0016】請求項12に記載の本発明は、請求項11
に於て、一定時間内の最大F値または最大μ値と最小F
値または最小μ値との値が許容範囲以上変動した場合、
改めて各々の値を一定時間内に計測し、新たに疑似Fま
たは疑似μを求めて、その疑似Fまたは疑似μに対応し
てブレーキ圧制御を行い外乱要因を排除するようになっ
ている。
【0017】請求項13に記載の本発明は、請求項11
及び12に於て、最大μが確認できた場合は、請求項7
乃至10に記載の制御方法にて制御を行い外乱要因を排
除するようになっている。
【0018】
【作用】請求項1に記載された本発明によれば、路面摩
擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう
最適制御開始ポイント付近の外乱要因を排除または最適
制御ポイントの外乱要因を一定の範囲の幅で包み込むこ
とにより、不必要なブレーキ圧の減圧がなく、効率のよ
い安定した制御が行われる。
【0019】請求項2に記載された本発明によれば、車
輪速度ωもしくはdω/dtにより車輪速度の落込みを
判断して、その後路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの
信号値の上昇にともなう最適制御開始ポイントが規定さ
れ、ABS制御時の外乱要因による影響を受けない最適
制御開始ポイントが得られる。
【0020】請求項3に記載された本発明によれば、加
速度センサーを用いてdV/dtにより車体加速度の落
込みを判断して、その後路面摩擦力Fまたは路面摩擦係
数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポイントが
規定され、ABS制御時の外乱要因による影響を受けな
い最適制御開始ポイントが得られる。
【0021】請求項4に記載された本発明によれば、車
輪の速度の落込みを車輪速度ωもしくはωの/dtで判
断すると共に車体加速度の落込みを加速度センサーを用
いてdV/dtにより判断して、その後路面摩擦力Fま
たは路面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう最適制御
開始ポイントが規定され、ABS制御時の外乱要因によ
る影響を受けない最適制御開始ポイントが得られる。
【0022】請求項5に記載された本発明によれば、上
記請求項1乃至4に記載の制御方法の何れかを用いて、
制動ブレーキ圧力を増圧モードから保持もしくは減圧モ
ードに移行させた後、減圧しきい値、経過時間の規定値
の設定値、判定回路の何れか単独又はこれらの中の二者
以上の組合せによって、制動ブレーキ圧を減圧モードか
ら増圧モードに移行させ、ABS制御が行われる。
【0023】請求項6に記載された本発明によれば、最
初の制動ブレーキ圧制御を、上記請求項1乃至4に記載
の制御方法の何れかを用いて行い、制動ブレーキ圧力が
増圧モードから保持もしくは減圧モードに移行した後、
減圧しきい値、経過時間の規定値の設定値、判定回路の
何れか単独又はこれらの中の二者以上の組合せによって
制動ブレーキ圧が減圧モードから増圧モードに移行した
時点で、再び上記制御動作を連続して行い車両が停車す
るまで繰り返すか、もしくは2回目以降Fまたはμもし
くはdF/dtまたはdμ/dtのみと上記請求項5に
記載の制御を連続して行い、車両が停車するまで繰り返
し行われる。
【0024】請求項7に記載された本発明によれば、外
乱によるF値またはμ値の振動に影響を受けず、ブレー
キ圧は最大F値または最大μ値付近を保持し続けて、不
必要なブレーキ圧の減圧がなく、効率のよい安定した制
御が行なわれる。
【0025】請求項8に記載された本発明によれば、ブ
レーキ圧は、最大F値または最大μ値から外乱範囲内の
F値またはμ値の間の値を保持し続けて、外乱による不
必要なブレーキ圧の減圧もなく、効率のよい安定した制
御が行なわれる。
【0026】請求項9に記載された本発明によれば、請
求項7及び請求項8に記載の制御方法の制御中に、路面
から得られるF値またはμ値が増加した場合、すなは
ち、滑り易い路面からより滑りにくい路面に車両が移動
したときに、路面から得られる制動力を効率よく有効に
使用して、制動距離の短縮が行なわれる。
【0027】請求項10に記載された本発明によれば、
請求項7及び請求項8に記載の制御方法の制御中に、路
面から得られるF値またはμ値が減少した場合、すなは
ち、より滑り易い路面に車両が移動した場合に、ロック
回避のためのブレーキ圧の急減圧と再度のその路面での
最適ブレーキ圧の制御が行なわれる。
【0028】請求項11に記載された本発明によれば、
凹凸路面の様な振動の激しい路面でも、安定したブレー
キ圧の制御が行われる。
【0029】請求項12に記載された本発明によれば、
凹凸路面の様な振動の激しい路面でも、路面に最適なブ
レーキ圧の制御が行われる。
【0030】請求項13に記載された本発明によれば、
凹凸路面の様な振動の激しい路面でも、有効で安定した
アンチロックブレーキ制御が行われる。
【0031】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。図1は請求項2に記載した本発明の路面摩擦係数μ
を用いた車両のアンチロックブレーキシステムの制御方
法のハード構成例を示すブロック図で、図に於てAは サー、3は制御装置、4はブレーキ液圧発生装置、5は
ブレーキ装置、6はブレーキ液圧検出装置で、上記制御
装置3はマイクロプロセッサ、メモリー及び入出力イン
ターフェイスを含む電子回路で構成され、予めメモリー
に書き込まれたプログラムに従って動作する。路面摩擦
係数μ(μセンサー)を用いてアンチロックブレーキシ
ステム(ABS)制御を行った場合、往々にして制動時
のタイヤと路面との振動発生や、サスペンション等の外
乱要因によって適確な制御開始ポイントを誤認すること
がある。このμ制御最適値付近の外乱を排除し最適制御
開始ポイントを得るためにこの実施例では、制動による
車輪速度の落込みを、ωの規定値で捉えるか、もしくは
【数1】 によるμにより、制御開始ポイントとして、その後、公
知のμによりABS制御方法を行うものである。ωの規
定値については、測定開始時点をωとし、規定地点を
ωとした場合、規定値は、
【数2】 となる。dω/dtによる場合、車輪運動方程式より
【数3】 上記の数式において、Iは車輪エナーシャ、Nは車輪荷
重、rは車輪半径、Tはブレーキトルク、μは摩擦係
数である。なおブレーキトルクTは、
【数4】 から求められる。この数式において、μはブレーキデ
ィスクとパット間の摩擦係数、Bはパットの有効半径、
Aはパットの有効面積、Pはブレーキ油圧である。数
式3のI,rは定数とみなされるので、
【数5】 となり、このμを用いる。dω/dtは現在使用されて
いる車輪速センサーより検出し、Nは車輪のサスペンシ
ョンに装着された垂直荷重センサーで測定され、T
上記式で計算される。なお、公知の排除手段を用いた場
合、それ以外にμセンサーにT成分として計測される
Fセンサーの出力に対するクロストークは配慮する必要
性が減るのでこれにてμが算出される。これの最大値付
近の適正範囲を最適制御開始ポイントとするものであ
る。
【0032】図2は、請求項3に記載した本発明の路面
摩擦係数μを用いた車両のアンチロックブレーキシステ
ムの制御方法のハード構成例を示すブロック図で、図1
に示 A1を用いた点が異なるのみで、その他の構成は同じで
あるため説明を省略する。この実施例では最適制御開始
ポイントを得るために、加速度センサーを用いて、dV
/dtによるμについては車輪運動方程式より
【数6】 上記の数式において、mは車輌重量、Nは車輪荷重、μ
は摩擦係数である。但しmは定数とみなされる。上記数
式から
【数7】 を求め、この数式のμを用いる。dV/dtは加速度セ
ンサーにより測定され、Nは車輪のサスペンションに装
着された垂直荷重センサーで測定され算出されるもの
で、これの最大値付近の適正範囲を最適制御開始ポイン
トとするものである。
【0033】図3は請求項4に記載した本発明の路面摩
擦係数μを用いた車両のアンチロック 出装置A2を用いた点が図1及び図2で示した実施例と
異なるのみで、その他の構成は同じであるので説明を省
略する。
【0034】図4は請求項5及び6に記載した本発明の
路面摩擦係数μを用いた車輌のアンチロックブレーキシ
ステムの制御方法のハード構成例を示すブロック図で、
ω・ 例と同じであるので、説明を省略する。
【0035】図4に示した実施例の制御装置3の動作を
図5乃至図8のフローチャートにもとづいて説明する。
ブレーキ踏力が、設定値以上になると、アンチロックブ
レーキ装置が動作を開始して通常のブレーキ動作からア
ンチロックブレーキ動作に移行する。図5に示すメイン
ルーチンのステップ110がこのアンチロックブレーキ
動作の開始を表 ポイントを判別してステップ112で路面摩擦係数μを
検出し、ステップ113にてこのμの値をμt−1でラ
ベルされた変数に記憶する。続いて、この値をステップ
114にてこのμpでラベルされた変数に記億する。次
に、ステップ115でブレーキ液を増圧した後に、ステ
ップ116でμを検出する。ステップ117では、μt
でラベルされた変数にステップ116でのμの検出値を
記憶する。次にステップ118に進んで、2つの記憶値
μtとμt−1の差μt−μt−1が、所定の基準値μ
cと比較される。差μt−μt−1がμcより大きけれ
ばステップ119へ進み、等しいか小さければステップ
123のブレーキ液減圧ルーチンへと進む。ステップ1
19では、変数μtに記憶された値が変数μt−1に記
憶されてこのμt−1の記憶値が更新される。続いて、
処理はステップ114に戻る。
【0036】ブレーキ液減圧ルーチン123では、図6
に示すとおり、まずステップ142でブレーキ液圧を解
放あるいは一定の低い水準に減圧する。続いてステップ
14 4でμを検出した後、ステップ145で変数μt−1に
この検出値を記憶する。次に、ステップ146へ進んで
μt−1を、α・μpと比較する。係数αは0から1ま
での範囲の適当な一定値に予め設定された定数である。
変数μt−1の方が小さければ、ステップ149に進ん
でブレーキ液減圧ルーチン123を終了し、ステップ1
24のブレーキ液再加圧ルーチンへと進む。変数μt−
1の方が大きいか等しければ、ステップ142に戻る。
ブレーキ液減圧ルーチン123に続くブレーキ液再加圧
ルーチン124では、図7に示す処理を行う。まず、ス
テップ162ではブレーキ液を増圧する。続い てステップ164でμを検出し、ステップ165でこれ
を変数μtに記憶する。次に、ステップ166で変数μ
tを変数μt−1と比較する。変数μtの方が大きけれ
ば、ステップ167へ進んで変数μt−1に変数μtの
値を記憶し、変数μt−1の記憶値を更新する。続い
て、ステップ171へ進んでブレーキ液再加圧ルーチン
を終了し、メインルーチンのステップ114に戻る。ス
テップ166に於て変数μtの方が小さいか等しい場合
には、ステップ168へ進んでステップ167と同様に
変数μt−1の値をμtの値に更新する。そして、ステ
ップ162に戻る。
【0037】制御装置3が以上の処理を行うことによ
り、本実施例に係るアンチロックブレーキシステムは次
のように動作する。アンチロックブレーキシステムが動
作を始めると、路面摩擦係数μの上昇速度が所定の基準
値を上回る間は、ブレーキ液を上昇させてゆき、ωもし
くはdω/dt又はdV/dtにより最適制御開始ポイ
ントを判断させ路面摩擦係数μの上昇速度が基準値より
低くなると、ブレーキ液圧を緩和又は解放する。この
際、減圧モードに移動後において、減圧しきい値もしく
は経過時間の規定値の設定値によるかもしくは判別回路
によるか又はこれらの組合せにより減圧モードから増圧
モードに移行させる。以下、上記の動作を連続し、車両
が停車するまで繰り返す。
【0038】アンチロックブレーキ動作中に車速が一定
値以下になった場合には、制御装置3が図5から図7に
示すフローチャートのどの段階にあっても、直ちに図8
に示す割り込みルーチンを実行してアンチロックブレー
キ動作を終了し、通常ブレーキ動作に戻るようにブレー
キ液圧装置を制御する。車速が十分低ければ、アンチロ
ックブレーキ動作の必要性は低く、停車時にはその必要
が全くない。以上は路面摩擦係数μを用いた場合の実施
例であるが、路面摩擦力Fを用いた場合も、
【数8】 による関係式からμにNを乗じることにより、上記した
μを用いた実施例と同様に行うことができる。
【0039】図9は請求項7に記載した本発明の、路面
摩擦係数μを用いた、車両のアンチロックブレーキシス
テム制御方法の概要フローチャートである。まず、緊急
時に運転者が急ブレーキを踏むと、ステップ200でブ
レーキ圧が増加する。次に、ステップ202でμが急速
に立ち上がっているかを判断する。急速に立ち上がって
いれば、急ブレーキと判断し、ステップ203からのA
BS制御に入る。ステップ204、205でブレーキ圧
が上昇中にもかかわらずμが減少すれば、この路面で得
られるμMAX値を通過したと判断し、ステップ206
でμが減少する前のμ値をMAX_μ_HIに、その時
のブレーキ圧をMAX_P_HIにそれぞれ記憶する。
ステップ207でこのMAX値を基に、通常の路面での
振動範囲の下限をMAX_μ_LO、それに対応するブ
レーキ圧をMAX_P_LOとして算出する。ステップ
209では、現在のブレーキ圧がMAX_P_HIより
大きければステップ210のブレーキ圧の減圧を行いス
テップ208へ戻る。また現在のブレーキ圧がMAX_
P_HIより小さければステップ211へ移行する。ス
テップ211では、現在のブレーキ圧がMAX_P_L
Oより小さければ、ステツプ212でブレーキ圧の増圧
を行いステップ208へ戻る。また、ステップ211で
現在のブレーキ圧がMAX_P_LOより大きけれR何
もせずにステップ208へ戻る。これによりμMAX値
と算出された一定の下限値の間にブレーキ力を最小の制
御で維持することが出来る。
【0040】図10は請求項8に記載した本発明の、路
面摩擦係数μを用いた、車両のアンチロックブレーキシ
ステムの制御方法の概要フローチャートである。まず、
ステップ200から207までは請求項7と全く同じ動
作のため説明を省略する。ステップ300、301、3
02のループでブレーキ圧がMAX_P_LOになるま
で減圧を行う。次にステップ303、304、305の
ループでブレーキ圧がMAX_P_HIになるまでブレ
ーキ圧の増圧を行う。次に、ステップ300、301、
302のループに戻る。これによりμMAX値と算出さ
れた一定の下限値の間になるようにブレーキ圧を変動さ
せることが出来る。
【0041】図11は請求項9に記載した本発明の、路
面摩擦係数μを用いた、車両のアンチロックブレーキシ
ステムの制御方法の概要フローチャートである。まず、
ステップ200から305までは請求項8と全く同じ動
作のため説明を省略する。ステップ303、304、3
05のループから抜け出したとき、すなはちステップ4
00で現在のμ値がステップ206で記憶したMAX_
μ_HIより大きければ、より大きなμを得られる路面
に車が移動したと判断でき、ステップ203のABS制
御開始時点に戻り、新たにこの路面から得られるμMA
X値を捜すことが出来る。
【0042】図12は請求項10に記載した本発明の、
路面摩擦係数μを用いた、車両のアンチロックブレーキ
システムの制御方法の概要フローチャートである。ま
ず、ステップ200からステップ302までとステップ
303から305のループは請求項8と全く同じ動作の
ため説明を省略する。ステップ500の時点ではブレー
キ圧はMAX_P_LOの値であり、ステップ206の
時点でこれに見合うμはMAX_μ_LOであった。こ
こで、現時点のμがMAX_μ_LOの値より小さけれ
ば、路面のμが減少したと判断して、ステップ502の
急減圧後にステップステップ203のABS制御開始時
点に戻る。ステップ501の時点ではブレーキ圧はMA
X_P_HIの値であり、ステップ206の時点でこれ
に見合うμはMAX_μ_HIであった。ここで、現時
点のμがMAX_μ_HIの値より小さければ、路面の
μが減少したと判断して、ステップ502の急減圧後に
ステップ203のABS制御開始時点に戻る。
【0042】図13は請求項7に記載した本発明の路面
摩擦力Fを用いた車両のアンチロックブレーキシステム
の制御方法の概要フローチャートである、図9の路面摩
擦係数μを路面摩擦力Fにおきかえたものであり、制御
の方法はμの場合と全く同じ考え方で実施できるので詳
細な説明は省略する。また図10〜12のμでの制御も
図13と同じようにFでの制御におきかえることが可能
である。
【0044】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によれば、路面
摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信号値の上昇にともな
う最適制御開始ポイント付近の外乱要因を排除または最
適制御ポイントの外乱要因を一定の範囲の幅で包み込む
ので、不必要なブレーキ圧の減圧がなく、効率のよい安
定した制御を行うことができる。
【0045】請求項2乃至4に記載の本発明によれば、
制動時の車輪速度の落込みを、ωの規定値で捉えるかも
しくはdω/dtによって捉えて制御開始ポイントとす
るか、もしくは車体速度の落込みを、dV/dtによっ
て捉えて制御開始ポイントとするかもしくはこれらの双
方で捉えて制御開始ポイントと判断するので、制動時の
タイヤと路面との振動発生やサスペンション等の外乱要
因に影響されることなく最適制御開始ポイントが得ら
れ、Fまたはμを使用して正確な制御を行うことができ
る。
【0046】請求項5及び6に記載の本発明によれば、
請求項2乃至4の何れかの動作に更に、減圧モードに移
行した後、減圧しきい値、経過時間の規定値の設定値、
判定回路の何れか、もしくはこれらの二者の組合せによ
り減圧モードから増圧モードに移行させる制御を連続し
て繰り返し行うか、もしくは2回目以降Fまたはμもし
くはdF/dtまたはdμ/dtのみと上記制御方法を
用いて連続して繰り返し行う制御とを付加しているの
で、車両が停車するまで制動ブレーキ圧が減圧モードか
ら増圧モードへの移行を連続して繰り返し行われ、Fま
たはμ制動最適値付近の外乱を排除することができる。
【0047】請求項7乃至8に記載の本発明によれば、
従来の制御方式では、路面の持つ制動力限界付近で車輪
のロックを防止するために、一旦ブレーキ圧の減圧を行
い路面の制動力を減少させる必要があったが、本発明で
は減圧の必要がなく、路面の持つ制動力の最大値付近で
ブレーキ圧を保持することが可能である。これにより、
緊急制動時の停止距離を短くすることができ、車両の安
全生が向上する。
【0048】請求項9に記載の本発明によれば、従来の
制御方式では、アンチロックブレーキ制御中に、路面制
動力の高い路面に移行したこと知る手段が無かったが、
本発明では、応答性よく路面変化を捉えて最適のブレー
キ圧を保持することが可能である。これにより、本来獲
得できる路面の制動力を有効に使用して、緊急制動時の
停止距離を短くすることができ、車両の安全生が向上す
る。
【0049】請求項10に記載の本発明によれば、従来
の制御方式では、車輪が実際にロックしはじめてから検
出していたが、本発明では、現在のブレーキ圧を保持す
ると車輪がロックしはじめるだろうという段階で検出
し、早期にブレーキ圧の調整に入れるため、判断が遅れ
た為の過剰なブレーキ圧の調整が不要となり、最適なブ
レーキ圧制御が可能となる。
【0050】請求項11乃至13に記載の本発明によれ
ば、凹凸路面の様なFまたはμの検出値が振動の大きな
値になる路面でも、安定したアンチロックブレーキ制御
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2に記載された本発明の車両のアンチロ
ックブレーキシステムの制御方法のハード構成例を示す
ブロック図。
【図2】請求項3に記載された本発明の車両のアンチロ
ックブレーキシステムの制御方法のハード構成例を示す
ブロック図。
【図3】請求項4に記載された本発明の車両のアンチロ
ックブレーキシステムの制御方法のハード構成例を示す
ブロック図。
【図4】請求項5及び6に記載された本発明の車両のア
ンチロックブレーキシステムの制御方法のハード構成例
を示すブロック図。
【図5】図4に示した制御装置のメインルーチン処理を
示すフローチャート。
【図6】図5に示したブレーキ液減圧処理ルーチンを示
すフローチャート。
【図7】図5に示したブレーキ液再加圧処理ルーチンを
示すフローチャート。
【図8】図5のメインルーチン処理に対する割り込み処
理を示すフローチャート。
【図9】請求項7に記載された本発明の車両のアンチロ
ックブレーキシステムの制御方法のフローチャート。
【図10】請求項8に記載された本発明の車両のアンチ
ロックブレーキシステムの制御方法のフローチャート。
【図11】請求項9に記載された本発明の車両のアンチ
ロックブレーキシステムの制御方法のフローチャート。
【図12】請求項10に記載された本発明の車両のアン
チロックブレーキシステムの制御方法のフローチャー
ト。
【図13】請求項7に記載された本発明の路面摩擦力F
による制御方法のフローチャート。
【符号の説明】
1 路面摩擦係数検出装置 2 ブレーキペダルの踏力センサー 3 制御装置 4 ブレーキ液圧発生装置 5 ブレーキ装置 6 ブレーキ液圧検出装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポ
    イントを判断するのに、これを阻害する外乱要因を排除
    する手段を用いることを特徴とする車両のアンチロック
    ブレーキシステムの制御方法。
  2. 【請求項2】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポ
    イントを、車輪速度の落込みより即ち車輪速度ωもしく
    はdω/dtを用いて判断し、その後Fまたはμもしく
    はdF/dtまたはdμ/dtによる制御の規定値に達
    した点より、制動ブレーキ圧力を増圧モードから保持も
    しくは減圧モードに移行させ、外乱要因を排除すること
    を特徴とする車両のアンチロックブレーキシステムの制
    御方法。
  3. 【請求項3】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポ
    イントを、加速度センサーを用いて、即ちdV/dtに
    より車体加速度の落込みを判断し、その後Fまたはμも
    しくはdF/dtまたはdμ/dtによる制御の規定値
    に達した点より、制動ブレーキ圧力を増圧モードから保
    持もしくは減圧モードに移行させ外乱要因を排除するこ
    とを特徴とする車両のアンチロックブレーキシステムの
    制御方法。
  4. 【請求項4】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の上昇にともなう最適制御開始ポ
    イントを、車輪速度ωもしくはdω/dt及びdV/d
    tの双方にて判断を行い、その後Fまたはμもしくはd
    F/dtまたはdμ/dtによる制御の規定値に達した
    点により、制動ブレーキ圧力を増圧モードから保持もし
    くは減圧モードに移行させ外乱要因を排除することを特
    徴とする車両のアンチロックブレーキシステムの制御方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4に記載の車両のアンチロッ
    クブレーキシステムの制御方法において、保持モード後
    の減圧モードもしくは減圧モードに移行後において、減
    圧しきい値もしくは経過時間の規定値の設定値による
    か、もしくは判定回路によるか、又はその二者以上の組
    合せにより、制動ブレーキ圧を減圧モードから増圧モー
    ドに移行させ外乱要因を排除することを特徴とする車両
    のアンチロックブレーキシステムの制御方法。
  6. 【請求項6】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両の走行中、最初の制動ブレーキ圧制御をするのに請
    求項1乃至4に記載の制御方法の何れかを用いて行い、
    その後請求項5に記載の制御方法を終了した時点で、再
    び請求項1乃至4に記載の制御方法の何れか又は請求項
    5に記載の制御方法を用いて連続して制御を行い、車両
    が停車するまで繰返すか、もしくは2回目以降Fまたは
    μもしくはdF/dtまたはdμ/dtのみと請求項5
    に記載の制御方法を用いて連続して制御を行い、車両が
    停車するまでこれを繰返すようにして外乱要因を排除す
    ることを特徴とする車両のアンチロックブレーキシステ
    ムの制御方法。
  7. 【請求項7】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の最大値を確認後、その最大F値
    付近もしくは最大μ値付近と最大F値または最大μ値に
    対して、一定の下限値を設け、その範囲内にFまたはμ
    が安定して保持されるようにブレーキ圧を制御して外乱
    要因を排除することを特徴とする車両のアンチロックブ
    レーキシステムの制御方法。
  8. 【請求項8】アンチロックブレーキシステムを装備した
    車両が緊急制動をかけた場合、ブレーキ圧の増圧による
    路面摩擦力または路面摩擦係数の変化を、路面摩擦力検
    出装置または路面摩擦係数検出装置で検知するアンチロ
    ックブレーキシステムであって、路面摩擦力検出装置ま
    たは路面摩擦係数検出装置による路面摩擦力Fまたは路
    面摩擦係数μの信号値の最大値を確認後、その最大F値
    付近またはは最大μ値付近と最大F値または最大μ値に
    対して、一定の下限値を設け、Fまたはμがその範囲内
    に保持される範囲で、ブレーキ圧を増圧または減圧変動
    させて制御して外乱要因を排除することを特徴とする車
    両のアンチロックブレーキシステムの制御方法。
  9. 【請求項9】請求項7及び8に於て、ブレーキ圧対Fま
    たはμの変動を監視し、設定した制御範囲のブレーキ圧
    上限に至る時、Fまたはμ値がそれ以前の最大Fまたは
    最大μを越える場合は、更にブレーキ圧を上げ、改めて
    最大μを確認し、その後上記のブレーキ圧制御を行い外
    乱要因を排除することを特徴とする車両のアンチロック
    ブレーキシステムの制御方法。
  10. 【請求項10】請求項7及び8に於て、ブレーキ圧対F
    またはμの変動を監視し、設定したブレーキ圧の制御範
    囲内で、Fまたはμ値がブレーキ圧に対して減少した場
    合、急速にブレーキ圧を下げて、改めて最大μを確認し
    て制御を行い外乱要因を排除することを特徴とする車両
    のアンチロックブレーキシステムの制御方法。
  11. 【請求項11】路面摩擦力検出装置または路面摩擦係数
    検出装置による路面摩擦力Fまたは路面摩擦係数μの信
    号値の最大値を確認しにくい場合、一定時間内の最大F
    値または最大μ値と最小F値または最小μ値との間に疑
    似Fまたは疑似μを求め、その疑似Fまたは疑似μに対
    応してブレーキ圧制御を行い外乱要因を排除することを
    特徴とする車両のアンチロックブレーキシステムの制御
    方法。
  12. 【請求項12】請求項11に於て、一定時間内の最大F
    値または最大μ値と最小F値または最小μ値との値が許
    容範囲以上変動した場合、改めて各々の値を一定時間内
    に計測し、新たに疑似Fまたは疑似μを求めて、その疑
    似Fまたは疑似μに対応してブレーキ圧制御を行い外乱
    要因を排除することを特徴とする車両のアンチロックブ
    レーキシステムの制御方法。
  13. 【請求項13】請求項11及び12に於て、最大μが確
    認できた場合は、請求項7乃至10に記載の制御方法に
    て制御を行い外乱要因を排除することを特徴とする車両
    のアンチロックブレーキシステムの制御方法。
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