JPH06230725A - ヒートシール性ラベル - Google Patents

ヒートシール性ラベル

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JPH06230725A
JPH06230725A JP3736993A JP3736993A JPH06230725A JP H06230725 A JPH06230725 A JP H06230725A JP 3736993 A JP3736993 A JP 3736993A JP 3736993 A JP3736993 A JP 3736993A JP H06230725 A JPH06230725 A JP H06230725A
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meth
copolymer
acrylate
heat
label
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冒月 山中
Kazuhide Hayama
和秀 葉山
Kazuyuki Hata
和行 畑
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族ビニル化合物/共役ジエン系共重合体
の無水マレイン酸変性物に特定の末端水酸基含有(メ
タ)アクリレートを反応させて得られたエステル化物3
〜30重量%と、(メタ)アクリロイル基を有する化合
物からなる反応性希釈剤97〜70重量%を含有してな
る光硬化性樹脂組成物を、シート状基材の少なくとも片
面に塗布したのち、その塗布層を活性エネルギー線照射
によって硬化させて、前記のシート状基材にヒートシー
ル性樹脂層を形成せしめてなるヒートシール性ラベルで
ある。 【効果】 接着剤塗工用の有機溶剤を必要とせず、ラベ
ルの製造工程が簡単で、製造コストが低く、かつ特にイ
ンモールド成形用のラベルとして用いた場合に、著しく
高いヒートシール接着強度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートシール性ラベルに
関する。ヒートシール性ラベルは、樹脂の中空成形、射
出成形、差圧成形等により容器を成形する際に、その成
形と同時に成形された該容器に貼着させるラベル、或い
はカップ容器、ヨーグルト等の容器のヒートシール性蓋
材等に有用である。特に、射出成形により容器を成形す
ると同時に、該容器にラベルがオーバーラップした状態
で貼着されている容器(後述の図1参照)を成形する際
に用いるインモールド成形用ラベルとして適するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、ラベル付きの樹脂成形容器を一体
成形するには、金型内に予めラベル(ブランクラベルを
含む)をインサートしておき、次いで射出成形、中空成
形、差圧成形、発泡成形等により容器に成形して、容器
に絵付けを行なっている(いわゆるインモールド成
形)。このような場合に用いるインモールド成形用ラベ
ルとしては、グラビア印刷された樹脂フィルム、オフセ
ット多色印刷された合成紙、或いはアルミニウム箔の裏
面にポリエチレンをラミネートし、その箔の表面にグラ
ビア印刷したアルミニウムラベルなどが知られている。
【0003】従来、この種のラベルの製造方法として
は、パルプ紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、合成紙、金
属箔などのシート状基材の表面に印刷を施し、その裏面
側に低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体などの低融点
樹脂フィルムを直接押出溶融ラミネートしたり、或いは
ポリ酢酸ビニルやエチレン・酢酸ビニル共重合体のよう
な低融点樹脂を溶剤に溶解させた溶剤型接着剤又は感熱
型樹脂ラテックス接着剤をグラビアコーターなどでコー
ティングしてヒートシール性を付与したインモールド成
形用ラベルを得る方法が知られていた。
【0004】前記のラベルの製造方法において、低融点
樹脂フィルムを直接押出溶融ラミネートしてヒートシー
ル性層を設ける場合は、基材上に直接に高温溶融した樹
脂フィルムをラミネートするために、熱によって基材に
シワやタルミが発生しやすいなどの欠点があった。ま
た、溶剤型接着剤をコーティングする場合は、有機溶剤
による火災や中毒の危険があり、かつ溶剤回収のための
設備費が増大し、コストアップにつながる問題があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、接着剤塗工
用の有機溶剤を必要とせず、ラベルの製造工程が簡単で
製造コストが低く、かつインモールド成形等に用いた場
合に優れたヒートシール接着力を有するヒートシール性
ラベルを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決するために種々研究を重ねた結果、シート状基
材に特定の光硬化性樹脂組成物を塗布し、その塗布層を
活性エネルギー線照射によって硬化せしめてヒートシー
ル性樹脂層を形成せしめることによりその目的を達成す
ることができたのである。
【0007】すなわち、本発明は、(A)芳香族ビニル
化合物と共役ジエンとの共重合体及びその水素添加物か
ら選ばれた少なくとも1種の共重合体100重量部に対
し、無水マレイン酸1〜20重量部を付加反応させて得
られた無水マレイン酸変性共重合体(a)に、一般式
(I)
【0008】
【化2】 で示される水酸基含有(メタ)アクリレート(b)を反
応させてなるエステル化物3〜30重量%、及び (B)(メタ)アクリロイル基を有する化合物からなる
反応性希釈剤97〜70重量%を含有してなる光硬化性
樹脂組成物を、シート状基材の少なくとも片面に0.5
〜40μmの厚さに塗布したのち、その塗布層を活性エ
ネルギー線照射によって硬化させて、前記のシート状基
材にヒートシール性樹脂層を形成せしめてなるヒートシ
ール性ラベルである。
【0009】本発明で用いる光硬化性樹脂組成物を構成
するエステル化物(A)を製造するための原料の無水マ
レイン酸変性共重合体(a)は、芳香族ビニル化合物と
共役ジエンとの共重合体及びその水素添加物から選ばれ
た少なくとも1種の共重合体100重量部に対し、無水
マレイン酸1〜20重量部を付加反応させて得られたも
のである。その場合の無水マレイン酸の付加量が1重量
部未満になると、容器等に成形された樹脂とラベルとの
接着強度が十分でなくなる。またその無水マレイン酸を
20重量部を超えて付加させるのは困難であり、エステ
ル化物中に未反応の無水マレイン酸が残存し、その精製
に手間がかかる。また残存する無水マレイン酸の量が多
いままで使用すると、容器とラベルとの接着強度が低下
する。
【0010】前記の無水マレイン酸変性共重合体(a)
の製造原料としての芳香族ビニル化合物と共役ジエンと
の共重合体及びその水素添加物としては、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロック共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体及びこれ
ら共重合体の水素添加物があげられる。これらのうちで
もスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体及び
その水素添加物が最も好ましい。
【0011】芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの共重
合体及びその水素添加物から選ばれた少なくとも1種の
共重合体と無水マレイン酸との付加反応は、通常、ラジ
カル開始剤を用いて行なわれるが、この反応自体は公知
であるのでその詳しい説明を省略する。得られる無水マ
レイン酸変性共重合体(a)は、その重量平均分子量が
約1000〜20万のものが好ましく、特に1万〜10
万のものがより好ましい。その分子量が低くすぎると、
最終製品のヒートシール性ラベルの接着強度が不充分の
ものとなるし、高すぎるとエステル化物(A)が反応性
希釈剤としての(メタ)アクリロイル基を有する化合物
に溶解しにくく、一部ゲル分が残り、基材シート状物へ
の塗布が困難になったり、容器とラベルとのヒートシー
ル強度を低下させたりする。
【0012】次に、無水マレイン酸変性共重合体(a)
に、前記の一般式(I)で示される水酸基含有(メタ)
アクリレート(b)を反応させてエステル化物(A)と
するが、その反応においては、無水マレイン酸変性共重
合体(a)の無水マレイン酸基1当量に対し、水酸基含
有(メタ)アクリレート(b)の水酸基が1〜20当
量、好ましくは2〜10当量になる割合で両化合物を用
いて反応させるのが望ましい。
【0013】この反応における前記の一般式(I)で示
される水酸基含有(メタ)アクリレート(b)として
は、たとえば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート−6−ヘキサノリド付加重合物、ポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレートなどがあげられ
る。これらの中でも2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレートが最も好ましい。
【0014】この反応における反応温度は、通常、20
〜150℃、好ましくは50〜120℃であり、反応を
促進させるための触媒として、酸又は塩基性化合物、た
とえば硫酸、パラトルエンスルホン酸、塩化亜鉛、ピリ
ジン、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミンなど
を用いてもよい。この反応において、前記の一般式
(I)で示される水酸基含有(メタ)アクリレート
(b)のホモポリマーの生成を防止するために、酸素又
は空気雰囲気下で反応させ、ハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、フェノチアジンなどの重合
禁止剤を適量反応系に添加するのが好ましい。また、反
応は、適当な有機溶媒中で行なわせるのが好ましく、そ
の有機溶媒としては、たとえばトルエン、キシレン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸ブチ
ル、セロソルブアセテートなどがあげられる。また、後
述する反応性希釈剤としてのエステル化物(A)を溶解
する作用のある(メタ)アクリロイル基を含有する化合
物をその溶媒として使用することができる。
【0015】以上のようにして得られたエステル化物
(A)を(メタ)アクリロイル基を有する化合物からな
る反応性希釈剤に溶解させて、エステル化物(A)を3
〜30重量%及び反応性希釈剤を97〜70重量%含有
する本発明で用いる光硬化性樹脂組成物とする。なお、
エステル化物(A)を製造する際の反応溶媒として(メ
タ)アクリロイル基を有する化合物を使用した場合に
は、改めて反応性希釈剤を添加しなくてもよいことがあ
るのは勿論である。
【0016】反応性希釈剤(B)としての(メタ)アク
リロイル基を有する化合物としては、(メタ)アクリロ
イル基を有し、かつ前記のエステル化物(A)を溶解す
ることができるものであれば、いずれも使用できる。
【0017】たとえば、分子内に1個の(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物としては、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−
エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペン
テニルオキシエチル(メタ)アクリレート、トリシクロ
デカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)
アクリレート、フェノールポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、フェノールポリプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノール
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが
あげられる。
【0018】また、分子内に2個の(メタ)アクリロイ
ル基を有する化合物としては、1,4−ブタンジオール
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メ
タ)アクリレートなどがあげられる。
【0019】さらに、分子内に3個以上の(メタ)アク
リロイル基を有する化合物としては、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘ
キサ(メタ)アクリレートなどがあげられる。
【0020】これらの分子内に(メタ)アクリロイル基
を有する化合物の中でも、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレー
ト、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタ
ノールジ(メタ)アクリレートなどの脂環式炭化水素基
を有する(メタ)アクリレートが最も好ましい。これら
の(メタ)アクリロイル基を有する化合物は、1種類を
単独使用してもよいし、2種以上の混合物として用いて
もよい。
【0021】本発明における光硬化性樹脂組成物は、前
述のように、エステル化物(A)及び反応性希釈剤
(B)を含有してなるものであるが、両者の含有割合
は、エステル化物や反応性希釈剤の種類、ヒートシール
性ラベルの用途等に応じて広い範囲内で変化させること
ができるが、両者の合計量に対してエステル化物(A)
が3〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、反応性
希釈剤(B)が97〜70重量%、好ましくは95〜7
5重量%である。
【0022】また、この光硬化性樹脂組成物には、必要
に応じて光重合開始剤を配合することができる。その光
重合開始剤としては、たとえばベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピ
ルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケター
ル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンなどがあげられ
る。光重合開始剤の配合量は、光硬化性樹脂組成物10
0重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜
5重量部である。
【0023】以上のようにして得られた光硬化性樹脂組
成物を、シート状基材の少なくとも片面に0.5〜40
μmの厚さに塗布したのち、その塗布層を活性エネルギ
ー線照射によって硬化させて、前記のシート状基材にヒ
ートシール性樹脂層を形成せしめると、本発明のヒート
シール性ラベルとなる。
【0024】そのシート状基材としては、種々のものが
使用できる。たとえばパルプ紙、塗工紙、無機充填剤含
有樹脂の延伸フィルムよりなる合成紙、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、けん化エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂フィルム、こ
れらの各種のシートの積層品、これらの各種のシートの
アルミニウム蒸着物若しくは酸化珪素蒸着物等があげら
れる。オーバーラップシール用ラベルの基材としては、
予めオフセット印刷、グラビア印刷、シルクスクリーン
印刷等の印刷を施したもの、アルミニウムを蒸着したも
の、金属箔を押圧接着したものが特に好ましい。シート
状基材の厚さは、一般的には8〜290μm、好ましく
は10〜230μmである。シート状基材は、光硬化性
樹脂組成物の接着性を高めるために、予めコロナ放電処
理、オゾン処理又はアンカーコート剤処理を施しておい
てもよい。
【0025】シート状基材への光硬化性樹脂組成物の塗
布方法としては、オフセット印刷機等を用いて塗布する
方法、その他通常の塗布方法、たとえばエアーナイフコ
ート、ブレードコート、バーコート、グラビアコート、
カーテンコート、ロールコートなどの塗布方法を用いる
ことができる。その塗布量は、光硬化性樹脂組成物の種
類や得られるラベルのヒートシール接着強度等の要求性
能等に応じて異なるが、一般的に0.5〜40g/
2 、好ましくは1〜30g/m2 である。塗布量が少
なすぎると、充分なヒートシール強度が得られないし、
また塗布量が多すぎると、通常の塗布方法では1回の塗
布工程で均一に塗布するのが困難であるし、2度塗りに
なると加工費が増大し、コスト高となる。
【0026】その塗布層を活性エネルギー線照射によっ
て硬化させて、ヒートシール性樹脂層を形成せしめれ
ば、本発明のヒートシール性ラベルとなる。その活性エ
ネルギー線としては、紫外線や電子線等がある。紫外線
源としては、キセノンランプ、低圧水銀灯、高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タング
ステンランプなどがあげられ、これらの紫外線源から放
出される50〜1000mj/cm2 、好ましくは10
0〜800mj/cm2 のエネルギーを有する紫外線が
利用される。
【0027】また、硬化に用いる電子線としては、コッ
クロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶
縁コア変圧器型、直接型、ダイナミトロン型、高周波型
等の各種の電子線加速機があげられる。これらの電子線
源から放出される50〜1000KeV、好ましくは1
00〜500KeVのエネルギーを有する電子線が利用
される。
【0028】以上のようにして得られる本発明のヒート
シール性ラベルは、光硬化性樹脂組成物が塗布される面
やその反応面に、必要に応じてグラビア印刷やオフセッ
ト印刷機を用いて印刷を施しておき、中空成形、射出成
形、差圧成形等により容器を成形すると同時に、その成
形容器にラベルを貼着させるインモールド成形用のラベ
ルとして好ましく使用することができる。さらに、カッ
プ状容器を成形する場合には、ラベルの端部同志を重ね
て使用するオーバーラップシールラベルとしても有用で
ある(図1参照)。また、そのヒートシール性ラベル自
体を、カップ麺等の容器の蓋材として利用することもで
きる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例及び比較例をあげて、さらに
詳述する。
【0030】実施例1 無水マレイン酸変性共重合体の合成:攪拌機、還流冷却
管、滴下ロート及び温度計を取付けたガラスフラスコ内
に、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体(シェルケミカル社商品名 クレイトンG−1
652)を100g、及びキシレンを200g仕込み、
系内を窒素置換し140℃に昇温した後、無水マレイン
酸15gとジクミルパーオキサイド3gをキシレン15
0gに溶解した溶液を8時間かけて滴下した。さらに、
同温度で1時間反応させた後、系を室温付近まで冷却
し、1300gのアセトン中に投入して無水マレイン化
水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体を沈澱させた。続いて、この沈澱を濾別し、乾燥し
て白色粉末状の無水マレイン酸変性共重合体を得た。こ
の変性共重合体の赤外線吸収スペクトル測定及び中和滴
定を行なったところ、無水マレイン酸含有量は1.5重
量%であった。
【0031】光硬化性樹脂組成物の調製:攪拌機、還流
冷却管、滴下ロート及び温度計を取付けたガラスフラス
コに、前記の共重合体合成で得られた無水マレイン化水
素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体15g、イソボルニルアクリレート85g、及びハイ
ドロキノンモノメチルエーテル0.05gを仕込み、空
気気流下で120℃に昇温して溶解させた。これに2−
ヒドロキシエチルアクリレート1.6gとジメチルベン
ジルアミン0.75gを添加し、同温度で5時間反応さ
せた。得られた生成物の赤外線吸収スペクトル分析の結
果は、無水マレイン酸変性共重合体のグラフトされた無
水マレイン酸の67%が2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートのハーフエステル体となっていた。したがって、こ
の場合に得られたエステル化生成物は、エステル化物
(A)を15.8g含有していたことになる。
【0032】次いで、この得られたエステル化生成物
{この生成物には、エステル化物(A)15.8g、及
び反応性希釈剤としてのイソボルニルアクリレートが8
5g含有されている}に、ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン(CIBA−GEIGY社商品名 イルガ
キユア184)3gを溶解させて光硬化性樹脂組成物と
した。
【0033】後記の表1の実施例1に、この光硬化性樹
脂組成物調製用原材料の仕込量、エステル化物(A)の
生成量、及び光硬化性樹脂組成物の重量組成を摘記し
た。
【0034】合成紙の製造:メルトフローレート(MF
R)が0.8g/10分のポリプロピレン(融点約16
7℃)81重量%、高密度ポリエチレン3重量%、及び
平均粒径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末16重量%
を混合した組成物を、270℃の温度に設定した押出機
で溶融混練した後、ダイよりシート状に押出し、冷却装
置で冷却して無延伸シートを得た。次いで、このシート
を140℃の温度まで再度加熱した後、縦方向に5倍延
伸した。
【0035】また、別にMFRが4.0g/10分のポ
リプロピレン(融点約164℃)54重量%、及び平均
粒径が1.5μmの炭酸カルシウム粉末46重量%を混
合した組成物を、270℃の温度に設定した押出機で混
練した後、これをダイよりシート状に押出し、これを前
記において得られた5倍延伸フィルムの両面に積層し、
三層構造の積層フィルムを得た。
【0036】次いで、この三層構造の積層フィルムを6
0℃まで冷却したのち、再び160℃の温度まで加熱し
て、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165
℃の温度でアニーリング処理をし、60℃の温度まで冷
却し、耳部をスリットして三層構造(一軸延伸/二軸延
伸/一軸延伸)の、肉厚が80μm(B/A/B=16
μm/48μm/16μm)の合成紙を得た。また、こ
の合成紙の各層のボイド含有率は、(B/A/B=30
%/33.7%/30%)であった。
【0037】ヒートシール性ラベルの製造:前記のよう
にして製造された合成紙の表面に酸化重合型オフセット
印刷インキを用いて商品名、製造元、内容物及び図柄を
印刷した。
【0038】次いで、この印刷合成紙の印刷面の反対側
(裏面)に、前記の調製例で調製した光硬化性樹脂組成
物を、バーコーターを用いて塗布量が5g/m2 になる
ように塗布したのち、その塗布合成紙を、該合成紙の通
過方向に対して垂直に設置した出力7.5KW、出力密
度120W/cmの高圧水銀灯の下方を通過させて、照
射エネルギー484mj/cm2 の紫外線で照射して硬
化させた。得られたヒートシール性合成紙は全体の肉厚
が85.2μmであり、硬化樹脂層(ヒートシール性樹
脂層)の厚さが5.2μmであった。
【0039】得られた硬化樹脂層(ヒートシール性樹脂
層)を有する合成紙を縦50mm、横170mmの大き
さに断裁し、射出成形用のインモールド成形用ラベルを
得た。
【0040】インモールド射出成形:上記のラベルを、
肉厚1mm、直径50mm、高さ60mmのカップ容器
を成形する射出成形金型内に、ラベルの印刷された面が
金型壁面に接するようにして、かつラベルの両端を互い
に13mmの巾でオーバーラップさせて、断面リング状
に装着した。
【0041】次いで、予め230℃の温度に加熱溶融し
たポリプロピレン(三菱油化株式会社商品名 三菱ポリ
プロMA−3)を、射出圧力2400Kgf/cm2
射出速度200mm/秒、金型冷却水温度40℃、金型
冷却時間8秒、保圧時間2秒の成形条件で、射出成形機
(住友重機株式会社商品名 プロマットP−165/7
5)を用いて射出成形し、図1に示すように、ラベルの
一部が互いにオーバーラップした状態で容器に貼着され
ているカップ容器を得た。
【0042】この容器のラベルがオーバーラップした個
所と、オーバーラップしていない個所を、それぞれ容器
の高さ方向に巾10mm、長さ55mmの大きさに切断
して、2個の試験片とした。
【0043】オーバーラップしている個所の試験片につ
いてはラベル相互間の接着強度を、またオーバーラップ
していない個所の試験片についてはラベルと容器本体間
の接着強度を、オリエンテック株式会社の万能引張試験
器で、引張速度200mm/分の条件で、T字剥離強度
を測定した。その結果は表2に示すとおりであった。
【0044】また、上記で得られたヒートシール性樹脂
層を有する合成紙をA4サイズに裁断し、その1000
枚を重ね合わせ、その上に50Kgの荷重を加え、温度
23℃、相対湿度50%の恒温室中に24時間放置した
のち、荷重を除いてラベルのブロッキング状態を調べ、
下記の基準により耐ブロッキング性の評価をした。その
結果は表2に示すとおりであった。
【0045】○・・・ブロッキングが認められない。 △・・・ブロッキングがわずかに認められるが、実用上
問題とならない程度で、簡単に剥がれる。 ×・・・ブロッキングを起しており、実用上問題があ
る。
【0046】実施例2〜6 光硬化性樹脂組成物調製用原料の仕込量を表1に示すよ
うに変更し、そのほかは実施例1の方法に準じて光硬化
性樹脂組成物を調製し、得られた光硬化性樹脂組成物を
用い、そのほかは実施例1の方法に準じてヒートシール
性ラベルを製造し、さらにそのヒートシール性ラベルを
用い、そのほかは実施例1の方法に準じてインモールド
射出成形し、さらに同様の各試験をした。その結果は表
2に示すとおりであった。
【0047】比較例1 実施例1の無水マレイン酸変性共重合体の合成において
得られた無水マレイン化水素添加スチレン−ブタジエン
−スチレンブロック共重合体15gに、イソボルニルア
クリレート85g及びヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン(CIBA−GEIGY社商品名 イルガキユ
ア184)3gを加えて溶解させ、光硬化性樹脂組成物
を調製した。この光硬化性樹脂組成物を用い、そのほか
は実施例1の方法に準じてヒートシール性ラベルを製造
し、同様にしてインモールド射出成形し、同様の各試験
を行なった。その結果は表2に示すとおりであった。
【0048】比較例2 イソボルニルアクリレート100gにヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトン(CIBA−GEIGY社商品
名 イルガキユア184)を3g加えて光硬化性樹脂組
成物を得た。この光硬化性樹脂組成物を用い、そのほか
は実施例1の方法に準じてヒートシール性ラベルを製造
し、同様にしてインモールド射出成形し、同様の各試験
を行なった。その結果は表2に示すとおりであった。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表2からわかるように、実施例のラベル
は、カップ容器との接着強度、及びラベル相互間の接着
強度とも著しく高く、かつ耐ブロッキング性にも優れて
いる。
【0052】
【発明の効果】このヒートシート性ラベルは、接着剤塗
工用の有機溶剤を必要とせず、ラベルの製造工程が簡単
で、製造コストが低く、かつ特にインモールド成形用の
ラベルとして用いた場合に、著しく高いヒートシール接
着強度が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のヒートシール性ラベルをインモールド
成形用ラベルとして用いて射出成形した容器の斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 射出成形して得られた容器 2 ヒートシール性ラベル 3 ヒートシール性ラベルのラップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 和行 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)芳香族ビニル化合物と共役ジエン
    との共重合体及びその水素添加物から選ばれた少なくと
    も1種の共重合体100重量部に対し、無水マレイン酸
    1〜20重量部を付加反応させて得られた無水マレイン
    酸変性共重合体(a)に、一般式(I) 【化1】 で示される水酸基含有(メタ)アクリレート(b)を反
    応させてなるエステル化物3〜30重量%、及び (B)(メタ)アクリロイル基を有する化合物からなる
    反応性希釈剤97〜70重量%を含有してなる光硬化性
    樹脂組成物を、シート状基材の少なくとも片面に0.5
    〜40μmの厚さに塗布したのち、その塗布層を活性エ
    ネルギー線照射によって硬化させて、前記のシート状基
    材にヒートシール性樹脂層を形成せしめてなるヒートシ
    ール性ラベル。
  2. 【請求項2】 芳香族ビニル化合物と共役ジエンとの共
    重合体及びその水素添加物から選ばれた少なくとも1種
    の共重合体が、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
    ン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン
    −イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレ
    ンブロック共重合体、又はそれらの水素添加物の1種若
    しくは2種以上の混合物である請求項1に記載のヒート
    シール性ラベル。
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