JPH06228093A - 5,6−ジアセトキシインドールの製造方法 - Google Patents
5,6−ジアセトキシインドールの製造方法Info
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- JPH06228093A JPH06228093A JP5286811A JP28681193A JPH06228093A JP H06228093 A JPH06228093 A JP H06228093A JP 5286811 A JP5286811 A JP 5286811A JP 28681193 A JP28681193 A JP 28681193A JP H06228093 A JPH06228093 A JP H06228093A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D209/00—Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
- C07D209/02—Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
- C07D209/04—Indoles; Hydrogenated indoles
- C07D209/08—Indoles; Hydrogenated indoles with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms, directly attached to carbon atoms of the hetero ring
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 5,6−ジアセトキシインドールの製造方法
を提供する。 【構成】 式Iの化合物を還元性環化反応に付し,つい
で,得られた反応生成物をアセチル化することよりな
る,式IIで表されるモノ−又はジ−アセトキシインド
ールを製造する方法。 〔式中,R1,R2はベンジルオキシ基又は水素で,そ
のうち少くとも1はベンジルオキシ基であり;R3,R
4はC1〜6アルキル基であるか,NR3R4がピロー
ル,ピロリジン,ピペリジン,モルフォリンを表わし;
R5,R6はアセトキシ基又は水素で,そのうち少くと
も1つはアセトキシ基である〕 【効果】 良好な収率で,ワンポット合成で,抽出・再
結晶,或いは中間反応物の分離等を行うことなく目的物
が調製される。
を提供する。 【構成】 式Iの化合物を還元性環化反応に付し,つい
で,得られた反応生成物をアセチル化することよりな
る,式IIで表されるモノ−又はジ−アセトキシインド
ールを製造する方法。 〔式中,R1,R2はベンジルオキシ基又は水素で,そ
のうち少くとも1はベンジルオキシ基であり;R3,R
4はC1〜6アルキル基であるか,NR3R4がピロー
ル,ピロリジン,ピペリジン,モルフォリンを表わし;
R5,R6はアセトキシ基又は水素で,そのうち少くと
も1つはアセトキシ基である〕 【効果】 良好な収率で,ワンポット合成で,抽出・再
結晶,或いは中間反応物の分離等を行うことなく目的物
が調製される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランス−4,5−ジ
ベンジルオキシ−β−ピロリジノ−2−ニトロスチレン
から5,6−ジアセトキシインドール(DAI)を製造する
ための安価な製造方法に関する。本発明方法は3 つの変
換工程、即ち還元性環化反応、脱ベンジル化及びアセチ
ル化が、中間体の分離或いは精製工程なしに1 つの容器
で行われる。従って、本発明方法を、ここでは「ワンポ
ット」方法と称する。
ベンジルオキシ−β−ピロリジノ−2−ニトロスチレン
から5,6−ジアセトキシインドール(DAI)を製造する
ための安価な製造方法に関する。本発明方法は3 つの変
換工程、即ち還元性環化反応、脱ベンジル化及びアセチ
ル化が、中間体の分離或いは精製工程なしに1 つの容器
で行われる。従って、本発明方法を、ここでは「ワンポ
ット」方法と称する。
【従来の技術】DAI は毛髪染料として知られているが、
従来公知の合成方法は複雑な多段階工程、通常5〜8工
程を含むため毛髪染料は高価である。更に、高品質のDA
I を分離するには費用のかかる精製が必要である。この
様に、従来公知の毛髪染料の合成方法は高価であるが故
に、工業的観点から、適当なものとは言えなかった。
従来公知の合成方法は複雑な多段階工程、通常5〜8工
程を含むため毛髪染料は高価である。更に、高品質のDA
I を分離するには費用のかかる精製が必要である。この
様に、従来公知の毛髪染料の合成方法は高価であるが故
に、工業的観点から、適当なものとは言えなかった。
【0002】ベアー等(R.J.S.Beer et al)(J.Chem.So
c.223、1948) は、酢酸中で、Feを用いて4,5−ジア
セトキシ−2,β−ジニトロスチレンの還元性環化反応
によるDAI の製造方法を開示している。Fe 10g、酢酸40
ml、及び無水アルコール50mlが、4,5−ジアセトキシ
−2,β−ジニトロスチレンの還元に必要であった。更
に、DAI を反応混合物から分離するためにエーテルでの
数回の抽出( 少なくとも5回)と、再結晶化が必要であ
った。マーフィー(B.P.Murphy)(J.Org.Chem. 、50、58
73、1983) は、酢酸中で、5%Pt/Cを用いて、4,5−ジ
アセトキシ−2,β−ジニトロスチレンの還元性環化反
応に次いでアセチル化を行うことにより、DAI が得られ
ることを開示している。この方法は5つの操作が必要で
あった。更に、DAI を精製するために、高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)の使用が必要であった。
c.223、1948) は、酢酸中で、Feを用いて4,5−ジア
セトキシ−2,β−ジニトロスチレンの還元性環化反応
によるDAI の製造方法を開示している。Fe 10g、酢酸40
ml、及び無水アルコール50mlが、4,5−ジアセトキシ
−2,β−ジニトロスチレンの還元に必要であった。更
に、DAI を反応混合物から分離するためにエーテルでの
数回の抽出( 少なくとも5回)と、再結晶化が必要であ
った。マーフィー(B.P.Murphy)(J.Org.Chem. 、50、58
73、1983) は、酢酸中で、5%Pt/Cを用いて、4,5−ジ
アセトキシ−2,β−ジニトロスチレンの還元性環化反
応に次いでアセチル化を行うことにより、DAI が得られ
ることを開示している。この方法は5つの操作が必要で
あった。更に、DAI を精製するために、高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)の使用が必要であった。
【0003】米国特許第3,732,245 号(1973 年5月8日
登録) で、バッチョ等(Batcho et al)は、オルト−ニト
ロトルエンからのインドールの製造方法及びその中間体
について開示している。この方法は、オルト−ニトロト
ルエンとホルムアミドアセタールを縮合し、次いで反応
生成物を還元剤で処理してインドールを得るものであ
る。該米国特許第3,732,245 号の第4欄では、オルト−
ニトロトルエンのメチル基とホルムアミドアセタールの
ホルミル基との縮合で、N,N-ジ置換アミノビニル基をニ
トロ基に対しオルトの位置に持つニトロベンゼン誘導体
を造る事が示されている。ニトロ基はアミノ基に還元さ
れ、同時にアミノ基はN,N −ジ置換アミノ基に置替り、
インドール核を持つ化合物ヘ環化する。バッチョ等の開
示する合成方法は多段階工程である。最終生成物の5,
6−ジベンジルオキシインドールは、再結晶化に続いて
シリカゲルクロマトグラフィーで精製された。この特許
は、この方法でのDAI の合成を示唆も開示もしていない
が、DAI が、ジベンジル化とそれに続くアセチル化の2
段階工程で、5,6−ジベンジルオキシインドールから
得られることは予測できる。
登録) で、バッチョ等(Batcho et al)は、オルト−ニト
ロトルエンからのインドールの製造方法及びその中間体
について開示している。この方法は、オルト−ニトロト
ルエンとホルムアミドアセタールを縮合し、次いで反応
生成物を還元剤で処理してインドールを得るものであ
る。該米国特許第3,732,245 号の第4欄では、オルト−
ニトロトルエンのメチル基とホルムアミドアセタールの
ホルミル基との縮合で、N,N-ジ置換アミノビニル基をニ
トロ基に対しオルトの位置に持つニトロベンゼン誘導体
を造る事が示されている。ニトロ基はアミノ基に還元さ
れ、同時にアミノ基はN,N −ジ置換アミノ基に置替り、
インドール核を持つ化合物ヘ環化する。バッチョ等の開
示する合成方法は多段階工程である。最終生成物の5,
6−ジベンジルオキシインドールは、再結晶化に続いて
シリカゲルクロマトグラフィーで精製された。この特許
は、この方法でのDAI の合成を示唆も開示もしていない
が、DAI が、ジベンジル化とそれに続くアセチル化の2
段階工程で、5,6−ジベンジルオキシインドールから
得られることは予測できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】DAI を製造するための
単純且つ低コストの方法が必要なことが明らかである。
本発明はその様な方法を提供するものである。
単純且つ低コストの方法が必要なことが明らかである。
本発明はその様な方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】DAI の合成で重要な工程
は最後の還元性環化反応とDAI の分離である。前述の方
法から明らかな様に、分離は時間を消費し、難しく且つ
費用が掛る。本発明方法は、ワンポット方法で反応混合
物から直接DAI を分離することを可能とする。抽出、再
結晶化又は中間生成物のHPLCによる分離を必要としな
い。更に、トランス−4,5−ジアセトキシ−2,β−
ジニトロスチレンの標準の還元性環化反応( 酢酸エチル
−酢酸−エチルアルコール系中で、10% Pd/C使用)
は種々の副成物を与えるが、標準の還元性環化反応を含
む本発明のワンポット方法は、驚くべきことに、良好な
收率で、高品質のDAI を与える。トランス−4,5−ジ
アセトキシ−2,β−ジニトロスチレンの5,6−ジベ
ンジルオキシインドールへの還元性環化反応は、次の一
般反応式で順次進むことが知られている。
は最後の還元性環化反応とDAI の分離である。前述の方
法から明らかな様に、分離は時間を消費し、難しく且つ
費用が掛る。本発明方法は、ワンポット方法で反応混合
物から直接DAI を分離することを可能とする。抽出、再
結晶化又は中間生成物のHPLCによる分離を必要としな
い。更に、トランス−4,5−ジアセトキシ−2,β−
ジニトロスチレンの標準の還元性環化反応( 酢酸エチル
−酢酸−エチルアルコール系中で、10% Pd/C使用)
は種々の副成物を与えるが、標準の還元性環化反応を含
む本発明のワンポット方法は、驚くべきことに、良好な
收率で、高品質のDAI を与える。トランス−4,5−ジ
アセトキシ−2,β−ジニトロスチレンの5,6−ジベ
ンジルオキシインドールへの還元性環化反応は、次の一
般反応式で順次進むことが知られている。
【0005】
【化3】 幾つかの中間体が還元性環化反応中に含まれるが、收率
は反応条件で変化する。種々の副成物の形成が予期され
るが、これはこの種方法の一般的な特徴である。更に、
その様な副成物は、空気に触れて酸化され、タール状物
質になる。従って、それらが更に反応する前に電子供与
置換体を含むインドールを迅速に精製する事が必要であ
る。ニトロ基からアミノ基ヘの還元は、次の様に、3段
階で進行するので、さらに複雑なものとなる。 Ar-NO2 → Ar-N=O → ArNHOH → ArNH2 ヒドロキシアミン誘導体(Ar-NHOH) は、分子間環化反応
を受け、N-ヒドロキシ誘導体を造る。他に予期される複
雑なことは、還元性環化反応で使われる反応条件(Pd-C
、水素) でのベンジル基の開裂である。それゆえ、還
元性環化反応は、環化中そして環化後に起こるベンジル
化をもたらす事が予期される。このように、アセチル化
後には、反応生成物の複雑な混合物を造る反応が予期さ
れ、これがDAI の分離を非常に困難とする。事実、本願
の実施例3で示す様に、トランス−4,5−ジアセトキ
シ−2,β−ジニトロスチレンの水素化後に5,6−ジ
ベンジルオキシインドールの分離を試みたが、非常に困
難であることが分かった。溶媒の除去中に、5,6−ジ
ヒドロキシインドールは急速に酸化された。この予期せ
ぬ結果は上述の幾つかの副成物によるものであった。
は反応条件で変化する。種々の副成物の形成が予期され
るが、これはこの種方法の一般的な特徴である。更に、
その様な副成物は、空気に触れて酸化され、タール状物
質になる。従って、それらが更に反応する前に電子供与
置換体を含むインドールを迅速に精製する事が必要であ
る。ニトロ基からアミノ基ヘの還元は、次の様に、3段
階で進行するので、さらに複雑なものとなる。 Ar-NO2 → Ar-N=O → ArNHOH → ArNH2 ヒドロキシアミン誘導体(Ar-NHOH) は、分子間環化反応
を受け、N-ヒドロキシ誘導体を造る。他に予期される複
雑なことは、還元性環化反応で使われる反応条件(Pd-C
、水素) でのベンジル基の開裂である。それゆえ、還
元性環化反応は、環化中そして環化後に起こるベンジル
化をもたらす事が予期される。このように、アセチル化
後には、反応生成物の複雑な混合物を造る反応が予期さ
れ、これがDAI の分離を非常に困難とする。事実、本願
の実施例3で示す様に、トランス−4,5−ジアセトキ
シ−2,β−ジニトロスチレンの水素化後に5,6−ジ
ベンジルオキシインドールの分離を試みたが、非常に困
難であることが分かった。溶媒の除去中に、5,6−ジ
ヒドロキシインドールは急速に酸化された。この予期せ
ぬ結果は上述の幾つかの副成物によるものであった。
【0006】反対に、類似の条件下で、5,6−ジベン
ジルオキシインドールは、相当する5,6−ジヒドロキ
シインドールに、優れた収率で脱保護された。本発明の
ワンポット方法が、非常に良好な収率(65%) で、水から
DAI を直接分離可能とすることは実に驚くべき事であり
且つ予期せぬことであった。本発明方法は、次の様に例
示される。
ジルオキシインドールは、相当する5,6−ジヒドロキ
シインドールに、優れた収率で脱保護された。本発明の
ワンポット方法が、非常に良好な収率(65%) で、水から
DAI を直接分離可能とすることは実に驚くべき事であり
且つ予期せぬことであった。本発明方法は、次の様に例
示される。
【0007】
【化4】 上の一般式Iにおいて、R1 とR2 の1つはベンジルオ
キシ基で、いま1つは水素であるか、R1 とR2 が両方
共ベンジルオキシ基で、R3 とR4 は各々C1〜C6 の
低級アルキル基であるか、或いはNR3R4 はピロール、ピ
ロリジン、ピペリジン又はモルフォリンである。上の一
般式IIにおいて、R5 とR6 は各々アセトキシ基又は水
素で、R5 とR 6 の少なくとも1つはアセトキシ基であ
る。
キシ基で、いま1つは水素であるか、R1 とR2 が両方
共ベンジルオキシ基で、R3 とR4 は各々C1〜C6 の
低級アルキル基であるか、或いはNR3R4 はピロール、ピ
ロリジン、ピペリジン又はモルフォリンである。上の一
般式IIにおいて、R5 とR6 は各々アセトキシ基又は水
素で、R5 とR 6 の少なくとも1つはアセトキシ基であ
る。
【0008】式Iの化合物は、アセチル化に次ぐ接触水
素化又は接触移行水素化で還元され、相当する式IIのイ
ンドールを製造する。接触水素化は、本発明方法がベン
ジル基の開裂を可能とする限りにおいて、通常の方法で
行う事が出来る。好ましくは、本発明方法は室温から10
0 ℃の温度範囲で、大気圧から4.218kg/cm2(60psi)の水
素圧下で行う。パラジウム或いは白金のような適当な水
素化触媒が使用出来る。好ましい触媒は炭素に担持さ
れ、好ましくは3 〜10% のパラジウムを含むパラジウム
触媒である。ジョンストン及びウイルビイ(R.A.W. John
stone and A.H. Wilby)(Chem.Rev.1985 、85、129-170)
に依り検討された接触移行水素化では、水素供与体はヒ
ドラジン、蟻酸、ホルメート、ホスフィン酸、ホスフィ
ネート、インドリン、シクロヘキサン、シクロヘキサジ
エンである。好ましい触媒は3 〜10% のパラジウムを含
む炭素に担持されたパラジウム触媒である。還元が完結
後に、反応生成物は、トリエチルアミン、ピリジン、4-
ジメチルアミノピリジン又はそれらの混合物の様な有機
塩基の存在下に、無水酢酸又は塩化アセチルでアセチル
化される。アセチル化で、モノ−アセトキシ((R5=OA
c 、R6=H)又はジアセトキシ(R5=R6=OAc)化合物を
生成する。アセチル化が完結すると、触媒は除去され、
ろ過物は濃縮される。生成物は、冷水又は氷を加える事
により分離できる。容易な分離は、本発明のワンポット
方法のいま1つの利点である。
素化又は接触移行水素化で還元され、相当する式IIのイ
ンドールを製造する。接触水素化は、本発明方法がベン
ジル基の開裂を可能とする限りにおいて、通常の方法で
行う事が出来る。好ましくは、本発明方法は室温から10
0 ℃の温度範囲で、大気圧から4.218kg/cm2(60psi)の水
素圧下で行う。パラジウム或いは白金のような適当な水
素化触媒が使用出来る。好ましい触媒は炭素に担持さ
れ、好ましくは3 〜10% のパラジウムを含むパラジウム
触媒である。ジョンストン及びウイルビイ(R.A.W. John
stone and A.H. Wilby)(Chem.Rev.1985 、85、129-170)
に依り検討された接触移行水素化では、水素供与体はヒ
ドラジン、蟻酸、ホルメート、ホスフィン酸、ホスフィ
ネート、インドリン、シクロヘキサン、シクロヘキサジ
エンである。好ましい触媒は3 〜10% のパラジウムを含
む炭素に担持されたパラジウム触媒である。還元が完結
後に、反応生成物は、トリエチルアミン、ピリジン、4-
ジメチルアミノピリジン又はそれらの混合物の様な有機
塩基の存在下に、無水酢酸又は塩化アセチルでアセチル
化される。アセチル化で、モノ−アセトキシ((R5=OA
c 、R6=H)又はジアセトキシ(R5=R6=OAc)化合物を
生成する。アセチル化が完結すると、触媒は除去され、
ろ過物は濃縮される。生成物は、冷水又は氷を加える事
により分離できる。容易な分離は、本発明のワンポット
方法のいま1つの利点である。
【0009】以下に本発明を実施例を以て例示するが、
本発明はこれによって限定されるものではない。
本発明はこれによって限定されるものではない。
【実施例1】5,6−アセトキシインドールの合成 。 トランス−4,5−ジアセトキシ−2,β−ジニトロス
チレン(米国特許第3,732,245 号の方法を一部変えた方
法で、3,4−ジヒドロキシトルエンから調製した)の
17.2gと10%Pd/C触媒の648mg の酢酸エチル30 ml の懸
濁液を室温で、水素雰囲気中、3.515kg/cm2 (50ps
i)で、5時間振盪した。この反応混合物に、前以て水
素で飽和した、無水酢酸(24ml) 、トリエチルアミン(2
0ml)及びジメチルアミノピリジン(800mg) を含む酢酸エ
チル(100ml) 溶液を添加した。得られた混合物を室温で
30分間攪拌した。触媒をセライト層から除去し、ろ過物
を蒸発して油性残渣を得、これに砕いた氷を添加した。
得られた白色沈澱物をろ過して集め、6.08g(65% 収率)
のDAI を得た。融点130-131 ℃。水素核磁気共鳴(300MH
z 、DMSO-d6)δ 2.24(s 、6H) 、6.42(s、1H)、7.22
(s、1H)、7.32(s、1H)、7.39(m、1H)、11.22(s 、1
H)。
チレン(米国特許第3,732,245 号の方法を一部変えた方
法で、3,4−ジヒドロキシトルエンから調製した)の
17.2gと10%Pd/C触媒の648mg の酢酸エチル30 ml の懸
濁液を室温で、水素雰囲気中、3.515kg/cm2 (50ps
i)で、5時間振盪した。この反応混合物に、前以て水
素で飽和した、無水酢酸(24ml) 、トリエチルアミン(2
0ml)及びジメチルアミノピリジン(800mg) を含む酢酸エ
チル(100ml) 溶液を添加した。得られた混合物を室温で
30分間攪拌した。触媒をセライト層から除去し、ろ過物
を蒸発して油性残渣を得、これに砕いた氷を添加した。
得られた白色沈澱物をろ過して集め、6.08g(65% 収率)
のDAI を得た。融点130-131 ℃。水素核磁気共鳴(300MH
z 、DMSO-d6)δ 2.24(s 、6H) 、6.42(s、1H)、7.22
(s、1H)、7.32(s、1H)、7.39(m、1H)、11.22(s 、1
H)。
【0010】
【実施例2】4−アセトキシインドールの合成 。 トランス−6−ベンジルオキシ−2−ニトロ−β−ピロ
リジノ−スチレン(Organic Synthesis 、Coll. Vol.
7、34、1990、に報告されている方法で2−メチル−3
−ニトロフェノールから調製した)の3.24g と10%Pd/C
触媒の3.4gの酢酸エチル200 mlの懸濁液を、水素雰囲気
中、3.515kg/cm2 (50psi)で、5時間振盪した。こ
の反応混合物に、無水酢酸(1.4ml)、トリエチルアミン
(2.1ml) 及びジメチルアミノピリジン(324mg) を添加し
た。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。触媒をセ
ライト層から除去し、ろ過物を減圧下に蒸発して油性残
渣を得、これに砕いた氷を添加した。得られた白色沈澱
物をろ過して集め、1.2g(69%收率) の4−アセトキシイ
ンドールを得た。融点 97- 98 ℃。水素核磁気共鳴(300
MHz 、DMSO-d6)δ 2.32(s 、3H) 、6.31(s、1H)、6.71
(d、1H 、J=8Hz)、7.05(t、1H 、J=8Hz)、7.28(d、1
H 、J=8Hz)、7.32(s、1H)、11.27(s 、1H)。
リジノ−スチレン(Organic Synthesis 、Coll. Vol.
7、34、1990、に報告されている方法で2−メチル−3
−ニトロフェノールから調製した)の3.24g と10%Pd/C
触媒の3.4gの酢酸エチル200 mlの懸濁液を、水素雰囲気
中、3.515kg/cm2 (50psi)で、5時間振盪した。こ
の反応混合物に、無水酢酸(1.4ml)、トリエチルアミン
(2.1ml) 及びジメチルアミノピリジン(324mg) を添加し
た。得られた混合物を室温で1時間攪拌した。触媒をセ
ライト層から除去し、ろ過物を減圧下に蒸発して油性残
渣を得、これに砕いた氷を添加した。得られた白色沈澱
物をろ過して集め、1.2g(69%收率) の4−アセトキシイ
ンドールを得た。融点 97- 98 ℃。水素核磁気共鳴(300
MHz 、DMSO-d6)δ 2.32(s 、3H) 、6.31(s、1H)、6.71
(d、1H 、J=8Hz)、7.05(t、1H 、J=8Hz)、7.28(d、1
H 、J=8Hz)、7.32(s、1H)、11.27(s 、1H)。
【0011】
【実施例3】トランス−4,5−ジベンジルオキシ−β−ピロリジノ
−2−ニトロスチレ ンから5,6−ジヒドロキシインド
ールの合成。 トランス−4,5−ジベンジルオキシ−β−ピロリジノ
−2−ニトロスチレン(2.2g、5mmol) と10%Pd/Cの20
0mg を、エタノール20ml中で水素化した(1atm 、室
温) 。反応の進行を薄層クロマトグラフィー(TLC)(シリ
カゲルCHCL3/CH 3OH=9/1)で追跡した。4時間後に、TLC
板をエールリッヒ試薬で噴霧して検出された唯一の生成
物は5,6−ジヒドロキシインドールであった。触媒を
窒素雰囲気下( グローブバッグ) で除去し、溶媒を真空
蒸発した。しかしながら、5,6−ジヒドロキシインド
ールはこの条件で急速に重合した。
−2−ニトロスチレ ンから5,6−ジヒドロキシインド
ールの合成。 トランス−4,5−ジベンジルオキシ−β−ピロリジノ
−2−ニトロスチレン(2.2g、5mmol) と10%Pd/Cの20
0mg を、エタノール20ml中で水素化した(1atm 、室
温) 。反応の進行を薄層クロマトグラフィー(TLC)(シリ
カゲルCHCL3/CH 3OH=9/1)で追跡した。4時間後に、TLC
板をエールリッヒ試薬で噴霧して検出された唯一の生成
物は5,6−ジヒドロキシインドールであった。触媒を
窒素雰囲気下( グローブバッグ) で除去し、溶媒を真空
蒸発した。しかしながら、5,6−ジヒドロキシインド
ールはこの条件で急速に重合した。
【0012】
【実施例4】5−アセトキシインドールの合成。 出発物質をトランス−5−ベンジルオキシ−β−ピロリ
ジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、実施例1のワ
ンポット方法を実施した。5−アセトキシインドールが
良好な収率で調製された。
ジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、実施例1のワ
ンポット方法を実施した。5−アセトキシインドールが
良好な収率で調製された。
【実施例5】6−アセトキシインドールの合成。 出発物質をトランス−4−ベンジルオキシ−β−ピロリ
ジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、実施例1のワ
ンポット方法を実施した。6−アセトキシインドールが
良好な収率で調製された。
ジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、実施例1のワ
ンポット方法を実施した。6−アセトキシインドールが
良好な収率で調製された。
【実施例6】5−アセトキシ−6−メチルインドールの合成。 出発物質をトランス−5−ベンジルオキシ−4−メチル
−β−ピロリジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、
実施例1のワンポット方法を実施した。5−アセトキシ
−6−メチルインドールが良好な収率で調製された。
−β−ピロリジノ−2−ニトロスチレンとした以外は、
実施例1のワンポット方法を実施した。5−アセトキシ
−6−メチルインドールが良好な収率で調製された。
Claims (5)
- 【請求項1】 式II、 【化1】 (式中、R5 とR6 は各々アセトキシ基又は水素で、R
5 とR6 の少くとも1つはアセトキシ基である)で表さ
れるモノ−又はジ−アセトキシインドールを製造する方
法で、(i)式I、 【化2】 (式中、R1 とR2 は各々ベンジルオキシ基又は水素
で、R1 とR2 の少くとも1つはベンジルオキシ基で、
R3 とR4 は各々C1 〜C6 の低級アルキル基であるか
又はNR3 R4 はピロール、ピロリジン、ピペリジン又
はモルフォリンである)の化合物を、還元性環化反応で
反応生成物とする工程、(ii) 該反応生成物をアセチル
化して、式IIのインドールを製造する工程を含み、工程
(i)と(ii) は、該反応生成物の抽出、再結晶化或い
は分離なしに、ワンポットで行われる事を特徴とする方
法。 - 【請求項2】 還元性環化反応が、水素とPd/Cまた
はPt/Cを用いる接触水素化により行われる請求項1
記載の方法。 - 【請求項3】 アセチル化工程(ii) が、該反応生成物
を無水酢酸又は塩化アセチル、及びトリエチルアミン、
ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン及びそれらの混
合物から成る群から選ばれる有機塩基と更に反応させる
事により行われる事を特徴とする請求項2記載の方法。 - 【請求項4】 反応混合物から式IIのインドールを分離
する工程(iii) を更に含む事を特徴とする請求項3記載
の方法。 - 【請求項5】 反応混合物をろ過して触媒を除去し、ろ
過反応混合物を濃縮し、次いでろ過反応混合物に冷水又
は氷を添加し、分離した式IIのインドールを回収する工
程(iii)を更に含む事を特徴とする請求項3記載の方
法。
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