JPH06242465A - 液晶表示基板 - Google Patents

液晶表示基板

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JPH06242465A
JPH06242465A JP2462593A JP2462593A JPH06242465A JP H06242465 A JPH06242465 A JP H06242465A JP 2462593 A JP2462593 A JP 2462593A JP 2462593 A JP2462593 A JP 2462593A JP H06242465 A JPH06242465 A JP H06242465A
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film
transparent
protective film
crystal display
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JP2462593A
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Minoru Hiroshima
實 廣島
Mitsuo Nakatani
光雄 中谷
Kiyao Kozai
甲矢夫 香西
Takashi Isoda
高志 磯田
Fusaji Shoji
房次 庄子
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Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
Japan Display Inc
Original Assignee
Hitachi Device Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Hitachi Consumer Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より高精細化を図る。 【構成】 液晶を介して対向配置される透明基板のうち
一方の透明基板の該液晶側の面に透明画素電極およびス
イッチング素子が形成されている液晶表示基板におい
て、該透明画素電極およびスイッチング素子が形成され
ている透明基板の面に、光遮光膜を兼ねる保護膜が形成
され、該保護膜は少なくとも各透明画素電極を露呈させ
これら透明電極の間の領域およびスイッチン素子の形成
領域に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示基板に係り、
特に、スイッチング素子を使用したいわゆるアクティブ
・マトリックス方式の液晶表示基板に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるアクティブ・マトリックス方式
の液晶表示基板は、マトリックス状に配列された複数の
画素電極のそれぞれに対応してスイッチング素子を設け
て構成されている。
【0003】各画素における液晶は理論的には常時駆動
(デューティ比1.0)されているので、時分割駆動方
式を採用している、いわゆる単純マトリックス方式と比
べてアクティブ方式はコントラストが良く、特にカラー
液晶表示装置では欠かせない技術となりつつある。スイ
ッチング素子として代表的なものとしては薄膜トランジ
スタ(TFT)がある。
【0004】そして、このような薄膜トランジスタ(T
FT)および画素電極が設けられた透明基板と液晶を介
して対向配置される他の透明基板側に共通電極が形成さ
れ、この共通電極が形成された面に所定のパターンの遮
光層が形成されたものとなっている。
【0005】この遮光層は、いわゆるブラック・マトリ
ックスと称される層で、薄膜トランジスタへの光入射を
阻止し、あるいは各画素の輪郭を明確にして表示の鮮明
を図るために設けられたものとなっている。
【0006】なお、薄膜トランジスタを使用したアクテ
ィブ・マトリクス方式の液晶表示装置は、たとえば特開
昭63−309921号公報や、「冗長構成を採用した
12.5型アクティブ・マトリックス方式カラー液晶デ
ィスプレィ」、日経エレクトロニクス、頁193〜21
0、1986年12月15日、日経マグロウヒル社発
行、で知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに構成された液晶表示基板は、その遮光層が薄膜トラ
ンジスタおよび画素電極が形成された透明基板と対向す
る他の透明基板上に形成されているため、その形成領域
に充分な裕度をもたせるようにしていたものであった。
【0008】けだし、対向配置される各透明基板は、そ
の一方側の透明基板上の薄膜トランジスタおよび画素電
極に対して、他方の透明基板上の遮光膜が正確に位置決
めされるように配置されなければならないことから、そ
の位置決め誤差を勘案する必要があったからである。
【0009】このために、該遮光層の形成領域は、必要
以上に広面積となり、液晶表示基板の高精細化の妨げに
なっていた。
【0010】それ故、本発明は、このような事情に基づ
いてなされたものであり、その目的とするところのもの
は、より高精細化を図った液晶表示基板を提供すること
にある。
【0011】また、本発明の他の目的は、対向する各透
明基板間の高精度の位置合わせを必要としない液晶表示
基板を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、基本的には、液晶を介して対向配
置される透明基板のうち一方の透明基板の該液晶側の面
に透明画素電極およびスイッチング素子が形成されてい
る液晶表示基板において、該透明画素電極およびスイッ
チング素子が形成されている透明基板の面に、光遮光膜
を兼ねる保護膜が形成され、該保護膜は少なくとも各透
明画素電極を露呈させこれら透明画素電極の間の領域お
よびスイッチン素子の形成領域に形成されていることを
特徴とするものである。
【0013】
【作用】このように構成した液晶表示基板は、特に、画
素電極を露呈させこれら透明画素電極の間の領域および
スイッチン素子の形成領域に光遮光を兼ねる保護膜を形
成したものとなっている。
【0014】これにより、該保護膜によって、スイッチ
ング阻止への光入射を阻止し、あるいは各画素電極の輪
郭を明確にして表示の鮮明を図ることができるようにな
る。
【0015】したがって、従来のように、対向配置され
る他の透明基板側に遮光層を設ける必要はなくなる。
【0016】光遮光を兼ねる該保護膜は、スイッチング
素子および画素電極が形成された側の透明基板に形成で
き、その形成領域に従来のような裕度を持たせる必要が
ないことから、画素の高精細化を図ることができるよう
になる。
【0017】さらに、一方の透明基板に対する他方の透
明基板の位置決めの基準になる要素(従来の遮光層)が
なくなることから、各透明基板間の高精度の位置合わせ
を必要としなくなる。
【0018】
【実施例】本発明、本発明の更に他の目的及び本発明の
更に他の特徴は図面を参照した以下の説明から明らかと
なるであろう。
【0019】《アクティブ・マトリクス液晶表示装置》
以下、アクティブ・マトリクス方式のカラー液晶表示装
置にこの発明を適用した実施例を説明する。なお、以下
説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0020】《マトリクス部の概要》図2はこの発明が
適用されるアクティブ・マトリクス方式カラー液晶表示
装置の一画素とその周辺を示す平面図、図1は図2の3
−3切断線における断面を示す図、図3は図2の4−4
切断線における断面図である。
【0021】図2に示すように、各画素は隣接する2本
の走査信号線(ゲート信号線または水平信号線)GL
と、隣接する2本の映像信号線(ドレイン信号線または
垂直信号線)DLとの交差領域内(4本の信号線で囲ま
れた領域内)に配置されている。各画素は薄膜トランジ
スタTFT、透明画素電極ITO1および保持容量素子
Caddを含む。走査信号線GLは図では左右方向に延在
し、上下方向に複数本配置されている。映像信号線DL
は上下方向に延在し、左右方向に複数本配置されてい
る。
【0022】図4に示すように、液晶層LCを基準にし
て下部透明ガラス基板SUB1側には薄膜トランジスタ
TFTおよび透明画素電極ITO1が形成され、上部透
明ガラス基板SUB2側にはカラーフィルタFILが形
成されている。透明ガラス基板SUB1、SUB2の両
面にはディップ処理等によって形成された酸化シリコン
膜SIOが設けられている。
【0023】上部透明ガラス基板SUB2の内側(液晶
LC側)の表面には、保護膜PSV2、共通透明画素電
極ITO2(COM)および上部配向膜ORI2が順次
積層して設けられている。
【0024】ここで、従来の構成からなる上部透明ガラ
ス基板SUB2には、各カラーフィルタFILを露呈さ
せて形成された遮光用ブラックマトリクスパターンが形
成されたものとなっているが、この実施例では該遮光用
ブラックマトリクスパターンは形成されていないものと
なっている。けだし、後に詳述する保護膜PSV1が該
遮光用ブラックマトリクスパターンと全く同様の機能を
果たすことになるからである。
【0025】《マトリクス周辺の概要》図4は上下のガ
ラス基板SUB1,SUB2を含む表示パネルPNLの
マトリクス(AR)周辺の要部平面を、図5はその周辺
部を更に誇張した平面を、図6は図4及び図5のパネル
左上角部に対応するシール部SL付近の拡大平面を示す
図である。また、図7は図1の断面を中央にして、左側
に図6の8a−8a切断線における断面を、右側に映像
信号駆動回路が接続されるべき外部接続端子DTM付近
の断面を示す図である。同様に図8は、左側に走査回路
が接続されるべき外部接続端子GTM付近の断面を、右
側に外部接続端子が無いところのシール部付近の断面を
示す図である。
【0026】このパネルの製造では、小さいサイズであ
ればスループット向上のため1枚のガラス基板で複数個
分のデバイスを同時に加工してから分割し、大きいサイ
ズであれば製造設備の共用のためどの品種でも標準化さ
れた大きさのガラス基板を加工してから各品種に合った
サイズに小さくし、いずれの場合も一通りの工程を経て
からガラスを切断する。図4〜図6は後者の例を示すも
ので、図4、図5の両図とも上下基板SUB1,SUB
2の切断後を、図6は切断前を表しており、LNは両基
板の切断前の縁を、CT1とCT2はそれぞれ基板SU
B1,SUB2の切断すべき位置を示す。いずれの場合
も、完成状態では外部接続端子群Tg,Td(添字略)
が存在する(図で上辺と左辺の)部分はそれらを露出す
るように上側基板SUB2の大きさが下側基板SUB1
よりも内側に制限されている。端子群Tg,Tdはそれ
ぞれ後述する走査回路接続用端子GTM、映像信号回路
接続用端子DTMとそれらの引出配線部を集積回路チッ
プCHIが搭載されたテープキャリアパッケージTCP
(図17、図18)の単位に複数本まとめて名付けたも
のである。各群のマトリクス部から外部接続端子部に至
るまでの引出配線は、両端に近づくにつれ傾斜してい
る。これは、パッケージTCPの配列ピッチ及び各パッ
ケージTCPにおける接続端子ピッチに表示パネルPN
Lの端子DTM,GTMを合わせるためである。
【0027】透明ガラス基板SUB1、SUB2の間に
はその縁に沿って、液晶封入口INJを除き、液晶LC
を封止するようにシールパターンSLが形成される。シ
ール材は例えばエポキシ樹脂から成る。上部透明ガラス
基板SUB2側の共通透明画素電極ITO2は、少なく
とも一箇所において、本実施例ではパネルの4角で銀ペ
ースト材AGPによって下部透明ガラス基板SUB1側
に形成されたその引出配線INTに接続されている。こ
の引出配線INTは後述するゲート端子GTM、ドレイ
ン端子DTMと同一製造工程で形成される。
【0028】配向膜ORI1、ORI2、透明画素電極
ITO1、共通透明画素電極ITO2、それぞれの層
は、シールパターンSLの内側に形成される。偏光板P
OL1、POL2はそれぞれ下部透明ガラス基板SUB
1、上部透明ガラス基板SUB2の外側の表面に形成さ
れている。液晶LCは液晶分子の向きを設定する下部配
向膜ORI1と上部配向膜ORI2との間でシールパタ
ーンSLで仕切られた領域に封入されている。下部配向
膜ORI1は下部透明ガラス基板SUB1側においてそ
の一部の領域に形成された保護膜PSV1および該保護
膜PSV1から露呈された透明画素電極ITO1の上部
に形成される。
【0029】この液晶表示装置は、下部透明ガラス基板
SUB1側、上部透明ガラス基板SUB2側で別個に種
々の層を積み重ね、シールパターンSLを基板SUB2
側に形成し、下部透明ガラス基板SUB1と上部透明ガ
ラス基板SUB2とを重ね合わせ、シール材SLの開口
部INJから液晶LCを注入し、注入口INJをエポキ
シ樹脂などで封止し、上下基板を切断することによって
組み立てられる。
【0030】《薄膜トランジスタTFT》次に、図2、
図1に戻り、TFT基板SUB1側の構成を詳しく説明
する。
【0031】薄膜トランジスタTFTは、ゲート電極G
Tに正のバイアスを印加すると、ソース−ドレイン間の
チャネル抵抗が小さくなり、バイアスを零にすると、チ
ャネル抵抗は大きくなるように動作する。
【0032】各画素には複数(2つ)の薄膜トランジス
タTFT1、TFT2が冗長して設けられる。薄膜トラ
ンジスタTFT1、TFT2のそれぞれは、実質的に同
一サイズ(チャネル長、チャネル幅が同じ)で構成さ
れ、ゲート電極GT、ゲート絶縁膜GI、i型(真性、
intrinsic、導電型決定不純物がドープされていない)
非晶質シリコン(Si)からなるi型半導体層AS、一
対のソース電極SD1、ドレイン電極SD2を有す。な
お、ソース、ドレインは本来その間のバイアス極性によ
って決まるもので、この液晶表示装置の回路ではその極
性は動作中反転するので、ソース、ドレインは動作中入
れ替わると理解されたい。しかし、以下の説明では、便
宜上一方をソース、他方をドレインと固定して表現す
る。
【0033】《ゲート電極GT》ゲート電極GTは走査
信号線GLから垂直方向に突出する形状で構成されてい
る(T字形状に分岐されている)。ゲート電極GTは薄
膜トランジスタTFT1、TFT2のそれぞれの能動領
域を越えるよう突出している。薄膜トランジスタTFT
1、TFT2のそれぞれのゲート電極GTは、一体に
(共通のゲート電極として)構成されており、走査信号
線GLに連続して形成されている。本例では、ゲート電
極GTは、単層の第2導電膜g2で形成されている。第
2導電膜g2としては例えばスパッタで形成されたアル
ミニウム(Al)膜が用いられ、その上にはAlの陽極
酸化膜AOFが設けられている。
【0034】このゲート電極GTはi型半導体層ASを
完全に覆うよう(下方からみて)それより大き目に形成
され、i型半導体層ASに外光やバックライト光が当た
らないよう工夫されている。
【0035】《走査信号線GL》走査信号線GLは第2
導電膜g2で構成されている。この走査信号線GLの第
2導電膜g2はゲート電極GTの第2導電膜g2と同一
製造工程で形成され、かつ一体に構成されている。ま
た、走査信号線GL上にもAlの陽極酸化膜AOFが設
けられている。
【0036】《絶縁膜GI》絶縁膜GIは、薄膜トラン
ジスタTFT1、TFT2において、ゲート電極GTと
共に半導体層ASに電界を与えるためのゲート絶縁膜と
して使用される。絶縁膜GIはゲート電極GTおよび走
査信号線GLの上層に形成されている。絶縁膜GIとし
ては例えばプラズマCVDで形成された窒化シリコン膜
が選ばれ、1200〜2700Åの厚さに(本実施例で
は、2000Å程度)形成される。ゲート絶縁膜GIは
図6に示すように、マトリクス部ARの全体を囲むよう
に形成され、周辺部は外部接続端子DTM,GTMを露
出するよう除去されている。絶縁膜GIは走査信号線G
Lと映像信号線DLの電気的絶縁にも寄与している。
【0037】《i型半導体層AS》i型半導体層AS
は、本例では薄膜トランジスタTFT1、TFT2のそ
れぞれに独立した島となるよう形成され、非晶質シリコ
ンで、200〜2200Åの厚さに(本実施例では、2
000Å程度の膜厚)で形成される。層d0はオーミッ
クコンタクト用のリン(P)をドープしたN(+)型非晶
質シリコン半導体層であり、下側にi型半導体層ASが
存在し、上側に導電層d2(d3)が存在するところの
みに残されている。
【0038】i型半導体層ASは走査信号線GLと映像
信号線DLとの交差部(クロスオーバ部)の両者間にも
設けられている。この交差部のi型半導体層ASは交差
部における走査信号線GLと映像信号線DLとの短絡を
低減する。
【0039】《透明画素電極ITO1》透明画素電極I
TO1は液晶表示部の画素電極の一方を構成する。
【0040】透明画素電極ITO1は薄膜トランジスタ
TFT1のソース電極SD1および薄膜トランジスタT
FT2のソース電極SD1の両方に接続されている。こ
のため、薄膜トランジスタTFT1、TFT2のうちの
1つに欠陥が発生しても、その欠陥が副作用をもたらす
場合はレーザ光等によって適切な箇所を切断し、そうで
ない場合は他方の薄膜トランジスタが正常に動作してい
るので放置すれば良い。透明画素電極ITO1は第1導
電膜d1によって構成されており、この第1導電膜d1
はスパッタリングで形成された透明導電膜(Indium-Tin
-Oxide ITO:ネサ膜)からなり、1000〜200
0Åの厚さに(本実施例では、1400Å程度の膜厚)
形成される。
【0041】《ソース電極SD1、ドレイン電極SD
2》ソース電極SD1、ドレイン電極SD2のそれぞれ
は、N(+)型半導体層d0に接触する第2導電膜d2と
その上に形成された第3導電膜d3とから構成されてい
る。
【0042】第2導電膜d2はスパッタで形成したクロ
ム(Cr)膜を用い、500〜1000Åの厚さに(本
実施例では、600Å程度)で形成される。Cr膜は膜
厚を厚く形成するとストレスが大きくなるので、200
0Å程度の膜厚を越えない範囲で形成する。Cr膜はN
(+)型半導体層d0との接着性を良好にし、第3導電膜
d3のAlがN(+)型半導体層d0に拡散することを防
止する(いわゆるバリア層の)目的で使用される。第2
導電膜d2として、Cr膜の他に高融点金属(Mo、T
i、Ta、W)膜、高融点金属シリサイド(MoS
2、TiSi2、TaSi2、WSi2)膜を用いてもよ
い。
【0043】第3導電膜d3はAlのスパッタリングで
3000〜5000Åの厚さに(本実施例では、400
0Å程度)形成される。Al膜はCr膜に比べてストレ
スが小さく、厚い膜厚に形成することが可能で、ソース
電極SD1、ドレイン電極SD2および映像信号線DL
の抵抗値を低減したり、ゲート電極GTやi型半導体層
ASに起因する段差乗り越えを確実にする(ステップカ
バーレッジを良くする)働きがある。
【0044】第2導電膜d2、第3導電膜d3を同じマ
スクパターンでパターニングした後、同じマスクを用い
て、あるいは第2導電膜d2、第3導電膜d3をマスク
として、N(+)型半導体層d0が除去される。つまり、
i型半導体層AS上に残っていたN(+)型半導体層d0
は第2導電膜d2、第3導電膜d3以外の部分がセルフ
アラインで除去される。このとき、N(+)型半導体層d
0はその厚さ分は全て除去されるようエッチングされる
ので、i型半導体層ASも若干その表面部分がエッチン
グされるが、その程度はエッチング時間で制御すればよ
い。
【0045】《映像信号線DL》映像信号線DLはソー
ス電極SD1、ドレイン電極SD2と同層の第2導電膜
d2、第3導電膜d3で構成されている。
【0046】《保護膜PSV1》この実施例では、特
に、保護膜PSV1が薄膜トランジスタTFTおよび透
明画素電極ITO1の中央部領域を露呈させ各透明画素
電極ITO1間の領域上に設けられている。
【0047】そして、この保護膜PSV1は、たとえば
PI樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはポリマー樹脂等の
有機樹脂からなり、その有機樹脂内に黒色顔料あるいは
黒色染料の有機樹脂粉末、あるいはカーボンブラック粉
末が含有され、それ自体は遮光性を備えた層(膜)とな
っている。すなわち、この遮光層の性質を有する保護膜
PSV1は、従来における上部透明基板SUB2側に設
けたブラックマトリクスの機能をも有するようになって
いる。
【0048】保護膜PSV1は主に薄膜トランジスタT
FTを湿気等から保護するために形成されており、耐湿
性の良いものからなり、1μm程度(0.5〜2.0μ
m)の膜厚で形成する。
【0049】また、この保護膜PSV1は図6に示すよ
うに、マトリクス部ARの周辺部において、外部接続端
子DTM,GTMを露出するよう除去され、また上基板
側SUB2の共通電極COMを下側基板SUB1の外部
接続端子接続用引出配線INTに銀ペーストAGPで接
続する部分も除去されている。保護膜PSV1とゲート
絶縁膜GIの厚さ関係に関しては、前者は保護効果を考
え厚くされ、後者はトランジスタの相互コンダクタンス
gmを薄くされる。従って図6に示すように、保護効果
の高い保護膜PSV1は周辺部もできるだけ広い範囲に
亘って保護するようゲート絶縁膜GIよりも大きく形成
されている。
【0050】このように本実施例では、特に、画素電極
ITO1を露呈させこれら透明画素電極ITO1の間の
領域および薄膜トランジスタTFT1、2の形成領域に
光遮光を兼ねる保護膜PSV1を形成したものとなって
いる。
【0051】これにより、該保護膜PSV1によって、
薄膜トランジスタTFT1、2への光入射を阻止し、あ
るいは各画素電極ITO1の輪郭を明確にして表示の鮮
明を図ることができるようになる。
【0052】したがって、従来のように、対向配置され
る上部ガラス基板SUB2側にブラックマトリクスと称
される遮光層を設ける必要はなくなる。
【0053】光遮光を兼ねる該保護膜PSV1は、薄膜
トランジスタTFT1、2および画素電極ITO1が形
成された側の下部ガラス基板SUB1に形成でき、その
形成領域に従来のような裕度を持たせる必要がないこと
から、画素の高精細化を図ることができるようになる。
【0054】さらに、一方のガラス基板(下部ガラス基
板SUB1)に対する他方のガラス基板(上部ガラス基
板SUB2)の位置決めの基準になる要素(従来の遮光
層)がなくなることから、各ガラス基板SUB1、2間
の高精度の位置合わせを必要としなくなる。
【0055】《カラーフィルタFIL》カラーフィルタ
FILは画素に対向する位置に赤、緑、青の繰り返しで
ストライプ状に形成される。カラーフィルタFILは透
明画素電極ITO1の全てを覆うように大き目に形成さ
れている。
【0056】カラーフィルタFILは次のように形成す
ることができる。まず、上部透明ガラス基板SUB2の
表面にアクリル系樹脂等の染色基材を形成し、フォトリ
ソグラフィ技術で赤色フィルタ形成領域以外の染色基材
を除去する。この後、染色基材を赤色染料で染め、固着
処理を施し、赤色フィルタRを形成する。つぎに、同様
な工程を施すことによって、緑色フィルタG、青色フィ
ルタBを順次形成する。
【0057】なお、図1では、各カラーフィルタFIL
はそれぞれ互いに離間させて構成しているものである
が、上述した保護膜PSV1がブラックマトリクスを兼
ねることから、互いに接触させて隣接するように形成し
てもよい。
【0058】《保護膜PSV2》保護膜PSV2はカラ
ーフィルタFILの染料が液晶LCに漏れることを防止
するために設けられている。保護膜PSV2はたとえば
アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂材料で形成さ
れている。
【0059】《共通透明画素電極ITO2》共通透明画
素電極ITO2は、下部透明ガラス基板SUB1側に画
素ごとに設けられた透明画素電極ITO1に対向し、液
晶LCの光学的な状態は各画素電極ITO1と共通透明
画素電極ITO2との間の電位差(電界)に応答して変
化する。この共通透明画素電極ITO2にはコモン電圧
Vcomが印加されるように構成されている。本実施例で
は、コモン電圧Vcomは映像信号線DLに印加される最
小レベルの駆動電圧Vdminと最大レベルの駆動電圧V
dmaxとの中間直流電位に設定されるが、映像信号駆動
回路で使用される集積回路の電源電圧を約半分に低減し
たい場合は、交流電圧を印加すれば良い。なお、共通透
明画素電極ITO2の平面形状は図5、図6を参照され
たい。
【0060】《保持容量素子Caddの構造》透明画素電
極ITO1は、薄膜トランジスタTFTと接続される端
部と反対側の端部において、隣りの走査信号線GLと重
なるように形成されている。この重ね合わせは、図3か
らも明らかなように、透明画素電極ITO1を一方の電
極PL2とし、隣りの走査信号線GLを他方の電極PL
1とする保持容量素子(静電容量素子)Caddを構成す
る。この保持容量素子Caddの誘電体膜は、薄膜トラン
ジスタTFTのゲート絶縁膜として使用される絶縁膜G
Iおよび陽極酸化膜AOFで構成されている。
【0061】保持容量素子Caddは走査信号線GLの第
2導電膜g2の幅を広げた部分に形成されている。な
お、映像信号線DLと交差する部分の第2導電膜g2は
映像信号線DLとの短絡の確率を小さくするため細くさ
れている。
【0062】保持容量素子Caddの電極PL1の段差部
において透明画素電極ITO1が断線しても、その段差
をまたがるように形成された第2導電膜d2および第3
導電膜d3で構成された島領域によってその不良は補償
される。
【0063】《ゲート端子部》図9は表示マトリクスの
走査信号線GLからその外部接続端子GTMまでの接続
構造を示す図であり、(A)は平面であり(B)は
(A)のB−B切断線における断面を示している。な
お、同図は図7下方付近に対応し、斜め配線の部分は便
宜状一直線状で表した。
【0064】AOは写真処理用のマスクパターン、言い
換えれば選択的陽極酸化のホトレジストパターンであ
る。従って、このホトレジストは陽極酸化後除去され、
図に示すパターンAOは完成品としては残らないが、ゲ
ート配線GLには断面図に示すように酸化膜AOFが選
択的に形成されるのでその軌跡が残る。平面図におい
て、ホトレジストの境界線AOを基準にして左側はレジ
ストで覆い陽極酸化をしない領域、右側はレジストから
露出され陽極酸化される領域である。陽極酸化されたA
L層g2は表面にその酸化物Al23膜AOFが形成さ
れ下方の導電部は体積が減少する。勿論、陽極酸化はそ
の導電部が残るように適切な時間、電圧などを設定して
行われる。マスクパターンAOは走査線GLに単一の直
線では交差せず、クランク状に折れ曲がって交差させて
いる。
【0065】図中AL層g2は、判り易くするためハッ
チを施してあるが、陽極化成されない領域は櫛状にパタ
ーニングされている。これは、Al層の幅が広いと表面
にホイスカが発生するので、1本1本の幅は狭くし、そ
れらを複数本並列に束ねた構成とすることにより、ホイ
スカの発生を防ぎつつ、断線の確率や導電率の犠牲を最
低限に押さえる狙いである。従って、本例では櫛の根本
に相当する部分もマスクAOに沿ってずらしている。
【0066】ゲート端子GTMは酸化珪素SIO層と接
着性が良くAl等よりも耐電触性の高いCr層g1と、
更にその表面を保護し画素電極ITO1と同レベル(同
層、同時形成)の透明導電層d1とで構成されている。
なお、ゲート絶縁膜GI上及びその側面部に形成された
導電層d2及びd3は、導電層d3やd2のエッチング
時ピンホール等が原因で導電層g2やg1が一緒にエッ
チングされないようその領域をホトレジストで覆ってい
た結果として残っているものである。又、ゲート絶縁膜
GIを乗り越えて右方向に延長されたITO層d1は同
様な対策を更に万全とさせたものである。
【0067】平面図において、ゲート絶縁膜GIはその
境界線よりも右側に、保護膜PSV1もその境界線より
も右側に形成されており、左端に位置する端子部GTM
はそれらから露出し外部回路との電気的接触ができるよ
うになっている。図では、ゲート線GLとゲート端子の
一つの対のみが示されているが、実際はこのような対が
図6に示すように上下に複数本並べられ端子群Tg(図
5、図6)が構成され、ゲート端子の左端は、製造過程
では、基板の切断領域CT1を越えて延長され配線SH
gによって短絡される。製造過程におけるこのような短
絡線SHgは陽極化成時の給電と、配向膜ORI1のラ
ビング時等の静電破壊防止に役立つ。
【0068】《ドレイン端子DTM》図10は映像信号
線DLからその外部接続端子DTMまでの接続を示す図
であり、(A)はその平面を示し、(B)は(A)のB
−B切断線における断面を示す。なお、同図は図6右上
付近に対応し、図面の向きは便宜上変えてあるが右端方
向が基板SUB1の上端部(又は下端部)に該当する。
【0069】TSTdは検査端子でありここには外部回
路は接続されないが、プローブ針等を接触できるよう配
線部より幅が広げられている。同様に、ドレイン端子D
TMも外部回路との接続ができるよう配線部より幅が広
げられている。検査端子TSTdと外部接続ドレイン端
子DTMは上下方向に千鳥状に複数交互に配列され、検
査端子TSTdは図に示すとおり基板SUB1の端部に
到達することなく終端しているが、ドレイン端子DTM
は、図6に示すように端子群Td(添字省略)を構成し
基板SUB1の切断線CT1を越えて更に延長され、製
造過程中は静電破壊防止のためその全てが互いに配線S
Hdによって短絡される。検査端子TSTdが存在する
映像信号線DLのマトリクスを挟んで反対側にはドレイ
ン接続端子が接続され、逆にドレイン接続端子DTMが
存在する映像信号線DLのマトリクスを挟んで反対側に
は検査端子が接続される。
【0070】ドレイン接続端子DTMは前述したゲート
端子GTMと同様な理由でCr層g1及びITO層d1
の2層で形成されており、ゲート絶縁膜GIを除去した
部分で映像信号線DLと接続されている。ゲート絶縁膜
GIの端部上に形成された半導体層ASはゲート絶縁膜
GIの縁をテーパ状にエッチングするためのものであ
る。端子DTM上では外部回路との接続を行うため保護
膜PSV1は勿論のこと取り除かれている。AOは前述
した陽極酸化マスクでありその境界線はマトリクス全体
をを大きく囲むように形成され、図ではその境界線から
左側がマスクで覆われるが、この図で覆われない部分に
は層g2が存在しないのでこのパターンは直接は関係し
ない。
【0071】マトリクス部からドレイン端子部DTMま
での引出配線は図7の(C)部にも示されるように、ド
レイン端子部DTMと同じレベルの層d1,g1のすぐ
上に映像信号線DLと同じレベルの層d2,d3がシー
ルパターンSLの途中まで積層された構造になっている
が、これは断線の確率を最小限に押さえ、電触し易いA
l層d3を保護膜PSV1やシールパターンSLででき
るだけ保護する狙いである。
【0072】《表示装置全体等価回路》表示マトリクス
部の等価回路とその周辺回路の結線図を図11に示す。
同図は回路図ではあるが、実際の幾何学的配置に対応し
て描かれている。ARは複数の画素を二次元状に配列し
たマトリクス・アレイである。
【0073】図中、Xは映像信号線DLを意味し、添字
G、BおよびRがそれぞれ緑、青および赤画素に対応し
て付加されている。Yは走査信号線GLを意味し、添字
1,2,3,…,endは走査タイミングの順序に従って
付加されている。
【0074】映像信号線X(添字省略)は交互に上側
(または奇数)映像信号駆動回路He、下側(または偶
数)映像信号駆動回路Hoに接続されている。
【0075】走査信号線Y(添字省略)は垂直走査回路
Vに接続されている。
【0076】SUPは1つの電圧源から複数の分圧した
安定化された電圧源を得るための電源回路やホスト(上
位演算処理装置)からのCRT(陰極線管)用の情報を
TFT液晶表示装置用の情報に交換する回路を含む回路
である。
【0077】《保持容量素子Caddの働き》保持容量素
子Caddは、薄膜トランジスタTFTがスイッチングす
るとき、中点電位(画素電極電位)Vlcに対するゲート
電位変化ΔVgの影響を低減するように働く。この様子
を式で表すと、次のようになる。
【0078】 ΔVlc={Cgs/(Cgs+Cadd+Cpix)}×ΔVg ここで、Cgsは薄膜トランジスタTFTのゲート電極G
Tとソース電極SD1との間に形成される寄生容量、C
pixは透明画素電極ITO1(PIX)と共通透明画素
電極ITO2(COM)との間に形成される容量、ΔV
lcはΔVgによる画素電極電位の変化分を表わす。この
変化分ΔVlcは液晶LCに加わる直流成分の原因となる
が、保持容量Caddを大きくすればする程、その値を小
さくすることができる。また、保持容量素子Caddは放
電時間を長くする作用もあり、薄膜トランジスタTFT
がオフした後の映像情報を長く蓄積する。液晶LCに印
加される直流成分の低減は、液晶LCの寿命を向上し、
液晶表示画面の切り替え時に前の画像が残るいわゆる焼
き付きを低減することができる。
【0079】前述したように、ゲート電極GTはi型半
導体層ASを完全に覆うよう大きくされている分、ソー
ス電極SD1、ドレイン電極SD2とのオーバラップ面
積が増え、従って寄生容量Cgsが大きくなり、中点電位
Vlcはゲート(走査)信号Vgの影響を受け易くなると
いう逆効果が生じる。しかし、保持容量素子Caddを設
けることによりこのデメリットも解消することができ
る。
【0080】保持容量素子Caddの保持容量は、画素の
書込特性から、液晶容量Cpixに対して4〜8倍(4・C
pix<Cadd<8・Cpix)、寄生容量Cgsに対して8〜3
2倍(8・Cgs<Cadd<32・Cgs)程度の値に設定す
る。
【0081】保持容量電極線としてのみ使用される初段
の走査信号線GL(Y0)は共通透明画素電極ITO2
(Vcom)と同じ電位にする。図6の例では、初段の走
査信号線は端子GT0、引出線INT、端子DT0及び
外部配線を通じて共通電極COMに短絡される。或い
は、初段の保持容量電極線Y0は最終段の走査信号線Ye
ndに接続、Vcom以外の直流電位点(交流接地点)に接
続するかまたは垂直走査回路Vから1つ余分に走査パル
スY0を受けるように接続してもよい。
【0082】《製造方法》つぎに、上述した液晶表示装
置の基板SUB1側の製造方法について図12〜図14
を参照して説明する。なお同図において、中央の文字は
工程名の略称であり、左側は図1に示す画素部分、右側
は図9に示すゲート端子付近の断面形状でみた加工の流
れを示す。工程Dを除き工程A〜工程Iは各写真処理に
対応して区分けしたもので、各工程のいずれの断面図も
写真処理後の加工が終わりフォトレジストを除去した段
階を示している。なお、写真処理とは本説明ではフォト
レジストの塗布からマスクを使用した選択露光を経てそ
れを現像するまでの一連の作業を示すものとし、繰返し
の説明は避ける。以下区分けした工程に従って、説明す
る。
【0083】工程A、図12 7059ガラス(商品名)からなる下部透明ガラス基板
SUB1の両面に酸化シリコン膜SIOをディップ処理
により設けたのち、500℃、60分間のベークを行な
う。下部透明ガラス基板SUB1上に膜厚が1100Å
のクロムからなる第1導電膜g1をスパッタリングによ
り設け、写真処理後、エッチング液として硝酸第2セリ
ウムアンモニウム溶液で第1導電膜g1を選択的にエッ
チングする。それによって、ゲート端子GTM、ドレイ
ン端子DTM、ゲート端子GTMを接続する陽極酸化バ
スラインSHg、ドレイン端子DTMを短絡するバスラ
インSHd、陽極酸化バスラインSHgに接続された陽
極酸化パッド(図示せず)を形成する。
【0084】工程B、図12 膜厚が2800ÅのAl−Pd、Al−Si、Al−S
i−Ti、Al−Si−Cu等からなる第2導電膜g2
をスパッタリングにより設ける。写真処理後、リン酸と
硝酸と氷酢酸との混酸液で第2導電膜g2を選択的にエ
ッチングする。
【0085】工程C、図12 写真処理後(前述した陽極酸化マスクAO形成後)、3
%酒石酸をアンモニアによりPH6.25±0.05に調
整した溶液をエチレングリコール液で1:9に稀釈した
液からなる陽極酸化液中に基板SUB1を浸漬し、化成
電流密度が0.5mA/cm2になるように調整する(定
電流化成)。次に所定のAl23膜厚が得られるのに必
要な化成電圧125Vに達するまで陽極酸化を行う。そ
の後この状態で数10分保持することが望ましい(定電
圧化成)。これは均一なAl23膜を得る上で大事なこ
とである。それによって、導電膜g2を陽極酸化され、
走査信号線GL、ゲート電極GTおよび電極PL1上に
膜厚が1800Åの陽極酸化膜AOFが形成される。
【0086】工程D、図13 プラズマCVD装置にアンモニアガス、シランガス、窒
素ガスを導入して、膜厚が2000Åの窒化Si膜を設
け、プラズマCVD装置にシランガス、水素ガスを導入
して、膜厚が2000Åのi型非晶質Si膜を設けたの
ち、プラズマCVD装置に水素ガス、ホスフィンガスを
導入して、膜厚が300ÅのN(+)型非晶質Si膜を設
ける。
【0087】工程E、図13 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6、CC
4を使用してN(+)型非晶質Si膜、i型非晶質Si
膜を選択的にエッチングすることにより、i型半導体層
ASの島を形成する。
【0088】工程F、図13 写真処理後、ドライエッチングガスとしてSF6を使用
して、窒化Si膜を選択的にエッチングする。
【0089】工程G、図14 膜厚が1400ÅのITO膜からなる第1導電膜d1を
スパッタリングにより設ける。写真処理後、エッチング
液として塩酸と硝酸との混酸液で第1導電膜d1を選択
的にエッチングすることにより、ゲート端子GTM、ド
レイン端子DTMの最上層および透明画素電極ITO1
を形成する。
【0090】工程H、図14 膜厚が600ÅのCrからなる第2導電膜d2をスパッ
タリングにより設け、さらに膜厚が4000ÅのAl−
Pd、Al−Si、Al−Si−Ti、Al−Si−C
u等からなる第3導電膜d3をスパッタリングにより設
ける。写真処理後、第3導電膜d3を工程Bと同様な液
でエッチングし、第2導電膜d2を工程Aと同様な液で
エッチングし、映像信号線DL、ソース電極SD1、ド
レイン電極SD2を形成する。つぎに、ドライエッチン
グ装置にCCl4、SF6を導入して、N(+)型非晶質S
i膜をエッチングすることにより、ソースとドレイン間
のN(+)型半導体層d0を選択的に除去する。
【0091】工程I、図14 黒色顔料、黒色染料あるいはカーボン・ブラックの粉末
を分散させた有機樹脂材を塗布し、写真触刻技術で該有
機樹脂材を選択的にエッチングすることによって、保護
膜PSV1を形成する。
【0092】前記有機樹脂材としては、たとえばPI樹
脂、エポキシ系樹脂、あるいはポリマー樹脂等が用いら
れる。
【0093】《液晶表示モジュールの全体構成》図15
は、液晶表示モジュールMDLの各構成部品を示す分解
斜視図である。
【0094】SHDは金属板から成る枠状のシールドケ
ース(メタルフレーム)、LCWその表示窓、PNLは
液晶表示パネル、SPBは光拡散板、MFRは中間フレ
ーム、BLはバックライト、BLSはバックライト支持
体、LCAは下側ケースであり、図に示すような上下の
配置関係で各部材が積み重ねられてモジュールMDLが
組み立てられる。
【0095】モジュールMDLは、シールドケースSH
Dに設けられた爪CLとフックFKによって全体が固定
されるようになっている。
【0096】中間フレームMFRは表示窓LCWに対応
する開口が設けられるように枠状に形成され、その枠部
分には拡散板SPB、バックライト支持体BLS並びに
各種回路部品の形状や厚みに応じた凹凸や、放熱用の開
口が設けられている。
【0097】下側ケースLCAはバックライト光の反射
体も兼ねており、効率のよい反射ができるよう、蛍光管
BLに対応して反射山RMが形成されている。
【0098】《表示パネルPNLと駆動回路基板PCB
1》図16は、図4等に示した表示パネルPNLに映像
信号駆動回路He、Hoと垂直走査回路Vを接続した状
態を示す上面図である。
【0099】CHIは表示パネルPNLを駆動させる駆
動ICチップ(下側の3個は垂直走査回路側の駆動IC
チップ、左右の6個ずつは映像信号駆動回路側の駆動I
Cチップ)である。TCPは図17、図18で後述する
ように駆動用ICチップCHIがテープ・オートメイテ
ィド・ボンディング法(TAB)により実装されたテー
プキャリアパッケージ、PCB1は上記TCPやコンデ
ンサCDS等が実装された駆動回路基板で、3つに分割
されている。FGPはフレームグランドパッドであり、
シールドケースSHDに切り込んで設けられたバネ状の
破片FGが半田付けされる。FCは下側の駆動回路基板
PCB1と左側の駆動回路基板PCB1、および下側の
駆動回路基板PCB1と右側の駆動回路基板PCB1と
を電気的に接続するフラットケーブルである。フラット
ケーブルFCとしては図に示すように、複数のリード線
(りん青銅の素材にSn鍍金を施したもの)をストライ
プ状のポリエチレン層とポリビニルアルコール層とでサ
ンドイッチして支持したものを使用する。
【0100】《TCPの接続構造》図17は走査信号駆
動回路Vや映像信号駆動回路He,Hoを構成する、集
積回路チップCHIがフレキシブル配線基板に搭載され
たテープキャリアパッケージTCPの断面構造を示す図
であり、図18はそれを液晶表示パネルの、本例では映
像信号回路用端子DTMに接続した状態を示す要部断面
図である。
【0101】同図において、TTBは集積回路CHIの
入力端子・配線部であり、TTMは集積回路CHIの出
力端子・配線部であり、例えばCuから成り、それぞれ
の内側の先端部(通称インナーリード)には集積回路C
HIのボンディングパッドPADがいわゆるフェースダ
ウンボンディング法により接続される。端子TTB,T
TMの外側の先端部(通称アウターリード)はそれぞれ
半導体集積回路チップCHIの入力及び出力に対応し、
半田付け等によりCRT/TFT変換回路・電源回路S
UPに、異方性導電膜ACFによって液晶表示パネルP
NLに接続される。パッケージTCPは、その先端部が
パネルPNL側の接続端子DTMを露出した保護膜PS
V1を覆うようにパネルに接続されており、従って、外
部接続端子DTM(GTM)は保護膜PSV1かパッケ
ージTCPの少なくとも一方で覆われるので電触に対し
て強くなる。
【0102】BF1はポリイミド等からなるベースフィ
ルムであり、SRSは半田付けの際半田が余計なところ
へつかないようにマスクするためのソルダレジスト膜で
ある。シールパターンSLの外側の上下ガラス基板の隙
間は洗浄後エポキシ樹脂EPX等により保護され、パッ
ケージTCPと上側基板SUB2の間には更にシリコー
ン樹脂SILが充填され保護が多重化されている。
【0103】《駆動回路基板PCB2》中間フレームM
FRに保持・収納される液晶表示部LCDの駆動回路基
板PCB2は、図19に示すように、L字形をしてお
り、IC、コンデンサ、抵抗等の電子部品が搭載されて
いる。この駆動回路基板PCB2には、1つの電圧源か
ら複数の分圧した安定化された電圧源を得るための電源
回路や、ホスト(上位演算処理装置)からのCRT(陰
極線管)用の情報をTFT液晶表示装置用の情報に変換
する回路を含む回路SUPが搭載されている。CJは外
部と接続される図示しないコネクタが接続されるコネク
タ接続部である。駆動回路基板PCB2とインバータ回
路基板PCB3とはバックライトケーブルにより中間フ
レームMFRに設けたコネクタ穴を介して電気的に接続
される。
【0104】駆動回路基板PCB1と駆動回路基板PC
B2とは折り曲げ可能なフラットケーブルFCにより電
気的に接続されている。組立て時、駆動回路基板PCB
2は、フラットケーブルFCを180°折り曲げることに
より駆動回路基板PCB1の裏側に重ねられ、中間フレ
ームMFRの所定の凹部に嵌合される。
【0105】以上説明したことから明らかなように、本
実施例による液晶表示基板によれば、特に、画素電極I
TO1を露呈させこれら透明画素電極ITO1の間の領
域および薄膜トランジスタTFT1、2の形成領域に光
遮光を兼ねる保護膜PSV1を形成したものとなってい
る。
【0106】これにより、該保護膜PSV1によって、
薄膜トランジスタTFT1、2への光入射を阻止し、あ
るいは各画素電極ITO1の輪郭を明確にして表示の鮮
明を図ることができるようになる。
【0107】したがって、従来のように、対向配置され
る上部ガラス基板SUB2側にブラックマトリクスと称
される遮光層を設ける必要はなくなる。
【0108】光遮光を兼ねる該保護膜PSV1は、薄膜
トランジスタTFT1、2および画素電極ITO1が形
成された側の下部ガラス基板SUB1に形成でき、その
形成領域に従来のような裕度を持たせる必要がないこと
から、画素の高精細化を図ることができるようになる。
【0109】さらに、一方のガラス基板(下部ガラス基
板SUB1)に対する他方のガラス基板(上部ガラス基
板SUB2)の位置決めの基準になる要素(従来の遮光
層)がなくなることから、各ガラス基板SUB1、2間
の高精度の位置合わせを必要としなくなる。
【0110】なお、上記実施例は、保護膜PSV1はマ
トリックスアレイARの領域以外にも形成されたもので
あるが、必ずしもこれに限定されることはなくなくても
よいことはいうまでもない。要は、少なくとも各透明画
素電極を露呈させこれら透明電極の間の領域およびスイ
ッチン素子の形成領域に形成されていればよい。
【0111】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明による液晶表表示基板によれば、より高精細化を
図ることができるようになる。
【0112】また、対向する各透明基板間の高精度の位
置合わせを必要としなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2の3−3切断線における1画素とその周
辺を示す断面図である。
【図2】 この発明が適用されるアクティブ・マトリッ
クス方式のカラー液晶表示装置の液晶表示部の一画素と
その周辺を示す要部平面図である。
【図3】 図2の4−4切断線における付加容量Cadd
の断面図である。
【図4】 表示パネルのマトリクス周辺部の構成を説明
するための平面図である。
【図5】 図5の周辺部をやや誇張し更に具体的に説明
するためのパネル平面図である。
【図6】 上下基板の電気的接続部を含む表示パネルの
角部の拡大平面図である。
【図7】 マトリクスの画素部を中央に、両側にパネル
角付近と映像信号端子部付近を示す断面図である。
【図8】 左側に走査信号端子、右側に外部接続端子の
無いパネル縁部分を示す断面図である。
【図9】 ゲート端子GTMとゲート配線GLの接続部
近辺を示す平面と断面の図である。
【図10】 ドレイン端子DTMと映像信号線DLとの
接続部付近を示す平面と断面の図である。
【図11】 アクティブ・マトリックス方式のカラー液
晶表示装置のマトリクス部とその周辺を含む回路図であ
る。
【図12】 基板SUB1側の工程A〜Cの製造工程を
示す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートで
ある。
【図13】 基板SUB1側の工程D〜Fの製造工程を
示す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートで
ある。
【図14】 基板SUB1側の工程G〜Iの製造工程を
示す画素部とゲート端子部の断面図のフローチャートで
ある。
【図15】 液晶表示モジュールの分解斜視図である。
【図16】 液晶表示パネルに周辺の駆動回路を実装し
た状態を示す上面図である。
【図17】 駆動回路を構成する集積回路チップCHI
がフレキシブル配線基板に搭載されたテープキャリアパ
ッケージTCPの断面構造を示す図である。
【図18】 テープキャリアパッケージTCPを液晶表
示パネルPNLの映像信号回路用端子DTMに接続した
状態を示す要部断面図である。
【図19】 周辺駆動回路基板PCB1(上面が見え
る)と電源回路回路基板PCB2(下面が見える)との
接続状態を示す上面図である。
【符号の説明】
SUB…透明ガラス基板、GL…走査信号線、DL…映
像信号線 GI…絶縁膜、GT…ゲート電極、AS…i型半導体層 SD…ソース電極またはドレイン電極、PSV1…保護
膜(BMを兼ねる) LC…液晶、TFT…薄膜トランジスタ、ITO…透明
画素電極 g、d…導電膜、Cadd…保持容量素子、AOF…陽極
酸化膜 AO…陽極酸化マスク、GTM…ゲート端子、DTM…
ドレイン端子 SHD…シールドケース、PNL…液晶表示パネル、S
PB…光拡散板、MFR…中間フレーム、BL…バック
ライト、BLS…バックライト支持体、LCA…下側ケ
ース、RM…バックライト光反射山、(以上添字省
略)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香西 甲矢夫 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 磯田 高志 千葉県茂原市早野3681番地 日立デバイス エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 庄子 房次 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶を介して対向配置される透明基板の
    うち一方の透明基板の該液晶側の面に透明画素電極およ
    びスイッチング素子が形成されている液晶表示基板にお
    いて、該透明画素電極およびスイッチング素子が形成さ
    れている透明基板の面に、光遮光膜を兼ねる保護膜が形
    成され、該保護膜は少なくとも各透明画素電極を露呈さ
    せこれら透明電極の間の領域およびスイッチン素子の形
    成領域に形成されていることを特徴とする液晶表示基
    板。
JP2462593A 1993-02-15 1993-02-15 液晶表示基板 Pending JPH06242465A (ja)

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