JPH06242326A - 大口径プラスチック光ファイバー - Google Patents

大口径プラスチック光ファイバー

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JPH06242326A
JPH06242326A JP5025669A JP2566993A JPH06242326A JP H06242326 A JPH06242326 A JP H06242326A JP 5025669 A JP5025669 A JP 5025669A JP 2566993 A JP2566993 A JP 2566993A JP H06242326 A JPH06242326 A JP H06242326A
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meth
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ウレタンポリ(メタ)アクリレート、特定構
造のエステルジ(メタ)アクリレート、分子内に少なく
とも1個のラジカル重合性二重結合を有する脂肪族系ま
たは脂環族系化合物、活性エネルギー線感応触媒、及び
分子内に少なくとも2個のチオール基を有する脂肪族系
ポリチオール化合物を特定の割合に配合した組成物を活
性エネルギー線の照射により共重合させ芯成分とし、こ
の芯成分の屈折率より0.01以上低い屈折率を有する
鞘ポリマーを被覆した大口径プラスチック光ファイバ
ー。 【効果】 透明性が良好で伝送損失が小さく、かつ耐屈
曲性、耐熱性、及び耐候性に優れ、良好な生産性を示す
大口径プラスチック光ファイバーを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光伝送性、耐屈曲性及
び耐環境性に優れた大口径プラスチック光ファイバーに
関する。
【0002】
【従来の技術】光伝送繊維は、屈折率の高い芯成分とこ
の芯成分より屈折率が低い鞘成分からなる芯ー鞘構造を
有する2層構造の繊維が光ファイバーとして一般に知ら
れている。従来、この光ファイバーとしては、広い波長
に渡って優れた光伝送性を有する無機ガラス系のものが
知られているが、加工性が悪く、曲げ応力に弱いばかり
でなく高価であることから、有機ポリマーを芯−鞘成分
とするプラスチック光ファイバーが開発され、実用に供
されている。プラスチック光ファイバーの芯成分として
は、一般にポリメチルメタクリレート(PMMA)やポ
リスチレン等の熱可塑性ポリマーが利用される。これ
は、PMMAが透明性、加工性、耐候性等に優れている
だけでなく、その製造においても従来の紡糸技術を用い
るために都合が良いためである。
【0003】しかし、このPMMAを用いたプラスチッ
ク光ファイバーでも、直径が1mm以上になると外部応
力や曲げ加工で折れやすいものとなり、直径が10mm
以上の大口径プラスチック光ファイバーを製造すること
は難しい。また、PMMAの耐熱温度は、80〜100
℃であるため、機械用途や自動車用途など使用環境が1
00℃を越える場所では、使用することが制限されるな
どの不都合がある。本発明者らは、これらの不都合を解
決するものとして、透明チューブに特定のモノマーを充
填し、光照射により硬化させ、そのチューブを除去して
大口径のプラスチック光ファイバーを得る方法(特開昭
63−40103号公報)や脂肪族アリルモノマーとメ
チルメタクリレートの共重合体からなる大口径のプラス
チック光ファイバー(特開昭63−146004号公
報)を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の大口径
のプラスチック光ファイバーでは、生産性よく大口径の
プラスチック光ファイバーが得られるものの、モノマー
構造に芳香環が含まれるため、芯成分が経時的に黄変
し、伝送損失が低下するという課題があった。後者の大
口径のプラスチック光ファイバーでは、無色透明で伝送
損失の小さい大口径のプラスチック光ファイバーが得ら
れるが、熱重合による成形のため生産性が良好ではな
い。
【0005】本発明は、上述の背景になされたものであ
り、その目的とするところは透明性が良好で伝送損失が
小さく、かつ耐屈曲性、耐熱性、及び耐候性に優れる大
口径プラスチック光ファイバーを生産性良く提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題点
を解決するために鋭意検討した結果、ウレタンポリ(メ
タ)アクリレート、特定構造のエステルジ(メタ)アク
リレート、分子内に少なくとも1個のラジカル重合性二
重結合を有する脂肪族系または脂環族系化合物、活性エ
ネルギー線感応触媒、及び分子内に少なくとも2個のチ
オール基を有する脂肪族系ポリチオール化合物を特定の
割合に配合した組成物を活性エネルギー線の照射により
共重合させ芯成分とし、この芯成分の屈折率より0.0
1以上低い屈折率を有する鞘ポリマーを被覆することに
より、透明性が良好で伝送損失が小さく、かつ耐屈曲
性、耐熱性、及び耐候性に優れる大口径プラスチック光
ファイバーが得られることを見出し本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明の大口径プラスチック光フ
ァイバーは、(A)1分子中に(メタ)アクリロイルオ
キシ基を2個以上有する、脂肪族系または脂環族系ウレ
タンポリ(メタ)アクリレート20〜70重量部、
(B)下記一般式1で示される化合物10〜60重量
部、
【0008】
【化2】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基を、R3 は炭
素数2〜5の直鎖型または分岐型飽和炭化水素基を、n
は5〜30の整数を表す。) (C)分子内に少なくとも1個のラジカル重合性二重結
合を有する脂肪族系または脂環族系化合物5〜40重量
部、(D)活性エネルギー線感応触媒0.005〜5重
量部、(E)分子内に少なくとも2個のチオール基を有
する脂肪族系ポリチオール化合物0.5〜20重量部、
からなる組成物(ただし、A、B、C、D及びE成分の
合計量は100重量部である。)の共重合体を芯成分と
し、この芯成分の屈折率より0.01以上低い屈折率の
ポリマーを鞘とするものである。
【0009】本発明を詳しく説明する。先ず本発明の大
口径プラスチック光ファイバーの芯成分用組成物の各成
分について説明する。
【0010】この発明における(A)成分である、1分
子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個以上有する
ウレタンポリ(メタ)アクリレート化合物は、製造した
大口径プラスチック光ファイバーの芯ポリマーに強靱
性、耐屈曲性、及び耐熱性を付与する成分であり、具体
的にはヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレート
と分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシ
アネート化合物とのウレタン化反応生成物や、分子内に
2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネー
トにポリオール、ポリエステル、ポリアミド系のジオー
ルを反応させて付加体を合成した後、その残ったイソシ
アネート基にヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリ
レートを付加させたウレタン化反応生成物が挙げられ
る。前者のウレタンポリ(メタ)アクリレートが、芯ポ
リマーの強靱性や耐熱性をより向上することができ好ま
しい。これらの分子量は400〜2000の物が好まし
い。
【0011】ポリイソシアネート化合物の具体例として
は、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリス
(イソシアナトヘキシル)イソシアヌレート、1,4−
テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4,−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビ
ス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、
ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)プロパ
ン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサ
ン等が挙げられるが、上記した中でも、トリス(イソシ
アナトヘキシル)イソシアヌレート、イソホロンジイソ
シアネート、ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキ
シル)メタン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シ
クロヘキサンが特に好ましい。
【0012】付加体の合成に使用するポリオールは、特
に限定されないが、その具体例としては、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリストール、ソルビトール、マンニトール、グリ
セリン等のアルキルポリオール及びこれらのポリエーテ
ルポリオールや、多価アルコールと多塩基酸から合成さ
れるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリ
オール等のポリエステルポリオール等がある。
【0013】ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリ
レートの具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の
他、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグ
リシジルエーテル、グリシジルメタクリレート等のモノ
エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との付加反応物
や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリカプロラク
トンジオールのモノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙
げられる。
【0014】ポリイソシアネートと各種ジオールやヒド
ロキシル基を含有する(メタ)アクリレートとの反応
は、ジラウリン酸nーブチル錫等の錫系触媒の存在下、
イソシアネート基と水酸基がほぼ等量になるように用い
て、60〜70℃で数時間加熱する。反応物は、一般に
高粘性となることが多いので、反応中または、反応終了
後に、他の希釈モノマーで希釈するのが好ましい。
【0015】この発明において、(A)成分の使用割合
は、(A)〜(E)成分の合計量100重量部中20〜
70重量部、より好ましくは、30〜60重量部であ
る。(A)成分の量が20重量部未満では、十分な強靱
性、耐熱性を有する芯ポリマーが得られず、70重量部
を越えると、耐屈曲性が低下し、またモノマー組成物が
高粘性となり、成形時の鞘チューブへの注入作業性が低
下する。
【0016】この発明において、(B)成分である、一
般式1で示される化合物は、重合度(n)、5〜30の
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリブチレングリコール、又はポリ(メチルブチレン)
グリコールの両末端ヒドロキシル基をアクリル酸または
メタクリル酸でエステル化したものである。これらのポ
リエーテルジオールは、重合度(n)として単一なもの
は得られにくく、正規分布的な重合度の異なるポリエー
テルジオールの混合物となるので、ここでの重合度
(n)はそれらの中央値を意味する。重合度(n)は、
5未満では、十分な可とう性が得られず、30を越える
と芯ポリマーの強靱性が失われる。好ましい範囲は、7
〜15である。
【0017】(B)成分の使用割合は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部中10〜60重量部、より好
ましくは、20〜50重量部である。(B)成分の量が
10重量部未満では、十分な耐屈曲性を有する芯ポリマ
ーが得られず、60重量部を越えると、強靱性と耐熱性
が低下する。
【0018】この発明における、(C)成分である、分
子内に少なくとも1個のラジカル重合性二重結合を有す
る脂肪族系または脂環族系化合物は、(A)及び(B)
成分のみでは不足するモノマー混合物の注入作業性を向
上し、強靱性や耐熱性を改善するものである。成形後の
大口径プラスチック光ファイバーの耐候性を低下させな
いため、脂肪族系または脂環族系構造を有するメタクリ
ル酸エステル、アクリル酸エステル、又はアリル化合物
が好ましい。
【0019】(C)成分の具体例としては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メ
タ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)ア
クリレート等のモノ(メタ)アクリレートモノマー、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9
−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)ア
クリレートモノマー、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート等のポリ(メタ)アクリレートモノマー、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル
化合物が挙げられる。上記した中でも、メチル(メタ)
アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフル
フリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート等のモノ(メ
タ)アクリレートモノマーが特に好ましい。
【0020】(C)成分の使用割合は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部中5〜40重量部、より好ま
しくは、10〜30重量部である。(C)成分の量が5
重量部未満では、注入作業性が低下し、40重量部を越
えると、耐屈曲性、強靱性が低下する。
【0021】この発明のおける、(D)成分である、活
性エネルギー線感応触媒としては、主として波長200
〜400nmの紫外線に感応してラジカル源を発生する
ものがより好ましい。 この具体例として、ベンゾイ
ン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプ
ロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノ
ン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフ
ェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキ
シアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチル
フェニルグリオキシレート、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン等のカルボニル化
合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメ
チルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物、2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキ
サイドなどのアシルフォスフィンオキサイド等を挙げる
ことができる。これらは1種または2種以上の混合系で
使用される。これらの中でも、ベンゾフェノン、ベンゾ
インイソプロピルエーテル、メチルフェニルグリオキシ
レート、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、ベンジルジメチルケタール、2,4,6−トリメチ
ルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドが特に
好ましい。
【0022】(D)成分の使用割合は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部中0.005〜5重量部、よ
り好ましくは、0.02〜2重量部である。(D)成分
の量が0.005重量部未満では、硬化性が不十分とな
り、5重量部を越えると深部硬化性が悪くなるだけでな
く、芯ポリマーの着色を招く。
【0023】この発明において、(E)成分である、分
子内に少なくとも2個のチオール基を有する脂肪族系ポ
リチオール化合物は、製造した大口径プラスチック光フ
ァイバーの芯ポリマーにより高度な耐屈曲性と可とう性
を付与する成分であり、具体例としては、1,2−エチ
レンジチオグリコール、1,2−プロピレンジチオグリ
コール、1,4−ブチレンジチオグリコール、ジ(2−
メルカプトエチル)チオール、ジ(2−メルカプトプロ
ピル)チオール、エチレングリコールジチオグリコレー
ト、1,2−プロピレングリコールジチオグリコレー
ト、1,4−ブタンジオールジチオグリコレート、トリ
メチロールプロパントリス(チオグリコレート)、ペン
タエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、エ
チレングリコールジチオプロピオネート、1,2−プロ
ピレングリコールジチオプロピオネート、1,4−ブタ
ンジオールジチオプロピオネート、トリメチロールプロ
パントリス(β−チオプロピオネート)、ペンタエリス
リトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、ジペ
ンタエリスリトールヘキサキス(β−チオプロピオネー
ト)等が挙げられる。これらの中でも、トリメチロール
プロパントリス(β−チオプロピオネート)、ペンタエ
リスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)が
ポリチオール特有の臭気も少なく好ましい。
【0024】(E)成分の使用割合は、(A)〜(E)
成分の合計量100重量部中0.5〜20重量部、より
好ましくは、2〜15重量部である。(B)成分の量が
0.5重量部未満では、十分な耐屈曲性を有する芯ポリ
マーが得られず、20重量部を越えると、強靱性と耐熱
性が低下する。
【0025】本発明の大口径プラスチック光ファイバー
用組成物には、必要に応じて、有機過酸化物、酸化防止
剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、顔
料、沈降防止剤、消泡剤等の添加剤が含まれていてもよ
い。
【0026】本発明による大口径プラスチック光ファイ
バーを製造する際には、(A)〜(E)成分を混合した
後、透光性のチューブに注入し、太陽、ケミカルラン
プ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の光源に
より活性エネルギー線を照射する。照射量は、200〜
400nmの紫外線の積算値で1〜30J/cm2 であ
る。照射する雰囲気は、空気でもよいし、窒素、アルゴ
ン等の不活性ガス中でもよい。また、照射と加熱を組み
合わせてもよい。
【0027】上記した、透光性のチューブの材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル、シリコン樹脂、
ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン
/パーフルオロアルキルビニルエーテル、パーフルオロ
アルキル(メタ)アクリレート重合体、パーフルオロア
ルキル/アルキル(メタ)アクリレート共重合体等が挙
げられる。これらの鞘材の屈折率が、芯ポリマーの屈折
率より0.01以上低い場合には、成形後そのままの状
態で大口径プラスチック光ファイバーとして使用できる
が、鞘材の屈折率が、芯ポリマーの屈折率より高い、又
は0〜0.01低い場合には、成形後、チューブを除去
して用いるか、又はチューブを除去した後、芯ポリマー
の屈折率より0.01低い屈折率のポリマーをコーティ
ングすることで、より耐環境性の優れる大口径プラスチ
ック光ファイバーが得られる。
【0028】上記した、透光性のチューブの内径は、1
〜50mmのものが好ましい。より好ましくは、10〜
30mmである。従来のプラスチック光ファイバーは、
ポリマーの紡糸により得られるので、本発明のような極
太のものは製造できない。
【0029】
【作用】上記構成を示すこの発明のプラスチック光ファ
イバーでは、ウレタンポリ(メタ)アクリレート、特定
構造のエステルジ(メタ)アクリレート、分子内に少な
くとも1個のラジカル重合性二重結合を有する脂肪族系
または脂環族系化合物及び、活性エネルギー線感応触媒
を特定の割合に配合した組成物を活性エネルギー線の照
射により共重合させた材料を芯成分するので、透明性が
良好でありかつ、耐屈曲性、耐熱性、及び耐候性に優れ
ている。
【0030】
【実施例】以下に実施例及び比較例を掲げ本発明を更に
詳しく説明する。なお、単量体の略号は次の通りであ
る。 UM1:ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシ
ル)メタンと2−ヒドロキシプロピルメタクリレートと
を反応させて得られたウレタンジメタクリレート UM2:イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレートとを反応させて得られたウレタ
ンジメタクリレート UM3:1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘ
キサンと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとを反応
させて得られたウレタンジメタクリレート UM4:トリレンジイソシアネートと2−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレートとを反応させて得られたウレタン
ジメタクリレート 9EGDA:ノナエチレングリコールジアクリレート 12PGDA:ドデカプロピレングリコールジアクリレー
ト 9BGDM:ノナブチレングリコールジメタクリレート HDDM:1,6ーヘキサンジオールジメタクリレート DCPM:ジシクロペンタニルメタクリレート IBM:イソボルニルメタクリレート TPTP:トリメチロールプロパントリス(β−チオプ
ロピオネート) PETP:ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオ
プロピオネート) HCPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン MPG:メチルフェニルグリオキシレート TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイド
【0031】実施例1 ビス(4,4’−イソシアナトシクロヘキシル)メタ
ン、1モルと2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
2.1モルから合成した、ウレタンジメタクリレート
(UM1)50g、ノナエチレングリコールジアクリレ
ート(東亜合成化学社製、商品名;アロニックスM24
5)30g、ジシクロペンタニルメタクリレート(日立
化成社製、商品名;FA−513M)15g、1−ヒド
ロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー社
製、商品名;イルガキュア184)0.1g、トリメチ
ロールプロパントリス(β−チオプロピオネート)(淀
化学社製、商品名;TMTP)5gを混合し、内径10
mm、外径12mm、長さ2mのポリ塩化ビニル製チュ
ーブに注入し、ケミカルランプで340〜380nmの
紫外線積算エネルギーが4J/cm2 となるように活性
エネルギー線を照射した。
【0032】この後、ポリ塩化ビニル製チューブに切り
目を入れて芯ポリマーを取り出し、パーフルオロアルキ
ルメタクリレート/アルキルメタクリレートの共重合体
ポリマー(三菱レイヨン社製、フロロナールFL−60
03)で被覆した。このようにして作成した、直径10
mm、長さ1.8mの大口径プラスチック光ファイバー
を下記評価法で評価し、その結果を表2に示した。
【0033】注入作業性:モノマー混合物のポリ塩化ビ
ニルチューブへの注入作業性を判定。 ○:注入し易い。 ×:気泡が抜けにくく、注入し難い。 伝送損失:He−Neレーザー光(波長633nm)を
用いてカットバック法により測定。 耐屈曲性試験:成形した大口径プラスチック光ファイバ
ーを直径50mmの金属棒に10回巻きつけて1時間、
室温で保持した後、伝送損失を測定。 耐熱性:120℃の熱風乾燥機内に500時間放置した
後の変化を目視判定し、伝送損失を測定。 耐候性:成形した大口径プラスチック光ファイバーを1
ヶ月間、屋外に暴露した後の変化を目視判定し、伝送損
失を測定。
【0034】実施例2〜5 表1に示した割合でモノマーを用いた以外は、実施例1
と同様にして大口径プラスチック光ファイバーを製造し
評価した。結果を表2に示した。
【0035】比較例1〜5 表2に示した割合でモノマーを用いた以外は、実施例1
と同様にして大口径プラスチック光ファイバーを製造し
評価した。結果を表2に示した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】上述の実施例により実証されるように、
この発明により、透明性が良好で伝送損失が小さく、か
つ耐屈曲性、耐熱性、及び耐候性に優れ、良好な生産性
を示す大口径プラスチック光ファイバーを得ることがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に(メタ)アクリロイル
    オキシ基を2個以上有する、脂肪族系または脂環族系ウ
    レタンポリ(メタ)アクリレート20〜70重量部、
    (B)下記一般式1で示される化合物10〜60重量
    部、 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基を、R3 は炭
    素数2〜5の直鎖型または分岐型飽和炭化水素基を、n
    は5〜30の整数を表す。) (C)分子内に少なくとも1個のラジカル重合性二重結
    合を有する脂肪族系または脂環族系化合物5〜40重量
    部、(D)活性エネルギー線感応触媒0.005〜5重
    量部、(E)分子内に少なくとも2個のチオール基を有
    する脂肪族系ポリチオール化合物0.5〜20重量部、
    からなる組成物(ただし、A、B、C、D及びE成分の
    合計量は100重量部である。)の共重合体を芯成分と
    し、この芯成分の屈折率より0.01以上低い屈折率の
    ポリマーを鞘とする大口径プラスチック光ファイバー。
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