JPH06239258A - 車両のパワーステアリング装置 - Google Patents

車両のパワーステアリング装置

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Publication number
JPH06239258A
JPH06239258A JP5025641A JP2564193A JPH06239258A JP H06239258 A JPH06239258 A JP H06239258A JP 5025641 A JP5025641 A JP 5025641A JP 2564193 A JP2564193 A JP 2564193A JP H06239258 A JPH06239258 A JP H06239258A
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JP
Japan
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vehicle
steering
oil
hydraulic
pressure
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JP5025641A
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English (en)
Inventor
Fujio Momiyama
冨士男 籾山
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両のパワーステアリング装置において、車
両が走行状態では適度な操舵力を与え操縦安定性を向上
させ、停止状態での据え切りなど大きな出力の必要な時
も軽い操舵力を得る。 【構成】 パワーシリンダ部10とオイルポンプ24と
の間に油圧反力作動部26A及び油圧調整部26Bから
なる制御弁26を配してパワーシリンダ部10に供給さ
れる作動油圧を制御するにあたり、車両が走行状態では
油圧反力作動部26Aの反力室44内の圧力は分岐油路
54bにおける可変オリフィス55の開度が車速に応じ
て制御されて調整され、車両が一方向に操舵されると
き、特に、比較的大なる操舵力が必要とされるときは、
油圧反力作動部26Aの反力室44内の圧力はその作動
油圧が油路58及び56を通じてオイルリザーバタンク
22内に戻されて低減された所定の値に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載され、ステ
アリング操作機構部に関連して設けられる車両のパワー
ステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両においては、ステアリング装置にお
ける操舵力の軽減を図るためにパワーステアリング装置
が実用に供されており、斯かるパワーステアリング装置
では、車速に応じて最適な操舵力が得られる速度感応型
パワーステアリング装置が提案されており、速度感応型
パワーステアリング装置は、例えば、特開昭62−13
1873号公報にも示される如くに、車両において操舵
される車輪に関連して配設され、操舵に応じて車輪に操
舵力を出力するパワーシリンダ部と、車両に搭載される
エンジン本体により駆動される油圧ポンプを有し、その
パワーシリンダ部に作動油圧を供給する作動油圧供給部
と、パワーシリンダ部と作動油圧供給部との間に配設さ
れ、車両におけるステアリング操作機構部の操作に応じ
て連動されて作動油圧供給部からの作動油圧をパワーシ
リンダ部に調整して供給する作動油圧調整部として制御
弁とが備えられており、制御弁は、例えば、ステアリン
グ操作機構部の操作に応じて連動されるスプール弁の両
端部に夫々圧力室が設けられ、一方の圧力室から他方の
圧力室に連通する油圧通路に流量調整弁が配されてこの
流量調整弁の通路面積が車速及び操舵量に応じて調整さ
れる。これにより、パワーシリンダ部から出力される操
舵力が車速に応じて最適に制御されてステアリングホイ
ールの操作感覚及び操縦安定性が適性化されることとな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の如くの速度感応
型パワーステアリング装置においては、走行中の操舵力
は適正に設定され操縦安定性の向上は図られているが、
斯かるパワーステアリング装置が特に、大型車両に備え
られる場合おいては、車速が比較的小さいとされる場
合、または停止状態において、パワーシリンダ部から大
きな出力が必要なとき操舵力も大きくなり容易な操舵が
困難になる虞がある。
【0004】斯かる点に鑑み、本発明はステアリング操
作機構部に関連して設けられる車両のパワーステアリン
グ装置において、ステアリング操作機構部の操作に応じ
て比較的大なる操舵力が必要とされるときは、その操舵
力が重すぎることなく適度にパワーシリンダ部から出力
され、かつ、車両が直進走行状態となる場合においても
操縦安定性を充分に得ることができる車両のパワーステ
アリング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の車両のパワーステアリング装置は、車両の
操向輪に操舵力を付与するパワーシリンダ部と前記パワ
ーシリンダ部に作動油を供給する作動油供給源との間
に、前記車両のステアリング機構部に従動し、かつ前記
パワーシリンダ部に対する前記作動油の供給量及び給排
方向を制御する、制御弁を介装し、前記制御弁の作動油
流入ポートと前記作動油供給源とを連結する油路に、前
記車両の車速に対応する油圧力を発生する油圧力発生装
置を設けると共に、前記油路の前記作動油流入ポートと
前記油圧力発生装置の間に可変オリフィスを設け、前記
制御弁には前記制御弁の動作に抵抗力を付与する油圧反
力室を設け、前記油路を前記油圧力発生装置と前記可変
オリフィスの間で分岐して前記油圧反室のポートに連結
し、前記車両の車速が相対的に高いときには前記可変オ
リフィスの開度を相対的に小さくし、かつ前記車両の車
速が相対的に低いときには前記可変オリフィスの開度を
相対的に大きくする、制御装置を設け、更に、前記油圧
反力室に作動油排出用の油路を連結し、前記作動油排出
用の油路に所定の圧力で開放する圧力設定弁を設けたこ
とを特徴とする。
【0006】
【作用】このような構成のパワーステアリング装置によ
れば、車速が増加するにつれて可変オリフィスの開度が
減少するから、油圧反力室内の作動油圧力は増大する。
これにより、ステアリングホイールの保舵力は車速が高
くなる程増大するから、車両の直進走行時には良好な直
進安定性を得ることができる。また、ステアリングホイ
ールの操舵時にも、可変オリフィスの開度は車速の増加
につれて小さくなるから、車速が高くなる程大きな操舵
力が必要になり、車両の走行安定性を増大することがで
きる。これとは逆に、車速が低い場合には可変オリフィ
スの開度は増大し、これによって油圧反力室内の作動油
圧力は減少するから、ステアリングホイールの操舵力は
減少し、ステアリングホイールを小さな力で操作するこ
とができる。車両が停止している時、可変オリフィスの
開度は最大になるが、この状態でステアリングホイール
を所謂据え切り操作すると、制御弁の作動に伴って油力
反力室内の作動油圧力が大幅に増大する場合がある。こ
のような場合には、油圧反力室内の作動油圧力が所定値
に達した時点で、作動油排出用の油路に設けられた圧力
設定弁が開放し、油圧反力室内の作動油圧力が所定値以
上になるのを防止する。したがって、ステアリングホイ
ールの操作力が所定値以上に増大することはない。この
圧力設定弁は、車両の停止時のみでなく、車両の走行時
にも作動することができるから、本発明のパワーステア
リング装置によればステアリングホイールの操舵力が所
定値以上になることを防止することができる。
【0007】なお、可変オリフィスの代わりに圧力設定
弁を使用すれば車速とは無関係に適度な保舵力を得るこ
とができる。また、本発明のパワーステアリング装置で
は、可変オリフィスを更に一つ使用することにより、ス
テアリングホイールの操舵角が大きくなるに従ってその
保舵力が増大するようにすることができる。
【0008】
【実施例】以下、実施例について、添付図面を参照して
詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明に懸かる車両のパワーステ
アリング装置の第1の実施例を概略的に示す。
【0010】図1において、パワーステアリング装置
は、図示されないステアリングホイール及びステアリン
グシャフトを含んで構成されるステアリング操作機構部
にそのウォームシャフト14が連結されるパワーシリン
ダ部10とパワーシリンダ部10に作動油圧を選択的に
供給する油圧回路部12とから構成されている。
【0011】パワーシリンダ部10は、ケーシング16
の両端部に回動自在に支持され、その一端部がステアリ
ングホイール等のステアリング操作機構部(図示せず)
に連結されるウォームシャフト14と、ウォームシャフ
ト14の回動に連動して摺動するパワーピストン18
と、ウォームシャフト14に対して略直交し、ケーシン
グ16に回動自在に支持されてそのピニオン20aがパ
ワーピストン18の外周面の一部に形成されたラック1
8aに噛み合うセクタシャフト20と、パワーピストン
18に内蔵され、パワーピストン18とウォームシャフ
ト14との間に形成される収容部Naに配されるステア
リングナット機構部(図示せず)とを含んで構成されて
いる。ケーシング16の内部は、パワーピストン18に
より二分割され、パワーピストン18の両端部には、油
圧回路部12からの作動油圧が供給されるポート16a
を有する圧力室16A及び油圧回路部12からの作動油
圧が供給されるポート16bを有する圧力室16Bが夫
々形成されている。ウォームシャフト14は、その他端
部から略中央にかけて所定の長さを有する螺旋状の円形
溝が形成され、この円形溝には多数のスチールボールが
係合すると共にこのスチールボールを介してステアリン
グナット機構部(図示せず)が係合している。これによ
り、ステアリングナット機構部がウォームシャフト14
の回動に応じてウォームシャフト14上を摺動し、この
摺動に伴ってパワーピストン18がケーシング16の内
周面2を摺動する。
【0012】セクタシャフト20には、その一端部にピ
ットマンアームAmがセクタシャフト20の軸心にたい
して略垂直に連結されており、さらに、ピットマンアー
ムAmを介して、図示されていないドラッグリンク、タ
イロッド、ナックルアームからなるステアリングリンク
機構に連結されている。これにより、パワーピストン1
8の摺動運動がそのラック18a及びセクタシャフト2
0のピニオン20aを介して回転運動に変換され、さら
に、その回転運動がステアリングリンク機構を介して一
対の前車輪に揺動運動として変換されて伝達され車両の
進行方向が決定される。
【0013】油圧回路部12は、パワーシリンダ部10
におけるパワーピストン18の収容部Naに内蔵され、
ウォームシャフト14及びステアリングナット機構部の
変位に連動する制御弁26と、エンジン本体によりエン
ジン回転数に応じて駆動され、オイルリザーバタンク2
2に貯留される作動油を制御弁26を介してパワーシリ
ンダ部10に供給するオイルポンプ24とを含んで構成
されている。なお、図1には、制御弁26はI−I線に
沿った断面で切断し、パワーピストン18の収容部Na
から分離した状態で示されている。制御弁26は、例え
ば、オイルポンプ24から作動油圧をウォームシャフト
14及びステアリングナット機構部の変位に応じて選択
的にパワーシリンダ部10の圧力室16A及び16Bに
供給し、圧力室16A及び16Bの圧力を調整する油圧
調整部26Bと、油圧調整部26Bに併設され、パワー
シリンダ部10の圧力室16A内の圧力と圧力室16B
内の圧力とが略等しいとされパワーシリンダ部10から
出力が得られないとき、即ち、パワーシリンダ部10が
非作動状態とされるとき、その状態に油圧調整部26B
のスプール28を強制的に保持する油圧反力作動部26
Aとから構成されている。
【0014】油圧調整部26Bは、パワーピストン18
内に形成されたハウジングHと、このハウジングHの内
周面に摺動可能に配されたスプール28とを有し、ハウ
ジングHの内部空間はスプール28により二分割され
て、スプール28の両部にリアクション・チャンバ30
及び32が形成されている。
【0015】スプール28は、その略中央部分に設けら
れた係合孔28Hにステアリングナット機構部に関連し
て設けられたスプールシャフト18Sが係合されてい
る。これにより、スプール28は、車両が直進走行状態
にあるときは、図1に示されるような位置とされ、ステ
アリングホイールの操舵角に応じ、即ち、ウォームシャ
フト14の回動に応じてステアリングナット機構部を介
して摺動せしめられる。また、スプール28におけるリ
アクション・チャンバ30側の端部には、ランド部28
A及び28Bが形成され、ランド部28Aとランド部2
8Bとの間には、リング状の溝28aが形成されてい
る。一方、スプール28におけるリアクション・チャン
バ32側の端部には、ランド部28C及び28Dが形成
され、ランド部28Cとランド部28Dとの間には、リ
ング状の溝28cが形成されている。さらに、ランド部
28Bとランド部28Cとの間には、リング状の溝28
a及び28cの溝幅に比較して大きな溝幅を有する溝2
8bが形成されている。
【0016】ハウジングのランド部28B及び28Cに
夫々対向する位置には、ポート27f及び27gが形成
され、ハウジングの溝28a、28b及び28cに夫々
対向する位置には、ポート27b、27c、及び、27
dが形成されている。リアクション・チャンバ30と溝
28bとの間には、リアクション・チャンバ30と溝2
8bとを連通させる連通路34が形成され、リアクショ
ン・チャンバ32と溝28cとの間にはリアクション・
チャンバ32と溝28cとを連通させる連通路36が形
成されている。
【0017】油圧反力作動部26Aは、油圧調整部26
Bのハウジング内のリアクション・チャンバ30に併設
され、このハウジングにはポート27hが設けられ、ポ
ート27hはこのハウジング内を摺動する一対のばね受
け38及び40により画成される反力室44に連通して
いる。一対のばね受け38及び40は、それを貫通する
スプール28の軸部28Sにより案内されるとともに軸
部28Sの先端部における肩部28Sa及び28Sbに
より係止され、一対のばね受け38及び40は反力室4
4に設けられ圧縮コイルスプリング46により互いに隔
離する方向に付勢されている。また、油圧反力作動部2
6Aのハウジングには、スプール28の軸部28Sの先
端部に対向して凹部45が形成されている。
【0018】油圧調整部26Bのポート27cは油路5
0を介してパワーシリンダ部10におけるポート16b
に接続され、ポート27b及び27dは油路52を介し
てパワーシリンダ部10におけるポート16aに接続さ
れている。また、油圧調整部26Bにおけるポート27
gは、油路56を通じてオイルリザーバタンク22に接
続され、ポート27fは、オイルリザーバタンク22に
おける作動油を供給するオイルポンプ24が設けられた
油路54の分岐油路54bに可変オリフィス55を介し
て接続されている。可変オリフィス55は、それに付設
されるアクチュエータ61が車速に応じて制御ユニット
80から供給される駆動制御信号Cpoにより制御され
ることによりその絞り開度が調節される。
【0019】油圧反力作動部26Aのポート27hは、
油路54から分岐され、オリフィス60が介在された分
岐油路54aに接続されている。また、分岐油路54a
におけるオリフィス60よりも下流側部分と油路56と
の間には、逆止弁型の圧力設定弁62が介在された油路
58が設けられている。そして、オリフィス60、圧力
設定弁62、及び、油路58により作動油圧定圧部が形
成されている。
【0020】斯かる構成のもとで、アクチュエータ61
に駆動制御信号Cpoを送出する制御ユニット80に
は、車速センサ82からの車両の走行速度をあらわす検
出出力信号Svが供給される。
【0021】制御ユニット80は、この検出出力信号S
vに基づいて駆動制御信号Cpoを形成し、それをアク
チュエータ61に供給して可変オリフィス55開度を制
御し、これにより制御弁26の油圧反力作動部26Aの
反力室44内の油圧を制御する。
【0022】制御ユニット80によって制御弁26の油
圧反力作動部26Aの反力室44内の油圧を制御するに
あたって、車両が直進走行状態、即ち、ステアリングホ
イールが操作されず中立状態に保持されるとき、制御弁
26のスプール28は図1に示される位置とされる。こ
れにより、オイルリザーバタンク22からオイルポンプ
24により油路54を通じて供給される作動油圧は、分
岐油路54aのオリフィス60を介して反力室44に供
給されるとともに、分岐油路54bの可変オリフィス5
5を介して制御弁26のポート27fに供給される。ポ
ート27fに供給された圧力油は、ランド部28B、溝
28b、ランド部28Cと油圧調整部26Bの内周面と
の隙間を通じてポート27gに供給され、油路56を通
じてオイルリザーバタンク22に戻される。従って、パ
ワーシリンダ部10の圧力室16A及び16Bの圧力は
変化せず、パワーシリンダ部10からの操舵力はパワー
ピストン18のラック18a及びセクタシャフト20の
ピニオン20aを介して出力されないこととなる。
【0023】制御ユニット80は、車両の走行速度をあ
らわす検出出力信号Svに基づき車速が比較的低速であ
るときは、可変オリフィス55の開度が大となるように
駆動制御信号Cpoを形成し、それをアクチュエータ6
1に供給する。これにより、反力室44内の圧力は低下
させられ、反力室44内の内圧とコイルスプリング46
の付勢力とによる比較的小さな抵抗力が作用する。
【0024】また、制御ユニット80は、車速が比較的
高速であるときは、検出出力信号Svに基づき、可変オ
リフィス55の開度が車速が比較的低速の場合に比して
小となるように駆動制御信号Cpoを形成し、アクチュ
エータ61にそれを供給する。これにより、反力室44
内の圧力は増大することとなり、スプール28には、こ
のようにして増大した反力室44内の内圧とコイルスプ
リング46の弾発力とによって比較的大きな抵抗力が作
用する。従って、ステアリングホイールが一方向に操作
されるとき必要な操作力(保舵力)が車速が高速となる
に応じて増大することになり、車両走行時の充分な直進
安定性が図れることとなる。
【0025】さらに、ステアリングホイールが一方向に
操作されて、車両が右折若しくは左折の走行状態になる
と、次のように作用する。例えば、スプール28が図1
に示される矢印R方向に移動すると、ポート27fはポ
ート27b及び27gとは遮断状態とされるが、ポート
27cとは連通状態とされる位置をとるとともにポート
27dとポート27gとが連通状態とされる位置をと
る。これにより、ポート27fに供給された作動油圧は
油路50を通じてパワーシリンダ部10の圧力室16B
に供給され、パワーシリンダ部10の圧力室16A内の
作動油圧は油路52及び56を通じてオイルリザーバタ
ンク22に戻される。従って、パワーピストン18が図
1に示される矢印R方向に移動してパワーシリンダ部1
0からの所定の値とされる操舵力がパワーピストン18
のラック18a及びセクタシャフト20のピニオン20
aを介して出力されることとなる。
【0026】その際、制御ユニット80は、車速が比較
的高速であるときは、検出出力信号Svに基づき、可変
オリフィス55の開度が車速が比較的低速の場合に比し
て小となるように駆動制御信号Cpoを形成し、それを
アクチュエータ61に供給する。これにより、反力室4
4内の圧力は増大し、スプール28には、このようにし
て増大した反力室44内の内圧とコイルスプリング46
の弾発力とによって比較的大なる抵抗力が作用する。
【0027】制御ユニット80は、車速が比較的低速で
あるときは、検出出力信号Svに基づき、可変オリフィ
ス55の開度が大となるように駆動制御信号Cpoを形
成し、それをアクチュエータ61に供給する。これによ
り、反力室44内の圧力は、高速走行時に比べ低下する
こととなり、スプール28には、このようにして低下し
た反力室44内の内圧とコイルスプリング46の弾発力
とによって、比較的小さな抵抗力が作用する。
【0028】また、制御ユニット80は、車両の停止状
態においてステアリングホイールが一方向に据え切り操
作されるとき、例えばスプール28が図1に示される矢
印R方向に移動させられる場合、可変オリフィス55の
開度を所定の比較的大なる開度に維持する駆動制御信号
Cpoを形成し、それをアクチュエータ61に供給す
る。その際、反力室44内の圧力は、スプール28の変
位により高められるが、この圧力により油路58の圧力
設定弁62が開放して反力室44内の作動油圧が油路5
8及び56を通じてオイルリザーバタンク22に戻され
る。これにより、反力室44内の圧力は減圧されて所定
の値に維持されるとともに、ポート27fに供給された
作動油圧は油路54のオリフィス60により所定の値に
維持される。従って、パワーシリンダ部10から得られ
る出力は、例えば、図2に実線で示される如くに、縦軸
にパワーシリンダ部10から得られる出力Poをとり、
横軸にステアリングホイールにおける右操舵R方向及び
左操舵L方向における操舵力STをとって表される特性
線LKa、Lta、Lkb、及び、Ltbに従って得ら
れ、右操舵R方向及び左操L方向における操舵力STが
所定の値sta及びstb以上となるとき、油路58に
おける圧力設置弁62が開放状態とされるため、操舵力
STは所定の値sta及びstb以上にはならない。従
って、例えば、車両の停止状態においてステアリングホ
イールが一方向に据え切り操作されるとき、操舵に対し
て重すぎることなく適度な操舵力となる。図2におい
て、特性線Lka及びLkbは、夫々、車速が比較的高
速の場合を表し、特性線Lta及びLtbは、夫々、車
速が比較的低速の場合を表している。LtaとLka及
びLtbとLkbの間は車速に応じて可変に制御され
る。
【0029】図3は、本発明に係る車両のパワーステア
リング装置の第2の実施例を概略的に示す。
【0030】図1に示される例では、油圧反力作動部2
6Aのハウジングにポート27hが設けられ、ポート2
7hがそのハウジング内に摺動せしめられる一対のばね
受け38及び40により囲まれて形成される反力室44
に連通しているが、図3に示した実施例では、パワーシ
リンダ部10は図1に示される構造と同一の構造とされ
る一方、油圧回路部12のハウジングには、油圧反力作
動部26Aのポート27hに対向して反力室44に連通
するポート27iがさらに設けられ、ポート27iは、
可変オリフィス63が介在された油路64を通じてオイ
ルリザーバタンク22に接続された構成とされている。
可変オリフィス63は、それに付設されるアクチュエー
タ66が操舵角に応じて制御ユニット80から供給され
る駆動制御信号Cpdにより制御されることによりその
絞り開度が調節される。なお、図3において、図1にお
ける構成部品と同一とされる構成部品は同一の符号が付
されて示されている。
【0031】制御ユニット80による制御弁26の油圧
反力作動部26Aにおける反力室44内の油圧制御にあ
たっては、直進走行状態、即ち、ステアリングホイール
が操作されず中立状態に保持されるとき、制御ユニット
80は第1の実施例と同様に検出出力信号Svに基づき
車速に応じて可変オリフィス55の開度を変化させるよ
うに駆動制御信号Cpoを形成し、それをアクチュエー
タ61に供給する。このようにアクチュエータ61が制
御されるもとで、本例においては、制御ユニット80は
アクチュエータ66が検出出力信号Sdに基づいて駆動
制御信号Cpdを形成し、それをアクチュエータ66に
供給する。その際、検出出力信号Sdがあらわす操舵角
が大となるに従い、可変オリフィス63の開度が小とな
るようにその絞り開度が調節される。これにより、夫々
の車速において、ステアリングホイールが一方向に操作
されるとき必要な操作力(保舵力)が得られるもとで、
操舵角が大となるに従ってその保舵力が増大せしめられ
て車両走行時の充分な直進安定性が図れることとなる。
【0032】一方、ステアリングホイールが一方向に操
作されて、車両が右折もしくは左折走行状態であるとき
は、上述の第1の実施例と同様に作動油圧がパワーシリ
ンダ部10に供給され、また、車両が停止状態とされ
て、ステアリングホイールが操作され、例えば、一方向
に据え切り操作されるとき、即ち、スプール28が図3
に示される矢印R方向に移動せしめられる場合、アクチ
ュエータ61に、可変オリフィス55の開度は所定の比
較的大なる開度に維持される駆動制御信号Cpoを形成
し、それを供給する。その際、反力室44内の圧力は、
スプール28の変位により高められ設定圧力以上になる
と油路58における圧力設定弁62が開状態とされて反
力室44内の作動油圧が油路58及び56を通じてオイ
ルリザーバタンク22に戻される。これにより、反力室
44内の圧力は、減圧されて所定の値に維持され高度な
操舵力で据え切り操作ができる。
【0033】従って、パワーシリンダ部10から得られ
る出力は、例えば、図4に実線で示される如くに、縦軸
にパワーシリンダ部10から得られる出力Poをとり、
横軸にステアリングホイールにおける右操舵R方向及び
左操舵L方向における操舵力STをとって表される特性
線Lkc、Ltc、Lkd、及び、Ltdに従って得ら
れ、右操舵R方向及び左操舵L方向における操舵力ST
が所定の値sta及びstb以上となるとき、油路58
における圧力設定弁62が開放状態となり、車両が停止
状態でステアリングホイールが一方向に据え切り操作さ
れるとき、操舵にたいして重すぎることなく適度な操舵
力となる。図4においては、特性線Lkc及びLkd
は、夫々、車速が比較的高速の場合を表し、特性線Lt
c及びLtdは、夫々、車速が比較的低速の場合を表し
ている。LkcとLtc及びLkdとLkcの間は操舵
角に応じて可変に制御される。
【0034】図5は、本発明に係る車両のパワーステア
リング装置の第3の実施例を概略的に示す。
【0035】図1に示される例では、油圧調整部26B
におけるハウジングにポート27fが設けられ、ポート
27fが可変オリフィス55が介在された分岐油路54
bに接続されているが、その代わりに、図5における一
例においては、パワーシリンダ部10は図1に示される
構造と同一の構造とされ、油圧回路部12において、分
岐油路54bに可変オリフィス55の変わりに圧力設定
弁65が配設された構成とされる。なお、図5におい
て、図1における構成部品と同一の構成部品には同一の
符号が付されて示されている。
【0036】制御弁26の油圧反力作動部26Aにおけ
る反力室44内の油圧制御にあたっては、直進走行状
態、即ち、ステアリングホイールが操作されず中立状態
に保持されるとき、反力室44内の圧力は分岐油路54
bにおける圧力設定弁65により車速とは無関係に所定
の圧力に維持されるから、スプール28に所定の抵抗力
が作用してステアリングホイールが一方向に操作される
とき必要な操作力(保舵力)が得られ、処領走行時の充
分な直進安定性が図れることとなる。
【0037】一方、車両の停止状態で、ステアリングホ
イールが一方向に据え切り操作され、例えばスプール2
8が図5に示される矢印R方向に移動せしめられる場
合、反力室44内の圧力はスプール18の変位により高
められるから油路58の圧力設定弁62が開放状態とさ
れて反力室44内の作動油圧が油路58及び56を通じ
てオイルリザーバタンク22に戻される。これにより、
反力室44内の圧力は、減圧されて所定の値に維持され
る。従って、パワーシリンダ部10から得られる出力
は、例えば、図6に実線で示される如くに、縦軸にパワ
ーシリンダ部10から得られる出力Poをとり、横軸に
ステアリングホイールにおける右操舵R方向及び左操舵
L方向における操舵力STをとって表される特性線L
r、Lfに従って得られ、右操舵R方向及び左操舵Lf
方向における操舵力STが所定の値sta及びstb以
上となるとき、油路58における圧力設定弁62が開状
態とされて操舵力一定でパワーシリンダ部10から得ら
れる出力は増加し、例えば、車両の停止状態でステアリ
ングホイールが一方向に据え切り操作されるとき、重す
ぎることのない適度な操舵力を得ることができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如く、本発明に
係る車両のパワーステアリング装置によれば、車両にお
けるステアリング操作機構部の操作に応じてパワーシリ
ンダ部からの出力を制御するにあたり、油圧反力作動部
における作動油圧が制御されるもとで車両が走行中は車
速または操舵角に応じて適度な操舵力が得られ、安定性
を向上させることができるとともに必要な操舵力が比較
的大とされる場合、例えば、車両の停止状態でステアリ
ングの据え切り等が行われる場合には、作動油圧調整部
に供給される作動油圧が所定の値以下に保持されて適度
な操舵力のもとでパワーシリンダ部からの出力を充分に
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のパワーステアリング装置の
第1の実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図3】本発明に係る車両のパワーステアリング装置の
第2の実施例を示す概略構成図である。
【図4】図3に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【図5】本発明に係る車両のパワーステアリング装置の
第3の実施例を示す概略構成図である。
【図6】図5に示される例の動作説明に供される特性図
である。
【符号の説明】
10 パワーシリンダ部 12 油圧回路部 22 オイルリザーバタンク 24 オイルポンプ 26 制御弁 26A 油圧反力作動部 26B 油圧調整部 54 油路 58 油路 60 オリフィス 62 圧力設定

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の操向輪に操舵力を付与するパワー
    シリンダ部と前記パワーシリンダ部に作動油を供給する
    作動油供給源との間に、前記車両のステアリング機構部
    に作動し、かつ前記パワーシリンダ部に対する前記作動
    油の供給量及び給排方向を制御する、制御弁を介装し、
    前記制御弁の作動油流入ポートと前記作動油供給源とを
    連結する油路に、前記車両の車速に対応する油圧力を発
    生する油圧力発生装置を設けると共に、前記油路の前記
    作動油流入ポートと前記油圧力発生装置の間に可変オリ
    フィスを設け、前記制御弁には前記制御弁の動作に抵抗
    力を付与する油圧反力室を設け、前記油路を前記油圧力
    発生装置と前記可変オリフィスの間で分岐して前記油圧
    反力室のポートに連結し、前記車両の車速が相対的に高
    いときには前記可変オリフィスの開度を相対的に小さく
    し、かつ前記車両の車速が相対的に低いときには前記可
    変オリフィスの開度を相対的に大きくする、制御装置を
    設け、更に、前記油圧反力室に作動油排出用の油路を連
    結し、前記作動油排出用の油路に所定の圧力で開放する
    圧力設定弁を設けたことを特徴とする、車両のパワース
    テアリング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパワーステアリング装
    置において、前記油圧反力室に第2の作動排出用の油路
    を設け、前記第2の作動排出用の油路に第2の可変オリ
    フィスを介装し、前記車両の操向輪の操舵角が相対的に
    大きいときには前記第2の可変オリフィスの開度を相対
    的に小さくし、かつ前記操舵角が相対的に小さいときに
    は前記第2の可変オリフィスの開度を相対的に大きくす
    る、制御装置を設けたことを特徴とする、パワーステア
    リング装置。
  3. 【請求項3】 車両の操向輪に操舵力を付与するパワー
    シリンダ部と前記パワーシリンダ部に作動油を供給する
    作動供給源との間に、前記車両のステアリング機構部を
    従動し、かつ前記パワーシリンダ部に対する前記作動油
    の供給量及び給排方向を制御する、制御弁を介装し、前
    記制御弁の作動油流入ポートと前記作動油供給源とを連
    結する油路に、前記車両の車速に対応する油圧力を発生
    する油圧力発生装置を設けると共に、前記油路の前記作
    動油流入ポートと前記油圧力発生装置の間に所定の圧力
    で開放する圧力設定弁を設け、前記制御弁には前記制御
    弁の動作に抵抗力を付与する油圧反力室を設け、前記油
    路を前記油圧力発生装置と前記可変オリフィスの間で分
    岐して前記油圧反力室のポートに連結し、更に、前記油
    圧反力室に作動油排出用の油路を連結し、前記作動油排
    出用の油路に所定の圧力で開放する第2の圧力設定弁を
    設けたことを特徴とする、車両のパワーステアリング装
    置。
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WO2015064249A1 (ja) 2013-10-31 2015-05-07 日産自動車株式会社 車両用操舵制御装置および車両用操舵制御方法

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