JPH06242565A - カラー画像形成方法 - Google Patents

カラー画像形成方法

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JPH06242565A
JPH06242565A JP2933393A JP2933393A JPH06242565A JP H06242565 A JPH06242565 A JP H06242565A JP 2933393 A JP2933393 A JP 2933393A JP 2933393 A JP2933393 A JP 2933393A JP H06242565 A JPH06242565 A JP H06242565A
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JP
Japan
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electrostatic latent
latent image
color
image
developing
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Application number
JP2933393A
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Inventor
Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のカラー画像形成方法は、静電潜像形
成工程、現像工程、カラー潜像形成工程、転写工程、熱
現像工程、オゾン供給工程、定着工程からなり、コロナ
帯電器の無声放電により発生したオゾンを用いて露光部
分の還元銀を酸化漂白して銀画像の位置にある着色剤を
漂白してカラー画像を形成する。 【効果】 保存によって劣化しない高品質のカラー画像
を安全に作成することが出来、装置の小型化が可能なカ
ラー画像形成方法を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電潜像を利用した電子
写真法等の静電記録法によるカラー画像形成方法に関す
るものであり、実質上1回の現像、転写によってカラー
画像を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、静電潜像を利用したカラー画像形
成方法は、潜像担持体上に潜像を形成する工程、カラー
トナーで潜像を現像して顕像化する工程、トナーを記録
媒体もしくは中間転写媒体に転写する工程を3回もしく
は4回繰り返して行っていた。(以下、多重転写方式と
する)別の方法として、特開昭63−139374号公
報、米国特許第4,654,282号明細書に記載され
ているように、静電潜像形成工程、現像工程を潜像担持
体上で3ないし4回繰り返して行っていた。(以下、多
重現像方式とする)。
【0003】しかし、前記多重転写方式においては複数
回の転写工程、前記多重現像方式においては複数回の現
像工程に起因してカラー画像の色ズレが生じ易い問題が
あった。さらに、いずれの方式も画像形成装置内に多数
の現像器を設置しなければならず、画像形成装置の小型
化を阻んでいた。
【0004】また、特開昭63−311364号公報、
特開平2−157768号公報、米国特許第5,04
5,420号、特開平3−229262号公報明細書に
は、静電潜像を形成する工程、照射する光の波長に応じ
て異なる色に発色あるいは消色する顕画粒子で現像する
工程、顕画粒子に露光して所望のカラー画像を形成する
工程からなる方式が提案されている。(以下、1回現像
方式とする)。
【0005】前記1回現像方式は、実質的に電子写真法
による1回の現像、転写によってカラー画像を形成でき
る。そのため、色ズレがなく高品質のカラー画像が形成
でき、さらに画像形成装置の簡素化による小型化が可能
であるという長所を有していた。
【0006】また、特公平3−26817号公報明細書
には、銀塩系感光シートに露光・加熱現像を行い、続い
て過酸化水素ガスの処理による酸化的銀色素漂白を行っ
てカラー画像を形成する方法が提案されている。(以
下、銀色素漂白法とする)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した様に1回現像
方式は、多重転写方式や多重現像方式に比べて高品質の
カラー画像が形成でき、画像形成装置の小型化が可能で
あるという長所を有しているが、本発明者の知見によれ
ば以下の本質的な問題点を有している。
【0008】上述の特開昭63−311364号公報、
特開平2−157768号公報、米国特許第5,04
5,420号明細書の記載によれば、顕画粒子の発色あ
るいは消色は、露光エネルギーのみによって行ってい
る。従って、比較的大きな露光装置が必要となり、露光
装置の冷却まで含めると、装置の小型化は実質的に阻ま
れるという問題がある。
【0009】また、上述の特開平3−229262号公
報明細書には、感光性のハロゲン化銀を用いたカラー・
ドライシルバー方式による顕画粒子を用いる方法が記載
されている。この方法は、顕画粒子が感光性ハロゲン化
銀を有しているため、高い光感度を有し、露光エネルギ
ーを低減することが可能である。しかし、カラー潜像を
形成するための露光を行っていない感受性粒子は、熱現
像によるカラー画像形成後も感光性を有するハロゲン化
銀が残留しており、カラー画像形成後に明所放置すると
感光して黒化・変色するという問題がある。また、カラ
ー画像中には、熱現像の触媒となる還元銀や染料源が溶
融混合した状態で残留しているため、室温であっても徐
々に発色反応が進行し、カラー画像が変色するという問
題がある。従って、上述の1回現像方式では、カラー画
像の保存安定性が得られないという問題点がある。
【0010】一方、上述の特公平3−26817号公報
明細書に記載されている銀色素漂白法は、銀色素漂白工
程によりハロゲン化銀や還元銀を非感光・非感熱性の安
定な化合物に転換している事、色素は漂白前後とも非常
に安定である事から、カラー画像は変色しない長所があ
る。しかし、過酸化水素の供給源として用いているパ−
カルバミド(尿素付加化合物)は、爆薬としても用いら
れている様に取扱い上の危険が大きく、カラー画像形成
装置内に保持することが困難であるという問題点があ
る。
【0011】従って、本発明はこれら従来技術が持つ問
題点を解決するものであり、保存によって劣化しない高
品質のカラー画像を安全に作成することが出来、装置の
小型化が可能なカラー画像形成方法を提供する事を目的
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー画像形成
方法は、少なくとも静電潜像担持体上に画像露光を行い
静電潜像を形成する工程、前記静電潜像を静電潜像顕画
用インク粒子により現像して予備顕画像を形成する工
程、前記予備顕画像に色露光を行いカラー潜像を形成す
る工程、前記カラー潜像を形成した予備顕画像を加熱現
像して還元銀からなる画像を形成する工程、オゾンをコ
ロナ帯電器の無声放電を用いて静電潜像顕画用インク粒
子に供給する工程、メチレン鎖長が10以上のアルキル
鎖を有するチオ尿素系の銀錯塩化剤およびOH化合物か
ら選択される水素供給剤を溶解した離型性溶液を熱圧力
供給部材から静電潜像顕画用インク粒子に供給しながら
熱と圧力を同時に印加して、記録媒体への熱溶融定着と
銀錯塩化を同時に行う定着工程からなることを特徴とす
る。
【0013】
【作用】本発明は、高感度が得られる感光性のハロゲン
化銀塩を含有した、露光によりカラー潜像を形成、加熱
により還元銀画像を形成、さらにオゾン漂白により銀画
像部分の着色剤が漂白する静電潜像顕画用インク粒子を
用い、静電潜像形成工程、現像工程、カラー潜像形成工
程、転写工程、熱現像工程、オゾン供給工程、定着工程
よりカラー画像を形成している。
【0014】特定の波長、例えば加法混色するためのレ
ッド、グリーン、ブルーのいずれかに感光し、かつ減法
混色するためのイエロー、マゼンタ、シアンのいずれか
に着色した静電潜像顕画用インク粒子3色分を用いて本
発明のカラー画像形成を行うことにより、実質的に電子
写真法による1回の現像、転写によってカラー画像を形
成できる。また、カラー画像形成後は、銀化合物は全て
オゾン供給工程および定着工程により無色かつ光、熱に
安定な銀錯塩に転換している。同様に本発明に用いられ
るアゾ染料、アントラキノン染料等の着色剤は、一般的
な銀色素漂白法に使用されているものと同様な色素を用
いる事ができ、漂白前後とも非常に安定である。さら
に、画像銀の酸化漂白は、コロナ帯電器の無声放電によ
り発生するオゾンを用いているため、危険性ある酸化剤
を別途に装置内に保持する必要がない。従って、本発明
は、カラー画像形成工程の簡略化、ならびに静電潜像顕
画用インク粒子の高感度化により装置の小型化が実現で
きる。カラー画像形成後の銀化合物、着色剤のいずれも
が安定にできることおよびコロナ帯電器により発生する
オゾンを用いていることより、保存によって劣化しない
高品質のカラー画像を安全に得ることができる。
【0015】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0016】
【実施例】図1は本発明のカラー画像形成方法を示す装
置の概略図である。
【0017】本装置は、潜像担持体1の表面に、帯電手
段2、画像信号露光手段3、現像手段4、色信号露光手
段5、転写手段6、熱現像手段7、オゾン供給手段9、
定着手段10、クリーニング手段13を配置して構成さ
れている。
【0018】潜像担持体1は、静電潜像および現像した
静電潜像顕画用インク粒子14を保持するために用い
ら、セレン、セレン−テルル、砒素−セレン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコン
等の無機電子写真用感光体、ポリビニルカルバゾール、
フタロシアニン、アゾ顔料、ヒドラジン、フェニルアミ
ン等を含んだ有機電子写真用感光体、またはイオノグラ
フィー法に用いる誘電体などを使用することができる。
潜像担持体1の形状は、ドラムやシート状のいずれも用
いることができる。
【0019】帯電手段2は、潜像担持体1の表面に均一
な帯電を行う為に用いられ、帯電ローラー方式、コロナ
帯電方式、導電ブラシ方式等を使用することができる。
本発明の静電潜像顕画用インク粒子14はオゾンによる
酸化劣化が起き易いため、オゾン発生量が少ない帯電ロ
ーラー方式や導電ブラシ方式が特に適している。
【0020】画像信号露光手段3は、均一に帯電した潜
像担持体1に画像の有無のみを示す2値信号、あるいは
画像の階調性を示す信号を含んだ画像信号の露光を行
い、帯電部分と露光により形成した電荷消失部分からな
る静電潜像を形成するために行う。2値信号の露光で
は、光照射のON、OFFにより行う。画像の階調性を
示す信号を含んだ露光では、1画素への露光時間や露光
強度、露光パスル回数の制御により行う。電子写真法の
場合はレーザーダイオード、液晶シャッター、LED等
を光源とした走査光学系が用いられる。また、イオノグ
ラフィー法の場合は、イオンフロー電極からのイオン流
の制御により、潜像担持体1上に直接静電潜像を形成で
き、帯電手段2は省略できる。この場合、潜像担持体1
は電極と誘電層から構成される。
【0021】現像手段4は、潜像担持体1上の帯電部
分、あるいは電荷消失部分のみに帯電した静電潜像顕画
用インク粒子14を付着し、静電潜像を顕像化して予備
顕画像を形成する為に行う。現像手段4としては、2成
分現像法、1成分非磁性現像法等を用いることができ
る。
【0022】色信号露光手段5は、予備顕画像に色に関
する信号の露光を行って、静電潜像顕画用インク粒子1
4中にカラー潜像を形成するために行う。露光された予
備顕画像の中で露光波長に感光性を持つ静電潜像顕画用
インク粒子14のみがカラー潜像を形成する。また、画
像信号露光手段3で画像の有無のみを示す2値信号のみ
の露光を行った場合は、色信号露光手段5は、色および
画像の階調性を示す信号を含んだ画像信号の露光を行
う。色信号露光手段5は、画像信号露光手段3の中で電
子写真法の露光手段を同様に用いる事ができるが、露光
の中に色信号を含めるために3対の異なる波長に発光す
るレーザーダイオードやLED、3色のカラーフィルタ
ーを組み合わせた液晶シャッター等から構成する。
【0023】また、画像信号露光手段3と色信号露光手
段5を同一の露光装置にて行う事も可能であり、装置の
一層の小型化を実現できる。この場合は、画像信号露光
手段3の設置位置に3対の異なる波長に発光するレーザ
ーダイオードやLED、3色のカラーフィルターを組み
合わせた液晶シャッター等からなる露光装置を設置し、
さらにこれら3種の露光のいずれかの波長に感光性を有
する潜像担持体1を用いることで可能になる。すなわ
ち、前記露光装置により潜像担持体1に対してカラー画
像の画像信号露光を行い、静電潜像顕画用インク粒子1
4の現像後、潜像担持体1上の静電潜像顕画用インク粒
子14に対して再度同じ露光装置によりカラー画像の色
信号露光を行う事で実現できる。
【0024】転写手段6は、予備顕画像の静電潜像顕画
用インク粒子14を記録媒体15に移動するために行わ
れる。記録媒体15の背面より帯電ローラー、コロナ帯
電器等により静電潜像顕画用インク粒子14と逆極性の
電荷を印加し、静電引力を用いて転写を行う。本発明の
静電潜像顕画用インク粒子14はオゾンによる酸化劣化
が起き易いため、オゾン発生量が少ない帯電ローラー方
式が特に適している。
【0025】熱現像手段7は、加熱によりカラー潜像を
形成した静電潜像顕画用インク粒子14中に還元銀を生
成させるために行われ、面状発熱体やハロゲンランプと
ローラーからなるヒートローラー等の加熱装置8を用い
て行われる。静電潜像顕画用インク粒子14が感光性を
有するため、加熱に伴う発光がない面状発熱体が特に適
している。また、ハロゲンランプについても、ローラー
両端を閉じてランプからの漏れ光を遮光することで使用
することができる。図1においては、記録媒体15と加
熱装置8が接触する所からオゾン供給手段9の間で熱現
像が行われる。
【0026】オゾン付与手段9は、露光部分部分の着色
剤を漂白、色信号露光が行われていない部分の着色剤の
漂白をせず残してカラー画像を形成するために行われ、
コロトロン、スコロトロン等のコロナ帯電器の無声放電
を用いて行われる。
【0027】定着手段10は、全ての銀化合物を無色か
つ光、熱に安定な銀錯塩に転換し、同時に静電潜像顕画
用インク粒子14を記録媒体に熱溶融定着する為に行わ
れる。詳しくは、加熱装置8とテンションローラー11
から構成された熱圧力供給部材、離型性溶液供給手段1
2から構成される。テンションローラー11は、加熱装
置8と共に静電潜像顕画用インク粒子14を付着した記
録媒体15に圧力を印加するために用いられ、耐熱性が
高いシリコンゴム、フッ素ゴムローラーが用いられる。
離型性溶液供給手段12は、離型性溶液を含浸したフェ
ルト等のから構成され、テンションローラー11に接す
るように配置する。テンションローラー11の回転に伴
って、離型性溶液がフェルトから静電潜像顕画用インク
粒子14に供給される。
【0028】クリーニング手段13は、転写後に潜像担
持体1上に残った静電潜像顕画用インク粒子14を潜像
担持体1から分離・回収する為に行われ、ウレタン等の
エラストマーからなるブレードを潜像担持体1に押しつ
けて行われる。
【0029】16、17は、各々潜像担持体1の回転方
向、加熱装置8の回転方向を示す。
【0030】本発明に用いられる静電潜像顕画用インク
粒子14は、従来技術の電子写真法あるいはイオノグラ
フィー法等の潜像記録法に用いられるトナー材料に、特
定の波長の光に感光してカラー潜像を形成する感光性の
ハロゲン化銀塩、ハロゲン化銀に銀イオンを供給する有
機銀塩、銀イオンを還元し、かつ反応の前後ともに無色
の還元剤、アゾ染料、アントラキノン染料等から選ばれ
た少なくとも1種類の着色剤、熱可塑性樹脂から構成さ
れている。本発明に最適な静電潜像顕画用インク粒子の
材料および構造、製造方法は以下の通りである。
【0031】ハロゲン化銀塩は、感光によって光還元を
生じ、還元銀からなるカラー潜像を形成するために用い
られる。塩化銀、臭化銀、沃化銀の単結晶、およびこれ
らの混合結晶が用いる。さらに、金増感や硫化物で増感
した結晶を用いることもできる。また、特開昭48−4
5228号明細書に記載されている様に有機銀塩表面に
合成して使用することも可能である。
【0032】ハロゲン化銀塩は特定の波長の光に感光さ
せるために、波長増感色素によって感光波長を調整する
ことができる。波長増感色素は、シアニン色素、メロシ
アニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、トリフ
ェニルメタン色素、キサンテン色素、オキソノール色素
等を使用できる。これらの色素を溶解した色素溶液と感
光性ハロゲン化銀塩を混合し、ハロゲン化銀塩結晶表面
に色素を吸着させることにより波長増感が行われる。
【0033】有機銀塩は、カラー潜像である還元銀への
銀イオン供給材料として用いられ、ステアリン酸銀、ベ
ヘン酸銀等の脂肪酸銀塩類、サッカリン銀、フタラジノ
ン銀等のイミノ銀化合物が使用できる。脂肪酸銀塩類
は、同種の脂肪酸との混合物にして用いることもでき
る。
【0034】還元剤は、カラー潜像である還元銀上の銀
イオンと酸化還元反応を行い、還元銀からなる画像を形
成する為に用いられる。酸化還元反応の前後ともに無色
の還元剤として、ヒドロキノン、オルソビスフェノー
ル、スルホンアミドフェノール、ヒドロキシクマロン等
の芳香族ポリオール類、アミノフェノール、ヒドラジ
ン、フェニレンジアミン、スルホンアミドアニリン等の
芳香族ポリアミン類を用いることができる。
【0035】着色剤は、銀色素漂白法に用いられる染料
であればいずれも用いることができるが、特にアゾ染
料、アントラキノン染料が好適である。これらの染料の
代表的なものは、「Color Index Vol.
4,3rd Edition(The Society
of Dyes and Colorist)」に記
載されており、モノアゾ染料(CI11000−199
99)、ビスアゾ染料(CI20000−2999
9)、トリスアゾ染料(CI30000−3499
9)、ポリアゾ染料(35000−36999)、アン
トラキノン染料(CI58000−72999)等を用
いることができる。これらの染料は、いずれも光、熱に
安定である。
【0036】これらの材料を結着する熱可塑性樹脂は、
ポリ酢酸ビニル、ポイビニルブチラール、ポリプロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル誘導体重合体、ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル
酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリロニト
リル、ポリアクリルアミド等のアクリレートおよびメタ
クリレート系誘導体重合体、ポリスチレン、ポリジビニ
ルベンゼン等のスチレン誘導体重合体、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリビニルエーテル等のビニルエーテル重
合体、ポリビニルメチルケトン、ポリビニルメチルエチ
ルケトン等のビニルケトン重合体、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルインドール等の窒素含有ビニル誘導体重
合体等の付加重合系重合体およびこれらの2種以上の共
重合体、架橋体、混合体が用いられる。さらに、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等
のポリエステル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹
脂等の縮合系重合体およびこれらの2種以上の共重合
体、架橋体、混合体を使用することができる。
【0037】さらに、従来技術の電子写真法あるいはイ
オノグラフィー法等の潜像記録法に用いられるトナー材
料として、荷電制御剤および流動制御剤を添加すること
もできる。
【0038】荷電制御剤は、静電潜像顕画用インク粒子
の帯電性を制御し、予備顕画像形成を安定に行うために
添加される。有機金属錯塩類、アルキルアンモニウム塩
類等の有機塩類、高分子カルボン酸類等が使用できる
が、静電潜像顕画用インク粒子の表面にあって機能する
ため、感光性ハロゲン化銀塩および波長増感色素の感光
性を損なわないように透明性が高いものから選択され
る。
【0039】流動制御剤は、静電潜像顕画用インク粒子
の流動性を制御するために用いられ、酸化チタン、シリ
カ等の酸化物、窒化物、硫化物、ポリフルオロビニリデ
ン等のフッ素樹脂類の微粉末を、インク粒子の表面に付
着して使用する。
【0040】静電潜像顕画用インク粒子14の構造は、
前記材料を結着樹脂中に分散した、粒径1〜50μm、
好ましくは5〜25μmの粒子である。また、インク粒
子中の着色剤が色信号露光の光を吸収し、感光性ハロゲ
ン化銀塩の光感度を低下させることがないように、着色
剤と波長増感色素の吸収波長が異なる材料で組み合わせ
ることが望ましい。さらに、同様な理由から着色剤から
なる内核とハロゲン化銀塩を含んだ外殻からなる多層構
造のインク粒子とすることも可能でる。
【0041】静電潜像顕画用インク粒子14の製造方法
は、電子写真法トナーの製造方法として公知である方法
を適用して作製することが可能である。前記静電潜像顕
画用インク粒子の材料を結着樹脂が溶解する溶剤に分散
・混練し、スプレードライ等の乾燥法により溶剤を除去
して粉体化する方法、前記静電潜像顕画用インク粒子の
材料を結着樹脂の単量体溶液に分散し、分散重合法によ
り粒径数μmの微粒子を合成し、さらに造粒法により微
粒子を凝集して所定の粒径にする方法等により製造する
ことができる。
【0042】離型性溶液は、銀イオンを銀錯塩化する銀
錯塩化剤と酸化銀を解離させる水素供給剤を予備顕画像
中の静電潜像顕画用インク粒子14に供給する媒体と、
熱溶融定着において熱圧力供給部材への溶融インク粒子
の接着を防止するために用いられる。
【0043】銀錯塩化剤と水素供給剤のいずれについて
も離型剤に溶解するためにメチレン鎖長が10以上のア
ルキル鎖を有しており、銀錯塩化剤は、ジデシルチオ尿
素、ジステアリルチオ尿素等が用いられる。水素供給剤
は、デシルアルコール、ステアリルアルコール等が用い
られる。
【0044】離型剤は、ポリシロキサン、ハロゲン変性
ポリシロキサン、グリセリン、ワックス、およびこれら
の誘導体から選択される。
【0045】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に
説明する。
【0046】(静電潜像顕画用インク粒子の調製)ベヘ
ン酸銀/ベヘン酸(モル比1:1)混合物50gとトル
エン/メチルエチルケトン混合溶液(重量比1:1)1
500gからなる分散液に臭化カルシウム/メタノール
(5%溶液)10mlを添加してベヘン酸銀/臭化銀分
散液を調製した。この分散液にシアニン系レッド波長増
感色素としてジエチルキノチアシアニン/メタノール
(0.1%溶液)0.5ml、ポリエステル樹脂200
g、還元剤としてメチレンビス−6−ブチル−4−メチ
ルフェノール30g、シアン染料としてダイレクトブル
ー78(CI34200)20gを順次添加・混合し
た。さらに、スプレードライ法により乾燥・微粉末化し
た。
【0047】荷電制御剤としてステアリン酸亜鉛2g、
ポリビニルブチラール48g、メタノール2000gか
らなる分散溶液に前記微粉末の全量を加え、スプレード
ライ法により乾燥、さらに流動制御剤シリカ(粒径50
nm)3gをメカノケミカル法により外添、分級して静
電潜像顕画用インク粒子を作成した。
【0048】同様の製造方法により、スチリル系グリー
ン波長増感色素としてジメチルアミノスチリルキノリニ
ウムとマゼンタ染料としてダイレクトレッド31(CI
29100)からなる静電潜像顕画用インク粒子、シア
ニン系ブルー波長増感色素としてジエチルオクタトリカ
ルボシアニンとイエロー染料としてダイレクトイエロー
44(CI29000)からなる静電潜像顕画用インク
粒子を作成した。
【0049】これら3種類のインク粒子を均一に混合
し、レッド、グリーン、ブルーの3色に感光してカラー
潜像を形成する静電潜像顕画用インク粒子混合粉を調製
した。
【0050】以上の調製は、すべて波長増感した臭化銀
が感光しない安全光下で行った。
【0051】(離型性溶液の調製)銀錯塩化剤としてジ
ステアリルチオ尿素20g、水素供給剤としてステアリ
ルアルコール20gをポリシロキサンプロピル1000
gに混合し、ボールミルにより分散・溶解して離型性溶
液を調製した 静電潜像顕画用インク粒子混合粉と離型性溶液を用い、
図1の画像形成方法に従ってカラー画像の形成を行っ
た。
【0052】フタロシアニンを含有した有機感光層をア
ルミニウムドラム上に形成した有機感光体からなる潜像
担持体1に帯電ローラーからなる帯電手段2を用いて−
700ボルトの帯電を行った。780nmに発光波長す
るレーザーダイオードを用いた走査光系からなる画像信
号露光手段3を用い、有機感光体に画像の有無を示す2
値信号からなる画像信号の露光を行って静電潜像を形成
した。
【0053】有機感光体に負極のバイアスをかけながら
露光部分、すなわち有機感光体上の電荷消失部分に反転
現像により静電潜像顕画用インク粒子混合粉の現像を行
って、予備顕画像を形成した。さらに、この予備顕画像
に450nm、550nm、650nmの光に極大吸収
を持つ3色のカラーフィルターを組み合わせた3色の露
光が可能な液晶シャッターからなる色信号露光手段5を
用い、カラー画像の色および階調性を示す信号を含んだ
画像信号の露光を行った。予備顕画像中の静電潜像顕画
用インク粒子は、露光された色に吸光度を有する波長増
感色素を含んだインク粒子のみが感光し、ハロゲン化銀
塩の光還元反応が生じて還元銀からなるカラー潜像が形
成する。感光しないインク粒子のハロゲン化銀塩は還元
が生じず、銀塩のままである。
【0054】PPC用紙の記録媒体15と予備顕画像を
形成した有機感光体を重ね合わせ、PPC用紙の裏面か
ら帯電ローラーからなる転写手段6を用いて1000ボ
ルトの印加を行って、静電潜像顕画用インク粒子の転写
を行った。続いて、PPC用紙の裏面から面状発熱体か
らなる加熱装置8を接触し、ローラー表面温度140
℃、ニップ幅5mm、紙送り速度30cm/1分にて加
熱を行った。光還元により生じた還元銀を含んだ静電潜
像顕画用インク粒子は、還元銀自身がベヘン酸銀からの
銀イオンとメチレンビス−6−ブチル−4−メチルフェ
ノールの酸化還元反応による還元銀の生成を触媒し、反
応速度を増加させ、上記の加熱時間の間に銀イオンを還
元銀に転換する。還元銀を持たない、すなわちカラー潜
像を含まない静電潜像顕画用インク粒子は、反応速度が
増加せず、還元銀は生成しない。
【0055】続いてコロトロンに5kvの電圧を印加し
てオゾンを発生させ、静電潜像顕画用インク粒子への供
給を行った。露光部分の着色剤は漂白され、色信号露光
が行われていない部分の着色剤がそのまま残り、カラー
画像が形成された。ただし、露光部分は、酸化銀と思わ
れる褐色に着色している。着色剤の漂白は、次のようみ
進ものと推定される。熱現像により生成した還元銀は、
オゾンにより過酸化銀に酸化され、さらに酸化銀に分解
して同時に原子状酸素を遊離する。酸素は、気体拡散し
て還元銀周囲にある染料を酸化・漂白する。一方、還元
銀が無い部分、すなわち色信号露光が行われていない部
分に供給されたオゾンは銀イオンの還元剤と反応するた
めに銀イオンの過酸化物への酸化は抑制され、染料は漂
白されない。
【0056】面状発熱体からなる加熱装置とフッ素ゴム
からなるテンションローラーで静電潜像顕画用インク粒
子を付着したPPC用紙を挟み、離型性溶液を塗布し
た。露光部分は酸化銀がステアリルアルコールにより水
酸化銀に解離し、さらにジステアリルチオ尿素と錯体形
成反応を生じ、無色かつ光、熱に安定なチオ尿素錯塩を
生成した。一方、還元銀が生成していない静電潜像顕画
用インク粒子、すなわち色信号露光が行われていない部
分は、原子状酸素の発生がなく、染料は漂白されない。
また、酸化還元反応が進行せずに残留している臭化銀お
よびベヘン酸銀は、ジステアリルチオ尿素と錯体形成反
応を生じ、各々無色かつ光、熱に安定な臭化銀およびベ
ヘン酸銀のチオ尿素錯塩を生成する。例えば、450n
mの色信号露光を行った場合は、ダイレクトブルー78
のみが漂白し、ダイレクトレッド31とダイレクトイエ
ロー44が残ってレッドのカラー画像が形成する。
【0057】また、加熱装置とテンションローラーを用
いて静電潜像顕画用インク粒子に熱・圧力を印可するこ
とにより、熱可塑性樹脂が熱溶融して静電潜像顕画用イ
ンク粒子同士の混合による混色とPPC用紙への接着を
同時に行い、カラー画像が形成された。
【0058】本発明は、上述の様に実質的に1回の電子
写真方式における現像と転写によってカラー画像を形成
できる。また、還元銀によるカラー潜像形成を利用して
カラー画像を形成しているため露光エネルギーを低減す
ることが可能である。従って、画像形成装置の小型化が
可能である。
【0059】また、熱現像後の変色の原因であるハロゲ
ン化銀、有機銀塩、還元銀のいずれも光、熱に安定な化
合物に転換していること、着色剤が安定であることか
ら、保存によって劣化しない高品質のカラー画像を得る
ことが可能である。
【0060】さらに、オゾンをコロナ帯電器等の無声放
電により発生させ、静電潜像顕画用インク粒子に供給し
ているため、画像形成装置内に酸化剤の供給源を設置す
る必要がなく、安全にカラー画像を形成できる装置を提
供することが可能である。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、静電
潜像顕画用インク粒子を用いたカラー画像形成方法にお
いて、少なくとも静電潜像担持体上に画像露光を行い静
電潜像を形成する工程、前記静電潜像を静電潜像顕画用
インク粒子により現像して予備顕画像を形成する工程、
前記予備顕画像に色露光を行いカラー潜像を形成する工
程、前記カラー潜像を形成した予備顕画像を加熱現像し
て還元銀からなる画像を形成する工程、オゾンをコロナ
帯電器の無声放電を用いて静電潜像顕画用インク粒子に
供給する工程、メチレン鎖長が10以上のアルキル鎖を
有するチオ尿素系の銀錯塩化剤およびOH化合物から選
択される水素供給剤を溶解した離型性溶液を熱圧力供給
部材から静電潜像顕画用インク粒子に供給しながら熱と
圧力を同時に印加して、記録媒体への熱溶融定着と銀錯
塩化を同時に行う定着工程からなることにより、保存に
よって劣化しない高品質のカラー画像を安全に作成する
ことが出来、装置の小型化が可能なカラー画像形成方法
を提供することが可能になった。
【0062】なお、本発明のカラー画像形成方法は静電
潜像を利用したカラー画像形成方法による装置、例え
ば、プリンター、複写機、ファクシミリ等の他にも幅広
く応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成方法を示す装置の概略
図。
【符号の説明】
1 潜像担持体 2 帯電手段 3 画像信号露光手段 4 現像手段 5 色信号露光手段 6 転写手段 7 熱現像手段 8 加熱装置 9 オゾン供給手段 10 定着手段 11 テンションローラー 12 離型性溶液供給手段 13 クリーニング手段 14 静電潜像顕画用インク粒子 15 記録媒体 16 回転方向 17 記録媒体搬送方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光性のハロゲン化銀塩を有する静電潜
    像顕画用インク粒子を用いたカラー画像形成方法におい
    て、少なくとも静電潜像担持体上に画像露光を行い静電
    潜像を形成する工程、前記静電潜像を静電潜像顕画用イ
    ンク粒子により現像して予備顕画像を形成する工程、前
    記予備顕画像に色露光を行いカラー潜像を形成する工
    程、前記カラー潜像を形成した予備顕画像を加熱現像し
    て還元銀からなる画像を形成する工程、オゾンをコロナ
    帯電器の無声放電を用いて静電潜像顕画用インク粒子に
    供給する工程、メチレン鎖長が10以上のアルキル鎖を
    有するチオ尿素系の銀錯塩化剤およびOH化合物から選
    択される水素供給剤を溶解した離型性溶液を熱圧力供給
    部材から静電潜像顕画用インク粒子に供給しながら熱と
    圧力を同時に印加して、記録媒体への熱溶融定着と銀錯
    塩化を同時に行う定着工程からなることを特徴とするカ
    ラー画像形成方法。
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