JPH06238245A - 機械部品の洗浄乾燥方法及び装置 - Google Patents

機械部品の洗浄乾燥方法及び装置

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Publication number
JPH06238245A
JPH06238245A JP5152793A JP5152793A JPH06238245A JP H06238245 A JPH06238245 A JP H06238245A JP 5152793 A JP5152793 A JP 5152793A JP 5152793 A JP5152793 A JP 5152793A JP H06238245 A JPH06238245 A JP H06238245A
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JP
Japan
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basket
liquid
cleaning
cleaning liquid
mechanical
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Pending
Application number
JP5152793A
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English (en)
Inventor
Masashi Nakaji
正士 中路
Takao Tsukahara
隆雄 塚原
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Ashida Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Ashida Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械部品1を切削加工したり焼入れ熱処理加
工した時に付着する油分を除去するため、洗浄し乾燥す
る際、機械部品1の形状が複雑な場合や機械部品の置き
方などによって発生する洗い残しや乾燥の場合の水分の
残溜を、完全に無くするようにする。 【構成】 機械部品1を収納したバスケット43を缶体
A内にて保持固定し、そのバスケット43を揺動させな
がら、缶体A内を洗浄液にて略満水状態し、その洗浄液
に細かな気泡を噴出させて洗浄液の揺動を誘発させ液流
を発生させ、その液流を循環させて機械部品1を洗浄
し、次いで、濯ぎ液にて同様な方法にて機械部品1を洗
浄して、機械部品1に付着している油分を除去した後、
排水して缶体A内を減圧し機械部品1の真空乾燥を行う
よう構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、各種産業機器
などに使用する機械部品を切削、プレスなどの加工した
り焼入れ熱処理した際に付着する油分を水系洗浄し、洗
浄時の水分を真空乾燥する方法及びその装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、缶体内で機械部品を洗浄液の循環
により洗浄して油分を除去し、真空乾燥して水分を除去
する技術は知られている。
【0003】この技術は、図6に示すように、開閉可能
な扉を備え機械部品1を収容する缶体Aと、前記缶体A
に所要の温度に加熱された洗浄液を缶体A上部よりシャ
ワー状態で供給し該洗浄液を循環させる洗浄液循環手段
Bと、前記缶体Aに所要の温度に加熱された濯ぎ液を缶
体A上部よりシャワー状態で供給し該濯ぎ液を循環させ
る濯ぎ液循環手段Cと、前記缶体A内を真空にする減圧
手段Dと、前記缶体A内に供給される洗浄液及び濯ぎ液
中に缶体A下部より高圧空気を噴出させ気泡と液流を発
生させるバブル発生手段Eとより構成したものである。
そして、密閉可能な缶体A内に機械部品1を挿入し密閉
し、次いで、洗浄液でシャワー洗浄した後、シャワーを
かけながら略満水状態(上部を少し残す程度)にすると
共に下部より高圧空気を噴出させて液流を発生させ、そ
の液流を循環させて機械部品1を洗浄する。次いで、缶
体A内の洗浄液を排出し水切りする。次いで、濯ぎ液に
てシャワー洗浄した後、濯ぎ液を缶体A内に略満水状態
にすると共に下部より高圧空気を噴出させて液流を発生
させ被洗浄物を洗浄する。次いで、缶体A内の濯ぎ液を
排出し水切りする。次いで、缶体A内を減圧して機械部
品1を真空乾燥させるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の技術では、缶体A下部より噴出される気泡は浮力によ
って上昇し、気泡が機械部品表面に接触すると表面張力
により油など付着物を取り去る。また、気泡の上昇に伴
って上方向への液流が発生し、洗浄液と機械部品1とが
触れて洗浄を促進するなどの効果を有する反面、例え
ば、図7の(a)に示すような、機械部品1の形状が複
雑な場合や機械部品の置き方によっては図7の(a)に
示すように空気溜り部55が発生し、その空気溜り部5
5には洗浄液が触れることがないため、5〜10%程度
の洗い残しが生じる。また、乾燥の場合も、形状によっ
ては、図7の(b)に示すように、水溜り部56が生じ
乾燥しても水分が残留していることがあり、完全に洗
浄、乾燥できる技術が切望されている。
【0005】本発明は、前述の課題を解決することを目
的として開発したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1ないし図
5に示すように、開閉可能な扉2bを備え機械部品1を
収容する缶体Aと、前記缶体Aに所要の温度に加熱され
た洗浄液を缶体A上部よりシャワー状態で供給し該洗浄
液を循環させる洗浄液循環手段Bと、前記缶体Aに所要
の温度に加熱された濯ぎ液を缶体A上部よりシャワー状
態で供給し該濯ぎ液を循環させる濯ぎ液循環手段Cと、
前記缶体A内を真空にする減圧手段Dと、前記缶体A内
に供給される洗浄液及び濯ぎ液中に缶体A下部より高圧
空気を噴出させ気泡と液流を発生させるバブル発生手段
Eとより成る機械部品の洗浄乾燥装置において、機械部
品1を収納するバスケット43を缶体A内にて回動可能
に支持するバスケット支持部材Fと、前記バスケット支
持部材Fを所要の角度揺動させる揺動機構Gとを備えた
部品揺動手段Hと、前記缶体A内に収容するバスケット
43をバスケット支持部材Fに保持解放させるクランプ
手段Iとより成り、機械部品1の洗浄及び乾燥中に機械
部品1が収納されたバスケット43を固定して該バスケ
ット43内の機械部品1を所要の角度揺動させるよう構
成したものである。
【0007】そして、缶体A内に設置したバスケット支
持部材F内に機械部品1を収納したバスケット43を搬
入し、該バスケット43をバスケット支持部材Fに保持
固定すると共に扉2bを閉じて缶体Aを密閉する。次い
で、機械部品1を収納したバスケット43を所要の角度
揺動させると共に洗浄液を循環させて、洗浄液でシャワ
ー洗浄する。次いで、洗浄液でシャワーをかけながら略
満水状態にすると共に下部より高圧空気にて細かな気泡
を噴射させて洗浄液の揺動を誘発させ液流を発生させ、
その液流を循環させて機械部品1を洗浄する。次いで、
缶体A内の洗浄液を排出し水切りする。次いで、濯ぎ液
を循環させて、濯ぎ液にてシャワー洗浄した後、濯ぎ液
を缶体A内に略満水状態にすると共に、下部より高圧空
気にて細かな気泡を噴射させて濯ぎ液の揺動を誘発させ
液流を発生させ、その濯ぎ液を循環させて機械部品1を
洗浄する。次いで、缶体A内の濯ぎ液を排出し水切りす
る。次いで、缶体A内を減圧して機械部品1を真空乾燥
させた後、機械部品1の揺動を停止させ、バスケット4
3の保持を解放すると共に扉2bを開放してバスケット
43を搬出するようにしたものである。
【0008】
【実施例】以下、添付図面に従い本発明の実施例を説明
する。開閉可能な扉2bを備え機械部品1を収容する缶
体Aと、前記缶体Aに所要の温度に加熱された洗浄液を
缶体A上部よりシャワー状態で供給し該洗浄液を循環さ
せる洗浄液循環手段Bと、前記缶体Aに所要の温度に加
熱された濯ぎ液を缶体A上部よりシャワー状態で供給し
該濯ぎ液を循環させる濯ぎ液循環手段Cと、前記缶体A
内を真空にする減圧手段Dと、前記缶体A内に供給され
る洗浄液及び濯ぎ液中に缶体A下部より高圧空気を噴出
させ気泡と液流を発生させるバブル発生手段Eとより成
る機械部品の洗浄乾燥装置において、機械部品1を収納
するバスケット43を缶体A内にて回動可能に支持する
バスケット支持部材Fと、前記バスケット支持部材Fを
所要の角度揺動させる揺動機構Gとを備えた部品揺動手
段Hと、前記缶体A内に収容するバスケット43をバス
ケット支持部材Fに保持解放させるクランプ手段Iと、
より構成したものである。
【0009】次に、その詳細について説明する。缶体A
は、図1ないし図3に示すように、機械部品1が収納さ
れたバスケット43を収容する容器2aと、前記容器2
aを開閉する扉2bとより成り密閉可能に設けている。
更に、容器2aの上部には、図2に示すように、下面に
シャワー用の多数の孔を備えたシャワー室3を設け、容
器2a下部には後述する高圧空気の噴出用の孔を備えた
エアー吹出室29を設けたものである。
【0010】洗浄液循環手段Bは、図1に示すように、
缶体A外部に洗浄液槽4を配設し、該缶体Aの下部流出
口より自動弁5を介して洗浄液槽4へ注入できるよう設
けると共に該洗浄液槽の下部より循環ポンプ6の入口側
に接続され、該循環ポンプ6の出口側は自動弁7を介し
て缶体A上部に配管されている。また、洗浄液槽4には
上部から自動弁8を介して給水できるように、洗浄液槽
下部からは自動弁9を介して排水できるよう設け、更
に、洗浄液槽4には洗浄液を所要の温度にするヒータ1
0が設けられ、洗浄液槽4の上部位置には缶体A内でオ
ーバフロー口よりオーバフローした洗浄液の油分を分離
するオイルスキーマ11を自動弁12を介して設けてい
る。そして、ヒータ10により所要の温度に加熱され温
度制御された洗浄液は、洗浄液槽4を通り循環ポンプ6
により缶体A内上部からシャワーとして流出し、缶体A
下部より流出し循環ポンプ6へと循環できるよう構成し
たものである。
【0011】濯ぎ液循環手段Cは、図1に示すように、
缶体A外部に濯ぎ液槽14を配設し、該缶体Aの下部よ
り自動弁15を介して濯ぎ液槽14へ注入できるよう設
けると共に該濯ぎ液槽の下部より循環ポンプ16の入口
側に接続され、該循環ポンプの出口側は自動弁17を介
して缶体A上部に配管されている。また、濯ぎ液槽14
には上部から自動弁18を介して給水できるように、下
部からは自動弁19を介して排水できるよう設け、更
に、濯ぎ液槽14には濯ぎ液を所要の温度にするヒータ
20が設けられ、濯ぎ液槽14の上部位置には缶体A内
でオーバフローした洗浄液の油分を分離するオイルスキ
ーマ21を自動弁22を介して設けている。そして、ヒ
ータ20により所要の温度に加熱され温度制御された濯
ぎ液は、濯ぎ液槽14を通り循環ポンプ16により缶体
A内上部からシャワーとして流出し、缶体A下部より流
出し循環ポンプ16へと循環できるよう構成したもので
ある。
【0012】減圧手段Dは、図1に示すように、缶体A
の適宜な位置、好ましくは、上部位置から自動弁25を
介して真空ポンプ24に接続されており、該真空ポンプ
24の作動により缶体A内を減圧し高真空にして機械部
品1の乾燥を行うよう構成したものである。そして、実
際には、機械部品1は洗浄液や濯ぎ液にて80℃前後の
温度で加熱され機械部品1にその余熱が残っているた
め、部品1に付着している水分はその余熱と高真空によ
って短時間に除去することができる。
【0013】バブル発生手段Eは、図1に示すように、
高圧空気をコンプレッサなど高圧空気供給源27より自
動弁28を介して缶体A下部のエアー吹出室29に接続
され、洗浄液や濯ぎ液の中に高圧空気を吹出し細かな気
泡を噴射させて洗浄液の揺動を誘発させ液流を発生させ
るよう構成したものである。
【0014】バスケット支持部材Fは、図2に示すよう
に、バスケットが十分通過する内孔を設けた円板31a
を、図3に示すように、所要の間隔でもって連結部材3
1bにて結合して枠体31を形成すると共に、缶体Aの
内壁に振り分けて軸支せしめたローラ32にて回動可能
に支持せしめ、該枠体31の内孔下方部には複数のロー
ラ33を軸支して枠体31の長さ方向に配設しバスケッ
ト43が搬入可能に設けたものである。更に、枠体31
の下部両側部には、ガイドローラ34を取り付けバスケ
ット43の搬入を案内するよう設けたものである。
【0015】揺動機構Gは、図2、図3に示すように、
奥部の円板31a面に駆動軸36を取り付け、該駆動軸
は缶体A後部壁を貫通しシールして外部に突出させ、外
部に突出させた駆動軸36は軸受37とバスケット支持
部材Fのローラ32にて支持され、該駆動軸の軸部には
レバー38を嵌め合い固着し、該レバーの先端部にはピ
ン38aを植設せしめている。一方、缶体A外部位置に
は、図2に示すように、減速モータ39を設置し、該減
速モータの出力軸にはレバー40を嵌め合い固着し、該
レバーの外周部付近にはピン40aを植設せしめ、該ピ
ン40aにはコネクティングロッド41の一端部を取り
付け、該コネクティングロッド41の他端部は前記ピン
38aに取り付けている。そして、減速モータ39を駆
動することにより、レバー40が回転しコネクティング
ロッド41を介してレバー38を回転させるが、コネク
ティングロッド41のピン40aの位置がレバー40の
上死点を過ぎると、コネクティングロッド41は反転
し、レバー38を反対方向へと回転させる。即ち、レバ
ー38及び駆動軸36に結合されているバスケット支持
部材Fが揺動運動する。なお、この揺動運動する角度
は、実施例では略90度にしているが、レバー40のピ
ン40aの位置を調整することにより適宜な角度にする
ことができ、バスケット内に収納する機械部品の形状、
配置など収納具合により適宜な揺動角度が決められる。
また、揺動機構Gの別の例として、図示していないが、
例えば、駆動軸36に減速モータ39を直結し、適宜な
角度に至ると減速モータ39を逆回転させて揺動運動す
るように設けてもよく、また、減速モータ39を缶体A
の側面に取り付け、該減速モータ39の出力軸部を缶体
A内に挿通シールして、その先端部に傘歯車を嵌合い固
着すると共に、バスケット支持部材Fの円板31a部に
傘歯車を取り付け前記傘歯車と噛み合わせ、減速モータ
39の正逆転によりバスケット支持部材Fが揺動運動で
きるよう設けてもよく、本発明は本実施例には限定され
ない。
【0016】バスケット43は、図2、図3に示すよう
に、液が通過する構造にしたベース43aと機械部品1
を収納支持する枠体43bとより成り、ローラ33上を
転動して缶体A内に収容可能に設けたもので、その外形
はクランプ手段Iによりその側面、または上面を保持固
定でき且つ円板31aの内孔が通過できる方形状にして
いるものである。更に、その内部の構造は、本実施例で
は、小物部品として、数段の棚を造り、該棚に部品を入
れた液が通過する構造にしたケースが挿入できるよう設
けているが、収納する機械部品1の大きさ形状により異
なり、また、ケース備え付けにしてもよく、また、まっ
たく別の形のものでもよい。なお、バスケット43の構
造はその外形がクランプ手段Iにより保持固定できるな
形状であればよく、本発明は本実施例には限定されな
い。
【0017】クランプ手段Iは、図2、図3に示すよう
に、缶体A内に収容されるバスケット43の両側で且つ
バスケット支持部材Fの円板31aにネジ軸45を挿通
し固定ナット46にて回動自在に支持せしめ、該ネジ軸
45には移動ナット47を実施例では片側に3個螺合せ
しめている。そして、それぞれの移動ナット47の上下
にはピン47aを植設し、該ピン47aにはレバー48
の一端部を遊合させ、該レバー48の他端部はバスケッ
ト支持部材Fに垂直状に回動自在に支持せしめた軸49
に嵌め合い固着し、該軸49はレバー50の一端部に嵌
め合い固着し、該レバー50の他端部は押え部材51の
突起部51aに軸52にて回動自在に嵌め合わされてい
る。一方、缶体A奥外部にはモータ54を取り付け、該
モータの軸は缶体A内側にシールして挿通させ、該モー
タ54の軸端部とネジ軸45の缶体A奥側の一端部とは
エアーなどのクラッチ53を連結可能に取付けている。
そして、機械部品1が収納されたバスケット43を缶体
A内のバスケット支持部材Fに搬入すると、クラッチ5
3を作動させてモータ54の軸端部とネジ軸45とを結
合させ、次いで、モータ54を駆動してネジ軸45を回
転させることにより、移動ナット47は図3に示す実線
の矢印に示す方向に移動して、軸49を回転させレバー
50をバスケット43の方向へ移動させ押え部材51を
バスケット43の側面部に押し付け、バスケット43を
保持固定する。そして、バスケット43が保持固定され
ると、クラッチ53を逆作動させてモータ54の軸端部
とネジ軸45との結合を解除する。また、バスケット4
3の保持固定を解除する場合は、再度、クラッチ53を
作動させてモータ54の軸端部とネジ軸45とを結合さ
せ、次いで、モータ54を逆回転させると移動ナット4
7は図3に示す鎖線の矢印に示す方向に移動して、レバ
ー50をバスケット43から離れるの方向へ移動させ、
バスケット43の保持を開放するよう構成したものであ
る。なお、クランプ手段Iの別の例として、例えば、缶
体Aの両側面に空気圧、油圧、電動などのシリンダを設
け、該シリンダのピストンロッド部はシールし、該ピス
トンロッド部の先端部にて押え部材51を取り付け、シ
リンダの作動により押え部材51をバスケット43側面
部に押し付け、その押し付け力を保持してシリンダのピ
ストンロッド部と分離できるような機構を設けるように
してもよく、要は、バスケット43を揺動させる場合に
はバスケット側面または上面部を押え保持固定し、バス
ケット43の揺動が停止する場合にはバスケットの保持
を解除できるようにすればよく、本発明は本実施例の機
構には限定されない。
【0018】次に、その作用を説明する。図1ないし図
5に示すように、缶体A内に設置したバスケット支持部
材F内に部品1を収納したバスケット43を搬入し、実
施例ではクランプ手段Iを作動させて、該バスケット4
3をバスケット支持部材Fに保持固定すると共に扉2b
を閉じて缶体Aを密閉する。次いで、部品揺動手段Hを
作動させて、部品1を収納したバスケット43を所要の
角度揺動させると共に洗浄液循環手段Bを作動させて、
洗浄液でシャワー洗浄する。次いで、洗浄液でシャワー
をかけながら略満水状態(上部に空間を少し残す程度)
にすると共に、バブル発生手段Eを作動させてエアー吹
出室より高圧空気を吹出し細かな気泡を噴射させて洗浄
液の揺動を誘発させ液流を発生させ、その液流を機械部
品1に触れさせ、循環させて洗浄する。この時、機械部
品1に残留付着している油分が洗浄液面上に浮遊し、そ
の浮遊している油分は図1に示すオーバフロー口から洗
浄液槽4に設けられたオイルスキーマ11により分離除
去され、油分が除去された洗浄液は洗浄液槽4に流入す
る。次いで、缶体A内の洗浄液を排出し水切りする。
【0019】次いで、濯ぎ液循環手段Cを作動させて、
濯ぎ液にてシャワー洗浄した後、濯ぎ液を缶体A内に略
満水状態にすると共に下部より高圧空気を吹出し細かな
気泡を噴射させて濯ぎ液の揺動を誘発させ液流を発生さ
せ、その液流を機械部品1に触れさせ、循環させて洗浄
する。この時、機械部品1に残留付着している油分が濯
ぎ液面上に浮遊し、その浮遊している油分は図1に示す
オーバフロー口から濯ぎ液槽14に設けられたオイルス
キーマ21により、油は分離除去され、油分が除去され
た濯ぎ液は濯ぎ液槽14に流入する。次いで、缶体A内
の濯ぎ液を排出し水切りする。次いで、缶体A内を減圧
して機械部品1を真空乾燥させた後、部品揺動手段Hを
停止させ、クランプ手段Iを逆作動させてバスケット4
3の保持を解放し、扉2bを開き、バスケット43を搬
出し、一工程が完了する。
【0020】実験例1 以上の方法により、下記に示す条件にて、部品の洗浄及
び乾燥を行った。 条件 被洗浄物 図4、図5に示す難洗浄乾燥の機械部品 洗浄液及びその温度 テンサイド系の洗浄剤、80℃ 濯ぎ液の温度 80℃ 真空度 720mmHg 揺動角度及び回数 ±45度 2回/分 洗浄時間 20分 濯ぎ時間 10分 真空乾燥時間 10分 その結果、従来5%程度の油の残溜が見られたが、この
方法では、高圧空気にて洗浄液及び濯ぎ液中に細かな気
泡を噴射させ洗浄液及び濯ぎ液の揺動を誘発させて液流
を発生させ、その液流を循環させると共に、機械部品1
を揺動させているため、洗浄液及び濯ぎ液のバブリング
効果と、図4に示す機械部品1の傾斜移動による空気溜
り部55の空気が抜けて、機械部品1の隅々まで洗浄液
及び濯ぎ液が触れることができ、油分の残溜はまったく
見られなかった。更に、真空乾燥の際、図5に示す機械
部品1の傾斜により水溜り部56の水分が流れ出し、な
お、残った水分も水平状態では乾燥面積が広くなり、濯
ぎ液により加熱された機械部品1の余熱による蒸発の促
進と相俟って乾燥が早くなり、水分の残溜もまったく見
られなかった。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成しているか
ら、高圧空気にて洗浄液及び濯ぎ液中に細かな気泡を噴
射させ洗浄液及び濯ぎ液の揺動を誘発させて液流を発生
させ、その液流を循環させると共に、機械部品を揺動さ
せているため、洗浄液及び濯ぎ液のバブリング効果と機
械部品の傾斜移動による空気溜りの空気が抜けて、機械
部品の隅々まで洗浄液及び濯ぎ液が触れることができ、
油分を完全に除去することができる。また、真空乾燥中
も、機械部品を揺動させているため、例え機械部品に水
分が溜ったとしても、機械部品の傾斜移動により水分が
流れ出し、なお、残った水分も水平状態では乾燥面積が
広くなり、濯ぎ液により加熱された機械部品の余熱によ
る蒸発の促進と相俟って乾燥が早くなり、所定時間内に
完全に乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する機械部品の洗浄乾燥装置の構
成を示す簡略構成系統図。
【図2】本発明を実施する機械部品の洗浄乾燥装置の一
部破断した概略正面図。
【図3】本発明を実施する機械部品の洗浄乾燥装置の一
部破断した概略上面図。
【図4】本発明を実施する洗浄乾燥装置で、洗浄中にお
ける機械部品の位置の動きを示す複雑な形状の機械部品
の正面断面図。
【図5】本発明を実施する洗浄乾燥装置で、真空乾燥中
における機械部品の位置の動きを示す複雑な形状の機械
部品の正面断面図。
【図6】従来の機械部品の洗浄乾燥装置の構成を示す簡
略構成系統図。
【図7】従来の機械部品の洗浄乾燥装置で、洗浄中及び
真空乾燥中における機械部品の位置を示す複雑な形状の
機械部品の正面断面図。
【符号の説明】
A 缶体 B 洗浄液循環手段 C 濯ぎ液循環手段 D 減圧手段 E バブル発生手段 F バスケット支持部材 G 揺動機構 H 部品揺動手段 I クランプ手段 1 部品(機械部品) 2a 容器 2b 扉 3 シャワー室 4 洗浄液槽 5 自動弁 6 循環ポンプ 7 自動弁 8 自動弁 9 自動弁 10 ヒータ 11 オイルスキーマ 12 自動弁 14 濯ぎ液槽 15 自動弁 16 循環ポンプ 17 自動弁 18 自動弁 19 自動弁 20 ヒータ 21 オイルスキーマ 22 自動弁 24 真空ポンプ 25 自動弁 27 高圧ガス供給源 28 自動弁 29 エアー吹出室 31 枠体 31a 円板 31b 連結部材 32 ローラ 33 ローラ 34 ガイドローラ 36 駆動軸 37 軸受 38 レバー 38a ピン 39 減速モータ 40 レバー 40a ピン 41 コネクティングロッド 43 バスケット 43a ベース 43b 枠体 45 ネジ軸 46 固定ナット 47 移動ナット 48 レバー 49 軸 50 レバー 51 押え部材 51a 突起部 52 軸 53 クラッチ 54 モータ 55 空気溜り部 56 水溜り部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1ないし図
5に示すように、開閉可能な扉2bを備え機械部品1を
収容する缶体Aと、前記缶体Aに所要の温度に加熱され
た洗浄液を缶体A上部よりシャワー状態で供給し該洗浄
液を循環させる洗浄液循環手段Bと、前記缶体Aに所要
の温度に加熱された濯ぎ液を缶体A上部よりシャワー状
態で供給し該濯ぎ液を循環させる濯ぎ液循環手段Cと、
前記缶体A内を真空にする減圧手段Dと、前記缶体A内
に供給される洗浄液及び濯ぎ液中に缶体A下部より高圧
空気を噴出させ気泡と液流を発生させるバブル発生手段
Eとより成る機械部品の洗浄乾燥装置において、機械部
品1を収納するバスケット43を缶体A内にて支持する
バスケット支持部材Fと、前記バスケット支持部材Fを
所要の角度揺動させる揺動機構Gとを備えた部品揺動手
段Hと、前記缶体A内に収容するバスケット43をバス
ケット支持部材Fに保持解放させるクランプ手段Iとよ
り成り、機械部品1の洗浄及び乾燥中に機械部品1が収
納されたバスケット43を固定して該バスケット43内
の機械部品1を所要の角度揺動させるよう構成したもの
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能な扉を備え機械部品を収容する
    缶体と、前記缶体に所要の温度に加熱された洗浄液を缶
    体上部よりシャワー状態で供給し該洗浄液を循環させる
    洗浄液循環手段と、前記缶体に所要の温度に加熱された
    濯ぎ液を缶体上部よりシャワー状態で供給し該濯ぎ液を
    循環させる濯ぎ液循環手段と、前記缶体内を真空にする
    減圧手段と、前記缶体内に供給される洗浄液及び濯ぎ液
    中に缶体下部より高圧空気を噴出させ気泡と液流を発生
    させるバブル発生手段とより成る機械部品の洗浄乾燥装
    置において、 機械部品を収納するバスケットを缶体内にて回動可能に
    支持するバスケット支持部材と、前記バスケット支持部
    材を所要の角度揺動させる揺動機構とを備えた部品揺動
    手段と、 前記缶体内に収容するバスケットをバスケット支持部材
    に保持解放させるクランプ手段と、より成り、機械部品
    の洗浄及び乾燥中に機械部品が収納されたバスケットを
    固定して該バスケット内の機械部品を所要の角度揺動さ
    せるよう構成したことを特徴とする機械部品の洗浄乾燥
    装置。
  2. 【請求項2】 缶体内に設置したバスケット支持部材内
    に機械部品を収納したバスケットを搬入し、該バスケッ
    トをバスケット支持部材に保持固定すると共に扉を閉じ
    て缶体を密閉する。次いで、機械部品を収納したバスケ
    ットを所要の角度揺動させると共に洗浄液を循環させ
    て、洗浄液でシャワー洗浄する。次いで、洗浄液でシャ
    ワーをかけながら略満水状態にすると共に下部より高圧
    空気にて細かな気泡を噴射させて洗浄液の揺動を誘発さ
    せ液流を発生させ、その液流を循環させて機械部品を洗
    浄する。次いで、缶体内の洗浄液を排出し水切りする。
    次いで、濯ぎ液を循環させて、濯ぎ液にてシャワー洗浄
    した後、濯ぎ液を缶体内に略満水状態にすると共に下部
    より高圧空気にて細かな気泡を噴射させて濯ぎ液の揺動
    を誘発させ液流を発生させ、その濯ぎ液を循環させて部
    品を洗浄する。次いで、缶体内の濯ぎ液を排出し水切り
    する。次いで、缶体内を減圧して機械部品を真空乾燥さ
    せた後、機械部品の揺動を停止させ、バスケットの保持
    を解放すると共に扉を開放してバスケットを搬出するよ
    うにしたことを特徴とする機械部品の洗浄乾燥方法。
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