JPH0623250B2 - 芳香族ポリ(チオ)エ−テルケトンの製造法 - Google Patents
芳香族ポリ(チオ)エ−テルケトンの製造法Info
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- JPH0623250B2 JPH0623250B2 JP61143439A JP14343986A JPH0623250B2 JP H0623250 B2 JPH0623250 B2 JP H0623250B2 JP 61143439 A JP61143439 A JP 61143439A JP 14343986 A JP14343986 A JP 14343986A JP H0623250 B2 JPH0623250 B2 JP H0623250B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は結晶性熱可塑性芳香族ポリ(チオ)エーテルケ
トンに関する。
トンに関する。
一般式〔III〕 (〔III〕式中、R1〜R20は水素原子、ハロゲン原
子、炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結
合、酸素又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数を示
し、mは0〜3の整数を示し、nは0又は1である)の
構造を持つ芳香族ポリ(チオ)エーテルケトン、特に構
造式(IV) 及び〔V〕 の構造を持つ芳香族ポリエーテルケトンを高融点(〔I
V〕、Tm=365℃;〔V〕、Tm=334℃)且つ高ガラ
ス転移点(〔IV〕、Tg=154℃;〔V〕、Tg=144
℃)を有し、耐熱性、機械的性質、電気的性質及び寸法
安定性に優れ、且つ吸水率が低く、物理的に非常に優れ
たポリマーである事が知られている。又、濃硫酸以外の
溶剤には不溶であり、耐薬品性も非常に優れたポリマー
である。
子、炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結
合、酸素又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数を示
し、mは0〜3の整数を示し、nは0又は1である)の
構造を持つ芳香族ポリ(チオ)エーテルケトン、特に構
造式(IV) 及び〔V〕 の構造を持つ芳香族ポリエーテルケトンを高融点(〔I
V〕、Tm=365℃;〔V〕、Tm=334℃)且つ高ガラ
ス転移点(〔IV〕、Tg=154℃;〔V〕、Tg=144
℃)を有し、耐熱性、機械的性質、電気的性質及び寸法
安定性に優れ、且つ吸水率が低く、物理的に非常に優れ
たポリマーである事が知られている。又、濃硫酸以外の
溶剤には不溶であり、耐薬品性も非常に優れたポリマー
である。
一方その反面、これらのポリマーの製造方法としては、
4,4′−ジフルオロベンゾフエノンと4,4′−ジヒ
ドロキシベンゾフエノン又はジヒドロキノンのアルカリ
金属塩をジフエニルスルホン中で反応させる方法が知ら
れているが、反応温度を300℃以上にする必要がある
事や4,4′−ジフルオロベンゾフエノンが高価な事
等、その製造方法には欠点が多い。
4,4′−ジフルオロベンゾフエノンと4,4′−ジヒ
ドロキシベンゾフエノン又はジヒドロキノンのアルカリ
金属塩をジフエニルスルホン中で反応させる方法が知ら
れているが、反応温度を300℃以上にする必要がある
事や4,4′−ジフルオロベンゾフエノンが高価な事
等、その製造方法には欠点が多い。
本発明者等は上記の点を鑑み、鋭意検討を行ない下式
〔VI〕にみられるポリ(チオ)エーテルケトンを芳香族
エーテルまたはチオエーテルと芳香族カルボン酸ジハラ
イドとの反応により合成出来ること (式中、XはOまたはSを示す。) (特開昭59-159826、特開昭60-120720参照)また芳香族
ポリエーテルケトン〔IV〕及び〔V〕さらに芳香族ポリ
チオエーテルケトン〔VII〕 を芳香族(チオ)エーテルとホスゲンとの反応により、
ルイス酸存在下、非プロトン性有機溶媒中で室温付近の
温和な条件下で、しかも、著しく安価に製造する方法を
見出した。
〔VI〕にみられるポリ(チオ)エーテルケトンを芳香族
エーテルまたはチオエーテルと芳香族カルボン酸ジハラ
イドとの反応により合成出来ること (式中、XはOまたはSを示す。) (特開昭59-159826、特開昭60-120720参照)また芳香族
ポリエーテルケトン〔IV〕及び〔V〕さらに芳香族ポリ
チオエーテルケトン〔VII〕 を芳香族(チオ)エーテルとホスゲンとの反応により、
ルイス酸存在下、非プロトン性有機溶媒中で室温付近の
温和な条件下で、しかも、著しく安価に製造する方法を
見出した。
(特開昭60-72923、特開昭60-101119、特開昭60-104126
参照) しかしこのような方法で製造した芳香族ポリ(チオ)エ
ーテルケトンの触媒を失活させ、さらに除去するために
洗滌を行なつた後乾燥したポリマーを溶融加熱すると、
ゲル化してしまうような熱的に不安定な欠点を有してい
た。
参照) しかしこのような方法で製造した芳香族ポリ(チオ)エ
ーテルケトンの触媒を失活させ、さらに除去するために
洗滌を行なつた後乾燥したポリマーを溶融加熱すると、
ゲル化してしまうような熱的に不安定な欠点を有してい
た。
本発明者等は上記の点を改良すべく、さらに鋭意検討を
重ねた結果、重合後の後処理工程においてギ酸とアルカ
リ性化合物の混合物の存在下で処理することにより、熱
安定性が著しく改良されることを見出し本発明に到つ
た。
重ねた結果、重合後の後処理工程においてギ酸とアルカ
リ性化合物の混合物の存在下で処理することにより、熱
安定性が著しく改良されることを見出し本発明に到つ
た。
すなわち、本発明の要旨は一般式〔III〕 (〔III〕式中、R1〜R20は水素原子、ハロゲン原
子、炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結
合、酸素、又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数を示
し、mは0〜3の整数を示し、nは0又は1である。) の芳香族ポリ(チオ)エーテルケトンを製造するに際し
重合後の後処理工程においてギ酸とアルカリ性化合物の
混合物の存在下で処理することによる重合物の熱安定性
の改良に存する。
子、炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結
合、酸素、又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数を示
し、mは0〜3の整数を示し、nは0又は1である。) の芳香族ポリ(チオ)エーテルケトンを製造するに際し
重合後の後処理工程においてギ酸とアルカリ性化合物の
混合物の存在下で処理することによる重合物の熱安定性
の改良に存する。
本発明を詳細に説明するに、この様な芳香族ポリ(チ
オ)エーテルケトンの重合は、一般式〔I〕 (〔I〕式中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数であ
る。) で表わされる芳香族(チオ)エーテルと、一般式〔II〕 (〔II〕式中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、Yはハロゲン原子を示
し、mは0〜3の整数である。) で表わされる芳香族ジカルボン酸ジハライドまたはホス
ゲンとを、ルイス酸の存在下、非プロトン性有機溶媒中
で重合反応させた後の後処理工程においてギ酸とアルカ
リ性化合物の混合物を用いて還元処理をすることにより
達成される。
オ)エーテルケトンの重合は、一般式〔I〕 (〔I〕式中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数であ
る。) で表わされる芳香族(チオ)エーテルと、一般式〔II〕 (〔II〕式中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、Yはハロゲン原子を示
し、mは0〜3の整数である。) で表わされる芳香族ジカルボン酸ジハライドまたはホス
ゲンとを、ルイス酸の存在下、非プロトン性有機溶媒中
で重合反応させた後の後処理工程においてギ酸とアルカ
リ性化合物の混合物を用いて還元処理をすることにより
達成される。
上述したギ酸中でのアルカリ処理はギ酸をポリマー中に
含まれるエーテル結合単位1モルに対して1モル%以
上、好ましくは10モル%以上使用し、特に溶媒として
使用するような大過剰のギ酸の存在下で反応させること
が好ましい。この場合ギ酸の他に他の溶媒を共存させて
おいても勿論かまわない。
含まれるエーテル結合単位1モルに対して1モル%以
上、好ましくは10モル%以上使用し、特に溶媒として
使用するような大過剰のギ酸の存在下で反応させること
が好ましい。この場合ギ酸の他に他の溶媒を共存させて
おいても勿論かまわない。
また使用するアルカリ性化合物としてはアルカリ金属、
アルカリ土類金属、それらの水酸化物、酸化物および重
炭酸塩、炭酸塩、リン酸塩のような弱酸塩、等一般に水
溶液中でアルカリ性を示す化合物の場合はいずれも使用
出来る。具体的な例としてはカリウム、ナトリウム、リ
チウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、
バリウム、等の金属、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
バリウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ス
トロンチウム、等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。またこれらのアルカリ性化合物の使用量
はポリマー中のエーテル結合のモル数に対して1モル%
以上、好ましくは10モル%以上使用される。
アルカリ土類金属、それらの水酸化物、酸化物および重
炭酸塩、炭酸塩、リン酸塩のような弱酸塩、等一般に水
溶液中でアルカリ性を示す化合物の場合はいずれも使用
出来る。具体的な例としてはカリウム、ナトリウム、リ
チウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、
バリウム、等の金属、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
バリウム、リン酸カルシウム、リン酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ス
トロンチウム、等が挙げられるが、これらに限定される
ものではない。またこれらのアルカリ性化合物の使用量
はポリマー中のエーテル結合のモル数に対して1モル%
以上、好ましくは10モル%以上使用される。
後処理の反応温度は室温以上好ましくは40℃以上、さ
らに好ましくは60℃以上で行なわれ、加圧下で反応を
行なつてもよい。反応時間は反応条件により異なるが一
般に5分以上で行なわれる。
らに好ましくは60℃以上で行なわれ、加圧下で反応を
行なつてもよい。反応時間は反応条件により異なるが一
般に5分以上で行なわれる。
また本発明に用いられる前記一般式〔I〕で表わされる
芳香族(チオ)エーテルとしては、ジフエニルエーテ
ル、1,4−ジフエノキシベンゼン、ビフエニル、ビス
(4−フエノキシフエニル)エーテル、4,4′−ビス
(4−フエノキシフエニル)ジフエニルエーテル、3,
3′−ジメチルフエニルエーテル、1,4−ビス(3−
メチルフエノキシ)ベンゼン、3,3′−ジメトキシフ
エニルエーテル、1,4−ビス(3−メトキシフエノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(2−クロロフエノキシ)
ベンゼン、ジフエニルサルフアイド、4−フエノキシジ
フエニルサルフアイド、1,4−ビス−(フエニルメル
カプト)ベンゼン、ターフエニル、4−フエノキシビフ
エニル、4,4′−ジフエノキシビフエニルなどが挙げ
られるが、一般式〔I〕で表わされるものはいずれも使
用可能であり、必ずしもこれらに限定されるものではな
い。又、これらの芳香族(チオ)エーテルは単独もしく
は混合して使用してもよい。
芳香族(チオ)エーテルとしては、ジフエニルエーテ
ル、1,4−ジフエノキシベンゼン、ビフエニル、ビス
(4−フエノキシフエニル)エーテル、4,4′−ビス
(4−フエノキシフエニル)ジフエニルエーテル、3,
3′−ジメチルフエニルエーテル、1,4−ビス(3−
メチルフエノキシ)ベンゼン、3,3′−ジメトキシフ
エニルエーテル、1,4−ビス(3−メトキシフエノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(2−クロロフエノキシ)
ベンゼン、ジフエニルサルフアイド、4−フエノキシジ
フエニルサルフアイド、1,4−ビス−(フエニルメル
カプト)ベンゼン、ターフエニル、4−フエノキシビフ
エニル、4,4′−ジフエノキシビフエニルなどが挙げ
られるが、一般式〔I〕で表わされるものはいずれも使
用可能であり、必ずしもこれらに限定されるものではな
い。又、これらの芳香族(チオ)エーテルは単独もしく
は混合して使用してもよい。
又、本発明に用いられる前記一般式〔II〕で表わされる
芳香族ジカルボン酸ジハライドとしては、テレフタル酸
ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、ジフエニル
エーテル−4,4′−ジカルボン酸ジクロライド、1,
4−ビス(4−クロロホルミルフエニル)ベンゼン、
2,5−ジメチルテレフタル酸ジクロライド、ジフエニ
ルサルフアイド−4,4′−ジカルボン酸ジクロライ
ド、4,4′−ジフエン酸ジクロライド、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジクロライドなどが挙げられるが一
般式〔II〕で示されるものはいずれも使用可能であり、
必ずしもこれらに限定されるものではない。又、これら
の芳香族ジカルボン酸ジハライドは単独もしくは混合し
て使用してもよい。又、これらの芳香族ジカルボン酸ジ
ハライドはホスゲンとも混合して使用してもよい。
芳香族ジカルボン酸ジハライドとしては、テレフタル酸
ジクロライド、イソフタル酸ジクロライド、ジフエニル
エーテル−4,4′−ジカルボン酸ジクロライド、1,
4−ビス(4−クロロホルミルフエニル)ベンゼン、
2,5−ジメチルテレフタル酸ジクロライド、ジフエニ
ルサルフアイド−4,4′−ジカルボン酸ジクロライ
ド、4,4′−ジフエン酸ジクロライド、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジクロライドなどが挙げられるが一
般式〔II〕で示されるものはいずれも使用可能であり、
必ずしもこれらに限定されるものではない。又、これら
の芳香族ジカルボン酸ジハライドは単独もしくは混合し
て使用してもよい。又、これらの芳香族ジカルボン酸ジ
ハライドはホスゲンとも混合して使用してもよい。
本発明で用いられる非プロトン性有機溶媒としては、塩
化メチレン、塩化エチレン、1,2−ジクロルエタン、
1,1,2,2−テトラクロルエタン、クロロホルム、四塩化
炭素、ニトロベンゼン、ニトロメタン、二硫化炭素、エ
チルエーテル、ジブチルエーテル、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オルトジクロルベンゼンなどが用いられ
るが必ずしもこれらに限定されるものではない。溶媒の
使用量は、用いられるジフエニルエーテルの1〜500
倍量(重量比)、好ましくは5〜100倍量(重量比)
である。
化メチレン、塩化エチレン、1,2−ジクロルエタン、
1,1,2,2−テトラクロルエタン、クロロホルム、四塩化
炭素、ニトロベンゼン、ニトロメタン、二硫化炭素、エ
チルエーテル、ジブチルエーテル、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オルトジクロルベンゼンなどが用いられ
るが必ずしもこれらに限定されるものではない。溶媒の
使用量は、用いられるジフエニルエーテルの1〜500
倍量(重量比)、好ましくは5〜100倍量(重量比)
である。
本発明に用いられるルイス酸としては、無水三塩化アル
ミニウム、無水三臭化アルミニウム、無水三塩化ガリウ
ム、三沸化硼素、エチルエーテルコンプレツクス、塩化
第二スズ、塩化第一スズ、塩化第二鉄、四塩化チタン、
三塩化硼素、五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リ
ン、五塩化テルル、五塩化ニオブ、六塩化タングステン
などが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるもの
ではないが周期律第III族ハロゲン化物、特に塩化アル
ミニウムが好ましい。これらのルイス酸の使用量は芳香
族(チオ)エーテルに対して、モル比で0.01〜100、
好ましくは0.1〜10.0である。また必要に応じてLiC等
の無機塩基、アミド、アミン、エーテル化合物のような
有機塩基等の一般にルイス酸とコンプレツクスを作るも
の(但しモノマーは除く)を反応系に添加してもよい。
ミニウム、無水三臭化アルミニウム、無水三塩化ガリウ
ム、三沸化硼素、エチルエーテルコンプレツクス、塩化
第二スズ、塩化第一スズ、塩化第二鉄、四塩化チタン、
三塩化硼素、五塩化アンチモン、三塩化リン、五塩化リ
ン、五塩化テルル、五塩化ニオブ、六塩化タングステン
などが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるもの
ではないが周期律第III族ハロゲン化物、特に塩化アル
ミニウムが好ましい。これらのルイス酸の使用量は芳香
族(チオ)エーテルに対して、モル比で0.01〜100、
好ましくは0.1〜10.0である。また必要に応じてLiC等
の無機塩基、アミド、アミン、エーテル化合物のような
有機塩基等の一般にルイス酸とコンプレツクスを作るも
の(但しモノマーは除く)を反応系に添加してもよい。
尚、重合温度は特に制限はないが−10℃以上(通常1
00℃以下)という温和な条件下で行なわれる。また加
圧下で反応を行なつてもよい。
00℃以下)という温和な条件下で行なわれる。また加
圧下で反応を行なつてもよい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
尚、溶融加熱後の熱安定性の評価は島津製作所製高化式
フローテスターCFT−500Aを用いて、400℃に
於て所定時間放置後押し出されたストランドの押し出し
性、押出し物の外観、および硫酸に対してポリマーを1.
0g/d濃度において溶解させた場合の溶解性、およ
びηinhの測定等より判断した。
フローテスターCFT−500Aを用いて、400℃に
於て所定時間放置後押し出されたストランドの押し出し
性、押出し物の外観、および硫酸に対してポリマーを1.
0g/d濃度において溶解させた場合の溶解性、およ
びηinhの測定等より判断した。
実施例−1 300mの反応器にジフエニルエーテル7.149g(0.0
42mole)、テレフタル酸クロリド6.821g(0.0336mol
e)およびイソフタル酸クロリド1.705g(0.084mole)
を入れ、さらに予め、モレキユラーシーブ3Aで乾燥し
たジクロルエタン150mを加えた後反応器を氷冷す
る。次に塩化アルミニウム14.667g(0.11mole)を加
え、攪拌下、氷冷下で1時間さらに室温で4時間反応
後、メタノール150mを加え、触媒を失活させ、
過を行なう。次に150mのメタノールを加え、30
分間還流して洗滌しその後、5%−塩酸水溶液150m
で30分間80℃、攪拌下で2回洗滌を繰り返す。さ
らに脱塩水で30分間80℃、攪拌下で2回洗滌を行な
い、120℃で1昼夜乾燥する。得られたポリマーの収
率はほぼ100%であり、98%H2SO4硫酸中で1g/
dの濃度で30℃で測定したηinhは0.81d/gで
あつた。
42mole)、テレフタル酸クロリド6.821g(0.0336mol
e)およびイソフタル酸クロリド1.705g(0.084mole)
を入れ、さらに予め、モレキユラーシーブ3Aで乾燥し
たジクロルエタン150mを加えた後反応器を氷冷す
る。次に塩化アルミニウム14.667g(0.11mole)を加
え、攪拌下、氷冷下で1時間さらに室温で4時間反応
後、メタノール150mを加え、触媒を失活させ、
過を行なう。次に150mのメタノールを加え、30
分間還流して洗滌しその後、5%−塩酸水溶液150m
で30分間80℃、攪拌下で2回洗滌を繰り返す。さ
らに脱塩水で30分間80℃、攪拌下で2回洗滌を行な
い、120℃で1昼夜乾燥する。得られたポリマーの収
率はほぼ100%であり、98%H2SO4硫酸中で1g/
dの濃度で30℃で測定したηinhは0.81d/gで
あつた。
次にこのポリマー3gと90%ギ酸60m炭酸ナトリ
ウム1.22gとの混合物を還流下で1時間加熱する。冷却
後、ポリマーを過し中性になるまで水洗をくりかえ
す。その後120℃で真空下で一昼夜乾燥を行なう。そ
のポリマーについてηinhを測定したところ、0.80d
/gであつた。
ウム1.22gとの混合物を還流下で1時間加熱する。冷却
後、ポリマーを過し中性になるまで水洗をくりかえ
す。その後120℃で真空下で一昼夜乾燥を行なう。そ
のポリマーについてηinhを測定したところ、0.80d
/gであつた。
このようにして後処理を行なつたポリマーについて高化
式のフローテスター(島津製作所製、CFT−500
A)を用いて400℃で5分間熔融加熱を行なつた。後
押出したストランドは黄色であり、押出しは容易であつ
た。さらに押出されたサンプルを98%硫酸に1g/d
の濃度で溶解したところ完全に溶解し、ηinhは0.78
d/gであり、ηinhはほとんど変化しなかつた。
式のフローテスター(島津製作所製、CFT−500
A)を用いて400℃で5分間熔融加熱を行なつた。後
押出したストランドは黄色であり、押出しは容易であつ
た。さらに押出されたサンプルを98%硫酸に1g/d
の濃度で溶解したところ完全に溶解し、ηinhは0.78
d/gであり、ηinhはほとんど変化しなかつた。
比較例−1 実施例−1と同様に重合し、後処理を行なわなかつたサ
ンプルを実施例−1と同様に高化式フローテスターを用
い、400℃で5分間熔融加熱を行なつたところ、押出
し物は褐色に変色していて、押出し性も悪く、さらに押
出されたサンプルを98%硫酸に1g/dの濃度で溶
解したところほとんど溶解しなかつた。即ちポリマーが
ゲル化してしまつたと判断される。
ンプルを実施例−1と同様に高化式フローテスターを用
い、400℃で5分間熔融加熱を行なつたところ、押出
し物は褐色に変色していて、押出し性も悪く、さらに押
出されたサンプルを98%硫酸に1g/dの濃度で溶
解したところほとんど溶解しなかつた。即ちポリマーが
ゲル化してしまつたと判断される。
以上のように本発明によると生成物の熱安定性が改良さ
れ、ポリマーを溶融加熱してもゲル化がおこるような不
都合がない。
れ、ポリマーを溶融加熱してもゲル化がおこるような不
都合がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−104126(JP,A) 特開 昭59−159825(JP,A) 特開 昭59−159826(JP,A) 特開 昭60−72923(JP,A) 特開 昭60−79040(JP,A) 特開 昭60−101119(JP,A) 特表 昭60−500961(JP,A)
Claims (5)
- 【請求項1】 一般式〔I〕 (〔I〕式中、R1〜R12は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数であ
る。) で表わされる芳香族(チオ)エーテルと、一般式〔II〕 (〔II〕式中、R13〜R20は水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結合、
酸素原子又は硫黄原子を示し、Yはハロゲン原子を示
し、mは0〜3の整数である。) で表わされる芳香族ジカルボン酸ジハライド、又は、ホ
スゲンとを、ルイス酸の存在下、非プロトン性有機溶媒
中で反応させて、一般式〔III〕 (〔III〕式中、R1〜R20は水素原子、ハロゲン原
子、炭化水素基、又はアルコキシ基を示し、Xは直接結
合、酸素原子又は硫黄原子を示し、は0〜2の整数を
示し、mは0〜3の整数を示し、nは0又は1であ
る。) の繰り返し単位を有する芳香族ポリ(チオ)エーテルケ
トンを製造する方法に於て重合反応後に芳香族ポリ(チ
オ)エーテルケトンをギ酸とアルカリ性化合物の混合物
の存在下で後処理することを特徴とする芳香族ポリ(チ
オ)エーテルケトンの製造法。 - 【請求項2】ルイス酸として固体の周期律表第III族ハ
ロゲン化物を用いる特許請求の範囲第1項記載の製造
法。 - 【請求項3】ルイス酸として、無水ハロゲン化アルミニ
ウム又は無水ハロゲン化ガリウムを用いる特許請求の範
囲第1項記載の製造法。 - 【請求項4】ギ酸をポリマー中のエーテル結合のモル数
に対して1モル%以上使用することを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の製造法。 - 【請求項5】アルカリ性化合物をポリマー中のエーテル
結合のモル数に対して1モル%以上使用することを特徴
とする特許請求の範囲第1項記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143439A JPH0623250B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 芳香族ポリ(チオ)エ−テルケトンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61143439A JPH0623250B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 芳香族ポリ(チオ)エ−テルケトンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63317A JPS63317A (ja) | 1988-01-05 |
JPH0623250B2 true JPH0623250B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=15338727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61143439A Expired - Lifetime JPH0623250B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 芳香族ポリ(チオ)エ−テルケトンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0623250B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005175451A (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-30 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | レーザ照射装置並びに半導体装置の作製方法 |
GB0709815D0 (en) * | 2007-05-22 | 2007-07-04 | Cytec Tech Corp | Reversible derivation of poly (aryl ether ketones) |
-
1986
- 1986-06-19 JP JP61143439A patent/JPH0623250B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63317A (ja) | 1988-01-05 |
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