JPH0624063B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0624063B2
JPH0624063B2 JP59069863A JP6986384A JPH0624063B2 JP H0624063 B2 JPH0624063 B2 JP H0624063B2 JP 59069863 A JP59069863 A JP 59069863A JP 6986384 A JP6986384 A JP 6986384A JP H0624063 B2 JPH0624063 B2 JP H0624063B2
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magnetic
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幹雄 岸本
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Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は短波長域において極めて高い出力が得られる
磁気テープなどの高密度記録用磁気記録媒体に関する。
〔背景技術〕
従来、短波長記録において高出力を得る手段として、磁
気記録媒体の垂直磁化成分を利用する方法が提案されて
いる。
その一例として針状磁性粉を磁性層面に対して垂直方向
に配向させる方法があるが、磁性塗料をテープなどの基
体上に塗布乾燥して磁性層を形成する際の厚み方向の収
縮によつて垂直配向せしめた磁性粉が面内に倒れ易いこ
とから、充分な垂直配向状態になりにくく、またこの方
法では磁性層の表面平滑性の悪化を避けられないという
欠点がある。
また、他の例として六方晶バリウムフエライトなどの磁
化容易軸が粒子板状面に垂直である板状六方晶フエライ
ト粉末を、該板状面が磁性層面に平行となるように配向
させることにより、磁化容易方向を磁性層面に対して垂
直とする方法も提案されている。この方法にて作製され
た磁気テープは、針状磁性粉を磁性層の面内方向に配向
させた従来汎用の磁気テープに比較して短波長域での出
力の向上が認められるが、まだ充分なものとはいえな
い。またこの方法において高出力化のために磁性層の保
磁力を大きく設定したとしても、出力向上には限界があ
つた。
〔発明の目的〕
この発明は短波長域において前記後者の提案方法にて得
られるものよりもさらに高い出力が得られる磁気記録媒
体を提供することを目的としている。
〔発明の概要〕
この発明者は、磁化容易軸が粒子板状面に垂直である板
状六方晶フエライト粉末を用いる前記後者の提案法をさ
らに改善して短波長域での出力方向を図るために鋭意研
究を重ねた結果、以下の如き知見を得た。すなわち、磁
性層の垂直磁化成分を大きくするためにその保磁力を高
く設定したとしても、磁気ヘツドに対して距離のある下
層部が磁化されにくくそのぶん垂直磁化成分の増大効果
が減衰して出力向上にはそれほど効果が認められないこ
と、また短波長域の出力については磁性層の表面側の垂
直磁化成分がとくに関与するものであることを見出し
た。
そして、上記知見をもとにしてさらに検討した結果、磁
性層を上下二層構造として上層側の保磁力が高くなるよ
うに上下層間に保磁力の差をつけることにより、短波長
域の出力にとくに関与する磁性層表面の垂直磁化成分が
大きくなり、また上層は高保磁力であつても磁気ヘツド
に近いことから容易に磁化されるとともに減磁されにく
い特徴が活かされ、しかも下層は磁気ヘツドから遠くて
も低保磁力であるため容易に磁化されて貢献度が高くな
り、これらにより短波長域で高い出力が得られることを
見出し、この発明を完成するに至つた。
すなわちこの発明は、上下二層構造の磁性層を備え、両
層共に磁化容易軸が粒子板状面に垂直である板状六方晶
フエライト粉末を磁性粉として含むとともに、この磁性
粉の磁化容易方向が磁性層面に垂直となるように配向さ
れ、かつ磁性層面に垂直方向の上層/下層の保磁力比が
1.1〜2.0であることを特徴とする磁気記録媒体に係る。
この発明において用いる磁化容易軸が粒子板状面に垂直
である板状六方晶フエライト粉末は、とくに単一粒子の
平均粒子径が0.03〜0.2μmのものが好適である。この
粒子径が大きくなりすぎると表面平滑性が低下し、逆に
小さくなりすぎると配向性が低下するので好ましくな
い。またこのフエライト粉末の保磁力としては400〜
2,000Oe(エルステツド)の範囲が好ましい。
このような板状六方晶フエライト粉末の代表的なものと
しては、種々の既知製法によつて得られるバリウムフエ
ライト粉末が挙げられる。その代表的製造法の一例を挙
げると次の通りである。
すなわち、塩化第二鉄1モルに対して塩化バリウム1/
6〜1/12モル、および塩化コバルト1/8〜1/5
0モルを溶解した混合水溶液と、4〜10モル程度の水
酸化アルカリを溶解した水溶液とを混合攪拌し、得られ
た懸濁液を所定時間放置したのち、オートクレーブ中で
加熱反応させ、生成粒子を水洗、脱水、乾燥し、さらに
空気中で高温下で加熱処理することにより、板状六方晶
のバリウムフエライト粉末が得られる。なお、この製造
法においては、とくに塩化コバルトのモル比を変化させ
ることにより、生成するバリウムフエライト粒子の保磁
力、飽和磁化量、角型化などの磁気特性を調整すること
ができる。
磁性層の形成は、通常の磁気テープなどの磁気記録媒体
と同様に適当なバインダ成分と磁性粉とを含む磁気塗料
を上層用と下層用とについてそれぞれ調製し、これらを
フイルム等の基体上に下層用の磁性塗料を先にして順次
塗布乾燥することによつて行う。ただし、この発明では
上下層共に上記塗布後の未乾燥状態下で塗布面に対して
垂直方向に磁界を印加する磁場配向を行う。すなわちこ
の磁場配向により板状六方晶フエライト粉末はその磁化
容易方向が磁性層面に垂直となるように配向する。
上層用および下層用の磁性塗料の上記バインダ成分とし
ては従来より磁気記録媒体用として知られる種々のもの
を使用でき、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、繊維素系樹脂、ポリ
ビニルブチラール、ポリアセタール、ポリイソシアネー
トなどを使用できる。また上下層用の磁性塗料には従来
より磁性塗料用として用いられている各種添加剤、たと
えば研摩剤、帯電防止剤、粘度調整剤などを必要に応じ
て配合してもよい。
かくて形成される二層構造の磁性層は、全体としての厚
みが1〜6μm程度、上層/下層の層厚比が通常0.1〜
1程度とされる。
この発明においては、上述のようにして形成された二層
構造の磁性層を、上層/下層の垂直方向の保磁力比が1.
1〜2.0、好適には1.1〜1.6程度とすることが必要であ
る。
上記保磁力比が1.1より小さくなると、記述した単一磁
性層に近くなり、保磁力を高めて垂直磁化成分を増大さ
せても下層部が磁化されにくくなつて効果が減衰するこ
とにより短波長域での出力の向上に限界がある。また上
記保磁力比を2.0より大きくする場合は、必然的に下層
側の磁性粉としてそれ自体の保磁力の低いものを使用せ
ねばならないため、下層側が出力の向上にほとんど寄与
しなくなるため不適当である。
このような上下層間の保磁力比の値は、主として上下各
層に用いる板状六方晶フエライト粉末の固有保磁力の大
小が最も大きく作用するが、これとともに各層の配向程
度すなわち磁場配向における垂直方向の印加磁界の強度
なども影響する。
〔発明の効果〕
この発明に係る磁気記録媒体は、磁性粉として板状六方
晶フエライト粉末を用いた二層構造の磁性層における上
層が下層より高い保磁力を有するため上層の高保磁力に
基づく大きな垂直磁化成分が出力向上に寄与するととも
に、上層が磁気ヘツドに近いことによりまた下層が低保
磁力であることにより共に磁化されやすく、しかも磁化
されやすい磁気ヘツド側が上層の高保磁力により減磁さ
れにくく、上下層の特性が全て活かされていることか
ら、単一磁性層に比較して短波長域でより高い出力を得
ることができる。
〔実施例〕
以下にこの発明の実施例および比較例を示す。なお、以
下において使用した磁性粉Ba−1、Ba−2、Ba−
3は次の方法によつて製造したものである。
〈磁性粉Ba−1〉 塩化第二鉄1モル、塩化バリウム1/8モル、塩化コバ
ルト1/40モルを1の水に溶解し、これを5モルの
水酸化ナトリウムを溶解した1の水酸化ナトリウム水
溶液中に加えて攪拌し、得られた懸濁液を1日放置した
のち、オートクレーブ中に入れて300℃にて2時間加
熱反応させ、続いて生成した粒子を水洗、脱水、乾燥し
たのち、空気中で800℃にて2時間加熱処理すること
により、板状六方晶のバリウムフエライト粉末を得た。
この粉末は単一粒子の平均粒子径0.15μm、保磁力1,22
0Oe、飽和磁化量58.6emu/g、角型比0.49であつた。
〈磁性粉Ba−2〉 上記磁性粉Ba−1の製造法における塩化コバルトの添
加量を1/20モルとし、また水酸化ナトリウムの使用
量を10モルとし、他の条件は同一にして板状六方晶の
バリウムフエライト粉末を得た。この粉末は平均単一粒
子径0.12μm、保磁力920Oe、飽和磁化量58.2emu/
g、角型比0.47であつた。
〈磁性粉Ba−3〉 上記磁性粉Ba−1の製造法における塩化コバルトの添
加量を1/30モルとし、他の条件は同一にして板状六
方晶のバリウムフエライト粉末を得た。この粉末は平均
単一粒子径0.13μm、保磁力1,110Oe、飽和磁化量58.
3emu/g、角型比0.46であつた。
実施例1 磁性粉Ba−1 …750重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 …125重量部 ポリウレタン …100重量部 ポリイソシアネート … 25重量部 ステアリン酸−n−ブチル … 15重量部 メチルイソブチルケトン …600重量部 トルエン …600重量部 上記成分をボールミル中で3日間混合分散して上層用の
磁性塗料を調製し、また上記成分中の磁性粉Ba−1に
かえて磁性粉Ba−2を用いて他成分は全く同様にして
下層用の磁性塗料を調製した。
つぎに、厚さ12μmのポリエステルベースフイルム上
に下層用の磁性塗料を乾燥厚みが3μmとなるように塗
布したのち、未乾燥状態下でN−S磁石を用いて塗布面
に垂直方向の磁場(4,000Oe)を印加して磁場配向処
理を施し、乾燥した。この上に上層用の磁性塗料を乾燥
厚みが1μmとなるように、つまり磁性層の全厚が4μ
mとなるように塗布したのち、上記同様に垂直方向の磁
場(5,000Oe)を印加して磁場配向処理を施し、乾燥
後、表面平滑処理を行い、所定の幅に裁断して磁気テー
プを作製した。
実施例2 実施例1における上層用の磁性粉Ba−1の代わりに磁
性粉Ba−3を同量使用した以外は、実施例1と同様に
して磁気テープを作製した。
比較例1 実施例1における上層用の磁性塗料だけを用いて乾燥厚
みが4μmとなるようにポリエステルベースフイルム上
に塗布したのち、実施例1に準じて垂直方向の磁場配向
処理、表面平滑処理を行い、磁気テープを作製した。
比較例2 実施例2における上層用の磁性塗料だけを用いて乾燥厚
みが4μmとなるようにポリエステルベースフイルム上
に塗布したのち、実施例2に準じて垂直方向の磁場配向
処理、表面平滑処理を行い、磁気テープを作製した。
比較例3 実施例1における下層用の磁性塗料だけを用いて乾燥厚
みが4μmとなるようにポリエステルベースフイルム上
に塗布したのち、実施例1に準じて垂直方向の磁場配向
処理、表面平滑処理を行い、磁気テープを作製した。
比較例4 実施例1における上層用の磁性塗料を下層用とし、同下
層用の磁性塗料を上層用とした以外は、実施例1と同様
にして磁気テープを作製した。
以上の実施例および比較例にて得られた磁気テープにつ
いて、磁性層面に対して垂直方向の保磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度、角型比を測定した。また0.5μmの
記録波長における最大出力レベル(M.O.L)を測定
した。これらの結果を下記表に示す。
なお、上記角型比は、反磁界係数を4πと考えてヒシテ
リシス曲線上で作図し、反磁界の影響を補正したのちの
値である。また最大出力レベルは、比較例1の磁気テー
プの値を基準(0)とし、これに対する差すなわち相対
値にて示した。
上表の結果から明らかなように、磁性層を上下二層構造
として上層を下層よりも高保磁力としたこの発明に係る
磁気テープ(実施例1,2)は、上下各層同じものから
なる単一磁性層を有する磁気テープ(比較例1,2,
3)およびこの発明とは逆に下層が上層よりも高保磁力
である上下二層構造の磁性層を有する磁気テープ(比較
例4)よりも短波長域で高い出力が得られている。
したがつて、これらの結果から、磁性層が単一層である
場合は、その垂直方向の保磁力をたかめることによりあ
る程度短波長域での出力は向上するがそれには限界があ
るのに対し、この発明のような二層構造とすれば上下各
層の特性が有効に機能することにより上記限界を越えて
高い出力が得られるものであることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下二層構造の磁性層を備え、両層共に磁
    化容易軸が粒子板状面に垂直である板状六方晶フエライ
    ト粉末を磁性粉として含むとともに、この磁性粉の磁化
    容易方向が磁性層面に垂直となるように配向され、かつ
    磁性層面に垂直方向の上層/下層の保磁力比が1.1〜2.0
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
JP59069863A 1984-04-06 1984-04-06 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH0624063B2 (ja)

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