JPH06228210A - 共重合体ラテックスの製造法および紙被覆用組成物 - Google Patents

共重合体ラテックスの製造法および紙被覆用組成物

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JPH06228210A
JPH06228210A JP27654291A JP27654291A JPH06228210A JP H06228210 A JPH06228210 A JP H06228210A JP 27654291 A JP27654291 A JP 27654291A JP 27654291 A JP27654291 A JP 27654291A JP H06228210 A JPH06228210 A JP H06228210A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脂肪族共役ジエン系単量体10〜80重量
%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体 0.5〜10重量
%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜89.5重
量%を、不飽和結合を1つ有する鎖状の不飽和炭化水素
の存在下で乳化重合することを特徴とする共重合体ラテ
ックスの製造法、および該共重合体ラテックスと顔料と
からなることを特徴とする紙被覆用組成物。 【効果】 微細凝固物の発生を抑制し、重合安定性の良
好な共重合体ラテックスを効率よく得ることができる。
また、得られた共重合体ラテックスと顔料とからなる紙
被覆用組成物は、接着力、耐ブリスター性、臭気に優れ
ている。さらに、得られた共重合体ラテックスは、紙用
のみならずカーペット、ロック繊維等の各種用途におけ
る接着剤としても好適に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、共重合体ラテックスの
新規な製造方法ならびに該製造方法によって得られた共
重合体ラテックスを用いてなる紙被覆用組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ブタジエンを主要成分とする、いわゆる
ブタジエン系共重合体ラテックスが紙加工分野または、
カーペットのバックサイジング等におけるバインダーと
して広く用いられていることはよく知られているところ
である。
【0003】それぞれの用途においてバインダーに要求
される性能は多岐にわたっており、それに応じてブタジ
エン系共重合体ラテックスの組成や構造を変えているの
が一般的である。
【0004】これらの共重合体ラテックスは、一般に乳
化重合によって製造されるが、その際、共重合体ラテッ
クスを構成する単量体混合物の組成、各種添加剤の種類
や量により若干の差は見られるものの、共重合体ラテッ
クス中に微細凝固物が発生するという問題があった。
【0005】また、近年、紙塗工時および印刷時の高速
化が省力化、合理化の点から推しすすめられており、高
速塗工に耐え得るコーティングカラー、高速印刷に耐え
得る塗工紙が求められている。
【0006】すなわち、コーティグカラーでは塗工時の
性能として機械的剪断に対する安定性が要求され、塗工
紙では優れた接着強度、耐水性および耐ブリスター性等
が要求されている。
【0007】これらの性能に対してコーティングカラー
の一成分である共重合体ラテックスが大きな影響を与え
ていることが知られている。コーティングカラーの機械
的安定性を損なう要因として共重合体ラテックス中の微
細凝固物が知られており、かかる凝固物が多いと、ブレ
ード塗工時のストリークトラブルやアプリケーター汚
れ、キャレンダー処理時の汚れ、印刷時のブランケット
パイリング等の問題が生じる。
【0008】さらに、これらの共重合体ラテックスは、
タフテッドカーペットやニードルパンチカーペット等の
カーペット裏打ち用接着剤や自動車用クッション材料、
土木用マット、工業用フィルター等の用途に利用される
ロック繊維基材用接着材としても使用されるが、その際
においても共重合体ラテックス中の微細凝固物が接着強
度や耐水性に悪影響を及ぼしている。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】このように、共重合
体ラテックス中の微細凝固物は、反応器の汚れを伴なう
と共に各最終用途において様々な弊害をもたらすため、
通常、濾過工程などにより取り除かれている。
【0010】しかし、この濾過工程も複雑であり、また
取り除かれる微細凝固物の量にも限界があるため、この
微細凝固物を完全に取り除くことは困難であり、また生
産性の低下を余儀なくされていた。
【0011】さらに、これらの共重合体ラテックスは、
しばしば特に連鎖移動剤として用いられるアルキルメル
カプタンに起因する臭気が問題とされる場合がある。こ
の臭気は、特に最終製品の商品価値を低下させるため、
臭気の発生が少ない共重合体ラテックスが求められてい
る。
【0012】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記の
問題点につき鋭意検討の結果、特定の化合物の存在下に
て乳化重合してなる共重合体ラテックスが、これら全て
の問題点を解決できることならびに該共重合体ラテック
スを用いてなる紙被覆用組成物が優れた性能を有してい
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、脂肪族共役ジエン系単
量体10〜80重量%、エチレン系不飽和カルボン酸単
量体 0.5〜10重量%およびこれらと共重合可能な他の
単量体10〜89.5重量%を、不飽和結合を1つ有する鎖
状の不飽和炭化水素の存在下で乳化重合することを特徴
とする共重合体ラテックスの製造方法ならびに該製造方
法により得られた共重合体ラテックスと顔料とからなる
紙被覆用組成物を提供するものである。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明における脂肪族共役ジエン系単量体
としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−
ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタ
ジエン類、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などが挙
げられ、1種または2種以上用いることができる。特に
1,3−ブタジエンが好ましい。
【0016】エチレン系不飽和カルボン酸単量体として
は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン
酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボ
ン酸(無水物)を挙げることができる。
【0017】上記脂肪族共役ジエン系単量体およびエチ
レン系不飽和カルボン酸単量体と共重合可能な他の単量
体としては、アルケニル芳香族単量体、不飽和カルボン
酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含
有する不飽和単量体、シアン化ビニル単量体、不飽和カ
ルボン酸アミド単量体等が挙げられる。
【0018】アルケニル芳香族単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、
ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にスチレン
が好ましい。
【0019】不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチル
フマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエー
ト、ジエチルマルエート、ジメチルイタコネート、モノ
メチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等が挙げられ、1種または2種以
上用いることができる。特にメチルメタクリレートが好
ましい。
【0020】ヒドロシキアルキル基を含有する不飽和単
量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β
−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、
ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタ
クリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、
ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロ
キシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
マレエート、2−ヒドロキシエチルメチルフマレートな
どが挙げられ、1種または2種以上用いることができ
る。特にβ−ヒドロキシエチルアクリレートが好まし
い。
【0021】シアン化ビニル単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニ
トリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられ、
1種または2種以上用いることができる。特にアクリロ
ニトリルが好ましい。
【0022】不飽和カルボン酸アミド単量体としては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド等が挙げられ、1種または
2種以上用いることができる。特にアクリルアミドが好
ましい。
【0023】上記の単量体組成は、脂肪族共役ジエン系
単量体10〜80重量%、エチレン系不飽和カルボン酸
単量体 0.5〜10重量%およびこれらと共重合可能な他
の単量体10〜89.5重量%である。
【0024】脂肪族共役ジエン系単量体が10重量%未
満では接着性が、また80重量%を超えると耐水性に劣
る傾向にあり好ましくない。エチレン系不飽和カルボン
酸単量体が 0.5重量%未満では機械的安定性に劣り、ま
た10重量%を超えるとラテックスの粘度が高くなる傾
向にあり好ましくない。共重合可能な他の単量体が10
重量%未満では耐水性が、また89.5重量%を超えると接
着性に劣る傾向にあり好ましくない。
【0025】本発明で使用される連鎖移動剤としては、
n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタ
ン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメル
カプタンなどのアルキルメルカプタン、ジメチルキサン
トゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジ
サルファイドなどのキサントゲン化合物、α−メチルス
チレンダイマー、テルピノーレンや、テトラメチルチウ
ラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム
系化合物、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物、
アリルアルコール等のアリル化合物、ジクロルメタン、
ジブロモメタン、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン
化炭化水素化合物、α−ベンジルオキシスチレン、α−
ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシ
アクリルアミド等のビニルエーテル、トリフェニルエタ
ン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロ
レイン、チオグリコール酸、2−エチルヘキシルチオグ
リコレート等が挙げられ、1種又は2種以上用いること
ができる。
【0026】これら連鎖移動剤の使用量については何ら
制限はなく、共重合体ラテックスに求められる性能に応
じて適宜調整することができるが、好ましくは単量体混
合物100重量部に対して0.05〜10重量部である。
【0027】本発明で使用する不飽和結合を1つ有する
鎖状の不飽和炭化水素は、重合終了後、未反応物を回収
する必要があるため、その沸点が140℃以下のものが
好ましい。具体的には、1−ブテン、2−ブテン、1−
ペンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、
2,3−ジメチル−2−ブテン、4−メチル−2−ペン
テン、2−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、2−
ヘキセン、1−ヘプテン、3−メチル−2−ペンテン、
2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4,4−
トリメチル−2−ペンテン、2,3,4−トリメチル−
2−ペンテン、3,4,4−トリメチル−2−ペンテ
ン、1−オクテン等が挙げられ、1種又は2種以上用い
ることができる。
【0028】本発明における上記化合物の使用量は、単
量体混合物100重量部に対し 0.1〜30重量部であ
る。 0.1重量部未満では本発明効果の発現が不十分であ
り、また30重量部を超えるとこれら化合物の回収にか
かるエネルギーが多大になるため好ましくない。好まし
くは 0.5〜15重量部である。
【0029】本発明における各種成分の添加方法につい
ては特に制限するものではなく、一括添加方法、分割添
加方法、連続添加方法の何れでも採用することができ
る。更に、乳化重合において、常用の乳化剤、重合開始
剤、電解質、重合促進剤、キレート剤等を使用すること
ができる。
【0030】また、本発明においては、一段重合、二段
重合又は多段階重合等何れでも採用することができる
が、特に以下の方法にて乳化重合することが好ましい。
【0031】すなわち、1段目として、全単量体に対し
て3〜40重量%、好ましくは5〜30重量%の単量体
を重合し、1段目の重合転化率が50%以上、好ましく
は70%以上となった時点で残りの単量体を重合し、実
質的に重合を完結させる。また、上記の製造方法におい
て、特にエチレン系不飽和カルボン酸単量体は全量1段
目に使用することが好ましい。
【0032】乳化剤としては高級アルコールの硫酸エス
テル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホ
ン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、非イオン性界面活性剤の
硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤あるいはポリ
エチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフ
ェニルエーテル型、アルキルエーテル型等のノニオン性
界面活性剤が1種又は2種以上で用いられる。
【0033】開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、過硫酸ナトリウム等の水溶性開始剤、あ
るいはレドックス系開始剤あるいは、過酸化ベンゾイル
等の油溶性開始剤が使用できる。
【0034】上記の製造方法を採用することにより、微
細凝固物の発生を抑制し、重合安定性の良好な共重合体
ラテックスを得ることができるものであるが、該製造工
程において使用した不飽和結合を1つ有する鎖状の不飽
和炭化水素は、最終用途においてはその作業環境衛生上
好ましくないため、本発明においては、該製造方法によ
り共重合体ラテックスを重合した後、該化合物を実質的
(共重合体ラテックス(固形分)100重量部に対し
0.5重量部以下)に除去するものである。
【0035】該化合物の除去方法としては公知の方法、
例えば、水蒸気蒸留、減圧蒸留、不活性ガスの吹き込み
等により除去することができる。
【0036】上述の製造方法で得られた共重合体ラテッ
クスと顔料とからなる本発明の紙被覆用組成物は、接着
力、耐ブリスター性ならびに臭気において優れている。
さらに、該共重合体は、紙被覆用組成物のみならず、カ
ーペット裏打ち用接着剤組成物、ロック繊維基材用接着
剤組成物さらにはタイヤコード用接着剤組成物、木材用
接着剤組成物、皮革用接着剤組成物等として用いること
ができる。
【0037】本発明の紙被覆用組成物は、かかる共重合
体ラテックスに、顔料、さらに必要に応じてその他の結
合剤とともに水性分散液として調整される。
【0038】この際、固形分換算で顔料100重量部に
対し、好ましくは本発明の共重合体ラテックスが2〜1
00重量部、さらに好ましくは5〜30重量部、その他
の結合剤が0〜30重量部使用できる。
【0039】ここで、顔料としては、カオリンクレー、
タルク、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、
水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイトなどの
無機顔料、あるいはポリスチレンラテックスのような有
機顔料が挙げられ、これらは単独または混合して使用さ
れる。
【0040】また、その他の結合剤としては、澱粉、酸
化澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋白、カゼ
インなどの天然バインダー、あるいはポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系ラテック
スなどの合成ラテックスが使用される。
【0041】また、紙被覆用組成物を調整するには、さ
らにその他の助剤、例えば分散剤(ピロリン酸ナトリウ
ム、ポリアクリル酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナト
リウムなど)、消泡剤(ポリグリコール、脂肪酸エステ
ル、リン酸エステル、シリコーンオイルなど)、レベリ
ング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿素など)、防
腐剤、耐水化剤(ホルマリン、ヘキサミン、メラミン樹
脂、尿素樹脂、グリオキサルなど)、離型剤(ステアリ
ン酸カルシウム、パラフィンエマルジョンなど)、蛍光
染料、カラー保水性向上剤(カルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸ナトリウムなど)が必要に応じて添加さ
れる。
【0042】さらに、紙被覆用組成物を塗工用紙へ塗布
する方法は、公知の技術、例えばエアナイフコーター、
ブレードコーター、ロールコーター、バーコーターなど
の塗布機によって行なわれる。また、塗布後、表面を乾
燥し、カレンダーリングなどにより仕上げる。
【0043】〔実施例〕以下、実施例を挙げ本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない
限り、これらの実施例に限定されるものではない。なお
実施例中、割合を示す部および%は重量基準によるもの
である。また実施例における諸物性の測定は次の方法に
拠った。
【0044】反応器の汚れ 重合後反応器内器壁上の付着物肉眼観察により ○:非常に少ない △:少ない ×:多い この3段階で評価を行う。
【0045】微細凝固物 顕微鏡により数μm〜50μmの微細凝固物量を観察し ○:非常に少ない △:少ない ×:多い この3段階で評価を行う。
【0046】ゲル含有量 室温乾燥にてラテックスフィルムを作製する。その後ラ
テックスフィルム約 1.0gを正確に秤量後400ccのト
ルエンに入れ48時間放置溶解し300メッシュの金網
で濾過後、乾燥し、金網上のトルエン不溶分(ゲル)を
測定し、ゲル含有量を算出する。
【0047】共重合体ラテックスの作製 10リットルのオートクレーブに、水100重量部、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.3部、炭酸水素
ナトリウム 0.2部、過硫酸カリウム 1.0部および表1ま
たは表2に示す1段目の単量体混合物、連鎖移動剤、不
飽和結合を1つ有する鎖状の不飽和炭化水素を仕込み6
5℃で1段目の重合を行った。1段目の乳化重合の転化
率が70%に達した時点で2段目の単量体混合物、連鎖
移動剤、不飽和炭化水素を7時間で連続添加し、2段目
の重合を行なった。その後、重合を完結させるため、さ
らに3時間反応を継続し重合転化率98%で重合を終了
した。得られた共重合体ラテックスを水酸化ナトリウム
を用いてpH8に調整した後、水蒸気蒸留で未反応単量体
を除去し、共重合体ラテックス1〜14を得た。
【0048】なお、表中“/”をはさんで左側が1段
目、右側が2段目の量を示す。
【0049】紙被覆用組成物の調整 共重合体ラテックス1〜14を用いて、それぞれ下記の
処方に基づき固形分濃度60%となるよう純水を用いて
調整し、紙被覆用組成物を得た。
【0050】(処方) カオリンクレー 80部 炭酸カルシウム 20部 変性デンプン 8部 共重合体ラテックス 12部(固形分)
【0051】また、市販の上質紙(64g/m2 ) に上記
組成物の塗被量が片面10g/m2 となるようにコーティ
ングバーを用いて塗工・乾燥した後、ロール温度50
℃、線圧70〜80kg/cm の条件でスーパーカレンダー
処理を行ない塗工紙を得た。得られた塗工紙については
RI Wet Pick 、RI Dry Pick 、耐ブリスター性を測
定した。
【0052】機械的安定性 上記紙被覆用組成物をパタスタビリテスターを用いて金
属ロールとゴムロール間で練り、機械的剪断をかけ、ゴ
ムロール上に凝固物が発生するまでの時間(分)を測定
する。 ○:30分以上 △:20分以上30分未満 ×:20分未満
【0053】RI Wet Pick RI印刷機で湿し水を用いて印刷した時のピッキングの
程度を肉眼で判定し、1級(一番良好なもの)から5級
(一番悪いもの)の五段階法で評価した。6回の平均値
を示す。
【0054】RI Dry Pick 湿し水を用いない以外、上記RI Wet Pickと
同様の方法で評価した。
【0055】耐ブリスター性 両面印刷塗工紙を調湿(約6%)し、加熱したオイルバ
ス中に投げ込みブリスターが発生する時の最低温度を示
す。
【0056】臭 気 紙被覆用組成物の塗被量が片面20g/m2 となるように
した以外は、前記の塗工方法と同様にして塗工紙を得
た。得られた塗工紙から、10cm×10cmの試験片を作
成し、該試験片3枚を密栓ができるガラスビンの中に入
れ、50℃で1時間放置後、栓をとって臭気の度合を判
定した。 ○:臭う △:やや臭う ×:殆ど臭わない
【0057】結果を表3に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族共役ジエン系単量体10〜80重
    量%、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5 〜10重
    量%およびこれらと共重合可能な他の単量体10〜89.5
    重量%を、不飽和結合を1つ有する鎖状の不飽和炭化水
    素の存在下で乳化重合することを特徴とする共重合体ラ
    テックスの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の製造方法により得られた共重
    合体ラテックスと顔料とからなることを特徴とする紙被
    覆用組成物。
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