JPH0624155Y2

JPH0624155Y2 - 誘導加熱調理器

Info

Publication number: JPH0624155Y2
Application number: JP1986109803U
Authority: JP
Inventors: 邦裕藤島
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1986-07-17
Filing date: 1986-07-17
Publication date: 1994-06-22
Anticipated expiration: 2001-07-17
Also published as: JPS6319796U

Description

【考案の詳細な説明】イ）産業上の利用分野本考案は誘導加熱調理器、特に誘導加熱調理器の駆動回
路用電源に関する。

ロ）従来の技術誘導加熱調理器は、直流電源と、この直流電源に接続さ
れた誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルに高周波電
流を生成するためのスイッチング素子と、から成り、ス
イッチング素子のＯＮ，ＯＦＦ動作により加熱コイルに
高周波電流を生成して高周波高番磁界を発生させ、この
加熱コイルに近接配置された金属性調理具を誘導加熱す
るものである。

ところで、従来この種調理器のスイッチング素子の駆動
電源は実開昭59-28997号の如く、誘導加熱コイルを１次
巻線として使用し、誘導加熱コイルと磁気的に結合した
２次巻線からの電圧を利用していた。一方、一般に駆動
回路電源としては±数Ｖから±10Ｖ程度の電圧が使用さ
れている。これはスイッチング素子として通常トランジ
スタが使われ、そのベース，エミッターの逆耐電圧が10
Ｖ以下の為である。

一方、誘導加熱コイルには数百Ｖの電圧が掛かっている
為、２次巻線の巻数は１〜２ターン程度と少なく、又誘
導加熱コイル自身は空心である為、磁束密度が場所によ
って著しく変化する。

ハ）考案が解決しようとする問題点誘導加熱コイルを１次巻線とし、それと磁気的に結合し
た２次巻線で電圧を取出す場合、相対位置によって２次
電圧が大きく変化する為、製造上で位置合せが難しく、
バラツキが大きくなると言う問題がある。

本考案は、インバータ回路を利用した安定した駆動回路
電源を簡単に得ることができる誘導加熱調理器を提供し
ようとするものである。

ニ）問題点を解決するための手段本考案は、スイッチング素子をＯＮ，ＯＦＦすることに
より、誘導加熱コイルに高周波電流を供給して高周波交
番磁界を発生し、この誘導加熱コイルに近接配置された
調理具を誘導加熱する誘導加熱調理器において、上記誘
導加熱コイルに並列に一次側巻線が接続された高周波降
圧トランスと、この高周波降圧トランスの２次側電圧を
整流平滑する整流平滑手段とを設け、この整流平滑手段
出力を上記スイッチング素子を駆動する駆動回路へ供給
するとともに、上記高周波降圧トランスの出力を上記ス
イッチング素子を制御する制御回路へＯＮタイミング用
として与える。

ホ）作用高周波降圧トランスを使用するため、誘導加熱コイルと
の位置関係は考慮しなくてすみ、トランス自体も小型の
ものが使用でき、またインバータ回路を一部利用するた
め、特別な高周波回路を必要としない。

更に、高周波降圧トランスの出力をスイッチング素子を
制御する制御回路へＯＮタイミング用として与えるた
め、ＯＮタイミング用回路を別途設ける必要がない。

ヘ）実施例第１図は本考案誘導加熱調理器の１実施例を示す回路図
であって、(1)は低周波商用電源、(2)は全波整流器、
(3)はチョークコイルでコンデンサ(4)と共にフィルター
回路を構成する。(5)は誘導加熱コイル、(6)は共振コン
デンサ、(7)はダンパーダイオード、(8)はスイッチング
トランジスタであって、このトランジスタ(8)をオン，
オフすることにより上記誘導加熱コイル(5)に高周波交
流電流が発生し、この誘導加熱コイル(5)に近接配置さ
れた、被加熱物を誘導加熱する。(9)は入力電流検知用
のカレントランスで入力制御を行う制御回路(13)にその
検知信号が送られる。(10)は低周波降圧トランスで制御
回路(13)の電流を供給する為、小容量としている。(11)
は整流器、(12)は平滑コンデンサを示し、制御回路(13)
の電源を形成している。(14)は出力設定用可変抵抗器、
(15)はスイッチングトランジスタ(8)を駆動する駆動回
路(16)に微少電流を流す為の制限抵抗、(17)は本考案の
主要構成要素である高周波降圧トランスで、スイッチン
グトランジスタ(8)の動作周波数と同じ高周波で駆動さ
れる。また、このトランス(17)出力はスイッチングトラ
ンジスタ(8)のＯＮタイミングを操るため、制御回路(1
3)へ与えられる。(18)(19)は高周波降圧トランス(17)の
２次側出力を整流する整流器、(20)(21)はこの整流器(1
8)(19)出力を平滑する平滑コンデンサであって、その平
滑電圧は駆動回路(16)へ与えられる。また、この駆動回
路(16)には抵抗(22)を介して制御回路(13)電源用の平滑
コンデンサ(12)から電圧が供給されていて、起動時のス
イッチングトランジスタ(8)のＯＮ電源としても利用さ
れる。

このような誘導加熱調理器において、誘導加熱コイル
(5)に調理具を近接配置して動作をさせると、制御回路
(13)は可変抵抗(14)の設定レベルに応じたＯＮ時間でＯ
Ｎ，ＯＦＦ信号を発し、駆動回路(16)はスイッチングト
ランジスタ(8)をＯＮ，ＯＦＦする。これに依り、誘導
加熱コイル(5)には第２図Ｉ_Ｌのような電流が流れ、こ
のとき加熱コイル(5)の端子間電圧は第２図Ｖ_Ｌのよう
になる。尚、このとき、ｔ_１〜ｔ_２はスイッチングトラ
ンジスタ(8)のＯＮ期間、ｔ_２〜ｔ_３は加熱コイル(5)と
共振コンデンサ(6)による共振期間、ｔ_３〜ｔ_４はダイ
オード(7)の導通期間である。このＶ_Ｌは高周波降圧ト
ランス(17)の一次側にも供給され、二次側から降圧され
た電圧が発せられる。制御回路(13)はこの電圧が負から
正に反転するタイミングを検知してＯＮ信号を出力し、
自励発振が続けられる。一方上記高周波降圧トランス(1
7)の二次側電圧は整流器(18)(19)で整流され、平滑コン
デンサ(20)(21)で平滑して駆動回路(16)の電源として利
用される。

ト）考案の効果以上述べた如く、本考案誘導加熱調理器は誘導加熱コイ
ルに並列に高周波降圧トランスを設け、その２次側電圧
をスイッチング素子を駆動するための電源として用いて
いるので、インバータ回路から駆動電源を採るのに２次
コイルの微妙な位置合わせをすることなく、付加する降
圧トランスも高周波であるので、小型のものになり、調
理器の大型化を招くことなく、駆動回路電源を簡単に形
成することができる。

更に、上記高周波降圧トランスの出力をスイッチング素
子を制御する制御回路へＯＮタイミング用として与える
ため、ＯＮタイミング用回路を別途設ける必要がなく、
構成簡単となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案誘導加熱調理器の回路ブロック図、第２
図は本考案誘導加熱調理器の動作波形図である。 (1)…低周波商用電源、(2)…全波整流器、(5)…誘導加
熱コイル、(6)…共振コンデンサ、(8)…スイッチングト
ランジスタ、(9)…カレントトランス、(10)…低周波降
圧トランス、(11)(18)(19)…整流器、(12)(20)(21)…平
滑コンデンサ、(13)…制御回路、(14)…出力設定用可変
抵抗器、(16)…駆動回路、(17)…高周波降圧トランス。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】スイッチング素子をＯＮ，ＯＦＦすること
により、誘導加熱コイルに高周波電流を供給して高周波
交番磁界を発生し、この誘導加熱コイルに近接配置され
た調理具を誘導加熱する誘導加熱調理器において、上記
誘導加熱コイルに並列に一次側巻線が接続された高周波
降圧トランスと、この高周波降圧トランスの２次側電圧
を整流平滑する整流平滑手段とを設け、この整流平滑手
段出力を上記スイッチング素子を駆動する駆動回路へ供
給するとともに、上記高周波降圧トランスの出力を上記
スイッチング素子を制御する制御回路へＯＮタイミング
用として与えることを特徴とした誘導加熱調理器。