JPH06243521A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH06243521A
JPH06243521A JP5030767A JP3076793A JPH06243521A JP H06243521 A JPH06243521 A JP H06243521A JP 5030767 A JP5030767 A JP 5030767A JP 3076793 A JP3076793 A JP 3076793A JP H06243521 A JPH06243521 A JP H06243521A
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JP
Japan
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magneto
layer
optical recording
recording medium
substrate
Prior art date
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Pending
Application number
JP5030767A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimi Shimamori
巧美 島守
Yoko Ikeda
陽子 池田
Yoshinori Seki
義則 関
Takeshi Kuriwada
健 栗和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Priority to KR1019930024476A priority patent/KR940012268A/ko
Publication of JPH06243521A publication Critical patent/JPH06243521A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度記録に対応した高C/Nで信頼性の高
い光磁気記録媒体を提供することを目的とする。 【構成】 基板上に少なくとも、誘電体層、光磁気記録
層、Agを主成分とする反射層、保護層を順次有する光
磁気記録媒体において、反射層の保護層に接する面をト
リアジンチオール系化合物で処理したことを特徴とする
光磁気記録媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱磁気記録と磁気光学効
果を用いて光により情報の記録・再生を行う記録媒体、
光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の飛躍的な増大に伴い、情
報記録媒体に対する記録密度向上の要求が高まってい
る。光ディスクは記録密度が高い上に、ランダムアクセ
ス性、可搬性に優れている。特に光磁気ディスクは繰り
返し記録が可能で、信頼性にも優れるため、コンピュー
タ用外部記憶装置、録音装置の記録媒体として既に商品
化されている。
【0003】現在商品化されている光磁気ディスクの記
録密度は直径5.25インチのディスク片面当り300
メガバイト(MByte)程度である。これを1ギガバ
イト(GByte)程度まで高めるために、トラックピ
ッチを短くすること、記録ビットの間隔を縮めること、
記録信号の変調方式を変更すること等が提案されてい
る。
【0004】ところが、現行媒体と同じ記録媒体を用い
て、実際にビット間隔を縮めて記録したところ、再生信
号品質を表すキャリア対ノイズ比(以後C/Nと略記)
が低下してしまうことが判明した。C/Nが低いと言う
ことは信号再生の際の誤り率が高くなることを意味する
ため、記録ビット間隔を縮めて記録密度を高めるために
は現行媒体よりもC/Nを向上させる必要がある。
【0005】光磁気ディスクのC/Nを支配するのは反
射率と磁気カー回転角であり、より具体的には反射率の
平方根と磁気カー回転角との積という形で表される。こ
れを性能指数と呼ぶこととする。従って、記録ビット間
隔を縮めて記録密度を高めるためには光磁気記録媒体の
反射率、あるいは磁気カー回転角を増大させることが必
要不可欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】光磁気ディスクは一般
的には、透明基板上に、光磁気記録層、光干渉層、光反
射層、保護層等、複数の層を設けることにより構成され
る。C/Nを支配する性能係数はこれらの全ての層を総
合して考慮しなければならない。本発明は全ての層を構
成する材料、層厚、及び層構成を最適化することによ
り、優れた性能指数を示し、且つ信頼性の高い光磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に少な
くとも、誘電体層、光磁気記録層、Agを主成分とする
反射層、保護層を順次有する光磁気記録媒体において、
反射層の保護層に接する面をトリアジンチオール系化合
物で処理したことを特徴とする光磁気記録媒体に存す
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
て用いられる光磁気記録媒体の基板としては、ガラス、
ポリカーボネート等のプラスチック、あるいはガラス上
に光ヘッド案内用の溝付き樹脂を形成した基板などが挙
げられる。基板の厚みは1〜2mm程度が一般的であ
る。誘電体層は光を干渉させる層であり、基板と光磁気
記録層との間に設けられ、基板と光磁気記録層との間で
光を多重反射させ、見かけ上の磁気カー回転角を増大さ
せる役割、干渉効果を担う。
【0009】また、誘電体層は基板と光磁気記録層との
密着性を高める役割、光磁気記録層と基板を断熱する役
割、プラスチック基板を通して侵入してくる水分から光
磁気記録層を保護する役割等を併せ持つ。誘電体層は更
に光磁気記録層と反射層の間にも設けることができる。
これにより更に光の干渉効果を高め、磁気カー回転角を
増大させることが可能である。光磁気記録層と反射膜と
の間に設けられる誘電体層は光を干渉させる役割の他
に、光磁気記録層と反射層を断熱する役割等を担う。
【0010】誘電体層として用いられる材料としては窒
化シリコン、酸化タンタル、酸化シリコン、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、硫化亜鉛等やこれらの混合物から
なるアモルファス薄膜が一般的である。誘電体層の厚さ
としては通常500〜1000Å程度である。光磁気記
録層はレーザ光を集光させて加熱し、熱磁気記録を行う
層である。記録が行われるためには、磁化が膜面に対し
て垂直に向かなければならないので、光磁気記録層とし
ては垂直磁気異方性の大きいことが望ましい。
【0011】光磁気記録層としてはTbFeCoをはじ
めとする希土類−遷移金属アモルファス合金が一般的で
あり、光磁気記録層の膜厚は10nm〜40nm程度が
好ましい。反射層は光磁気記録層を透過した光を反射し
て再び光磁気記録層に戻す役割を担う。これにより光の
利用効率を高めると共に、反射率と磁気カー回転角が増
大し、性能係数が増大する。
【0012】また、反射膜は光磁気記録媒としての熱伝
導率に影響を与える。現在商品化されている光磁気ディ
スクの反射層としてはアルミニウムあるいはアルミニウ
ム合金が使用されているのに対し、本発明ではAgを主
体とする反射層が使用されるのが特徴的である。従来の
アルミニウム、アルミニウム合金の代わりにAgを主体
とする反射層を用いることにより良好な性能係数を得る
ことが可能になった。
【0013】Ag単体では硫化ガスにより腐食されやす
いため、腐食防止効果を持つ元素、例えば、Au、P
t、Pd等をAgに0.5〜15原子%程度添加して反
射層としてもよい。Ag以外に、AuあるいはAu合
金、CuあるいはCu合金を反射層として使用すること
によっても良好な性能係数を得ることが可能である。し
かしながら、AuやAu合金は高価なために媒体のコス
トの上で問題があり、CuやCu合金は非常に腐食され
易いために信頼性の点で問題がある。
【0014】反射層の厚みとしては通常200〜500
Å程度である。反射層の表面に対してトリアジンチオー
ル系化合物処理を施す。この処理により反射層の腐食が
著しく抑えられ、記録媒体としての信頼性が高まる。ト
リアジンチオール化合物としては、下記の一般式[1]
で示される化合物が好適である。
【0015】
【化1】
【0016】一般式[1]中の−Rは、−SR1、−N
23 を表し、R1、R2、R3は水素原子または炭化
水素基であるが、炭化水素基としては、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基が好ましく挙げられる。処理方
法としては、トリアジンチオール系化合物を0.001
〜0.05重量%、好ましくは0.005〜0.03重
量%の割合でアルコール系溶媒に溶かし、反射層上にス
ピンコートあるいはディップコートした後に乾燥させて
行うのが好ましい。トリアジンチオール系化合物がAg
と反応しているものと思われ、酸化を防止する。更に、
処理表面をアルコール系溶媒で洗浄し、余剰にディスク
上に残ったトリアジンチオール系化合物を除去してもよ
い。
【0017】トリアジンチオール系化合物処理された反
射層上に形成する保護層としては、アクリル系の紫外線
硬化樹脂等、硬化性の材料を用いるのが好適であり、ス
ピンコート法により厚み2〜20μm程度塗布した後、
紫外線照射により硬化させて形成されるのが一般的であ
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 基板としては厚さ1.2mmのガラス基板を用いた。基
板上に誘電体層として、酸化タンタル薄膜を反応性スパ
ッタリング法により形成した。
【0019】その後、その表面を高周波プラズマで5分
間エッチングし、表面を平滑化した。エッチング後の酸
化タンタル層の厚みが約65nmとなるように初期の膜
厚を設定した。次にこの酸化タンタル層の上にTb20
72Co8(原子%)アモルファス合金、厚さ約20n
mを直流マグネトロンスパッタリング法により形成し、
光磁気記録層とした。
【0020】その上にAgを約50nmの厚さに直流マ
グネトロンスパッタリング法により形成し、反射層とし
た。反射膜の上に、下記構造式[2]で示されるトリア
ジンチオール系化合物の対溶媒0.02重量%メタノー
ル溶液をスピンコート法により塗布した後、余剰の化合
物[2]を洗浄、除去するためにディスク内周にメタノ
ールを滴下・回転させて洗い流した。
【0021】
【化2】
【0022】更に、表面処理を施した反射層の上に紫外
線硬化剤SD−318(大日本インキ化学社製)をスピ
ンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させ厚
さ約3μの保護層とした。以上のようにして作製された
光磁気記録媒体について800nmの波長での光磁気記
録再生特性を調べた。記録特性、及び再生特性は磁気カ
ーヒステリシス曲線と反射率を測定することにより確認
した。即ち、ヒステリシス曲線の角型比が1で、保磁力
が大きければ、良好な記録特性を示すことが分かり、反
射率の平方根と磁気カー回転角との積が使用する波長で
大きければ良好な再生特性を示すことが分かる。反射率
の測定は、ディスクの鏡面部分で基板を通して行った。
まず入射角2度として分光光度計でアルミニウム膜に対
する相対反射率を測定し、予め測定したアルミニウム膜
の絶対反射率を用いて校正した。実際のドライブでは、
基板表面で反射した光は信号に寄与しないので、ガラス
基板の光学定数から基板表面で反射する光を計算し、測
定値から差し引いて反射率とした。磁気カーヒステリシ
ス曲線の測定は偏光面変調法により、反射率の場合と同
様、ディスクの鏡面部分で基板を通して行った。磁気カ
ー回転角の決定は、ヒステリシス曲線とグラントムソン
プリズム検光子を単位角度回転させた場合の出力変化と
を比較して行った。ただし、この場合も基板表面で反射
した偏光面の回転のない光を含んでいるため、見かけ上
実際よりも小さな回転角が得られる。そこで、得られた
回転角に基板表面での反射光を考慮して補正を加えるこ
とにより、実際の磁気カー回転角を決定した。
【0023】ヒステリシス曲線の形状より角型比が1で
保磁力は800kA/m程度であることが分かった。こ
れは現在商品化されている光磁気ディスクと同等のレベ
ルであり、何等差がみられないことから、良好な記録特
性を示していると言える。また、反射率は20.8%、
磁気カー回転角は1.25度であり、反射率の平方根と
磁気カー回転角の積で与えられる性能係数としては5.
7という値が得られた。ちなみに現在商品化されている
Al合金の反射層を有する光磁気ディスクの800nm
での性能を調べたところ、反射率:23.1%、磁気カ
ー回転角:1.00、性能係数:4.8程度であった。
現在商品化されている光磁気ディスクよりもはるかに優
れた再生特性を示していると言える。
【0024】信頼性を調べるために、上記媒体を85
℃、85%RHの条件で高温高湿劣化加速試験を500
時間行い、腐食が発生しているかどうかを観察した。加
速試験による腐食の発生は見られず、反射率にも有意の
変化は見られなかったことから、信頼性に優れると言え
る。 実施例2 反射層の表面処理に使用するトリアジンチオール系化合
物を構造式[3]で示される化合物とした以外は実施例
1と同様の方法でディスクを作製した。
【0025】
【化3】
【0026】実施例1と同じ方法で、記録特性、再生特
性、信頼性を評価したが、評価結果に実施例1と有意の
差は見られず、良好な特性を示した。 比較例1 反射層表面のトリアジンチオール系化合物処理を行わな
かったこと以外は実施例1と同様の方法でディスクを作
製した。実施例1と同様の方法で記録特性、再生特性、
信頼性を評価した。記録特性、再生特性の評価結果につ
いては実施例1と有意の差は見られず、良好な特性を示
した。しかしながら、実施例1と同じにして劣化加速試
験を行ったところ、反射層に腐食が発生しており、信頼
性に問題があることが分かった。
【0027】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、高
密度記録に対応した高C/Nで信頼性の高い光磁気記録
媒体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗和田 健 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも、誘電体層、光磁気
    記録層、Agを主成分とする反射層、保護層を順次有す
    る光磁気記録媒体において、反射層の保護層に接する面
    をトリアジンチオール系化合物で処理したことを特徴と
    する光磁気記録媒体。
JP5030767A 1992-11-17 1993-02-19 光磁気記録媒体 Pending JPH06243521A (ja)

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JP5030767A JPH06243521A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 光磁気記録媒体
DE69326525T DE69326525T2 (de) 1992-11-17 1993-11-15 Magnetooptischer Aufzeichnungträger und Verfahren zur Aufzeichnung und Wiedergabe von optischer Information
EP93118467A EP0598377B1 (en) 1992-11-17 1993-11-15 Magneto-optical recording medium and optical information recording and reading-out method
KR1019930024476A KR940012268A (ko) 1992-11-17 1993-11-17 광 자기 기록매체와 광 기록 및 재생 방법
US08/768,867 US5853872A (en) 1992-11-17 1996-12-17 Magneto-optical recording medium

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53129007U (ja) * 1977-03-23 1978-10-13
JPS54153419A (en) * 1978-05-22 1979-12-03 Matsura Kenki Kk Dump device unit for loading car
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