JPH06247058A - 成型品への昇華転写印刷方法 - Google Patents

成型品への昇華転写印刷方法

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JPH06247058A
JPH06247058A JP5035245A JP3524593A JPH06247058A JP H06247058 A JPH06247058 A JP H06247058A JP 5035245 A JP5035245 A JP 5035245A JP 3524593 A JP3524593 A JP 3524593A JP H06247058 A JPH06247058 A JP H06247058A
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明 久本
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豊彦 秀島
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FUJIKEMI KINKI KK
JIPANGU KK
Taiho Kogyo Co Ltd
Diafoil Co Ltd
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FUJIKEMI KINKI KK
JIPANGU KK
Taiho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇華染料系インクで所望の模様や絵柄を印刷
した昇華染料転写材を用いて、成型品に変質や変形を生
じさせることなく、その絵柄や模様を成型品の表面に鮮
やかに昇華転写印刷できるようにすること 【構成】 耐熱性樹脂を主成分とし耐熱性向上剤を含有
する耐熱性成型材料又はアルミニウムを所望の形状に成
型し、得られた成型品をそれに対応する形状の転写用治
具のキャビテイ内に昇華染料転写材と共に収納して該昇
華染料転写材の印刷面を成型品の表面に密着させ、前記
転写用治具を介して前記昇華染料転写材を加熱しその表
面から成型品表面に昇華染料を熱転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成型品への昇華転写印刷
方法、特に、プラスチック成型品及びアルミニウム成型
品の表面に昇華染料転写材表面に形成された所望の絵柄
や模様を熱転写印刷する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチック成型品やアルミニウ
ム成型品に絵柄や模様を形成する方法としては、絵柄や
図柄を印刷したシュリンクチューブを成型品に装着し、
これを加熱収縮させて一体化する方法、シルクスクリー
ン印刷する方法、箔押しする方法、絵柄や模様を印刷し
た特殊紙に糊剤を塗布し、これを成型品に密着させて加
圧、加熱して貼り着ける方法、及び金属板その他の素材
表面にナイロン、ポリエステルなどの合成樹脂からなる
皮膜を形成し、その皮膜表面に昇華染料転写紙を重ね合
わせ、これを加熱することにより転写紙上の昇華染料を
昇華させて皮膜に熱転写染色する方法(特公昭47ー5
1734号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の印刷技術による方法では、使用している間に絵柄や模
様層が剥離したり摩擦により損傷するなどの問題が避け
られず、それを適用した成型品の商品としての耐久性が
欠けるばかりでなく、商品の品格においても難点があっ
た。しかも、これらの方法は表面が平坦な物品には容易
に適用できるが、成型品のように立体的な形状を有する
場合、表面に凹凸や曲面が多い場合、或は形状が複雑な
場合には、成型品の全面に所望の絵柄や模様を形成する
ことは不可能であった。
【0004】本出願人は、ナイロンやポリエステル樹脂
が耐熱性、耐薬品性及び耐圧性に優れ、昇華染料で染色
し易く、しかも、染料の定着性に優れていることに着目
し、ナイロンやポリエステル樹脂で成型品を成型する一
方、昇華染料インクで絵柄や模様を印刷した転写紙を用
いて成型品の表面に転写印刷することを試みたが、成型
品の形状が複雑であったり凹凸若しくは曲面が多い場
合、転写紙を成型品と密着させるのが困難であり、ま
た、成型品が立体形状の場合、転写印刷時の加熱によっ
て成型品に歪みを生じたり、絵柄や模様ににじみを生じ
るという問題があることが明らかとなった。
【0005】従って、本発明は、昇華染料系インクで所
望の模様や絵柄を印刷したシート状昇華染料転写材を用
いて、成型品に変質や変形を生じさせることなく、その
絵柄や模様を成型品の表面に鮮やかに昇華転写印刷でき
るようにすることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、耐熱性樹脂を主成分とし耐熱
性向上剤を含有する耐熱性成型材料又はアルミニウムを
所望の形状に成型し、得られた成型品をそれに対応する
形状の転写用治具のキャビテイ内に昇華染料転写材と共
に収納して該昇華染料転写材の印刷面を成型品の表面に
密着させ、前記転写用治具を介して前記昇華染料転写材
を加熱して熱転写するようにしたものである。
【0007】前記成型材料の主成分である耐熱性樹脂と
しては、ポリアミド樹脂及びポリエステル系樹脂からな
る群から選ばれた少なくとも一種の樹脂を使用するのが
好適である。前記ポリアミド樹脂には、ナイロン6、ナ
イロン66、モノマーキャスティングナイロン、ナイロ
ン610、共重合ナイロンなどが含まれる。前記ポリエ
ステル系樹脂には、ポリブチレンテレフタレート樹脂、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンナフタ
レート樹脂などが含まれる。ちなみに、これらの耐熱性
樹脂は、200℃で10分間の耐熱試験に耐え、溶解度
パラメータが10.0以上で、結晶性の高い性質を有し
ている。
【0008】前記耐熱性樹脂は、それ自体耐熱性及び昇
華染料による染色性に優れ、昇華染料のにじみ、昇華転
写時の高温加熱による歪みや変質を生じる度合が少ない
という優れた特性を有しているが、耐熱性、昇華転写時
の高温加熱による歪みや変質を一段と向上させると同時
に、昇華染料による発色性を向上させるため、成型材料
の副成分として無機化合物、有機化合物、金属若しくは
金属酸化物が添加される。その代表的なものとしては、
グンジョウ、カドミウムエロー、ベンガラ、クロムエロ
ー、鉛白、チタン白、カーボンブラックなどの無機顔
料、アゾ系、トリフェニルメタン系、キノリン系、アン
トラキノン系、フタロシアニン系その他の有機顔料、
鉄、クロム、銅、アルミニウム、チタン、鉛その他の金
属若しくはそれらの酸化物などが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。前記耐熱性向上剤は、通
常、30重量%以下添加される。これは、耐熱性向上剤
の添加量が30重量%を越えると、成型品の表面が粗く
なり、転写性が悪くなるからである。
【0009】昇華染料転写材としては、薄葉紙等の紙を
用いた公知の転写紙の他、プラスチックフィルムを基材
とし、その片側表面に昇華染料インクで所望の絵柄や模
様を印刷した印刷層を有する昇華染料転写フィルムが使
用される。転写フィルムの基材材料としては、ポリエス
テルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリアラミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリスルホ
ンフィルム、セロファン、トリアセテートフィルム、ポ
リプロピレンフィルムなどが代表的なものとして挙げら
れるが、機械的強度、寸法安定性、耐熱性、価格等の点
でポリエステルフィルムが好適である。プラスチックフ
ィルムを基材として用いる場合、その厚さは、通常、2
〜250μmに設定されるが、量産性及び用途上の適性
を考慮すると、5〜100μm、より好ましくは、5〜
50μmにするのが好適である。
【0010】昇華染料としては、公知の任意のものを使
用することができ、代表的なものとしては、例えば、ピ
リドンアゾ系、アントラキノン系、インドアニリン系、
アゾ系、キノリン系染料が挙げられる。これらの昇華染
料は、アマニ油、ロジン変性アルキッド樹脂などのバイ
ンダと混練し、鉱物油などの希釈剤で粘度を調整し、得
られたインクを用いてグラビア印刷、スクリーン印刷な
どの印刷法により、基材の表面に絵柄、模様、写真など
が印刷される。
【0011】被転写材である成型品が凹凸や曲面の少な
いもの、例えば、平板状である場合、紙を基材とする転
写紙が好適であるが、成型品が凹凸や曲面の多いもので
ある場合、成型品との密着性を向上させるため、転写フ
ィルムを使用するのが好ましい。転写フィルムの場合、
その印刷面と反対側の表面に、成型品の表面側にのみ昇
華染料が移行するようにマスキング層を形成し、該マス
キング層により転写フィルムの裏面側への昇華染料の移
行を遮蔽し、転写用治具のキャビティ表面の汚染を防止
するのが好適である。
【0012】このマスキング層の材料としては、例え
ば、(a)フッソ樹脂系、キシレン樹脂系、メラミン樹脂
系、スルホンアミド樹脂系、アルキド樹脂系、エポキシ
樹脂系、ポリエステル樹脂系、アクリル樹脂系、ポリア
ミドイミド樹脂系、有機金属系、付加重合系、チオール
・アクリルのハイブリッド系、カチオン重合系又はカチ
オン重合とラジカル重合のハイブリッド系の組成物を熱
又は活性化エネルギー線により硬化させてなる三次元構
造を有する硬化性樹脂、及び(b)ポリアクリル、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリーレート、ポ
リフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミド、ポリエ
ステルイミド、ポリイミド、アラミド、ポリベンゾイミ
ダゾール、ポリヒダントインなど100℃以上のガラス
転移温度を有する樹脂が挙げられる。マスキング層の物
理的性質、例えば、硬化性、可とう性、耐熱性及び耐久
性などの点からは、フッソ樹脂系、又はアクリル系モノ
マー若しくはオリゴマーを活性化エネルギー線により硬
化させてなるアクリル系樹脂が好適である。
【0013】前記マスキング層は、通常、0.1〜20
μmの範囲内の厚さに形成されるが、好ましくは、0.
5〜15μm、更に好ましくは、1〜7μmの範囲内の厚
さに形成される。これは、マスキング層の厚さが0.1
μm未満では昇華染料を十分に遮蔽することが困難であ
り、20μmを越えると、マスキング層の硬化による収
縮が大きくなり、基材がマスキング層側に湾曲するよう
になるからである。
【0014】前記マスキング層の形成方法としては、ア
クリル系樹脂を例にして説明すると、通常、活性化エネ
ルギー線による重合成分としてのアクリルオリゴマーと
反応性希釈剤とを含み、必要に応じて、光重合開始剤、
光増感剤、改質剤等を添加してなる組成物を基材表面に
塗布、印刷その他の手段により層状に形成し、活性化エ
ネルギー線、例えば、紫外線、可視光線、電子線、α
線、β線、γ線等を照射して架橋反応により硬化させる
方法が採用される。この場合、活性化エネルギー線の照
射は、通常、前記組成物層側から行なわれるが、基材と
マスキング層との密着性を高めるため、基材の背面に活
性化エネルギー線を反射する反射板を設けたり、基材側
から照射しても良い。
【0015】前記アクリルオリゴマーとしては、アクリ
ル系樹脂骨格にアクリロイル基又はメタアクリロイル基
が結合したオリゴマーを始めとし、ポリエステル(メタ)
アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレー
ト、シリコーン(メタ)アクリレート、ポリブタジエン
(メタ)アクリレート等のオリゴマーなどの他、イソシア
ヌール酸、環状ホスファゼン等の剛直な骨格に反応性の
アクリロイル基又はメタアクリロイル基が結合したオリ
ゴマーなどが挙げられる。
【0016】また、この場合の反応性希釈剤は、アクリ
ルオリゴマーと反応する基を有し、塗布工程において溶
剤の機能を担うと共に、塗膜成分となるものであるが、
その代表的なものとしては、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
イルオキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げら
れる。
【0017】さらに、光重合開始剤としては、例えば、
2,2−エトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、ジベンゾイル、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、p−クロロベ
ンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ミヒラー
ケトン、アセトフェノン、2−クロロチオキサントン、
アントラキノン、フェニルジスルフィド、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−
プロパノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤
は、単独で或いは二種以上を組み合わせて使用しても良
い。
【0018】また、前記光増感剤としては、例えば、ト
リエチルアミン、トリエタノールアミン、2−ジメチル
アミノエタノーール等の3級アミン類、トリフェニルホ
スフィン等のアルキルホスフィン類、β−チオジグリコ
−ル等のチオエーテル類が挙げられる。これらの光増感
剤は、単独で或いは二種以上を組み合わせて使用しても
良い。
【0019】前記改質剤としては、塗布性改良剤、消泡
剤、増粘剤、潤滑剤、有機高分子、安定剤、界面活性化
剤などがあるが、これらの改良剤は、活性化エネルギー
線による反応を阻害しない範囲で適宜添加すれば良い。
【0020】また、基材とマスキング層との密着性を向
上させるため、基材の表面に化学処理や放電加工処理を
施し、表面を粗くして接触面積を大きくしても良く、ま
た、基材とマスキング層との間に易接着層を形成しても
良い。さらに、必要に応じて、帯電防止層等の中間層を
設けても良い。
【0021】なお、成型品がアルミニウム製である場
合、そのままでは転写印刷することが困難であるため、
成型後、公知方法によりアルマイト処理を施し、これに
昇華転写印刷した後、封孔処理を行うのが好ましい。こ
の封孔処理は、アルマイト加工と同様、通常、湯又はニ
ッケル液に80℃の温度で約3分〜10分浸漬すること
により行なわれる。
【0022】成型品に昇華染料転写印刷する際、転写材
を成型品に巻き付けたりしただけでは、凹凸や曲面の多
いものや三次面を有するものでは、シワを生じたり密着
が不完全となり、完全な絵柄や模様を成型品の表面に再
現できないことから、本発明では、成型品の形状と同じ
形状のキャビティを有する転写用治具を調製し、そのキ
ャビティ内に転写材を置いて成型品を載せ、治具を閉じ
ることにより転写材を成型品と密着させ、これをヒータ
その他の加熱手段により所定時間、通常、200℃で
0.5〜10分加熱を行う。これにより転写材と成型品
が完全に密着し、完全な転写印刷が行なわれるだけでな
く、昇華染料転写印刷工程により成型品の歪みを矯正す
ることができるという副次的な効果も得られる。
【0023】転写材としてプラスチックフィルムを基材
とする転写フィルムを用いると、昇華染料転写印刷時
に、成型品の表面、即ち、被転写印刷面に部分的に昇華
染料ガスが発生し、そのガスの通気を遮断することがあ
り、染料昇華不良を起こす恐れがあるが、これを防止す
るため、転写フィルムに無数のガス抜き用ピンホールを
形成し、ガスの通過を促進し、昇華印刷を促進するのが
好ましい。
【0024】この転写印刷用治具は、熱伝導性の良い金
属材料及び耐熱性樹脂のいづれを用いて構成しても良い
が、後者の場合、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂
などの耐熱性樹脂に、鉄、アルミニウム、銅、銅合金、
その他の金属及びカーボンブラックなど熱良伝導性材料
の粉末を添加、分散させたもので形成したものが好適で
ある。この場合、熱良伝導性材料粉末の添加量は、20
〜70重量%が好ましい。この熱良伝導性材料粉末を添
加した耐熱性樹脂製の治具は、量産性に優れ、金属製の
ものに比べて安価であり、しかも、300℃の高温に耐
えるだけでなく、数千回反復使用することが可能であ
る。
【0025】
【作用】成型品を構成する耐熱性樹脂に耐熱性向上剤を
添加含有させると、耐熱性向上剤が成型品の耐熱性を一
段と向上させて、昇華転写時の高温加熱による成型品の
歪みや変質を防止し、また、成型品及び昇華染料転写材
を転写用治具のキャビテイ内に収容することにより、昇
華染料転写材の印刷面を任意の形状の成型品の表面に密
着させる役割と、加熱転写時及び転写後の冷却時の成型
品を保持し、その変形の阻止と共に、その歪みの矯正を
行う役割を果す。
【0026】以下、本発明の実施例について説明する。
【0027】
【実施例1】アルミニウム成型品にアルマイト加工を施
した被転写体1を用意する一方、シリコンゴムにアルミ
ニウム粉末を20〜50重量%添加した材料で転写印刷
用治具のキャビティ型2とコアー型3とを成形した。次
いで、図1に示すように、ポリエステルフイルムの片側
表面に昇華染料インクで絵柄を印刷した印刷面を有する
転写フィルム4を、その裏面がキャビテイ型3のキャビ
テイ表面側を向くように、前記キャビティ型2の上に載
せ、その上に成型品1を載せてキャビティ型2のキャビ
ティ2a内に配置した後、コアー型3を型合わせし、両
者をバンドで結合して加熱器(図示せず)の中に入れ2
00〜250℃で1〜20分間加熱したところ、転写フ
ィルムの絵柄がそのまま成型品1にムラ無く均一に転
写、含浸され、しかも、成型品に加熱による歪みは認め
られなかった。また、布等との摩擦による色落ちや剥離
は認められず、また、中性洗剤に浸漬したまま長期間放
置しておいても、変色その他の欠陥は認められ無かっ
た。
【0028】
【実施例2】ナイロン66にチタンホワイトを0.5〜
10重量%添加した成型材料を用いて三次元構造の成型
品10を成型する。他方、エポキシ樹脂に鉄粉を20重
量%添加した材料を用いて転写印刷用治具6を成型し、
この転写用治具6を、図2に示すように、アイロンプレ
ス機の加熱プレート7に装着する。このアイロンプレス
機は、上下動可能な加熱プレート7と、その下方を摺動
するスライドプレート8とからなり、スライドプレート
8の表面はシリコンラバー層9により被覆されている。
このシリコンラバー層9の上に成型品10を載せた後、
成型品10と加熱プレート7との間に印刷面が成型品側
を向くように実施例1と同じ転写フイルム11を介在さ
せて加熱プレート7を降下させ、それにより転写フィル
ム11を成型品10に密着させると共に加熱して熱転写
したところ、実施例1と同様な結果が得られた。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、耐熱性樹脂に副成分として無機化合物、有機化合
物、金属若しくは金属酸化物からなる群から選ばれた少
なくとも一種の耐熱性向上剤を含有させた成型材料を用
いることにより、成型品の耐熱性、発色性を向上させる
ことができ、また、成型品をそれに対応する形状の転写
用治具のキャビテイ内に昇華染料転写材を介在させて収
納するようにしているため、昇華染料転写材が成型品の
表面に完全に密着し、しかも、その状態で加熱すること
により昇華染料を成型品表面に熱転写させているため、
成型品の形状いかんに拘わらず美しい転写印刷を簡単に
行うことができる。また、昇華染料転写印刷時及び熱転
写後の冷却時、転写用治具により成型品がその形状を保
持されるため、成型品の歪みを矯正することができる。
さらに、作業の簡素化を図ることができると同時に安価
に印刷でき、従来法では得られなかったカラフルなグラ
デーションとカラーポジの再現が可能になり、品質及び
品格が高く耐久性に優れた成型品を製造することができ
るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実施過程を示す工程図
【図2】 本発明方法の他の実施例を示す工程図
【符号の説明】
1:成型品 2:キャビティ型 2a:キャビティ 3:コアー型 4:転写フィルム 6:治具 7:加熱プレート 8:スライドプレート 9:シリコンラバー層 10:成型品 11:転写フィルム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000207757 大宝工業株式会社 大阪府守口市大日町1丁目3番7号 (71)出願人 000108856 ダイアホイルヘキスト株式会社 東京都文京区本郷一丁目28番10号 (72)発明者 久本 明 大阪府大阪市北区天満2丁目12番3号南末 広ビル フジケミ近畿株式会社内 (72)発明者 秀島 豊彦 大阪府守口市大日町1丁目3番7号 大宝 工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性樹脂を主成分とし耐熱性向上剤を
    含有する耐熱性成型材料又はアルミニウムを所望の形状
    に成型し、得られた成型品をそれに対応する形状の転写
    用治具のキャビテイ内に昇華染料転写材と共に収納して
    該昇華染料転写材の印刷面を成型品の表面に密着させ、
    前記転写用治具を介して前記昇華染料転写材を加熱する
    ことを特徴とする成型品への昇華転写印刷方法。
  2. 【請求項2】 前記耐熱性樹脂がポリアミド樹脂及びポ
    リエステル系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一
    種の樹脂である請求項1記載の成型品への昇華転写印刷
    方法。
  3. 【請求項3】 前記耐熱性向上剤が無機顔料、有機顔
    料、金属若しくは金属酸化物からなる群から選ばれた少
    なくとも一種である請求項1又は2記載の成型品への昇
    華転写印刷方法。
  4. 【請求項4】 前記耐熱性向上剤がグンジョウ、カドミ
    ウムエロー、ベンガラ、クロムエロー、鉛白、チタン白
    及びカーボンブラックからなる群から選ばれた少なくと
    も一種の無機顔料である請求項1又は2記載の成型品へ
    の昇華転写印刷方法。
  5. 【請求項5】 前記耐熱性向上剤がアゾ系顔料、トリフ
    ェニルメタン系顔料、キノリン系顔料、アントラキノン
    系顔料及びフタロシアニン系顔料からなる群から選ばれ
    た少なくとも一種の有機顔料である請求項1又は2記載
    の成型品への昇華転写印刷方法。
  6. 【請求項6】 前記昇華染料転写材がプラスチックフィ
    ルムを基材とし、その片側表面に昇華染料インクで所望
    の絵柄、模様若しくは写真を印刷した印刷層を有する昇
    華染料転写フィルムである請求項1〜5のいづれか一項
    記載の成型品への昇華転写印刷方法。
  7. 【請求項7】 前記転写用治具がアルミニウム、銅、鉄
    及びそれらの合金からなる群から選ばれた金属からなる
    請求項1〜6のいづれか一項記載の成型品への昇華転写
    印刷方法。
  8. 【請求項8】 前記転写用治具が熱伝導性材料を含有す
    る耐熱性樹脂からなる請求項1〜6のいづれか一項記載
    の成型品への昇華転写印刷方法。
  9. 【請求項9】 前記耐熱性樹脂がエポキシ樹脂又はシリ
    コン樹脂である請求項8記載の成型品への昇華転写印刷
    方法。
  10. 【請求項10】 前記熱伝導性材料が金属又はカーボン
    ブラックである請求項8記載の昇華転写印刷方法。
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