JPH06242053A - 同一の断面形状を有する異形中空炭素電極およびその製造方法 - Google Patents
同一の断面形状を有する異形中空炭素電極およびその製造方法Info
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- JPH06242053A JPH06242053A JP5026749A JP2674993A JPH06242053A JP H06242053 A JPH06242053 A JP H06242053A JP 5026749 A JP5026749 A JP 5026749A JP 2674993 A JP2674993 A JP 2674993A JP H06242053 A JPH06242053 A JP H06242053A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ガラス状炭素材料および/またはガラス状炭
素のマトリックス中に黒鉛を一方向に配向して複合させ
た材料よりなり、電極の中心部から放射状に延びる軸線
方向に沿うリブと外郭部により形成される、電極の長さ
方向について断面が常に同じ形状である同一の断面形状
を有する異形中空炭素電極とその製造方法。 【効果】 炭素電極に担持させる認識素子として使用す
る各種の酵素、細胞、微生物、反応物質等の大きさや生
育形態に適した大きさや形状の細孔を有する担持電極と
し得る。不浸透性のガラス状炭素や、これに黒鉛結晶の
エッジ面が示す電極反応活性を持たせた電極ともし得
る。長さ方向に同一の断面形状を有する異形中空電極な
ので、電極を折り取るだけで新しい表面状態を再生でき
る。炭素電極であるので人体に安全である。
素のマトリックス中に黒鉛を一方向に配向して複合させ
た材料よりなり、電極の中心部から放射状に延びる軸線
方向に沿うリブと外郭部により形成される、電極の長さ
方向について断面が常に同じ形状である同一の断面形状
を有する異形中空炭素電極とその製造方法。 【効果】 炭素電極に担持させる認識素子として使用す
る各種の酵素、細胞、微生物、反応物質等の大きさや生
育形態に適した大きさや形状の細孔を有する担持電極と
し得る。不浸透性のガラス状炭素や、これに黒鉛結晶の
エッジ面が示す電極反応活性を持たせた電極ともし得
る。長さ方向に同一の断面形状を有する異形中空電極な
ので、電極を折り取るだけで新しい表面状態を再生でき
る。炭素電極であるので人体に安全である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気化学的検出器、
環境分析用センサー、病理検査用センサー、および生体
系や食品等の無害、無毒性が厳しく要求される検査用プ
ローブ電極等に用いられる、酵素、細胞、微生物等の固
定化、および代謝物質、反応物質等の担持に適した電極
用炭素電極、およびその製造方法に関する。
環境分析用センサー、病理検査用センサー、および生体
系や食品等の無害、無毒性が厳しく要求される検査用プ
ローブ電極等に用いられる、酵素、細胞、微生物等の固
定化、および代謝物質、反応物質等の担持に適した電極
用炭素電極、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学的計測法の大きな分野として、
近年、急速に発展してきたバイオセンサーを検出手法と
する簡易迅速分析法は、選択性が非常に高く、高感度な
測定が可能であるため、計測目的成分が極微量で、多数
の化合物が共存する臨床生体試料や環境試料などの分
析、評価に盛んに使われ始めている。
近年、急速に発展してきたバイオセンサーを検出手法と
する簡易迅速分析法は、選択性が非常に高く、高感度な
測定が可能であるため、計測目的成分が極微量で、多数
の化合物が共存する臨床生体試料や環境試料などの分
析、評価に盛んに使われ始めている。
【0003】また、近年、このような特定の物質を感度
良く検出可能なセンサー電極を用いて生体系などの局所
で、例えば、細胞レベルでの生理学的情報を生きたまま
(invivo)、その場(in situ)で、得ることが大変重
要となってきた。この目的のためには、電極を生体の目
的細胞の近傍に配置するか、刺入して、物理的、化学
的、電気的に刺激を与えて放出される応答物質や化学変
化の結果生成する特定の物質を選択して測定可能である
ことが要求される。
良く検出可能なセンサー電極を用いて生体系などの局所
で、例えば、細胞レベルでの生理学的情報を生きたまま
(invivo)、その場(in situ)で、得ることが大変重
要となってきた。この目的のためには、電極を生体の目
的細胞の近傍に配置するか、刺入して、物理的、化学
的、電気的に刺激を与えて放出される応答物質や化学変
化の結果生成する特定の物質を選択して測定可能である
ことが要求される。
【0004】バイオセンサーは生体分子や組織等が持つ
反応選択性を認識素子として利用し、そこで起こる物理
・化学的な変化を電極などのトランスデューサーを用い
て検出するものである。認識素子である酵素、細胞、微
生物等の固定化、および代謝物質、反応物質等の担持方
法の如何や、トランスデューサーの選択がセンサーの機
能を決定付けている。
反応選択性を認識素子として利用し、そこで起こる物理
・化学的な変化を電極などのトランスデューサーを用い
て検出するものである。認識素子である酵素、細胞、微
生物等の固定化、および代謝物質、反応物質等の担持方
法の如何や、トランスデューサーの選択がセンサーの機
能を決定付けている。
【0005】従来、こうしたボルタンメトリー用作用電
極としては、水銀滴下電極、静止水銀電極、白金、金、
金アマルガム、銅、炭素(カーボンファイバー、グラフ
ァイトペースト、パイログラファイト)等の基体材料が
検討されてきたが、これらの中で水銀電極がポーラログ
ラフ用電極として、またガラス状炭素が電気化学的検出
器用電極の主流になってきている。
極としては、水銀滴下電極、静止水銀電極、白金、金、
金アマルガム、銅、炭素(カーボンファイバー、グラフ
ァイトペースト、パイログラファイト)等の基体材料が
検討されてきたが、これらの中で水銀電極がポーラログ
ラフ用電極として、またガラス状炭素が電気化学的検出
器用電極の主流になってきている。
【0006】しかしながら、水銀は毒性があり、安全性
の点で問題であり、白金電極では、水素発生電位より負
側で使用できない上に前処理も難しい。金電極はハロゲ
ン化イオンに対して弱い。また、これらの電極は、金属
を素材とするためイオンが溶出し毒性があり生体系を害
するが、これに替わる良好な電極が無いため現在もその
使用を余儀なくされている。更に、グラファイトペース
トに認識素子を練り込んで使用する試みもなされている
が、分散の均質性に欠け、非個体であるため電極表面が
一定とならない欠点がある。
の点で問題であり、白金電極では、水素発生電位より負
側で使用できない上に前処理も難しい。金電極はハロゲ
ン化イオンに対して弱い。また、これらの電極は、金属
を素材とするためイオンが溶出し毒性があり生体系を害
するが、これに替わる良好な電極が無いため現在もその
使用を余儀なくされている。更に、グラファイトペース
トに認識素子を練り込んで使用する試みもなされている
が、分散の均質性に欠け、非個体であるため電極表面が
一定とならない欠点がある。
【0007】従来の個体電極の多くは、中実なので認識
素子は電極表面に膜として固定されていたので、認識素
子が劣化した場合は、再生が不能であった。発明者は、
先に表面及び内部に通ずる微細孔を多有する純粋な炭素
細線を作り、この細孔内に認識素子を含浸、吸着保持ま
たは化学修飾を施して成る炭素微小センサー電極を提案
した(特願平3−193719)。これは、微小センサ
ーとして良好に作動したが、微細孔径の制御不完全、微
細孔分布が不均一なため、折り取って再生した新しい断
面の表面積や、表面状態が毎回異なるので、その都度検
量線を求め直さなければならない不都合な点があった。
素子は電極表面に膜として固定されていたので、認識素
子が劣化した場合は、再生が不能であった。発明者は、
先に表面及び内部に通ずる微細孔を多有する純粋な炭素
細線を作り、この細孔内に認識素子を含浸、吸着保持ま
たは化学修飾を施して成る炭素微小センサー電極を提案
した(特願平3−193719)。これは、微小センサ
ーとして良好に作動したが、微細孔径の制御不完全、微
細孔分布が不均一なため、折り取って再生した新しい断
面の表面積や、表面状態が毎回異なるので、その都度検
量線を求め直さなければならない不都合な点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した電極材料の欠点を解決すべく、即ち、生体系に対し
て、電流、電圧の何れをも加えることができ、認識素子
の担持に悪影響を与えず、細孔径や細孔分布をはじめ規
則的配列の細孔構造の制御ができ、酵素や反応物質の物
理・化学的吸着に適する細孔径や、細胞や微生物のコロ
ニーの大きさや生育形態に適した細孔径が任意に設計可
能で、毒性を持たず(もし、生体内に残存しても安全で
あること)また、食品検査にも使用でき、認識素子の活
性を劣化させず、極く微小(微量)部分の電気化学的検
出を可能とする機械的強度を具備し、迅速測定を可能に
し、電極特性のバラツキが少なく、どの部位で折り取っ
てもデータの再現性があり、特殊な前処理を必要とせ
ず、安定に電極反応を測定できる安価なトランスデュー
サーとしての電極基体材料を提供することである。
した電極材料の欠点を解決すべく、即ち、生体系に対し
て、電流、電圧の何れをも加えることができ、認識素子
の担持に悪影響を与えず、細孔径や細孔分布をはじめ規
則的配列の細孔構造の制御ができ、酵素や反応物質の物
理・化学的吸着に適する細孔径や、細胞や微生物のコロ
ニーの大きさや生育形態に適した細孔径が任意に設計可
能で、毒性を持たず(もし、生体内に残存しても安全で
あること)また、食品検査にも使用でき、認識素子の活
性を劣化させず、極く微小(微量)部分の電気化学的検
出を可能とする機械的強度を具備し、迅速測定を可能に
し、電極特性のバラツキが少なく、どの部位で折り取っ
てもデータの再現性があり、特殊な前処理を必要とせ
ず、安定に電極反応を測定できる安価なトランスデュー
サーとしての電極基体材料を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため研究をはじめ、ガラス状炭素の持つ不浸透
性や機械的強度の高さ、および黒鉛の結晶端面(エッジ
面)が持つ電極反応活性に富み、電位窓が大きく、前処
理も容易であり、経時劣化せず安定性が高く、イオン溶
出せず毒性がない、等他の材料に無い極めて優れた性質
に着目し鋭意研究を重ねた結果、純粋なガラス状炭素の
単味材料、および/または、不浸透性を示すガラス状炭
素をマトリックスとした黒鉛複合炭素材料であって、長
さ方向に均一の細孔を有する電極を開発し、油や樹脂の
含浸を必要とせず、単独で不浸透性を持ち、機械的強度
が大きい、新しいガラス状炭素および/または、黒鉛/
ガラス状炭素複合炭素材料を用い、電極基体が目的に応
じた認識素子の大きさや特性に合わせた細孔径や細孔構
造を持つように、その成形方法を工夫することによって
前記課題を解決するに至った。
解決するため研究をはじめ、ガラス状炭素の持つ不浸透
性や機械的強度の高さ、および黒鉛の結晶端面(エッジ
面)が持つ電極反応活性に富み、電位窓が大きく、前処
理も容易であり、経時劣化せず安定性が高く、イオン溶
出せず毒性がない、等他の材料に無い極めて優れた性質
に着目し鋭意研究を重ねた結果、純粋なガラス状炭素の
単味材料、および/または、不浸透性を示すガラス状炭
素をマトリックスとした黒鉛複合炭素材料であって、長
さ方向に均一の細孔を有する電極を開発し、油や樹脂の
含浸を必要とせず、単独で不浸透性を持ち、機械的強度
が大きい、新しいガラス状炭素および/または、黒鉛/
ガラス状炭素複合炭素材料を用い、電極基体が目的に応
じた認識素子の大きさや特性に合わせた細孔径や細孔構
造を持つように、その成形方法を工夫することによって
前記課題を解決するに至った。
【0010】すなわち、本発明は次の通りである。 (1) 電極を構成する材料が、ガラス状炭素材料およ
び/またはガラス状炭素のマトリックス中に黒鉛が複合
され黒鉛結晶が一方向に配向している組織を有する黒鉛
/ガラス状炭素複合材料より成り、電極の中心部又はそ
の近傍から放射状に延びる軸線方向に沿うリブと外郭部
により形成される、電極の長さ方向について断面が常に
同じ形状である、同一の断面形状を有する異形中空炭素
電極。
び/またはガラス状炭素のマトリックス中に黒鉛が複合
され黒鉛結晶が一方向に配向している組織を有する黒鉛
/ガラス状炭素複合材料より成り、電極の中心部又はそ
の近傍から放射状に延びる軸線方向に沿うリブと外郭部
により形成される、電極の長さ方向について断面が常に
同じ形状である、同一の断面形状を有する異形中空炭素
電極。
【0011】(2) 不活性雰囲気中または非酸化性雰
囲気中で焼成するとガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有
機物、および/または該ガラス状の難黒鉛化性炭素を残
す有機物中に結晶がよく発達した黒鉛微粉末を高度に分
散複合させた組成物を、個々の多数のダイス孔より近接
して押し出されたひも状体が側面密着して予め設計され
た断面形状を形成するように穿孔した押し出し成形用ダ
イを用い、異形連続中空成形を行って所定の電極形状に
成形延伸し、有機電極基体を得る。次いで該有機電極基
体を酸化性雰囲気中で酸化し、更に非酸化性雰囲気中で
焼成炭素化することを特徴とする電極の中心部又はその
近傍から放射状に延びる軸線方向に沿うリブと外郭部に
より形成される、長さ方向について断面が常に同じ形状
である異形中空炭素電極の製造方法。
囲気中で焼成するとガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有
機物、および/または該ガラス状の難黒鉛化性炭素を残
す有機物中に結晶がよく発達した黒鉛微粉末を高度に分
散複合させた組成物を、個々の多数のダイス孔より近接
して押し出されたひも状体が側面密着して予め設計され
た断面形状を形成するように穿孔した押し出し成形用ダ
イを用い、異形連続中空成形を行って所定の電極形状に
成形延伸し、有機電極基体を得る。次いで該有機電極基
体を酸化性雰囲気中で酸化し、更に非酸化性雰囲気中で
焼成炭素化することを特徴とする電極の中心部又はその
近傍から放射状に延びる軸線方向に沿うリブと外郭部に
より形成される、長さ方向について断面が常に同じ形状
である異形中空炭素電極の製造方法。
【0012】(3) マトリックスを構成するガラス状
炭素となる有機物中に、ピッチ類を乾留して炭素残渣を
高め、かつ難黒鉛化性を付与した炭素残渣収率75%以
上、95%以下のメソフェースピッチを複合して難黒鉛
化性炭素を残す有機物として共炭化することを特徴とす
る前項(2)に記載の異形中空炭素電極の製造方法。
炭素となる有機物中に、ピッチ類を乾留して炭素残渣を
高め、かつ難黒鉛化性を付与した炭素残渣収率75%以
上、95%以下のメソフェースピッチを複合して難黒鉛
化性炭素を残す有機物として共炭化することを特徴とす
る前項(2)に記載の異形中空炭素電極の製造方法。
【0013】(4) 黒鉛微粉末が、黒鉛ウイスカ、高
配向性気相熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒鉛、天
然黒鉛、人造黒鉛より成る群より選ばれた少なくとも一
種である前項(2)に記載の異形中空炭素電極の製造方
法。
配向性気相熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒鉛、天
然黒鉛、人造黒鉛より成る群より選ばれた少なくとも一
種である前項(2)に記載の異形中空炭素電極の製造方
法。
【0014】(5) 焼成、炭素化が不活性雰囲気中ま
たは非酸化性雰囲気中で500〜2,500℃の温度に
加熱処理するものである前項(2)に記載の異形中空炭
素電極の製造方法。
たは非酸化性雰囲気中で500〜2,500℃の温度に
加熱処理するものである前項(2)に記載の異形中空炭
素電極の製造方法。
【0015】マトリックス炭素を焼成する、不活性雰囲
気中または非酸化性雰囲気中で焼成するとガラス状の難
黒鉛化性炭素を残す有機物とは、三次元架橋を持つ有機
樹脂材料や、固相炭化する天然有機材料等であり具体的
には、有機高分子物質及び、そのモノマー・オリゴマー
類、タール・ピッチ類、乾留ピッチ類、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂の初期重合体類、等の内の一種または、二
種以上の混合物である。
気中または非酸化性雰囲気中で焼成するとガラス状の難
黒鉛化性炭素を残す有機物とは、三次元架橋を持つ有機
樹脂材料や、固相炭化する天然有機材料等であり具体的
には、有機高分子物質及び、そのモノマー・オリゴマー
類、タール・ピッチ類、乾留ピッチ類、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂の初期重合体類、等の内の一種または、二
種以上の混合物である。
【0016】ここで、有機高分子物質としては、後記す
る熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂以外の物質では、リ
グニン、セルロース、トラガントガム、アラビアガム、
天然ガム及びその誘導体、糖類、キチン、キトサン等の
ごとき縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持つ化合物
及び、ナフタレンスルフォン酸のホルマリン縮合物、ジ
ニトロナフタレン、ピレン、ピラントロン、ビオラント
ロン、ベンゾアントロン等から誘導されるインダンスレ
ン系建染染料及びその中間体である。
る熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂以外の物質では、リ
グニン、セルロース、トラガントガム、アラビアガム、
天然ガム及びその誘導体、糖類、キチン、キトサン等の
ごとき縮合多環芳香族を分子の基本構造内に持つ化合物
及び、ナフタレンスルフォン酸のホルマリン縮合物、ジ
ニトロナフタレン、ピレン、ピラントロン、ビオラント
ロン、ベンゾアントロン等から誘導されるインダンスレ
ン系建染染料及びその中間体である。
【0017】熱可塑性樹脂類としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビリニデン、後塩
素化ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、等の通常の熱可塑性樹脂及びポリフェニレ
ンオキサイド、ポリパラキシレン、ポリスルフォン、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾー
ル、ポリオキサジアゾール、等の耐熱性熱可塑性樹脂を
用い炭素前駆体化処理として、酸化架橋したものであ
る。
ル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビリニデン、後塩
素化ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体、等の通常の熱可塑性樹脂及びポリフェニレ
ンオキサイド、ポリパラキシレン、ポリスルフォン、ポ
リイミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾー
ル、ポリオキサジアゾール、等の耐熱性熱可塑性樹脂を
用い炭素前駆体化処理として、酸化架橋したものであ
る。
【0018】熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、コプナ樹脂
(縮合多環芳香族がP‐キシリレン結合で多数連結され
た巨大分子)、等が用いられ加熱により、流動すると共
に、分子間架橋を生じ三次元化して硬化し、特別の炭素
前駆体処理を行うことなく高い炭素残渣収率を示すもの
である。
フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、コプナ樹脂
(縮合多環芳香族がP‐キシリレン結合で多数連結され
た巨大分子)、等が用いられ加熱により、流動すると共
に、分子間架橋を生じ三次元化して硬化し、特別の炭素
前駆体処理を行うことなく高い炭素残渣収率を示すもの
である。
【0019】ピッチ類としては、石油ピッチ、コールタ
ールピッチ、アスファルト、及び、これらのピッチ類や
合成樹脂などの炭化水素化合物の乾留ピッチ(400℃
以下の処理物で、炭素残渣収率が75%〜95%)に酸
化処理などの難黒鉛化処理を施したものである。
ールピッチ、アスファルト、及び、これらのピッチ類や
合成樹脂などの炭化水素化合物の乾留ピッチ(400℃
以下の処理物で、炭素残渣収率が75%〜95%)に酸
化処理などの難黒鉛化処理を施したものである。
【0020】本発明において、マトリックス炭素の出発
原料である有機物材料に複合して用いられる黒鉛微粉末
について説明を加える。電極反応を良好に行わせるに
は、高度に発達した黒鉛の結晶端面(エッジ面)が電極
の反応面に垂直に整列するように組織配向した複合炭素
材料を作成することが重要である。それ故、黒鉛ウイス
カ、高配向性気相熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒
鉛、結晶質天然黒鉛が好ましく用いられる。黒鉛微粉末
の粒度は、目的とする電極の直径によっても異なるが、
最大径が数μm以下であることが好ましい。
原料である有機物材料に複合して用いられる黒鉛微粉末
について説明を加える。電極反応を良好に行わせるに
は、高度に発達した黒鉛の結晶端面(エッジ面)が電極
の反応面に垂直に整列するように組織配向した複合炭素
材料を作成することが重要である。それ故、黒鉛ウイス
カ、高配向性気相熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒
鉛、結晶質天然黒鉛が好ましく用いられる。黒鉛微粉末
の粒度は、目的とする電極の直径によっても異なるが、
最大径が数μm以下であることが好ましい。
【0021】本願発明のガラス状炭素のみによる異形連
続中空構造を持つ炭素電極の製造方法について説明す
る。ガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機物として、上
記の天然高分子物質、合成高分子物質、熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂、ピッチ類等のうち一種又は、二種以上を
適宜選択して出発原料とし、必要に応じて溶剤や可塑
剤、硬化剤を加えヘンシェルミキサー等で粉体分散を十
分に行い、加圧ニーダーまたは二本ロール等の混練機を
用いて、十分に混合分散を施し、ペレタイザーにより顆
粒化し成形用組成物とする。
続中空構造を持つ炭素電極の製造方法について説明す
る。ガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機物として、上
記の天然高分子物質、合成高分子物質、熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂、ピッチ類等のうち一種又は、二種以上を
適宜選択して出発原料とし、必要に応じて溶剤や可塑
剤、硬化剤を加えヘンシェルミキサー等で粉体分散を十
分に行い、加圧ニーダーまたは二本ロール等の混練機を
用いて、十分に混合分散を施し、ペレタイザーにより顆
粒化し成形用組成物とする。
【0022】次に、ガラス状炭素をマトリックスとし
た、黒鉛/ガラス状炭素複合炭素材料による異形連続中
空構造を持つ炭素電極の製造方法について説明する。ガ
ラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機物として、上記の天
然高分子物質、合成高分子物質、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂、ピッチ類等のうち一種又は、二種以上を適宜選
択して出発原料とし、これに結晶が高度に発達した前記
の黒鉛の微粉末を混合し、必要に応じて溶剤や可塑剤、
硬化剤を加えヘンシェルミキサー等で粉体分散を十分に
行い、
た、黒鉛/ガラス状炭素複合炭素材料による異形連続中
空構造を持つ炭素電極の製造方法について説明する。ガ
ラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機物として、上記の天
然高分子物質、合成高分子物質、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂、ピッチ類等のうち一種又は、二種以上を適宜選
択して出発原料とし、これに結晶が高度に発達した前記
の黒鉛の微粉末を混合し、必要に応じて溶剤や可塑剤、
硬化剤を加えヘンシェルミキサー等で粉体分散を十分に
行い、
【0023】高密度化や組織の表面平滑性の付与等の必
要に応じては、上記組成に炭素残渣収率の高い乾留ピッ
チを配合し、これに可塑剤、溶剤等を添加し、加圧ニー
ダーまたは二本ロール等の高度に剪断力が掛けられる混
練機を用いてメカノケミカル反応を誘起させ十分に混合
分散を施し、ペレタイザーにより顆粒化して成形用組成
物とする。
要に応じては、上記組成に炭素残渣収率の高い乾留ピッ
チを配合し、これに可塑剤、溶剤等を添加し、加圧ニー
ダーまたは二本ロール等の高度に剪断力が掛けられる混
練機を用いてメカノケミカル反応を誘起させ十分に混合
分散を施し、ペレタイザーにより顆粒化して成形用組成
物とする。
【0024】この成形用組成物を図2に示すような、予
め設計された断面形状に穿孔した押し出し成形用ダイを
用い、スクリュー式やプランジャー式等の押出機により
所望の直径に異形連続中空成形を行う、この時、多数の
個々のダイス孔より近接して押出されたひも状体が側面
密着して、リブ状壁のような予め設計された所定の横断
面を持つ細線形状に成形し、有機電極基体を得る。電極
の中心部又はその近傍から放射状に延びる軸線方向に沿
うリブは図4に示すように必ずしも電極の中心部で結合
していなくてもよく、又図4の上の3個で明らかなよう
に直線的に中心部を指向していなくてもよいことは勿論
である。
め設計された断面形状に穿孔した押し出し成形用ダイを
用い、スクリュー式やプランジャー式等の押出機により
所望の直径に異形連続中空成形を行う、この時、多数の
個々のダイス孔より近接して押出されたひも状体が側面
密着して、リブ状壁のような予め設計された所定の横断
面を持つ細線形状に成形し、有機電極基体を得る。電極
の中心部又はその近傍から放射状に延びる軸線方向に沿
うリブは図4に示すように必ずしも電極の中心部で結合
していなくてもよく、又図4の上の3個で明らかなよう
に直線的に中心部を指向していなくてもよいことは勿論
である。
【0025】成形体の外径は、押し出し時の吐出速度と
引き取り速度との調整により延伸率を制御することによ
り任意に決定することが出来る。又この延伸によって図
2の近接した個々のひも状のものが側面同士結合され図
3の如き異形孔を有する一体中空体となる。
引き取り速度との調整により延伸率を制御することによ
り任意に決定することが出来る。又この延伸によって図
2の近接した個々のひも状のものが側面同士結合され図
3の如き異形孔を有する一体中空体となる。
【0026】有機電極基体が、ガラス状炭素化する有機
物単味で成る場合は、焼成に先立って成形体を98%濃
硫酸中に浸漬し、減圧して連続中空孔内部に濃硫酸を完
全に充填してから取り出し、空気中で180℃まで5℃
/hrで徐々に昇温し、プリカーサー(炭素前駆体)処理
工程を終了する。
物単味で成る場合は、焼成に先立って成形体を98%濃
硫酸中に浸漬し、減圧して連続中空孔内部に濃硫酸を完
全に充填してから取り出し、空気中で180℃まで5℃
/hrで徐々に昇温し、プリカーサー(炭素前駆体)処理
工程を終了する。
【0027】有機電極基体が、ガラス状炭素をマトリッ
クスとした黒鉛/ガラス状炭素複合炭素材料で成る場合
は、焼成に先立って成形体を空気中で180℃まで5℃
/hrで徐々に昇温し、プリ・カーサー(炭素前駆体)処
理工程を終了する。
クスとした黒鉛/ガラス状炭素複合炭素材料で成る場合
は、焼成に先立って成形体を空気中で180℃まで5℃
/hrで徐々に昇温し、プリ・カーサー(炭素前駆体)処
理工程を終了する。
【0028】プリ・カーサー(炭素前駆体)材料を、窒
素ガス中で昇温速度を制御しつつ1500℃迄徐々に加
熱して炭素化を終了させ目的とする、同一の断面形状を
有する異形中空炭素電極を得る。
素ガス中で昇温速度を制御しつつ1500℃迄徐々に加
熱して炭素化を終了させ目的とする、同一の断面形状を
有する異形中空炭素電極を得る。
【0029】目的によっては、更に真空中またはアルゴ
ン気相中で2200℃まで加熱処理を施し全体を緻密化
することも行われる。
ン気相中で2200℃まで加熱処理を施し全体を緻密化
することも行われる。
【0030】
【実施例】以下に実施例によって、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明は、この実施例によって何等限定
されるものではない。
に説明するが、本発明は、この実施例によって何等限定
されるものではない。
【0031】(実施例1)不活性雰囲気中または非酸化
性雰囲気中で焼成するとガラス状の難黒鉛化性炭素を残
す有機物として、塩素化塩化ビニル樹脂(日本カーバイ
ト社製 T−742)80重量%、プロピレンカーボネ
ート19重量%、ステアリン酸アミド1重量%、から成
る配合組成物をヘンシェルミキサー等で粉体分散を十分
に行い、加圧ニーダーを用いて130℃加熱下に混練し
た後、混練物を取り出してペレット製造機により、押し
出し成形用ペレットを得た。
性雰囲気中で焼成するとガラス状の難黒鉛化性炭素を残
す有機物として、塩素化塩化ビニル樹脂(日本カーバイ
ト社製 T−742)80重量%、プロピレンカーボネ
ート19重量%、ステアリン酸アミド1重量%、から成
る配合組成物をヘンシェルミキサー等で粉体分散を十分
に行い、加圧ニーダーを用いて130℃加熱下に混練し
た後、混練物を取り出してペレット製造機により、押し
出し成形用ペレットを得た。
【0032】このペレットをスクリュー型押出機で直径
40mmの図1(立面側面図)、図2(平面図)の断面形
状を持つダイスを用い、脱気を行いつつ130℃で3m
/秒の速度で押し出し、10倍に延伸し、これを枠に固
定して、98%濃硫酸中に浸漬し、減圧して連続中空孔
内部に濃硫酸を完全に充填してから取り出し、空気中で
180℃まで5℃/hで徐々に昇温し、プリ・カーサー
(炭素前駆体)線材とした。次に、この線材を窒素ガス
中で500℃までを10℃/時、500℃から1000
℃迄を50℃/時の昇温速度で昇温し、その後1500
℃迄を100℃/時で昇温し、1500℃で3時間保持
した後自然冷却して焼成を完了した。
40mmの図1(立面側面図)、図2(平面図)の断面形
状を持つダイスを用い、脱気を行いつつ130℃で3m
/秒の速度で押し出し、10倍に延伸し、これを枠に固
定して、98%濃硫酸中に浸漬し、減圧して連続中空孔
内部に濃硫酸を完全に充填してから取り出し、空気中で
180℃まで5℃/hで徐々に昇温し、プリ・カーサー
(炭素前駆体)線材とした。次に、この線材を窒素ガス
中で500℃までを10℃/時、500℃から1000
℃迄を50℃/時の昇温速度で昇温し、その後1500
℃迄を100℃/時で昇温し、1500℃で3時間保持
した後自然冷却して焼成を完了した。
【0033】得られた同一の断面形状を有する異形中空
炭素電極は、完全なガラス状炭素質で、組織の細孔直径
を、湯浅アイオニクス社製ポロシメーター(オートスキ
ャン−60)を用いて水銀圧入法により測定した結果、
最大一次細孔直径は20オングストロームであった。顕
微鏡観察の結果では、設計された10〜30μmの二次
細孔径を持つ規則的微細構造を維持していた。水中での
超音波洗浄によっても組織の破壊などは皆無であり、十
分な強度を持つものであった。
炭素電極は、完全なガラス状炭素質で、組織の細孔直径
を、湯浅アイオニクス社製ポロシメーター(オートスキ
ャン−60)を用いて水銀圧入法により測定した結果、
最大一次細孔直径は20オングストロームであった。顕
微鏡観察の結果では、設計された10〜30μmの二次
細孔径を持つ規則的微細構造を維持していた。水中での
超音波洗浄によっても組織の破壊などは皆無であり、十
分な強度を持つものであった。
【0034】(実施例2)電極のマトリックスカーボン
原料として、塩素化塩化ビニル樹脂(日本カーバイド社
製T−742)35重量%、フラン樹脂(日立化成社製
ヒタフランVF−302)50重量%、の混合樹脂系を
用い、これに天然黒鉛微粉末(日本黒鉛社製CSSP−
B平均粒度1μm)15重量%を複合した組成物100
重量%に対し、可塑剤としてジアリルフタレートモノマ
ー20重量%を添加して、ヘンシェル・ミキサーを用い
て分散した後、表面温度を120℃に保ったミキシング
用二本ロールを用いて十分に混練を繰り返してメカノケ
ミカル反応したシート状組成物を得、ペレタイザーによ
ってペレット化し成形用組成物を得た。
原料として、塩素化塩化ビニル樹脂(日本カーバイド社
製T−742)35重量%、フラン樹脂(日立化成社製
ヒタフランVF−302)50重量%、の混合樹脂系を
用い、これに天然黒鉛微粉末(日本黒鉛社製CSSP−
B平均粒度1μm)15重量%を複合した組成物100
重量%に対し、可塑剤としてジアリルフタレートモノマ
ー20重量%を添加して、ヘンシェル・ミキサーを用い
て分散した後、表面温度を120℃に保ったミキシング
用二本ロールを用いて十分に混練を繰り返してメカノケ
ミカル反応したシート状組成物を得、ペレタイザーによ
ってペレット化し成形用組成物を得た。
【0035】このペレットをスクリュー型押出機で直径
40mmの図5の断面形状を持つダイスを用い、脱気を行
いつつ130℃で5m/秒の速度で連続中空押し出し成
形を行い10倍に延伸した。これを枠に固定して、空気
中180℃で加熱されたエアー・オーブン中で10時間
処理してプリ・カーサー(炭素前駆体)線材とした。次
に、これを窒素ガス中で500℃までを10℃/時、5
00℃から1000℃迄を50℃/時の昇温速度で昇温
し、その後1500℃迄を100℃/時で昇温し、15
00℃で3時間保持した後自然冷却して焼成を完了し
た。
40mmの図5の断面形状を持つダイスを用い、脱気を行
いつつ130℃で5m/秒の速度で連続中空押し出し成
形を行い10倍に延伸した。これを枠に固定して、空気
中180℃で加熱されたエアー・オーブン中で10時間
処理してプリ・カーサー(炭素前駆体)線材とした。次
に、これを窒素ガス中で500℃までを10℃/時、5
00℃から1000℃迄を50℃/時の昇温速度で昇温
し、その後1500℃迄を100℃/時で昇温し、15
00℃で3時間保持した後自然冷却して焼成を完了し
た。
【0036】得られた同一の断面形状を有する異形中空
炭素電極は、黒鉛/マトリックスカーボン比30/70
で、組織の最大一次細孔直径は65オングストロームで
あった。電極特性としては、黒鉛結晶固有の電極反応を
行う一方、電解液の浸入に伴う電流値の増加は見られ
ず、実質的にガラス状炭素並の電解液不浸透性を示し
た。
炭素電極は、黒鉛/マトリックスカーボン比30/70
で、組織の最大一次細孔直径は65オングストロームで
あった。電極特性としては、黒鉛結晶固有の電極反応を
行う一方、電解液の浸入に伴う電流値の増加は見られ
ず、実質的にガラス状炭素並の電解液不浸透性を示し
た。
【0037】
【発明の効果】本発明の電極は、電極の中心部から放射
状に延び、軸線方向に沿うリブと、外郭部により形成さ
れる微細空間の断面が長さ方向について常に同じ形状で
ある異形連続中空構造であるから、種々の最適の炭素素
材を選択し得るし、又認識素子として使用する各種の酵
素、細胞、微生物、反応物質等の大きさや生育形態に適
した大きさや形状の細孔を有する担持電極とし得るし、
又それを高度な品質管理状態で得ることができる。
状に延び、軸線方向に沿うリブと、外郭部により形成さ
れる微細空間の断面が長さ方向について常に同じ形状で
ある異形連続中空構造であるから、種々の最適の炭素素
材を選択し得るし、又認識素子として使用する各種の酵
素、細胞、微生物、反応物質等の大きさや生育形態に適
した大きさや形状の細孔を有する担持電極とし得るし、
又それを高度な品質管理状態で得ることができる。
【0038】更にこの同一の断面形状を有する異形中空
炭素電極は、ガラス状炭素そのものでも作り得るし、又
ガラス状炭素並の不浸透性を有し黒鉛結晶のエッジ面が
示す電極反応活性をもった電極ともし得る。同一面積の
電極反応面を折り取るだけで、再生でき、表面状態が同
じなので、その都度検量線を求め直す必要もなく、新し
い電気化学計測用の炭素電極として最適であり、人体に
も無害である。
炭素電極は、ガラス状炭素そのものでも作り得るし、又
ガラス状炭素並の不浸透性を有し黒鉛結晶のエッジ面が
示す電極反応活性をもった電極ともし得る。同一面積の
電極反応面を折り取るだけで、再生でき、表面状態が同
じなので、その都度検量線を求め直す必要もなく、新し
い電気化学計測用の炭素電極として最適であり、人体に
も無害である。
【図1】実施例で用いられる異形中空成形用ダイスの立
面側面断面図である。
面側面断面図である。
【図2】実施例1で用いられた異形中空成形用ダイスの
平面断面図である。 A:リブ部の開口部、B:外郭部の開口部
平面断面図である。 A:リブ部の開口部、B:外郭部の開口部
【図3】図2のダイスで押出し、延伸し、一体化した電
極の横断面図である。
極の横断面図である。
【図4】図4は本願発明で得られる異形中空炭素電極の
種々の横断面の例を示したもので、断面の形状はこれら
に限定されるものではない。
種々の横断面の例を示したもので、断面の形状はこれら
に限定されるものではない。
【図5】実施例2で用いられた異形中空成形用ダイスの
平面断面図である。 A:リブ部の開口部、B:外郭部の開口部
平面断面図である。 A:リブ部の開口部、B:外郭部の開口部
【図6】図5のダイスで押出し、延伸し、一体化した電
極の横断面図である。
極の横断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 電極を構成する材料が、ガラス状炭素材
料および/またはガラス状炭素のマトリックス中に黒鉛
が複合され黒鉛結晶が一方向に配向している組織を有す
る黒鉛/ガラス状炭素複合材料より成り、電極の中心部
又はその近傍から放射状に延びる軸線方向に沿うリブと
外郭部により形成される、電極の長さ方向について断面
が常に同じ形状である、同一の断面形状を有する異形中
空炭素電極。 - 【請求項2】 不活性雰囲気中または非酸化性雰囲気中
で焼成するとガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機物、
および/または該ガラス状の難黒鉛化性炭素を残す有機
物中に結晶がよく発達した黒鉛微粉末を高度に分散複合
させた組成物を、個々の多数のダイス孔より近接して押
し出されたひも状体が側面密着して予め設計された断面
形状を形成するように穿孔した押し出し成形用ダイを用
い、異形連続中空成形を行って所定の電極形状に成形延
伸し、有機電極基体を得る。次いで該有機電極基体を酸
化性雰囲気中で酸化し、更に非酸化性雰囲気中で焼成炭
素化することを特徴とする電極の中心部又はその近傍か
ら放射状に延びる軸線方向に沿うリブと外郭部により形
成される、長さ方向について断面が常に同じ形状である
異形中空炭素電極の製造方法。 - 【請求項3】 マトリックスを構成するガラス状炭素と
なる有機物中に、ピッチ類を乾留して炭素残渣を高め、
かつ難黒鉛化性を付与した炭素残渣収率75%以上、9
5%以下のメソフェースピッチを複合して難黒鉛化性炭
素を残す有機物として共炭化することを特徴とする請求
項2に記載の異形中空炭素電極の製造方法。 - 【請求項4】 黒鉛微粉末が、黒鉛ウイスカ、高配向性
気相熱分解黒鉛(HOPG)、キッシュ黒鉛、天然黒
鉛、人造黒鉛より成る群より選ばれた少なくとも一種で
ある請求項2に記載の異形中空炭素電極の製造方法。 - 【請求項5】 焼成、炭素化が不活性雰囲気中または非
酸化性雰囲気中で500〜2,500℃の温度に加熱処
理するものである請求項2に記載の異形中空炭素電極の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026749A JPH06242053A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 同一の断面形状を有する異形中空炭素電極およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026749A JPH06242053A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 同一の断面形状を有する異形中空炭素電極およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06242053A true JPH06242053A (ja) | 1994-09-02 |
Family
ID=12201946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5026749A Withdrawn JPH06242053A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 同一の断面形状を有する異形中空炭素電極およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06242053A (ja) |
-
1993
- 1993-02-16 JP JP5026749A patent/JPH06242053A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000509 |