JPH0624170A

JPH0624170A - スクリーン印刷版用洗浄剤

Info

Publication number: JPH0624170A
Application number: JP4100442A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Kusano; 和夫草野; Tomio Kawauchi; 富雄川内
Original assignee: Sanyo Chemical Industries Ltd
Current assignee: Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date: 1992-03-25
Filing date: 1992-03-25
Publication date: 1994-02-01

Abstract

(57)【要約】【目的】スクリーン印刷版に付着したインクの汚れに
対して優れた洗浄性能を有し、環境汚染、毒性などの点
でも優れた非塩素系の超音波用洗浄剤を提供することに
ある。【構成】ポリアルキレングリコールモノアルキルエー
テルからなるスクリーン印刷版の超音波洗浄用洗浄剤。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スクリーン印刷版に付
着したインクの超音波洗浄用洗浄剤に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、スクリーン印刷版に付着している
インクを除去するための洗浄法としてはトリクロロエタ
ン、ジクロロエチレン等の塩素系溶剤を用い、超音波を
付与して洗浄する方法が用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
塩素系溶剤は臭気、環境破壊、人体への毒性があるとい
う問題があり、且つ、付着したインクの種類によっては
洗浄力が不十分である。本発明は、洗浄力に優れ、しか
も環境特性、毒性、臭気などの点でも満足しうるスクリ
ーン印刷版の超音波洗浄用洗浄剤を提供することを目的
とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究した結果、特定の非塩素系洗浄剤
がこの目的に合致するものであることを見出し本発明を
完成した。

【０００５】即ち、本発明は下記一般式（１）で表され
る化合物からなることを特徴とするスクリーン印刷版の
超音波洗浄用洗浄剤である。ＲＯ（Ｃ_nＨ_2nＯ）_mＨ（１）（式中、Ｒは炭素数１〜４のアルキル基、ｍは１〜４の
整数、ｎは２〜３の整数を表わす。）一般式（１）にお
いて、Ｒの炭素数１〜４のアルキル基の例としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピ
ル基およびｔｅｒｔ−ブチル基が挙げられる。これらの
うち、好ましいものはメチル基およびエチル基であり、
特にメチル基が好ましい。アルキル基の炭素数が４を越
えると洗浄性が悪くなる。式中のＣ_nＨ_2nＯは、オキシ
エチレン基および／またはオキシプロピレン基を表す
が、少なくともオキシエチレン基が含まれることが好ま
しい。ｍはエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド
の付加モル数を表し、通常１〜４の整数、好ましくは２
〜３である。ｍが２を越える場合エチレンオキシドおよ
び／またはプロピレンオキシドの付加形式は単独でも、
これらのランダム付加もしくはブロック付加でもよい。
ｍが４を越えるものは洗浄性が悪くなる。

【０００６】一般式（１）で示される化合物の例として
はジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチ
レングリコールモノブチルエーテル、エチレンプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレンプロピレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレンプロピレング
リコールモノプロピルエーテル、エチレンプロピレング
リコールモノブチルエーテル、ジエチレンプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレンプロピレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレンプロピレング
リコールモノプロピルエーテル、ジエチレンプロピレン
グリコールモノブチルエーテル、トリエチレンプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、トリエチレンプロピ
レングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレンプ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレ
ンプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレ
ンジプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレ
ンプロピレングリコールモノｔｅｒｔ−ブチルエーテル
などのグリコールエーテル類があげられる。

【０００７】本発明の洗浄剤は通常そのままで使用する
が、必要に応じて水を加えても良い。水の含有量は本発
明の洗浄剤の合計重量に基づいて、通常０〜５０重量
％、好ましくは０〜２０重量％である。５０重量％を越
えると洗浄性が悪くなる。本発明の洗浄剤はまた必要に
応じて、浸透性や湿潤性を与えるために例えば、ノニル
フェノールのエチレンオキシド付加物、オクチルフェノ
ールのエチレンオキシド付加物、フッ素系界面活性剤
（例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフ
ルオロアルキルエチレンオキシド付加物）等の界面活性
剤を加えることができる。好ましくはフッ素系界面活性
剤である。界面活性剤の含有量は、本発明の洗浄剤の合
計重量に基づいて、通常０〜８重量％、好ましくは０〜
５重量％である。８重量％をこえると被洗浄物に界面活
性剤が残留し汚れや腐食の要因となる。

【０００８】本発明の洗浄剤を用いてスクリーン印刷版
を洗浄するには、室温から１００℃、好ましくは３０〜
７０℃の本発明の洗浄剤に浸漬し、超音波により洗浄す
る。洗浄後、スクリーン版を引き上げそのまま乾燥する
か、水または加温した水ですすいだ後乾燥してもよい。

【０００９】

【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。尚、実施
例中％は特記しないかぎり重量％を示す。

【００１０】実施例１〜６、比較例１〜３（１）洗浄剤の準備下記処方の本発明の洗浄剤（ａ）〜（ｆ）および比較の
洗浄剤（ｇ）〜（ｉ）を準備した。本発明の洗浄剤（ａ）エチレンプロピレングリコールモノブチルエーテル１００％本発明の洗浄剤（ｂ）ジエチレンプロピレングリコールモノエチルエーテル９０％水１０％本発明の洗浄剤（ｃ）ジエチレングリコールモノメチルエーテル９０％水１０％本発明の洗浄剤（ｄ）ジエチレングリコールモノエチルエーテル９５％水５％本発明の洗浄剤（ｅ）エチレンプロピレングリコールモノメチルエーテル１００％本発明の洗浄剤（ｆ）エチレンジプロピレングリコールモノエチルエーテル９０％水１０％

【００１１】比較の洗浄剤（ｇ）１,１,１−トリクロロエタン１００％比較の洗浄剤（ｈ）ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテル１００％比較の洗浄剤（ｉ）ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル１００％

【００１２】（２）洗浄性試験２５０メッシュの紗張りのポリエステル製スクリーン印
刷版に下記インクＡ〜Ｆを別々に塗布し、２５℃で５分
間風乾して汚染板とした。インクＡ：アクリル系インクＢ：ポリエステル系インクＣ：エポキシ系インクＤ：ウレタン系インクＥ：ビニル系インクＦ：アクリル系上記各汚染板と、本発明の洗浄剤（ａ）〜（ｆ）および
比較の洗浄剤（ｇ）〜（ｉ）とを用い、各汚染板を各々
の洗浄剤中で４０℃で６０秒間超音波洗浄し、スクリー
ン印刷版のインクの付着状態を目視観察し、次の５段階
に評価した。結果を表１に示す。評価基準 ◎ ：インクが完全に洗浄された ○ ：インクが極わずかに残存した △ ：インクが薄く膜状上に残存した × ：インクが多く残存した ××：洗浄効果が見られなかった

【００１３】

【表１】

【００１４】

【発明の効果】本発明の洗浄剤は、インクの種類にかか
わらず従来の塩素系の洗浄剤と同等以上の洗浄力を有し
ており、非塩素系のため環境の破壊の恐れがなく、毒性
が低く、且つ臭気の点でも十分に満足し、スクリーン印
刷版に付着したインクの超音波洗浄に用いる洗浄剤とし
て極めて有用である。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】下記一般式（１）で表される化合物からな
ることを特徴とするスクリーン印刷版の超音波洗浄用洗
浄剤。ＲＯ（Ｃ_nＨ_2nＯ）_mＨ（１）（式中、Ｒは炭素数１〜４のアルキル基、ｍは１〜４の
整数、ｎは２〜３の整数を表す。）