JPH06239622A - ガラスの製造方法 - Google Patents

ガラスの製造方法

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JPH06239622A
JPH06239622A JP5301193A JP5301193A JPH06239622A JP H06239622 A JPH06239622 A JP H06239622A JP 5301193 A JP5301193 A JP 5301193A JP 5301193 A JP5301193 A JP 5301193A JP H06239622 A JPH06239622 A JP H06239622A
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sol
glass
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gel
fine particles
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JP5301193A
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Takahisa Fukuoka
荘尚 福岡
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/006Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels to produce glass through wet route

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  • Silicon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス内部の泡の残留、割れ、発泡を防ぎ、
所望の形状のガラス体を作製し、様々な光学特性を持つ
屈折率等の特性を分布させるために組成分布を有したガ
ラス体を容易に作製する。 【構成】 ゾルゲル法によりガラスを製造する。その
際、所望の粒度分散を有する微粒子を含むゾルを調製
し、微粒子に加速度をかけながらゲル化させる工程を設
け、その後に乾燥、焼結する。また、組成分布を有した
ガラスを製造する場合は、所望の組成を有し、所望の粒
度分散を有する微粒子を含むゾルを調製し、微粒子に加
速度をかけながらゲル化させる工程を設け、その後に乾
燥、焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゾルゲル法によるガラ
スの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガラスの製造方法には、ゾルゲ
ル法が知られている。この方法は、金属アルコキシド、
金属酸化物等の粒子および水ガラス等を用いて、溶液中
にコロイド粒子が分散したゾルを調製し、これをゲル化
後に乾燥、焼成する方法である。従来、この方法におい
て、焼成を容易にするためにシリカ微粒子を含んだゾル
を調製する方法(特公昭64−331号公報)、ゲルに
細孔径分布を付与する多孔質ガラスの作製方法が提案さ
れている(特開平2−175629号公報)。また、ガ
ラス内に屈折率分布を有したガラス体の製造方法(J.
Non−cryst.Solid.,85(1986)
244−246、特開平3−295818号公報)、屈
折率分布を付与する成分の原料の一部に金属アルコキシ
ドを用いる方法(特開昭61−183136号公報)お
よびゾルを回転してゲル化させる屈折率分布を有したガ
ラス体の作製方法が提案されている(特開昭60−14
5917号公報,特開昭64−513346号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のゾルゲル法
により大型のガラスを作製する場合、シリカ微粒子を含
んだゾルをゲル化させると、ゲル全体の細孔径が大きく
なり、ゲルの乾燥中に毛管力によるクラックが生じるこ
とがなくなった(作花済夫 著,ゾル−ゲル法の科学,
アグネ承風社,(1988)p41−43)。しかし、
ゲルの中心部と周辺部の細孔径の分布がほとんど同じで
あるために、焼結、無孔化が開始する温度はゲルのどの
部分をとっても同じであった。この際の焼結が開始され
るゲルの部分は、電気炉の温度分布によるところが大き
く、必ずしもゲルの中心部から焼結するわけではなく、
周辺部から焼結が起こった場合や、ゲル全体で焼結が起
こった場合には、−OH基の重合により生じたH2 Oが
ゲル外部に逃れることができず、内部の泡が残留した
り、ときには、発泡したり、バラバラに割れてしまった
りして所望の形状のものを作製することが困難であっ
た。
【0004】ゾルを回転しながらゲル化させて屈折率分
布を有したガラス体を作製する方法(特開昭60−14
5917号公報、特開昭64−5133号公報)では、
その実施例の方法によると、回転させて移動させる物質
は、溶液に添加したLi,Ge,Ti,Zr,Naなど
の金属アルコキシドの加水分解により生じたコロイド粒
子である。この粒子は、粒径がnmオーダーの非常に小
さな粒子であると考えられ、ゾル中を移動させるために
は非常に高速の回転を必要とする。かかる高速回転での
ゲル化は、ゲルの強度が低下するという問題点や、管状
のゲルしか得られないという不都合と、かかる不都合か
ら生ずる次の問題点、すなわち、中央の孔を潰すために
はかなりの高温を必要とし、組成の分布形状が崩れてし
まうという問題点があった。
【0005】さらに、この方法では、組成分布はコロイ
ド粒子を移動させて付与するので、移動距離が非常に重
要となる。コロイド粒子の粒径が単一であるとき、ゾル
中に均一に分散したコロイド粒子が遠心力によってゾル
中を距離aだけ移動したとすると、図3に示すように、
回転の中心から距離aの部分にはコロイド粒子は存在し
なくなり、容器の内部から距離aの部分からコロイド粒
子の量が急に増加することになる。したがって、所望の
組成分布とするときの条件設定が非常に困難であった。
J.Non−Cryst.Solid.,85(198
6)244−246、特開平3−295818号公報な
どの方法では、拡散現象を利用しているために、原理的
に元素の濃度分布は放物線状に限られており、種々の特
性を持つ屈折率分布を有したガラス体を作製することは
できなかった。
【0006】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので、ガラス内部の泡の残留、割れ、発泡を防
ぎ、所望の形状のガラス体を作製でき、様々な光学特性
を持つ屈折率等の特性を分布させるために組成分布を有
したガラス体を容易に作製するガラスの製造方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のガラスの製造方法は、ゾルゲル法によるガ
ラスの製造方法において、所望の粒度分散を有する微粒
子を含むゾルを調製し、微粒子に加速度をかけながらゲ
ル化させる工程を有し、その後に乾燥、焼結することと
した。また、組成分布を有したガラスを製造する場合
は、所望の組成を有し、所望の粒度分散を有する微粒子
を含むゾルを調製し、微粒子に加速度をかけながらゲル
化させる工程を有し、その後に乾燥、焼結することとし
た。
【0008】
【作用】微粒子を含んでいるゾルを、例えば回転させた
り、放置して沈降させたりして、ゾル中に分散している
微粒子に加速度を与えることにより、半径方向または上
下方向にゾル中に微粒子の粒径分布を付与する。微粒子
の密度が同じ場合は、例えば回転させると、(1)式に
示されるように、ゾルの周辺部程、粒径の大きな粒子が
集まり、中心部ほど粒径は小さくなる。
【0009】D=[18η0 ・ln(X2 /X1 )]/
[(ρ−ρ0 )・ω2 ・t] (1)
【0010】D(cm)は粒子径、t(s)は時間、η
0 (P)は溶媒の粘性係数、X1 (cm)は回転の中心
からの移動距離、X2 (cm)は回転の中心から壁面ま
での距離、ρ(g/cm3 )は粒子の密度、ρ0 (g/
cm3 )は溶媒の密度、ω(rad/s)は回転の角速
度である。なお、回転により加速度を与える場合は回転
開始をt=0とする。
【0011】沈降についても同様であり、上部ほど粒径
は小さくなり、下部ほど大きくなる。このときに、加え
る微粒子の粒度分散を所望のものとしておけば、非常に
精密な微粒子の粒径分布をゾル中に付与することができ
る。このように、微粒子の粒径分布がゾル中で、ある方
向での所望のものとなったところで、pH調整を行う
か、ゲル化するような条件下で予めゾル調整を行うか等
により、ゲル内のある方向に微粒子の粒径に分布をもっ
たゲルを得ることができる。すなわち、ゲル内における
ある方向への粒子の分布の固定は、ゾルが凝集して固化
するゲル化による。なお、ゲル化は、温度、pH、濃
度、添加物等により制御可能である。ゾル中の微粒子の
粒径分布は、ゾルがゲル化するまでの時間(ゲル化時
間)、ゾルの粘度、微粒子の粒径等を鑑みて、焼結性に
より決定される。さらに、微粒子の粒度分散において、
粒径に応じた微粒子の量を制御することによって、細か
くゲル中の微粒子の粒径分布を変化させることができ
る。
【0012】このゲルを乾燥焼結してガラスを作製する
が、一般にガラスおよびセラミックスの焼結は、粒子の
小さい、つまり体積の割に表面積の大きい粒子から焼結
するとされている。したがって、前述した微粒子の分布
をもったゲルは、中心部または上部から焼結することと
なり、焼結時に発生する水などのガスは、焼結していな
い部分を通ってゲルの外部に逃げることができる。この
ため、焼結時に割れてしまうことはなくなり、容易に所
望形状のガラスが得られる。
【0013】本発明によれば、上述の割れのない所望形
状のガラスを容易に得られるだけでなく、屈折率等の諸
物性に分布を有したガラス体を製造することができる。
これは、図1に示すように、微粒子の粒径とともに微粒
子の組成を変えることによって物性(この場合、屈折
率)を変化させることにより達成できる。図1のAは粒
子の径が小さくなるにつれて屈折率が高くなるような組
成を用いる場合、図1のBは逆の場合を概念的に示して
いる。例えば、凸状の屈折率分布を得る場合には、粒径
の大きな粒子を屈折率の低い組成、小さな粒子を屈折率
の高い組成、すなわち図1Bのような粒径−組成分散と
し、ゾルを回転させて所望の微粒子の分布形状にしてゲ
ル化させる。このとき、ゲルの半径方向の粒径の分布は
図2に示すようになる。このようにして、粒径の分布
が、そのまま組成分布に寄与するために、ゲル中に組成
分布を付与することができる。したがって、組成が分布
することにより、屈折率等の諸物性に分布を付与するこ
とができる。また、凸状の屈折率分布を得ることもで
き、この場合には、粒径の大きな粒子の屈折率を高く、
小さな粒子の屈折率を低くすればよい。これらのゲルを
乾燥焼結することにより、目的とする組成分布を有した
ガラス体が得られる。
【0014】このときの分布の形状は、凸状、凹状に制
限されているわけではなく、原理的には微粒子の種類、
粒径、量を制御することにより、変曲点を複数持つよう
な形状、ステップ形状、鋸歯形状は言うに及ばず、どの
ような形状に分布させることも可能である。また、ここ
では、例として屈折率について説明したが、ガラス中に
分布させる物性は屈折率に限られているわけではなく、
他の諸物性を制御することも可能であり、さらに、2以
上の諸物性、例えば屈折率と同時に分散を考慮して、微
粒子の種類、粒径、量を制御することにより、光学的に
優れた収差補正能力をもつ屈折率分布を有したガラス体
を製造することができる。さらに、焼結時の割れを防ぐ
ためには、微粒子の粒径とともに、融点、転移点、熱膨
張係数を変えることにより、微粒子の粒径以外でも焼結
温度の制御が可能である。
【0015】以上は、簡単に説明するために、密度が同
じ微粒子の場合について、粒径に注目してゲル中での微
粒子の粒径分布について述べたが、微粒子の粒径分布
は、前記(1)式より明らかなように、粒子の粒径だけ
でなく、密度、ゾルの粘度にも関係しており、微粒子の
表面電荷等、ゲル化の速度に関係する要因に鑑みて微粒
子に加える加速度は決定される。
【0016】このとき、ゾル中に含める微粒子は、どの
ような方法により作製したものでも制限されるものでは
なく、焼結したときにガラスに取り込まれるものであれ
ば特に制限されるものではない。例えば、金属アルコキ
シドを加水分解して得られた沈殿より作製したもの、ガ
ラスまたはゲルを粉砕したものであってもよく、酸化物
微粒子、ガラス微粒子、ゲル微粒子等を用いることがで
きる。これらの構成元素中には、F(フッ素)、N(窒
素)、C(炭素)を含んでいてもよく、必ずしも酸素原
子を含んでいる必要はない。これらの微粒子を分級など
して所望の粒度分布を持った微粒子としてゾルに添加し
て用いることができる。また、ここに示した以外の性質
をもガラス中に分布させることも、本発明では原理的に
何ら制限されるものではない。
【0017】ゾル中への微粒子の添加方法は特に制限は
されないが、微粒子を重力加速度により沈降させる場合
には、ゾルの上部に微粒子を添加したり、回転により微
粒子を移動させる場合には、ゾルの回転中心に微粒子を
添加すると、ゾル中の微粒子の分布を制御し易いので好
ましい。
【0018】また、ゾルを流し込んだ容器を回転させて
微粒子に加速度を与える場合に、重力加速度が働く場合
があるが、微粒子の沈降速度に対してゲル化速度が速け
れば、実質上沈降方向への加速度はないと考えてよい
が、ゲル化速度が遅い場合などは、回転軸を水平にする
などすればよい。ゾル調製時に、金属アルコキシドなど
の化合物を加水分解した時に生じたコロイド粒子と、所
望の粒径を持った粒子とが存在する場合、たとえば所望
の粒径を持った粒子の粒径がμmオーダー、コロイド粒
子の粒径がnmオーダーのときのように、これらの粒子
の受ける加速度に大きな差があるときには、コロイド粒
子は実質的に移動しないので、加速度を考慮する必要は
なく、μmオーダーの粒子についてのみ加速度を考慮す
ればよい。
【0019】
【実施例1】178mlのSi(OC2 5 4 と70
mlのエタノールに14mlの0.1規定塩酸を添加し
て1時間撹拌した。そこに、平均粒径が100nmのシ
リカ粒子22gと平均粒径が200nmのシリカ粒子2
2gと平均粒径が300nmのシリカ粒子22gをエタ
ノールおよび水に超音波により分散した溶液を添加し、
さらに超音波により均一に分散した。つぎに、アンモニ
ア水を添加して撹拌し、pHを5程度に調整して、微粒
子が分散したゾルを調製した。このゾルを円筒形の容器
に流し込み、水平に回転軸をとり、100r.p.m.
で回転させたところ、約2時間でゲル化し、ゲル中に微
粒子の粒度分布を付与したゲルを得た。このゲルの一部
を乾燥して焼結したところ、割れや泡のないガラスが得
られた。また、残りのゲルを用いて細孔径分布および焼
結温度を調べたところ、細孔径は中心部が小さく、周辺
部が大きかった。焼結温度は中心部で約1200℃、周
辺部で約1300℃で徐々に変化していた。
【0020】
【実施例2】実施例1と同様にして調製した微粒子を含
んだゾルを立方体の容器に流し込んだ。このゾルを10
℃に冷却し、衝撃を与えないように放置したところ、4
時間でゲル化し、ゲルの上部と下部で微粒子の粒度分布
を有したゲルが得られた。このゲルの一部を乾燥して焼
結したところ、割れや泡のないガラスが得られた。ま
た、残りのゲルを用いて細孔径分布および焼結温度を調
べたところ、細孔径は上部が小さく、下部が大きかっ
た。焼結温度は上部で約1200℃、下部で約1300
℃で徐々に変化していた。
【0021】[比較例1]平均粒径が200nmのシリ
カ粉のみを用いて実施例1と同様にして、ゾルを調製
し、加速度をシリカ粉に与えないようにしてゲル化させ
た。このゲルの一部を乾燥して焼結したところ、割れが
発生した。残りのゲルを用いて細孔径分布を測定したと
ころ、ゲルの部分によらず同一であった。
【0022】[比較例2]平均粒径が200nmのシリ
カ粉のみを用いて実施例1と同様にして、ゾルを調製
し、実施例1と同様にして加速度をシリカ粉に与えてゲ
ル化させた。このゲルの一部を乾燥して焼結したとこ
ろ、割れは発生しなかったが、微小な泡が残留した。残
りのゲルを用いて細孔径分布および焼結温度を測定した
ところ、細孔径分布は僅かにゲルの周辺部の方が中心部
より大きく、焼結温度も僅かに周辺部の方が中心部より
高かったが、所望の粒度分布を有したシリカ微粉でなけ
れば、所望の効果は得られなかった。
【0023】
【実施例3】59.1gのGe(OCH3 4 と12
6.2mlのSi(OC2 5 4 、172.8mlの
メタノールおよび10.2mlの1/100規定のHC
l水溶液を加えてあらかじめ部分加水分解した溶液を添
加し、さらに混合した。その後、72.0mlの1/1
00規定NH4 OH、198.7mlのイソプロパノー
ル混合溶液を滴下し、撹拌して加水分解し、ゾルを調製
した。このゾルを内径25mmのガラス容器内に流し込
み、平均粒径が5μmの30TiO2 ・70SiO2
成のガラス微粒子を20g、平均粒径が0.5μmの2
0TiO2 ・80SiO2 組成のガラス微粒子を20
g、平均粒径が0.1μmの10TiO2 ・90SiO
2 組成のガラス微粒子を20g、メタノール35.0m
lに超音波により分散した溶液をガラス容器の回転軸部
に静かに加えた。これを300r.p.m.で回転させ
て、ゲル中に微粒子の分布を有した湿潤ゲルを作製し
た。
【0024】このゲルを100℃まで乾燥を行い、電気
炉で1200℃まで焼結して、ガラス化したところ、割
れ、泡のない直径約10mmのガラスロッドが得られ
た。
【0025】このガラスロッドを切断して径方向のGe
とTiの分布をEPMAで測定したところ、信号強度
は、Tiは中心部が高く、周辺部が低いパラボリックな
形状、Geは平坦な形状を有しており、組成分布が付与
され、同時に周辺部が高く、中心部が低い屈折率分布が
付与されていた。
【0026】
【実施例4】平均粒径が0.2μmの30TiO2 ・7
0SiO2 組成のガラス微粒子を30g、平均粒径が
0.6μmの20TiO2 ・80SiO2 組成のガラス
微粒子を20g、平均粒径が2μmの10TiO2 ・9
0SiO2 組成のガラス微粒子を10g用い、実施例3
と同様にしてゾルを調製し、このゾルを内径25mmの
ガラス容器内に流し込み、300r.p.m.で回転さ
せて、ゲル中に微粒子の分布を有したゲルを作製した。
このゲルを100℃まで乾燥を行い、電気炉で1200
℃まで焼結して、ガラス化したところ、直径約10mm
の割れ、泡のないガラスロッドが得られた。
【0027】このガラスロッドを切断して径方向のGe
とTiの分布をEPMAで測定したところ、信号強度
は、Tiは中心部が高く、周辺部が低いパラボリックな
形状、Geは平坦な形状を有しており、組成分布が付与
され、同時に周辺部が低く、中心部が高い屈折率分布が
付与されていた。
【0028】
【実施例5】HClを含む濃度が1mol/lのほう酸
水溶液15mlと0.25mol/lの酢酸鉛水溶液6
0ml、0.5mol/lの硝酸鉛水溶液10mlに平
均粒径が1μmの30K2 O・70SiO2 組成のガラ
ス微粒子1.18gと平均粒径が0.7μmの0.33
5gの20K2 O・80SiO2 組成のガラス微粒子と
平均粒径が0.3μmの10K2 O・90SiO2 組成
の非晶質微粒子0.925gおよび平均粒径が0.1μ
mの5K2 O・95SiO2 組成のゲル微粒子0.92
5gを超音波により分散した溶液に、4.23mlのS
i(OCH3 4 と4.59mlとSi(OC2 5
4 を加え、加水分解してゾルを調製し、内径20mmの
円筒形ガラス容器内に流し込み、750r.p.m.で
回転、ゲル化させた。
【0029】このゲルの一部を濃度が5mol/lの硝
酸カリウム水溶液に浸漬後、アセトンに浸漬して微結晶
を沈殿させて濃度分布を付与した湿潤ゲルを得た。この
ゲルを100℃で乾燥し、600℃で焼結してガラス化
したところ、直径約7mmのガラスロッドが得られた。
【0030】このガラスロッドを切断して径方向のPb
とKの分布をEPMAで測定したところ、信号強度は、
Pbは中心部が高く、周辺部が低いパラボリックな形
状、Kは中心部が低く、周辺部が高い屈折率分布が付与
され、かつ熱膨張係数が径方向で一定となっていた。
【0031】なお、以上の説明中では焼成してガラスと
しているが、用途により必ずしもガラス化する必要はな
く、乾燥を行った多孔質ゲルおよび完全に焼結していな
い多孔質ガラスを製造することも何等原理的に制限され
るものではない。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明のガラスの製造方
法によれば、所望の形状を持ち、割れのない大型のガラ
ス、および従来では得ることのできなかった形状の組成
分布をガラス中に付与することが可能となり、これにと
もなって、所望の屈折率分布、熱膨張係数分布、ガラス
転移点分布などを持つガラス体など、ガラス中に種々の
特性が分布しているガラスを容易に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】微粒子の粒径と組成(屈折率)の関係を示す模
式図である。
【図2】ゲルの半径と微粒子の粒径(屈折率)の関係を
示す模式図である。
【図3】従来技術によるゲル中のコロイド粒子の分布を
示す図である。
【符号の説明】
A……粒径が大きくなるのに伴って組成を変え屈折率を
低くした場合 B……粒径が大きくなるのに伴って組成を変え屈折率を
高くした場合

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法によるガラスの製造方法にお
    いて、所望の粒度分散を有する微粒子を含むゾルを調製
    し、微粒子に加速度をかけながらゲル化させることを特
    徴とするガラスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記微粒子の組成が、その微粒子の粒径
    の変化とともに変化していることを特徴とする請求項1
    記載のガラスの製造方法。
JP5301193A 1993-02-18 1993-02-18 ガラスの製造方法 Withdrawn JPH06239622A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008197523A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Ricoh Opt Ind Co Ltd マイクロレンズ基板、そのマイクロレンズ基板を用いた液晶表示素子及び液晶プロジェクタ、並びにマイクロレンズ基板の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008197523A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Ricoh Opt Ind Co Ltd マイクロレンズ基板、そのマイクロレンズ基板を用いた液晶表示素子及び液晶プロジェクタ、並びにマイクロレンズ基板の製造方法

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