JPH062343B2 - ウイスカ−プリフオ−ムの製造方法 - Google Patents

ウイスカ−プリフオ−ムの製造方法

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JPH062343B2
JPH062343B2 JP60174021A JP17402185A JPH062343B2 JP H062343 B2 JPH062343 B2 JP H062343B2 JP 60174021 A JP60174021 A JP 60174021A JP 17402185 A JP17402185 A JP 17402185A JP H062343 B2 JPH062343 B2 JP H062343B2
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JP
Japan
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whisker
dispersion liquid
preform
tank
supply pipe
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JP60174021A
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JPS6235808A (ja
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元弘 山本
敏昭 福田
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Tokai Carbon Co Ltd
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Tokai Carbon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、金属やプラスチツクなどのマトリックス物質
を溶浸あるいは含浸して繊維強化複合材を製造する際に
その繊維質骨格として用いられるウイスカープリフォー
ムの製造方法に関する。
「従来の技術」 ウイスカーを強化物質として繊維強化複合材を製造する
ための有効な手段の一つに、予め賦形化したウイスカー
プリフォームに液状の金属あるいはプラスチツクなどの
マトリックス物質を圧入して固化させる方法がある。こ
の方法によって得られる複合材の特性は、繊維質骨格と
なるウイスカープリフォームの組織構造とくにその均質
性の度合に大きく影響される。また、複合材の量産化を
はかるためには、中間体としてのウイスカープリフォー
ムを迅速かつ精度よく形成することが重要な要件とな
る。
ウイスカープリフォームの形成は、ウイスカーを水など
の液媒体中に一旦分散させたのち過成形、乾燥処理す
る方法(特開昭59−121196)が有効であり、さ
らにこの過成形を加圧下に行なうとより効率的にプリ
フォームの形成が可能となる(特願昭59−1204
9)。
しかしながら、上記の過成形法においては、分散液中
のウイスカーが相互に絡み合い二次的に凝集体を生成す
る傾向があり、とくにウイスカーの分散濃度が高い場合
には短時間内に多数の凝集体が生成して分散液中に混在
するようになる。
このように凝集体が混在する分散液を用いて過成形し
たウイスカープリフォームは組織構造が不均質となり複
合強化機能が低下し、またハンドリング時に層状剥離、
局部欠落などの破損を招く因となる。
上記ウイスカー分散液中に生成する二次的凝集体は分散
液を液中噴射してウイスカーを相互衝突させることによ
り解体することができる。したがって、凝集体を解体し
つつ過成形することにより均質組織構造のウイスカー
プリフォームを製造することが可能である。しかしなが
ら、一度解体されたウイスカーは過過程における短時
間の浮遊滞留中にも再凝集を生じ易く、新たな凝集体を
生成してプリフォームの均質性を損う場合がある。
ウイスカー分散液中における二次的凝集体の生成は、ウ
イスカーの濃度、攪拌力あるいは保管時間などに影響さ
れる処が大きく、例えばウイスカー濃度を希薄化するこ
とにより二次的凝集体の生成を防止することができる。
しかし、プリフォームの迅速量産化に適さない欠点があ
り、さらに低濃度域のウイスカー分散液中においても長
時間に亙る攪拌保管中に生成する凝集体を無視すること
ができない。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、これらの問題点を解決することを目的とし
て、均質組織構造のウイスカープリフォームを効率よく
製造する方法を提供するものである。
「問題点を解決するための手段」 すなわち、本発明はウイスカー分散液を過成形してプ
リフォームを製造する方法において、予め過槽内に純
水を供給し液は給水管に還流して循環プロセスを構成
し、次いでウイスカー分散液を前記循環プロセスの給水
管に噴射導入して過槽内に連続供給し形成する沈降物
を加圧過して得られる湿潤ウイスカーケーキをそのま
まもしくは所定密度に圧縮して、乾燥処理することを構
成的特徴とするウイスカープリフォームの製造方法であ
る。
以下、本発明を図示の説明図に基づいて説明する。
第1図は、本発明に適用される過成形装置を例示した
断面略図であり、1は過槽、2は給水管、3は攪拌
槽、4はウイスカー分散液導入管である。
攪拌槽3中のウイスカー分散液5は、予め所定濃度に調
製された分散液を投入するか、または所定割合のウイス
カーと純水を攪拌槽3に投入し混合攪拌して調製され
る。なお、攪拌槽3内のウイスカー分散液5は攪拌機6
を連続作動させることにより安定に保管される。
まず過槽1内に給水管2を通して純水を供給する。バ
ルブ8は図示しない純水供給管に接続されており、バル
ブ9を開にして所定量の純水を供給したのち、バルブ1
0を開きポンプPを駆動させて液循環パイプ7を矢
印方向に循環させる。この循環プロセスに攪拌槽3のウ
イスカー分散液5を、ポンプP,バルブ11によりウ
イスカー分散液導入管4を通して給水管2に所定の割合
で噴射導入する。ウイスカー分散液5は、循環水によっ
て希釈されながら過槽1に連続供給され、過槽底部
の過材12により過されて次第にウイスカー沈降物
13を形成する。この過程においてウイスカー分散液5
の攪拌保管中に生成した二次的凝集体は、給水管A部に
おいて循環水中に噴射導入することによって解体され、
直ちに希釈されながら過槽1に供給される。希薄なウ
イスカー分散液は、過槽内に浮遊滞留中に二次凝集体
を生成することなく沈降過される。この場合、0.1
〜1%の濃度範囲に希釈調節することが好ましい。濃度
1%以上では過槽内に浮遊滞留する間に凝集体の生成
傾向が増大するためであり、また0.1%以下では生産
能率の低下が著しいためである。所定量のウイスカーが
沈降堆積した段階で、ポンプP1,P2を停止し、バルブ
9,10,11を閉じ次いで過槽1の上蓋部14のガ
ス導入管15から高圧空気を圧入し、速やかに加圧過
して湿潤ウイスカーケーキを形成する。なお、液はバ
ルブ16を開け、液排出管17から排出する。この湿
潤ウイスカーケーキは、そのままもしくは複合材とする
際のVf値を考慮した所定密度に圧縮したのち乾燥して
ウイスカープリフォームが製造される。
「作用」 本発明は、過槽内を循環する循環水の給水管中にウイ
スカー分散液を連続的に噴射導入し、分散液中に存在す
る二次的凝集体を解体しつつ直ちに希釈することによっ
て過過程における浮遊滞留中に生ずるウイスカーの再
凝集体の生成を効果的に防止するものである。
「実施例」 直径0.5〜1.5μm、長さ50〜100μm、密度
3.18g/cm3のβ型SiCウイスカーと純水を攪拌
槽3中に所定の割合で投入して濃度5%のウイスカー分
散液を調製した。
過槽1(直径80mm、高さ200mm)に給水管2から
純水を給水したのち、ポンプPにより液循環パイプ
7を循環させた。循環速度は200ml/秒の割合に設定
した。次いで、ポンプPを駆動し、前記ウイスカー分
散液を40ml/秒の割合で給水管A部において循環水中
に噴射導入した。循環水中に導入希釈されたウイスカー
分散液は、過槽内を浮遊滞留しつつ過されてウイス
カー沈降物が形成堆積した。このウイスカー沈降物が所
定量に達したのち、ポンプP,Pを停止し、バルブ
9,10,11を閉じ、バルブ16を開けてガス導入管
15から高圧空気を圧入して急速過した。この湿潤ウ
イスカーケーキをVf値が12%になるように圧縮形成
したのち、120℃で乾燥処理を行ない、直径80mm、
高さ100mmの円柱状ウイスカープリフォームを得た。
比較のために、実施例と同じ5%のウイスカー分散液を
用いて純水を循環させることなく、過槽内に注入した
のち実施例と同様の円柱状のウイスカープリフォームに
成形した。
図は上記により得られたウイスカープリフォームの側断
面組織を100倍に拡大した顕微鏡写真であり、第2図
に発明例を、第3図に比較例を示した。両者の比較観察
から明らかなように、本発明例のプリフォームは均質な
組織構造を示しているが、比較例の場合には凝集塊によ
る層状斑が散在し、組織構造の不均質性が認められる。
次に、この円柱状プリフォームを5等分に水平輪切り
し、各円板試片についてVf値を測定した結果を下表に
示した。表中のNo.表示は各円板試片の上からの輪切り
順序を示したものである。
上表の結果からも、本発明方法によって得られるウイス
カープリフォームは、単なる加圧過法(比較例)に比
べてVf値のばらつきも少なく組織構造の均質性が高い
ことを示している。
なお、SiCウイスカーの代りにSi34ウイスカーま
たは黒鉛ウイスカーを用いた場合にも上記同様の結果が
得られた。
「発明の効果」 上記説明で明らかなように、本発明は過槽内の循環水
中にウイスカー分散液を噴射導入することによってウイ
スカーの二次的凝集体を解体するとともに希釈して、
過成形過程におけるウイスカーの再凝集を効果的に防止
することができる。したがって、高度の均質性を有する
ウイスカープリフォームを製造することが可能であり、
繊維強化複合材として優れた性能を付与することがで
き、広汎な用途分野に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用される過成形装置を例示した
断面略図であり、第2図(本発明例)、第3図(比較
例)は繊維質骨格となるSiCウイスカープリフォーム
の組織状態を示す繊維の形状を100倍に拡大した顕微
鏡写真である。 1……過槽、2……給水管、3……攪拌槽、4……ウ
イスカー分散液導入管、5……ウイスカー分散液、6…
…攪拌機、7……液循環パイプ、12……過材、1
3……ウイスカー沈降物、14……上蓋部、15……ガ
ス導入管、17……液排出管、8,9,10,11,
16……バルブ、P,P……ポンプ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウイスカー分散液を過成形してプリフォ
    ームを製造する方法において、予め過槽内に純水を供
    給し液は給水管に還流して循環プロセスを構成し、次
    いでウイスカー分散液を前記循環プロセスの給水管に噴
    射導入して過槽内に連続供給し形成する沈降物を加圧
    過して得られる湿潤ウイスカーケーキをそのままもし
    くは所定密度に圧縮して、乾燥処理することを特徴とす
    るウイスカープリフォームの製造方法。
  2. 【請求項2】ウイスカー分散液を給水管に噴射導入して
    0.1〜1%の濃度に希釈する特許請求の範囲第1項記
    載のウイスカープリフォームの製造方法。
JP60174021A 1985-08-09 1985-08-09 ウイスカ−プリフオ−ムの製造方法 Expired - Lifetime JPH062343B2 (ja)

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