JPH0623803U - キャスター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は組み立ても容易で、不良品の検査も
容易にできる良質のキャスターを提供する。 【構成】 車輪を軸支している支持体が、前記車輪がハ
ウジングの底部開口より突没できるようにスプリングを
介してハウジング内に上下動可能に装着されているキャ
スターにおいて、前記ハウジングには側壁に上下方向の
貫通孔が設けられており、また前記支持体には前記貫通
孔に掛合して、ハウジングからの脱落を阻止する弾性舌
片が設けられていることを特徴とするキャスター。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は例えば椅子の下部に取り付けて使用できるキャスターの改良に関する 。

【０００２】

【従来技術】

従来、この種のキャスターは実開昭６０−１２７２０５に開示されているもの がある。このキャスターはハウジングと、車輪を軸支している支持体と、蓋と、 支持体の車輪がハウジングの底部より突没できるように支持体を付勢するスプリ ングとからなっている。 しかしてこのキャスターをたとえば椅子に使用した場合、人が座ればその荷重 で車輪がハウジング内に凹んで、ハウジングまたは椅子の下端が床について椅子 は動かない。人の荷重がかからない場合支持体がスプリングによって下方に押圧 され、車輪がハウジンクまたは椅子の下縁より露出して回転するので椅子は移動 できる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記キャスターはハウジングの側壁に車輪を軸支した支持体を挿入するための 大きな挿入開口が設けられているために、金型が複雑である。また側壁が左右対 称的とならず、一方が強度的に弱い。蓋体を別体として設けるために部材点数が 増え、かつ成型、保管、組み立て作業の点において全て生産原価の値上がりとな る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は次の特徴を備えている。詳細は後述の実施例等で説明している。 「車輪を軸支している支持体が、前記車輪がハウジングの底部開口より突没でき るようにスプリングを介してハウジング内に上下動可能に装着されているキャス ターにおいて、前記ハウジングには側壁に上下方向の貫通孔が設けられており、 また前記支持体には前記貫通孔に掛合して、ハウジングからの脱落を阻止する弾 性舌片が設けられていることを特徴とするキャスター。」

【０００５】

【作用】

本考案のキャスターは車輪を軸支している支持体をハウジングの底部開口よりハ ウジング内にある程度挿入するが、その過程において支持体に設けている弾性舌 片が側壁内面に抗して内方に弾性変形しながら挿入され、ハウジングの側壁の貫 通孔の位置に至った状態では、舌片が元の状態に拡開して貫通孔に掛合する。よ って支持体がハウジングに掛合支持され、ハウジングからの脱落が阻止される。 しかもハウジングに支持体を組み立てた状態では、弾性舌片の貫通孔との係合 状態ならびにその舌片の貫通孔への上下方向の移動状態が組み立て作業者に目視 できるが、掛合の不良、不十分による不良品の発見が容易であり、常に良品を提 供でき、使用時の脱輪などの欠点が解消できる。また部材点数も少なく、しかも 構造が簡単にできるので、組み立て性、生産コストの低減が図れる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案キャスタの部材の分解斜視図を示す。１は車輪、２は略コ字型の 支持体で、金属板を曲げ加工しており、車軸８を介して車輪１を軸支している。 ７は支持体の側面端部に設けた弾性舌片で、先端部を外側に突出させている。３ はハウジング、３ａは側壁、４は底部開口、９は側壁に形成している車軸のガイ ドである。６は側壁の端部に設けている上下方向の貫通孔、１０はビス止め孔で ある。５はスプリングである。

【０００７】 図２は図１の部材を組み立てたキャスターの正面図を示す。ハウジング３の底 部開口よりスプリング５を介して支持体２が挿入され、弾性舌片７が側壁３ａに 形成している貫通孔６に掛合している。よって支持体はスプリングによって下方 に、しかも車輪がハウジングの外側に突出した状態で押圧されており、ハウジン グから脱落しない。 １１は椅子の下端部を示し、ハウジングを装着するための凹みにハウジングを取 り付けている。よって椅子は車輪によって移動自在である。

【０００８】 図３は車輪１をハウジングの中に没入した状態の正面図を示す。この状態では 支持体２はスプリング５を圧し潰しており、弾性舌片７が貫通孔６上方に押し上 げられており、貫通孔に掛合していない。 この状態は椅子に荷重が掛かって車輪がハウジングの中に没入しているので、椅 子の下端が床面に接触し椅子は移動しない。

【０００９】 図４は図２のＸ−Ｘ線断面図を示す。支持体２の弾性舌片７の先端がハウジン グの内面に圧接されて内側に弾性変形しながらハウジングに挿入され、該舌片は 貫通孔の下縁の位置で圧接が解かれて元の状態に復元し、貫通孔に掛合している 。

【００１０】

【効果】

本考案によれば、キャスターは車輪を軸支している支持体をハウジングの底部 開口よりハウジング内にある程度挿入するが、その過程において支持体に設けて いる弾性舌片が側壁内面に抗して内方に弾性変形しながら挿入され、ハウジング の側壁の貫通孔の位置に至った状態では、舌片が元の状態に拡開して貫通孔に掛 合する。よって支持体がハウジングに掛合支持され、ハウジングからの脱落が阻 止される。 しかもハウジングに支持体を組み立てた状態では、弾性舌片の貫通孔との係合 状態ならびにその舌片の貫通孔への上下方向の移動状態が組み立て作業者に目視 できるので、掛合の不良、不十分による不良品の発見が容易であり、常に良品を 提供でき、使用時の脱輪などの欠点が解消できる。また部材点数も少なく、しか も構造が簡単にできるので、組み立て性、生産コストの低減が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案キャスターの部材の分解斜視図である。

【図２】同じくキャスターのハウジングより車輪が突出
している状態の正面図である。

【図３】同じくキャスターのハウジングより車輪が没入
している状態の正面図である。

【図４】図２のＸ−Ｘ線断面図である。

【符号の説明】

１ 車輪 ２ 支持体 ３ ハウジング ３ａ 側壁 ４ 底部開口 ５ スプリング ６ 貫通孔 ７ 弾性舌片 ８ 車軸

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車輪を軸支している支持体が、前記車輪が
   ハウジングの底部開口より突没できるようにスプリング
   を介してハウジング内に上下動可能に装着されているキ
   ャスターにおいて、前記ハウジングには側壁に上下方向
   の貫通孔が設けられており、また前記支持体には前記貫
   通孔に掛合して、ハウジングからの脱落を阻止する弾性
   舌片が設けられていることを特徴とするキャスター。