JPH06242119A - 自動分析装置の検量線補正方法および自動分析装置の検量線補正装置 - Google Patents

自動分析装置の検量線補正方法および自動分析装置の検量線補正装置

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JPH06242119A
JPH06242119A JP4752793A JP4752793A JPH06242119A JP H06242119 A JPH06242119 A JP H06242119A JP 4752793 A JP4752793 A JP 4752793A JP 4752793 A JP4752793 A JP 4752793A JP H06242119 A JPH06242119 A JP H06242119A
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reaction
cartridge
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Mutsumi Hayashi
睦 林
Yoshiyuki Kuriyama
喜行 栗山
Yayoi Mizutani
やよい 水谷
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検量線の補正を正確にかつ短時間に行なえる
自動分析装置の検量線補正方法とその装置を提供する 【構成】 免疫検査は複数個のカートリッジ30S1〜3
S3を検査プロセス従って順次搬送して行われる。カー
トリッジは検体が分注されている検体槽31と反応を行
わせる3個の反応槽33、34、35等が一体に形成さ
れている。検査対象の検体を搬送する前に検量線補正用
のカートリッジ30S1〜30S3を搬送し、検量線の補正
を行う。各検量線補正用のカートリッジ30S1〜30S3
の各反応槽33にはサンプル検体AS1が、各反応槽34
にはサンプル検体AS2が、各反応槽35にはサンプル検
体AS3がそれぞれ分注される。カートリッジの反応槽3
3、34、35は、試薬の分注や未反応成分の除去、測
光等が並行して行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査項目に応じた試薬
を試料に分注して反応を行わせ、所定の分析プロセスを
経て、最終的に得た反応液を測定して分析するための自
動分析装置に係り、特に、複数個のサンプル試料を用い
て複数の分析項目に対する検量線の補正を行うための自
動分析装置の検量線補正方法および自動分析装置の検量
線補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動分析装置は、例えば、特開平
3− 48161号、特開平3−233362号、または、特開平3
−186763号公報に示すように回転ディスク方式に基づい
て機器構成がなされている。すなわち、円盤状の反応テ
ーブルの周囲に、試料テーブル、各種の試薬テーブル、
光学ユニット、例えば測光ユニット、吸光度測光ユニッ
ト、蛍光測光ユニット等のユニットを分析プロセスに従
って配置し、反応テーブルを所定ピッチで回転させなが
ら、反応テーブルの周縁部に設置された反応容器を各ユ
ニットの配置位置に搬送し、それぞれの搬送位置で試料
の分注や試薬の分注、反応液の測定等を実行するもので
ある。
【0003】例えば、20個の試料について3項目の分
析(KK1、KK2、KK3とする)を行う場合につい
て、図20を参照して具体的に説明する。なお、この例
では、一分析について、3個の試薬を順次分注する場合
について示す。円盤状の反応テーブル1の上面の周縁部
には、図示しない反応容器供給機構によって、反応容器
Pが順次供給される。供給された反応容器Pは、反応テ
ーブル1が所定ピッチで回転する動きに伴って、試料テ
ーブル2、各試薬テーブル3、4、5を経て、測光ユニ
ット6が配置されている位置へと順次搬送される。
【0004】回転可能に構成された試料テーブル2に
は、20個の分析対象の試料S1 〜S20が入れられた試
料容器R1 〜R20と、後述する検量線補正用のサンプル
試料SS1〜SS3が入れられた試料容器RS1〜RS3とが配
置され、可動ノズル72 によって搬送されてきた各反応
容器Pに、所定の試料S1 〜S20(分析対象の試料の分
析時)または、SS1〜SS3(検量線補正時)が順次分注
されるように構成されている。
【0005】また、回転可能に構成された試薬テーブル
3、4、5には、それぞれ分析項目KK1、KK2、K
K3に応じた3個ずつの試薬X31〜X33、X41〜X43
51〜X53が入れられた試薬容器Q31〜Q33、Q41〜Q
43、Q51〜Q53が配置され、可動ノズル73 、74 、7
5 によって搬送されてきた各反応容器Pに、所定の試薬
31〜X33、X41〜X43、X51〜X53がそれぞれ順次分
注されるように構成されている。
【0006】例えば、分析対象の試料の分析時には、最
初に反応テーブル1に供給された反応容器P1 (分析項
目KK1用)に、試料テーブル2で試料S1 が分注さ
れ、試薬テーブル3で試薬X31が、試薬テーブル4で試
薬X41が、試薬テーブル5で試薬X51が順次分注され
る。また、2番目に反応テーブル1に供給された反応容
器P2 (分析項目KK2用)には、試料S1 、試薬
32、X42、X52が、3番目の反応容器P3 (分析項目
KK3用)には、試料S1 、試薬X33、X43、X53が、
さらに、4番目の反応容器P4 (分析項目KK1用)に
は、試料S2 、試薬X31、X41、X51がそれぞれ分注さ
れるというように、各試料S1 〜S20を各反応容器P1
〜P60、3個ずつに分注し、同じ試料(例えば、S1
が分注された3個の反応容器(P1 〜P3 )によって、
3項目の分析(KK1、KK2、KK3)を行えるよう
にし、各反応容器(P1 〜P3 )でそれぞれ行う分析項
目に応じた試薬(反応容器P1 には試薬X31、X41、X
51、反応容器P2 には試薬X32、X42、X52、反応容器
3 には試薬X33、X43、X53)を順次分注していく。
【0007】そして、測光ユニット6では、各反応容器
Pで反応が完了した反応液を、反応容器Pを介して測光
し、測定した光量(反応液からの発光量)に基づいて試
料内に含まれる測定対象成分の濃度を求めその試料の分
析を行う。
【0008】測光が終了した反応容器Pは、図示しない
排出機構で反応テーブル1から排出され、洗浄後に再使
用される。
【0009】なお、試薬テーブル3で試薬X31(又は、
32、X33)が分注され、反応テーブル1の回転により
搬送され、試薬テーブル4で試薬X41(又は、X42、X
43)が分注されるまでの時間は、試料S1 〜S20と試薬
31(又は、X32、X33)との反応時間に相当し、試薬
テーブル4と試薬テーブル5との間、試薬テーブル5と
測光ユニット6との間もそれぞれの試薬との反応時間に
相当するように、各試薬テーブル3、4、5、測光ユニ
ット6の配置が設計されているとともに、反応テーブル
1の回転ピッチ等が制御されている。
【0010】このような構成の分析装置において検量線
の補正を行う場合について以下に説明する。なお、検量
線とは、試料に所定の試薬を分注し、反応させた後の反
応液を測光したときの発光量と、その試料中に含まれる
測定対象成分の濃度との関係をいい、検量線の補正と
は、サンプル試料を用いてかかる関係の補正を行うこと
をいう。
【0011】具体的には、発光量と試料中の測定対象成
分の濃度との関係を、図21の実線に示すように表した
ものを検量線といい、測光ユニット6で測光した発光量
(例えば、Lx)からその試料中の測定対象成分の濃度
(x%)を求めるときに用いられる。
【0012】しかし、この検量線は検査環境などによっ
て不正確になることがある。そこで、より適正な検量線
を得るために、分析対象の試料の分析を行う前に、サン
プル試料を分析し、その分析結果に基づいて既知の検量
線を補正して新しい検量線を得る必要がある。
【0013】例えば、既知の検量線(図21の実線)に
おいて、濃度50%の試料の発光量はL50である。次
に、サンプル試料(濃度50%)を分析したときの発光
量がL’50であったとする。このような場合、新しい検
量線は、既知の検量線の発光量を(L’50/L50)倍し
たものを用いる。このようにして得られた新しい検量線
は、図21の点線で示すようなものとなる。なお、検量
線の補正をより正確に行うためには、サンプル試料をよ
り多く用いるのがよい。
【0014】ここで、3項目の分析(KK1、KK2、
KK3)を行う場合について考えてみる。この場合、図
20に示すように、分析対象の試料の分析を行う前に、
3個の反応容器P(PS1、PS2、PS3)を反応テーブル
1に順次供給し、各反応容器PS1、PS2、PS3が試料テ
ーブル2に搬送されると各反応容器PS1、PS2、PS3
それぞれのサンプル試料SS1(分析項目KK1用)、S
S2(分析項目KK2用)、SS3(分析項目KK3用)を
順次分注していく。そして、各サンプル試料SS1
S2、SS3が分注された反応容器PS1、PS2、PS3
は、各試薬テーブル3、4、5において、各分析項目に
応じた試薬がそれぞれ分注され、測光ユニット6におい
て各サンプル試料SS1、SS2、SS3の測光が行われる。
最後に、測光結果に基づいて、上述したように、各分析
項目に応じた検量線の補正がそれぞれ行われる。
【0015】また、上述したように、検量線の補正をよ
り正確に行うためには、サンプル試料を多く用いるのが
よい。すなわち、例えば、各分析項目ごとに2個のサン
プル試料を用いようとすれば、6個の反応容器Pを用い
て、各サンプル試料SS1〜SS3を2個ずつの反応容器P
に分注し、また、各分析項目ごとに3個のサンプル試料
を用いようとすれば、9個の反応容器Pを用いる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、検量線の補正をより正確に行うために
は、サンプル試料を多く用いる必要があり、それに伴っ
て、多くの反応容器Pを用いなければならない。そのよ
うな場合、検量線補正用の最初の反応容器Pが反応テー
ブル1に搬送されてから、検量線補正用の最後の反応容
器Pが反応テーブル1から排出されるまでに要する時間
が検量線補正の処理時間となる。従って、検量線の補正
を正確に行うためには、処理時間が長くなるという問題
がある。
【0017】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、検量線の補正を正確にかつ短時間に行
なえる自動分析装置の検量線補正方法および自動分析装
置の検量線補正装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、複数個のサンプル試料を
用いて複数の分析項目に対する検量線の補正を行うため
の自動分析装置の検量線補正方法であって、m個(mは
2以上の自然数)の反応容器を一組とした反応容器群n
個(nは2以上の自然数)について、前記各反応容器群
を構成する第1番目の各反応容器に第1番目のサンプル
試料を各々分注し、前記各反応容器群を構成する第2番
目の各反応容器に第2番目のサンプル試料を各々分注す
るというように、前記各反応容器群を構成する第1番目
ないし第s番目(sは2以上、m以下の自然数)の各反
応容器にそれぞれ第1番目ないし第s番目のサンプル試
料を各々分注する工程と、前記各反応容器群を順次搬送
して、前記各反応容器群を構成する各反応容器ごとに決
められた分析項目に応じた分析プロセスを、前記反応容
器群ごとに並行して順次実行して、所定の各反応液を得
る工程と、前記各反応液を前記反応容器群ごとに並行し
て測定し、得られた測定結果に基づいて、各分析項目の
検量線の補正を行う工程と、を備えたものである。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、複数個の
サンプル試料を用いて複数の分析項目に対する検量線の
補正を行うための自動分析装置の検量線補正装置であっ
て、m個(mは2以上の自然数)の反応槽を備えたカー
トリッジと、前記カートリッジを分析プロセスに従って
搬送する搬送機構と、前記カートリッジの各反応槽にお
けるそれぞれの分析プロセスを並行して実行するための
デバイスと、前記デバイスによって所定の分析プロセス
が終了した後得られる測定結果に基づいて、検量線の補
正を行う検量線補正手段と、を備えるとともに、各サン
プル試料を、前記カートリッジの所定の反応槽に分注す
るプロセスでは、前記各サンプル試料を前記カートリッ
ジの所定の反応槽に分注するための試料分注デバイス
と、前記カートリッジとを、次の分析プロセスの方向
と、それと逆方向とに相対的に移動可能に構成し、か
つ、n個(nは2以上の自然数)のカートリッジについ
て、前記試料分注デバイスと前記第1番目ないし第n番
目の各カートリッジとを相対移動させて、第1番目のサ
ンプル試料を、前記第1番目ないし第n番目の各カート
リッジの第1番目の反応槽にそれぞれ分注し、また、前
記試料分注デバイスと前記各カートリッジとを相対移動
させて、第2番目のサンプル試料を、前記第1番目ない
し第n番目の各カートリッジの第2番目の反応槽にそれ
ぞれ分注するというようにして、前記第1番目ないし第
s番目(sは2以上、m以下の自然数)のサンプル試料
が、前記第1番目ないし第n番目の各カートリッジの第
1番目ないし第s番目の各反応槽にそれぞれ分注される
ように、各サンプル試料の分注を制御する試料分注制御
手段を備えたものである。
【0020】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。第1番目の反応容器群の第1番目ないし第s番目の
反応容器には、s個の分析項目に対応する第1番目ない
し第s番目のサンプル試料がそれぞれ分注され、それら
各反応容器には所定の分析プロセスが並行して順次行わ
れ、さらに、得られた各反応液は並行して測定され、各
分析項目に対する検量線の補正が行われる。第2番目な
いし第n番目の反応容器群についても、第1番目の反応
容器群と同様に処理される。
【0021】すなわち、s個の分析項目に対する検量線
の補正をそれぞれn個のサンプル試料を用いて正確に行
える。しかも、反応容器を1個ずつ搬送する方式では、
検量線の補正を行うために、s×n個の反応容器を搬送
する時間に相当する処理時間を要するのに対して、本発
明によれば、n個の反応容器を搬送する時間に相当する
処理時間で検量線の補正を行えるので、処理時間の短縮
を図ることができる。
【0022】また、請求項2に記載の発明の作用は次の
とおりである。n個のカートリッジは搬送機構により、
サンプル試料を分注するプロセスに順次搬送される。
【0023】このプロセスでは、試料分注制御手段が、
試料分注デバイスと前記第1番目ないし第n番目の各カ
ートリッジとを相対移動させて、第1番目ないし第s番
目のサンプル試料を、第1番目ないし第n番目の各カー
トリッジの所定の反応槽にそれぞれ分注する。これによ
り、例えば、第1番目のカートリッジの第1番目の反応
槽には第1番目のサンプル試料が分注され、第2番目の
反応槽には第2番目のサンプル試料が分注され、同様に
第s番目の反応槽には第s番目のサンプル試料が分注さ
れ、また、第2番目ないし第n番目のカートリッジの各
反応槽にも、第1番目のカートリッジと同様にs個の分
析項目に対応する第1番目ないし第s番目のサンプル試
料がそれぞれ分注される。
【0024】所定のサンプル試料が分注されたn個のカ
ートリッジは、搬送機構により、分析プロセスに従って
搬送される。その間に、各カートリッジの各反応槽に
は、デバイスにより、所定の試薬の分注等の処理や測定
等が並行して行われる。
【0025】そして、検量線補正手段が、得られた各反
応液の測定結果に基づいて、各分析項目に対する検量線
の補正を行う。
【0026】すなわち、請求項1に記載の発明と同様
に、s個の分析項目に対する検量線の補正をそれぞれn
個のサンプル試料を用いて正確に行え、かつ、反応容器
を1個ずつ搬送する方式に比べて処理時間の短縮を図る
ことができる。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。本実施例では、分析装置の一つである免疫検査
装置について説明する。なお、本実施例では、免疫検査
装置を例に採り説明するがその他の分析装置にも同様に
適用することができる。
【0028】免疫検査はおおよそ以下のような検査プロ
セス(分析プロセス)によって行われる。 (1)反応容器に試料である検体を分注する。 (2)その検体に第一試薬を分注する。この第一試薬
は、測定抗原と反応する抗体をもった磁性マイクロビー
ズ分散液である。 (3)所定時間反応させると、検体中の測定抗原と抗体
とは反応する。 (4)上述(3)の反応液をB/F分離して未反応成分
を除去し、次に第二試薬を分注する。この第二試薬は、
上述の第一試薬と反応した測定抗原とのみ反応するラベ
ル抗体の分散液であり、このラベル抗体は、後述する発
光試薬に対して触媒の働きをする。 (5)所定時間反応させると、第一試薬と反応した測定
抗原と、ラベル抗体とは反応する。 (6)再び、反応液をB/F分離して未反応成分を除去
する。このB/F分離処理は数回繰り返される。 (7)上述(6)の反応液に発光試薬を分注する。この
発光試薬としてルミノールを用いる。 (8)さらに、過酸化水素(H2 2 )を分注する。 (9)所定時間経過後、測光を行う。
【0029】まず、本発明に係る実施例装置の全体構成
を図1、図2を参照して説明する。図1は、実施例装置
の概略構成を示す全体平面図であり、図2は、図1のA
−A矢視断面図である。
【0030】本実施例装置は、大きく分けて、カートリ
ッジ待機部11、検体分注部40、第一試薬分注部1
2、第一反応路13、第二試薬分注部14、第二反応路
15、未反応成分除去部16、発光試薬分注部17、過
酸化水素分注部18、測光部19、カートリッジ排出部
20等によって構成され、各部間には後述する搬送機構
が備えられている。また、検査指示等を与えるための入
力装置21、検査結果等を出力表示するための出力装置
22、表示装置23、および装置全体の動作を制御した
り後述する検量線の補正等を行うための制御部24等も
備えられている。各部の詳細構成を、検査プロセスに従
った動作に沿って以下に説明する。
【0031】本実施例では、図3に示すようなカートリ
ッジ30を用いて検査が行われる。このカートリッジ3
0は、試料である検体が分注される検体槽31と、検体
を希釈するときに用いられる希釈槽32と、検査項目に
応じた反応を行わせるための反応容器に相当する3個の
反応槽33、34、35とが一体に形成されている。な
お、図中、符号36は後述する搬送機構による搬送等に
利用されるツバである。
【0032】このようなカートリッジ30が複数個(例
えば、23個)収納されたラック37が、カートリッジ
待機部11にセットされ、搬送機構によって、検体分注
部40に搬送され、検体槽31から検体が各反応槽3
3、34、35に分注される(上述の検査プロセス
(1)に相当)。
【0033】図4に示すように、ラック37に収納され
ている23個のカートリッジ30の内、先頭の3個のカ
ートリッジは検量線の補正用のカートリッジ30S1〜3
S3であり、残りの20個のカートリッジ30は検査用
のものである。検量線補正用のカートリッジ30S1〜3
S3の各検体槽31には、検量線補正に用いるサンプル
検体AS1、AS2、AS3がそれぞれ予め分注されている。
サンプル検体AS1は、反応槽33で検査する項目に対す
る検量線の補正用のサンプル検体であり、同じく、サン
プル検体AS2、AS3は、反応槽34、35で検査する項
目に対する検量線の補正用のサンプル検体である。ま
た、各検査用のカートリッジ30には、検査対象の検体
1 〜A20がそれぞれ予め分注されている。
【0034】このように各カートリッジ30S1〜3
S3、30をラック37に収納し、検査用のカートリッ
ジ30よりも検量線補正用のカートリッジ30S1〜30
S3の方が早く後述する検査プロセスを行なえるように
し、検量線補正用のカートリッジ30S1〜30S3で得ら
れた補正後の新たな検量線を用いて、以後に検査されて
くる検体の検査を行う。
【0035】カートリッジ待機部11に待機されたカー
トリッジ30は、図5、図6に示すように、搬送機構1
10のプッシャー111によって、搬送ライン100の
始点100aに(X方向に)押し出される。この搬送機
構110は、シリコーンラバー112が貼着されたプッ
シャー111が、プッシャー111の移動方向(X方
向)に平行に配置され、かつ、モータ113に連結され
たネジ軸114に螺合され、ネジ軸114に平行に配置
されたガイド軸115に嵌合された構成であり、モータ
113を回転させることにより、プッシャー111を矢
印方向(X方向)に移動させる。
【0036】搬送機構110のプッシャー111によっ
て押し出されたカートリッジ30は、そのツバ36が、
搬送ライン100の始点100aで待機している搬送機
構120のツバ受け部121に受けられる。そして、そ
の状態で、搬送ライン100の終点100b(図1参
照)に(Y方向に)カートリッジ30が搬送される。こ
の搬送機構120は、図5、図6に示すように、ツバ受
け部121が、搬送ライン100に平行に配置され、か
つ、モータ122に連結されたネジ軸123に螺合さ
れ、ネジ軸123に平行に配置されたガイド軸124に
嵌合された構成であり、モータ122を回転させること
により、ツバ受け部121を搬送ライン100の始点1
00aと終点100bとの間で(Y方向に)移動させ
る。
【0037】搬送ライン100の終点100bに搬送さ
れたカートリッジ30は、図7に示すように、搬送ライ
ン101の待機位置101aに待機している搬送機構1
30のプッシャー131によって、検体分注ユニット4
1による検体の分注位置P40に搬送され、そこで、検
体が各反応槽33、34、35に分注されると、搬送機
構130のプッシャー131によって、第一試薬分注部
12に(X方向に)押し出されて搬送される。この搬送
機構130は、上述した搬送機構110と同様の構成で
あり、モータ133の回転によりプッシャー131が矢
印方向に移動させられる。
【0038】なお、検体分注部40に備えられている検
体分注ユニット41は、図8に示すように、ノズル42
が可動し、検体Aを検体槽31から吸引し(図8
(a))、吸引した検体Aを所定の反応槽33、34、
35に分注する(図8(b))ように構成されている。
また、この検体分注の際、検体槽31の検体を希釈して
各反応槽33、34、35に分注するときには、検体は
一旦希釈槽32に分注され、希釈液で希釈された後、各
反応槽33、34、35に分注される。なお、この検体
分注ユニット41は、本発明における試料分注デバイス
に相当する。
【0039】ここで、検体分注部40に搬送されてくる
カートリッジ30の内、最初の3個のカートリッジ(検
量線補正用のカートリッジ)30S1〜30S3について
は、図9に示すように、3個のカートリッジ30S1〜3
S3が連なった状態になるように、検体分注部40に搬
送される。検体分注部40には、コンベア140a、1
40bが備えられている。このコンベア140a、14
0bは、図示しないモータによって同期して駆動される
構成であり、その上にツバ36が載置されたカートリッ
ジ30S1〜30S3を矢印方向、すなわち、次の検査プロ
セスである第一試薬分注部12方向とそれと逆方向との
間で移動させて、各カートリッジ30S1〜30S3の検体
槽31の各サンプル検体AS1、AS2、AS3を、図10に
示すように、各反応槽33、34、35に分注する。
【0040】この分注手順の一例を図11を参照して説
明する。まず、先頭のカートリッジ30S1を検体の分注
位置P40に搬送してそのカートリッジ30S1の検体A
S1をそのカートリッジ30S1の反応槽33に分注し(図
11(a))、次に、コンベア140a、140bを正
方向(図の左方向)に駆動して、2番目のカートリッジ
30S2をP40に搬送し、そのカートリッジ30S2の検
体AS2をそのカートリッジ30S2の反応槽34に分注し
(図11(b))、さらに、3番目のカートリッジ30
S3をP40に搬送してそのカートリッジ30S3の検体A
S3をそのカートリッジ30S3の反応槽35に分注する
(図11(c))。
【0041】そして、3番目のカートリッジ30S3から
検体AS3を吸引し、その状態で先頭のカートリッジ30
S1をP40に搬送するために、コンベア140a、14
0bを逆方向に駆動し、吸引している検体AS3を先頭の
カートリッジ30S1の反応槽35に分注し(図11
(d))、次に、先頭のカートリッジ30S1から検体A
S1を吸引し、2番目のカートリッジ30S2をP40に搬
送し、2番目のカートリッジ30S2の反応槽33に検体
S1を分注し(図11(e))、同様に、2番目のカー
トリッジ30S2の検体AS2を3番目のカートリッジ30
S3の反応槽34に分注する(図11(f))。
【0042】以後同様に、3番目のカートリッジ30S3
の検体AS3を2番目のカートリッジ30S2の反応槽35
に分注し(図11(g))、2番目のカートリッジ30
S2の検体AS2を先頭のカートリッジ30S1の反応槽34
に分注し(図11(h))、先頭のカートリッジ30S1
の検体AS1を3番目のカートリッジ30S3の反応槽33
に分注する(図11(i))。
【0043】その他にも、例えば、先頭のカートリッジ
30S1の検体AS1を1度に吸引し、先頭のカートリッジ
30S1の反応槽33、2番目のカートリッジ30S2の反
応槽33、3番目のカートリッジ30S3の反応槽33に
順次分注し、検体AS2、検体AS3も同様に各反応槽3
4、35に順次分注するようにしてもよい。
【0044】なお、図10のように、各サンプル検体A
S1〜AS3を各検量線補正用のカートリッジ30S1〜30
S3の各反応槽33、34、35に分注するには、各カー
トリッジ30S1〜30S3を移動させずとも、検体分注ユ
ニット41側を移動するように構成してよい。このよう
に構成すれば、各カートリッジ30S1〜30S3を並べて
固定し、検体分注ユニット41を移動させて、上述の図
11のような手順で各反応槽33、34、35に検体A
S1〜AS3をそれぞれ分注することができる。
【0045】また、各検査項目ごとにサンプル検体を6
個用いて検量線の補正を行うためには、6個のカートリ
ッジ30を用いて、上述と同様の分注手順を2回行えば
よい。
【0046】上述したように、各サンプル検体AS1〜A
S3を各検量線補正用のカートリッジ30S1〜30S3の各
反応槽33、34、35に分注する制御は、本発明にお
ける試料分注制御手段による分注制御に相当し、本実施
例において、この制御は後述する制御部24によって行
われる。
【0047】また、検量線補正用のカートリッジ30S1
〜30S3に対する検体の分注が終了した後に、検体分注
部40に搬送されてくる検査用のカートリッジ30は、
1個ずつ検体の分注位置P40に搬送し、搬送されたカ
ートリッジ30の検体槽31の検体A1 〜A20が反応槽
33、34、35に分注され、以後の検査プロセスに順
次搬送される。
【0048】各反応槽33、34、35に所定の検体が
分注されたカートリッジ30は、第一試薬分注部12に
搬送され、各反応槽33、34、35で行う検査項目に
応じた各第一試薬が各反応槽33、34、35に並行し
て分注され(上述の検査プロセス(2)に相当)、第一
反応路13において所定の反応時間を経て検体と各第一
試薬とを反応させる(上述の検査プロセス(3)に相
当)。
【0049】第一試薬分注部12には、図12に示すよ
うな搬送機構150が備えられており、第一試薬分注部
12の待機位置12aと分注位置12bとの間でカート
リッジ30を(Z方向に)搬送する。この搬送機構15
0は、ガイド部材152を介してガイド軸153によっ
て搬送中のガタツキを防止するように支持されたシャフ
ト154の先端部に、カートリッジ30のツバ36を受
けるツバ受け部151が連結され、シャフト154の基
端部にステー155が連結されており、そのステー15
5にエアーシリンダ156のロッド156aの先端部が
連結された構成である。搬送ライン101から搬送機構
130によって押し出されたカートリッジ30のツバ3
6は、待機位置12aで待機している搬送機構150の
ツバ受け部151で受けられ、その状態で、エアーシリ
ンダ156のロッド156aを伸長させることにより、
カートリッジ30を分注位置12bに搬送し、また、分
注位置12bに搬送されたカートリッジ30の各反応槽
33、34、35に所定の第一試薬が後述するように分
注された後、エアーシリンダ156のロッド156aを
収縮させて、カートリッジ30を待機位置12aに搬送
する。
【0050】第一試薬分注部12の分注位置12bに搬
送されたカートリッジ30の各反応槽33、34、35
に、それぞれの第一試薬を分注するために、分注位置1
2bには、図12に示すような試薬分注ユニット50が
備えられている。この試薬分注ユニット50は、1個の
反応容器に試薬を分注する試薬分注ユニットを3個並設
する等して、試薬を分注するノズル51、52、53を
3本並設し、カートリッジ30が搬送されてくると、各
反応槽33、34、35にそれぞれの第一試薬を並行し
て分注する。なお、この試薬分注ユニット50は、本発
明におけるデバイスの1つである。
【0051】また、図13に示すように、第一試薬の分
注が終わったカートリッジは、第一反応路13に備えら
れた搬送機構160によって第一反応路13の所定の位
置P13に搬送される。この搬送機構160は、搬送ラ
イン101に備えられた搬送機構130と同様の構成で
あり、上述した第一試薬分注部12でカートリッジ30
の各反応槽33、34、35に第一試薬が分注されてい
る間に、第一反応路13の待機位置13a(搬送ライン
101側にある)に移動して待機し、それ以外は、第一
反応路13内で待機している(図7参照)。
【0052】カートリッジ30が位置P13に搬送され
たとき、前に第一反応路13に搬送され、待機されてい
るカートリッジ30は、順次カートリッジ1個分ずつ第
二試薬分注部14側に搬送され、第一反応路13内に待
機させられているカートリッジ30の内、先頭のカート
リッジ30が、第二試薬分注部14に押し出されること
になる。なお、第二試薬分注部14には、上述した第一
試薬分注部12に備えられた搬送機構150と同様の搬
送機構が備えられており、未反応成分の除去が行われた
後、第一試薬分注部12と同様に、試薬分注ユニット5
0によって各反応槽33、34、35に応じた各第二試
薬がそれぞれ分注される。このように、第一試薬分注部
12で第一試薬が分注されたカートリッジ30が、第一
反応路13に搬送され、後から搬送されてくるカートリ
ッジ30に押し出されて第二試薬分注部14で未反応成
分の除去が行われるまでの時間が、検体と第一試薬との
反応時間になるように、位置P13が決められている。
【0053】第一反応路13で所定の反応時間を経た
後、上述したようにカートリッジ30は、第二試薬分注
部14に搬送され、各反応槽33、34、35内の未反
応成分をB/F分離して、各反応槽33、34、35で
行う検査項目に応じた各第二試薬が各反応槽33、3
4、35に並行して分注される(上述の検査プロセス
(4)に相当)。そして、第二反応路15において所定
の反応時間を経て第一試薬と反応した検体と各第二試薬
とを反応させる(上述の検査プロセス(5)に相当)。
【0054】第二試薬分注部14の分注位置には、上述
した第一試薬分注部12に備えられた試薬分注ユニット
50と同様の試薬分注ユニットが備えられ、また、未反
応成分を除去するための未反応成分除去ユニット60も
備えられている。
【0055】この未反応成分除去ユニット60は、磁石
61と反応液吸引ユニット62とによって構成されてい
る。図14(a)に示すように、磁石61は、カートリ
ッジ30の各反応槽33、34、35に外部から当接
し、図14(b)(図14(a)のB−B矢視断面図)
に示すように、各反応槽35(33、34)に分注され
た第一試薬の磁性マイクロビーズを吸着する。反応液吸
引ユニット62は、上述した検体分注ユニット41と同
様の構成を有し、図14(c)に示すように、各反応槽
35(33、34)内に挿入されたノズル63から各反
応液を吸引する。このとき、第一試薬(磁性マイクロビ
ーズに含まれる抗体KT)と反応した測定抗原SKは、
磁性部JBが磁石61に吸着されて各反応槽35(3
3、34)に残され、他の抗原SK’は反応液とともに
除去される。なお、この未反応成分除去ユニット60
は、本発明におけるデバイスの1つである。
【0056】未反応成分の除去が終了すると、第一試薬
の分注と同様に、各反応槽33、34、35にそれぞれ
の第二試薬が分注される。そして、第一反応路13の位
置P13と同様に、第二試薬の反応時間に対応した第二
反応路15の位置にカートリッジ30が搬送され、所定
の反応時間が経過した後、未反応成分除去部16で未反
応成分の除去が行われる。
【0057】未反応成分除去部16に搬送されたカート
リッジ30は、B/F分離を1回行って未反応成分の除
去を行う(上述の検査プロセス(6)に相当)。
【0058】この未反応成分除去部16には、上述した
搬送機構150と同様の搬送機構が備えられ、また、未
反応成分の除去を行う位置(第一試薬分注部12におけ
る分注位置に相当する位置)には、上述した未反応成分
除去ユニット60が備えられている。
【0059】未反応成分除去部16での処理が終わる
と、発光試薬分注部17に搬送され、残りのB/F分離
を行い(上述の検査プロセス(6)に相当)、発光試薬
が各反応槽33、34、35に並行して分注される(上
述の検査プロセス(7)に相当)。
【0060】この発光試薬分注部17には、上述した搬
送機構150と同様の搬送機構が備えられ、また、発光
試薬を分注する位置(第一試薬分注部12における分注
位置に相当する位置)には、上述した未反応成分除去ユ
ニット60と試薬分注ユニット50とが備えられてい
る。
【0061】発光試薬が分注されたカートリッジ30
は、次に、過酸化水素分注部18に搬送され、過酸化水
素が各反応槽33、34、35に並行して分注される
(上述の検査プロセス(8)に相当)。
【0062】この過酸化水素分注部18には、上述した
搬送機構150と同様の搬送機構が備えられ、また、過
酸化水素を分注する位置(第一試薬分注部12における
分注位置に相当する位置)には、上述した試薬分注ユニ
ット50が備えられている。
【0063】過酸化水素が分注されたカートリッジ30
は、最後に、測光部19に搬送され、各反応槽33、3
4、35の反応液が並行して測光される(上述の検査プ
ロセス(9)に相当)。測光が終了したカートリッジ3
0は、カートリッジ排出部20に搬送され待機させられ
る。
【0064】この測光部19には、上述した搬送機構1
50と同様の搬送機構が備えられ、また、測光を行う位
置(第一試薬分注部12における分注位置に相当する位
置)には、測光ユニット70が備えられている。
【0065】この測光ユニット70は、図15に示すよ
うに、反応槽33、34、35内の反応液を、ノズル7
1で遮光部材72内のフローセル73内に吸引し、その
フローセル73に対向配置された受光素子74で反応液
の測光を行う単体の測光ユニット70aが3個並設され
た構成であり、各測光ユニット70aで各反応槽33、
34、35内の各反応液の測光をそれぞれ並行して行
う。フローセル73は、図16に示すように、巻回した
透明なチューブ75をフッ素樹脂製の箱76にその発光
面を出して埋設し、さらに発光面側から石英板77を圧
接してチューブを固定して構成されている。なお、この
測光ユニット70は、本発明におけるデバイスの1つで
ある。
【0066】ところで、先頭から3個目までの検量線補
正用のカートリッジ30S1〜30S3の測光が完了する
と、その結果に基づいて、検量線の補正が行われる。そ
して、補正後の新たな検量線を用いて、以後に検査され
てくる検体A1 〜A20の検査が行われる。なお、この検
量線の補正は、後述する制御部24によって行われる。
【0067】このとき、例えば、サンプル検体AS1(濃
度が50%であるとする)については、3個の測定結果
(L’50S1、L’50S2、L’50S3とする)が得られるこ
とになるが、これらの測定結果の平均を算出し、算出さ
れた平均値(L’50とする、但し、L’50=(L’50S1
+L’50S2+L’50S3)/3)を用いて、従来例(図2
1)で説明したように、既知の検量線を(L’50/L5
0)倍して新たな検量線を求める。但し、L50は、濃度
50%に対する既知の検量線の発光量を示す。その他の
サンプル検体AS2、AS3についても同様にしてそれぞれ
の検量線の補正を行う。
【0068】図10のように各サンプル検体AS1〜AS3
を分注し、上述のように、検量線を補正を行うことによ
り、各検査項目に対する検量線の補正を、それぞれ3個
ずつのサンプル検体を用いて行うことができるので、よ
り正確な検量線の補正が行なえる。しかも、本実施例で
は、3個の反応槽を同時に搬送できるので、使用するカ
ートリッジ30は3個である。それに比べて、反応容器
を1個ずつ搬送するような構成の検査装置で、上述の検
量線の補正と同程度の正確さで検量線の補正を行うため
には、9個の反応容器を順次搬送しなければならず、そ
のような検査装置に比べて、本実施例では検量線の補正
に要する時間を約1/3に短縮することができる。
【0069】入力装置21は、キーボード等で構成さ
れ、また、出力装置22は、プリンター等で構成されて
いる。さらに、表示装置23は、CRTや液晶表示パネ
ル等で構成されている。
【0070】制御部24は、上述した実施例装置全体の
動作を制御するために、各搬送機構や検体分注ユニット
41、試薬分注ユニット50、未反応成分除去ユニット
60、測光ユニット70等の制御を行う。また、制御部
24は、上述した入力装置21、出力装置22、表示装
置23とも接続されており、入力装置21からの検査指
示に従って検査を行い、検査結果を出力装置22、表示
装置23に出力表示する等も行う。さらに、上述したよ
うに、サンプル検体AS1〜AS3を検量線補正用のカート
リッジ30S1〜30S3の各反応槽33、34、35に分
注する際の制御や、サンプル検体AS1〜AS3の測光結果
に基づいた検量線の補正等の制御もこの制御部24で行
う。
【0071】この制御部24は、図示しないCPU(中
央処理装置)、メモリ、ROM(読み出し専用メモリ)
等で構成されている。ROMには、上述の各処理手順を
実行するプログラムが予め記憶されていて、装置起動時
に、ROMからプログラムを読み出し、メモリに記憶し
てCPUが実行する。なお、プログラムの記憶媒体とし
ては、フレキシブルディスク(以下「F/D」という)
であってもよい。F/Dを使用するときは、F/Dドラ
イブを接続しておき、装置起動時に、F/Dドライブに
セットしたF/Dからプログラムを読み出し、メモリに
記憶してCPUが実行する。
【0072】なお、上述した実施例では、カートリッジ
30の反応槽の数が3個の場合について説明したが、本
発明はこれに限らず、2個以上の反応槽を設けたカート
リッジを用いてもよい。但し、このときには、試薬分注
ユニット50や未反応成分除去ユニット60、測光ユニ
ット70などのデバイスは、反応槽の数に対応した構成
とし、各反応槽での処理、例えば、試薬の分注等を並行
して行えるようにする。また、サンプル検体(サンプル
試料)の種類は、反応槽の数以下であればよく、カート
リッジ30の個数は2個以上であればよい。
【0073】例えば、図17に示すように、5個の反応
槽233、234、235、236、237を備えたカ
ートリッジ230を4個用いて、3種類のサンプル検体
S1、AS2、AS3の検量線補正を行う場合には、例え
ば、各カートリッジ230の反応槽233にサンプル検
体AS1を分注し、各カートリッジ230の反応槽234
にサンプル検体AS2を分注し、各カートリッジ230の
反応槽234にサンプル検体AS3を分注すればよい。こ
のとき、各検査項目ごとにサンプル検体AS1、AS2、A
S3をそれぞれ4個ずつ用いて検量線の補正を行なえ、よ
り正確な検量線の補正が行なえる。
【0074】また、上述の実施例では、各サンプル検体
S1〜AS3を検量線補正用の各カートリッジ30S1〜3
S3の各反応槽33、34、35に分注する際、各カー
トリッジ30S1〜30S3と検体分注ユニット41とを相
対移動させるように構成したが、例えば、図18(a)
に示すように構成してもよい。
【0075】これを図18を参照して以下に説明する。
複数個(図では3個)の検体槽を一体に形成したカート
リッジ330の各検体槽331、332、333に所定
の検体を予め分注して、検体分注ユニット41a付近に
セットしておく。先頭から3番目までのカートリッジは
検量線補正用のカートリッジ330S1〜330S3であ
り、それ以降のカートリッジ330は検査用のものであ
る。検量線補正用のカートリッジ330S1〜330S3
各検体槽331には、サンプル検体AS1が分注されてお
り、また、各検体槽332、333には、サンプル検体
S2、AS3がそれぞれ分注されている。検査用のカート
リッジ330の各検体槽331、332、333にはそ
れぞれ検査用の検体A1 〜A20が分注されている。
【0076】一方、複数個(図では3個)の反応槽を一
体に形成したカートリッジ430の各反応槽433、4
34、435は、上述の実施例と同様に、順次検体の分
注位置P40に搬送する。そして、3連のノズル42
a、42b、42cを有する検体分注ユニット41aを
用いて、図18(b)のように、各カートリッジ430
S1〜430S3の各反応槽433にサンプル検体AS1を、
各反応槽434にサンプル検体AS2を、各反応槽435
にサンプル検体AS3をそれぞれ分注し、検査用のカート
リッジ430の各反応槽433、434、435にはそ
れぞれの検体A1〜A20を分注する。以後は、反応槽の
みのカートリッジ430を検査プロセスに従って搬送し
ていけばよい。このような方法でサンプル検体、検査用
の検体をカートリッジに分注してもよい。
【0077】さらに、上述の実施例では、カートリッジ
を用いて、複数個の反応容器を並行して搬送し、検査プ
ロセスを並行して行うように構成したが、複数個の反応
容器を並行して搬送し、検査プロセスを並行して行う方
法としては、例えば、図19に示すように、同期して駆
動されるコンベア200a、200b、200cで各反
応容器P(図では3個)を1組とした反応容器群として
並行して搬送し、検査プロセスを並行して行うように構
成してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、第1番目ないし第n番目の反
応容器群の第1番目ないし第s番目の各反応容器には、
s個の分析項目に対応する第1番目ないし第s番目のサ
ンプル試料がそれぞれ分注され、それら各反応容器には
所定の分析プロセスが並行して順次行われ、さらに、得
られた各反応液は並行して測定され、各分析項目に対す
る検量線の補正が行われる構成であり、s個の分析項目
に対する検量線の補正をそれぞれn個のサンプル試料を
用いて正確に行うことができる。しかも、反応容器を1
個ずつ搬送する方式では、検量線の補正を行うために、
s×n個の反応容器を搬送する時間に相当する処理時間
を要するのに対して、本発明によれば、n個の反応容器
を搬送する時間に相当する処理時間で検量線の補正を行
えるので、処理時間の短縮を図ることができる。
【0079】また、請求項2に記載の発明によれば、サ
ンプル試料を分注するプロセスに搬送された各カートリ
ッジは、試料分注制御手段が、試料分注デバイスと前記
第1番目ないし第n番目の各カートリッジとを相対移動
させて、第1番目ないし第s番目のサンプル試料を、第
1番目ないし第n番目の各カートリッジの所定の反応槽
にそれぞれ分注していき、所定のサンプル試料が分注さ
れたn個のカートリッジは、搬送機構により、分析プロ
セスに従って搬送され、得られた各反応液の測定結果に
基づいて、各分析項目に対する検量線の補正を行う構成
であり、s個の分析項目に対する検量線の補正をそれぞ
れn個のサンプル試料を用いて正確に行え、かつ、反応
容器を1個ずつ搬送する方式に比べて処理時間の短縮を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置の概略構成を示す全体平面
図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】カートリッジの構成を示す斜視図である。
【図4】各カートリッジの分注されている検体を示す図
である。
【図5】カートリッジ待機部と搬送ラインの搬送機構の
構成を示す正面図である。
【図6】カートリッジ待機部と搬送ラインの搬送機構の
構成を示す平面図である。
【図7】検体分注部がある搬送ラインの搬送機構の構成
を示す平面図である。
【図8】検体分注ユニットの概略構成を示す図である。
【図9】検体分注部において検量線補正用のカートリッ
ジに各サンプル検体を分注する状態を示す平面図であ
る。
【図10】検量線補正用のカートリッジに各サンプル検
体が分注された状態を示す図である。
【図11】検量線補正用のカートリッジに各サンプル検
体を分注する一手順を説明するための図である。
【図12】第一試薬分注部に備えられた搬送機構の構成
を示す正面図である。
【図13】第一反応路に備えられた搬送機構の構成を示
す平面図である。
【図14】未反応成分除去ユニットの構成を示す図であ
る。
【図15】測光ユニットの構成を示す図である。
【図16】測光ユニットのフローセルの構成を示す図で
ある。
【図17】反応槽の数とカートリッジの数とサンプル検
体の種類を変えたときに、各サンプル検体の各反応槽へ
の分注状態を示す図である。
【図18】各サンプル検体を各反応槽へ分注する変形例
の構成を示す平面図である。
【図19】複数個の反応容器を並行して搬送し、各検査
プロセスを並行して行う変形例の概略構成を示す平面図
である。
【図20】従来例に係る分析装置の構成を示す平面図で
ある。
【図21】検量線の補正の処理手順を説明するための図
である。
【符号の説明】
11 … カートリッジ待機部 40 … 検体分注部 12 … 第一試薬分注部 13 … 第一反応路 14 … 第二試薬分注部 15 … 第二反応路 16 … 未反応成分除去部 17 … 発光試薬分注部 18 … 過酸化水素分注部 19 … 測光部 20 … カートリッジ排出部 110、120、130 … 搬送機構 150、160 … 搬送機構 140a、140b … コンベア 21 … 入力装置 22 … 出力装置 23 … 表示装置 24 … 制御部 30 … カートリッジ(検査用のカートリッジ) 30S1、30S2、30S3 … 検量線補正用のカートリ
ッジ 30 … カートリッジ 31 … 検体槽 33、34、35 … 反応槽 36 … ツバ 37 … ラック 41 … 検体分注ユニット 50 … 試薬分注ユニット 60 … 未反応成分除去ユニット 70 … 測光ユニット 100、101 … 搬送ライン AS1、AS2、AS3 … サンプル検体 A1 〜A20 … 検査用検体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のサンプル試料を用いて複数の分
    析項目に対する検量線の補正を行うための自動分析装置
    の検量線補正方法であって、 m個(mは2以上の自然数)の反応容器を一組とした反
    応容器群n個(nは2以上の自然数)について、 前記各反応容器群を構成する第1番目の各反応容器に第
    1番目のサンプル試料を各々分注し、前記各反応容器群
    を構成する第2番目の各反応容器に第2番目のサンプル
    試料を各々分注するというように、前記各反応容器群を
    構成する第1番目ないし第s番目(sは2以上、m以下
    の自然数)の各反応容器にそれぞれ第1番目ないし第s
    番目のサンプル試料を各々分注する工程と、 前記各反応容器群を順次搬送して、前記各反応容器群を
    構成する各反応容器ごとに決められた分析項目に応じた
    分析プロセスを、前記反応容器群ごとに並行して順次実
    行して、所定の各反応液を得る工程と、 前記各反応液を前記反応容器群ごとに並行して測定し、
    得られた測定結果に基づいて、各分析項目の検量線の補
    正を行う工程と、 を備えたことを特徴とする自動分析装置の検量線補正方
    法。
  2. 【請求項2】 複数個のサンプル試料を用いて複数の分
    析項目に対する検量線の補正を行うための自動分析装置
    の検量線補正装置であって、 m個(mは2以上の自然数)の反応槽を備えたカートリ
    ッジと、 前記カートリッジを分析プロセスに従って搬送する搬送
    機構と、 前記カートリッジの各反応槽におけるそれぞれの分析プ
    ロセスを並行して実行するためのデバイスと、 前記デバイスによって所定の分析プロセスが終了した後
    得られる測定結果に基づいて、検量線の補正を行う検量
    線補正手段と、 を備えるとともに、 各サンプル試料を、前記カートリッジの所定の反応槽に
    分注するプロセスでは、前記各サンプル試料を前記カー
    トリッジの所定の反応槽に分注するための試料分注デバ
    イスと、前記カートリッジとを、次の分析プロセスの方
    向と、それと逆方向とに相対的に移動可能に構成し、か
    つ、 n個(nは2以上の自然数)のカートリッジについて、 前記試料分注デバイスと前記第1番目ないし第n番目の
    各カートリッジとを相対移動させて、第1番目のサンプ
    ル試料を、前記第1番目ないし第n番目の各カートリッ
    ジの第1番目の反応槽にそれぞれ分注し、また、前記試
    料分注デバイスと前記各カートリッジとを相対移動させ
    て、第2番目のサンプル試料を、前記第1番目ないし第
    n番目の各カートリッジの第2番目の反応槽にそれぞれ
    分注するというようにして、前記第1番目ないし第s番
    目(sは2以上、m以下の自然数)のサンプル試料が、
    前記第1番目ないし第n番目の各カートリッジの第1番
    目ないし第s番目の各反応槽にそれぞれ分注されるよう
    に、各サンプル試料の分注を制御する試料分注制御手段
    を備えたことを特徴とする自動分析装置の検量線補正装
    置。
JP4752793A 1992-04-23 1993-02-12 自動分析装置の検量線補正方法および自動分析装置の検量線補正装置 Pending JPH06242119A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014224750A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 バイオテック株式会社 検体処理装置用トレー
US11693019B2 (en) 2017-02-02 2023-07-04 Boditech Med Inc. Automated liquid-phase immunoassay apparatus

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JP2014224750A (ja) * 2013-05-16 2014-12-04 バイオテック株式会社 検体処理装置用トレー
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