JPH0624537Y2 - フードヒンジ構造 - Google Patents

フードヒンジ構造

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JPH0624537Y2
JPH0624537Y2 JP10103488U JP10103488U JPH0624537Y2 JP H0624537 Y2 JPH0624537 Y2 JP H0624537Y2 JP 10103488 U JP10103488 U JP 10103488U JP 10103488 U JP10103488 U JP 10103488U JP H0624537 Y2 JPH0624537 Y2 JP H0624537Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車のエンジンルームを開閉する前開き式の
フードであって両側部と車体側との間にガススプリング
が取付けられ該ガススプリングの反力によって開状態が
保持されるガススプリング付のフードを開閉自在に支持
するフードヒンジ構造に関する。
(従来の技術) 第5図に示すように、自動車21のエンジンルーム22を前
開き式に開閉するフード23の両側部と車体側21との間に
ガススプリング24を取付け、フード23開時に、このガス
スプリング24の反力によってフード23の開状態を保持す
るガススプリング付フード23が知られているが、このよ
うなガススプリング24付のフード23の後端側両側に夫々
取付けられ該フード23を揺動自在に支持するフードヒン
ジ25としては、通常の一点支持式のヒンジでは開閉動作
が旨く行なわれないため、リンク式のフードヒンジ25が
用いられている。
従来、このリンク式のフードヒンジ25としては、車体側
に固定されるヒンジベース26と、上記フード23側に固定
されるヒンジアーム27と、一端側を上記ヒンジベース26
に揺動自在に枢支され他端側で上記ヒンジアーム27を支
持する並設された2つのリンク28,29とを備えたフード
ヒンジ構造が一般的であり、また、このような構造のリ
ンク式フードヒンジにおいては、上記2つのリンク28,2
9の内、前側のリンク28を後側のリンク29より長尺に形
成しておくことによりフード23の前開き動作が円滑に行
なわれるように構成されている。
(考案が解決しようとする課題) ところで、第5図に示すようなガススプリング24付のフ
ード23においては、第6図に示すように、フード23を閉
じた状態時においてもガススプリング24の反力Fが常時
フード23を押し上げる向きに作用しており、このため、
リンク式のフードヒンジ25を用いた場合にはフード23の
後端側が浮き上がった状態となりがたつきやすくなると
いう問題が生じる。
すなわち、フード23を閉じた際には、通常、フード23の
前端側はフードロックによって掛止されるため、この掛
止部21aを支点としてフード23がガススプリング24の反
力によって押し上げられ、フード23の後端側に上方向に
向かう力が作用する。これに対して、リンク式のフード
ヒンジ25ではフード23の開閉動作に応じてヒンジアーム
27を支持するリンク28,29が揺動する構造であり、ま
た、仮想のヒンジセンター(ヒンジアーム27の回動動作
の中心位置)は不動位置ではなくフード23の開閉に応じ
て移動するように構成されているため、フード閉時にお
いてもリンク28,29及びヒンジアーム27側はヒンジベー
ス26に対して揺動可能な状態にあり、上記ガススプリン
グ24の反力によってフード23の後端側に上方向に向かう
力が作用するとリンク28,29が揺動され、フード23後端
側が浮き上がってしまう。
このため、ガススプリング24付のフード23をリンク式の
フードヒンジ25で支持した場合、フード23の閉状態時
に、フードヒンジ25で支持されたフード23の後端側がガ
ススプリング24の反力の作用で浮き上り上下方向(図中
S方向)に不安定な状態となり、自動車21の走行時にお
ける振動等によりフード23の後端側が上下(図中S方
向)にがたつき、異音等の発生の原因となるという問題
が生じていた。
また、リンク式のフードヒンジ25では、上述したよう
に、フード閉時におけるフード23の支持が不安定であ
り、リンク28,28部分でがたつきが生じやすいため、自
動車の衝突時における衝撃等がフード23に加わると、こ
のフード23への衝撃がフードヒンジ25のリンク28,29に
直接加わり、ヒンジがリンク部分で破損しやすくなり、
フードの脱落や後方突き出し等の原因となるという問題
もあった。
本考案は上記事情に鑑みてなされたものであって、ガス
スプリング付のフードを開閉自在に支持するリンク式の
フードヒンジにおいて、フード閉時におけるリンク及び
ヒンジアームのヒンジベースに対する揺動を防止し、走
行中や停車中におけるフードのがたつきを防ぐと共に、
衝撃時の衝撃等によるリンク部の破損やフードの脱落、
後方突き出し等をも防止し得るフードヒンジ構造を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本考案では、自動車のエンジ
ンルームを前開き式に開閉し開時に両側部と車体側との
間に取付けられたガススプリングの反力によって開状態
が保持されるガススプリング付フードの後端側両側に夫
々取付けられ該フードを揺動自在に支持するリンク式の
フードヒンジであって、車体側に固定されるヒンジベー
スと、上記フード側に固定されるヒンジアームと、一端
側を上記ヒンジベースに揺動自在に枢支され他端側で上
記ヒンジアームを支持する並設された2つのリンクとを
備えたフードヒンジにおいて、上記2つのリンクの内、
上記ヒンジベースの後端側に位置するリンクのヒンジベ
ースと摺接される面部に突起部を設けると共に、上記ヒ
ンジベース側にフード閉時に上記リンクの突起部を掛止
しフード閉時における上記リンクの揺動を防止する掛止
部を設けたことを特徴とする。
(作用) 本考案によるフードヒンジ構造によれば、フードヒンジ
のヒンジベースとヒンジアームとを連結する2つのリン
クの内、後端側に位置するリンク側に設けられた突起部
がフード閉時にヒンジベースの掛止部に掛止固定され、
その揺動が規制されるため、ヒンジアームのヒンジベー
スに対する相対的な揺動が規制され、フード後端側のが
たつきや後方移動が防止される。
(実施例) 以下、本考案を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本考案によるフードヒンジの概略構造を示す斜
視図、第2図は同上フードヒンジのフード閉時の状態を
示す側面図、第4図は同上フードヒンジのフード開時の
状態を示す側面図を夫々示し、第1図及び第2図におい
て、このフードヒンジ1は、車体のエンジンルームの両
側後端側に底部6を固定される断面形状L字型のヒンジ
ベース2と、フードの後端側両面に底部5を固定される
断面形状L字型のヒンジアーム3と、上記ヒンジベース
2とヒンジアーム3とを連結する2つのリンク8,9と
によって構成されており、上記ヒンジベース2の底部6
には車体側に該底部6を固定するための螺子やリベット
等を挿通するための抜き穴6aが設けられ、また、上記ヒ
ンジアーム3の底部5には該底部5をフードに固定する
ための螺子やリベット等を挿通するための抜き穴5a,5b
が設けられている。また、上記各リンク8,9の両端部
は夫々リベット8a,8b,9a,9b等を介して、ヒンジベース
2の縦壁部7及びヒンジアーム3の縦壁部4に夫々揺動
自在に枢支されており、上記各リンク8,9はヒンジベ
ース2側の枢支点8a,9aを支点として、上記ヒンジアー
ム3を揺動自在に支持している。
また、図中A方向を車体の前方向としたときに、車体の
前側に位置するリンク8の方が後ろ側に位置するリンク
9より長尺に設けられており、第2図に示したフード閉
時の状態から第4図に示すフード開時への状態への移行
時にヒンジアームの前側を上方へ押し上げフードの開動
作が円滑に行なわれるように構成されている。
ここで、本考案によるフードヒンジ1においては、上記
ヒンジ構造に加えて、ヒンジアーム3をヒンジベース2
に連結し支持する2つのリンク8,9の内、ヒンジベー
ス2の後端側に位置するリンク9のヒンジベース2の縦
壁部7と摺接される側の面部に突起部11を設けると共
に、上記ヒンジベース2の縦壁7側にフード閉時に上記
リンク9の突起部11を掛止しフード閉時における上記リ
ンクの上下方向及び後方への揺動を防止するフック状の
掛止部10を設ける。
尚、上記ヒンジベース2の縦壁部7に設けられる掛止部
11は、第3図に示すように、フードの開閉時に上記リン
ク9側の突起部11が描く軌跡R上に位置し、且つその軌
跡R方向に向けて切り込まれた形状に形成されており、
フードの開閉時におけるリンク9側突起部11の軌跡R方
向への移動を妨げないように構成されている。また、上
記掛止部10はフード閉時の位置決め部としても作用し、
上記リンク9の突起部11を掛止してリンク9の後方側へ
のそれ以上の揺動を規制している。
また、フードの閉状態時においては、ヒンジベース2の
掛止部10がリンク9側の突起部11を掛止しその上下方向
(図中S方向)及び後方(S′方向)への移動を防止す
るように設けられているため、先の第6図で説明したよ
うなガススプリングの反力の作用によりフード後端側を
上方向に押し上げる力が作用したとしても、リンク9は
上記突起部11によってヒンジベース2側の掛止部10に掛
止固定されるため、リンク9が動くことはなく、ヒンジ
アーム3のヒンジベース2に対する揺動が防止される。
したがって、本考案によるフードヒンジ構造によれば、
フードヒンジ1のヒンジベース2とヒンジアーム3とを
連結する2つのリンク8,9のうち、後端側に位置する
リンク9側の突起部11がフード閉時にヒンジベース2側
の掛止部10に掛止固定され、その上下方向及び後方への
揺動が規制されるため、ヒンジアーム3のヒンジベース
2に対する相対的な揺動が規制され、フードの閉状態時
におけるフード後端側の上下方向のがたつきや後方移動
が完全に防止される。
尚、上記リンク9側に設けられる突起部11の外周面には
ゴムや樹脂等のコーティングが施されており、該突起部
11とヒンジベース2側の掛止部10との間の遊びによる微
小ながたつきを起因とする異音の発生を防止するように
構成されている。
また、本考案によるフードヒンジ構造によれば、第2図
に示すフード閉時の状態時においては、後方側のリンク
9の突起部11がヒンジベース2の掛止部10に常に掛止さ
れた状態にありリンク9の上下方向及び後方への揺動が
規制された状態にあるため、リンク9とヒンジベース2
及びヒンジアーム3との間にがたが生じることがなく、
このため、例えば、自動車の衝突事故時において、フー
ドヒンジ1のリンクにがたつきによる衝撃が加わること
が防止され、フードヒンジ1のリンク部の破損が防止さ
れ、フードの脱落等が防止される。また、自動車の衝突
時において、フードに後方への突き出し力が作用した場
合にも、リンク9の突起部11がベースヒンジ2の掛止部
10に掛止されているため、該掛止部を支点として衝撃力
が分散され、フードの後方への突き出しが防止される。
(考案の効果) 以上、図示の実施例に基づいて説明したように、本考案
によるフードヒンジ構造によれば、フードヒンジのヒン
ジベースとヒンジアームとを連結する2つのリンクの
内、後端側に位置するリンクに設けられた突起部がフー
ド閉時にヒンジベースの掛止部に掛止固定され、それ以
上の後方移動及び上下方向の揺動が規制されるため、ヒ
ンジアームのヒンジベースに対する相対的な揺動が規制
され、フード後端側のがたつきが防止され、ヒンジ部で
の異音の発生等が防止される。
また、本考案によるフードヒンジ構造によれば、リンク
側の突起部の軌跡上にヒンジベース側の掛止部が設けら
れており、フード閉時に上記突起部が上記掛止部に沿っ
て移動し該掛止部の底部に掛止される構造のため、フー
ド閉時のヒンジアームの位置決めが容易となり、フード
後端側の位置決めが容易になる。
また、本考案によれば、ヒンジ部におけるがたつきが防
止され、且つ、ヒンジアームを支持するリンクの後方移
動が規制されるため、自動車の衝突時においてフードヒ
ンジのリンク部にがたつきを起因とする衝撃が直接作用
することがなく、リンクやリンクとヒンジベース若しく
はヒンジアームとの連結部での破損が防止される。ま
た、リンク側の突起部がヒンジベース側の掛止部に掛止
され後方移動が規制されているため、衝突時のフードの
後方突き出し等も防止され、事故の二次災害を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるフードヒンジの概略的構成を示す
斜視図、第2図は同上フードヒンジのフード閉時の状態
を示す側面図、第3図は本考案によるフードヒンジの掛
止部構造を示すヒンジベースの要部拡大図、第4図は本
考案によるフードヒンジのフード開時の状態を示す側面
図、第5図は従来のガススプリング付フード及びヒンジ
構造の一例を示す自動車の概略的要部側面図、第6図は
同上ガススプリング付フードのヒンジ部に作用する力の
方向を模式的に示した説明図である。 1……フードヒンジ、2……ヒンジベース、3……ヒン
ジアーム、4……ヒンジアームの縦壁部、5……ヒンジ
アームの底部、6……ヒンジベースの底部、7……ヒン
ジベースの縦壁部、8,9……リンク、8a,8b,9a,9b…
…リンクの枢支部、10……掛止部、11……突起部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車のエンジンルームを前開き式に開閉
    し開時に両側部と車体側との間に取付けられたガススプ
    リングの反力によって開状態が保持されるガススプリン
    グ付フードの後端側両側に夫々取付けられ該フードを揺
    動自在に支持するリンク式のフードヒンジであって、車
    体側に固定されるヒンジベースと、上記フード側に固定
    されるヒンジアームと、一端側を上記ヒンジベースに揺
    動自在に枢支され他端側で上記ヒンジアームを支持する
    並設された2つのリンクとを備えたフードヒンジにおい
    て、上記2つのリンクの内、上記ヒンジベースの後端側
    に位置するリンクのヒンジベースと摺接される面部に突
    起部を設けると共に、上記ヒンジベース側にフード閉時
    に上記リンクの突起部を掛止しフード閉時における上記
    リンクの揺動を防止する掛止部を設けたことを特徴とす
    るフードヒンジ構造。
JP10103488U 1988-07-29 1988-07-29 フードヒンジ構造 Expired - Lifetime JPH0624537Y2 (ja)

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JP10103488U JPH0624537Y2 (ja) 1988-07-29 1988-07-29 フードヒンジ構造

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JPH0221186U JPH0221186U (ja) 1990-02-13
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FR2886612B1 (fr) * 2005-06-06 2007-10-12 Renault Sas Dispositif de commande de l'ouverture du capot d'un vehicule, notamment pour proteger la tete d'un pieton en cas de choc.

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