JPH06243545A - ピンチローラの駆動機構 - Google Patents

ピンチローラの駆動機構

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Publication number
JPH06243545A
JPH06243545A JP3032593A JP3032593A JPH06243545A JP H06243545 A JPH06243545 A JP H06243545A JP 3032593 A JP3032593 A JP 3032593A JP 3032593 A JP3032593 A JP 3032593A JP H06243545 A JPH06243545 A JP H06243545A
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JP
Japan
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magnetic tape
arm
gear
chassis
cam
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JP3032593A
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Inventor
Satoru Goto
覚 後藤
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピンチローラによる圧着力のばらつきをなく
して磁気テープの走行安定性を図ると共にピンチアーム
の作動負荷を低減したピンチローラの駆動機構を提供す
る。 【構成】 カセットを支持するスライドシャーシ15が
ベースシャーシ71に対してスライド自在に支持される
と共に駆動回転自在なカムギア88によって駆動アーム
90を回動させることでスライドシャーシ15を移動可
能とし、磁気テープ走行時にその磁気テープをキャプス
タン134に圧着するピンチローラ159を有するピン
チアーム161をスライドシャーシ15に枢着する一
方、ピンチアーム161と一体のカム軸163に係合し
てピンチアーム161を回動させることでピンチローラ
159をキャプスタン134に圧着させるカム面を有す
る作動レバー99をベースシャーシ71に装着し、カム
軸163とカム面の作動方向とをほぼ90度異ならせ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置におい
て、磁気テープの走行時にその磁気テープをキャプスタ
ンに圧着するピンチローラを有するピンチアームを駆動
するピンチローラの駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録再生装置のうち磁気テープを使
用するものとして、所謂、8ミリビデオがある。この8
ミリビデオにおいて、スライドシャーシは磁気テープが
巻かれたカセットケースを収納保持することができる。
そして、スライドシャーシは内蔵された昇降機構により
ビデオ本体から外方に突出してカセットケースの出し入
れを行うイジェクト位置に移動可能であると共にビデオ
本体内でスライド機構によりプレイ位置に移動可能とな
っており、このプレイ位置でカセットケース内の磁気テ
ープを引出して走行させ、記録あるいは再生を行うこと
ができるようになっている。
【0003】この8ミリビデオの装置内には磁気テープ
をカセットケース内から引き出して回転ヘッドドラムに
巻き付けるローディング機構が装着されている。このロ
ーディング機構はスライドシャーシがプレイ位置に移動
するのに伴って作動してテープローディングを行うもの
であり、回転ヘッドドラムの両側に少なくとも一対のガ
イドポストを移動自在に設け、ローディング時にこのガ
イドポストがカセットケース内の磁気テープを引出して
回転ヘッドドラムに所定角度巻き付けるようになってい
る。
【0004】而して、イジェクト状態にあるスライドシ
ャーシに設けたカセットホルダーに磁気テープが巻かれ
たカセットケースを挿入して下降させると、このスライ
ドシャーシはビデオ本体内でプレイ位置にスライドす
る。このとき、ローディング機構により少なくとも一対
のガイドポストが移動することでカセットケース内の磁
気テープが供給リールから引出されて回転ヘッドドラム
に所定角度巻き付けられる。そして、この状態で録画あ
るいは再生スイッチをONすることで磁気テープが走行
して、記録あるいは再生が行われる。
【0005】また、このような磁気記録再生装置におい
ては、テープローディング時に前述したローディング機
構によって引き出された磁気テープをガイドし、その磁
気テープの走行(録画再生)時に磁気テープをキャプス
タンに圧着するピンチローラを有するピンチアームを駆
動するピンチローラの駆動機構が設けられている。この
ようなピンチローラの駆動機構としては、特開平2−6
2748号公報に開示されたものがある。
【0006】図23に従来のピンチローラの駆動機構を
表す分解斜視、図24にその作動説明を示す。図23に
示すように、スライドシャーシ301は装置本体に取付
けられたベースシャーシ302に対して図示しないスラ
イド機構によって移動自在に支持されており、その一側
部にピンチローラの駆動機構303が設けられている。
スライドシャーシ301にはピンチローラレバー304
と原動レバー305が同じ枢軸306によって回動自在
に支持されると共に両者の間にはスプリング307が張
設されている。そして、ピンチローラレバー304には
上向きにピンチローラ308が装着され、原動レバー3
05には下向きにカムフォロワ309及び係合ピン31
0が取付けられている。
【0007】また、スライドシャーシ301にはその左
右方向に沿ってスライダー311が長手方向に移動自在
に装着されており、このスライダー311の一端は原動
レバー305の係合ピン310に連結されている。スラ
イダー311の他端はスライドシャーシ301に枢着さ
れたモードレバー312の駆動ピン313に連結自在と
なっている。一方、ベースシャーシ302には原動レバ
ー305のカムフォロワ309が係合自在なカム溝31
4が設けられている。
【0008】而して、スライドシャーシ301が移動す
ると、原動レバー305のカムフォロワ309がベース
シャーシ302のカム溝314に案内されて移動し、ピ
ンチローラレバー304は図24において時計回り方向
に回動し、所定量回動すると、カムフォロワ309はカ
ム溝314を外れて原動レバー305及びピンチローラ
レバー304の回動が停止する。スライドシャーシ15
に伴うこのピンチローラレバー304の移動終了時には
スライダー311とモードレバー312の駆動ピン31
3とが連結されている。従って、このときにモードレバ
ー312を作動してスライダー311を介して、図24
に示すように、原動レバー305を同図において更に時
計回り方向に回動すると、ピンチローラレバー304も
同方向に回動してピンチローラ308はキャプスタン3
15に当接し、磁気テープ316をこのキャプスタン3
15に圧着することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録再生装置にお
いて、キャプスタンは磁気テープの送り速度のむらをな
くして安定して磁気テープを走行させるようにするもの
であり、このキャプスタンに磁気テープを接触させるピ
ンチローラは所定の圧着力をもって作動する必要があ
る。上述した従来の磁気記録再生装置のピンチローラの
駆動機構にあっては、モードレバー312によってスラ
イダー311を作動し、原動レバー305を回動するこ
とでピンチローラレバー304を回動し、ピンチローラ
308をキャプスタン315に圧着させている。
【0010】この場合、ピンチローラ308がキャプス
タン315に圧着するためのピンチローラ308の移動
量、即ち、原動レバー305の係合ピン310の移動量
はスライダー311を作動量によって設定される。磁気
記録再生装置において、図示しない駆動源からスライダ
ー311に駆動力を伝達する間には各駆動伝達機構が介
在しており、伝達される駆動量には多少のばらつきがあ
る。従って、モードレバー312からスライダー311
に伝達される駆動量には多少の誤差が含まれており、そ
の誤差が原動レバー305の移動量に影響を与え、ピン
チローラ308によるキャプスタン315への圧着力に
ばらつきが生じてしまう。すると、キャプスタンによる
磁気テープの送り速度のむらをなくすことができず、磁
気テープを安定して走行させることができないという問
題があった。
【0011】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、ピンチローラによる圧着力のばらつきをなく
して常時適正な圧着力を得ることのできるピンチローラ
の駆動機構を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のピンチローラの駆動機構は、装置内でカセ
ットを支持するスライドシャーシがベースシャーシに対
してスライド自在に支持されると共に、前記ベースシャ
ーシとスライドシャーシとが駆動アームによって連結さ
れて駆動回転自在なカムギアによって該駆動アームを回
動させることで前記スライドシャーシがイジェクト位置
とプレイ位置との間で移動可能とされ、また、磁気テー
プ走行時に該磁気テープをキャプスタンに圧着するピン
チローラが装着されたピンチアームを前記スライドシャ
ーシに枢着する一方、前記ピンチアームと一体のカム軸
に係合して該ピンチアームを回動させることで前記ピン
チローラをキャプスタンに圧着させるカム面を有する作
動レバーを前記ベースシャーシに装着し、前記ピンチア
ームのカム軸の作動方向と該作動レバーのカム面の作動
方向とを前記ピンチローラの圧着時においてほぼ90度
異ならせたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】カムギアが駆動回転すると、駆動アームが回動
してカセットを支持するスライドシャーシがベースシャ
ーシに対してイジェクト位置からスタンバイ位置に移動
する。このスライドシャーシの移動に伴ってピンチアー
ムが回動し、スタンバイ位置ではピンチローラはキャプ
スタンと若干離間して位置している。この状態から作動
レバーを作動すると、カム面によってカム軸を介してピ
ンチアームが回動され、ピンチローラはキャプスタンに
当接する。従って、磁気テープ走行時にその磁気テープ
はピンチローラによってキャプスタンに圧着される。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0015】図1に本発明の一実施例に係るピンチロー
ラの駆動機構が装備された8ミリビデオにおけるイジェ
クト状態を表すスライドシャーシの平面視、図2にロー
ディング状態を表すスライドシャーシの平面視、図3に
テープ走行状態を表すスライドシャーシの平面視、図4
に8ミリビデオにおけるイジェクト状態を表すベースシ
ャーシの平面視、図5にローディング状態を表すベース
シャーシの平面視、図6にテープ走行状態を表すベース
シャーシの平面視、図7にローディング機構を表す平面
視、図8にローディング作動状態を表す概略、図9にピ
ンチローラの駆動機構を表す分解斜視、図10にピンチ
ローラの停止状態を表す平面視、図11にピンチローラ
の作動初期状態を表す平面視、図12にピンチローラの
作動状態を表す平面視、図13にピンチローラの圧着状
態を表す平面視、図14にカセットホルダーの斜視、図
15にカセットホルダーの平面視、図16にカセットホ
ルダーの右側面視、図17にカセットホルダーの左側面
視、図18及び図19にカセット収納状態を表すカセッ
トホルダーの左右側面視、図20にカセットホルダーの
正面視、図21及び図22にカセットケースと回転ヘッ
ドドラムとの位置関係を表す作用説明を示す。
【0016】本実施例にあっては、磁気記録再生装置の
スライド機構が装備された磁気記録再生装置として8ミ
リビデオを用いて説明する。そして、この8ミリビデオ
はカセットホルダーが昇降機構によりビデオ本体から外
方に突出することができると共に、スライドシャーシに
支持されてビデオ本体のベースシャーシに対してプレイ
位置までスライドできるようになっている。なお、本実
施例において、前方あるいは前部とはカセットケースを
カセットホルダーに挿入する側とし、後方あるいは後部
とはその反対とする。
【0017】まず、図14乃至図22に基づいてこのカ
セットホルダー及びその昇降機構等について説明する。
なお、図14乃至図22にあってはスライドシャーシに
装着されている磁気テープの駆動に関する各種部材は省
略してある。
【0018】図14に示すように、磁気テープ1は箱状
のカセットケース2内に供給リール3及び巻取リール4
に巻かれた状態で収納されている。そして、前部の蓋5
が上方に開口することで磁気テープ1が露出し、ローデ
ィングが可能となっている。図14乃至図17に示すよ
うに、カセットホルダー11は前後が開口した箱型形状
をなし、前部(図16において左方)の開口からカセッ
トケース2を挿入することができ、後部(図16におい
て右方)には挿入されたカセットケース2の位置を規制
するためのストッパ12が形成されている。また、カセ
ットホルダー11の両側下部にはカセットケース2を支
持する支持部13,14が形成されている。一方、スラ
イドシャーシ15は上部が開口した箱型形状をなし、カ
セットホルダー11は左右両側に設けられた昇降機構1
6,17によって昇降自在に支持されている。
【0019】一方の昇降機構16は、図16に詳細に示
すように、中間部が連結軸18によってX状に連結され
た一対のアーム19,20からなり、各アーム19,2
0の前端部が枢軸21,22によりカセットホルダー1
1及びスライドシャーシ15に連結され、後端部が長孔
23,24及び支持軸25,26によりスライドシャー
シ15及びカセットホルダー11に連結されている。そ
して、一対のアーム19,20の間にはスプリング27
が張設されており、アーム19,20が起立する方向に
付勢している。
【0020】他方の昇降機構17は、図17に詳細に示
すように、中間部が連結軸28によってX状に連結され
た一対のアーム29,30からなり、各アーム29,3
0の前端部が枢軸31,32によりカセットホルダー1
1及びスライドシャーシ15に連結され、後端部が長孔
33,34及び支持軸35,36によりスライドシャー
シ15及びカセットホルダー11に連結されている。そ
して、一対のアーム29,30の間にはスプリング37
が張設されており、アーム29,30が起立する方向に
付勢している。
【0021】従って、カセットホルダー11は図16乃
至図19に示すように、昇降機構16のアーム19,2
0及び昇降機構17のアーム29,30の起倒によって
略水平状態を保って昇降することができるようになって
いる。
【0022】カセットホルダー11には左右の昇降機構
16,17を略同一速度で作動、即ち、昇降機構16,
17を同期させる同期機構が設けられている。図14及
び図16、図17に示すように、昇降機構16,17の
一方のアーム20,30にはその後端部上側に沿ってそ
れぞれラック38,39が形成されており、カセットホ
ルダー11にはその側部にこの各ラック38,39と噛
み合うピニオン40,41が回転自在に取付けられ、こ
のピニオン40,41は連結ロッド42によって一体に
回転するように連結されている。
【0023】従って、昇降機構16,17によるカセッ
トホルダー11の水平昇降時、各アーム20,30が回
動するとラック38,39を介してピニオン40,41
がそれぞれ回転させられるが、このピニオン40,41
は連結ロッド42によって連結されているので、互いに
同期して回転して左右の昇降機構16,17は略同一速
度で作動することとなり、カセットホルダー11はその
昇降時にねじれたり、斜めになったりすることがない。
そして、昇降機構16,17において、アーム20,3
0の後端部側、即ち、ラック38,39が形成されてい
る側が長孔24,34及び支持軸26,36によりカセ
ットホルダー11に連結されているので、ラック38,
39は回動と共にスライド移動しながらピニオン40,
41を増速回転させることとなり、昇降機構16,17
の左右の同期が確実となる。
【0024】また、前述したように、左右の昇降機構1
6,17において、各アーム19,20及びアーム2
9,30にはスプリング27,37が張設されており、
カセットホルダー11の上昇はこのスプリング27,3
7の付勢力により行われるが、その付勢力によってカセ
ットホルダー11に衝撃力や振動が発生する。そのた
め、この昇降機構16,17にはカセットホルダー11
昇降時の衝撃及び振動を軽減して緩やかに作動させるた
めのダンパ機構43が設けられている。
【0025】即ち、図17に示すように、スライドシャ
ーシ15において、昇降機構17側の側部後方には上部
にラック44が形成されたスライド部材45が前後(図
17において左右)に移動自在に支持され、一端がアー
ム29の後端に連結されている。また、スライドシャー
シ15の側部にはラック44と噛み合うピニオン46が
回転自在に取付けられ、このピニオン46にはオイルダ
ンパ47が装着されている。
【0026】従って、昇降機構17によるカセットホル
ダー11の上昇時にスプリング37の付勢力によってア
ーム29,30は起立する方向に回動する。このとき、
アーム29は後端部がスライド部材45と共に前方に移
動し、このスライド部材45のラック44を介してピニ
オン46を回転させるが、オイルダンパ47の作用によ
ってこのピニオン46の回転が緩やかとなり、カセット
ホルダー11昇降時の衝撃及び振動を軽減して緩やかに
作動させることができる。
【0027】更に、一方の昇降機構17には各アーム2
9,30を傾倒状態、即ち、カセットホルダー11を下
降状態で保持するロック機構48が設けられている。図
17に示すように、スライドシャーシ15において、昇
降機構17側の側部には軸49によってフック50が回
転自在に取付けられると共にスライドシャーシ15との
間に張設されたスプリング51によって反時計回り方向
に付勢されている。また、フック50に隣接して軸52
によって規制板53が回転自在に取付けられると共にス
プリング54によって反時計回り方向に付勢され、且
つ、先端部がフック50に当接することで、このフック
50をスプリング51の付勢力に抗して回動させて解除
位置(図17に示す位置)に保持している。一方、アー
ム30には下方への延設部が一体に形成されてこの延設
部に係止ピン55が固定されている。また、フック50
には下部に突出部56が一体に形成され、スライドシャ
ーシ15をスライド自在に支持する後述するベースシャ
ーシ71には解除レバー105が形成されている。
【0028】従って、図17に示すカセットホルダー1
1を上昇位置(アーム29,30を起立位置)から下降
させると、アーム29,30が傾倒すると共に係止ピン
55が下降する。すると、この係止ピン55が規制板5
3に当接してスプリング54の付勢力に抗して押し下
げ、この規制板53により解除位置に保持されていたフ
ック50はスプリング51の付勢力によって反時計回り
方向に回動する。よって、図19に示すように、フック
50が係止ピン55に係合してアーム30の起立が阻止
され、カセットホルダー11は下降位置(アーム29,
30を傾倒位置)にて拘束される。一方、ベースシャー
シ71の解除レバー105にフック50の突出部56が
当接すると、このフック50はスプリング51の付勢力
に抗して反時計回り方向に回動して係止ピン55との係
合が解除される。すると、アーム29,30はスプリン
グ37の付勢力によって起立し、カセットホルダー11
が上昇する。
【0029】なお、図16及び図17において、57,
58は昇降機構16,17の各アームアーム19,20
及び29,30の傾倒状態、即ち、カセットホルダー1
1の下降状態を検出する検出スイッチである。
【0030】また、図15及び図20に示すように、本
実施例のカセットホルダー11にはテーププロテクタ6
1が設けられている。カセットホルダー11(カセット
ケース2)の下降時にこの移動に伴ってカセットケース
2の蓋5が開くが、このときに静電気によって磁気テー
プ1が蓋5の裏側に付着してしまうことがあり、この場
合、磁気テープ1は回転ヘッドドラムを乗り上げて反対
側にもっていかれてしまい、適正にローディングされな
くなってしまう。テーププロテクタ61は磁気テープ1
の回転ヘッドドラムに対する乗り上げを防止するもので
ある。
【0031】即ち、カセットホルダー11には昇降機構
17側の側部後方に枢軸62によって回動部材63が取
付けられており、この回動部材63の外周部には2つの
突片64,65が一体に形成され、一方の突片64には
昇降機構17のアーム29の後端部が当接可能となって
いる。この回動部材63に隣接してL字形状をなす作動
部材66が軸67によって回動自在に支持され、この作
動部材66の下方に延びる一端は回動部材63の一方の
突片65と当接可能であり、水平に延びる他端には長孔
68が形成されている。また、カセットホルダー11の
後部において、その中心から昇降機構17側(図20に
おいて右側)に所定量寄った位置に枢軸69によりテー
ププロテクタ61の一端が回動自在に取付けられてお
り、このテーププロテクタ61の枢軸69から他端側に
寄った位置に連結ピン70が固定され、この連結ピン7
0は作動部材66の長孔68に係合している。
【0032】従って、カセットケース2が保持されたカ
セットホルダー11が上昇位置にあるとき、図20及び
図21に示すように、カセットケース2の蓋5は閉じて
おり、一方、テーププロテクタ61は所定角度θで下方
を向き、このテーププロテクタ61の先端部はベースシ
ャーシ71に装着された回転ヘッドドラム112の外周
辺であって径方向のほぼ中心に位置している。
【0033】この状態からカセットホルダー11が下降
すると、図20及び図22に示すように、図示しない解
除機構によりカセットケース2の蓋5が開けられ、磁気
テープ1が露出する。一方、昇降機構17のアーム2
9,30は傾倒し、このアーム29の後端部が回動部材
63の突片64に当接してこれを図20において反時計
回り方向に除々に回転させていく。すると、回動部材6
3の突片65が作動部材66の一端に当接して他端を作
動(上昇)させ、カセットホルダー11の下降に伴って
テーププロテクタ61を上昇回動させる。このテーププ
ロテクタ61の上昇動作はカセットケース2の蓋5の開
扉動作に対して遅れて行われ、且つ、テーププロテクタ
61はカセットケース2から露出した磁気テープ1が回
転ヘッドドラム112の外周面に対向する直前に上昇が
終了する。
【0034】次に、図1乃至図13に基づいてスライド
シャーシの駆動機構並びにローディング機構、磁気テー
プ走行機構等について説明する。なお、図1乃至図6に
あってはスライドシャーシに装着されているカセットホ
ルダーに関する各種部材は省略してある。
【0035】図1及び図4に示すように、ベースシャー
シ71は四角い板状をなして図示しない8ミリビデオ本
体内に固定されており、4方に支持ピン72,73,7
4,75が立設されている。一方、スライドシャーシ1
5には各側部に前後方向(図4において上下方向)に沿
うスライド孔76,77,78,79が形成されてい
る。そして、ベースシャーシ71の各支持ピン72,7
3,74,75にスライドシャーシ15の各スライド孔
76,77,78,79が係合することで、スライドシ
ャーシ15はベースシャーシ71に対して前後方向に移
動することができるようになっている。
【0036】この場合、ベースシャーシ71の支持ピン
73が第1基準軸で、支持ピン72が第2基準軸となっ
ている。従って、この支持ピン72,73が係合するス
ライド孔76,77において、図1及び図4に示すアン
ローディング位置では、第2基準軸である支持ピン72
がスライド孔76の端部に当接して位置決めを行ってお
り、第1基準軸である支持ピン73はスライド孔77の
端部には当接してしない。一方、図2及び図5に示すロ
ーディング位置では、第1基準軸である支持ピン73が
スライド孔77の端部に当接して位置決めを行ってお
り、第2基準軸である支持ピン72はスライド孔76の
端部には当接してしない。このようにスライドシャーシ
71は支持ピン72,73と係合するスライド孔76,
77によって移動方向の位置決めを行っている。また、
第1基準軸である支持ピン73と第2基準軸である支持
ピン72はスライド孔77,76の幅方向に対してほぼ
隙間なく嵌合しており、スライドシャーシ71は同じく
この支持ピン72,73と係合するスライド孔76,7
7によって幅方向の位置決めを行っている。
【0037】このベースシャーシ71上にはスライドシ
ャーシ15の駆動機構が装備されている。即ち、図4に
示すように、ベースシャーシ71の後部側方には駆動ギ
ア80を有する駆動モータ81が装着されており、この
駆動ギア80は隣接する第1連結ギア82と噛み合って
いる。そして、第1連結ギア82と同軸一体の第2連結
ギア83は隣接する第3連結ギア84と噛み合い、この
第3連結ギア84と同軸一体の第4連結ギア85は隣接
する第5連結ギア86と噛み合い、第5連結ギア86は
第6連結ギア87と噛み合い、この第6連結ギア87は
カムギア88と噛み合っている。そして、このカムギア
88の上面部には第1のカム溝89が形成されている一
方、下面部には第2のカム溝90が形成されている。
【0038】また、ベースシャーシ71にはカムギア8
8に隣接した位置に駆動アーム91が配設され、その基
端部が枢軸(支持ピン)73によって回動自在に取付け
られ、先端部には連結軸92が固結されている。一方、
スライドシャーシ15には連結溝93が形成された支持
ブラケット94が取付けられており、この連結溝93に
駆動アーム91の連結軸92が係合している。そして、
駆動アーム91の中間部にはカム軸95が固定されてお
り、このカム軸95はカムギア88の第1のカム溝89
に係合している。
【0039】この場合、ベースシャーシ71に枢着され
る駆動アーム91の枢軸(73)はスライドシャーシ1
5のスライド孔73に嵌入してこのスライドシャーシ1
5の移動方向の位置決めを行う第1基準軸としての支持
ピン73を用いているので、駆動アーム91とスライド
シャーシ15との相対位置精度が良い。
【0040】従って、駆動モータ81が駆動することに
より、その駆動力が駆動ギア80及び第1連結ギア8
2、第2連結ギア83、第3連結ギア84、第4連結ギ
ア85、第5連結ギア86、第6連結ギア87、カムギ
ア88に伝達され、このカムギア88を回転することが
できる。そして、このカムギア88が回転すると、第1
のカム溝89によりカム軸93を介して駆動アーム91
が枢軸73を中心として回動し、連結軸92及び連結溝
95(支持ブラケット94)を介してスライドシャーシ
15をベースシャーシ71に沿って移動することができ
るようになっている。
【0041】また、ベースシャーシ71にはカムギア8
8に隣接し、且つ、駆動アーム91とは反対側の位置に
連結リンク96の一端部が枢軸97によって回動自在に
取付けられている。この連結リンク96はL字形状をな
し、他端部にはカム軸98が固結され、このカム軸98
はカムギア88の第2のカム溝90に係合している。そ
して、連結リンク96の中間部には連結レバー99の一
端が連結ピン100によって連結され、連結レバー99
の他端は連結ピン101によって作動レバー102に連
結されている。この作動レバー102は一端が枢軸10
3によって回動自在に取付けられており、後述するが、
ピンチローラ159(ピンチアーム161)及びラチェ
ットブレーキレバー184の作動を制御するものであ
る。
【0042】なお、カムギア88にはロック制御ギア1
04が噛み合っており、このロック制御ギア104は解
除レバー105とカム係合している。従って、ロック制
御ギア104の回転角度によって解除レバー105を解
除位置と非解除位置とに作動させることができ、前述し
たカセットホルダー11におけるロック機構48のフッ
ク50の突出部56に接触あるいは非接触し、フック5
0の係合解除を制御することができる。
【0043】ここで磁気テープ1のローディング機構に
ついて説明する。図1及び図4、図7に示すように、カ
ムギア88には中間ギア107,108が順次噛み合
い、更に、第1駆動ギア109及び第2駆動ギア110
が噛み合っている。一方、ベースシャーシ71上にはそ
の略中央部にドラムベース111を介して回転ヘッドド
ラム112が取付けられている。また、ベースシャーシ
71上にはこのドラムベース111に密着してリングホ
ルダー113が取付けられており、このリングホルダー
113の下面には2枚の第1リングギア114及び第2
リングギア115が上下に重なり合った状態で回転自在
に支持され、第1リングギア114には第1駆動ギア1
09が、第2リングギア115には第2駆動ギア110
がそれぞれ噛み合っている。なお、カムギア88、中間
ギア107は図示しないが一部欠歯ギアとなっており、
第1及び第2リングギア114,115のローディング
開始前及び完了以降におけるカムギア88及び駆動源側
の伝達ギア群、ロック制御ギア104の回動を許容して
いる。
【0044】従って、駆動モータ81が駆動することに
より、その駆動力が駆動ギア80及び各連結ギア82,
83,84,85,86,87,カムギア88、第1駆
動ギア109、第2駆動ギア110に伝達され、この第
1駆動ギア109及び第2駆動ギア110はそれぞれ異
なる方向に回転する。そして、この第1駆動ギア109
及び第2駆動ギア110とそれぞれ噛み合う第1リング
ギア114及び第2リングギア115が互いにそれぞれ
異なる方向に回転することができるようになっている。
【0045】ドラムベース111とリングホルダー11
3の両者にわたり、回転ヘッドドラム112を中心とす
るその各側方(図7において左方及び右方)位置にはロ
ーディングガイド溝116,117が形成されている。
一方のローディングガイド溝116は一端が二股状をな
し、第1ガイドベース118が一対のガイドピン11
9,120を介して移動自在に装着されており、この第
1ガイドベース118上にはガイドローラ121とガイ
ドポスト122,123が立設されている。そして、第
1ガイドベース118は連結レバー124によって第1
リングギア114に連結されている。また、ドラムベー
ス111及びリングホルダー113にはローディングガ
イド溝116に沿うガイド部125が形成され、第1ガ
イドベース118にはガイド部125に案内されるガイ
ドピン126が固着されている。
【0046】また、他方のローディングガイド溝117
には第2ガイドベース127が一対のガイドピン12
8,129を介して移動自在に装着されており、この第
2ガイドベース127にはガイドローラ130とガイド
ポスト131がそれぞれ立設されている。そして、第2
ガイドベース127は連結レバー132によって第2リ
ングギア115に連結されている。なお、リングホルダ
ー113にはローディングガイド溝117に隣接してイ
ンピーダンスローラ133が装着されている。
【0047】従って、第1リングギア114及び第2リ
ングギア115がそれぞれ反対方向に回転すると、第1
ガイドベース118は連結レバー124を介して駆動力
が伝達されることでローディングガイド溝116に沿っ
て移動することができる。このとき、ガイドピン126
がガイド部125に案内されるため、ローディングガイ
ド溝116の一端において、ガイドピン119,120
は2股状の溝のそれぞれに振り分けられる。また、第2
ガイドベース127は連結レバー132を介して駆動力
が伝達されることでローディングガイド溝117に沿っ
て移動することができる。
【0048】次に、磁気テープ走行機構について説明す
る。図4に示すように、ベースシャーシ71の後部側方
にはキャプスタン(軸)134及びキャプスタンギア1
35を有するキャプスタンモータ136が装着されてお
り、このキャプスタンギア135は隣接するギアプーリ
137が噛み合っている。一方、スライドシャーシ15
には供給リール3側のターンテーブル138と巻取リー
ル4側のターンテーブル139がそれぞれ所定の位置に
回転自在に装着されている。供給リール3側のターンテ
ーブル138及び巻取リール4側のターンテーブル13
9には外周部にそれぞれギア部140,141が形成さ
れている。そして、ベースシャーシ71にはターンテー
ブル138,139の間に位置してギアプーリ142が
取付けられ、ギアプーリ137との間にベルト143が
掛け回されると共に、ギアプーリ142の回転軸144
はスライドシャーシ15の長孔145を貫通している。
更に、回転軸144にはスライドシャーシ15の上部で
ブラケット146が枢着され、このブラケット146に
はギアプーリ142と噛み合うアイドルギア147が装
着されている。なお、ブラケット146とアイドルギア
147の間には回動フリクションを発生させる図示しな
いクラッチ部材が設けられている。
【0049】従って、キャプスタンモータ136が駆動
すると、キャプスタンギア135が回転し、その回転力
はギアプーリ137及びベルト143、ギアプーリ14
2、アイドルギア147に伝達される。このとき、伝達
された回転力がギアプーリ142を時計回り方向の回転
力であれば、アイドルギア147(ブラケット146)
を図1において回転軸144を中心として右方向に移動
して巻取リール側のターンテーブル139のギア部14
1に噛み合わせると共に、アイドルギア147を介して
ターンテーブル139を時計回り方向(磁気テープ1の
送り方向)に回転させることができる。また、伝達され
た回転力がギアプーリ142を反時計回り方向の回転力
であれば、アイドルギア147(ブラケット146)を
図1において回転軸144を中心として左方向に移動し
て供給リール側のターンテーブル138のギア部140
に噛み合わせると共に、アイドルギア147を介してタ
ーンテーブル138を反時計回り方向(磁気テープ1の
巻戻方向)に回転させることができる。なお、前述のク
ラッチ部材はアイドルギア147の移動力を発生させる
ものである。
【0050】図1に示すように、スライドシャーシ15
の一側部(図1において左部)にはローディング時に磁
気テープ1をガイドするガイドローラ148及びガイド
ポスト149が移動自在に設けられている。即ち、スラ
イドシャーシ15には2つのリンク150,151の中
間部が枢軸152,153によって枢支されることで回
動自在に取付けられており、各リンク150,151の
一端部は係合ピン154,155がガイド孔156を貫
通してベースシャーシ71に形成されたガイド溝15
7,158に係合し、他端部にはそれぞれガイドローラ
148、ガイドポスト149が取付けられている。
【0051】従って、スライドシャーシ15が後方(図
1において上方)に移動すると、係合ピン154,15
5がガイド溝157,158によってその移動が規制さ
れ、各リンク150,151がそれぞれ反時計回り方向
に回動する。この各リンク150,151が所定量回動
すると、係合ピン154,155が各ガイド溝157,
158に沿って移動することで、各リンク150,15
1の他端に設けられたガイドローラ148及びガイドポ
スト149が所定の軌跡を経て所定の位置に移動するこ
とができる。
【0052】また、図1に示すように、スライドシャー
シ15の他側部(図1において右部)にはローディング
時に磁気テープ1をガイドすると共に磁気テープ1の走
行時にキャプスタン134との間でこの磁気テープ1を
ガイドするピンチローラ159とガイドローラ160が
移動自在に設けられている。即ち、図9及び図10に詳
細に示すように、スライドシャーシ15には一端部にピ
ンチローラ159が装着されたピンチアーム161が枢
軸162によって回転自在に取付られると共に第1及び
第2ガイドピン163,164が一体に装着された支持
アーム165が同じく枢軸162によって回転自在に取
付けられている。そして、各アーム161,165の各
アーム部161a,165aとの間にはスプリング16
6が張設されており、ピンチアーム161を図1におい
て時計回り方向に、支持アーム165を反時計回り方向
にそれぞれ離間する方向に付勢しており、両者はピンチ
アーム161に一体に形成されたストッパ161bによ
って図10に示す位置に保持されている。
【0053】また、支持アーム165の第1及び第2ガ
イドピン163,164はそれぞれスライドシャーシ1
5に形成された弧状をなす第1及び第2ガイド溝16
7,168に嵌入し、支持アーム165に形成された突
起部165bとスライドシャーシ15に形成された突起
部15aとの間にはスプリング169が張設されてお
り、支持アーム165を図10において反時計回り方向
に付勢しており、支持アーム165は第1ガイドピン1
63が第1ガイド溝167の端部に当接する位置に保持
されている。
【0054】一方、図1に示すように、ベースシャーシ
71には第2ガイドピン164の移動を規制する規制部
170が形成されている。また、このベースシャーシ7
1には、前述したように、作動レバー102が枢軸10
3によって回動自在に取付けられており、この作動レバ
ー102には第1ガイド溝167が係合する係合溝17
1が形成されている。
【0055】また、スライドシャーシ15にはピンチア
ーム161に隣接してガイドアーム172が枢軸173
によって回転自在に取付けられると共にスプリング17
4によって図1において反時計回り方向に付勢されてい
る。
【0056】従って、図10に示す状態からスライドシ
ャーシ15が後方(図10において上方)に移動する
と、ピンチアーム161及び支持アーム165はその回
動位置がスプリング169の付勢力によって保持されて
このスライドシャーシ15と共に移動する。そして、図
11に示すように、支持アーム165の第2ガイドピン
164が規制部170によってその移動が規制される
と、支持アーム165及びピンチアーム161が時計回
り方向に回動すると共に第1及び第2ガイドピン16
3,164はそれぞれガイド溝167,168に沿って
移動する。
【0057】支持アーム165(ピンチアーム161)
が所定量回動すると、図12に示すように、第2ガイド
ピン164が規制部170を外れてその移動規制が解除
され、支持アーム165及びピンチアーム161の回動
は停止され、支持アーム165及びピンチアーム161
はそのままの回動角度でスライドシャーシ15と共に移
動する。スライドシャーシ15に伴うこの支持アーム1
65及びピンチアーム161のスライド移動終了時には
支持アーム165の第1ガイドピン163が作動レバー
102の係合溝171に嵌入している。従って、このと
き、カムギア88の第2のカム溝90によって連結リン
ク96及び連結レバー99を介して、図13に示すよう
に、作動レバー102を同図において反時計回り方向に
回動すると、係合溝171のカム面が第1ガイドピン1
63を押圧移動して支持アーム165及びピンチアーム
161を時計回り方向に回動する。このようにしてピン
チローラ159は所定の軌跡を経てキャプスタン134
に当接した位置に移動することができる。
【0058】また、このピンチローラ159の移動の際
に、ガイドアーム172も時計回りに回動することがで
きる。
【0059】ここで、巻取リール4側及び供給リール3
側に設けられる各種のブレーキ機構について説明する。
図1に示すように、巻取リール4側にはローディング時
に磁気テープ1の引出し方向(図1において反時計回り
方向)への巻取リール4の回転を規制するラチェットブ
レーキ181が設けられている。即ち、巻取リール側の
ターンテーブル139には外周部にラチェット182が
形成される一方、スライドシャーシ15にはこのラチェ
ット182に係止する係止爪183を有するラチェット
ブレーキレバー184が枢軸185によって回動自在に
取付けれると共に図示しない付勢部材により回動フリク
ションが与えられている。
【0060】また、ラチェットブレーキレバー184に
は係合ピン187が固定される一方、ベースシャーシ7
1にはラチェットブレーキレバー184に隣接する位置
に操作レバー188が枢軸(支持ピン)75によって回
動自在に支持されると共にこの操作レバー188には係
合ピン187に係合可能な係合片189が一体に形成さ
れている。そして、操作レバー188には操作ピン19
0が固定される一方、ベースシャーシ71に枢着された
作動レバー102にはこの操作ピン190が挿入される
操作溝191が形成されている。更に、この作動レバー
102にはラチェットブレーキレバー184の係合ピン
187に直接係合可能な係合片192が一体に形成され
ている。
【0061】従って、磁気テープ1のローディング時に
ラチェットブレーキレバー184はそれ以前のローディ
ング、アンローディング動作によって係止爪183が巻
取リール側のターンテーブル139のラチェット182
に係止された状態で保持されており、巻取リール4にお
けるローディング時の磁気テープ1の引出し方向(図1
において反時計回り方向)への回転が阻止される。この
とき、作動レバー102を枢軸103を中心として反時
計回り方向に回転させると、操作溝191及び操作ピン
190を介して操作レバー188が図1において時計回
り方向に回転する。すると、係合片189が係合ピン1
87を押してラチェットブレーキレバー184を図1に
おいて反時計回り方向に回転することで、係止爪183
によるラチェット182への係止が解除されてターンテ
ーブル139の拘束が解除され、巻取リール4は磁気テ
ープ1の引き出し方向に回転可能となる。
【0062】また、ローディング終了後には、作動レバ
ー102を枢軸103を中心として反時計回り方向に回
動させると、前述と同様に、係合片192が係合ピン1
87を押してラチェットブレーキレバー184を回動す
ることで、ターンテーブル139の拘束が解除されて巻
取リール4は回転可能となる。
【0063】一方、図1に示すように、供給リール3側
には磁気テープ1のローディング時に磁気テープ供給リ
ール3の慣性力による磁気テープ供給方向への回転を規
制するソフトブレーキ193及び、ローディング完了時
に同様に磁気テープ供給方向へ回転を規制するラチェッ
トブレーキ194が設けられている。即ち、供給リール
側のターンテーブル138の外周部にはバンドブレーキ
195が掛け回されており、このバンドブレーキ195
の一端は支持部材196によってスライドシャーシ15
に固結される一方、他端はリンク150に連結されてい
る。ソフトブレーキレバー197は枢軸198によって
スライドシャーシ15に回動自在に取付けられると共に
その先端部にはターンテーブル138の外周部に圧接す
る圧接部材199が装着されている。
【0064】一方、ラチェットブレーキレバー200は
同じく枢軸198によってスライドシャーシ15に回動
自在に取付けられると共にその先端部にはターンテーブ
ル138のギア部140に係止する係止爪201が一体
に形成されている。そして、ソフトブレーキレバー19
7とラチェットブレーキレバー200との間にはスプリ
ング202が張設され、ソフトブレーキレバー197は
図1において時計回り方向に、即ち、圧接部材199が
ターンテーブル138の外周部にに圧接する方向に、ラ
チェットブレーキレバー200は反時計回り方向に、即
ち、係止爪201がターンテーブル138のギア部14
0に係止する方向にそれぞれ付勢されている。
【0065】また、ソフトブレーキレバー197及びラ
チェットブレーキレバー200にはそれぞれカムピン2
03,204が固定されている。一方、駆動アーム91
には各レバー197,200を作動制御する制御部とし
てのカム面205が形成されると共に、カムギア88に
はレバー200を作動制御するカム溝206が形成され
ている。この場合、駆動アーム91は、前述したよう
に、その枢軸(73)がスライドシャーシ15のスライ
ド孔73に嵌入して移動方向の位置決めを行う第1基準
軸としての支持ピン73と共用しているので、両者の相
対位置精度が良くなってソフトブレーキレバー197及
びラチェットブレーキレバー200の作動タイミングを
高精度とすることができる。
【0066】従って、磁気テープ1のローディング時に
ソフトブレーキレバー197はスプリング202の付勢
力によって時計回り方向に付勢されることで、圧接部材
199が供給リール側のターンテーブル138に圧接
し、磁気テープ供給リール3の慣性力による磁気テープ
供給方向(図1において時計回り方向)への回転が阻止
される。また、ラチェットブレーキレバー200は駆動
アーム91のカム面205がカムピン204に当接する
ことでその位置に保持され、係止爪201は供給リール
側のターンテーブル138のギア部140に係止せず、
供給リール4におけるローディング時の回転が阻止され
ることはない。
【0067】この状態からスライドシャーシ15を後方
(図1において上方)に移動させると共にローディング
を行うと、駆動アーム91が図1において反時計回り方
向に回動し、そのカム面205によりカムピン203を
介してソフトブレーキレバー197をスプリング202
の付勢力に抗して反時計回り方向に回動させる。する
と、圧接部材199によるターンテーブル138への圧
接が解除され、供給リール3の回転規制が解除される。
一方、この作動と共に駆動アーム91のカム面205に
よるカムピン204の保持が解除され、ラチェットブレ
ーキレバー184はスプリング202の付勢力によって
係止爪201がターンテーブル139のギア部140に
係止することで、ローディング完了時に供給リール3の
磁気テープ供給方向への回転が阻止される。また、ロー
ディング完了後は、カムギア88を更に回転すると、カ
ム溝206によりカムピン204を介してラチェットブ
レーキレバー184を回動させることで、係止爪201
によるギア部140への係止が解除され、供給リール3
の回転規制が解除される。
【0068】以下、上述した8ミリビデオにおけるカセ
ット2の収納、及び磁気テープ1のローディング並びに
走行駆動等についてその作動の流れを説明する。
【0069】カセットケース2を8ミリビデオ本体内に
装着する場合、図14に示すように、上昇位置にあるカ
セットホルダー11内に前方からカセットケース2を挿
入する。そして、図16及び図17に示すイジェクト
(上昇)位置からこのカセットホルダー11を上部から
押し下げると、昇降機構16,17の各アーム19,2
0及び29,30が傾倒し、カセットケース2を収納し
たカセットホルダー11は下降位置に移動する。このと
き、カセットホルダー11(カセットケース2)は水平
状態を保って下降することができ、左右の昇降機構1
6,17におけるアーム20,30の動作がラック3
8,39及びピニオン40,41を介して連結ロッド4
2により互いに連動することで、この左右の昇降機構1
6,17は同期して作動することとなり、カセットホル
ダー11はその下降時にねじれたり、斜めになったりす
ることが防止される。
【0070】図18および図19に示すように、カセッ
トホルダー11が下降すると、このカセットホルダー1
1は下降位置でロック機構48により拘束される。即
ち、昇降機構17のアーム29,30が傾倒すると係止
ピン55が共に下降し、この係止ピン55にフック50
が係合する。従って、アーム30の起立が阻止され、カ
セットホルダー11は下降位置にて拘束されることとな
る。そして、カセットホルダー11の下降位置への移動
を検出スイッチ57または58が検出すると、この検出
スイッチ57または58は駆動モータ等を制御する図示
しないマイクロコンピュータにその情報を与え、マイク
ロコンピュータはモータドライブ回路を介して駆動モー
タ81を駆動し、カセットホルダー11が支持されたス
ライドベース15は移動を開始する。
【0071】また、カセットホルダー11が上昇位置に
あるとき、図20及び図21に示すように、カセットケ
ース2の蓋5は閉じており、テーププロテクタ61はそ
の先端部が回転ヘッドドラム112の外周辺であって径
方向のほぼ中心に位置している。そして、カセットホル
ダー11が下降すると、図20及び図22に示すよう
に、カセットケース2の蓋5が開けられて磁気テープ1
が露出し、一方、カセットホルダー11の下降に伴って
テーププロテクタ61を上昇回動させる。このとき、テ
ーププロテクタ61の上昇動作はカセットケース2の蓋
5の開扉動作から遅れて行われ、カセットケース2から
露出した磁気テープ1が回転ヘッドドラム112の外周
面に対向するカセットホルダー11の下降位置では、テ
ーププロテクタ61は水平をなす位置に上昇する。
【0072】従って、カセットホルダー11(カセット
ケース2)が下降する際に、カセットケース2の蓋5の
開扉に伴って静電気により磁気テープ1がこの蓋5の裏
側に付着しても、磁気テープ1と回転ドラムヘッド11
2との間にはテーププロテクタ61が位置しているの
で、磁気テープ1が回転ヘッドドラム112を乗り上げ
ることが防止される。
【0073】カセットホルダー11が完全に下降位置へ
移動してロック機構48によりその下降位置で拘束され
ると、駆動モータ81が駆動してカセットホルダー11
が支持されたスライドベース15をスライドさせる。即
ち、図1及び図4に示すように、駆動モータ81が駆動
すると、その駆動力が駆動ギア80及び各連結ギア8
2,83,84,85,86,87を介してカムギア8
8に伝達され、このカムギア88が回転する。すると、
カムギア88の第1のカム溝89によりカム軸95を介
して駆動アーム91を同図において反時計回り方向に回
動させ、図2及び図5に示すように、スライドシャーシ
15と共にカセットホルダー11がベースシャーシ71
に沿って後方(同図において上方)に移動し、第1基準
軸である支持ピン73がスライド孔77の端部に当接し
て所定のローディング位置にて位置決め停止される。
【0074】この駆動モータ81によるスライドシャー
シ15のスライド移動と共に磁気テープ1のローディン
グが行われる。即ち、図1及び図4に示すスライドシャ
ーシ15のイジェクト(下降)位置は磁気テープ1のア
ンローディング状態であり、この状態からスライドシャ
ーシ15をスライド移動させると共に磁気テープ1を引
き出してローディングを行うことで、図2及び図5に示
す磁気テープ1のローディング状態とする。
【0075】図2及び図5に示すように、駆動モータ8
1を駆動すると、前述したように、カムギア88が回転
し、その駆動力は第1駆動ギア109及び第2駆動ギア
110に伝達され、第1リングギア114及び第2リン
グギア115が互いに異なる方向、即ち、第1リングギ
ア114は同図において反時計回り方向に、第2リング
ギア115は時計回り方向にそれぞれ回転する。する
と、図7に示すように、第1ガイドベース118はロー
ディングガイド溝116に沿って移動する一方、第2ガ
イドベース127はローディングガイド溝117に沿っ
て移動する。
【0076】このとき、第1ガイドベース118はロー
ディングガイド溝116の終端部において若干回動す
る。即ち、図8に示すように、第1ガイドベース118
はガイドピン119,120がローディングガイド溝1
16に案内されながら、且つ、ガイドピン126がガイ
ド部125に案内されながら移動する。そして、第1ガ
イドベース118がローディングガイド溝116の終端
部に移動してきたときに、ガイドピン126がガイド部
125に拘束されているためにガイドピン119,12
0はローディングガイド溝116の2股部分のそれぞれ
に振り分けられて移動する。
【0077】従って、カセットケース2内の磁気テープ
1は第1ガイドベース118のガイドローラ121及び
ガイドポスト122,123と第2ガイドベース127
のガイドローラ130及びガイドポスト131によって
引き出されて回転ヘッドドラム112の外周面に摺接さ
れる。
【0078】また、磁気テープ1は第1及び第2ガイド
ベース118,127の移動によるローディングと共
に、回転ヘッドドラム112の両側において複数のガイ
ドローラあるいはガイドポストによってもローディング
が行われる。図1及び図2に示すように、スライドシャ
ーシ15の一側部において、このスライドシャーシ15
が後方に移動すると、各リンク150,151のピン1
54,155がガイド溝157,158によって移動す
ると共に各リンク150,151がそれぞれ回動する。
すると、各リンク150,151のガイドローラ148
及びガイドポスト149が移動して磁気テープ1を引き
出す。
【0079】更に、スライドシャーシ15の他側部にお
いて、スライドシャーシ15が後方に移動すると、支持
アーム165の第2ガイドピン164が規制部170に
より移動規制されて支持アーム165及びピンチアーム
161が回動する。そして、支持アーム165が所定量
回動すると、第2ガイドピン164が規制部170を外
れて第1及び第2ガイドピン163,164はガイド溝
167,168に沿って移動し、第1ガイドピン163
が作動レバー102の係合溝171に嵌入する。このよ
うにしてピンチローラ159が移動して磁気テープ1を
引き出す。また、このピンチローラ159の移動の際
に、ガイドアーム172が回動してガイドローラ160
が磁気テープ1をガイドする。
【0080】このような磁気テープ1のローディング時
に磁気テープ1が巻かれているカセットケース2の供給
リール3及び巻取リール4には各種のブレーキ181,
193,194が作用している。
【0081】磁気テープ1のローディング時に、図1に
示すように、巻取リール4側のラチェットブレーキレバ
ー184はそれ以前のローディング、アンローディング
動作によって係止爪183が巻取リール側のターンテー
ブル139のラチェット182に係止された状態に保持
されており、巻取リール4におけるローディング時の磁
気テープ1の引出し方向(図1において反時計回り方
向)への回転が阻止される。従って、ローディング時に
磁気テープ1は巻取リール4からは引き出されず、巻取
リール4に巻き取られた記録済みの磁気テープ1に再び
記録してしまうのが防止される。
【0082】ところで、カセットホルダー11に挿入さ
れたカセットケース2内の磁気テープ1が全て巻取リー
ル4に巻かれて供給リール3に巻かれている磁気テープ
1がない場合には、ローディングを行うことができず、
磁気テープ1が切断してしまう。この場合、図示しない
検出器によってこれを検出し、図1に示す状態から作動
レバー102を枢軸103を中心として反時計回り方向
に回転させることで、操作レバー188を時計回り方向
に回転させる。すると、係合片189が係合ピン187
を押してラチェットブレーキレバー184を反時計回り
方向に回転することで、係止爪183によるラチェット
182への係止が解除されてターンテーブル139の拘
束が解除され、巻取リール4は磁気テープ1の引き出し
方向に回転可能となる。
【0083】また、磁気テープ1のローディング時に、
図1に示すように、ソフトブレーキレバー197はスプ
リング202の付勢力によって圧接部材199が供給リ
ール側のターンテーブル138に圧接することで、供給
リール3の慣性力による磁気テープ供給方向への回転を
阻止する。そして、ローディングが完了すると、図2に
示すように、駆動アーム91のカム面205がカムピン
203を介してソフトブレーキレバー197を回動さ
せ、圧接部材199によるターンテーブル138への圧
接が解除されて供給リール3の回転規制が解除される。
【0084】一方、磁気テープ1のローディング時に、
図1に示すように、ラチェットブレーキレバー200は
駆動アーム91のカム面205がカムピン204に当接
することでその位置に保持され、係止爪201はターン
テーブル138のギア部140に係止せず、供給リール
3の回転は阻止されない。そして、ローディングが完了
すると、図2に示すように、駆動アーム91のカム面2
05によるカムピン204の保持が解除され、ラチェッ
トブレーキレバー200はスプリング202によって係
止爪201がターンテーブル138のギア部140に係
止することで、供給リール3は磁気テープ供給方向への
回転が阻止される。
【0085】以上のように、磁気テープ1は各ガイドロ
ーラ121,130,148,160及びガイドポスト
122,123,131,149、ピンチローラ159
によってカセットケース2内から引き出されて所定の軌
跡にローディングされることとなる。なお、図2及び図
5に示す磁気テープ1のローディング状態は、8ミリビ
デオにおけるストップの状態である。
【0086】この状態から操作者がプレイボタンを押す
と、駆動モータ81が再び駆動し、図3及び図6に示す
ように、カムギア88が回転して第2のカム溝90によ
って連結リンク96及び連結レバー99を介して作動レ
バー102を図5において反時計回り方向に回動する。
すると、作動レバー102の係合溝171及び第1ガイ
ドピン163を介して支持アーム165及びピンチアー
ム161を時計回り方向に回動する。従って、ピンチロ
ーラ159はキャプスタン134に当接してこのキャプ
スタン134と共に磁気テープ1を挟んだ位置に移動し
て駆動モータ81が停止する。
【0087】また、前述したように、作動レバー102
が回動すると、係合片192が係合ピン187を押して
ラチェットブレーキレバー184を回動することで、タ
ーンテーブル139の拘束が解除されて巻取リール4は
回転可能となる。更に、カムギア88が回転すると、カ
ム溝206によりカムピン204を介してラチェットブ
レーキレバー184を回動させることで、係止爪201
によるギア部140への係止が解除され、供給リール3
の回転規制が解除される。
【0088】このように供給リール3及び巻取リール4
の回転規制が解除されると、巻取リール4が駆動回転し
て磁気テープを走行することができる。即ち、図3に示
すように、キャプスタンモータ136を駆動すると、キ
ャプスタンギア135が回転してその回転力がギアプー
リ137及びベルト143を介してギアプーリ142に
伝達され、このギアプーリ142が同図において時計回
り方向に回転する。すると、アイドルギア147が同図
において反時計回り方向に回転すると共にブラケット1
46が回転軸144を中心として右方向に回動し、アイ
ドルギア147が巻取リール側のターンテーブル139
のギア部141に噛み合う。従って、アイドルギア14
7の回転力がターンテーブル139に伝達され、このタ
ーンテーブル139が時計回り方向に回転する。する
と、巻取リール4が同様の方向に回転して磁気テープ1
は送り方向に走行する。そして、磁気テープ1が走行す
るのに伴って記録あるいは再生を行うことができる。
【0089】なお、磁気テープ1の走行軌跡は、図3に
示すように、カセットケース2内から引き出された磁気
テープ1がガイドローラ148及びガイドポスト14
9、インピーダンスローラ133、ガイドローラ13
0、ガイドポスト131を介して回転ヘッドドラム11
2の外周面に摺接され、ガイドポスト122,123、
ガイドローラ121、キャプスタン134(ピンチロー
ラ159)、ガイドローラ160を経て、再び、カセッ
トケース2内に入り込むものとなる。
【0090】磁気テープ1の記録あるいは再生が終了
し、磁気テープ1の走行中に操作者がストップボタンを
押すと、キャプスタンモータ136が停止して巻取リー
ル4の回転が停止すると共に、駆動モータ81が前述と
は逆に回転してピンチローラ159はキャプスタン13
4から退避し、図2及び図5に示す状態となる。また、
ラチェットブレーキ181は巻取リール4を拘束して回
転を阻止し、ラチェットブレーキ194は供給リール4
を拘束して回転を阻止する。
【0091】そして、磁気テープ1の停止時に操作者が
イジェクトボタンを押すと、駆動モータ81が逆回転し
て磁気テープ1のローディングが解除されてカセットケ
ース2内に戻されると共にスライドシャーシ15が前方
(図2及び図5において下方)にスライドし、図1及び
図4に示すアンローディング状態となる。
【0092】スライドシャーシ15が図1及び図4に示
すイジェクト位置(アンローディング状態)に移動する
と、図18及び図19に示すように、ベースシャーシ7
1の解除レバー105にフック50の突出部56が当接
し、このフック50がスプリング51の付勢力に抗して
反時計回り方向に回動することで係止ピン55との係合
が解除される。すると、昇降機構17のアーム29,3
0はスプリング37の付勢力によって起立し、また、昇
降機構16のアーム19,20もスプリング27の付勢
力によって起立し、カセットホルダー11が上昇する。
【0093】この昇降機構16,17によるカセットホ
ルダー11の上昇時に、このカセットホルダー11はス
プリング27,37の付勢力によって上昇するが、アー
ム29の起立時にその後端部がスライド部材45と共に
前方に移動してラック44を介してピニオン46を回転
させることで、オイルダンパ47の作用によってこのピ
ニオン46の回転が緩やかとなり、カセットホルダー1
1の昇降時における衝撃及び振動が軽減されて緩やかに
作動する。
【0094】そして、カセットホルダー11が上昇した
後、カセットホルダー11内からカセットケース2を取
り出すことができる。
【0095】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明のピンチローラの駆動機構によれば、磁気テ
ープ走行時にその磁気テープをキャプスタンに圧着する
ピンチローラが装着されたピンチアームをスライドシャ
ーシに枢着する一方、ピンチアームと一体のカム軸に係
合してそのピンチアームを回動させることでピンチロー
ラをキャプスタンに圧着させるカム面を有する作動レバ
ーをベースシャーシに装着し、ピンチアームのカム軸の
作動方向と作動レバーのカム面の作動方向とをほぼ90
度異ならせたので、ピンチローラの圧着時に作動レバー
が作動すると、そのカム面によってカム軸がほぼ90度
ずれた方向に移動してピンチアームを回動させることと
なり、作動レバーの作動量の誤差がここで吸収され、ピ
ンチローラによる圧着力のばらつきをなくして常時適正
な圧着力を得て磁気テープを安定して走行させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気記録再生装置のス
ライド機構が装備された8ミリビデオにおけるイジェク
ト状態を表すスライドシャーシの平面図である。
【図2】ローディング状態を表すスライドシャーシの平
面図である。
【図3】テープ走行状態を表すスライドシャーシの平面
図である。
【図4】8ミリビデオにおけるイジェクト状態を表すベ
ースシャーシの平面図である。
【図5】ローディング状態を表すベースシャーシの平面
図である。
【図6】テープ走行状態を表すベースシャーシの平面図
である。
【図7】ローディング機構を表す平面図である。
【図8】ローディング作動状態を表す概略図である。
【図9】ピンチローラの駆動機構を表す分解斜視図であ
る。
【図10】ピンチローラの停止状態を表す平面図であ
る。
【図11】ピンチローラの作動初期状態を表す平面図で
ある。
【図12】ピンチローラの作動状態を表す平面図であ
る。
【図13】ピンチローラの圧着状態を表す平面図であ
る。
【図14】カセットホルダーの斜視図である。
【図15】カセットホルダーの平面図である。
【図16】カセットホルダーの右側面図である。
【図17】カセットホルダーの左側面図である。
【図18】カセット収納状態を表すカセットホルダーの
右側面図である。
【図19】カセット収納状態を表すカセットホルダーの
左側面図である。
【図20】カセットホルダーの正面図である。
【図21】カセットケースと回転ヘッドドラムとの位置
関係を表す作用説明図である。
【図22】カセットケースと回転ヘッドドラムとの位置
関係を表す作用説明図である。
【図23】従来のピンチローラの駆動機構を表す分解斜
視図である。
【図24】従来のピンチローラの駆動機構の作動説明図
である。
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 カセットケース 3 供給リール 4 巻取リール 11 カセットホルダー 15 スライドシャーシ 16,17 昇降機構 48 ロック機構 71 ベースシャーシ 72 支持ピン(第2基準軸) 73 支持ピン(第1基準軸) 74,75 支持ピン 76,77,78,79 スライド孔 81 駆動モータ 88 カムギア 89,90 カム溝 91 駆動アーム 99 連結レバー 102 作動レバー 112 回転ヘッドドラム 134 キャプスタン 159 ピンチローラ 161 ピンチアーム 163 第1ガイドピン 164 第2ガイドピン 165 支持アーム 170 規制部 171 係合溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置内でカセットを支持するスライドシ
    ャーシがベースシャーシに対してスライド自在に支持さ
    れると共に、前記ベースシャーシとスライドシャーシと
    が駆動アームによって連結されて駆動回転自在なカムギ
    アによって該駆動アームを回動させることで前記スライ
    ドシャーシがイジェクト位置とプレイ位置との間で移動
    可能とされ、また、磁気テープ走行時に該磁気テープを
    キャプスタンに圧着するピンチローラが装着されたピン
    チアームを前記スライドシャーシに枢着する一方、前記
    ピンチアームと一体のカム軸に係合して該ピンチアーム
    を回動させることで前記ピンチローラをキャプスタンに
    圧着させるカム面を有する作動レバーを前記ベースシャ
    ーシに装着し、前記ピンチアームのカム軸の作動方向と
    該作動レバーのカム面の作動方向とを前記ピンチローラ
    の圧着時においてほぼ90度異ならせたことを特徴とす
    るピンチローラの駆動機構。
JP3032593A 1993-02-19 1993-02-19 ピンチローラの駆動機構 Withdrawn JPH06243545A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5923495A (en) * 1994-12-28 1999-07-13 Canon Kabushiki Kaisha Recording and/or reproducing apparatus with control mechanism for controlling movement of tape guide members
EP1607955A3 (en) * 2004-06-18 2007-01-10 Samsung Electronics Co., Ltd. Cassette tape deck
US11536672B2 (en) 2015-09-08 2022-12-27 American Science And Engineering, Inc. Systems and methods for using backscatter imaging in precision agriculture

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