JPH06231712A - Ecr型イオン源 - Google Patents

Ecr型イオン源

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JPH06231712A
JPH06231712A JP5037541A JP3754193A JPH06231712A JP H06231712 A JPH06231712 A JP H06231712A JP 5037541 A JP5037541 A JP 5037541A JP 3754193 A JP3754193 A JP 3754193A JP H06231712 A JPH06231712 A JP H06231712A
Authority
JP
Japan
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insulator
ion source
electrode
side shield
flange
Prior art date
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Pending
Application number
JP5037541A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Hikawa
和紀 飛川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁碍子の内壁の汚れを効果的に防止してそ
の耐圧が低下するまでの寿命を長くすると共に、引出し
電極系と高圧側シールド筒との間で放電が起こりにくく
したECR型イオン源を提供する。 【構成】 絶縁碍子26を2段として、両者の間にリン
グ状の電極支持フランジ32を挟み、その内側に、高圧
側シールド筒28および大地側シールド筒30よりも直
径の小さい筒状の中間電極34を取り付けている。この
中間電極34は、両シールド筒28、30と同軸状にか
つ両シールド筒28、30との間に隙間をあけて、更に
これらの三者によって、絶縁碍子26の内壁がイオンビ
ーム22から直接見えないような迷路構造を形成するよ
うに電極支持フランジ32に取り付けている。電極支持
フランジ32と高電圧側のイオン源チャンバー12およ
び大地電位側のフランジ部24との間には分圧抵抗36
をそれぞれ接続している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子サイクロトロン
共鳴(ECR)を利用するECR型イオン源に関し、よ
り具体的には、その絶縁碍子の汚れによる耐圧低下を防
止する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のECR型イオン源の従来例を図
2に示す。このECR型イオン源は、マイクロ波8を用
いて内部にプラズマ10を発生させるプラズマ生成容器
2と、このプラズマ生成容器2の開口部4の外側近傍に
設けられていて、プラズマ生成容器2内のプラズマ10
からイオンビーム22を引き出す引出し電極系16と、
プラズマ生成容器2内にイオンビーム22の引き出し方
向に磁場を発生させる磁気コイル14と、プラズマ生成
容器2を収納しかつ磁気コイル14を支持する高電圧側
のイオン源チャンバー12とを備えている。プラズマ生
成容器2とイオン源チャンバー12とは互いに同電位で
あり、高圧の引出し電圧が印加される。
【0003】プラズマ生成容器2内には、導波管6を経
由して例えば2.45GHzのマイクロ波8が導入され
る。また、図示しないガス導入管を経由して、所望のイ
オン化したいガスが導入される。
【0004】引出し電極系16は、その構成は色々ある
がこの例では、負電位にされる引出し電極17および接
地電位にされる接地電極18を備えている。
【0005】このイオン源の前部には、それを他の機器
等に取り付けるための大地電位側のフランジ部24が設
けられており、前記イオン源チャンバー12とこのフラ
ンジ部24との間は筒状の絶縁碍子26によって接続さ
れている。
【0006】磁気コイル14によってプラズマ生成容器
2内に所定強度(例えばマイクロ波8が2.45GHz
の場合は約875ガウス)の磁場を発生させると共に、
当該プラズマ生成容器2内にマイクロ波8およびガスを
導入すると、マイクロ波放電および電子サイクロトロン
共鳴によってガスが励起されてプラズマ生成容器2内に
プラズマ10が作られる。そしてこのとき、プラズマ生
成容器2および引出し電極系16に所定の電圧を印加し
ておくと、電界の作用によって、このプラズマ10中か
らイオンビーム22が引き出される。負電位の引出し電
極17は、イオンビーム22の引き出しの際に下流側か
ら電子がプラズマ生成容器2の方へ逆流するのを抑制す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなECR型
イオン源の場合は、磁気コイル14の磁場を利用する関
係上、引出し電極系16が絶縁碍子26に近い配置とな
りやすいため、フリーマン型イオン源に比較して、絶縁
碍子26の内壁の汚れの進行が速く、従って絶縁碍子2
6の耐圧が低下するまでの寿命が短くなってしまう。
【0008】これについては、絶縁碍子26の内壁の汚
れ防止用に、絶縁碍子26の内側に位置するように、イ
オン源チャンバー12およびフランジ部24に高圧側シ
ールド筒28および大地側シールド筒30をそれぞれ取
り付けているが、両シールド筒28、30間には高電圧
(引出し電圧)が印加されるので、それに応じた隙間を
両シールド筒28、30間にあけておかなければならな
い。そのため、この隙間を通して、絶縁碍子26の内壁
がイオンビーム22から直接見えるため、イオンビーム
22の引き出しに伴うパーティクルによる絶縁碍子26
の内壁の汚れを効果的に防止することができないという
問題がある。ちなみに、絶縁碍子26の内壁の汚れが進
行すると、耐圧が低下するまでの寿命が短くなり、この
部分の耐圧が低下するとそこで放電が多発するようにな
り、イオンビーム22を安定して引き出すことができな
くなる。
【0009】また、ECR型イオン源の場合、磁気コイ
ル14の磁場を利用する関係上、プラズマ生成容器2と
磁気コイル14との間の距離をあまり大きく取ることが
できないため、プラズマ生成容器2の前部が高圧側シー
ルド筒28に近づき、その結果、引出し電極系16と高
圧側シールド筒28との間の距離が小さくなってしま
い、両者間での放電の確率が高くなるという問題もあ
る。
【0010】そこでこの発明は、上記のような絶縁碍子
の内壁の汚れを効果的に防止してその耐圧が低下するま
での寿命を長くすると共に、引出し電極系と高圧側シー
ルド筒との間で放電が起こりにくくしたECR型イオン
源を提供することを主たる目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のECR型イオン源は、前記絶縁碍子を2
段として両者の間にリング状の電極支持フランジを挟
み、この電極支持フランジの内側に前記高圧側シールド
筒および大地側シールド筒よりも直径の小さい筒状の中
間電極を、両シールド筒と同軸状にかつ両シールド筒と
の間に隙間をあけて、しかもこの中間電極および両シー
ルド筒の三者によって、絶縁碍子の内壁がイオンビーム
から直接見えないような迷路構造を形成するように取り
付け、かつ前記電極支持フランジと前記イオン源チャン
バーおよびフランジ部との間に分圧抵抗をそれぞれ接続
したことを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成によれば、中間電極、高圧側シールド
筒および大地側シールド筒の三者によって、絶縁碍子の
内壁がイオンビームから直接見えないような迷路構造を
形成しているので、イオンビームの引き出しに伴うパー
ティクルが絶縁碍子の内壁に達しにくく、従って同内壁
の汚れを効果的に防止することができる。その結果、絶
縁碍子の耐圧が低下するまでの寿命を長くすることがで
きる。
【0013】また、中間電極を設けて迷路構造を形成す
ることによって、絶縁碍子の内壁の汚れ防止を図りなが
ら、高圧側シールド筒を絶縁碍子の内壁側に近づけるこ
とができ、それによって、引出し電極系と高圧側シール
ド筒との間の距離を大きく取ることができるので、両者
間で放電が起こる確率は大幅に減少する。しかも、中間
電極には分圧抵抗によって分圧されて引出し電圧の半分
しか電圧が印加されないので、この中間電極と高圧側シ
ールド筒、引出し電極系あるいはプラズマ生成容器との
間で放電が起こる確率も小さくなる。
【0014】
【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るECR型
イオン源を示す断面図である。図2の従来例と同一また
は相当する部分には同一符号を付し、以下においては当
該従来例との相違点を主に説明する。
【0015】この実施例においては、前述したような絶
縁碍子26を2分割して2段にして、両者の間にリング
状の電極支持フランジ32を挟んでいる。そしてこの電
極支持フランジ32の内側に、前述したような高圧側シ
ールド筒28および大地側シールド筒30よりも直径の
小さい筒状の中間電極34を取り付けている。
【0016】この中間電極34は、両シールド筒28、
30と同軸状にかつ両シールド筒28、30との間に隙
間をあけて、更にこの中間電極34および両シールド筒
28、30の三者によって、絶縁碍子26の内壁がイオ
ンビーム22から直接見えないような迷路構造を形成す
るように電極支持フランジ32に取り付けられている。
【0017】即ち、この実施例では、高圧側シールド筒
28の直径を大地側シールド筒30の直径とほぼ同じ位
に大きくして、この高圧側シールド筒28を絶縁碍子2
6の内壁側に近づけて配置している。この高圧側シール
ド筒28の長さは従来例よりは少し短くしており、逆に
大地側シールド筒30の長さを従来例より長くして、両
シールド筒28、30の中間に、そこに印加される電圧
に耐える隙間をあけて、電極支持フランジ32が位置す
るようにしている。そしてこの電極支持フランジ32の
内側に、中間電極34のまん中辺りを取り付けて固定し
ており、このようにして前述した迷路構造を形成してい
る。
【0018】また、電極支持フランジ32と前述した高
電圧側のイオン源チャンバー12および大地電位側のフ
ランジ部24との間には分圧抵抗36をそれぞれ接続し
ており、これによってイオン源チャンバー12とフラン
ジ部24との間に印加される引出し電圧を半分に分圧し
て中間電極34に印加するようにしている。
【0019】このECR型イオン源では、中間電極3
4、高圧側シールド筒28および大地側シールド筒30
の三者によって、絶縁碍子26の内壁がイオンビーム2
2から直接見えないような迷路構造を形成しているの
で、イオンビーム22の引き出しに伴うパーティクルが
絶縁碍子26の内壁に達しにくく、従って同内壁の汚れ
を効果的に防止することができる。その結果、絶縁碍子
26の耐圧が低下するまでの寿命を長くすることができ
る。それによって例えば、このイオン源の分解清掃等の
保守作業の周期を長く延ばして保守作業の簡略化を図る
ことができる。
【0020】また、中間電極34を設けて迷路構造を形
成することによって、絶縁碍子26の内壁の汚れ防止を
図りながら、高圧側シールド筒28を絶縁碍子26の内
壁側に近づけることができ、それによって引出し電極系
16と高圧側シールド筒28との間の距離を従来例より
も遙かに大きくすることができる。従って、引出し電極
系16と高圧側シールド筒28との間で放電が起こる確
率は大幅に減少する。
【0021】しかも、高圧側シールド筒28を前記のよ
うに絶縁碍子26の内壁側に寄せているので、中間電極
34と高圧側シールド筒28、引出し電極系16あるい
はプラズマ生成容器2の前部との間の距離もかなり大き
く取ることができるが、それに加えて、中間電極34に
は分圧抵抗36によって分圧されて引出し電圧の半分し
か電圧が印加されないので、この中間電極34と高圧側
シールド筒28、引出し電極系16あるいはプラズマ生
成容器2との間で放電が起こる確率も小さくなる。その
結果、安定してイオンビーム22を引き出すことができ
るようになる。
【0022】なお、引出し電極系16の構成やその支持
手段は、この実施例のようなものに限定されるものでは
なく、必要に応じて様々なものが採り得る。
【0023】また、フランジ部24は、この実施例のよ
うな一個の独立したフランジでなくて、大地電位側の真
空チャンバーに設けられたフランジ部等であっても良
い。
【0024】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、中間電
極、高圧側シールド筒および大地側シールド筒の三者に
よって、絶縁碍子の内壁がイオンビームから直接見えな
いような迷路構造を形成しているので、イオンビームの
引き出しに伴うパーティクルが絶縁碍子の内壁に達しに
くく、従って同内壁の汚れを効果的に防止することがで
き、その結果、絶縁碍子の耐圧が低下するまでの寿命を
長くすることができる。
【0025】また、中間電極を設けて迷路構造を形成す
ることによって、絶縁碍子の内壁の汚れ防止を図りなが
ら、高圧側シールド筒を絶縁碍子の内壁側に近づけるこ
とができ、それによって、引出し電極系と高圧側シール
ド筒との間の距離を大きく取ることができるので、両者
間で放電が起こる確率は大幅に減少する。しかも、中間
電極には分圧抵抗によって分圧されて引出し電圧の半分
しか電圧が印加されないので、この中間電極と高圧側シ
ールド筒、引出し電極系あるいはプラズマ生成容器との
間で放電が起こる確率も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るECR型イオン源を
示す断面図である。
【図2】従来のECR型イオン源の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
2 プラズマ生成容器 10 プラズマ 12 イオン源チャンバー 14 磁気コイル 16 引出し電極系 22 イオンビーム 24 フランジ部 26 絶縁碍子 28 高圧側シールド筒 30 大地側シールド筒 32 電極支持フランジ 34 中間電極 36 分圧抵抗

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波を用いて内部にプラズマを発
    生させるプラズマ生成容器と、このプラズマ生成容器の
    開口部の外側近傍に設けられていて同プラズマ生成容器
    内のプラズマからイオンビームを引き出す引出し電極系
    と、前記プラズマ生成容器内にイオンビーム引き出し方
    向に磁場を発生させる磁気コイルと、前記プラズマ生成
    容器を収納しかつこの磁気コイルを支持する高電圧側の
    イオン源チャンバーと、大地電位側のフランジ部と、こ
    のフランジ部と前記イオン源チャンバーとの間を接続す
    る筒状の絶縁碍子と、この絶縁碍子の内側に位置するよ
    うに前記イオン源チャンバーおよびフランジ部にそれぞ
    れ取り付けられた高圧側シールド筒および大地側シール
    ド筒であって互いの間に隙間を有するものとを備えるE
    CR型イオン源において、前記絶縁碍子を2段として両
    者の間にリング状の電極支持フランジを挟み、この電極
    支持フランジの内側に前記高圧側シールド筒および大地
    側シールド筒よりも直径の小さい筒状の中間電極を、両
    シールド筒と同軸状にかつ両シールド筒との間に隙間を
    あけて、しかもこの中間電極および両シールド筒の三者
    によって、絶縁碍子の内壁がイオンビームから直接見え
    ないような迷路構造を形成するように取り付け、かつ前
    記電極支持フランジと前記イオン源チャンバーおよびフ
    ランジ部との間に分圧抵抗をそれぞれ接続したことを特
    徴とするECR型イオン源。
JP5037541A 1993-02-02 1993-02-02 Ecr型イオン源 Pending JPH06231712A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7495241B2 (en) 2004-02-26 2009-02-24 Tdk Corporation Ion beam irradiation apparatus and insulating spacer for the same
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JP2021144896A (ja) * 2020-03-13 2021-09-24 株式会社東芝 イオン源装置

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