JPH06239974A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents

半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置

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JPH06239974A
JPH06239974A JP3008193A JP3008193A JPH06239974A JP H06239974 A JPH06239974 A JP H06239974A JP 3008193 A JP3008193 A JP 3008193A JP 3008193 A JP3008193 A JP 3008193A JP H06239974 A JPH06239974 A JP H06239974A
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epoxy resin
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semiconductor
semiconductor device
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JP3008193A
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Keisaburo Yamaguchi
桂三郎 山口
Tatsunobu Uragami
達宣 浦上
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(I)で表されるフェノール樹脂を硬
化剤として含有するエポキシ樹脂組成物およびこれを用
いた半導体装置。 【効果】 耐湿性、接着性に優れるエポキシ樹脂組成物
と、これを用いた信頼性の高い半導体装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は耐熱性、耐湿性、接着
性、作業性および機械的強度に優れた半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物、および、それを用いて半導体素子を封
止した信頼性に優れる半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トランジスター、IC、LSI等の半導
体素子は、従来からセラミックパッケージ等によって封
止され、半導体装置化されていたが、最近ではコスト、
量産性の観点から、プラスチックパッケージを用いた樹
脂封止が主流になっている。この種の樹脂封止には、従
来からエポキシ樹脂が使用されており良好な成績を収め
ている。しかしながら、半導体分野の技術革新によって
集積度の向上とともに素子サイズの大形化、配線の微細
化が進み、パッケージも小形化、薄形化する傾向にあ
り、これに伴って封止材料に対してより以上の信頼性、
即ち、得られる半導体装置の熱応力の低減、耐湿信頼
性、耐熱衝撃試験に対する信頼性等の向上が要望されて
いる。
【0003】従来、このような封止樹脂としては、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂とフェノールノ
ボラック樹脂を硬化剤とする組み合わせが主流であっ
た。しかしながら、近年、電子部品のプリント配線板へ
の高密度実装化が進むにつれ、電子部品は、従来のピン
挿入型パッケージから、表面実装型のパッケージが主流
になってきている。IC、LSIなどの表面実装型IC
は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために、薄
型、小型のパッケージになっており、素子のパッケージ
に対する占有体積が大きくなり、パッケージの肉厚は非
常に薄くなってきた。さらに、これらのパッケージは、
従来のピン挿入型のものと実装が異なっている。即ち、
ピン挿入型パッケージは、ピンを配線板に挿入した後、
配線板裏面からはんだ付けを行うために、パッケージが
直接高温にさらされることがなかった。
【0004】しかし、表面実装型ICは、配線板表面に
仮止を行い、はんだバスやリフロー装置などで処理され
るため、直接はんだ付け温度にさらされる。この結果、
ICパッケージが吸湿した場合、はんだ付け時に吸湿水
分が急激に膨張し、パッケージをクラックさせてしま
う。現在、この現象が表面実装型ICに係わる大きな問
題となっている。現行のベース樹脂組成で封止したIC
パッケージでは、上記の問題が避けられないため、IC
を防湿梱包して出荷したり、配線板へ実装する前に予め
ICを十分乾燥して使用するなどの方法がとられてい
る。しかし、これらの方法は手間がかかり、コストも高
くなる。このような問題点を改良するため、ベース樹脂
のフェノール樹脂構造にナフタレン骨格やビフェニル骨
格のような嵩高い構造を導入する方法が試みられている
(特開平4−93320)、(特開平4−16491
7)。このような方法による耐湿性の改善効果は顕著で
あり、次世代半導体集積回路においては1つの候補素材
となることが予想される。
【0005】一方、ICパッケージを配線板に実装する
場合、IRリフローによる方法が現在のところ主流とな
っているが、この方法による適用温度は215℃程度が
一般的である。しかしながら、生産性の改善に伴い、は
んだ付け温度は240℃〜265℃とより高温度での処
理が求められており、このような高温度領域での使用に
おいては、前記公知の嵩高い骨格を有する構造のみでは
種々の問題点を全て解消しえるとはいえない。即ち、よ
り一層の耐熱性向上、耐湿性向上の他、接着強度の向上
も重要である。これは主として、ICパッケージにおけ
るシリコーンチップ、ダイパッドおよびリードフレーム
と封止樹脂との界面に発生する剥離やクラックの抑制に
効果的であるが、未だこれら公知の封止材料では耐熱
性、耐湿性、接着性、作業性等の諸性能に一長一短があ
り、総合的に優れた材料がないのが現状である。したが
って、種々の雰囲気において信頼性の高い高集積化した
半導体装置が求められているにもかかわらず、未だこの
課題を十分満足させるような装置は見出されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
高信頼性の半導体装置およびこの装置を得るための耐熱
性、耐湿性、接着性、作業性および機械的強度等の諸性
能が総合的に優れたエポキシ樹脂組成物を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、エポキシ樹脂硬化
剤として、トリシクロデカン環を連結基とし、嵩高いフ
ェノール構造を有するフェノール樹脂を用いることで前
記課題を達成しうることを見出し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(A)1分子中に2個以
上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂、(B)主たる成
分が一般式(I)(化3)で表されるフェノール樹脂、
および(C)50重量%以上の無機充填剤の三成分を含
有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物、ならびに、このエポキシ樹脂組成物を用いて半導体
素子を封止してなる半導体装置に関するものである。
【0008】
【化3】
【0009】本発明において用いられる(A)成分であ
る1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹
脂としては、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料とし
て一般に使用されているものであればよく、このような
エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂を始めとするフェノール類とアルデヒド類から得ら
れるノボラック樹脂をエポキシ化したもの、フェノー
ル、ナフトール類のキシリレン結合によるアラルキル樹
脂のエポキシ化物、フェノール−ジシクロペンタジエン
樹脂のエポキシ化物、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルF、ビスフェノールS、チオジフェノール、ビフェノ
ール、置換ビフェノール、ジヒドロキシナフタレンなど
のジグリシジルエーテル、フタル酸、ダイマー酸などの
多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応によって得られる
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニ
ルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソシアヌル
酸などのポリアミンとエピクロルヒドリンの反応によっ
て得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂などがあ
り、これらを適宜何種類でも併用することもできる。本
発明において用いられる(B)成分のフェノール樹脂と
しては、下記一般式(I)(化4)で表わされるフェノ
ール樹脂である。
【0010】
【化4】
【0011】この式において、Aはα−ナフトール、β
−ナフトール、o−フェニルフェノールまたはp−フェ
ニルフェノールから得られる二価基であり、繰り返し単
位nの数は0〜15の整数である。このようなフェノー
ル樹脂は、特願平3−113038号および特願平3−
263586号等に開示された方法で製造される。即
ち、ナフトール類またはフェニルフェノール類とジシク
ロペンタジエンとを酸触媒の存在下に反応させることに
より製造される。本発明の半導体封止用の材料として用
いるこれらのフェノール樹脂では、作業性や取扱いの面
から樹脂の平均分子量は420〜2000の範囲が好ま
しい。また、樹脂の軟化点をJIS−K−2548の環
球法軟化点測定装置で求めた場合、その軟化点は70〜
150℃の範囲、好ましくは70〜130℃の範囲であ
る。
【0012】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
およびそれを用いた半導体装置においては、上記(B)
成分であるフェノール樹脂をエポキシ樹脂の硬化剤に用
いることに特徴を有する。即ち、嵩高いフェノール化合
物と、同様に嵩高い連結基であるトリシクロデカン環か
ら成るフェノール樹脂を用いることによって、官能基密
度が通常のフェノールノボラック等に比べ大巾に小さく
なる。この結果、耐湿性の向上が達成される。一般に耐
湿性は官能基である水酸基密度の多少で影響を受ける
が、耐湿性の向上のみを意図すれば、架橋点の減少によ
り耐熱性が損なわれる。式(I)で表されるフェノール
樹脂を硬化剤に使用する本発明のエポキシ樹脂組成物の
硬化物においては、水酸基密度が小さいにもかかわらず
耐熱性が優れる。これは、分子内に剛直なナフタレン骨
格またはビフェニル骨格とトリシクロデカン環を有する
ことによるものと考えられる。また、接着性はリードフ
レームやチップとの密着あるいは無機充填剤界面との密
着による機械強度の向上に重要である。一般に脂環式構
造は接着性に優れることが知られているが、本発明のエ
ポキシ樹脂組成物では(B)成分のフェノール樹脂が脂
環式連結基であるトリシクロデカン環を有することか
ら、接着性も向上することが期待される。
【0013】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
前記(B)成分を硬化剤として用いるが、この場合、硬
化剤には(B)成分と共に、広く一般に用いられている
化合物を併用しても差つかえない。その場合、(B)成
分の割合は、全硬化剤の30wt%以上、好ましくは5
0wt%以上である。(B)成分と併用される一般の硬
化剤としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシ
レノール、レゾルシン、カテコール、ビスフェノール
A、ビスフェノールFなどのフェノール類とホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、サリチルアルデヒド等を、酸性触媒下
で縮合反応させて得られるノボラック型フェノール樹
脂、フェノール等のキシリレン結合によるアラルキル樹
脂、フェノール−ジシクロペンタジエン樹脂などがあ
り、これらは単独で、又は二種以上併用してもよい。エ
ポキシ化合物と全硬化剤との当量比は特に限定はされな
いが、0.5〜1.5が好ましい。
【0014】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物
では、無機充填剤(C)を必須成分として使用する。こ
の無機充填剤の使用量は全エポキシ樹脂組成物の50重
量%以上であるが、耐湿性や機械的強度向上の観点から
70重量%以上が特に好ましい。無機充填剤としては、
シリカ、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、タルク、ケイ
酸カルシウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、チタ
ンホワイト等の粉体、ガラス繊維、カーボン繊維等の繊
維体が例示される。これらの中で、熱膨張率と熱伝導率
の点から、結晶性シリカおよび/または溶融性シリカが
好ましい。更に、樹脂組成物の成形時の流動性を考える
と、その形状は球形、または球形と不定型の混合物が好
ましい。
【0015】本発明において、樹脂組成物を硬化させる
にあたっては、硬化促進剤を使用することが望ましい。
かかる硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、
2−メチル−4−エチルイミダゾール、2−ヘプタデシ
ルイミダゾール等のイミダゾール類、トリエタノールア
ミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等
のアミン類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホス
フィン、トリトリルホスフィン等の有機ホスフィン類、
テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、
トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート等のテ
トラフェニルボロン類、 1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,
0)ウンデセン−7およびその誘導体がある。これらの硬
化促進剤は、単独で用いても2種類以上を併用してもよ
く、また、これら硬化促進剤の配合は、エポキシ化物ま
たはエポキシ化合物および硬化剤の合計量100重量部
に対して0.01〜10重量部の範囲で用いられる。
【0016】本発明のエポキシ樹脂組成物においては、
機械的強度、耐熱性の点から各種の添加剤をも配合する
ことが望ましい。すなわち、樹脂と無機充填剤との接着
性向上の目的でカップリング剤を併用することが好まし
く、かかるカップリング剤としては、シラン系、チタネ
ート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系等
のカップリング剤が使用できる。その中でも、シラン系
カップリング剤が好ましく、特にエポキシ樹脂と反応す
る官能基を有するシラン系カップリング剤が最も好まし
い。かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N
−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリエトキシ
シラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、2−( 3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン等を挙げることができ、これらを単独、あるいは併用
して使用することができる。これらのシラン系カップリ
ング剤は、予め無機充填剤の表面に吸着あるいは反応に
より固定化されているのが好ましい。
【0017】また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂
組成物には、内部応力の低減のためにシリコーン化合物
を加えてもよい。このシリコーン化合物としては特開平
4−155940で開示されたような末端および分岐末
端にアミノ基、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基また
はシクロヘキセンオキサイド基を有するポリシロキサン
類が挙げられる。このようなシリコーン化合物の添加量
は全組成物に対して多くても5重量%であり、通常は
0.5〜3重量%の範囲である。更に、本発明の樹脂組
成物には、上記各成分の他、必要に応じて脂肪酸、脂肪
酸基、ワックスなどの離型剤、ブロム化物、アンチモ
ン、リン等の難燃剤、カーボンブラック等の着色剤等を
配合し、混合、混練してIC封止用の成形材料とするこ
とができる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物を用いて半導
体素子の封止を行う方法は、特に限定されるものではな
く、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法
によって行うことができる。このような方法によって得
られる半導体装置は、半田浸漬時における優れた耐クラ
ック性を有し、高集積度ICとして長期に亘る使用で安
定であり、そのため高信頼性が得られる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。 合成例1 攪拌器、温度計を装着した反応装置に、o−フェニルフ
ェノール323g(1.9モル)、および触媒としてト
リフルオロメタンスルホン酸0.75gを装入し、内温
を70℃に保った。つぎに、攪拌下でジシクロペンタジ
エン50.2g(0.38モル)を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、同温度で1時間保持したのち、150
℃に昇温して同温度で5時間熟成を行って反応を完結し
た。反応終了後、未反応のo−フェニルフェノールを真
空蒸留により除去し、残査の赤紫色樹脂を熱時に排出し
た。収量は152gで、樹脂の軟化点(JIS−K−2
548)は98℃であった。この樹脂の水酸基当量(g
/eq)は258であった。高速液体クロマトグラフィ
ーによる樹脂の組成(Area%)は、一般式(I)に
おけるn=0が65.1%、n=1が23.2%、n≧
2が9.7%、未反応原料が2.0%であった。
【0020】合成例2 攪拌器、温度計を装着した反応装置に、α−ナフトール
346.1g(2.4モル)および触媒としてトリフル
オロメタンスルホン酸0.77gを装入し、内温を10
0℃に保った。つぎに、攪拌下に、ジシクロペンタジエ
ン39.7g(0.3モル)を3時間かけて滴下した。
滴下終了後、同温度で1時間保持したのち、120℃に
昇温して同温度で8時間熟成を行ない、更に150℃ま
で昇温して3時間熟成を行って反応を完結した。反応終
了後、未反応のα−ナフトールを真空蒸留により除去
し、残査の暗赤紫色樹脂を熱時に排出した。収量は11
0gで、樹脂の軟化点(JIS−K−2548)は96
℃であった。この樹脂の水酸基当量(g/eq)は22
2であった。高速液体クロマトグラフィーによる樹脂の
組成(Area%)は、一般式(I)におけるn=0が
71.2%、n=1が22.7%、n≧2が4.5%、
未反応原料が1.6%であった。
【0021】実施例1〜2 フェノール樹脂(硬化剤)として、合成例1、2で製造
された各フェノール樹脂を用い、エポキシ樹脂として、
o−クレゾールノボラツク型エポキシ樹脂(商品名EO
CN−102S、(株)日本化薬製)、無機充填剤とし
て球形溶融シリカ(ハリミツクS−CO、(株)マイク
ロン製)と不定形溶融シリカ(ヒューズレックスRD−
8、(株)龍森製)の50/50(重量比)の混合物、
その他の添加物を表−1(表1)に示す配合(重量部)
で加え、温度100℃のミキシングロール機で3分間混
練を行ってエポキシ樹脂組成物を得た。この組成物を注
型加工し、得られた硬化物の物性を測定した。物性測定
用の試験片はトランスファー成形(180℃、30Kg
/cm2 、3min)により成形し、表−1に示す条件
で後硬化を行った。また、上記エポキシ樹脂組成物を用
いて、フラットパッケージ型半導体装置用リードフレー
ムの素子搭載部に半導体素子(10mm×10mm角)
を搭載した後、トランスファー成形(180℃、30K
g/cm2 、3min)により半導体装置を得た。この
半導体装置について、V.P.Sテスト(クラック発生
テスト)を行った。結果を表−1に示す。
【0022】比較例1 硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(商品名BRG
#558、(株)昭和高分子製)を使用した以外は、
実施例と同様にしてエポキシ樹脂組成物および半導体装
置を得た。これらの評価結果は表−1に示す。
【0023】なお、各種物性等の試験方法は以下の通り
である。 ・ガラス転移温度:TMA法(島津、TMA−DRW
DT−30で測定) ・曲げ強度、弾性率:JIS K−6911 ・煮沸吸水率:100℃で沸騰水中で2時間煮沸後の重
量増加を測定 ・V.P.Sテスト:試験用の半導体装置を65℃、9
5%の恒温恒湿槽に、168時間放置した後、直ちに2
40℃のフロナート液(住友スリーエム製、FC−7
0)に投入し、パッケージ樹脂にクラックが発生した半
導体の数を数えた。試験値を分数で示し、分子はクラッ
クの発生した半導体装置の数、分母は試験に供した半導
体装置の数である。 また、試験に供した添加剤およびエポキシ化物、硬化剤
は以下の通りである。 ・CIIZ:ウンデシルイミダゾール(四国ファインケ
ミカル製) ・無機充填剤:球形溶融シリカ(ハリミツクS−CO、
(株)マイクロン製)50重量部と不定型溶融シリカ
(ヒューズレックスRD−8、(株)龍森製)50重量
部の混合物 ・シランカップリング剤:(SZ−6083、東レダウコー
ニングシリコーン製) ・EOCN−102S:o−クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂(株)日本化薬製、エポキシ当量214 ・BRG #558:フェノールノボラック樹脂(株)
昭和高分子製、水酸基当量102
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の半導体装
置は嵩高い剛直な骨格を有するフェノール化合物と、脂
環構造の連結基から成る硬化剤を成分とするエポキシ樹
脂組成物を用いて樹脂封止されているため、吸湿後のI
Rリフローにおいてもパッケージクラックが生じない。
これは封止するための樹脂組成物が低吸湿性であり、高
い接着強度を有していることによる。このように、本発
明のエポキシ樹脂組成物およびこれを用いた半導体装置
は、電子材料分野での利用において高い信頼性が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/29 23/31

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に2個以上のエポキシ基
    を有するエポキシ樹脂、(B)主たる成分が一般式
    (I)(化1)で表されるフェノール樹脂 【化1】 (式中、Aは下記のいずれかの基(化2)を示し、 【化2】 nは0〜15の整数である)および(C)50重量%以
    上の無機充填剤の三成分を含有することを特徴とする半
    導体封止用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用
    いて半導体素子を封止してなる半導体装置。
JP3008193A 1993-02-19 1993-02-19 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 Pending JPH06239974A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011148923A1 (ja) * 2010-05-25 2011-12-01 日本化薬株式会社 硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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WO2011148923A1 (ja) * 2010-05-25 2011-12-01 日本化薬株式会社 硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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