JPH06233623A - 穀物用貯溜槽の攪拌装置及びその制御方法 - Google Patents

穀物用貯溜槽の攪拌装置及びその制御方法

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JPH06233623A
JPH06233623A JP5022805A JP2280593A JPH06233623A JP H06233623 A JPH06233623 A JP H06233623A JP 5022805 A JP5022805 A JP 5022805A JP 2280593 A JP2280593 A JP 2280593A JP H06233623 A JPH06233623 A JP H06233623A
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JP
Japan
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carriage
storage tank
trolley
side wall
grain
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Application number
JP5022805A
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English (en)
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Satoru Akata
悟 赤田
Setsuo Sasaki
節夫 笹木
Kenji Usui
賢志 臼井
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Hokoku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Hokoku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯溜穀物の性状や堆積高さに柔軟に対応する
ことができるようにされ、もって、貯溜穀物を合理的か
つ効率的に攪拌することができるとともに、攪拌具の軸
受部や取り付け部あるいは攪拌具自体に過大な荷重が加
えられることを未然に防止できるようにされた穀物用貯
溜槽の攪拌装置及びその制御方法を提供する。 【構成】 第1の台車10と、該第1の台車10に横移
動可能な状態で搭載された第2の台車20と、該第2の
台車20に取り付けられた状態で穀物用貯溜槽1内に挿
入されて回転せしめられる攪拌具23,24と、が備え
られた攪拌装置において、穀物用貯溜槽1内での上記攪
拌具23,24の移動パターンを貯溜穀物の性状や堆積
高さ等に応じて変化させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、穀物用貯溜槽内に収容
されている穀物を等しく上下方向に攪拌することができ
る攪拌具を持つ攪拌装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】穀物、特に、米や麦は収穫後に所定の水
分まで乾燥させた後貯溜及び貯蔵することが食味等の品
質を維持し劣化をおさえるために必要であり、そのため
に多くの処理施設が提案され利用され、また各種の穀物
貯溜槽が用いられている。その一つとして、図25に示
すような大容量の貯溜槽いわゆる丸ビンが知られてい
る。これは全体形状が屋根を有する円筒形であり、断面
が円形である大型容器501の底部近傍には床部材51
3を有し、該床部材513には多数の通気孔が形成され
ている。また、該床部材513の中央部には穀物排出口
514が設けられている。床部材513の下方には送風
機560等を介して、温風あるいは湿度と温度が適宜制
御された空気が送られる。
【0003】容器501内には、容器の中央部を中心と
して適宜の駆動手段により水平に回転するよう容器50
1の上部に支持された支持部材524が設けられてお
り、外支持部材524に対して複数本の第1の攪拌具
(オーガー)530、530が垂直方向にかつ該支持部
材524に対して横移動可能に装着されている。床部材
513上には、前記穀物排出口514を中心として放射
方向に第2の攪拌具(アンローダ)540が複数本水平
状態に設けられている。
【0004】乾燥あるいは貯蔵の時点で必要に応じてオ
ーガー530、530を駆動することにより槽内に収容
された穀物は全体として上下方向に攪拌され、上下の層
を積み替えることにより品質の劣化を極力防止してい
る。ところが、このものではアンローダ540があるた
めに床部材513からアンローダ540の高さまでが攪
拌されないという不都合がある。
【0005】従来のこの種の丸ビンにおいて、第2の攪
拌具に相当するアンローダ540は槽内の穀物の自然排
出の後に残った穀物の排出を目的に設けられているもの
であり、自然排出が停止した時点でアンローダ540を
駆動して、残留穀物を穀物排出口514に向けて移動さ
せる。穀物排出孔514から穀物は床部材513の下面
に設けた排出コンベア515により機外に搬出され図示
しない適宜のコンベア手段により容器501の上方に移
送されビン投入コンベア516により再び容器501内
に投入されるか槽外に搬送される。
【0006】穀物貯溜槽のもう一つの形態として図26
に示す角ビンが知られている。これは通常火力乾燥装置
の前工程に設けられるものであり、荷受量の変動を平均
化したり、初期水分を多少低下させて火力乾燥装置の負
担を低減する目的で用いられる。この構造は、鉄板によ
り立方体状に組付けられた角ビン660の床下から一定
高さの所に通気床661を設け、その通気床661に多
数の通気孔662、662を形成すると共に該通気床6
61の一方の端部には内部の穀物を外部に排出するため
の穀物排出口664を設けている。この多数の通気孔6
62,662は穀物排出口664に向けて形成されてお
り、排出はアンローダを使用しないで、方向性を持たせ
た風で穀物を移動させて行うようになっている。
【0007】また、ビン660の側壁には送風口665
を設け、適宜の燃焼装置からの熱風を床下と通気床66
1との間に送気するようにして、堆積高さを変えること
によって荷受量の変動に対応しながら多少の乾燥も行え
るようになっている。これは比較的少量の貯溜槽であ
り、通常刈り取り直後の高水分穀物はできるだけ薄く堆
積して予備乾燥を行い、予備乾燥が終了したものは他の
角ビンへ移動させながら徐々に高積みして満杯にしてい
き最終的に必要な量の荷受けを行うようにして用いられ
る。ところが、角ビン660はビン間の入替作業、入替
えのための空ビンが必要であり、上下層の水分ムラが発
生する不具合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような穀物貯溜
槽において、大容量の貯溜槽いわゆる丸ビンは垂直方向
に位置する複数本の上下攪拌用のオーガーを有しかつ各
オーガーは槽の径方向に移動可能に装着されていること
から、槽内の殻粒は等しく該上下オーガーの作用を受け
て攪拌されることができ、容器内壁近傍に位置する殻粒
であってもまた中央部に位置する殻粒であっても必要な
上下の層の積み替えが行われる。しかしながらこの貯溜
槽装置は大型でかつ高価であることからその使用規模も
自ずと制限があり、小規模経営の農家等においてこの施
設を設置することは事実上困難であった。しかも、この
丸型のものはそれを複数基前後左右に並置するとデッド
スペースを生じ、占有設置面積に対して穀物貯蔵量がそ
のデッドスペース分だけ少なくなる不都合を有してお
り、さらには、アンローダ部分が攪拌されないという不
具合もある。
【0009】そのために比較的小規模の施設においては
角ビンタイプの貯溜槽が火力乾燥装置と共に用いられる
ことが多い。ところが、従来の角ビンタイプの貯溜槽は
攪拌装置を有していないので、乾燥中に貯溜穀物の上層
と下層との水分差が生じてしまい、火力乾燥機内での穀
物の水分ばらつきが大きくなることから、上記したよう
にこの設備は乾燥が主目的で用いられることはなく、そ
の設置数も一日の最大荷受量によって決定されるのが普
通であった。
【0010】本発明者は、比較的少容量の角ビンの持つ
上記のような不都合を解消して単に予備乾燥あるいは一
次貯溜槽としてではなく、主乾燥も行えかつ貯溜槽とし
ての機能を果たし得る角ビンを開発すべく、攪拌具を角
ビン内の直交する2方向に同時に又は選択的に往復動さ
せるようにした攪拌装置を製作した。この攪拌装置は、
基本的には、角ビンにおける左右の側壁部間を橋絡する
ように該両側壁部上に走行可能な状態で乗架された第1
の台車と、該第1の台車に横移動可能な状態で搭載され
た第2の台車と、該第2の台車に取り付けられた状態で
上記穀物用貯溜槽内に鉛直に挿入されて回転せしめられ
る攪拌具と、上記第1の台車を上記穀物用貯溜槽におけ
る前後の側壁部間を横切る方向に往復動させる第1の走
行駆動機構と、上記第2の台車を上記左右の側壁部間を
横切る方向に往復動させる第2の走行駆動機構と、を具
備するものであり、この攪拌装置を角ビン上に設置して
実験を行ったところ、角ビン内の殻粒は上下方向に十分
に攪拌され、下層の殻粒と上層の殻粒とを積み替えるこ
とができ、槽の下方から通気することにより乾燥むらの
ない高品質の殻粒を得、かつ貯溜することができた。
【0011】ところで、上記のような攪拌装置におい
て、攪拌具に作用する抵抗は、貯溜穀物の性状や堆積高
さ等に応じて増大するとともに、その攪拌具の移動速度
に応じても増大する。また、貯溜穀物の乾燥という点か
らみれば、例えば、水分含有度等の高い穀物を貯溜する
際は薄積み(低く)堆積し、水分含有度等の低い穀物を
貯溜する際は高積み堆積するのが普通であるが、水分含
有度等の高い貯溜穀物を薄積みした場合には、できるだ
け短時間で全体を攪拌するのが好ましく、攪拌具の移動
速度を可及的に速くして荒くても全体を迅速に攪拌する
ことにより貯溜穀物の変質を防ぐことが望まれる(貯溜
穀物の水分含有度が全体的に高いレベルにあるときなの
で層間で水分含有度に多少差が生じてもさほど問題とは
ならない)のに対し、水分含有度の低い貯溜穀物を高積
みした場合には、層間で水分含有度に差が生じ易いので
攪拌具の移動速度を多少遅く(回転速度は変えないで)
してでも念入りにかつ細密に攪拌することが望まれる。
したがって、攪拌具の移動速度、移動パターン(移動軌
跡)、言い換えれば第1の台車及び第2の台車の走行移
動態様は、貯溜穀物の性状(水分含有度、比重等)や堆
積高さ等が必ずしも一定ではないということを勘案すれ
ば、可変にすることが望まれる。
【0012】しかしながら、従来、この種の攪拌装置に
おいて、攪拌具の移動速度や移動パターンを貯溜穀物の
性状や堆積高さ等に応じて柔軟に対応できるようにした
ものは見当たらない。また、攪拌具は、上記のように台
車にその上端部付近が片持ち支持されて撓曲した状態で
回転せしめられることから、この攪拌具の軸受部や取り
付け部に偏心荷重が連続的に繰り返して加えられること
になり、その軸受部や取り付け部あるいは攪拌具自体が
金属疲労等により破損し易い。したがって、このような
不具合の発生を確実に回避できる手段ないし方策が必要
となる。
【0013】かかる点に鑑み本発明は、穀物の乾燥及び
貯溜を主目的として使用することができる比較的小容量
の角型の穀物用貯溜槽において、貯溜穀物の性状や堆積
高さに柔軟に対応することができるようにされ、もっ
て、貯溜穀物を合理的かつ効率的に攪拌することができ
るとともに、攪拌具の軸受部や取り付け部あるいは攪拌
具自体に過大な荷重が加えられることを未然に防止でき
てそれらが破損し難くでき、装置の信頼性の向上を図れ
て小規模経営の農家においても無駄なく施設を利用する
ことを可能にし得る、穀物用貯溜槽の攪拌装置を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る穀物用貯溜槽の攪拌装置は、基本的に
は、角型の穀物用貯溜槽における左右の側壁部間を橋絡
するように該両側壁部上に走行可能な状態で乗架された
第1の台車と、該第1の台車に横移動可能な状態で搭載
された第2の台車と、該第2の台車に取り付けられた状
態で上記穀物用貯溜槽内に挿入されて回転せしめられる
攪拌具と、上記第1の台車を上記穀物用貯溜槽における
前後の側壁部間を横切る方向に往復動させる第1の走行
駆動機構と、上記第2の台車を上記左右の側壁部間を横
切る方向に往復動させる第2の走行駆動機構と、が備え
られて構成される。
【0015】そして、上記第1の台車及び/又は第2の
台車の走行移動速度が可変とされていることを特徴とす
るものである。この場合、第1の台車及び/又は第2の
台車の走行移動速度を可変にするには、例えばそれらを
駆動するモーター等の回転速度を可変にする、あるい
は、その駆動用モーターから上記第1の台車及び/又は
第2の台車への動力伝達経路に変速機構を介在させる、
こと等により達成される。
【0016】一方、本発明に係る制御方法の一つは、上
記攪拌装置について、第1の台車及び/又は第2の台車
の走行移動速度を貯溜穀物の性状や堆積高さ等に応じて
変化させることを特徴とするものである。さらに、本発
明に係る制御方法の他の一つは、角型の穀物用貯溜槽に
おける左右の側壁部間を橋絡するように該両側壁部上に
走行可能な状態で乗架された第1の台車と、該第1の台
車に横移動可能な状態で搭載された第2の台車と、該第
2の台車に取り付けられた状態で上記穀物用貯溜槽内に
挿入されて回転せしめられる攪拌具と、上記第1の台車
を上記穀物用貯溜槽における前後の側壁部間を横切る方
向に往復動させる第1の走行駆動機構と、上記第2の台
車を上記左右の側壁部間を横切る方向に往復動させる第
2の走行駆動機構と、が備えられた攪拌装置において、
上記穀物用貯溜槽内での上記攪拌具の移動パターンを貯
溜穀物の性状や堆積高さ等に応じて変化させることを特
徴とするものである。
【0017】
【作 用】上述の如くの構成とされる本発明に穀物用貯
溜槽の攪拌装置においては、第1の台車及び/又は第2
の台車の走行移動速度が可変とされていることにより、
貯溜穀物の性状や堆積高さ等に柔軟に対応することがで
きる。この場合、第1の台車及び/又は第2の台車の走
行移動速度を貯溜穀物の性状や堆積高さ等に応じて変化
させること、例えば、それらの台車の走行移動速度を貯
溜穀物の水分含有度が高いときや乾燥途中で早く排出し
たいとき等には速くし、堆積高さが高いときや水分含有
度が低いとき等には遅くすれば、攪拌具の軸受部や取り
付け部あるいは攪拌具自体に過大な荷重が作用すること
を防ぐことができるとともに、高水分時等には貯溜穀物
全体を迅速に攪拌でき、低水分時(仕上げ乾燥時)には
貯溜穀物全体をムラなく細密に攪拌することができるこ
とになり、所期の要望に沿うことができる。
【0018】また、、上記穀物用貯溜槽内での上記攪拌
具の移動パターンを貯溜穀物の性状や堆積高さ等に応じ
て変化させること、言い換えると、例えば、第1の台車
と第2の台車の走行移動速度を個別に制御する、第1の
台車が特定方向(往路もしくは復路)に走行していると
きのみ第2の台車を横移動させる、あるいは、第1の台
車が端まで走行して停止せしめられたときのみ第2の台
車を横移動させる、等の手法により攪拌具の移動軌跡で
作られる図形の形状(パターン)を変えることにより、
上記第1の台車及び/又は第2の台車の走行速度を貯溜
穀物の水分含有度等に応じて変えた場合と同様に、攪拌
具の軸受部や取り付け部あるいは攪拌具自体に過大な荷
重が作用することを防ぐことができるとともに、高水分
時等には貯溜穀物全体を迅速に攪拌でき、低水分時(仕
上げ乾燥時)には貯溜穀物全体をムラなく細密に攪拌す
ることができることになり、所期の要望に沿うことがで
きる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明に係る穀物用貯溜槽の攪拌装置
の一実施例を概略的に示し、この攪拌装置100は、図
2に示される如くの、横断面が正方形(ここでは縦横が
それぞれ4m程度)の角型の穀物用貯溜槽1上に設置さ
れる。穀物用貯溜槽1は、前後の側壁部2,3(仕切り
壁部)と左右の側壁部4,5と底壁部6とからなってい
る。底壁部6は、穀物取出口8が設けられるとともに、
例えば目の細かいメッシュ部材が用いられる等して図示
は省略されているが、乾燥用の気体(空気等)を吹き出
す無数の細孔状の通気孔が穀物取出口8にその吹き出し
口を向けるようにして形成されており、穀物排出時は方
向性を持った風流で穀物を上記穀物取出口8に集めて排
出するようになっている。
【0020】上記攪拌装置100は、一対の車輪10a
が両端に取り付けられた狭幅枠形の第1の台車10を有
している。この第1の台車10は、穀物用貯溜槽1の左
右の側壁部4,5間を橋絡するように、側壁部4,5上
に設置された枠状のレール付きフレーム12における左
右一対のレール部14,15に走行可能な状態で乗架さ
れている。この第1の台車10においては、図7の正面
図をも参照すればよくわかるように、左右両側端に一対
の車輪10a,10aが設けられた左右で一対のL字形
の車輪支持部10fと本体部10Aの両端に設けられた
支持壁部10dとを貫通するように後述するスプロケッ
トホイール53,54の回転軸53a,54aがベアリ
ング75,76を介して挿通せしめられており、この第
1の台車10の本体部10A全体が上記回転軸53a,
54aを枢軸として走行方向に沿って揺動し得るように
されている。
【0021】また、第1の台車10には、それに設けら
れた前後一対のレール部18,19に第2の台車20が
走行可能な状態で搭載されており,この第2の台車20
の走行方向で見た両端には一対の車輪20a,20aが
設けられるとともに、その両端近傍には、該槽1内の穀
物を上下方向に攪拌するための2本のオーガー23,2
4が配されている。このオーガー23,24は自然状態
では穀物用貯溜槽1内に鉛直に垂下されて軸受ブラケッ
ト17(図3)の軸受部17aに軸支された状態で該第
2の台車20に搭載された攪拌用のモーター21,22
によりベルト・プーリ式動力伝達機構28,29を介し
て回転駆動されるようになっている。
【0022】そして、本実施例においては、第1の台車
10を穀物用貯溜槽1における前後の側壁部2,3間を
横切る方向に往復動させる第1の走行駆動機構と、第2
の台車20を上記左右の側壁部4,5間を横切る方向に
往復動させる第2の走行駆動機構と、が備えられてい
る。第1の走行駆動機構は、フレーム12における、穀
物用貯溜槽1の左側壁部4両端上隅部上に配された一対
のスプロケットホイール31A,32A及びそれに巻き
架けられて前後方向に回転(循環移動)するようにされ
た無端環状の走行用チェーン33とからなる左側巻掛伝
導装置30Aと、この巻掛伝導装置30Aをチェーン式
動力伝達機構49を介して駆動するギアードモーター3
6と、フレーム12における、穀物用貯溜槽1の右側壁
部4両端上隅部上に配された一対のスプロケットホイー
ル31B,32B及びそれに巻き架けられて前後方向に
回転(循環移動)するようにされた無端環状の走行用チ
ェーン34とからなる右側巻掛伝導装置30Bと、左右
のスプロケットホイール32A−32Bを連結するドラ
イブシャフト48と、走行用チェーン33,34と第1
の台車10の両側部とを連結する第1のターンアーム4
5,46と、からなっている。
【0023】上記第1のターンアーム45,46は、同
一構成とされており、左側面(図1のA視図)を表す図
3及び右側面(図1のB視図)を表す図4〜図6を参照
すればよくわかるように、一端側寄りに長穴42が形成
されてこの長穴42に第1の台車10に固定されたピン
44が遊挿されるとともに、他端側が走行用チェーン3
3,34の特定ヶ所に相対回転可能にピン47で連結さ
れ、上記ピン44を支点にして旋回可能とされるととも
に、該ピン44に案内されて長手方向に沿ってスライド
できるようにされている。
【0024】なお、上記走行用チェーン33,34は、
その上半分(往路部分)がチェーンガイド73により支
承案内されるとともに、第1の台車10の前記した車輪
支持部10fに回転可能に配されたアイドラー38,3
9と動力取出用のスプロケットホイール53及びアイド
ラーとされるスプロケットホイール54(いずれも後
述)にも掛け回されており、一定の張力が得られるよう
にされている。
【0025】一方、第2の走行駆動機構は、前記した図
7をも参照すればよくわかるように、第1の台車10の
左端側において上記車輪支持部10f及び支持壁部10
dを貫通するように配されて左側の走行用チェーン33
に噛合し、それとの相対速度差に応じて回転せしめられ
るようにされた動力取出用のスプロケットホイール53
(この回転軸53が前記のように本体部10Aの支軸と
なる)と、このスプロケットホイール53が継手を介し
て連結された入力軸55及びこの入力軸55のトルクが
伝達される出力軸56を有する、第1の台車10の左端
部に設けられた台座部10c上に設置された変速機57
(後述)と、上記出力軸56に固定されたスプロケット
ホイール51及び第1の台車10に取り付けられたブラ
ケット10eに回転可能に軸着されたスプロケットホイ
ール52,59とそれらのスプロケットホイール51,
52,59に巻き掛けられて穀物用貯溜槽1の左右方向
に回転(循環移動)するようにされた無端環状の横移動
用チェーン58とからなる第2の巻掛伝導装置40と、
一端側が第2の台車20(の仕切りガイド板67)に相
対回転可能に連結され、他端側が横移動用チェーン58
の特定ヶ所に相対回転可能に連結された第2のターンア
ーム65と、からなっている。
【0026】上記変速機57は、シフト位置として低変
速段(ロー)、中変速段(セカンド)、高変速段(トッ
プ)の3変速段と中立位置(ニュートラル)とを備えて
おり、図示されていないシフトレバーを操作することに
より、あるいは、外部から内蔵された変速用電磁クラッ
チ等を適宜に断接すること等により任意の変速段又は中
立位置をとり得るようになっている。このような変速機
57が備えられることにより、後で述べるように、第1
の台車10の走行速度に対する第2の台車20の横移動
速度の比が段階的に切り換えられることになる。
【0027】なお、上記変速機57の出力軸56の位
置、すなわちスプロケットホイール51の位置は第2の
台車20の左端部近傍とされているが、もう一方のスプ
ロケットホイール52は第1の台車20の中央部、すな
わち穀物用貯溜槽1を左右に2分割する縦断面上に位置
するようにされている。また、第2の台車20における
第2のターンアーム65と横移動用チェーン58との間
には仕切りガイド板67が配設されており、この仕切り
ガイド板67には、第2のターンアーム65の中央部近
傍に突設されたピン68が挿入された円弧状の長穴69
が形成されおり、この長穴69は、第2のターンアーム
65の第2の台車20側の連結部を支点とする上下方向
の揺動を規制する役目を果たす。
【0028】以上のような基本構成に加えて、本実施例
の攪拌装置100においては、第1の台車10の本体部
10Aに搭載された第2の台車20に傾斜検出機構60
が設けられている。この傾斜検出機構60は、図7及び
図8を参照すればよくわかるように、第2の台車20の
幅方向に橋架された取付板63にボルト63a,63b
により固定された一対の水銀スイッチ61,62を備え
ている。この水銀スイッチ61,62は、底面が内側に
凹む低い山形状とされてそれぞれに2つの溜部61A,
61B及び62A,62B(図10に水銀スイッチ62
を代表して示す)を持つ容器66A,66Bを有し、こ
の容器66A,66Bが前記した第1の台車10の本体
部10Aの揺動支軸とされるスプロケットホイール5
3,54の回転軸53a,54aの中心を通る鉛直面g
を挟んで対称的にかつ互いに対向する側が下側となるよ
うに水平面に対して若干傾斜した状態で配され、それら
の容器66A,66Bにおいて下側に位置する溜部61
A,62Aに水銀64が溜められている。そして、充填
された水銀64の側部に接するように第1の電極61
a,62aが設けられるとともに、水銀64の底面に接
するように上記第1の電極61a,62aから離隔して
第2の電極61b,62bが設けられている。
【0029】この水銀スイッチ61,62は、オーガー
23,24が鉛直状態にあるときには、図10Aに示さ
れる如くに、溜部62A(61A)が溜部62Bより若
干下側となるように取り付けられているので、水銀64
は溜部62A側に位置し、この状態は、鉛直面gに対す
る容器66A,66Bすなわちオーガー23,24及び
それが取り付けられた第2の台車20を含む第1の台車
10の本体部10A全体の傾斜(揺動)角度θが所定の
値(例えば15°)に達するまで続く(図10B, 図
10C)。このように傾斜角度がθが所定値未満のとき
には、水銀64が第1の電極61a,62a及び第2の
電極61b,62bの両方に接し、この第1の電極61
a,62aと第2の電極61b,62bとがそれぞれ水
銀64を介して電気的に接続(ON)される。それに対
し、図10Dに示される如くに、上記傾斜角度θが所定
値以上となったときには、水銀64が溜部62A(61
A)から溜部62B(61B)へ移動し、電極62a−
62b(61a−61b)間が電気的に遮断(OFF)
される。このように電極間が遮断された状態は図10
E、図10F,図10Aに示される如くに、再びオーガ
ー23,24を含む第1の台車10の本体部10Aが鉛
直状態に復元するまで続くようなっている。
【0030】そして、図11に簡略に示される如くに、
台車走行用のモーター36及びオーガー23,24駆動
用のモーター21,22への電力供給を行う制御ユニッ
ト50に、上記水銀スイッチ61,62の第1の電極6
1a,62aがそれぞれ配線69a,69bにより接続
されるとともに、第2の電極61b,62b相互が配線
69cにより接続されている。この接続形態は、言い換
えれば、水銀スイッチ61,62が電源を含む制御ユニ
ット50に対して直列に配置されていることになる。
【0031】したがって、それらの水銀スイッチ61,
62の両方がON状態のときには、制御ユニット50か
らの信号(電流)が順次配線69a,水銀スイッチ61
の第1の電極61a,容器66A内の水銀64,水銀ス
イッチ61の第2の電極61b,配線69c,水銀スイ
ッチ62の第2の電極62b,容器66B内の水銀6
4,水銀スイッチ62の第1の電極62a,配線69
b,を通って流れ、水銀スイッチ61,62の少なくと
も一方がOFF状態のときには上記信号電流が遮断され
ることになる。
【0032】なお、ここでは水銀スイッチ61,62が
取付板63に水平面に対して若干傾斜した状態で取り付
けられているが、その取付角度は上記ボルト63a,6
3bを緩めて容器66A,66Bを回転させることによ
り適宜変更することができ、それによって、該水銀スイ
ッチ61,62がON状態からOFF状態に切り変わる
傾斜角度θ及びOFF状態からON状態に復帰する角度
を任意に設定できる。
【0033】上記のような水銀スイッチ61,62を備
えた傾斜検出機構60から得られる信号(のON−OF
F)に基づいて、制御ユニット50は台車台車走行用の
モーター36への電力供給を選択的に断接するようにさ
れている。上述の如くの構成とされた本実施例の攪拌装
置100においては、貯溜槽1内の貯溜穀物の水分含有
度あるいは堆積高さ等に応じて第2の台車10の横移動
速度を変速機57の変速段を調整することによって3段
階に変えるのであるが、以下においては、まず、貯溜穀
物の水分含有度が比較的低い場合(堆積高さが高いと
き)を例にとって、装置の基本動作を説明する。
【0034】本装置100をセットする際には、例え
ば、変速機57のシフト位置を中立位置にしておいて第
1の台車10を前側壁部2に最も近い位置に寄せるとと
もに、第2の台車20を第1の台車10の最も左端に寄
せておき、第1のターンアーム45及び第2のターンア
ーム65のチェーン33,58側の軸着部をそれぞれ例
えばスプロケットホイール32A,32B及び51にお
ける側端付近に位置させておく。このようにすると、第
2の台車20に配されたオーガー23,24は、初期位
置が図12において符号S,S’で示される如くに、前
側壁部2の左コーナー部付近と貯溜槽1を左右に2分割
する縦断面上に位置することになる。
【0035】そして、準備が整ったら、貯溜穀物の水分
含有度が比較的低い場合に合わせて変速機57のシフト
位置を低変速段にし、走行用のモーター36及び攪拌用
のモーター21,22を起動する。そうすると、図1及
び図3(図1のA視図)に示される如くに、第1の巻掛
伝導装置30A,30Bが作動し、第1の台車10が第
1のターンアーム45,46を介して走行用チェーン3
3,34に引っ張られて該チェーン33,34と同じ速
度で前後の側壁部2,3間を横切る方向に走行(前進)
するとともに、オーガー23,24が回転して貯蔵穀物
の攪拌作業を行いつつ第1の台車10及び第2の台車2
0と共に移動する。
【0036】このときには、第1のターンアーム45,
46と走行用チェーン33,34との連結部がチェーン
33,34の上半分(往路部分)の位置にあるので、動
力取出用のスプロケットホイール53は、チェーン3
3,34の往路部分と下半分(復路部分)とが逆方向に
移動している関係上、第1の台車10の前進速度にチェ
ーン33,34の移動速度を加算した回転速度、すなわ
ちチェーン33,34の移動速度の2倍の速さで回転せ
しめられる。
【0037】動力取出用のスプロケットホイール53が
回転すると、そのトルクが変速機57を介して第2の巻
掛伝導装置40に伝達され、図7に示される如くに、第
2の台車20が第2のターンアーム65を介して横移動
用チェーン58の上半分(往路部分)に押されて該チェ
ーン58と同じ速度で左右の側壁部4,5間を横切る方
向に走行(横移動)する。この場合、第2の台車20の
横移動速度は、動力取出用のスプロケットホイール53
の回転が変速機57で大きく減速されるので、第1の台
車10の走行速度よりかなり遅くされる。
【0038】このようにして、第1の台車10が走行用
チェーン33,34の往路部分に引っ張られているとき
には、第2の台車20に配されたオーガー23,24の
軌跡は上から見ると左右の側壁部4,5に対して第1の
台車10と第2の台車20との速度比に応じた傾斜角度
をもつものとなる(図12参照)。そして、上記のよう
に第1の台車10が走行しているとき(上記往路と後述
の復路のいずれも)には、オーガー23,24に走行方
向とは逆向きに貯溜穀物の抵抗が作用し、この抵抗に応
じて、第1の台車10の本体部10Aが、図3において
鎖線で示される如くに、第2の台車20及びオーガー2
3,24を伴った状態で動力取出用のスプロケットホイ
ール53及びアイドラーとされるスプロケットホイール
54の回転軸53a,54aを枢軸として進行方向で見
てオーガー23,24の下端が遅れるように揺動して鉛
直面に対して傾斜し、本体部10Aが傾斜した状態で第
1の台車10及びそれに搭載された第2の台車20が走
行することになる。
【0039】なお、第1の台車10の本体部10Aに
は、該第1の台車10の本体部10A全体の重量(第2
の台車20やオーガー23,24の重量を含む)に加え
て、オーガー23,24が貯溜穀物を下層から上層へ移
し替えるように攪拌していることから、その攪拌作用の
反作用が第2の台車20を介して加えられ、本体部10
Aには鉛直下向きに比較的大きな荷重が与えられるの
で、貯溜穀物の抵抗が小さい場合には、第1の台車10
はさほど傾斜しない。
【0040】また、第2の台車20の横移動のスピード
は前記のように変速機57が低変速段にされていること
から第1の台車10の走行速度に比してかなり遅くさ
れ、オーガー23,24に作用する貯溜穀物の抵抗のう
ち、第2の台車20の横移動方向とは逆方向に作用する
成分は極めて小さく、ほとんど無視しても差し支えな
い。
【0041】上記に加え、本実施例においては、オーガ
ー23,24(第2の台車20及び第1の台車10の本
体部10A)の鉛直面gに対する傾斜角度θが例えば1
5°以上になったときには、前記したように水銀スイッ
チ61,62のいずれかがOFF状態となり、それが制
御ユニット50に検知されて、制御ユニット50から台
車走行用のモーター36への電力供給が所定の期間停止
されて第1の台車10及び第2の台車20がその位置で
停留するするようにされる(この点については後で詳し
く説明する)。
【0042】そして、走行用チェーン33,34と第1
の台車10とを連結する第1のターンアーム45,46
とチェーン33,34との連結部が図4及び図5(図1
のB視図)の右側面図で代表して示される如くに、スプ
ロケットホイール31A,31Bにおける側端付近まで
来ると第1の台車10にチェーン33,34の引っ張り
力が作用しなくなるので第1の台車10は停止する。こ
の場合、第1の台車10は停止してもチェーン33,3
4は移動しているので、第1のターンアーム45,46
は、該チェーン33,34に引っ張られて、図5におい
て一点鎖線で示される如くに、長穴42がピン44に案
内されて下向きスライドしつつピン44を支点にして旋
回し、次いで上向きスライドしつつ旋回して、図5にお
いて実線で示される如くに、再び第1の台車10がチェ
ーン33,34に第1のターンアーム45,46を介し
て引っ張られる状態となる。
【0043】このように第1のターンアーム45,46
のみがチェーン33,34に引っ張られて第1の台車1
0が停止している期間は、オーガー23,24は、後側
壁部3に最接近した位置から離れることはない。従っ
て、かかる第1の台車10の停留期間には、オーガー2
3,24により貯溜槽1の後側壁部3の近傍に位置する
穀物がその停留時間に応じて上下方向に充分に攪拌され
ることになる。
【0044】続いて、第1のターンアーム45,46が
図5において実線で示される位置まで旋回して、長穴4
2の底部がピン44に当たると、第1の台車10が第1
のターンアーム45,46を介してチェーン33,34
の下半分(復路部分)に引っ張られてその走行方向が反
転し、前側壁部2方向に走行する。このときには、チェ
ーン33,34の移動速度と第1の台車10の移動速度
は同一であることから、動力取出用のスプロケットホイ
ール53とチェーン33,34との相対速度差が0とな
り、動力取出用のスプロケットホイール53は回転しな
いので、第2の台車20は横移動せず、停止したままと
なる。それにより、第2の台車20に配されたオーガー
23,24の軌跡は上から見ると左右の側壁部4,5に
対して平行な直線を描くことになる(図12参照)。
【0045】そして、第1の台車10が上述とは反対側
のスプロケットホイール32A,32B近傍まで来る
と、図6に示される如くに、第1の台車10に第1のタ
ーンアーム45,46を介してのチェーン33,34の
引っ張り力が作用しなくなるので、前記した場合と同様
に、第1の台車10は停止する。この場合も、第1の台
車10は停止してもチェーン33,34は移動している
ので、第1のターンアーム45,46は、該チェーン3
3,34に引っ張られて、図6において一点鎖線で示さ
れる如くに、長穴42がピン44に案内されて下向きス
ライドしつつピン44を支点にして旋回し、次いで上向
きスライドしつつ旋回して、図6において実線で示され
る如くに、再び第1の台車10がチェーン33,34に
第1のターンアーム45,46を介して引っ張られる状
態となる。
【0046】このように第1のターンアーム45,46
のみがチェーン33,34に引っ張られて第1の台車1
0が停止している期間は、動力取出用のスプロケットホ
イール53が回転せしめられるので、第2の台車20は
わずかに横移動するが、オーガー23,24は、前側壁
部2に最接近した位置からは離れることはない。従っ
て、かかる場合も台車10の停留期間には、オーガー2
3,24により前側壁部2の近傍に位置する穀物が上下
方向に充分に攪拌されることになる。
【0047】そして、第1の台車10及び第2の台車2
0は、引き続き上述と同様に走行移動するので、オーガ
ー23,24は、図12に示される如くに左右方向にジ
クザク状の軌跡を描いて移動する。この場合、第2のタ
ーンアーム65と横移動用チェーン58との連結部が第
1の台車10の中央部に配されたスプロケットホイール
52の側端まで来ると、その連結部が横移動用チェーン
58の下半分(復路部分)に位置することになるので、
第2の台車20が第2のターンアーム65を介して押さ
れる状態から引っ張られる状態に変化し、第2の台車2
0の移動方向が反転する。この反転時には、オーガー2
3,24は、例えば図12において符号e,e’で示さ
れる如くに,貯溜槽1の中心と右側壁部5中央に近接し
た部位に位置し、以後は図の一点鎖線で示される如く
に、それまでの軌跡(実線)に対して対称的な軌跡を描
いて移動することになる。
【0048】なお、上記した如くの攪拌動作時において
オーガー23,24は、図12に示される如くに、左右
の側壁部4,5に対しては距離La,Lb(約20cm
程度)まで近づけられ、前後の側壁部2,3に対しても
距離Lc,Ld(約20cm程度)まで近づけられてそ
こで前記のように停留せしめられる。そして、上記した
実施例においては、貯溜穀物の水分含有度が比較的低い
場合(仕上げ乾燥時)に合わせて変速機57のシフト位
置が低変速段にされているため、第1の台車10が前側
壁部2と後側壁部3との間を横切る方向に走行する間
に、第2の台車20は図12に示される如くに比較的短
い距離Le(例えば30cm前後)だけ横移動せしめら
れる。
【0049】それに対し、貯溜穀物の水分含有度が中程
度の場合(中水分時)には、その水分含有度に合わせて
変速機57のシフト位置を中変速段にし、貯溜穀物の水
分含有度が比較的高い場合(高水分時)には、その水分
含有度に合わせて変速機57のシフト位置を高変速段に
するようにされる。変速機57が中変速段にされた場合
には、第1の台車10に対する第2の台車20の走行ス
ピードが上記低変速段にされている場合に比して速めら
れ、第1の台車10が前側壁部2と後側壁部3との間を
横切る方向に走行する間に、第2の台車20は図13に
示される如くに上記した距離Leより長い距離Lf(例
えば40〜50cm)だけ横移動せしめられる。また、
変速機57が高変速段にされた場合には、第1の台車1
0に対する第2の台車20の走行スピードが上記中変速
段にされている場合に比してさらに速められ、第1の台
車10が前側壁部2と後側壁部3との間を横切る方向に
走行する間に、第2の台車20は図14に示される如く
に上記した距離Lfよりさらに長い距離Lg(例えば6
0cm前後)だけ横移動せしめられる。
【0050】このように、第2の台車20の横移動速度
が、貯溜穀物の水分含有度(水分含有度が高い場合には
堆積高さを低く、水分含有度が低い場合には堆積高さを
高くするのが一般的であり、堆積高さが高いと貯溜穀物
の抵抗が大きい)に応じて3段階に変えられることによ
り、第2の台車20の横移動速度がオーガー23,24
に作用する貯溜穀物の抵抗が大きいときほど遅くされる
ことになり、オーガー23,24の軸受部17aや取り
付け部あるいはオーガー23,24自体に過大な荷重が
作用することを防ぐことができるとともに、低水分時に
は貯溜穀物を念入りにかつ細密に攪拌でき、逆に、高水
分時には第2の台車20の移動運動量が大きくされるの
で全体がムラなく迅速に攪拌されることになり、所期の
要望に沿うことができる。
【0051】次に上記実施例の他の作用効果を述べる。
本実施例の攪拌装置100においては、第1の台車10
を走行させる第1の走行駆動機構に備えられるモーター
36の動力の一部が動力取出用のスプロケットホイール
53を介して第2の台車20を横移動させる第2の走行
駆動機構に伝達されるので、第1の台車10と第2の台
車20を相互に直交する方向に走行させ得、動力源の共
用化が図られる。従って、単一の動力源36で第2の台
車20に設けられたオーガー23,24を貯溜槽1の前
後方向に移動させながら左右方向にも移動させることが
でき、貯溜槽1内の穀物を全域にわたって等しく上下方
向に攪拌することが可能となる。
【0052】また、第1の走行駆動機構が第1の台車1
0を前後の側壁部2,3近傍にて所定の期間停留させる
ようにされているので、オーガー23,24を近づける
ことが難しい貯溜槽1の内壁面の近傍に位置する穀物を
も充分に攪拌することができる(これについては、後で
さらに詳述する。) さらに、第1の台車10を巻掛伝導装置30A,30B
と特定形態のターンアーム45,46とを用いて構成す
ることにより、リミットスイッチ等の制御部品を使用す
ることなく、第1の台車10を側壁部2,3近傍にて所
定の期間停留させることができるとともに、2つの台車
10,20の走行移動方向を反転することができるの
で、動力源の共用化を図れることと相まって全体が簡素
で合理的な構成となり、装置コストの低減化が図られ
る。
【0053】そして、上記したように、本実施例の攪拌
装置100にあっては、第1の台車10の本体部10が
第2の台車20及びオーガー23,24を伴った状態で
走行方向に沿って揺動し得るようにされていることか
ら、オーガー23,24の軸受部17a(図3,図7)
等に過大な荷重が加えられる以前に第1の台車10が進
行方向とは逆方向に揺動し、鉛直面に対して傾斜せしめ
られるので、その軸受部17a等やオーガー23,24
自体に作用する外力が緩和され、その結果、それらが破
損し難くなり、装置の信頼性が向上する。
【0054】また、第1の台車10が前後の側壁部2,
3に最接近した位置で停止せしめられるが、かかる停止
時点では、前記したように第1の台車10の本体部10
A、第2の台車20及びオーガー23(24)は図15
の実線で示される如くに鉛直面に対して傾斜した状態に
なっている。しかし、第1の台車10は所定の期間、側
壁部2に最接近した状態で停留せしめられるので、この
停留期間中にオーガー23,24は回転しながら自重と
攪拌作用の反作用により図の白抜き矢印Pで示される方
向に貯溜穀物Kをかき分けるようにして図の一点鎖線で
示される如くに鉛直線に沿うように復元する。
【0055】従って、上記実施例のように第1の台車1
0を側壁部2,3近傍にて所定の期間停留させるように
したもとでは、オーガー23,24の下端と側壁部2,
3との離間距離Gは極めて小なるものとされる。それに
対し、第1の台車10を停留させずに直ちに反転走行さ
せるようにした場合には、図の二点鎖線で示される如く
に、オーガー23,24の下端側はさほど移動せず、上
端側のみが白抜き矢印Qで示される方向に移動し、オー
ガー23,24の下端と側壁部2,3との離間距離Hは
極めて大なるものとされる。
【0056】このことから、上記実施例のように側壁部
2,3近傍にて所定の期間停留させるようにした場合に
は、直ちに反転走行させるようにした場合に比して、オ
ーガー23,24全体(特に下端部)を側壁部2,3に
より近接させることができ、乾燥遅れの生じやすい側壁
部2,3近傍に位置する穀物Kを確実かつ充分に上下方
向に攪拌することが可能となる。
【0057】それに加えて、本実施例では、オーガー2
3,24の鉛直面gに対する傾斜角度θが所定値以上に
なったとき、水銀スイッチ61,62のいずれかがOF
F状態となってそれが制御ユニット50により検知さ
れ、水銀スイッチ釦61,62が再び共にON状態とな
るまでの期間、モーター36への電力供給が停止されて
第1の台車10及び第2の台車20が停留せしめられ
る。このときには、図16の実線で示される如くに、台
車10,20が走行移動している際には、オーガー2
3,24が貯溜穀物Kの抵抗によって揺動して傾斜した
状態にあってオーガー23,24の下端と貯溜槽1の底
壁部6との間に大きな隙間hが生じていても、台車10
の停留時に、上記側壁部2,3に最接近したときと同様
にオーガー23,24が回転しながら自重と貯溜穀物を
上下方向に積み替える際の攪拌作用の反作用を受けて図
の鎖線で示される如くに貯溜穀物をかき分けるように鉛
直面に沿う姿勢となるまで揺動して復元し、それに合わ
せて水銀スイッチ61,62も自動的にON状態に復帰
する。そのため、オーガー23,24が傾斜した状態で
は届かない底壁部6付近(最下層)の穀物をも上層に積
み替えることが可能となり、貯溜穀物の攪拌を均一に行
うことができる。
【0058】ここで、オーガー23,24が鉛直面gに
対して所定角度以上傾斜したこと及び鉛直状態に復元し
たことが水銀スイッチ61,62により自動的に検出さ
れ、制御ユニット50により第1の台車10及び第2の
台車20の走行停止及び走行再開が自動的に行われるの
であるが、この場合、オーガー23,24が傾斜した状
態から鉛直に復元するまでに要する時間は貯溜穀物の性
状や堆積高さ等に応じたものとなる。そのため、最適な
台車停留期間がタイマー計測等を必要としないで自動的
に定められることになる。このことは、オーガー23,
24が所定角度以上傾斜した状態から鉛直に復元するま
での時間、すなわち、台車10,20を停留させておく
べき期間を別途に貯溜穀物の性状や堆積高さ等を勘案し
て設定しておく必要がないことを意味しており、しか
も、台車停留期間を別途に設定することは貯溜穀物の性
状や堆積高さ等が一様ではなくそれらを正確に把握する
ことが現状では極めて難しいことを考慮すると、上記の
ように最適な停留期間が自動的に得られることは、貯溜
穀物の攪拌性が向上するだけでなく装置の信頼性が著し
く高められることになる。
【0059】それに加えて、オーガー23,24が鉛直
面に対して所定角度以上傾斜したことを傾斜検出手段に
より検知して、台車10,20の走行停止−走行再開が
自動的に行われることにより、上記のように下層の穀物
の未攪拌量を低減できる他、台車10,20の過剰揺動
により生じる不整走行や脱輪等も防止でき、水銀スイッ
チ61,62や制御ユニット50が安全装置としても働
く。
【0060】なお、水銀スイッチ61,62のいずれか
一方がON状態からOFF状態となる傾斜角度θ及びO
FF状態からON状態となる角度の値、すなわちオーガ
ー23,24の許容最大揺動角度や台車10,20の停
留時間等は、水銀スイッチ61,62の取り付け角度を
調整することで任意に設定することができ、それによ
り、台車走行用のモーター36の速度を変えることを要
しないで、オーガー23,24を側壁部2,3間におい
て貯溜穀物の性状や堆積高さ等に応じた速度で移動させ
ることができ、台車10の走行速度を可変にした場合と
実質的に同じ効果が得られる。
【0061】また、上記した実施例においては、オーガ
ーを2本備えたものを示したが、貯溜槽の大きさによっ
ては1本でもよく、当然ながら任意に選定でき、さら
に、第1の台車10だけでなく、又はそれに代えて、第
2の台車20もしくはオーガー23,24を揺動させる
ようにしてもよい。なおまた、オーガー23,24が鉛
直面gに対して所定角度以上傾斜したことを検出する傾
斜検出手段としては、上記のような水銀スイッチ61,
62を利用したものに限られる訳ではなく、既知の種々
のセンサ、スイッチ類を使用することができる。
【0062】一方、上記実施例においては、第1の台車
10と第2の台車20の走行移動を一つのモーター36
で行い、第1の台車10に対する第2の台車の移動速度
の比を変えるようにされているが、必ずしもそのように
する必要はなく、例えば、モーター36の回転速度を可
変にして第1の台車10及び第2の台車の走行移動速度
を貯溜穀物の性状等に応じて変えるようにしてもよく、
さらには、2つのモーターを使用してそれらの台車1
0,20を個別に走行移動させるようにしてもよい。こ
の場合、2つのモーターの回転速度を可変にすれば、貯
溜穀物の性状や堆積高さ等に柔軟に対応することができ
る。
【0063】図17〜図21は、本発明に係る穀物用貯
溜槽の攪拌装置の第2実施例を示す。この第2実施例を
示す各図においては、前述した図1に示される第1実施
例の各部に対応する部分には同一の符号を付してそれら
の詳細な説明を省略し、以下に簡単に説明する。
【0064】この例の攪拌装置200は、図17に加え
て図18〜図20を参照すればよくわかるように、前記
第1実施例と同様に、第1の台車10と第2の台車20
とを備えているが、それらの動力源は別々になってい
る。すなわち、第1の台車10は、本体部10Aの左端
側の支持壁部10dに取り付けられたギアードモーター
35(図17,20)によりベルトもしくはチェーン式
の第1の動力伝達機構71及び第2の動力伝達機構72
を介して図17の左側の車輪10aが回転駆動されると
ともに、この回転駆動力が図17における右側の車輪1
0aにドライブシャフト43を介して伝達されて自走す
るようにされ、また、第2の台車20の横移動用のチェ
ーン58が同じく支持壁部10dに取り付けられたギア
ードモーター37(図20)によりベルトもしくはチェ
ーン式の第3の動力伝達機構74及び減速機57Aを介
して駆動されるようになっている。
【0065】上記第1の台車10の本体部10Aは左右
の側壁部4,5を橋架するように伸びる断面矩形の胴部
26を有し、この胴部26の上面コーナー部に第2の台
車20の車輪20aが乗せられて移動するようにされ
(図19参照)ている。第2の台車20は上記胴部26
の両側に対向して配された一対の断面矩形の支持側部1
6A,16Bを有し、この支持側部16A,16Bの一
方(16B)にオーガー駆動用のモーター25が取り付
けられるとともに、このモーター25の動力が2つの独
立したベルト−プーリー式動力伝達機構28,29によ
り支持側部16A,16Bの他方(16A)に所定の相
互間隔をあけて取り付けられた一対のオーガー23,2
4に伝達されてそれらが同時に回転するようになってい
る。
【0066】そして、上記第2の台車20及びオーガー
23,24を含む第1の台車10の本体部10A全体
は、図20を参照すればよくわかるように、車輪支持部
10fに突設された揺動支持部10gに挿通された動力
伝達機構71の車輪側の回転軸71aを枢軸として揺動
し得るようにされ、かつ、本体部10Aの両側下端部と
車輪支持部10fとの間には、該本体部10Aを自然状
態では水平状態に、すなわちオーガー23,24が鉛直
面に平行となるようにすべく一対のコイルばね77,7
7が縮装されている。
【0067】なお、図には、第1の台車10における本
体部10Aの左側の揺動軸(回転軸71a)だけで右側
の揺動軸はあらわれていないが、本体部10Aはその両
端部で揺動自在に支持されている。また、車輪支持部1
0fには、図20と図21とを比較参照すればよくわか
るように、上記本体部10Aの傾斜角度θが所定値以上
となったとき該本体部10Aの下端に取り付けられたプ
ッシュナット96,97により択一的にその操作端が押
し込まれるようにされた左右一対の揺動検知用のリミッ
トスイッチ81,82が配されるとともに、走行反転用
の複動型のリミットスイッチ78も配されている。
【0068】本実施例においては、上記リミットスイッ
チ81,82のいずれか一方の操作端が押し込まれたと
きには、後述する制御ユニット(図示省略)がそれを検
知して、モーター35,37への電力供給を停止して、
第1の台車10及び第2の台車20の走行移動を停止さ
せ、その後、上記リミットスイッチ81又は82が元の
状態に復帰したとき、あるいは所定の時間が経過したと
き走行を再開するようにされる。
【0069】また、上記走行反転用のリミットスイッチ
78の2つの操作端78a,78bは、第1の台車10
が貯溜槽1の前後の側壁部2,3に最接近したとき、車
輪支持部10fに前方側に付勢された状態で突出せめら
れたプッシュロッド93A,93Bがストッパ98,9
8に衝接して押し戻されることによって、該プッシュロ
ッド93A,93Bの後端で押圧操作されるようになっ
ており、このリミットスイッチ78の2つの操作端78
a,78bのいずれかが押し込まれたことが制御ユニッ
ト50により検知されると、モーター35,37が停止
せしめられて、オーガー23,24が側壁部2,3に最
接近した状態で所定の期間停留せしめられ、しかる後、
モーター35が逆転せしめられて第1の台車10の走行
方向が反転せしめられるとともに、穀物用貯溜槽1内で
の上記オーガー23,24の移動パターンを貯溜穀物の
性状や堆積高さ等に応じて変化させるべく、第2の台車
20の走行移動態様が変えられる。
【0070】すなわち、本実施例の攪拌装置200にお
いては、例えば、貯溜穀物の水分含有度が低いとき(低
水分時)には、オーガー23,24が図22に示される
如くの移動パターンを、また、貯溜穀物の水分含有度が
中程度のとき(中水分時)には、オーガー23,24が
図23に示される如くの移動パターンを、さらに、貯溜
穀物の水分含有度が高いとき(高水分時)には、オーガ
ー23,24が図24に示される如くの移動パターンで
移動せしめられる。
【0071】上記図22に示される低水分時用の移動パ
ターンは、第1の台車10が側壁部2,3に最接近した
状態で停留せしめられているときのみ、制御ユニットに
内蔵されたタイマーを作動させてモーター37を所定の
時間だけ駆動させ、それによって第2の台車20を一定
の距離Lhだけ横移動させることにより形成されるパタ
ーンである。この移動パターンは、前記した実施例の図
12に示されるパターンと同様に、オーガー23,24
の軸受部17aや取り付け部あるいはオーガー23,2
4自体に過大な荷重が作用することを防ぐことができる
とともに、貯溜穀物を念入りにかつ細密に攪拌できると
いった特徴を有する。
【0072】上記図23に示される中水分時用の移動パ
ターンは、第1の台車10が一方向に走行しているとき
(復路)のみ、第2の台車20を横移動させるようにし
たもので、制御ユニットにより反転走行用のリミットス
イッチ78の2つの操作端78a,78bのうちの一方
(78a)が押し込まれた後、他方(78b)が押し込
まれるまでの期間だけモーター37が駆動されて第2の
台車20が第1の台車10より多少遅い速度で横移動せ
しめられる。この場合、第2の台車20は第1の台車1
0の本体部10Aの端部まで移動してその移動方向が反
転されても第1の台車10が復路を走行しているときに
は継続して移動せしめられるため、オーガー23,24
の移動軌跡は図のようにL字形を描くものとなる。この
ような移動パターンは、高水分時からある程度水分含有
度が下がったときに適するパターンである。
【0073】上記図24に示される高水分時用の移動パ
ターンは、モーター35及び37の双方を同時に駆動し
て第1の台車10の走行移動速度を第2の台車20の走
行移動速度より多少遅くして(両台車10,20の走行
速度自体は上記中水分時と同じ)をつけて往路及び復路
の区別なく走行させるようにしたもので、オーガー2
3,24の移動軌跡は図のように矩形を描くものとな
る。このような移動パターンは、オーガー23,24や
その軸受部17aにかかる負担は大きくなるが、堆積高
さが低いので問題はない。また、オーガー23,24が
貯溜槽1内で大きな動きをするため、全体をムラなく迅
速に攪拌することができるので、前記した高水分時の乾
燥に適するパターンである。
【0074】上記のように、本実施例の攪拌装置200
においては、低水分時、中水分時、高水分時においてオ
ーガー23,24の移動パターンを変えるようにしてい
るが、各パターンは、例えば,制御ユニットに設けられ
た低水分時、中水分時、高水分時用のセレクトスイッチ
を貯溜穀物の水分含有度等に応じてON−OFFするだ
けで任意に選択することが可能であり、しかも、第1の
台車10及び第2の台車20の走行移動用のモーター3
5,37の回転速度自体は、各移動パターンで共通であ
り、各移動パターンは第2の台車20をいつ横移動させ
るかだけの相違であるから制御系は簡単な構成のもので
済む。
【0075】また、上記作用効果の他、本実施例におい
ては、モーターが2つ必要であることを除いて前述の実
施例と略同様な作用効果が得られることに加えて、台車
10,20が独立して個別に走行するようにされている
ことから、それらの台車10、20の停留期間や走行移
動速度を任意に変えることもでき、貯溜穀物の性状や堆
積高さ等に応じて台車10,20の停留期間や走行移動
速度をより自由に設定することが可能である。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る穀物用貯溜槽の攪拌装置によれば、穀物の乾燥
及び貯溜を主目的として使用することができる比較的小
容量の角型の穀物用貯溜槽において、貯溜穀物の性状や
堆積高さ等に応じて貯溜穀物を合理的かつ効率的に攪拌
することができるとともに、攪拌具の軸受部や取り付け
部あるいは攪拌具自体に過大な荷重が加えられることを
未然に防止できてそれらが破損し難くでき、装置の信頼
性の向上を図れて小規模経営の農家においても無駄なく
施設を利用することを可能にすることができるという、
極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る穀物用貯溜槽の攪拌装置の第1実
施例の斜視図。
【図2】第1実施例の攪拌装置が設置される穀物用貯溜
槽を示す斜視図。
【図3】第1実施例の攪拌装置の左側面図(図1のA視
図)。
【図4】第1実施例の動作説明に供される部分右側面図
(図1のB視図)。
【図5】第1実施例の動作説明に供される部分右側面図
(図1のB視図)。
【図6】第1実施例の動作説明に供される部分右側面図
(図1のB視図)。
【図7】第1実施例の攪拌装置の構成及び動作説明に供
される正面図。
【図8】第1実施例の傾斜検出手段の構成の説明に供さ
れる図。
【図9】第1実施例の傾斜検出手段の動作の説明に供さ
れる図。
【図10】第1実施例に使用される水銀スイッチの動作
説明に供される図。
【図11】第1実施例の制御系を簡略に示す図。
【図12】第1実施例の攪拌装置において高水分時の制
御例の説明に供される図。
【図13】第1実施例の攪拌装置において中水分時の制
御例の説明に供される図。
【図14】第1実施例の攪拌装置において仕上げ乾燥時
の制御例の説明に供される図。
【図15】第1実施例において台車が側壁部近傍にある
ときにおけるオーガーの作用の説明に供される図。
【図16】第1実施例において台車が側壁部間で停留せ
しめられた際のオーガーの作用の説明に供される図。
【図17】第2実施例の攪拌装置の概略全体斜視図。
【図18】第2実施例の主要部の正面図。
【図19】図18のX−X線に従う断面図。
【図20】第2実施例の左側面図(図17のA視図)。
【図21】第2実施例の動作説明に供される左側面図。
【図22】第2実施例の攪拌装置において高水分時にお
けるオーガーの移動パターンの説明に供される図。
【図23】第2実施例の攪拌装置において中水分時にお
けるオーガーの移動パターンの説明に供される図。
【図24】第2実施例の攪拌装置において仕上げ乾燥時
おけるオーガーの移動パターンの説明に供される図。
【図25】従来の丸ビンタイプの穀物用貯溜槽及び攪拌
装置の一例の説明に供される概略図。
【図26】従来の角ビンタイプの穀物用貯溜槽の一例の
説明に供される概略図。
【符号の説明】
1−穀物用貯溜槽 2−前側壁部(仕切り壁部) 3−後側壁部(仕切り壁部) 4−左側壁部 5−右側壁部 10−第1の台車 10d−支持壁部 10f−車輪支持部 20−第2の台車 23,24−オーガー 30A,30B−巻掛伝導装置 33,34−走行用チェーン 35〜37−ギアードモーター 40−巻掛伝導装置 45,46−第1のターンアーム 50−制御ユニット 53−動力取出用のスプロケットホイール 57−変速機 57A−減速機 58−横移動用チェーン 60−傾斜検出機構 61,62−水銀スイッチ 65−第2のターンアーム 81,82−傾斜検出用のリミットスイッチ 78−走行反転用のリミットスイッチ 100−攪拌装置(第1実施例) 200−攪拌装置(第2実施例)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 角型の穀物用貯溜槽における左右の側壁
    部間を橋絡するように該両側壁部上に走行可能な状態で
    乗架された第1の台車と、該第1の台車に横移動可能な
    状態で搭載された第2の台車と、該第2の台車に取り付
    けられた状態で上記穀物用貯溜槽内に挿入されて回転せ
    しめられる攪拌具と、上記第1の台車を上記穀物用貯溜
    槽における前後の側壁部間を横切る方向に往復動させる
    第1の走行駆動機構と、上記第2の台車を上記左右の側
    壁部間を横切る方向に往復動させる第2の走行駆動機構
    と、が備えられ、 上記第1の台車及び/又は第2の台車の走行移動速度が
    可変とされていることを特徴とする、穀物用貯溜槽の攪
    拌装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の台車及び/又は第2の台車の
    走行移動速度を貯溜穀物の性状や堆積高さ等に応じて変
    化させることを特徴とする、請求項1記載の攪拌装置の
    制御方法。
  3. 【請求項3】 角型の穀物用貯溜槽における左右の側壁
    部間を橋絡するように該両側壁部上に走行可能な状態で
    乗架された第1の台車と、該第1の台車に横移動可能な
    状態で搭載された第2の台車と、該第2の台車に取り付
    けられた状態で上記穀物用貯溜槽内に挿入されて回転せ
    しめられる攪拌具と、上記第1の台車を上記穀物用貯溜
    槽における前後の側壁部間を横切る方向に往復動させる
    第1の走行駆動機構と、上記第2の台車を上記左右の側
    壁部間を横切る方向に往復動させる第2の走行駆動機構
    と、が備えられた攪拌装置において、 上記穀物用貯溜槽内での上記攪拌具の移動パターンを貯
    溜穀物の性状や堆積高さ等に応じて変化させることを特
    徴とする制御方法。
JP5022805A 1992-11-04 1993-02-10 穀物用貯溜槽の攪拌装置及びその制御方法 Pending JPH06233623A (ja)

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KR1019930023353A KR960015078B1 (ko) 1992-11-04 1993-11-04 곡물탱크의 교반장치

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6382828B1 (en) * 1998-10-09 2002-05-07 Biolan Oy Apparatus for turning and/or mixing a flat bed compost
US6846102B2 (en) * 2002-07-30 2005-01-25 Kabushiki Kaisha Yamamoto-Seisakusho Grain agitating apparatus and grain storing apparatus

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