JPH06238813A - プレキャストコンクリート版及びその製造方法 - Google Patents

プレキャストコンクリート版及びその製造方法

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JPH06238813A
JPH06238813A JP5030878A JP3087893A JPH06238813A JP H06238813 A JPH06238813 A JP H06238813A JP 5030878 A JP5030878 A JP 5030878A JP 3087893 A JP3087893 A JP 3087893A JP H06238813 A JPH06238813 A JP H06238813A
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precast concrete
concrete
fiber
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Masahiro Sumino
正博 住野
Shigeyuki Sogo
茂幸 十河
Nobunori Takeda
宣典 竹田
Mitsuo Koyanagi
光生 小柳
Takeshi Kawachi
武 川地
Takashige Haga
孝成 芳賀
Atsushi Nakane
淳 中根
Masami Kurihara
正美 栗原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩分、ガス、水の浸透そのものを完全に遮断
できるプレキャストコンクリート版及びその製造方法を
提供することを目的とする。 【構成】 型枠5内の深さ2分の1程度までモルタルを
打設した後、吹き付け若しくは金ごてを用いるなどして
エポキシ樹脂等をモルタル層2の表面に塗布して環境側
の樹脂層32を形成する。次いで、樹脂が硬化する前に
有機合成繊維若しくはステンレス、炭素繊維などで形成
された不繊布又は繊布を敷き込み、さらに、敷き込まれ
た不繊布或いは織布の表面にエポキシ樹脂を吹き付け等
で塗布し樹脂・繊維複合層3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、内部に塩分、ガス、
水の浸透を遮断するための樹脂・繊維複合層を設けたプ
レキャストコンクリート版及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレキャストコンクリート版は、コンク
リートを打設するための躯体保護用捨て型枠や外装部材
として用いられる。
【0003】コンクリートは大気中の二酸化炭素などの
影響によって、表面から損食を受ける。また、コンクリ
ート中のセメントは主として石灰石とSiO2 ,Al2
3,Fe2 3 との石灰塩と、少量のアルカリ化合物
よりなるため、工場廃水、海水により浸食を受け、さら
には酸類の影響により中性化が起こりコンクリートその
ものが変質する。
【0004】また、このコンクリートの損食、浸食及び
中性化の進行により間接的に、或いはコンクリート内部
に存在する毛細管空隙を浸透してきた水等により直接的
に内部の鉄筋が腐食される。
【0005】この防止のため、例えば、ステンレスまた
は炭素の短繊維、合成高分子の短繊維、CF短繊維など
を補強材としてコンクリートに混ぜ込む方法や、コンク
リート中の毛細管空隙を樹脂によって満たしたポリマー
含浸プレキャストコンクリート版が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ステン
レス若しくは炭素繊維等は高価であるため建築コストの
増加を招く。また、この手段は、毛細管空隙を浸透する
水等による直接的な内部鉄筋の腐食を回避することはで
きても、コンクリート部分の変質自体は防ぐことができ
ない。
【0007】また、ポリマー含浸プレキャストコンクリ
ート版では、コンクリート中へのモノマーの減圧含浸と
含浸後にはオートクレーブでモノマーを熱重合させる必
要があるため、その製作には多大な手間と特殊な設備を
必要とする。また、この手段はコンクリート内部の毛細
管空隙をポリマーで埋めるにすぎないため、やはりコン
クリート部分の変質は防ぐことはできず十分な解決策と
はいえない。
【0008】本発明は上記の問題に鑑みて成されたもの
であり、遮塩性、ガス遮断性、遮水性に優れた樹脂、繊
維複合層をコンクリートの打設と同時にプレキャストコ
ンクリート版の片面に形成することによって、塩分、ガ
ス、水の浸透そのものを完全に遮断できるプレキャスト
コンクリート版及びその製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、プレキャストコンクリート版であって、
少なくとも二層以上の多層構造を成し、一方の層をコン
クリートで形成し、他方の層を繊維層とするものであ
る。
【0010】また、プレキャストコンクリート版を形成
するための型枠内に、コンクリートを打設し下層部を形
成させ、次いで該下層部表面に樹脂と、砂利、砕石若し
くはセラミック片等の骨材とを敷込んで樹脂・骨材層を
形成させるものである。
【0011】
【作用】プレキャストコンクリート版を形成するための
型枠内に、コンクリートを打設し下層部を形成させ、次
いで該下層部表面に繊維を敷込んで繊維層を形成する。
【0012】或いは、プレキャストコンクリート版を形
成するための型枠内に、コンクリートを打設し下層部を
形成させ、次いで該下層部表面に樹脂及び骨材を敷込ん
で樹脂・骨材複合層を形成する。
【0013】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。
【0014】プレキャストコンクリート版1は、図1
(A)に示すように、両面がモルタルで形成されたモル
タル層2と、その背面に位置する樹脂・繊維複合層3と
から概略構成されており、外層材やRC構造物の躯体保
護用捨て型枠として用いられる。この場合、環境側すな
わち、大気、海水若しくは地下水等のコンクリートに影
響を及ぼすものに面する側にモルタル層2を対向させ、
樹脂・繊維複合層3は、後打ちされるコンクリートとの
打設面に対向させて配設される。
【0015】モルタル層2は通常のモルタルを打設して
形成されるものである。このとき、モルタル内にビニロ
ン短繊維や炭素の短繊維を混ぜ込んで、ある程度の強度
を維持させることが好ましい。
【0016】樹脂・繊維複合層3は、壁面に平行な平面
内に敷き込まれたポリプロピレン、ポリエステル、アク
リル等の有機合成繊維若しくはステンレス、炭素繊維等
によって形成された不繊布又は繊布からなる繊維層31
と、そしてモルタル層2と繊維層31の隙間を満たすよ
うにしてなる樹脂層32とから構成される。この、樹脂
層32はエポキシ樹脂だけでなく、タルク等のフィラー
材若しくは硅砂をまぜたものとしてもよい。この樹脂・
繊維複合層3が介在することにより、プレキャストコン
クリート版が建込まれる際、後打ちされるコンクリート
との付着強度が高められる。
【0017】以上の構成を有するプレキャストコンクリ
ート版1の製造方法を説明する。
【0018】図1(B)に示すように、まず、環境側に
面する側のモルタル層2を形成する。型枠5内の深さ2
分の1程度までモルタルを打設する。この打設したモル
タルの深さが環境側モルタル層2の壁厚となる。その
後、吹き付け若しくは金ごてを用いるなどしてエポキシ
樹脂等をモルタル層2の表面に塗布して環境側の樹脂層
32を形成する。次いで、樹脂が硬化する前に有機合成
繊維若しくはステンレス、炭素繊維などで形成された不
繊布又は繊布を敷き込み、さらに、敷き込まれた不繊布
或いは織布の表面にエポキシ樹脂を吹き付け等で塗布し
樹脂・繊維複合層3を形成する。このとき、脱泡ローラ
を用いて、樹脂を繊維中へ含浸させるとともに、繊維層
下面のケバ立ち部をモルタル層へ圧着してモルタルとの
一体化させ、併せて繊維層上面のケバ立ち処理を施すこ
とが好ましい。
【0019】その後、蒸気養生などを実施しある程度モ
ルタルが強度を発現した後脱型する。この脱型の時期は
通常通り翌日には行うことができる。
【0020】第2の実施例としては図2(A)に示すよ
うに、樹脂・繊維複合層3の表面に、砂利、砕石若しく
はセラミック片等の骨材4を樹脂・複合層3表面に凹凸
が形成されるように埋め込む。その製造方法は図2
(B)に示すように、環境側に面する側のモルタル層2
を打設し、その後、吹き付け若しくは金ごてを用いるな
どしてエポキシ樹脂等をモルタル層2の表面に塗布して
環境側の樹脂層32を形成する。次いで、樹脂が硬化す
る前に砂利、砕石若しくはセラミック片等の骨材4を敷
き込み樹脂・骨材複合層3を形成する。
【0021】その後、蒸気養生などを実施しある程度モ
ルタルが強度を発現した後脱型する。
【0022】
【発明の効果】塩分、ガス、水の浸透そのものを完全に
遮断し、コンクリート部分をも完全に寸断するため、内
部の鉄筋の腐食を防ぎ、コンクリート部分の変質の進行
も表面部分に止めることができる。また、中間の樹脂・
繊維複合層と一体化したプレキャストコンクリート版と
なるため、曲げ強度の向上が図れる。
【0023】さらには、プレキャストコンクリート工場
での製造時に既存設備が利用でき、現場製造時には型枠
と締固め用具があれば良く特別な設備を要せず経済的に
実施できる。
【0024】また、樹脂層を設け、或いは骨材を後打ち
されるコンクリートの打設面へ突出させることにより後
打ちコンクリートとの付着強度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明ににかかるプレキャストコンクリート
版及びその製造方法の第1実施例の説明図である
【図2】この発明ににかかるプレキャストコンクリート
版及びその製造方法の第2実施例の説明図である
【符号の説明】
1 プレキャストコンクリート版 2 モルタル層 3 樹脂・繊維複合層 4 骨材 5 型枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 光生 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 川地 武 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 芳賀 孝成 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 中根 淳 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 栗原 正美 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレキャストコンクリート版であって、
    少なくとも二層以上の多層構造を成し、一方の層をコン
    クリートで形成し、他方の層を樹脂、繊維複合層とする
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート版。
  2. 【請求項2】 プレキャストコンクリート版を形成する
    ための型枠内に、コンクリートを打設し下層部を形成さ
    せ、次いで該下層部表面に繊維を敷込んで繊維層を形成
    させることを特徴とする請求項1記載のプレキャスト版
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 プレキャストコンクリート版であって、
    少なくとも二層以上の多層構造を成し、一方の層をコン
    クリートで形成し、他方の層を樹脂、骨材複合層とする
    ことを特徴とするプレキャストコンクリート版。
  4. 【請求項4】 プレキャストコンクリート版を形成する
    ための型枠内に、コンクリートを打設し下層部を形成さ
    せ、次いで該下層部表面に樹脂及び骨材を敷込んで樹脂
    ・骨材層を形成させることを特徴とする請求項3記載の
    プレキャスト版の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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