JPH062299B2 - 鋳物砂用粘結剤組成物 - Google Patents

鋳物砂用粘結剤組成物

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JPH062299B2
JPH062299B2 JP61094076A JP9407686A JPH062299B2 JP H062299 B2 JPH062299 B2 JP H062299B2 JP 61094076 A JP61094076 A JP 61094076A JP 9407686 A JP9407686 A JP 9407686A JP H062299 B2 JPH062299 B2 JP H062299B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型における粘結剤
組成物に関するものである。更に詳しくは、アルカリフ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液を粘結剤として
用い、これを有機エステルで硬化せしめる鋳型造型法に
用いられる改良された粘結剤組成物に関するものであ
る。〔従来の技術〕 有機粘結剤を用いて主型や中子のような鋳型を製造する
造型法として、自硬性鋳型法、コールボックス鋳型法、
クローニング法(シェル法)は公知である。特に有機自
硬性鋳型造型法は機械鋳物分野を中心に生産性、鋳物品
質、安全衛生上の観点から無機系に代わり既に汎用的な
造型法となっている。
一方、従来、中、高速で鋳型を製造するにはフェノール
樹脂を粒状耐火物に被覆した所謂コーテッドサンドを加
熱硬化して鋳型を製造するクローニング法が巾広く使用
されている。しかし、鋳型製造時の省エネルギー、鋳型
生産速度、更に鋳型、鋳物の品質を改善するため、ガス
状又はエロゾル状物質で常温硬化させるコールドボック
ス鋳型製造法が、クローニング法を代替する鋳型の製造
法として鋳物業界で真剣に導入が試みられて来ている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
有機自硬性鋳型造型法及びガス硬化性鋳型造型法に用い
られる粘結剤組成物として、アルカリフェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂水溶液を粘結剤とし、これを有機エス
テルで硬化せしめる鋳物砂用粘結剤組成物が、特開昭50
−130627号公報、特開昭58−154433号公報や特開昭58−
154434号公報により公知である。
この粘結剤を用いた鋳型造型法は粘結剤中に硫黄原子を
含まないため酸硬化性樹脂を用いた鋳型造型法に比較し
て浸硫の傾向が小さい等の長所を有するが、反面酸硬化
性鋳型造型法に比較して、鋳型強度が低い、可使時間が
短い、砂再生性が劣るなどの欠点を有しており、更にそ
の改良が望まれている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記問題点を解決すべく、鋭意研究の結
果、適正な範囲の重量平均分子量を有するフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂を用いたアルカリフェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂水溶液を粘結剤とすることにより、こ
れを有機エステルで硬化せしめる鋳型造型法において、
低レベルの樹脂量で鋳型最終強度を低下させることな
く、初期強度が大幅に改善されることを見い出し、本発
明に到達した。
即ち、本発明はアルカリフェノール−ホルムアルデヒド
樹脂水溶液を粘結剤とし、これを有機エステルで硬化せ
しめる鋳型造型法に用いられる粘結剤組成物であって、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の重量平均分子量が
2100〜8000、好ましくは2500〜5000であるアルカリフェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液からなることを特
徴とする鋳物砂用粘結剤組成物に係わるものであり、本
発明の粘結剤組成物を用いることにより、鋳型最終強度
を低下させることなく、鋳型の初期強度を大幅に改善す
ることができる。
鋳型の初期強度に対して粘結剤組成物の重量平均分子量
は、硬化速度、濡れ性、充填性、硬化剤の分散性など、
それらの相互作用を含めた複雑な要因のバランスと密接
に関係していると思われる。特にコールドボックス法に
おいては、粘結剤を混練した鋳物砂を加圧空気で複雑な
形状の金型へ吹き込むため、前記関係は特に密接であ
る。それ故、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂の重量
平均分子量を最正な範囲に調整することは極めて重要で
ある。
即ち本発明におけるフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
の重量平均分子量を2100〜8000、好ましくは2500〜5000
にすることにより、鋳型の初期強度は大幅に改善され
る。分子量がこの範囲を外れると初期強度は著しく低下
する。
尚、樹脂の重量平均分子量はGPC(ゲルパーミェーショ
ンクロマトグラフィー)により求められる。本発明にお
ける重量平均分子量の測定条件は下記の実施例に示し
た。
本発明におけるフェノール−ホルムアルデヒド樹脂製造
時の反応触媒は通常KOHが用いられるが、所定量のKOHの
全量を反応触媒として用いても良いし、また触媒として
必要最小限の量以外は反応後場合によってはNaOHやLiOH
と一緒に添加することも可能である。但し、粘結剤中の
全アルカリとフェノールのモル比は0.3:1〜1.2:1が
好ましい。
また本発明におけるアルカリフェノール−ホルムアルデ
ヒド樹脂は水溶液として得られるが、水溶液中の固型物
含量は50〜75重量%であることが望ましい。本発明にお
けるフェノール−ホルムアルデヒド樹脂製造反応時のホ
ルムアルデヒドとフェノールのモル比は1.5:1〜2.5:
1の範囲が好ましい。ホルムアルデヒド量が上記範囲よ
り小さい場合は鋳型強度の低下が大きい。また上記範囲
よりも大きい場合は可使時間の改善効果は低下する。
また、更に鋳型強度を向上させる目的でシランカップリ
ング剤を加えても差し支えない。好ましいシランカップ
リング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランやγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン等が挙げられる。
本発明の粘結剤組成物を用いて自硬性鋳型を製造するに
は、先ず耐火性粒状材料100重量部に、有機エステル0.0
5〜9重量部、好ましくは0.1〜5重量部及びアルカリフ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液0.4〜15重量
部、好ましくは0.6〜5重量部を周知の方法で混練し、
従来の自硬性鋳型製造プロセスをそのまま利用して鋳型
を製造することができる。
又、本発明の粘結剤組成物を用いてガス硬化性鋳型を製
造するには、先ず耐火性粒状物100重量部にアルカリフ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂水溶液0.4〜15重量部
を加えた混練砂を手込めもしくは加圧空気でのブローイ
ングにより模型中に充填し、次いでガス状もしくはエロ
ゾル状の有機エステル0.05〜9重量部を吹き込んで硬化
させ鋳型を製造する。
用いられる有機エステルとしてはラクトン類、或いは炭
素数1〜10の一価又は多価アルコールと炭素数1〜10の
有機カルボン酸より導かれる有機エステルの単独もしく
は混合物が用いられるが、自硬性鋳型製造法ではγ−ブ
チロラクトン、プロピオンラクトン、ε−カプロラクト
ン、ギ酸エチル、エチレングリコールジアセテート、ト
リアセチレン等が好ましく、ガス硬化性鋳型造型法では
ギ酸メチルが好ましい。
また、耐火性粒状材料としては石英質を主成分とする硅
砂の他、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂等の無
機耐火性粒状物が使用されるが、特に限定されるもので
はない。
〔実施例〕
以下、実施例をもって本発明の詳細を説明するが、本発
明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、本実施例における重量平均分子量は、GPCにより下
記条件で測定した。
<重量平均分子量の測定法> (a) サンプル調製 試料に適量の水を加え、H2SO4を加え中和する。
生成した沈澱を濾過分離し、水洗し、乾燥する。これを
テトラヒドロフラン(THF)に溶解し、GPC用のサンプルを
調製した。
(b) カラム: ガードカラムTSK(東洋曹達工業(株)製)HXL(6.5mmφ
×4cm)1本とTSK3000HXL(7.8mmφ×30cm)1本とTS
K2500H×L(7.8mmφ×30cm)1本。
注入口側よりガードカラム→3000HXL→2500HXL接続。
(c) 標準物質: ポリスチレン(東洋曹達工業(株)製) (d) 溶出液: THF、流速;1ml/min(圧力40〜70Kg/cm2)。
(e) カラム温度: 室温(20〜25℃) (f) 検出器: UV(紫外光光度計) 波長はフェノールの紫外極大ピークにより定量した。
(g) 分子量計算の為の分割法 時間分割(2秒) 尚、GPC測定に際し、使用した測定機器及び接続法は第
1図の通りである。図中、1は溶媒、2はポンプ、3は
試料注入バルブ、4は脈動・圧力・流量制御回路、5は
ガードカラム、6は3000HXLカラム、7は2500HXLカラ
ム、8はUV検出器、9はデーター処理装置、10は廃液で
ある。
実施例1〜4及び比較例1〜2 50%KOH水溶液中にKOHと当モル比のフェノールを加え、
撹拌、溶解した。この溶液を80℃に保ちながら、フェノ
ールに対し、2モル倍の50%ホルムアルデヒド水溶液を
徐々に加えた。そして反応溶液中のフェノール−ホルム
アルデヒド樹脂が所定の重量平均分子量になるまで80℃
で反応した。
得られた樹脂水溶液を用い、自硬性鋳型造型法における
鋳型強度の混練後の経時変化(硬化速度)評価した。即
ち、ジルコン砂100重量部に対し、エチレングリコール
ジアセテートを0.45重量部及び得られたアルカリフェノ
ールホルムアルデヒド樹脂水溶液を1.5重量部添加混練
した混合物を50mmφ×50mmhのテストピース用模型に充
填し、混練後の抗圧力の経時変化を測定した。結果を表
1に示す。
実施例5〜8及び比較例3〜4 実施例1〜4及び比較例1〜2と同様の方法で各種重量
平均分子量のアルカリフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂水溶液を得た。
得られた樹脂水溶液を用い、ガス硬化性鋳型製造法にお
ける有機エステル注入後の鋳型強度の経時変化(硬化強
度)を評価した。
即ち、硅砂100重量部に、得られた樹脂水溶液2.0重量部
を添加混練した混合物を、50mmφ×50mmhのガス硬化用
テストピース模型に充填した。この模型中に0.8重量部
のガス状及びエロゾル状のギ酸メチルを注入し、注入後
の抗圧力の経時変化を測定した。
結果を表2に示す。
〔発明の効果〕 上記の実施例で明白な様に、本発明によりアルカリフェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂を粘結剤とし、これを有
機エステルで硬化せしめる鋳型造型法において、鋳型最
終強度を低下させることなく、大幅に鋳型の初期強度を
向上させ、鋳型の生産性を著しく向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明におけるGPCによる分子量測定の際使
用した測定機器及び接続法を示す工程図である。 1…溶媒 2…ポンプ 3…試料注入バルブ 4…脈動・圧力・流量制御回路 5…ガードカラム 6…3000HXLカラム 7…2500HXLカラム 8…UV検出器 9…データー処理装置 10…廃液

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリフェノール−ホルムアルデヒド樹
    脂水溶液を粘結剤とし、これを有機エステルで硬化せし
    める鋳型造型法に用いられる粘結剤組成物であって、フ
    ェノール−ホルムアルデヒド樹脂の重量平均分子量が21
    00〜8000であるアルカリフェノール−ホルムアルデヒド
    樹脂水溶液からなることを特徴とする鋳物砂用粘結剤組
    成物。
  2. 【請求項2】重量平均分子量が2500〜5000である特許請
    求の範囲第1項記載の組成物。
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