JP2000237706A - 単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法及び装置 - Google Patents

単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法及び装置

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JP2000237706A
JP2000237706A JP11046768A JP4676899A JP2000237706A JP 2000237706 A JP2000237706 A JP 2000237706A JP 11046768 A JP11046768 A JP 11046768A JP 4676899 A JP4676899 A JP 4676899A JP 2000237706 A JP2000237706 A JP 2000237706A
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drying
washing
hydrocarbon
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Masahiro Domoto
雅洋 堂元
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AKUATEKKU KK
Aquatech Corp
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AKUATEKKU KK
Aquatech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単一の処理槽を用いてワークから油や汚れを短
時間で洗浄・乾燥でき、安全性も高い単一の処理槽を用
いた真空洗浄乾燥方法及び装置を提供する。 【解決手段】洗浄・乾燥槽13内の炭化水素系溶剤12
中にワーク11を浸漬し、減圧下でワーク11に超音波
振動と揺動を付与してワーク11を洗浄し、次に、洗浄
・乾燥槽13を大気開放した後、洗浄・乾燥槽13に連
通連結されている溶剤戻しタンク18内を減圧して炭化
水素系溶剤12を全量溶剤戻しタンク18内に移動して
洗浄・乾燥槽13の内部を空にし、減圧下で炭化水素系
蒸気を供給して蒸気洗浄を行い、その後、洗浄・乾燥槽
13内を大気開放して不純油を含む炭化水素系溶剤12
を排出し、最後に、洗浄・乾燥槽13内を減圧してワー
ク11に付着した炭化水素系溶剤12を蒸発させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体のリードフ
レームやプレス部品等の各種ワークの洗浄に用いること
ができる単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体のリードフレームやプレス
部品等のように、表面や内部に油や汚れが付着するワー
クの洗浄は、フロンや、トリクロロエタン、トリフルオ
ロエチレン等の溶剤を用いて行なっていたが、これら
は、環境破壊物質を含むため、その使用が禁止されつつ
ある。そこで、その代替となる溶剤として灯油等の炭化
水素系溶剤(HC溶剤)の使用が提唱されている。この
場合、まず、炭化水素系溶剤である灯油を貯留する洗浄
・乾燥槽の開閉蓋を開けてワークを浸漬し、次に、開閉
蓋を閉じた後、洗浄・乾燥槽の内部を減圧して真空状態
にし、超音波振動発生装置を用いて超音波振動をワーク
に付与し、ワークに付着するマシーン油等の不純油を灯
油中に溶出して真空洗浄を行なう。次に、洗浄・乾燥槽
の開閉蓋を開けてワークを取り出し、熱風乾燥によって
ワークを乾燥させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなワ
ークの洗浄・乾燥は、以下の問題を有する。 (1)熱風乾燥なので、ワークを完全に乾燥するために
は、灯油の蒸発温度である160℃以上に加熱する必要
があり、乾燥のために莫大なエネルギーが必要となる。
また、そのエネルギーは回収することができず、さら
に、大気中に排出された場合は、公害や地球温暖化をも
たらすことになる。 (2)ワークがリードフレームの場合、160℃以上の
加熱温度で熱風乾燥すると、ワークが変色し、ワークの
品質向上を図ることができない。 (3)炭化水素系溶剤は危険物として指定されており、
その取り扱いには十分な注意を有するが、対策が十分に
なされていない。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
ものであり、単一の処理槽を用いて、ワークから不純物
や汚れを短時間で確実に除去することができると共に乾
燥でき、安全性も確保でき、しかもコンパクとかつ安価
に製作できる単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法は、実質的
に、第1工程乃至第3工程からなる。そして、第1工程
においては、溶剤戻しタンクから炭化水素系溶剤を洗浄
・乾燥槽内に真空引きして貯留し、次に、洗浄・乾燥槽
の開閉蓋を開けてワークを炭化水素系溶剤中に浸漬し、
開閉蓋を閉じて洗浄・乾燥槽内を密閉して、減圧して内
部の空気を抜くと共に炭化水素系溶剤中の酸素を脱気
し、ワークに超音波振動と揺動を付与して該ワークの洗
浄を行う。第2工程においては、第1工程を終了した
後、洗浄・乾燥槽内の不純油を含む炭化水素系溶剤を全
て溶剤戻しタンクに真空吸引して戻し、次に、洗浄・乾
燥槽の内部を減圧して脱気した後、炭化水素系蒸気を前
記洗浄・乾燥槽内に供給して蒸気洗浄を行う。第3工程
においては、第2工程を終了した後、洗浄・乾燥槽内を
大気開放して内部に溜まった不純油を含む炭化水素系溶
剤を槽外に排出し、次に、洗浄・乾燥槽内を減圧してワ
ークに付着した炭化水素系溶剤を気化させる。
【0006】ここで、不純油とは、ワークに付着するマ
シーン油等の洗浄対象物をいう。洗浄・乾燥槽の内部の
真空度は、第1工程においては、好ましくは40〜50
Torrとする。この真空度とすることによって、引火
の危険性を確実に防止して安全性を高めると共に、洗浄
・乾燥槽内での炭化水素系溶剤によるワーク洗浄におい
て気化する炭化水素系蒸気も真空引きによって外部に確
実に取り出すことができる。一方、第2工程及び第3工
程における真空度は、好ましくは、3〜5Torrとす
る。真空乾燥を行なうためには高い真空度が必要だから
である。
【0007】このように、本発明に係る単一の処理槽を
用いた真空洗浄乾燥方法では、内部を真空状態にした洗
浄・乾燥槽内に貯留した炭化水素系溶剤にワークを浸漬
し、超音波振動及び揺動を付与しながらワークを洗浄
し、その後、炭化水素系溶剤を近接する溶剤戻しタンク
に戻して、同一の洗浄・乾燥槽内で、蒸気洗浄と真空乾
燥を行なうので、設備を著しくコンパクトにすることが
でき、安価に製造できる。また、単一の洗浄・乾燥槽を
用いてワークの洗浄と、仕上げ洗浄と、乾燥を行ってい
るので、ワークを搬送する手間が省け、全体としての処
理が単純化する。また、全ての工程を実質的に真空中で
行なうので、操作の安全性も十分に確保できる。
【0008】上記した単一の処理槽を用いた真空洗浄乾
燥方法において、溶剤戻しタンクから不純油を含む炭化
水素系溶剤を蒸留器に送り、蒸留器によって蒸気を生成
し、その一部を、第2工程において、洗浄・乾燥槽内に
前記炭化水素系蒸気として導入すると共に、残りを液化
装置を用いて液化し、第1工程における洗浄剤として使
用できる炭化水素系溶剤を再生することもできる。この
場合、洗浄・乾燥槽からの不純油を含む余剰な炭化水素
系溶剤を再度洗浄剤として使用できる炭化水素系溶剤に
再生しているので、炭化水素系溶剤の節約を行うことが
できると共に、炭化水素系溶剤の大気開放を防止するこ
とができる。
【0009】前記目的に沿う本発明に係る単一の処理槽
を用いた真空洗浄乾燥装置は、ワークを出し入れする上
部開口部を密閉可能な開閉蓋、真空度計、真空破壊弁及
び排気弁を備えた洗浄・乾燥槽と、洗浄・乾燥槽に近接
して設けられ、溶剤戻し配管を介して洗浄・乾燥槽に連
通連結される溶剤戻しタンクと、洗浄・乾燥槽及び溶剤
戻しタンクに三方切換弁を介して選択的に連通連結され
ている真空ポンプと、洗浄・乾燥槽に取付けられ、ワー
クに超音波振動と揺動をそれぞれ付与する超音波振動手
段及び揺動手段と、溶剤戻しタンクから送られる不純油
を含む炭化水素系溶剤を加熱気化する蒸留器、及び蒸留
器によって加熱気化した炭化水素系蒸気を冷却して洗浄
剤として使用できる炭化水素系溶剤を再生する冷却器を
有し、炭化水素系蒸気と、再生された炭化水素系溶剤を
選択的に洗浄・乾燥槽に供給可能な蒸留再生ユニット
と、これらの制御手段を具備する。
【0010】このように、単一の処理槽を用いた真空洗
浄乾燥装置は、一つの洗浄・乾燥槽しか用いないので、
全体構造を著しくコンパクト化でき、安価に製作するこ
とができる。
【0011】上記した単一の処理槽を用いた真空洗浄乾
燥装置は、更に、真空ポンプの上流側に配置され、真空
ポンプに送られてくるガス中に含まれる不純油及び炭化
水素系溶剤を回収する冷却器と、少なくとも、真空ポン
プ、液化装置及び冷却器の冷却水による冷却を行うクー
リングタワーとを備えたものとすることができる。この
場合、大気中に放出するガス中に含まれる炭化水素系溶
剤の量を著しく減少することができる。また、少なくと
も、真空ポンプ、液化装置、及び冷却器の冷却水による
冷却を行うクーリングタワーを備えているので、比較的
安価な設備でガスや機器等の冷却を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。
【0013】まず、図1に示すブロック図を参照して、
本発明に係る単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥装置1
0の概念的構成を説明する。図示するように、洗浄・乾
燥槽13は、その上部開口部を密閉可能な開閉蓋14を
具備する槽(処理槽)から構成されており、後述するよ
うに、その内部において、炭化水素系溶剤の一例である
精整した灯油12を用いてワーク11を洗浄することが
できると共に、炭化水素系蒸気である灯油蒸気を用いて
ワーク11を蒸気洗浄し、その後、乾燥することができ
る。洗浄・乾燥槽13の下部には超音波振動手段の一例
である超音波振動発生装置15が取付けられており、そ
の内部にはワーク11を揺動するための揺動手段16が
配設されている。また、本実施の形態では、洗浄・乾燥
槽13の内部に、灯油12をワーク11に噴射すること
ができるスプレー装置17が配設されている。
【0014】一方、洗浄・乾燥槽13に近接して溶剤戻
しタンクの一例である灯油戻しタンク18が設けられて
おり、灯油戻しタンク18は、溶剤戻し配管の一例であ
る灯油戻し配管19を介して、洗浄・乾燥槽13の内部
に連通連結されている。また、灯油戻し配管19の中途
には開閉弁19aが取付けられている。そして、この灯
油戻し配管19を通して、後述する第1工程(洗浄工
程)、第2工程(仕上げ洗浄工程)及び第3工程(乾燥
工程)において、全量の灯油12を、洗浄・乾燥槽13
と灯油戻しタンク18との間で移動することができる。
【0015】洗浄・乾燥槽13は、中途に冷却器20を
具備する第1の真空吸引配管21を介して真空ポンプ2
2に連通連結されている。また、灯油戻しタンク18
は、第2の真空吸引配管21a及び冷却器20を介して
同じ真空ポンプ22に連通連結されており、第1の真空
吸引配管21と第2の真空吸引配管21aが接続される
個所には、三方切換弁22aが取付けられている。従っ
て、真空ポンプ22を駆動すると共に、三方切換弁22
aを作動して真空ポンプ22を洗浄・乾燥槽13又は灯
油戻しタンク18のいずれかに選択的に切り替えること
によって、洗浄・乾燥槽13と灯油戻しタンク18の内
部を選択的に減圧して真空状態にすることができる。
【0016】また、本実施の形態において、洗浄・乾燥
槽13への灯油12の供給は、再生してその有効利用を
図るため、以下の構成を用いて行なっている。即ち、灯
油戻しタンク18の流出口には、開閉弁23と、圧送ポ
ンプ24と、開閉弁25と、フィルタ26を具備する第
1の灯油供給配管27を介して蒸留器28の流入口が連
通連結されている。そして、蒸留器28の流出口には第
1の灯油蒸気供給配管29が連通連結されている。第1
の灯油蒸気供給配管29の下流側部分は、三方弁からな
る蒸気案内弁30を介して第2及び第3の灯油蒸気供給
配管31、32に分岐されている。さらに、蒸留器28
の下部に接続された配管にはドレンバルブ33が取付け
られている。第2の灯油蒸気供給配管31は、洗浄剤と
して使用できる灯油12を生成するための液化装置の一
例であるコンデンサ34の流入口に連通連結されてい
る。一方、コンデンサ34の流出口は、循環タンク3
5、逆止弁36、エジェクター37、開閉弁38を取付
けた第2の灯油供給配管39を介して洗浄・乾燥槽13
内に連通連結されている。なお、符号40は循環ポンプ
を示す。第3の灯油蒸気供給配管32の下流側端も洗浄
・乾燥槽13の上部に連通連結されている。
【0017】また、図1に示すように、真空ポンプ22
の下流側に設けた溶剤回収配管の一例である灯油回収配
管41を介して灯油回収タンク42の流入口に連通連結
されており、灯油回収配管41の中途にはガス冷却器4
3と逆止弁44が取付けられている。なお、灯油回収タ
ンク42の上部空間には先部が大気に開放された排気ダ
クト45の基部が連通連結されている。
【0018】上記した構成によって、洗浄・乾燥槽13
からマシーン油等の洗浄対象物である不純油を溶かした
灯油12を、灯油戻し配管19、灯油戻しタンク18、
第1の灯油供給配管27を通して蒸留器28に送ること
ができる。また、真空ポンプ22によって洗浄・乾燥槽
13から吸引される空気中に含まれる灯油蒸気を真空ポ
ンプ22の上流側に設けた冷却器20を通して液化した
後においても吸引空気中にわずかに含まれる灯油12も
真空ポンプ22の下流側に設けた灯油回収配管41を通
して灯油回収タンク42に不純油を含む灯油12として
回収し、その後、蒸留器28に送ることができる。そし
て、蒸留器28を用いて不純油を含まない灯油蒸気を生
成し、その一部を第2工程において、第3の灯油蒸気供
給配管32を通して洗浄・乾燥槽13内に灯油蒸気とし
て導入すると共に、残りを第1工程において、コンデン
サ33を用いて液化(冷却)して新液としての灯油12
を生成した後、循環タンク35及び第2の灯油供給配管
39を通して洗浄・乾燥槽13内に送り込むことができ
る。
【0019】また、図1に示すように、洗浄・乾燥槽1
3には真空度計46、真空破壊弁47及び排気弁48が
取付けられている。なお、本実施の形態では、排気弁4
8は、便宜上、第1の真空吸引配管21の洗浄・乾燥槽
13に近接した個所に取付けられている。一方、灯油戻
しタンク18には、真空度計49、真空破壊弁50及び
排気弁51が取付けられている。また、便宜上、排気弁
51は第2の真空吸引配管21aの灯油戻しタンク18
の近傍をなす個所に取付けられている。そして、制御手
段の一例である制御装置52(図3参照)を用いて、真
空ポンプ22と、三方切換弁22a、真空度計46、真
空破壊弁47、排気弁48、真空度計49、真空破壊弁
50及び排気弁51を駆動制御して、第1工程におい
て、洗浄・乾燥槽13内の真空度を、例えば40〜50
Torrに調整することができると共に、第2工程及び
第3工程において、真空ポンプ22と三方切換弁22a
とを駆動制御して、洗浄・乾燥槽13内を交互に真空状
態と大気開放状態にすると共に、真空度を、例えば3〜
4Torrに調整することができる。
【0020】また、図1に示すように、本実施の形態で
は、灯油12を用いることから、その安全性を確実なも
のとするため、蒸留器28内に供給される油や汚れを溶
かした灯油12を、熱媒油を用いて加熱するようにして
いる。即ち、ヒーター等によって加熱される難燃性の熱
媒油を充填する油タンク53は、循環ポンプ54を取付
けた熱媒油供給配管55と熱媒油戻し配管56からなる
循環流路によって蒸留器28に連通連結されている。な
お、本実施の形態では、蒸留器28の上流側に設けた開
閉弁57を閉じて灯油12の蒸留器28への流入を一時
的に停止するようにしている。これは、灯油12中に混
入されている油の沸点(例えば、120℃)が灯油12
の沸点(例えば、80℃)より高いことに鑑み、蒸留器
28内で灯油12を煮詰め、灯油12のみ蒸発させ、油
濃度を十分に高めた後に、ドレンバルブ33を開けて外
部に取り出し廃棄することにより、廃棄量を少なくする
と共に、廃棄回数を少なくして、単一の処理槽を用いた
真空洗浄乾燥装置10の運転停止時間を可及的に短くす
るためである。また、熱媒油は洗浄・乾燥槽13内の灯
油12の加熱にも用いられる。
【0021】図示の実施の形態におけるその他の構成に
ついて説明すると、図1に示すように、冷却器20の底
部は灯油戻し配管58を介して灯油戻しタンク18に連
通連結されている。かかる構成によって、第2工程にお
ける蒸気洗浄によって洗浄・乾燥槽13の底部に滴下し
た灯油12のみならず、真空ポンプ22の上流側にある
冷却器20による液化によって生じた灯油12も灯油戻
しタンク18内に戻し、再利用することができる。
【0022】また、図1に示すように、冷却器20、真
空ポンプ22、コンデンサ34、灯油回収タンク42等
は、高価なチラーを用いずに、クーリングタワー59か
らの冷却水を用いて作動するようにしている。即ち、冷
却器20、真空ポンプ22、コンデンサ34等は、冷却
水供給配管60と冷却水戻し配管61を介してクーリン
グタワー59に連通連結されている。さらに、図1に示
すように、第1の灯油供給配管27から噴射用灯油供給
配管62が分岐されており、噴射用灯油供給配管62の
下流側端部はスプレー装置17に連通連結されている。
なお、噴射用灯油供給配管62の中途には開閉弁63が
取付けられている。また、洗浄・乾燥槽13と灯油戻し
タンク18には、それぞれ、第1及び第2のレベルセン
サ64、64aが取付けられている。
【0023】次に、上記した構成を有する単一の処理槽
を用いた真空洗浄乾燥装置10による単一の処理槽を用
いた真空洗浄乾燥方法について説明する。以下に説明す
るように、単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方法は、
実質的に、第1工程と、第2工程と、第3工程とからな
る。 (1)まず、洗浄・乾燥槽13の開閉蓋14を開けてワ
ーク11を洗浄・乾燥槽13内に入れる。次に、真空引
きで灯油戻しタンク18から洗浄・乾燥槽13内に灯油
12を入れ、ワーク11を灯油12中に浸漬させる。こ
の灯油12は、最初の状態では、洗浄・乾燥槽13の開
閉蓋14を開いて直接投入するのが好ましいが、灯油戻
しタンク18内の不純油を含む灯油12を蒸留再生ユニ
ット66によって再生した灯油12を第2の灯油供給配
管39を通して供給してもよい。洗浄・乾燥槽13内に
供給する灯油12の量は第1のレベルセンサ64によっ
て検知され、この第1のレベルセンサ64が作動してい
ることを確認して、以下の処理が行われるようになって
いる。
【0024】この洗浄・乾燥槽13は油タンク53から
の熱媒油によって加熱され、内部の灯油12の温度が図
示しない温度センサによって検知・制御されて約40℃
になっている。これは、ワーク11に付着している不純
油の溶解温度が約30℃程度であるので、ワーク11を
入れた場合に、約40℃に加熱されてワーク11に付着
した不純油を灯油12に溶かすためである。
【0025】(2)開閉蓋14を閉じ洗浄・乾燥槽13
内を密閉し、真空ポンプ22と三方切換弁22aを作動
して、第1の真空吸引配管21を介して洗浄・乾燥槽1
3内を減圧し、内部の空気を抜くと共に、灯油12中に
溶解している酸素を脱気し、真空度計46で測定する洗
浄・乾燥槽13内の真空度が40Torrになった段階
で第1の排気弁48を閉じ真空ポンプ22の作動を停止
する。
【0026】(3)洗浄・乾燥槽13の底部に取付けら
れている超音波振動発生装置15を作動させると共に、
揺動手段16を作動させてワーク11の収納されている
洗浄籠65を揺動させる。これによって、ワーク11に
付着している不純油が強制的に灯油12中に溶け出し、
汚れもワーク11から除去される。この操作によって、
汚れた灯油12中に含まれる固形状の汚れ(SS)は、
後述する蒸留再生ユニット66によって除去される。超
音波洗浄を行うと、灯油12の温度が徐々に上昇するの
で、超音波洗浄中は常時灯油12が約40℃を保持する
ように洗浄・乾燥槽13を水冷しておく(第1工程終
了)。
【0027】(4)所定時間の洗浄作業が完了すると、
超音波振動発生装置15と揺動手段16の作動を止め、
真空破壊弁47を作動して洗浄・乾燥槽13の内部を大
気開放すると共に、開閉弁19aを開にし、さらに、三
方切換弁22aを作動して第2の真空吸引配管21aを
介して灯油戻しタンク18の内部を減圧して真空状態に
する。これによって、洗浄・乾燥槽13内の灯油12
は、灯油戻し配管19を通して全て灯油戻しタンク18
内に移動し、洗浄・乾燥槽13内は空状態になる。
【0028】(5)ここで、ワーク11の温度は約40
〜60℃であるが、洗浄・乾燥槽13の側壁の温度を、
約80℃に、内部に加熱ヒーターを備えた熱媒油によっ
て加熱する。これは、ワーク11の仕上げ洗浄時に供給
される灯油12の蒸気が洗浄・乾燥槽13の側壁に付着
しないようにして蒸気洗浄効率を高めるためである。
【0029】(6)排気弁48を開くと共に真空破壊弁
47を閉じて、真空ポンプ22と三方切換弁22aを作
動し、洗浄・乾燥槽13の内部を減圧して内部の空気を
除去(脱気)する。これは洗浄・乾燥槽13内に空気が
あると、仕上げ洗浄(濯ぎ洗浄)である蒸気洗浄が円滑
に行われないためである。 (7)洗浄・乾燥槽13の真空度が4〜5Torrにな
った時点で、排気弁48を閉じると共に真空ポンプ22
を止め、蒸気案内弁32aを開いて、蒸留器28からの
約80℃の灯油蒸気を洗浄・乾燥槽13内に導く。洗浄
・乾燥槽13内に入った灯油蒸気は、約40〜60℃の
ワーク11に接して凝結し、これによってワーク11の
蒸気洗浄が行われる。蒸気洗浄の過程において発生する
不純油を含む灯油は、洗浄・乾燥槽13の底部に溜ま
る。
【0030】(8)80℃に加熱された灯油蒸気が接す
ることによってワーク11の温度は徐々に上昇し、80
℃又は80℃近傍の温度になった時点で蒸気洗浄を終了
する。これは、ワーク11が80℃近傍になると灯油蒸
気の付着が極端に悪くなって洗浄効率が著しく落ちるか
らである(第2工程終了)。 (9)ワーク11の蒸気洗浄が終了すると、蒸気案内弁
32aを閉じて、真空破壊弁47を開いて内部を大気圧
にした後、洗浄・乾燥槽13の下部に設けられている開
閉弁19aを開いて、洗浄・乾燥槽13の底部に溜まっ
ている不純油を含む灯油12を真空減圧状態にある灯油
戻しタンク18内に移す。これによって、洗浄・乾燥槽
13内の灯油12が一応抜けることになる。
【0031】(10)次に、真空破壊弁47及び開閉弁
19aを閉じた状態で、排気弁48を開くと共に真空ポ
ンプ22を作動させ、洗浄・乾燥槽13内を減圧する。
これによって、ワーク11に付着した灯油12が蒸気と
なって蒸発(気化)する。この灯油蒸発の過程におい
て、灯油12に溶融している不純油も蒸発し、ワーク1
1の表面は清浄となって乾燥する。この乾燥処理は、洗
浄・乾燥槽13を熱媒油で加熱しながら、洗浄・乾燥槽
13の内部圧力が4〜5Torrになるまで継続する
(第3工程終了)。なお、ワーク11に盲穴や油溜まり
がある場合には上記処理では十分に付着した不純油の除
去が困難であるので、洗浄・乾燥槽13内に蒸気を入れ
てワーク11を蒸気洗浄する処理と、洗浄・乾燥槽13
内を減圧して、不純油が混入した凝結灯油を気化させる
減圧処理とを複数回繰り返す。ワーク11は第2工程に
よって温度が上がり、減圧処理による気化によって温度
が下がるので、効率的に次の処理を行うことができ、こ
の繰り返し処理(フラッシングという)によって、局所
に溜まった不純油も略完全に除去できる。
【0032】(11)以上の処理が終了した後、真空破
壊弁47を開くと共に、他の弁は閉じて、洗浄・乾燥槽
13の開閉蓋14を開け、乾燥処理したワーク11を取
り出す。なお、上記した真空洗浄乾燥方法においては、
ワーク11を灯油12に浸漬して洗浄を行なったが、ス
プレー装置17を用いてワーク11に灯油戻しタンク1
8からの灯油を噴射しながら洗浄することもできる。
【0033】次に、この単一の処理槽を用いた真空洗浄
乾燥処理装置10によって使用される洗浄剤の一例であ
る灯油12の再生処理について説明する。 (1)灯油戻しタンク18内に貯留されている不純物を
含む灯油12を、定期的に、第1の灯油供給配管27を
通して、かつ、フィルタ26を介して、蒸留器28に供
給する。 (2)一方、真空ポンプ22の上流側には、通過するガ
スを40℃以下に冷却する冷却器20が設けられ、ガス
に含まれる灯油分の大部分を液化し、液化した灯油12
を灯油戻しタンク18に貯留している。これによって、
真空ポンプ22に吸引される灯油蒸気の進入を防いで真
空ポンプ22の負荷を著しく軽減し、更には、吸引ガス
中の灯油12を回収している。 (3)真空ポンプ22から排出されたガスは、真空ポン
プ22へのガスの逆流を防止してその負荷を軽減するガ
ス冷却器43及び逆止弁44を介して灯油回収タンク4
2に入り、更に含まれている灯油12を回収した後、排
気ダクト45を介して大気開放されている。
【0034】(3)そして、灯油回収タンク42に貯留
される不純油を含む灯油12も、灯油戻し配管42a、
第1の灯油供給配管27、及び、フィルタ26を介して
蒸留器28に供給する。 (4)この蒸留器28は熱媒油によって約80〜90℃
に加熱されて、灯油12を気化して不純油の除去された
灯油蒸気を発生させている。この灯油蒸気は蒸気案内弁
32aを介して、洗浄・乾燥槽13に供給されている。
なお、蒸留器28の下部には不純油が溜まるので、ドレ
ンバルブ33を定期的に開いて除去している。 (4)コンデンサ34の上流側にはガス冷却器31aが
設けられて、予め灯油蒸気を冷却し、コンデンサ34の
負荷を軽減している。コンデンサ34で液化された純粋
な再生灯油は、逆止弁36及びエジェクター37を介し
て循環タンク35に供給されている。循環タンク35で
は、下部に循環ポンプ40を備え、内部の再生灯油を循
環させて、エジェクター37によるコンデンサ34から
の再生灯油の回収及び循環タンク35への再生灯油の送
り出しに寄与している。そして、再生灯油は循環タンク
35から第2の灯油供給配管39を介して洗浄・乾燥槽
13に送られる。
【0035】
【実施例】図2〜図4に上記した単一の処理槽を用いた
真空洗浄乾燥装置10の具体的構成を示す。図示するよ
うに、矩形箱体からなるケーシング67の下部基台68
上には、幅方向に間隔をあけて、洗浄・乾燥槽13と灯
油戻しタンク18が取付けられている。図2及び図3に
示すように、洗浄・乾燥槽13の上方には走行レール6
9が架設されており、走行レール69上には、ワーク搬
送台車70が走行自在に載置されている。図2及び図3
に示すように、ワーク搬送台車70の下面から一対の昇
降機構71が下方に向けて延びており、昇降機構71の
下部には着脱自在にワーク11を収納した洗浄籠65が
取付けられている。また、洗浄・乾燥槽13内には揺動
手段16が配設されており、その底板下部には超音波振
動発生装置15が取付けられている。さらに、図2〜図
4に示すように、開閉蓋14は蓋開閉用シリンダ72に
よって開閉可能に構成されている。
【0036】図1に示すように、洗浄・乾燥槽13の周
壁の両側には、それぞれ、第1のレベルセンサ64が取
付けられている。一方、灯油戻しタンク18には第2の
レベルセンサ64aが取付けられている。
【0037】図2〜図4に示す単一の処理槽を用いた真
空洗浄乾燥装置10におけるその他の構成要素の配置に
ついて説明すると、蒸留器28と、コンデンサ34と、
循環タンク35と、油タンク53等から構成される蒸留
再生ユニット66は洗浄・乾燥槽13の後部に配置され
ており、真空ポンプ22は灯油戻しタンク18の前方か
つ上方をなす位置に配置されており、制御装置52は洗
浄・乾燥槽13の前方に配置されている。
【0038】上記した構成において、昇降機構71を具
備するワーク搬送台車70を用いることによって、洗浄
・乾燥槽13へのワーク11の出入り動作、及び、洗浄
・乾燥槽13と洗浄籠仮置台73との間の移動を全て自
動的に行なうことができ、ワーク11の洗浄・乾燥を効
果的に行なうことができる。
【0039】以上、本発明を、一実施の形態を参照して
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変形例も含むものである。例えば、前記実施の
形態においては、炭化水素系溶剤の一例として灯油を使
用したが、灯油以外の炭化水素系溶剤にも適用できる。
この場合、灯油と沸点、融点が近似している炭化水素系
溶剤を使用することによって、全体として比較的低い温
度で処理が行える。
【0040】
【発明の効果】請求項1及び2記載の単一の処理槽を用
いた真空洗浄乾燥方法においては、内部を真空状態にし
た洗浄・乾燥槽内に貯留した炭化水素系溶剤にワークを
浸漬し、超音波振動及び揺動を付与しながらワークを洗
浄し、その後、炭化水素系溶剤を近接する溶剤戻しタン
クに戻して、同一の洗浄・乾燥槽内で、蒸気洗浄と真空
乾燥を行なうので、設備を著しくコンパクトにすること
ができ、安価に製造できる。また、単一の洗浄・乾燥槽
を用いてワークの洗浄と、仕上げ洗浄と、乾燥を行って
いるので、ワークを搬送する手間が省け、全体としての
処理が単純化し、短時間で確実にワークから不純物や汚
れを除去する。また、全ての工程を実質的に真空中で行
なうので、操作の安全性も十分に確保できる。
【0041】特に、請求項2記載の単一の処理槽を用い
た真空洗浄乾燥方法においては、溶剤戻しタンクから不
純油を含む炭化水素系溶剤を蒸留器に送り、蒸留器によ
って蒸気を生成し、その一部を、第2工程において、洗
浄・乾燥槽内に炭化水素系蒸気として導入すると共に、
残りを、第1工程において、液化装置を用いて液化して
洗浄剤として使用できる炭化水素系溶剤を再生するよう
にしたので、洗浄・乾燥槽からの不純油を含む余剰な炭
化水素系溶剤を再度洗浄剤として使用できる炭化水素系
溶剤に再生でき、炭化水素系溶剤の節約を行うことがで
きると共に、炭化水素系溶剤の大気開放を防止すること
ができる。
【0042】請求項3及び4記載の単一の処理槽を用い
た真空洗浄乾燥装置においては、単一の洗浄・乾燥槽し
か用いないので、全体構造を著しくコンパクト化でき、
安価に製作することができる。特に、請求項4記載の単
一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥装置においては、真空
ポンプの上流側に配置され、真空ポンプに送られてくる
ガス中に含まれる不純油及び炭化水素系溶剤を回収する
冷却器を備えているので、大気中に放出するガス中に含
まれる炭化水素系溶剤の量を著しく減少することができ
る。また、少なくとも、真空ポンプ、液化装置、及び冷
却器の冷却水による冷却を行うクーリングタワーを備え
ているので、比較的安価な設備でガスや機器等の冷却を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る単一の処理槽を用
いた真空洗浄乾燥装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施の形態に係る単一の処理槽を用
いた真空洗浄乾燥装置の正面図である。
【図3】同側面図である。
【図4】同平面図である。
【符号の説明】
10:単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥装置、11:
ワーク、12:灯油(炭化水素系溶剤)、13:洗浄・
乾燥槽、14:開閉蓋、15:超音波振動発生装置(超
音波振動手段)、16:揺動手段、17:スプレー装
置、18:灯油戻しタンク、19:灯油戻し配管、19
a:開閉弁、20:冷却器、21:第1の真空吸引配
管、21a:第2の真空吸引配管、22:真空ポンプ、
22a:三方切換弁、23:開閉弁、24:圧送ポン
プ、25:開閉弁、26:フィルタ、27:第1の灯油
供給配管、28:蒸留器、29:第1の灯油蒸気供給配
管、30:蒸気案内弁、31:第2の灯油蒸気供給配
管、31a:ガス冷却器、32:第3の灯油蒸気供給配
管、32a:蒸気案内弁、33:ドレンバルブ、34:
コンデンサ、35:循環タンク、36:逆止弁、37:
エジェクター、38:開閉弁、39:第2の灯油供給配
管、40:循環ポンプ、41:灯油回収配管、42:灯
油回収タンク、42a:灯油戻し配管、43:ガス冷却
器、44:逆止弁、45:排気ダクト、46:真空度
計、47:真空破壊弁、48:排気弁、49:真空度
計、50:真空破壊弁、51:排気弁、52:制御装
置、53:油タンク、54:循環ポンプ、55:熱媒油
供給配管、56:熱媒油戻し配管、57:開閉弁、5
8:灯油戻し配管、59:クーリングタワー、60:冷
却水供給配管、61:冷却水戻し配管、64:第1のレ
ベルセンサ、64a、第2のレベルセンサ、65:洗浄
籠、66:蒸留再生ユニット、67:ケーシング、6
8:下部基台、69:走行レール、70:ワーク搬送台
車、71:昇降機構、72:蓋開閉用シリンダ、73:
洗浄籠仮置台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/304 651 H01L 21/304 651K // H01L 23/50 23/50 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶剤戻しタンクから炭化水素系溶剤を洗
    浄・乾燥槽内に真空引きして貯留し、次に、該洗浄・乾
    燥槽の開閉蓋を開けてワークを前記炭化水素系溶剤中に
    浸漬し、前記開閉蓋を閉じて前記洗浄・乾燥槽内を密閉
    して、減圧して内部の空気を抜くと共に前記炭化水素系
    溶剤中の酸素を脱気し、前記ワークに超音波振動と揺動
    を付与して該ワークの洗浄を行う第1工程と、前記第1
    工程を終了した後、前記洗浄・乾燥槽内の不純油を含む
    前記炭化水素系溶剤を全て前記溶剤戻しタンクに真空吸
    引して戻し、次に、前記洗浄・乾燥槽の内部を減圧して
    脱気した後、炭化水素系蒸気を前記洗浄・乾燥槽内に供
    給して蒸気洗浄を行う第2工程と、前記第2工程を終了
    した後、前記洗浄・乾燥槽内を大気開放して内部に溜ま
    った不純油を含む前記炭化水素系溶剤を槽外に排出し、
    次に、該洗浄・乾燥槽内を減圧して前記ワークに付着し
    た前記炭化水素系溶剤を気化させる第3工程とを有する
    ことを特徴とする単一の処理槽を用いた真空洗浄乾燥方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の単一の処理槽を用いた真
    空洗浄乾燥方法において、前記溶剤戻しタンクから不純
    油を含む前記炭化水素系溶剤を蒸留器に送り、該蒸留器
    によって蒸気を生成し、その一部を、前記第2工程にお
    いて、前記洗浄・乾燥槽内に前記炭化水素系蒸気として
    導入すると共に、残りを液化装置を用いて液化し、前記
    第1工程における洗浄剤として使用できる炭化水素系溶
    剤を再生することを特徴とする単一の処理槽を用いた真
    空洗浄乾燥方法。
  3. 【請求項3】 ワークを出し入れする上部開口部を密閉
    可能な開閉蓋、真空度計、真空破壊弁、及び排気弁を備
    えた洗浄・乾燥槽と、前記洗浄・乾燥槽に近接して設け
    られ、溶剤戻し配管を介して前記洗浄・乾燥槽に連通連
    結される溶剤戻しタンクと、前記洗浄・乾燥槽及び前記
    溶剤戻しタンクに三方切換弁を介して選択的に連通連結
    されている真空ポンプと、前記洗浄・乾燥槽に取付けら
    れ、該ワークに超音波振動と揺動をそれぞれ付与する超
    音波振動手段及び揺動手段と、前記溶剤戻しタンクから
    送られる不純油を含む炭化水素系溶剤を加熱気化する蒸
    留器、及び該蒸留器によって加熱気化した炭化水素系蒸
    気を冷却して洗浄剤として使用できる炭化水素系溶剤を
    再生する液化装置を有し、前記炭化水素系蒸気と、前記
    再生された炭化水素系溶剤を選択的に前記洗浄・乾燥槽
    に供給可能な蒸留再生ユニットと、これらの制御手段を
    具備することを特徴とする単一の処理槽を用いた真空洗
    浄乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の単一の処理槽を用いた真
    空洗浄乾燥装置において、更に、前記真空ポンプの上流
    側に配置され、該真空ポンプに送られてくるガス中に含
    まれる不純油及び炭化水素系溶剤を回収する冷却器と、
    少なくとも、前記真空ポンプ、前記液化装置及び前記冷
    却器の冷却水による冷却を行うクーリングタワーとを備
    えていることを特徴とする単一の処理槽を用いた真空洗
    浄乾燥装置。
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