JPH062435Y2 - Ｔ分岐接続部用架台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は小さなハンドホール内等に設置されるＴ分岐接
続部を支持する架台に係る。

［考案の技術的背景とその問題点］ 現今、市街地の美観を向上させるため配電線の地中化が
進められている。それに伴い、小さなハンドホール内に
Ｔ分岐接続部を設置する機会が多くなっている。従来、
この種のＴ分岐接続部は第２図Ａ、Ｂに示すような架台
に支持させてハンドホール内に設置している。第２図Ａ
に示したのは、ハンドホール１の垂直壁面に取り付けら
れる踏み面を上に向けた３段の階段状の架台本体２と、
前記踏み面にそれぞれ支持された３相分のＴ分岐接続部
３を押圧固定する階段状に屈曲された押え板４とを有
し、前記押え板４は架台本体２にビス止め５ａによって
固定されている。第２図Ａと同一部分には同一符号を付
した第２図Ｂに示したのは、前記押え板４下端が架台本
体２の下部にヒンジ５ｂによって枢着されているほかは
第２図Ａに示したものと同様の構成を有する。

第２図Ａに示した架台においては、Ｔ分岐接続部３のプ
ラグイン接続部を着脱するに際し、作業員がハンドホー
ル１内に入って押え板４を取り外す必要があり、作業性
がよくない欠点がある。

また、第２図Ｂに示した架台においては、押え板４を取
り外すことなく２点鎖線で示したように押え板４を開い
てプラグイン接続部の着脱を行うことができるので、作
業員がハンドホール１内に入る必要はないが図示２点鎖
線位置にある押え板４が作業の妨げとなり、これまた作
業性がよくない。

さらに、上記何れの形式の架台にしてもそれ等の構造
上、製作誤差上から架台本体２の踏み面に載置支持され
た３相分のＴ分岐接続部３を、押え板４によって均等に
押圧することは困難であり、プラグイン接続部の防水性
能が低下するおそれがある。

［考案の目的］ 本考案は上記の事情に基づきなされたもので、プラグイ
ン接続部の着脱に際してハンドホール内に入る必要がな
く、しかも３相分のＴ分岐接続部に均等に押圧力を印加
することができるＴ分岐接続部用架台を提供することを
目的としている。

［考案の概要］ 本考案のＴ分岐接続部用架台は、階段状の架台本体と、
この架台本体の階段状と相似の階段状をなしその下端両
側に設けたピンを前記架台本体下端両側の切欠に係合さ
せ、上端を前記架台本体基板の上端に固定される押え板
と、この押え板の前記架台本体の踏み面に対向する面に
螺入された押えねじとを有することを特徴とする。

上記構成の本考案Ｔ分岐接続部用架台においては、押え
板の架台基板に対する固定を解除し、押え板を操作して
そのピンを架台本体の切欠から離脱させて、これを持ち
上げて架台本体から取り外す。この後、プラグイン接続
部を取り外すことができる。上記のように本考案のＴ分
岐接続部用架台においては、ハンドホール内に入らなく
ても押え板を除去してプラグイン接続部の離脱を行うこ
とができる。

また、架台本体の各踏み面にＴ分岐接続部を載置し、押
え金具、ビスによってそれ等を架台本体に固定する。次
いで、押え板をハンドホール内に入れ、その下端のピン
を切欠に係合させてピンが切欠の底部に当接するまで引
き上げる。ここで、押え板をボルトによって基板に固定
し、各押えねじを緊締して各Ｔ分岐接続部のプラグイン
接続部を押圧する。各押えねじは独立して操作されるも
のであるから、各プラグイン接続部に対する押圧力の印
加は個々のプラグイン接続部毎に調節できる。従って、
架台本体や押え板の製作誤差の如何にかかわらず全プラ
グイン接続部に均等な押圧力を印加することができ、そ
れ等の防水性能が低下されることはない。

［考案の実施例］ 第１図Ａは本考案一実施例の正面図、第１図Ｂはその側
面図である。これ等の図において、第２図Ａ、Ｂに示し
たのと同様の架台本体１２は板金製であり、Ｔ分岐接続
部１３は階段状の架台本体１２の踏み面に相当する部分
に載置され、押え金具２０ａを介してビス２０ｂによっ
て固定されている。

また、階段状に屈曲された押え板１４はその両側にリブ
１４ａを設けて強度を持たせてあり、リブ１４ａ下端に
はピン２１が突出されている。而して、押え板１４は前
記ピン２１を架台本体１２下端両側に設けたブラケット
２２の切欠２３に係合させて、架台本体１２に対して可
回動に取り付けられている。さらに、押え板１４上端は
架台本体１２の基板１２ａにボルト２４によって固定さ
れている。

なお、押え板１４の階段状の踏み面に相当する面には、
それに対向する架台本体の面に支持固定されたＴ分岐接
続部１３のプラグイン接続部１３ａに先端を対向させた
蝶ボルト２５が螺合されている。

上記構成の本考案のＴ分岐接続部用架台においては、プ
ラグイン接続部１３ａの離脱を行うには次のようにす
る。先ず、各蝶ボルト２５を緩めてそれ等の先端と対向
するプラグイン接続部１３ａとの間隔をあけ、次にボル
ト２４による押え板１４の基板１２ａに対する固定を解
除し、押え板１４を斜め下に下降させ、ピン２１をブラ
ケット２２の切欠２３から離脱させる。これにより押え
板１４は架台本体１２から切り離され、自由となるから
ここで持ち上げ架台本体１２から取り外す。この後、プ
ラグイン接続部１３ａを取り外す。

上記のように本考案のＴ分岐接続部用架台においては、
ハンドホール内に入らなくても押え板１４を除去してプ
ラグイン接続部１３ａの離脱を行うことができる。

一方、Ｔ分岐接続部１３の架台への取付は次のようにし
て行われる。取付時には押え板１４は当然取り外されて
いる。この状態で架台本体１２の各踏み面にＴ分岐接続
部１３を載置し、押え金具２０ａ、ビス２０ｂによって
それ等を架台本体１２に固定する。次いで、押え板１４
をハンドホール内に入れ、その下端のピン２１を切欠２
３に係合させてピン２１が切欠２３の底部に当接するま
で引き上げる。ここで、押え板１４の上端をボルト２４
によって基板１２ａに固定する。さらに、各蝶ボルト２
５を緊締して各Ｔ分岐接続部１３のプラグイン接続部１
３ａを押圧する。これ等の蝶ボルト２５はそれぞれ独立
して操作されるものであるから、前記プラグイン接続部
１３ａに対する押圧力の印加は個々のプラグイン接続部
毎に調節できる。従って、架台本体１２や押え板１４の
製作誤差があっても全プラグイン接続部に均等な押圧力
を印加することができ、それ等の防水性能を低下させる
ことはない。

なお、本考案は前記実施例のみに限定されない。例え
ば、押えねじとして使用されている蝶ボルト２５は他の
任意のねじに変更することができる。

［考案の効果］ 上記から明らかなように本考案のＴ分岐接続部用架台に
おいては、作業員が小さなハンドホール内に入ることな
くＴ分岐接続部の架台への取付、取付後のプラグイン接
続部の操作等を行うことができるので、作業性よくそれ
等の作業を行うことができる。また、Ｔ分岐接続部の架
台への取付後にそれ等のプラグイン接続部に対する押圧
力の印加を均等にすることができ、押圧力の不足によっ
て防水性能を低下させることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案一実施例の正面図、第１図Ｂはその側
面図、第２図Ａは従来のＴ分岐接続部用架台の一例の側
面図、第２図Ｂは従来のＴ分岐接続部用架台の他の例の
側面図である。 １２……架台本体、１３……Ｔ分岐接続部、１３ａ……
プラグイン接続部、１４……押え板、２０ａ……押え金
具、２０ｂ……ビス、２１……ピン、２２……ブラケッ
ト、２３……切欠、２４……ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】階段状の架台本体と、この架台本体の階段
   状と相似の階段状をなしその下端両側に設けたピンを前
   記架台本体下端両側の切欠に係合させ、上端を前記架台
   本体基板の上端に固定される押え板と、この押え板の前
   記架台本体の踏み面に対向する面に螺入された押えねじ
   とを有することを特徴とするＴ分岐接続部用架台。