JPH06228747A - 窒化チタンスパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

窒化チタンスパッタリングターゲット及びその製造方法

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JPH06228747A
JPH06228747A JP3395593A JP3395593A JPH06228747A JP H06228747 A JPH06228747 A JP H06228747A JP 3395593 A JP3395593 A JP 3395593A JP 3395593 A JP3395593 A JP 3395593A JP H06228747 A JPH06228747 A JP H06228747A
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JP
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titanium nitride
tin
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target
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JP3395593A
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Osamu Kanano
治 叶野
Koichi Yasui
浩一 安井
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Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/34Sputtering
    • C23C14/3407Cathode assembly for sputtering apparatus, e.g. Target
    • C23C14/3414Metallurgical or chemical aspects of target preparation, e.g. casting, powder metallurgy

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パーティクル発生量が少なく、所要の強度と
靱性を備え、TiN/TiSi/Si構造において良好
な絶縁特性を与えるN/Tiモル比xが0.1〜1.
0、特には0.4〜0.6のTiNx スパッタリングタ
ーゲットの開発。 【構成】 80〜88%の密度比と10kgf/mm2
以上の圧縮強度とを有しそしてN/Tiモル比xが0.
1〜1.0、特には0.4〜0.6の範囲にある窒化チ
タン(TiNx )スパッタリングターゲット。平均粒径
5〜200μmのTi粉を600〜1000℃でホット
プレス乃至HIP処理して或いはコールドプレス乃至C
IP処理後900〜1300℃で焼結して密度比80〜
88%の有孔質Ti焼結体を生成し、次いで有孔質Ti
焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加熱して窒化し、その
際N/Tiモル比xが0.1〜1.0の範囲となるよう
窒化条件を制御する。特には、N/Tiモル比xが0.
4〜0.6の範囲となるよう窒化温度を1100℃以下
に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N/Tiモル比xが
0.1〜1.0、特には0.4〜0.6の範囲にある窒
化チタン(TiNx )スパッタリングターゲット及びそ
の製造方法に関するものであり、特にシリコン基板にお
いてSi/TiSi/TiNの3層成膜構造の作成を可
能ならしめ、しかも成膜後のパーティクル数を減少せし
めることができるIC用窒化チタン薄膜や半導体バリア
ー用窒化チタン薄膜の形成に有用な窒化チタン(TiN
x )スパッタリングターゲット並びにその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングターゲットは、スパッタ
リングにより各種半導体デバイスの電極、ゲート、配
線、素子、絶縁膜、保護膜等を基板上に形成するための
スパッタリング源となる、通常は円盤状の板である。加
速された粒子がターゲット表面に衝突するとき運動量の
交換によりターゲットを構成する原子が空間に放出され
て対向する基板上に堆積する。スパッタリングターゲッ
トとしては、Al合金ターゲット、高融点金属及び合金
(W、Mo、Ti、Ta、Zr、Nb等及びW−Tiの
ようなその合金)ターゲット、金属シリサイド(MoS
X 、WSix 、NiSix 等)ターゲット等が代表的
に使用されてきた。
【0003】近時、IC用窒化チタン薄膜や半導体バリ
アー用窒化チタン薄膜に関心が向けられるようになっ
た。例えば、シリコン基板上にアルミニウム配線を形成
するに当って窒化チタンバリアー層を間に介在させる方
式がとられるようになり、窒化チタンバリアー薄膜形成
に関心が持たれている。こうしたIC用窒化チタン薄膜
や半導体バリアー用窒化チタン薄膜は、純チタンターゲ
ットを窒素ガス雰囲気下でスパッタする反応性スパッタ
リング技術によって形成されるのが一般的であったが、
この方法では窒素分圧によって形成される膜の性質やス
パッタ速度が大きく変動し、そのため信頼性の高い薄膜
を再現性良く生産することが非常に困難であった。ま
た、反応性スパッタリングの場合、目標とする電気特性
を得るためにシリコン基板上にチタンターゲットを用い
てArスパッタリングによってチタン薄膜をまず形成し
た後、窒素ガス雰囲気下でチタンターゲットをスパッタ
して窒化チタン薄膜を形成することを余儀なくされ、S
i/Ti/TiNの3層構造を取らざるを得なかった。
従って、工程数が多く、煩雑となった。
【0004】Ti層を省略しなおかつ目標特性を得るた
め、窒化チタンターゲットを用いたスパッタリングによ
ってシリコン基板上に直接窒化チタン膜を形成すること
が試みられてきたが、入手できる窒化チタンスパッタリ
ングターゲットの性能が十分でないため形成される膜質
に難があり、より特性の優れた窒化チタンスパッタリン
グターゲットの開発が強く望まれていた。
【0005】即ち、これまでの窒化チタンスパッタリン
グターゲットは、まず窒化チタン(TiN)粉末(平均
粒径が1〜2μm程度)を準備し、この窒化チタン粉末
をホットプレス等によりプレスすることによって製造さ
れている。窒化チタン粉末の製造は比較的短時間で行え
るので、この方法による窒化チタンスパッタリングター
ゲットは短い時間で製造できるという利点はあったが、
本来、窒化チタン粉は焼結性が悪いのでホットプレス後
の窒化チタン粒子間の結合が不十分となり、スパッタ時
にパーティクルの発生が多く、VLSI(超大規模集積
回路)製造プロセスでの使用に堪え得ないという問題が
指摘された。ここで、「パーティクル」とは、薄膜形成
時に装置内を飛散する粒子がクラスター化して基板上に
堆積したものを云うのであるが、このクラスター化粒子
は直径が数μm程度にまで大きくなるものが多いので、
これが基板上に堆積すると、例えばVLSIの場合は配
線の短絡或いは逆に断線を引き起こす等の問題を生じ、
不良率増大の原因となる。ホットプレス後の窒化チタン
粒子間の結合が不十分であると、スパッタ時に粒子が放
出され易いのでパーティクルの発生が多くなるのであ
る。
【0006】密度についても、コントロールすることが
非常に難しいため75〜95%とバラツキが大きかっ
た。その上、窒化と粉砕を繰り返して製造される窒化チ
タン粉は不純物(Fe、O2 等)による汚染が高く、こ
の点もターゲット性能の劣化につながっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これまで製造された窒
化チタン(TiNx )スパッタリングターゲットの多く
は、TiN粉末を原料としまたSi基板上へ直接成膜し
TiN/Siの2層構造を形成することを主たる目的と
しているため、N/Tiモル比xが1.0近くのもので
あった。ところが、最近、N/Tiモル比xがもっと小
さく、0.1〜1.0、好ましくは0.2〜0.8、よ
り好ましくは0.4〜0.6の範囲にある窒化チタン
(TiNx )スパッタリングターゲットへの必要性が存
在するようになった。その一つの理由は、モル比N/T
i=1.0近くのターゲットを用いてSi基板上へ直接
成膜してTiN/Siの2層構造の膜を作成する以外に
も、電気抵抗低減の必要性等の理由から、例えばモル比
N/Ti=0.5近くのTiN0.5 ターゲットを用いて
シリコン基板上にTiN/TiSi/Siの3層構造の
膜を作成することにも注目が払われるようになったから
である。TiN0.5 ターゲットを用いてTiN/TiS
i/Siの3層構造を成膜するには、Si基板上にTi
0.5 膜を直接成膜し、その後アニールすることにより
TiとSiとを反応せしめてTiSi層とTiN層とを
形成する。ちなみに、純Tiターゲットを用いてこのT
iN/TiSi/Siの3層構造を作成する場合には、
純Tiターゲットの場合Ti膜をつけた後アニールでT
i/Si界面にTiSiを形成し更に表面Ti層を窒化
させることにより行われるが、TiN膜が厚くならず絶
縁不良を起こし易い。これに対しTiN0.5 ターゲット
を使うと十分厚いTiN膜が可能となるのである。即
ち、TiN0.5 ターゲットは信頼性のあるTiN/Ti
Si/Siの3層構造を可能とするターゲットである点
で有益である。
【0008】こうしたN/Tiモル比xが0.1〜1.
0、好ましくは0.2〜0.8、より好ましくは0.4
〜0.6の範囲にある窒化チタン(TiNx )スパッタ
リングターゲットを製造する方法として、特開昭63−
259075号は、TiN粉とTiH2 粉とを調節され
た混合比の下で混合して窒素雰囲気でホットプレスする
ことにより90%以上の密度のTiNx (x=0.1〜
1.0)ターゲットの製造が可能であることを記載す
る。しかしながら、この方法によるターゲットはパーテ
ィクルの発生が非常に多い。また、この方法で製造され
たx=0.5近辺のTiN0.5 ターゲットはもろく、取
扱や機械加工の面で支障がある。
【0009】本発明の課題は、成膜後のパーティクル発
生量が少なく、ターゲットが所要の強度と靱性(機械加
工性)を備え、TiN/TiSi/Si3の層構造にお
いて良好な絶縁特性を与えることができるN/Tiモル
比xが0.1〜1.0の範囲にある窒化チタン(TiN
x )スパッタリングターゲットを製造する技術を確立す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
達成するべく様々な観点に立って鋭意研究を行った結
果、従来の窒化チタンスパッタリングターゲットをVL
SIの製造等に適用できなかった大きな理由は、窒化チ
タンが高融点材料で難焼結性の故にホットプレスによっ
ても窒化チタン粒子同士の強固な結合を得るのが困難で
あり、そのためスパッタ時のパーティクル発生が特に多
かったことにあるが、この点は、窒化チタンスパッタリ
ングターゲットの原料として比較的焼結しやすいチタン
粉を用い、そのTi粒とTi粒とが強固に結合し且つ適
正な有孔度を有するTi有孔質構造をまず創出し、次い
でこれを窒化することで結合しているTi粒を内部まで
窒化された健全な窒化チタン粒に変換することができる
ことを見出した。通常のチタン焼結体の窒化を試みても
内部まで窒化された健全な窒化チタンを得ることができ
ないが、これは窒素のTiN中の拡散速度が遅いためと
窒化に基づく体積膨張のためである。つまり、一旦チタ
ンが窒化して窒化チタンが表面に生成すると、この窒化
チタン中を窒素が拡散するのに極めて長時間かかるので
窒化は表面だけに止まり、内部まで窒化させることは極
めて困難であった。ところが、チタン焼結体の密度を所
定範囲にコントロールし、貫通ポア(Ti表面とつなが
っているポア)を残存させることによってNの拡散距離
を短くした上で焼結体全体の窒化処理を行えば、内部ま
で窒化させることが可能となり、且つ窒化に起因する体
積膨張も吸収することができるので、割れることなく健
全な窒化チタン構造体を実現することができることが判
明したのである。
【0011】このようにして作られた強度の高い窒化チ
タンスパッタリングターゲットは、不純物汚染が少ない
上、スパッタ時に発生するパーティクル数も従来品と比
較して格段に少なく、VLSI製造プロセス等にも使用
可能である。
【0012】更に、窒化温度、窒化時間及び窒化雰囲気
を含め窒化条件を適正に制御することにより、特に窒化
温度を所定温度以下に制御することによりN/Tiモル
比xが0.1〜1.0の範囲にある窒化チタン(TiN
x )スパッタリングターゲットの製造が可能であること
が判明した。
【0013】こうした知見に基づいて、本発明は、80
〜88%の密度比と10kgf/mm2 以上の圧縮強度
とを有しそしてN/Tiモル比xが0.1〜1.0、特
には0.4〜0.6の範囲にある窒化チタン(TiN
x )スパッタリングターゲットを提供する。その製造方
法として、本発明は、チタン粉を焼結して密度比80〜
88%の有孔質チタン焼結体を生成し、次いで該有孔質
チタン焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加熱して窒化
し、その場合N/Tiモル比xが0.1〜1.0の範囲
となるよう窒化条件を制御する、特にはN/Tiモル比
xが0.4〜0.6の範囲となるよう窒化温度を110
0℃以下に制御することを特徴とする上記の窒化チタン
(TiNx )スパッタリングターゲットの製造方法を提
供する。これは、具体的には、(イ)平均粒径5〜20
0μmのチタン粉を600〜1000℃でホットプレス
或いはHIP処理して密度比80〜88%の有孔質チタ
ン焼結体を生成し、次いで該有孔質チタン焼結体を窒素
含有ガス雰囲気中で加熱して窒化し、その場合N/Ti
モル比xが0.1〜1.0の範囲となるよう窒化条件を
制御する、特にはN/Tiモル比xが0.4〜0.6の
範囲となるよう窒化温度を1100℃以下に制御するこ
と、及び(ロ)平均粒径5〜200μmのチタン粉をコ
ールドプレス或いはCIP処理後、900〜1300℃
で焼結して密度比80〜88%の有孔質焼結体を生成
し、次いで該有孔質焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加
熱して窒化し、その場合N/Tiモル比xが0.1〜
1.0の範囲となるよう窒化条件を制御する、特にはN
/Tiモル比xが0.4〜0.6の範囲となるよう窒化
温度を1100℃以下に制御することにより実施され
る。
【0014】
【作用】窒化チタンスパッタリングターゲットの原料と
して比較的焼結しやすいチタン粉を用い、そのTi粒と
Ti粒とが強固に結合し且つ適正な有孔度を有するTi
有孔質構造をまず創出し、次いでこれを窒化することで
結合しているTi粒を内部まで窒化された健全な窒化チ
タン粒に変換する。チタン焼結体の密度を所定範囲にコ
ントロールし、貫通ポアを適正に残存させることによっ
て窒素の拡散距離を短くした上で焼結体全体の窒化処理
を行い、内部まで窒化された健全な窒化チタン構造体を
実現する。窒化温度、窒化時間及び窒化雰囲気を含め窒
化条件を適正に制御することにより、特に窒化温度を1
100℃以下に制御することによってN/Tiモル比x
が0.1〜1.0、特には0.4〜0.6の範囲にある
窒化チタン(TiNx )スパッタリングターゲットを製
造することができる。
【0015】本発明において、窒化チタン(TiNx
スパッタリングターゲットの密度比及び圧縮強度、チタ
ン焼結体の密度比、原料チタン粉の平均粒径、チタン粉
をホットプレス或いはHIPして焼結体とする際の加熱
温度並びにコールドプレス或いはCIP後のチタン粉成
形体の焼結温度をそれぞれ前記の如くに数値限定したの
は次の理由による。
【0016】(イ)チタン焼結体(窒化チタンスパッタ
リングターゲット)の密度比:密度比が80%を下回る
ような低有孔質のターゲットでは、所望強度が確保でき
ない上に成膜時の消費も速いため、均質で品位の高い窒
化チタン膜を作業性良く形成させることができない。そ
して、密度比80%以上の窒化チタンスパッタリングタ
ーゲットを得るためには、中間材たるチタン焼結体の密
度比も80%以上に調整する必要がある。他方、チタン
焼結体の密度比が88%を上回ると、ポアの量が少なす
ぎて内部まで均一に窒化させることができなくなり、均
質で品位の高い窒化チタン膜が得られるターゲットを実
現することができない。チタン焼結体の多孔度と窒化チ
タンスパッタリングターゲットの多孔度とは実質上一致
する。
【0017】(ロ)窒化チタンスパッタリングターゲッ
トの圧縮強度:窒化チタンスパッタリングターゲットの
圧縮強度が低いということは焼結Ti粒が窒化して生じ
た窒化チタン粒同士の結合強度が弱いことを意味してお
り、窒化チタンスパッタリングターゲットの圧縮強度が
10kgf/mm2 よりも低いとスパッタ時のパーティ
クル発生が多くなって品位の高い窒化チタン膜が得られ
ず、VLSI等の製造プロセスに適用することができな
い。ちなみに、前記特開昭63−259075号に示さ
れた方法で製造したTiNx(x=0.5近く)ターゲ
ットの圧縮強度は5〜8kgf/mm2 である。
【0018】(ハ)原料チタン粉の平均粒径:平均粒径
が5μm未満の細かいチタン粉の場合には、焼結が容易
に進みすぎて前記所定の密度比を超えてしまう。一方、
チタン粉の平均粒径が200μmを超える粗い粒子では
焼結が不十分となって前記所定の密度比を達成すること
ができずパーティクル発生が多くなる。
【0019】(ニ)チタン粉をホットプレス(HIP処
理)する際の焼結温度:チタン焼結体、ひいては窒化チ
タンスパッタリングターゲットの密度比を80〜88%
に制御するためには、ホットプレス時の加熱温度を60
0〜1000℃に調整する必要があり、この温度域を外
れると所望する密度比を達成することができない。
【0020】(ホ)チタン粉をコールドプレス(CIP
処理)して得たチタン粉成形体の焼結温度:コールドプ
レスしたチタン粉成形体を焼結してチタン焼結体とする
場合に、得られるチタン焼結体(つまりは窒化チタンス
パッタリングターゲット)の密度比を80〜88%に制
御するためには、真空焼結温度を900〜1300℃に
調整する必要があり、この温度域を外れると所望する密
度比を達成することができない。
【0021】なお、コールドプレス時の加圧は、適正密
度比を実現するためには、750〜2000kg/cm
2 の範囲とするのが良い。水素化チタン粉をコールドプ
レスした後、脱水素しながら温度を上げて真空焼結し、
チタン焼結体を得ることもできる。
【0022】チタン粉を処理して得られた密度比を80
〜88%の有孔質チタン焼結体は、窒素含有ガス雰囲気
中での加熱により窒化され、常法に従って機械加工及び
ボンディングが施されて窒化チタンスパッタリングター
ゲットとされる。チタン焼結体の窒化はN2 ガス、NH
3 ガス、N2 +Arガス等の窒素含有ガス雰囲気中での
加熱により行われるが、窒素含有ガス雰囲気中のN2
圧は大気圧〜9kg/cm2 程度とするのが適当であ
る。この際、窒化温度が高いほど窒化速度が速くなり、
窒化温度が1100℃を超え、純Tiの融点(1670
℃)に近ずくと、TiNxのx値が1に近づく。焼結温
度が1100℃を超えないとx=0.5近辺のものが生
成される。窒化温度、窒化時間及び窒化雰囲気を含め窒
化条件を制御することにより、N/Tiモル比xが0.
1〜1.0、好ましくは0.2〜0.8、特には0.4
〜0.6の範囲にある窒化チタン(TiNx )を生成す
ることができる。この窒化物を機械加工、ボンディング
してTiNx ターゲットを得る。
【0023】本発明のTiNx(x=0.5近傍)ター
ゲットは、強固なTi粒/Ti粒結合構造の有孔質焼結
体が内部まで均一に窒化されるために、最初に挙げた特
開昭63−259075号に記載された方法により生成
された同じ組成のターゲットに比較して脆さが改善され
る。これは、機械加工に対する耐性から定性的ではある
が十分に確認することができる。上記文献によるTiN
x(x=0.5近く)ターゲットの場合には、平面研削
盤での研削作業時にクラックの発生、伝播が起こり、製
品形状に仕上げるのが極めて難しい。これに対して、本
発明によるTiNx(x=0.5近く)ターゲットで
は、平面研削盤で研削作業をしても、クラックが発生す
ることなく、最終形状まで仕上げることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって更
に例示する。
【0025】(実施例1)まず、−100メッシュのチ
タン粉(平均粒径:50μm)を温度800℃、加圧力
200kg/cm2 の条件で真空ホットプレスし、密度
比85%のチタン焼結体を得た。次いで、このチタン焼
結体を、3kg/cm2 加圧状態の窒素ガス中で窒化温
度1090℃で20時間加熱することにより窒化し、T
iN0.5 ターゲット(N/Ti=0.5)を得た。
【0026】(実施例2)−200メッシュのチタン粉
(平均粒径:30μm)を800℃及び1000kg/
cm2 でHIP処理して密度比88%のチタン焼結体を
得た。次いで、このチタン焼結体を、3kg/cm2
圧状態の窒素ガス中で1090℃で20時間加熱するこ
とにより窒化し、TiN0.5 ターゲット(N/Ti=
0.5)を得た。
【0027】(実施例3)−200メッシュの水素化チ
タン粉(平均粒径:30μm)を1500kg/cm2
でコールドプレスした後、脱水素しながら1200℃ま
で温度を上げて真空焼結し、密度比84%のチタン焼結
体を得た。次いで、このチタン焼結体を、3kg/cm
2 加圧状態の窒素ガス中で1090℃で20時間加熱す
ることにより窒化し、TiN0.5 ターゲット(N/Ti
=0.5)を得た。
【0028】(実施例4)−100メッシュのチタン粉
(平均粒径:50μm)を1000kg/cm2でコー
ルドプレスした後、1200℃で真空焼結し、密度比8
2%のチタン焼結体を得た。次いで、このチタン焼結体
を、3kg/cm2 加圧状態の窒素ガス中で1090℃
で20時間加熱することにより窒化し、TiN0.5 ター
ゲット(N/Ti=0.5)を得た。
【0029】これら実施例1〜4で得られたターゲット
を用い、Ar100%雰囲気(3mTorr)中にて出
力2.5kWの条件でスパッタしたところ、シリコンウ
エハー上にパーティクルは認められなかった。
【0030】サリサイド化後N2 雰囲気で仕上げの窒化
を行いSi/TiSi/TiNの3層構造とした後に、
リーク電流を測定したが、耐圧15Vまで10-10 Aレ
ベルであり良好な絶縁性が得られた。
【0031】(比較例1)TiN粉末とTiH2 粉末と
を混合してホットプレスによりTiN0.5 ターゲットを
作製した。このターゲットを用いてAr100%雰囲気
(3mTorr)中で、出力2.5kwにおいてスパッ
タしたところ目視で判るようなパーティクルがウエハー
上に認められた。
【0032】(比較例2)純Tiターゲットを用い、S
i上にTiを成膜し、サリサイド反応、熱窒化工程を経
てTiN/TiSi/Si構造を得た。この膜のリーク
特性を調べたところ、耐圧が5Vであり、実用に供しえ
なかった。
【0033】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明は、成膜後
のパーティクル発生量が少なく、ターゲットが所要の強
度と靱性(機械加工性)を備え、TiN/TiSi/S
iの3層構造において良好な絶縁特性を与えることがで
きるN/Tiモル比xが0.1〜1.0の範囲にある窒
化チタン(TiNx )スパッタリングターゲットを提供
する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80〜88%の密度比と10kgf/m
    2 以上の圧縮強度とを有しそしてN/Tiモル比xが
    0.1〜1.0の範囲にある窒化チタン(TiNx )ス
    パッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 N/Tiモル比xが0.4〜0.6の範
    囲にある請求項1の窒化チタン(TiNx )スパッタリ
    ングターゲット。
  3. 【請求項3】 チタン粉を焼結して密度比80〜88%
    の有孔質チタン焼結体を生成し、次いで該有孔質チタン
    焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加熱して窒化し、その
    場合N/Tiモル比xが0.1〜1.0の範囲となるよ
    う窒化条件を制御することを特徴とする、80〜88%
    の密度比と10kgf/mm2 以上の圧縮強度とを有し
    そしてN/Tiモル比xが0.1〜1.0の範囲にある
    窒化チタン(TiNx )スパッタリングターゲットの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 平均粒径5〜200μmのチタン粉を6
    00〜1000℃でホットプレス或いはHIP処理して
    密度比80〜88%の有孔質チタン焼結体を生成し、次
    いで該有孔質チタン焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加
    熱して窒化し、その場合N/Tiモル比xが0.1〜
    1.0の範囲となるよう窒化条件を制御することを特徴
    とする、80〜88%の密度比と10kgf/mm2
    上の圧縮強度とを有しそしてN/Tiモル比xが0.1
    〜1.0の範囲にある窒化チタン(TiNx )スパッタ
    リングターゲットの製造方法。
  5. 【請求項5】 平均粒径5〜200μmのチタン粉をコ
    ールドプレス或いはCIP処理後、900〜1300℃
    で焼結して密度比80〜88%の有孔質焼結体を生成
    し、次いで該有孔質焼結体を窒素含有ガス雰囲気中で加
    熱して窒化し、その場合N/Tiモル比xが0.1〜
    1.0の範囲となるよう窒化条件を制御することを特徴
    とする、80〜88%の密度比と10kgf/mm2
    上の圧縮強度とを有しそしてN/Tiモル比xが0.1
    〜1.0の範囲にある窒化チタン(TiNx )スパッタ
    リングターゲットの製造方法。
  6. 【請求項6】 N/Tiモル比xが0.4〜0.6の範
    囲にあり、そして窒化温度を1100℃以下に制御する
    ことを特徴とする請求項2〜5のうちの一項の窒化チタ
    ン(TiNx )スパッタリングターゲットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020503235A (ja) * 2016-10-18 2020-01-30 ピー・イー・ティー・ポリマー・エクストルージョン・テクノロジー・インコーポレイテッド 半透明パネル用のスペーサーを製造するための方法及びシステム

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