JPH0623927A - 積層樹脂フィルム - Google Patents

積層樹脂フィルム

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JPH0623927A
JPH0623927A JP17988292A JP17988292A JPH0623927A JP H0623927 A JPH0623927 A JP H0623927A JP 17988292 A JP17988292 A JP 17988292A JP 17988292 A JP17988292 A JP 17988292A JP H0623927 A JPH0623927 A JP H0623927A
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高雄 矢崎
Masataka Noro
正孝 野呂
Takashi Matsui
孝 松井
Noriyuki Kobayashi
則之 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ノコギリ刃切断性に優れ、電子レンジで加熱
しても溶融破損しないポリオレフィン系ラップ包装用フ
ィルムを提供する。 【構成】 肉厚が1〜10ミクロンのポリ(4−メチル
ペンテン−1)の樹脂フィルム層(A)の片面または両
面に、肉厚が2〜20ミクロンのエチレンとプロピレン
と炭素数が4〜8のα−オレフィンとを共重合させて得
た結晶性プロピレン系樹脂の樹脂フィルム層(B)を積
層した肉厚が7〜25ミクロンの積層樹脂フィルム。
〔但し、前記プロピレン系樹脂の各構成成分量は、エチ
レン1〜10重量%、プロピレン74〜96重量%、α
−オレフィン 3〜25重量%であり、B層が両面にく
るときはB層の合計肉厚は4〜20ミクロンである。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、カット性に優
れた食品包装用ラップフィルムあるいは低温ヒートシー
ル性、耐熱性に優れた袋形成用フィルム。
【0002】
【従来技術】食品包装用ラップフィルムは、一般家庭、
レストラン、スーパーマーケット等で食品をくるんで冷
蔵庫、冷凍庫に保存、或いはここより取り出して電子レ
ンジ(マイクロウェーブ調理器)で加熱するのに用いら
れている。また、ラーメン、そば、スープ等の出前にも
中身の入った食器の上をラップすることに用いられてい
る。
【0003】ここで食品をラップするのは、食品の乾燥
防止(水分飛散防止)、保存中の風味、香気の飛散防
止、他食品からの香気、臭気の吸収防止、塵埃侵入防
止、食器からの食品の飛び出しを防止するためである。
このような食品包装用ラップフィルムは、幅20〜45
cmで紙管に20〜100m程度巻装され、紙製カート
ンボックスに収納されており、この箱の側壁上端に装着
されたノコギリ刃によって適宜必要量切断されて使用さ
れる。
【0004】ラップフィルムの切断に使用されるノコギ
リ刃は、一般に0.2〜0.3mm程度の鉄板をノコギ
リ状に切断しただけの簡単なもの、あるいは最近では、
硬質の厚紙をノコギリ刃状に断裁したものなど、いずれ
にしても極めて簡便な切断機構が採用されている。
【0005】このラップフィルムとしては次の〜点
が要求される。 内容物が透視できる程透明であること。 カートンボックスより手で引き戻すさいちぎれないこ
と。 自己粘着性があること。 電子レンジで解凍するとき、フィルムが融解しない程
度の耐熱性を有すること。 ノコギリ刃でカットするときの引裂性が良好なこと。
【0006】ラップフィルムの素材としては、二軸延伸
塩化ビニリデン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニルフィル
ム、界面活性剤を含有するエチレン系樹脂フィルム(特
公昭38−4174号、同43−8606号、USP4
493867)が使用されている。
【0007】近年、地球環境問題の抬頭により、塩化ビ
ニルや塩化ビニリデン等の塩素を含む素材は、これらモ
ノマー発癌性の疑いに始まり、軟質塩化ビニルに多く使
用される可塑剤の食品への移行による食品衛生上の問
題、土中埋没や焼却時に於けるダイオキシンの発生の疑
い、又、焼却時に発生する塩素系ガスが、酸性雨の一因
になっている等、数多くの問題を孕んでいる。
【0008】また、塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニルを素材としたラップフィルムは使用に当って、切断
の際、フィルムの一部に裂け目ができると、この裂け目
が広がって、ノコギリ刃に沿って切断されずに斜めに切
れてしまう欠点がある。焼却時の問題がないエチレン系
樹脂製ラップフィルムは、伸び易く、引き裂きにくい
為、切断時にかなりの引張力を要し、フィルムをうまく
切断できなかったり、カートンボックスが変形したりす
る。また、電子レンジによる解凍の際の耐熱性が劣り、
このため塩化ビニリデン系樹脂に代替し得ず、市場の一
部でしか使用されていない。
【0009】また、ハム、ウインナーソーセージ、ベー
コン、削かつお節等の食品、青果物、ワイシャツ等包装
用袋素材として二軸延伸ポリプロピレンフィルムの両面
にエチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレ
ン・ブテン−1共重合体を積層したヒ−トシ−ル性積層
樹脂フィルム(特開昭54−158477号、特公昭6
1−50974号、同61−29377号、特公平3−
23332号)が提案されている。
【0010】このようなプロピレン系樹脂積層フィルム
を袋に形成し、これにコーヒーの生豆をパックし、袋を
密閉し電子レンジにおいて高周波誘電加熱して焙煎する
(特開平2−171144号公報)場合、或いはこのプ
ロピレン系樹脂積層フィルム袋を穿孔し、この中にウィ
ンナーソーセージを入れ、電子レンジで加熱して暖かく
して食する場合、耐熱性の向上が望まれている。
【0011】電子レンジ調理に耐える耐熱性を備えた積
層フィルムとして、ポリ(4−メチルペンテン−1)
と、プロピレン単独重合体を等重量部で混合した樹脂組
成物よりなるパッド(特開昭64−70381号)、あ
るいはポリメチルペンテン樹脂層とポリプロピレンまた
はエチレン・プロピレン共重合体層を積層した肉厚が1
10〜150ミクロンの積層フィルム(特開昭和64−
53838号)が提案されている。
【0012】しかし、このフィルムをヒートシールして
袋とするには145℃以上にフィルムを加熱する必要が
ある。また、ラップフィルムとして用いるには肉厚が厚
すぎ、可撓性が不足すると共に、ノコギリ刃切断性に問
題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、食品包装用
ラップフィルムにおけるエチレン系樹脂フィルムの上述
のノコギリ刃によるフィルム切断性、耐熱性の問題を解
決したポリオレフィン系の積層樹脂フィルムの提供を目
的とする。本発明はまた、前述のヒートシール性プロピ
レン系樹脂積層樹脂フィルムの耐熱性、可撓性を改良し
た積層樹脂フィルムの提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、肉厚が1〜1
0ミクロンのポリ(4−メチルペンテン−1)の樹脂フ
ィルム層(A)の片面または両面に、肉厚が2〜20ミ
クロンのエチレンとプロピレンと炭素数が4〜8のα−
オレフィンとを共重合させて得た結晶性プロピレン系樹
脂の樹脂フィルム層(B)を積層した肉厚が7〜25ミ
クロンの積層樹脂フィルムを提供するものである。〔但
し、前記プロピレン系樹脂の各構成成分量は、エチレン
1〜10重量%、プロピレン74〜96重量%、α−オ
レフィン3〜25重量%であり、(B)層が両面にくる
ときはB層の合計の肉厚は4〜20ミクロンである。〕
【0015】ポリ(4−メチルペンテン−1) 耐熱性、易ノコギリ刃切断性を付与するポリ(4−メチ
ルペンテン−1)としては、密度が0.830〜0.8
40g/cm3 の4−メチルペンテン−1の単独重合
体、4−メチルペンテン−1 80モル%以上と、他の
α−オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、ブテン
−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ヘプテン−1)と
の共重合体が利用できる。
【0016】中でも、融点が200〜242℃、ビカッ
ト軟化点(ASTM D−1525)が140〜175
℃、メルトフローレート(ASTM D−1238;2
60℃、5kg荷重)が2〜180g/10分、引張破
断点伸び(ASTM D−638;23℃、引張速度
5mm/分)が100%以下、好ましくは15〜85
%、より好ましくは15〜30%のものが耐熱性、ノコ
ギリ刃切断性の面から好ましい。かかるポリ(4−メチ
ルペンテン−1)は三井石油化学工業(株)よりTPX
の商品名で、RT18、DX820、DX845、MX
004、MX320XBのグレード名で入手できる。
【0017】結晶性プロピレン系樹脂 ヒートシール性、柔軟性を付与するエチレン・プロピレ
ン・α−オレフィン共重合体よりなる結晶性プロピレン
系樹脂は、プロピレン74〜96重量%、エチレン1〜
10重量%、α−オレフィン3〜25重量%を構成成分
とする結晶性プロピレン系樹脂である。
【0018】好ましくは、エチレン含量が1.5〜4重
量%、ブテン−1含量が8〜20重量%、プロピレン含
量が90.5〜76重量%の共重合体でメルトフローレ
ート(JIS P−7210;230℃、2.16kg
荷重)が1〜12g/10分、ヒートシール温度が12
0〜140℃、より好ましくは120〜135℃、結晶
化度が20〜55%(X線法)、より好ましくは20〜
40%のプロピレン系共重合体が良い。
【0019】このようなプロピレン系共重合体は、特公
昭55−6643号、特開昭50−79195号、特開
昭54−162785号公報に見受けられるように、エ
チレンを0.5〜12重量%、好ましくは0.5〜4.
0重量%、プロピレンを60〜98.5重量%、好まし
くは75〜92重量%、α−オレフィンを1.0〜30
重量%、好ましくは5〜20重量%の比率で重合系に供
給し、チーグラー・ナッタ触媒を用いてランダム共重合
を行うことにより製造される。
【0020】α−オレフィンとしてはブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、4−メチルペンテン−1が利用でき、これらは単独
でまたは二種以上混合して用いられる。チグラ−・ナッ
タ型触媒は、周知のように遷移金属化合物成分と還元性
金属化合物成分との組合わせから基本的になるものでそ
の各種の改変剤をも含めて周知のものである。
【0021】遷移金属化合物成分としては周期律表第IV
〜VI族遷移金属の化合物が一般に使用可能であるがそれ
らのうちでチタン化合物が好適である。該チタン化合物
としてはハロゲン化物、オキシハロゲン化物、アルコキ
シ化合物、アルコキシハロゲン化物等がある。具体的な
化合物としては四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化
チタン、三塩化チタン、三臭化チタン、三ヨウ化チタ
ン、二塩化チタンなどのチタンハロゲン化合物があり、
特に三塩化チタンが好んで使用される。これらは、混合
して使用することもできる。
【0022】最高原子価以下の原子価の化合物は最高原
子価化合物を水素、金属、有機金属化合物、金属水素化
物等で還元することによってつくることができるとこ
ろ、還元剤および(または)還元方法如何によっては還
元剤の分解ないし変性化合物が共存することがあるが、
そのようなものを使用することもできる。具体的には、
たとえば、四塩化チタンの金属アルミニウム還元による
TiCl3 ・1/3AlCl3 がある。
【0023】還元性金属化合物成分としては周期律表第
I〜III 族金属の水素化物および有機金属化合物が適当
である。特に適当な化合物は、アルミニウムの水素化物
および下記一般式の有機アルミニウム化合物である。 AlRnX3-n ここで、Rは炭化水素残基、特に炭素数8程度以下のア
ルキル、シクロアルキル、アリール基、Xはハロゲン、
nは3,2,1,5または1である。ハロゲンとしては
少なくとも経済上の理由から塩素が適当である。
【0024】このようなアルミニウム化合物の具体例を
挙げれば、トリアルキルアルミニウム(アルキル=メチ
ル〜オクチル特に低級アルキル(C4 以下程度))、ジ
アルキルアルミニウムクロリド、アルキルアルミニウム
セスキクロリド、アルキルアルミニウムジクロリド等が
ある。これらは混合して使用することもできる。これら
遷移金属化合物成分と還元性金属化合物成分との量比は
一般にチーグラー型触媒に採用されうる任意のものであ
りうる。具体的には、たとえば、チタン化合物Aと有機
アルミニウム化合物Bとの組合わせの場合には、B/A
モル比が0.5〜20程度、好ましくは1〜10であ
る。
【0025】前記二成分から基本的になるチーグラー型
触媒は、種々の改変剤によって改変することができるこ
とが知られている。このような改変性の一つの例は電子
供与性化合物である。電子供与性化合物としては、酸無
水物、エステル、ケトン、アミン、グリコール、グリコ
ールエーテルなどがある。具体的には、たとえばメタア
クリル酸メチルなどである。
【0026】共重合を行なうに際し、不活性有機溶剤、
例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素や、ク
ロルベンゼン、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素
の存在下または不存在下、あるいは上記α−オレフィン
などの重合用単量体を溶剤とし、あるいは気相で任意の
温度、例えば0〜200℃程度の温度(好ましくは30
〜100℃)、および任意圧力例えば常圧〜100気圧
程度の圧力(好ましくは常圧〜60気圧)、で分子量調
節剤たとえば水素を使用しあるいは使用しないで実施す
ればよい。
【0027】かかる結晶性プロピレン系樹脂は、三菱油
化(株)より三菱ポリプロ“SPX4400”、同SP
X1796の商品名で、住友化学工業(株)より住友ノ
ーブレンFL6316の商品名で販売されている。プロ
ピレン単独重合体では融点が約162〜167℃(DS
C曲線のピーク温度)と高く、ヒートシール可能な温度
が約170℃以上となり、かつ、積層樹脂フィルムの剛
性が高くなりすぎ、可撓性が損われ、包まれる収納物と
のフィット性が悪い。プロピレン・エチレン(1.5〜
6重量%)ランダム共重合体では融点が145〜155
℃とプロピレン単独重合体よりは低く、かつ、剛性も若
干低下するがヒートシール性、可撓性の改良効果が十分
でない。なお、ヒートシール温度は次の測定法による。
【0028】東洋テスター製“ヒートシーラー2型”
(熱板式ヒートシーラー)で圧力3kg/cm
2 (G)、シール時間6秒でプロピレン系樹脂フィルム
サンプルを種々温度を変えてシールし、巾2cm、長さ
10cmの短冊形のサンプルを東洋精機製ショッパー型
引張試験機で180°方向の剥離強度を引張速度500
mm/分で測定した最大値で表示し、シール温度とはシ
ール強度1000g/2cm時の値を与える温度をヒー
トシール温度とした。
【0029】本発明において、このプロピレン系樹脂の
プロピレンに基づく構成単位が74重量%未満では得ら
れる樹脂がゴム様となり、成形が困難となると共に、フ
ィルムの透明性が損われる。逆に96重量%を越えると
融点が高く、かつ、剛性が増し、低温ヒートシール性、
可撓性が損われる。また、エチレンの構成単位含量が1
重量%未満ではプロピレン系樹脂のスラリー重合が困難
でありかつ、ヒートシール性が改良できない。10重量
%を越えては共重合体の結晶性が損われ、成形性、フィ
ルムの透明性が損われる。更に、プロピレン系樹脂にお
けるα−オレフィンの構成単位含量が3重量%未満では
低温ヒートシール改良効果が小さく、25重量%を越え
てはフィルムの透明性が損われる。
【0030】このプロピレン系樹脂は、フィルムの透明
性を損わない範囲でエチレン・酢酸ビニル(酢酸ビニル
含量は5〜25重量%)、エチレン・アクリル酸(アク
リル酸含量は5〜20重量%)共重合体、エチレン・ア
クリル酸メチル共重合体(アクリル酸メチル含量は5〜
20重量%)、エチレン・メタクリル酸メチル共重合
体、密度が0.890〜0.910g/cm3 、メルト
インデックスが0.1〜10g/10分の低密度ポリエ
チレン、密度が0.886〜0.920g/cm 3 の線
状低密度ポリエチレン等を積層樹脂フィルムの柔軟性、
自己粘着性の改善の目的で20重量%まで配合してもよ
い。
【0031】更に、このプロピレン系樹脂には積層樹脂
フィルムの自己粘着性、防曇性を向上するためにこの効
果のある界面活性剤、特にノニオン性界面活性剤を0.
5〜20重量部、特に3〜20重量部配合することがラ
ップフィルム用途には適している。
【0032】かかるノニオン性界面活性剤としては、例
えば、炭素数が1〜12、好ましくは1〜6の脂肪族ア
ルコールと、炭素数が10〜22、好ましくは12〜1
8の脂肪酸との化合物である脂肪族アルコール系脂肪酸
エステル、具体的には、モノグリセリンオレエート、ポ
リグリセリンオレエート、グリセリントリリシノレー
ト、グリセリンアセチルリシノレート、メチルアセチル
リシノレート、エチルアセチルリシノレート、ブチルア
セチルリシノレート、プロピレングリコールオレエー
ト、プロピレングリコールラウレート、ペンタエリスリ
トールオレエート、ポリエチレングリコールオレエー
ト、ポリプロピレングリコールオレエート、オキシエチ
レングリセリン、ポリオキシプロピレングリセリン、ソ
ルビタンオレエート、ソルビタンラウレート、ポリエチ
レングリコールソルビタンオレエート、ポリエチレング
リコールソルビタンラウレート等、ならびに、ポリアル
キレンエーテルポリオール、具体的には、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール等、蔗糖脂肪酸
エステル、エポキシ化大豆油、ポリオキシエチレンアル
キルアミン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテルが利用できる。このプロピレン系樹
脂は更にシリカ粉末等の核剤、ブチル化ヒドロキシトル
エン等の安定剤を0.01〜1重量%配合してもよい。
【0033】積層樹脂フィルムの製造 本発明の積層樹脂フィルムは、前述の肉厚が1〜10ミ
クロンのポリ(4−メチルペンテン−1)の樹脂フィル
ム層(A)の片面または両面に、肉厚が2〜20ミクロ
ンのエチレンとプロピレンと炭素数が4〜8のα−オレ
フィンとを共重合させて得た結晶性プロピレン系樹脂の
樹脂フィルム層(B)を積層した肉厚が7〜25ミクロ
ンの積層樹脂フィルムである。
【0034】このA層のポリ(4−メチルペンテン−
1)は、これ単独では25ミクロン未満のポリ(4−メ
チルペンテン−1)のフィルムを得ることができないの
で、B層のプロピレン系樹脂との共押出法により行う
(特開昭64−53838号)。具体的には、別々の押
出機で溶融混練したA層およびB層用の溶融状樹脂を1
台の多層共押出ダイに供給、又は多層フィードブロック
とダイの組合せより成る積層システムに供給し、ダイよ
り共押出し、共押出しされた積層樹脂フィルムを冷却し
て成形するT−ダイフィルム成形法、あるいはインフレ
ーションフィルム成形法がある。インフレーションフィ
ルム成形法のときのブロー比(BUR)は1.5〜20
倍、好ましくは2〜16倍である。
【0035】積層樹脂フィルムのポリ(4−メチルペン
テン−1)層(A)の肉厚が1ミクロン未満では積層樹
脂フィルムのノコギリ刃切断性が困難であり、積層樹脂
フィルムが伸び易い。また、電子レンジによる加熱時の
耐熱性が不十分である。10ミクロンを越えては積層樹
脂フィルムの可撓性が不十分で包み作業がしにくい。積
層樹脂フィルムの表面層(B)のプロピレン系樹脂フィ
ルムの肉厚は、二層構造(B/A)の場合は2〜20ミ
クロンである。2ミクロン未満では積層樹脂フィルムの
伸びとノコギリ刃切断性のバランスがとれにくく、肉厚
が20ミクロンを越えるとノコギリ刃切断性が悪くな
る。
【0036】この積層樹脂フィルムの透明性は、霞み度
(JIS Z−6714)で5%以下であり、好ましく
は3%以下であり、エルメンドルフ引裂強度(JIS
Z−1702)はA縦方向が3〜250kg/cm2
横方向が3〜50kg/cm 2 であり、プロピレン系樹
脂層(B)同志のヒートシール温度は120〜135℃
である。
【0037】
【実施例】次に実施例および比較例によって、この発明
を具体的に説明する。これらは何ら本発明を制約するも
のではない。 実施例1 三井石油化学工業(株)のポリ(4−メチルペンテン−
1)、“TPX−RT18”〔商品名;密度0.833
g/cm3 、融点240℃、メルトフローレート26g
/10分、破断点伸び25%〕(A)を口径が50m
m、L/Dが25の押出機を用いて280℃にて溶融混
練し、3層T−ダイの中間層に導き、一方、三菱油化
(株)のプロピレン(88.7重量%)・エチレン
(2.4重量%)・ブテン−1(9.3重量%)ランダ
ム共重合体“三菱ポリプロSPX4400”〔商品名;
密度0.896g/cm3 、MFR5.0g/10分、
結晶化度35%ヒートシール温度127℃〕90.0重
量部に、理研ビタミン(株)のポリグリセリンオレイン
酸エステル“リケマールO−71D”(商品名)10重
量部、およびエルシン酸アミド0.1重量部よりなる樹
脂組成物(B)を、口径が65mm、L/Dが25の押
出機を用いて、250℃にて溶融混練し、上記3層T−
ダイの上下表面層に供給し、中間層3μm上下表面層が
各々4μm、フィルムの全厚みが11μmとなるよう共
押出し、冷却ロールで冷却し、幅300mmにスリット
して三層フィルム(B/A/B)を得た。このフィルム
の物性を表2に示す。
【0038】併せて、次の方法によりラップフィルム適
性を評価した。 耐熱性:幅5cm、長さ20cmの短冊フィルムの下端
に10gの重りをつけて恒温雰囲気中に1時間吊し、フ
ィルムが切断する迄の温度を測定する。(高い程、電子
レンジ調理器による加熱に耐えうる。)
【0039】比較例1 三菱油化(株)の線状低密度ポリエチレン“三菱ポリエ
チ LL UF240”(MI 2.0、エチレン含量
92.0重量%、ブテン−1 8.0重量%)を、口径
65mm、L/D25の押出機を用いて185℃で混練
し、一方、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂(酢酸ビ
ニル含有量15重量%、190℃でのMI 2.0g/
10分)98.5重量%、モノグリセリンオレエート
〔理研ビタミン(株)製、リケマールOL100〕1.
5重量%よりなる樹脂組成物を、口径50mm、L/D
25の押出機を用いて160℃で混練し、この両者を一
台の環状三層ダイに供給して、線状低密度ポリエチレン
(厚み3μm)の中間層の両面に、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体樹脂を主成分とする各厚み4μmの表面層が
積層されるようにして、ダイ温度185℃、ブロー比
5.0、引取速度50m/分でインフレーション成形す
ることにより、全厚み11μm(4μm/3μm/4μ
m)の包装用樹脂フィルムを製造した。物性を表2に示
す。
【0040】参考例1 A社の市販の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの物
性を表2に示す。 実施例2〜8、比較例2〜5 中間層、表裏層用樹脂として表1の組成のものを用い、
かつ、押出温度を同表に示す条件で行う他は実施例1と
同様にしてフィルム成形を行ない積層樹脂フィルムを得
た。物性を表2に示す。
【0041】なお、表1中の成分の略号は次の通りであ
る。 ポリ(4−メチルペンテン1): TPX RT18;〔三井石油化学工業(株)製;物性
は実施例1に記載〕 TPX MX320XB;〔三井石油化学工業(株)製
商品名;密度0.834g/cm3 、融点240℃、M
FR 26g/10分、破断点伸び 85%〕 プロピレン系樹脂:プロピレン・エチレン・ブテン−1
ランダム共重合体 SPX4400;〔三菱油化(株)製;物性は実施例1
に記載〕 SPX1796;〔三菱油化(株)製;プロピレン含量
85.8重量%、エチレン含量1.7重量%、ブテン−
1含量12.5重量%、MFR 5g/10分、結晶化
度 30%、ヒートシール温度 126℃〕 プロピレン・エチレンランダム共重合体 FX4;〔三菱油化(株)製プロピレン・エチレン(エ
チレン含量4.2重量%)共重合体;MFR9g/10
分、結晶化度35%、ヒートシール温度145℃〕 プロピレン単独重合体 FB3;〔三菱油化(株)製、MFR2.5g/10
分、結晶化度64%、ヒートシール温度170℃〕 線状低密度ポリエチレン: UF240;〔三菱油化(株)製〕 エチレン・酢酸ビニル共重合体: EVA;〔実施例1に表示のもの〕 ポリブテン1: PB8640;〔シェル化学社品〕 添加剤: O71D;〔理研ビタミン(株)製ポリグリセリンオレ
イン酸エステル〕 EA;エルカシン酸アミド SBO;ソルビタンオレエート OL100;〔理研ビタミン(株)製モノグリセリンオ
レエート〕 方向: TD(横)、MD(縦)
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【応用例】実施例1および比較例1で得た積層樹脂フィ
ルムでシチュー200ccを収納した陶器皿を包み込
み、3分間電子レンジで加熱してシチューを暖めたとこ
ろ、実施例1のものは溶熱破断なく、また陶器皿からの
剥離は容易であったが、比較例1のものは溶融破断して
おり、また、陶器皿からの剥離も融着していて困難であ
った。
【0045】
【効果】本発明品は、透明性、耐熱性に優れるもので、
この積層樹脂フィルムで、食品を収納した陶器製容器を
ラッピングし、電子レンジにて加熱しても、溶融破断等
の現象は全く無く、電子レンジでの使用に充分に耐える
ものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F 9:00 4F (72)発明者 小林 則之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉厚が1〜10ミクロンのポリ(4−メ
    チルペンテン−1)の樹脂フィルム層(A)の片面また
    は両面に、肉厚が2〜20ミクロンのエチレンとプロピ
    レンと炭素数が4〜8のα−オレフィンとを共重合させ
    て得た結晶性プロピレン系樹脂の樹脂フィルム層(B)
    を積層した肉厚が7〜25ミクロンの積層樹脂フィル
    ム。〔但し、前記プロピレン系樹脂の各構成成分量は、
    エチレン1〜10重量%、プロピレン74〜96重量
    %、α−オレフィン3〜25重量%であり、B層が両面
    にくるときはB層の合計肉厚は4〜20ミクロンであ
    る。〕
  2. 【請求項2】 A層がノニオン性界面活性剤を3〜20
    重量%含有してなる請求項1のラップ包装用積層樹脂フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 ポリ(4−メチルペンテン−1)の引張
    破断点伸度が15〜100%である請求項2のラップ包
    装用積層樹脂フィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09156052A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Tokuyama Corp 積層フィルム
US6117553A (en) * 1996-11-28 2000-09-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Multi-layer self-tack wrapping film
US7792606B2 (en) 2001-10-11 2010-09-07 Siemens Aktiengesellschaft System for assigning one of many part domains in a domain to one of many mobile units

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JPH09156052A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Tokuyama Corp 積層フィルム
US6117553A (en) * 1996-11-28 2000-09-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Multi-layer self-tack wrapping film
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