JPH06239272A - 無限軌道車の車高調節装置 - Google Patents

無限軌道車の車高調節装置

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JPH06239272A
JPH06239272A JP5486193A JP5486193A JPH06239272A JP H06239272 A JPH06239272 A JP H06239272A JP 5486193 A JP5486193 A JP 5486193A JP 5486193 A JP5486193 A JP 5486193A JP H06239272 A JPH06239272 A JP H06239272A
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Shoichi Sato
藤 昇 一 佐
Hiroaki Sumida
田 浩 明 隅
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 車高調節装置を備える無限軌道車において、
車体の対地高さが高められると、それに伴って履帯走行
装置の轍間距離が広められて、重心位置が高くなった車
体を安定よく支えることができるようにした車高調節装
置を提供する。 【構成】 履帯走行装置の駆動輪を車体側に設け、誘導
輪およびアイドラ3群をトラックフレ−ム4側に装設
し、そのトラックフレ−ムを、支軸5中心で上下揺動す
る支持ア−ム6を介して車体に取付け、支持ア−ムの揺
動によりトラックフレ−ムを上下動させて車体の対地高
さを調節する無限軌道車において、支持ア−ムの揺動中
心である支軸を、内方下降向きに傾斜させて設けてい
る。また、車体側に設けられる駆動輪を、支持ア−ムの
揺動に連動して車軸の軸心方向に移動するようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、無限軌道車の車高調
節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンバイン等の無限軌道車において、左
右の履帯走行装置を車体に対して左右揺動リンク機構を
介してそれぞれ支持し、それらの履帯走行装置間を油圧
シリンダで連結して、油圧シリンダの作動により両履帯
走行装置の轍間距離及び車体の対地高さを同時に調節で
きるようにしたものが知られている(例えば、実公昭5
7−47204号公報参照)。
【0003】また、車体側に駆動輪を装設すると共に、
車体に対して上下移動可能なトラックフレ−ムに誘導輪
およびアイドラ群を支承設置し、これらに無端履帯を掛
回して履帯走行装置を組成し、トラックフレ−ムの上下
移動で誘導輪およびアイドラ群を上下移動させて無端履
帯の掛回形状を変えることにより車体の対地高さを変更
するようにしたものが知られている(例えば、特開平1
−291717号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術に述べたも
のの前者は、車体の対地高さが高められると轍間距離が
狭まるため、重心位置の高くなった車体が狭い轍間距離
の履帯走行装置で支えられることとなって不安定さが増
すという問題があった。また、後者は、車体の対地高さ
が高めらると轍間距離が狭まるものではないから、前者
に比べると多少有利であるけれども、車高が高められ際
に積極的に履帯走行装置の轍間距離が拡げられるという
ものではなかったので、車体の安定性に依然として不満
の残るものであった。
【0005】本発明は、従来のものにおける上述の問題
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、車
体の傾斜姿勢を矯正するような車高調節を行うことがで
きるとともに、車高が高められると履帯走行装置の轍間
距離が自動的に拡がって、重心位置が高くなった車体を
安定よく支えることができるようにした無限軌道車の車
高調節装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明における無限軌道車の車高調節装置は、履帯
走行装置Cの駆動輪1を車体側に設け、誘導輪2および
アイドラ3群をトラックフレ−ム4側に装設し、該トラ
ックフレ−ム4を、支軸5中心で上下方向に揺動する支
持ア−ム6を介して車体に取付け、支持ア−ム6の揺動
によりトラックフレ−ム4を上下動させて車体の対地高
さを調節する無限軌道車において、支持ア−ム6の支軸
5を内方下降向きに傾斜させて設けたものとしている。
そして、車体側に設ける駆動輪1を支持ア−ム6の揺動
に連動して軸心方向に移動するように構成するのが好ま
しい。
【0007】
【作用】本発明による履帯走行装置を備えた無限軌道車
において、支持ア−ム6が下方に揺動されると、トラッ
クフレ−ム4、誘導輪2及びアイドラ3群が下降して車
体が相対的に対地上昇されるのであるが、その際、支持
ア−ム6が内方下降向きに傾斜した支軸5を中心にして
揺動するので、誘導輪2及びアイドラ3群は下降しつつ
横外方にも移動する。したがって、車体が上昇されて車
高が高くなると、それに連れて履帯走行装置の轍間距離
が拡がることとなって、対地高さが高くなった車体が安
定よく支えられる。また、車体側の駆動輪1が支持ア−
ム6の揺動に連動して軸心方向に移動するように構成さ
れる場合には、誘導輪2およびアイドラ3群の横移動と
共に駆動輪1も横移動されるので、誘導輪2およびアイ
ドラ3群と駆動輪1との間に横方向の位置齟齬を生じる
ことがなくて、それらに掛回される無端履帯がより円滑
に作動する。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1は本発明装置を示す要部側面図、図2は本発
明装置が対地高さを高くした状態に変更された体勢を示
す側面図、図3は本発明装置の縦断背面図、図4は本発
明装置の作動状態説明図、図5は履帯走行装置の駆動輪
部を示す断面平面図である。
【0009】図において、7は走行ミッションケ−スで
あり、車体(図示省略)に固装して設けられ、左右に突
出する車軸8、8に駆動輪1、1が嵌着される。また、
4、4はトラックフレ−ムであり、各トラックフレ−ム
4は、車体に支承される支軸5を中心にして上下揺動す
るベルクランク状の支持ア−ム6、6に支持されてい
る。
【0010】そして、各々のトラックフレ−ム4にアイ
ドラ3・・、3aが前後方向に列状に枢支されると共
に、フレ−ム後端部にテンション機構9を介して誘導輪
2が取り付けられて、これらのアイドラ3・・、3aお
よび誘導輪2と、前記駆動輪1に無端履帯10を掛回し
て左右一対の履帯走行装置C、Cが構成されている。
【0011】各々の履帯走行装置Cにおける前記支持ア
−ム6、6は、双方の上方延出腕6a、6a間をロッド
11で連動結合し、一方の支持ア−ム6における上方延
出腕6aと車体に装設される支持部12との間に介装さ
れる油圧シリンダ13の伸縮動でもって同時同様に上下
揺動するように設けられており、各支持ア−ム6の支軸
5は、その軸心Pを、図3および図4にみられるように
内方下降向きに傾斜させて設けられている。
【0012】また、図5に示すように、前記車軸8は、
走行ミッションケ−ス7側に装設される駆動軸筒と、そ
れに対して軸心方向に摺動可能に楔合される被動軸とに
分割形成され、被動軸側に前記駆動輪1を嵌着するもの
となっている。そして、被動軸を軸心方向に摺動移動す
るシフタ−14が設けられ、該シフタ−14が、連動具
15を介して前記支持ア−ム6の上方延出腕6aに連動
結合されて、支持ア−ム6が下方に揺動されるとその動
き量に応じて被動軸を外方に摺動移動し、反対に支持ア
−ム6が上方に揺動されるとその動き量に応じて被動軸
を内方に摺動移動するように構成されている。
【0013】さらに、前述したアイドラ3・・、3aの
うち、トラックフレ−ムの前後方向の中程部に位置する
アイドラ3aは、地面の凸部に対して上方に退動できる
ように設けられるが、その具体例は、図6および図7の
ようになっている。図6および図7において、トラック
フレ−ム4に設けられる枢支軸16に、その軸心O1を
中心にして上下揺動可能に支持腕17が取付けられ、該
支持腕17の先端部にアイドラ3aが遊転状に軸支され
ている。
【0014】そして、支持腕17はバネ18で下方に揺
動付勢され、通常はトラックフレ−ム4に設けられてい
る掛止機構19によって定位置に掛止されてアイドラ3
aを所定位置に保ち、アイドラ3aに設定値を越える押
し上げ力がかかると、支持腕17を定位置に掛止する掛
止機構19が解脱してアイドラ3aの上動を許すように
構成されている。
【0015】また、図8および図9に示す実施例におい
ては、上下揺動し得る支持腕17の先端部に装設するア
イドラ3aを、前後向き軸心O2を中心にして左右に自
由揺動することもできるように設けて、地面の凸部に対
応する上下方向の動きだけでなく、無端履帯10の横幅
方向の傾きにも追従できるように構成されている。
【0016】つぎに、実施例のように構成された本発明
装置の作用を説明すると、左右の履帯走行装置C、Cに
おける油圧シリンダ13、13が、手動操作或いは自動
制御装置によって通常状態に維持されていれば、左右の
履帯走行装置C、Cは共に図1および図3にみられるよ
うに常態に位置して、車体の対地高さ及び履帯走行装置
の轍間距離が通常状態に維持される。
【0017】そして、例えば、左方の履帯走行装置Cに
おける油圧シリンダ13が、手動或いは自動的に伸長方
向に作動されると、支持ア−ム6、6が内方下降向きに
傾斜した軸心Pを中心として下方揺動されて、トラック
フレ−ム4とそれに支持されたアイドラ3・・、3aお
よび誘導輪2が図3にみられるように下動されるととも
に、図4に示すように、通常時の位置Yに対して横外方
にA寸法移動され、それに並行して車体側の駆動輪1
も、連動具15およびシフタ−14によってアイドラや
誘導輪と一致する位置に横移動されることとなり、その
ような左方履帯走行装置Cの動きによって車体の左傾斜
が矯正され、且つ、バランスよく支持されるのである。
【0018】また、図3にみられる通常状態において、
左右の履帯走行装置C、Cの油圧シリンダ13、13が
同時同様に伸長作動されると、左右の履帯走行装置C、
Cが共に上述のような動きをして、車体が水平姿勢で上
昇されて対地高さが高められるとともに両履帯走行装置
の轍間距離が拡がることとなって、湿地走行等を安定よ
く有利に行うことができるのである。
【0019】
【発明の効果】請求項1の車高調節装置が実施された無
限軌道車においては、車体が対地上昇調節されると履帯
走行装置の轍間距離が自動的に拡がり、重心位置が高く
なった車体を安定よく支えることができる。また、請求
項2の車高調節装置が実施された無限軌道車において
は、車高調節の際、アイドラおよび誘導輪が車体幅方向
に横移動するのに伴ってそれらに一致するように車体側
の駆動輪も移動するので、車高調節と共に轍間距離が広
狭に変更できるものであり乍ら、どの調節状態において
も無端履帯が円滑に作動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を示す要部側面図である。
【図2】本発明装置が対地高さを高くした状態に変更さ
れた体勢を示す側面図である。
【図3】本発明装置の縦断背面図である。
【図4】本発明装置の作動状態説明図である。
【図5】履帯走行装置の駆動輪部を示す断面平面図であ
る。
【図6】中間アイドラの支持構造例を示す平断面図であ
る。
【図7】図6のイ−イ断面図である。
【図8】中間アイドラの他の支持構造例を示す平面図で
ある。
【図9】図8をロ方向からみた側面図である。
【符号の説明】
C 履帯走行装置 1 駆動輪 2 誘導輪 3 アイドラ 3a 中間部のアイドラ 4 トラックフレ−ム 5 支軸 P 支軸の軸心 6 支持ア−ム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 履帯走行装置(C)の駆動輪(1)を車体側
    に設け、誘導輪(2)およびアイドラ(3)群をトラックフ
    レ−ム(4)側に装設し、該トラックフレ−ム(4)を、支
    軸(5)中心で上下方向に揺動する支持ア−ム(6)(6)を
    介して車体に取付け、支持ア−ム(6)の揺動によりトラ
    ックフレ−ム(4)を上下動させて車体の対地高さを調節
    する無限軌道車において、前記支持ア−ム(6)の支軸
    (5)を内方下降向きに傾斜させて設けたことを特徴とす
    る無限軌道車の車高調節装置。
  2. 【請求項2】 履帯走行装置(C)の駆動輪(1)を車体側
    に設け、誘導輪(2)およびアイドラ(3)群をトラックフ
    レ−ム(4)側に装設し、該トラックフレ−ム(4)を、支
    軸(5)中心で上下方向に揺動する支持ア−ム(6)(6)を
    介して車体に取付け、支持ア−ム(6)の揺動によりトラ
    ックフレ−ム(4)を上下動させて車体の対地高さを調節
    する無限軌道車において、前記支持ア−ム(6)の支軸
    (5)を内方下降向きに傾斜させて設け、且つ、支持ア−
    ム(6)の揺動に連動して前記駆動輪(1)が軸心方向に移
    動するように構成てあることを特徴とする無限軌道車の
    車高調節装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331687A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd クローラ走行装置
CN106080819A (zh) * 2016-08-26 2016-11-09 湖南千智机器人科技发展有限公司 可调底盘高度的平衡式悬挂装置
CN106828631A (zh) * 2017-01-10 2017-06-13 济南匠夫万自动化科技有限公司 履带式脱困装置和车辆
CN109562799A (zh) * 2016-08-02 2019-04-02 凯斯纽荷兰(中国)管理有限公司 用于作业车辆的履带系统

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