JPH06238699A - 中空射出成形方法 - Google Patents

中空射出成形方法

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JPH06238699A
JPH06238699A JP5049893A JP4989393A JPH06238699A JP H06238699 A JPH06238699 A JP H06238699A JP 5049893 A JP5049893 A JP 5049893A JP 4989393 A JP4989393 A JP 4989393A JP H06238699 A JPH06238699 A JP H06238699A
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JP
Japan
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mold cavity
thick
thick portion
molten resin
hollow
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5049893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Matsumoto
祐一 松本
Shoji Imai
章司 今井
Maki Horikoshi
真木 堀越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部分的に形成される厚肉部を中空にする中空
射出成形において、当該厚肉部の成形側とは反対側でか
つ厚肉部の成形位置に対応する面に生じる光沢や艶むら
を防止する。 【構成】 金型キャビティの表面1を加熱した後金型キ
ャビティ内に溶融樹脂を射出し、更に加圧ガスの圧入を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金型キャビティ内に射
出した溶融樹脂中に加圧ガスを圧入することによって中
空成形品を成形する中空射出成形方法に関する。更に詳
しくは、部分的に厚肉部を有し、当該厚肉部を中空にし
た中空成形品を成形する中空射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金型キャビティ内に溶融樹脂を射
出し、この金型キャビティ内に射出された溶融樹脂中に
加圧ガスを圧入して中空部を形成する中空射出成形方法
が知られている(特公昭57−149689号公報)。
【0003】上記中空射出成形方法によると、厚肉の成
形品を成形する場合に、冷却時に生じる樹脂の体積収縮
によるひけ、即ち成形品表面の窪みの発生を防止するこ
とができる。
【0004】ところで、自動車部品や家庭電気器具に用
いられる大型の成形品は、補強のためのリブや組み立て
のためにボス等を有する場合が多く、このリブやボス等
の形成箇所は、部分的に厚肉部となる。この場合、この
ような厚肉部にひけを生じやすいので、この厚肉部を中
空にすることが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような中空の厚肉部とすると、際立ったひけは防止でき
るものの、当該厚肉部の形成側とは反対側でかつ厚肉部
の形成位置に対応する面(以下「厚肉部対応面」とい
う)が、その周辺部と光沢や艶が相違したものとなり、
外観が悪化しやすい問題がある。このため、厚めの塗装
やメッキを施す二次加工が必要となる場合があり、コス
トアップの原因となっている。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、部分的に形成される厚肉部を中空にする中空射出
成形において、この厚肉部対応面に生じる光沢や艶のむ
らを防止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】このために請求
項1の発明では、部分的な厚肉部を有する成形品を成形
する金型キャビティの表面を加熱し、この表面が加熱さ
れた金型キャビティ内への溶融樹脂の射出と、金型キャ
ビティ内の溶融樹脂中への加圧ガスの圧入とを行って、
成形品の厚肉部を中空にする中空射出成形方法としてい
るものである。
【0008】更に本発明を説明する。
【0009】本発明の射出成形方法では、溶融樹脂の射
出に先立って、金型キャビティの表面1を加熱する。こ
の金型キャビティの表面1の加熱は、図1に示されるよ
うに、金型2間に高周波誘導加熱のインダクター3を挟
み込み、この挟み込んだ状態でインダクター3を発振さ
せることで行うことができる。
【0010】このような高周波誘導加熱で加熱するよう
にすると、金型2全体を加熱することなく、金型キャビ
ティの表面1のみを選択的に加熱することができ、溶融
樹脂射出後の冷却効率を大きく損なうことがない。
【0011】この金型キャビティの表面1の加熱は、使
用する樹脂の弾性率が室温時の1/3に低下する温度以
上まで加熱することが好ましい。
【0012】また、上記のようなインダクター3の挟み
込みの他に、例えば金型2の背面側から金型キャビティ
の表面1へ向けて小型のインダクター3を金型2内に埋
設しておき、溶融樹脂の射出に先立ってこのインダクタ
ー3を発振させることで行うこともできる。
【0013】上記金型キャビティの表面1の加熱は、こ
の金型キャビティの表面1全体に対して行ってもよい
が、厚肉部対応表面を成形する側となる固定型又は移動
型のいずれか一方の表面1を加熱するだけとしてもよ
い。また、特にインダクター3を金型2に埋設した場合
には、厚肉部対応表面を成形する領域付近のみを加熱す
ることとしてもよい。
【0014】本発明の成形対象は、部分的な厚肉部を有
する成形品で、金型キャビティはこの成形品に対応する
形状となっているものである。本発明において部分的な
厚肉部を有する成形品とは、リブ、ボス又は圧力伝達チ
ャンネルを有する成形品をいう。ここで圧力伝達チャン
ネルとは、圧入される加圧ガスの流れを導くと共に、加
圧ガスの圧入位置から離れた位置まで加圧ガスを圧入し
やすくするために設けられるリブ状の厚肉部をいう。
【0015】また、本発明は、図2に示されるように、
部分的に設けられた厚肉部6の幅をb、厚肉部6の周辺
における厚みをaとした時に、b/a≧2となるような
厚肉部6を形成する場合に特に有効である。即ち、この
ような厚肉部6の場合、厚肉部対応面4が、その周辺部
と光沢や艶が相違したものとなりやすく、その防止に本
発明が有効である。
【0016】前述のようにして、金型キャビティの表面
1を加熱した後、閉鎖した金型キャビティ内に溶融樹脂
を射出する。
【0017】溶融樹脂の射出は、金型キャビティ11内
を満たすに十分な量を射出する場合(以下「フルショッ
ト」という)と、金型キャビティ内を満たすに足りない
量を射出する場合(以下「ショートショット」という)
とがある。
【0018】溶融樹脂の射出完了後もしくは所定量の溶
融樹脂の射出途中で、金型キャビティ内の溶融樹脂中に
加圧ガスを圧入する。フルショットの場合、溶融樹脂の
射出完了後に加圧ガスの圧入を開始するが、ショートシ
ョットの場合、溶融樹脂の射出完了後の他、溶融樹脂の
射出途中で加圧ガスの圧入を開始することができる。
【0019】加圧ガスの圧入は、射出ノズルに内蔵した
ガスノズルを介して、溶融樹脂の射出経路と同じ経路を
介して行うことができる他、別途金型2に形成した加圧
ガス流路を介して行うこともできる。また、加圧ガスと
しては、例えば空気、炭酸ガス、窒素等の不活性ガス等
が使用できる。
【0020】加圧ガスの圧入後は、適宜の保圧時間をお
き、金型キャビティ内の樹脂を十分冷却した後、形成さ
れた中空部内の加圧ガスを排出してから成形品を取り出
す。
【0021】このようにした場合、厚肉部対応面4に光
沢や艶のむらを生じないのは、次のような理由によると
考えられる。
【0022】まず、金型キャビティの表面1の加熱を伴
わない単純な中空射出成形によったのでは次のような理
由によって厚肉部対応面4に光沢や艶のむらを生じるも
のと考えられる。
【0023】第1は、図3(a)に示されるように、厚
肉部対応面4が、中空部5内の加圧ガスによって、その
周辺部より強く金型キャビティの表面1へ押し付けら
れ、厚肉部対応面4とその周辺部とで、金型キャビティ
の表面1への押し付け状態に差を生じることである。
【0024】第2は、図3(b)に示されるように、厚
肉部6とその周辺部との境界付近(厚肉部対応面4の両
側部)は、中空部5がほぼ断面円形に形成されることか
ら、中空部5内の加圧ガスの圧力が局部的に伝わりにく
く、微細なひけが生じることである。
【0025】第3は、図3(c)に示されるように、厚
肉部対応面4部分の実質の肉厚は、中空部5によってそ
の周辺部より薄くなるので、中空部5の形成時に延伸さ
れて配向を受け、フローマーク状の欠陥を生じることで
ある。
【0026】一方、本発明の方法によると、金型キャビ
ティの表面1があらかじめ加熱されているので、金型キ
ャビティの表面1に接した溶融樹脂の流動性が保たれや
すい。従って、厚肉部対応面4の周辺部も比較的金型キ
ャビティの表面1への押し付けられた時の金型キャビテ
ィの表面1の転写性が向上する。同様に、厚肉部対応面
4の両側部にも中空部5内の加圧ガスの圧力が伝わりや
すくなると共に、配向応力差も軽減されることになる。
【0027】このようなことから、本発明の成形方法に
よると、厚肉部対応面4とその周辺部での光沢や艶のむ
らを防止できるものである。
【0028】
【実施例】
実施例1 本発明の成形方法により、図4及び図5に示されるよう
な部分的な肉厚部を有する成形品の成形を行った。ま
た、金型キャビティの表面の加熱は、高周波誘導加熱の
インダクターを金型間に挟み込んで発振させ、厚肉部対
応面を成形する固定型側のみを60℃に加熱することで
行った。
【0029】結果を表1に示す。
【0030】尚、その他の条件及び評価基準は以下の通
りである。
【0031】(1)使用樹脂 ポリスチレン(旭化成工業社製「#400」、HDT8
0℃)を使用した。
【0032】(2)成形条件 上記ポリスチレンを220℃で可塑化し、射出はフルシ
ョットとした。加圧ガスとしては200〜250kg/
cm2 の圧力に調整された窒素ガスを使用し、ポリスチ
レンをフルショットした後直ちに5秒間圧入し、更に1
0秒保持して、冷却後成形品中から排出した。冷却時間
は45秒とした。
【0033】(3)評価基準 厚肉部対応面のひけ、艶むら、フローマークについては
肉眼で評価し、これらがはっきり認められるものには
×、微かではあるが認められるものには○、全く認めら
れないものには◎を付した。また、表面粗さのついて
は、断面曲線を被接触三次元測定器で測定し、その測定
値Raを示す。
【0034】比較例1 金型キャビティの加熱及び加圧ガスの圧入を行わなかっ
た点を除いて実施例1と同様に成形を行って同様の評価
を行った。
【0035】結果を表1に示す。
【0036】比較例2 加圧ガスの圧入を行わなかった点を除いて実施例1と同
様に成形を行って同様の評価を行った。
【0037】結果を表1に示す。
【0038】比較例3 金型の加熱を行わなかった点を除いて実施例1と同様に
成形を行って同様の評価を行った。
【0039】結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、部分的に厚肉部を有する成形品の成形において、厚
肉部対応面に光沢や艶のむらを生じないないので、成形
品に厚めのメッキや塗装等の二次加工を施すことなく直
ちに製品として使用することができ、部分的に厚肉部を
有する成形品のコストダウンを図ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の説明図である。
【図2】厚肉部の説明図である。
【図3】厚肉部対応面の光沢や艶むらの発生原因の説明
図である。
【図4】実施例及び比較例で成形した成形品の平面図で
ある。
【図5】図4におけるI−I断面図である。
【符号の説明】
1 金型キャビティの表面 2 金型 3 インダクター 4 厚肉部対応面 5 中空部 6 厚肉部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】追加
【補正内容】
【図5】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的な厚肉部を有する成形品を成形す
    る金型キャビティの表面を加熱し、この表面が加熱され
    た金型キャビティ内への溶融樹脂の射出と、金型キャビ
    ティ内の溶融樹脂中への加圧ガスの圧入とを行って、成
    形品の厚肉部を中空にすることを特徴とする中空射出成
    形方法。
JP5049893A 1993-02-17 1993-02-17 中空射出成形方法 Withdrawn JPH06238699A (ja)

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JP5049893A JPH06238699A (ja) 1993-02-17 1993-02-17 中空射出成形方法

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JPH06238699A true JPH06238699A (ja) 1994-08-30

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4827824A (en) * 1987-06-15 1989-05-09 Yamaha Corporation Electric guitar having an electronic vibrato apparatus
US7373963B2 (en) 2005-04-18 2008-05-20 Strickland Jr David Apparatus and method for tire inflation

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US4827824A (en) * 1987-06-15 1989-05-09 Yamaha Corporation Electric guitar having an electronic vibrato apparatus
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Legal Events

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