JP2001270863A - 6−置換インドール誘導体の製造方法 - Google Patents

6−置換インドール誘導体の製造方法

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JP2001270863A
JP2001270863A JP2000082633A JP2000082633A JP2001270863A JP 2001270863 A JP2001270863 A JP 2001270863A JP 2000082633 A JP2000082633 A JP 2000082633A JP 2000082633 A JP2000082633 A JP 2000082633A JP 2001270863 A JP2001270863 A JP 2001270863A
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hydrogen
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JP2000082633A
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Masahiro Shioya
冶 昌 弘 塩
Sunao Nagai
井 直 永
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、医農薬中間の原料および電子材料化
合物の中間体として有用である6−置換インドール誘導
体を効率よく合成、精製する方法を提供する。 【構成】インドリン誘導体(式1)を重合禁止剤存在
下、インドリン誘導体のN原子のプロトン化を促進し得
る条件で、ニトロ化能力のある試剤と反応させて位置選
択的に6−ニトロインドリン誘導体(式2)を得た後に
脱水素、還元を行うことを特徴とする6−置換インドー
ル誘導体(式3)の製法。 (式中、 Rは水素、またはアミノ基の保護基を表
し、R、Rはそれぞれ独立に水素又はアルキル基を
表す。 ) (式中、 R、R、Rは前記と同義である。) (式中、 R、R、Rは前記と同義であり、R
はアミノ基あるいはニトロ基を表す。 )

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアミノインドール、
ニトロインドール類の製造方法に関する。該化合物は医
薬、農薬および電子材料化合物の中間体として有用な化
合物である。
【0002】
【従来の技術】アミノインドール類に関しては従来は対
応するアニリン誘導体とヒドラジン化合物を反応させて
ニトロフェニルヒドラジン誘導体の合成、Fische
r転移反応によりニトロインドール類を合成した後に還
元によりアミノインドール類を合成していた。例えば6
−アミノインドールを合成するにあたり、それぞれm−
ニトロフェニルヒドラジンを合成し、次にFische
r転移反応を行い対応するニトロインドールを得た後に
還元反応により合成していた(M.Parmerte
r,A.Gilbert Cook,William
B.Dixon,J.Ame.Chem.Soc.,V
ol.80,p4621〜4622(1958))。し
かし、この方法では工程数が多く、また、各反応での収
率が低いという問題点があった。一方、インドールの直
接ニトロ化、還元によるアミノインドールの合成につい
ては報告されていない。これは直接のニトロ化反応の条
件ではオリゴマー化等を起こしニトロ化反応が進行しな
いからである。このため、インドールを出発原料とする
方法としてはインドールを水添、アミノ基の保護により
N−アセチルインドリンに転換した後にニトロ化を行い
次に脱水素、還元、脱保護によりアミノインドールを合
成している(J.P.Edwards,S.J.Wes
t,C.L.F.Pooley,K.B.Marsch
ke,L.J.Farner,T.K.Jones,
Bioorg.Med.Chem.Lett.,Vo
l.8,p745〜750(1998))。しかし、こ
の方法でも、ニトロ化反応での位置選択性が低く、位置
異性体との分離が問題であり、また脱水素、還元、脱保
護の反応での収率が低いという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ニトロイン
ドール、ならびにアミノインドールを製造するにあたり
前記した問題点があることに鑑み、反応収率およびニト
ロ化反応における位置選択性の高い製造方法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、従来とは異なる条件
で反応を行うことにより各段階での反応収率ならびにニ
トロ化反応における位置選択性の向上が見られると考え
た。
【0005】芳香族化合物の求電子置換反応の配向性に
ついては芳香族に置換したN原子の電子密度によって配
向性が異なるという分子軌道計算結果を行った報告があ
る((H.Goda,H.Ihara,C.Hiray
ama,M.Sato,Tetrahedron Le
tters,Vol.35,p1565〜1568(1
994))。この報告のようにAM1法による分子軌道
計算を行ったところ以下の結果が得られた。
【0006】
【表1】
【0007】則ち、インドリンのアミノ基がプロトン化
された場合は6位へ、プロトン化されない場合は5位へ
のニトロ化が起こり易いという結果が得られた。また、
アミノ基をアセチル基、メタンスルホニル基等で保護し
た場合も同様な計算結果が得られた。この計算結果から
インドリンのアミノ基がプロトン化され易いと考えられ
る酸強度の強い条件でニトロ化を行えば、ニトロ化反応
が高位置選択的に進行し、高収率で6−ニトロインドリ
ン誘導体が得られると考えた。そこで、インドリンのニ
トロ化反応をプロトン化が起こり易いと思われる96%
硫酸溶媒中、60%硝酸をニトロ化剤として行った。し
かし、この場合、強酸性条件下であるためにインドリン
の重合が優先的に起こり、目的とするニトロインドリン
はほとんど得られなかった。重合反応を抑制するため
に、重合禁止剤としてヒドロキノンをごく少量添加して
硝酸−酢酸条件下でニトロ化反応を試みたところ、高位
置選択的かつ高収率で6−ニトロインドリンが得られ
た。
【0008】次に、公知の方法である、アルカリ水溶液
中、ラネーニッケル触媒を用いる脱水素、還元、脱保護
を行い、6−アミノインドールを得た。この反応におい
てはラネーニッケルを用いるが、ラネーニッケル中のア
ルミニウム含量が10wt%よりも多い場合、6−アミ
ノインドールの収率は大きく低下した。これは反応がア
ルカリ溶液中であるため、ラネー触媒の展開が起こりア
ルミナ等が副生してこれらが反応を阻害して収率の低下
をもたらしたと考えられる。実際に、ラネーニッケルを
展開してAl含量を10wt%以下にした場合、収率が
従来60〜70%のものが90%以上まで向上すること
がわかった。一方、公知の方法である、酸性条件下での
脱保護、ならびにパラジウム−炭素触媒を用いる脱水素
反応を経て6−ニトロインドール誘導体が効率よく得ら
れた。以上のようにアミノインドール類およびニトロイ
ンドール類を効率よく製造することを見出し、本発明を
完成させた。
【0009】即ち本発明は以下の発明を包含する。
【0010】(1)一般式(1)(化10):
【0011】
【化10】 (式中、Rは水素、またはアミノ基の保護基を表し、
及びRはそれぞれ独立に水素又はアルキル基を表
す。)で示されるインドリン誘導体を重合禁止剤存在下
でニトロ化能力のある試剤と反応させて得られる一般式
(2)(化11):
【0012】
【化11】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
示される6−ニトロインドリン誘導体を中間体として経
由することを特徴とする一般式(3)で示される6−置
換インドール誘導体の製造方法。
【0013】
【化12】 (式中、 R、R、Rは前記と同義であり、R
はアミノ基あるいはニトロ基を表す。)
【0014】(2)一般式(1)(化13):
【0015】
【化13】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
示されるインドリン誘導体を重合禁止剤存在下でインド
リン誘導体中のN原子のプロトン化を促進し得る条件下
でニトロ化能力のある試剤と反応させることを特徴とす
る一般式(2)(化14):
【0016】
【化14】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
示される6−ニトロインドリン誘導体の製造方法。
【0017】(3)重合禁止剤としてニトロベンゼン誘
導体、フェノール誘導体、又は2,2,6,6,−テト
ラメチル−1−ピペリジニルオキシ,ラジカル(TEMP
O)誘導体から選ばれる化合物を用いることを特徴とす
る(2)記載の6−ニトロインドリン誘導体の製造方
法。
【0018】(4)N原子のプロトン化を促進しうる条
件として濃度30〜90%の硝酸と濃度50%〜98%
の硫酸の組み合せを用いることを特徴とする(2)記載
の6−ニトロインドリン誘導体の製造方法。
【0019】(5)一般式(1)で示されるインドリン
誘導体がインドリンである(2)記載の6−ニトロイン
ドリンの製造方法。
【0020】(6)一般式(2)(化15):
【0021】
【化15】 (式中、Rは、水素又はアミノ基の保護基であり、R
又はRは水素又はアルキル基である。)で示される
ニトロインドリン誘導体を遷移金属触媒存在下、塩基性
水溶液中で反応させることを特徴とする6−アミノイン
ドール(3)(化16):
【0022】
【化16】 (式中、 Rは水素であり、R及びRは水素また
はアルキル基であり、R4は、アミノ基である。)の製
造方法。
【0023】(7)遷移金属触媒がラネーニッケルある
いはラネー銅である(6)記載の6−アミノインドール
誘導体の製造方法。
【0024】(8)ラネー触媒においてアルミニウム含
量が10wt%以下である(7)記載の6−アミノイン
ドール誘導体の製造方法。
【0025】(9)ニトロインドリン誘導体が6−ニト
ロインドリンである(6)記載の6−アミノインドール
の製造方法。
【0026】(10)一般式(2)(化17):
【0027】
【化17】 (式中、Rは水素又はアミノ基の保護基であり、R
又はRは水素またはアルキル基である。)で示される
6−ニトロインドリン誘導体を遷移金属触媒存在下で反
応させることを特徴とする6−ニトロインドール誘導体
(3)(化18):
【0028】
【化18】 (式中、 R、R、Rは前記と同義であり、R
4は、ニトロ基である。)の製造方法。
【0029】(11)遷移金属触媒がパラジウム−炭素
触媒あるいは白金−炭素触媒である(10)記載の6−
ニトロインドール誘導体の製造方法。
【0030】(12)一般式(2)で示される6−ニト
ロインドリン誘導体が6−ニトロインドリンである(1
0)記載の6−ニトロインドールの製造方法。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明を以下に具体的に説明す
る。一般式(1)〜(3)においてRで表されるアミ
ノ基の保護基としては特に制限はないが、ニトロ化条件
では安定に存在し、後工程でアルカリ等で容易に脱保護
されるものが好ましい。例えば、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基等のアシル基、メタンスルホニル
基、エタンスルホニル基等のアルキルスルホニル基、ベ
ンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等のア
リールスルホニル基、ベンジル基等のアラルキル基が挙
げられる。
【0032】一般式(1)〜(3)で示される化合物に
おいてR、Rで表されるアルキル基としては炭素数
1〜5のもので例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、t−ブ
チル基、ペンチル基等が挙げられる。一般式(1)で示
されるインドリン誘導体は通常の方法により容易に合成
可能である。(化19)。
【0033】
【化19】
【0034】前記のニトロインドリン誘導体(2)の製
造方法で使用するニトロ化能力のある試剤としては、濃
度30〜90%の硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸カリウ
ム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸コバル
ト、硝酸銅、硝酸銀などが挙げられる。これらのニトロ
化能力のある試剤は単独で用いてもよいし、組み合わせ
てもよい。ニトロ化能力のある試剤の使用量は一般式
(1)で示される基質に対し0.1〜10モル倍、好ま
しくは0.5〜5モル倍、更に好ましくは0.8〜3モ
ル倍である。
【0035】ニトロ化反応において用いる溶媒は硫酸、
塩酸、リン酸などの鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸な
どの有機酸などが挙げられる。これらの溶媒を単独また
は混合して用いることができ、水で希釈したものを用い
ても構わない。なお、高位置選択性が発現するには濃度
30〜90%の硝酸と濃度50%〜98%の硫酸の組み
合わせが好ましく用いられる。用いる重合禁止剤は重合
を阻害するものであれば限定はしないが、ニトロベンゼ
ン、p−ジニトロベンゼン、1,3,5,−トリニトロ
ベンゼン、フェノール、2,4−ジニトロフェノール、
2,4−ジニトロ−6−sec−ブチルフェノール、p
−ニトロフェノール、2,6−ジニトロ−p−クレゾー
ル、4,6−ジニトロ−o−クレゾール、ヒドロキノ
ン、1,2,3,−トリヒドロキシベンゼン、4−メチ
ルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、4
−tert―ブチルカテコール、クロラニル、ジフェニ
ルピクリルヒドラジン、2,2,6,6,−テトラメチ
ル−1−ピペリジニルオキシ,ラジカル (TEMPO)、4−
ヒドロキシ−2,2,2,6,6,−テトラメチル−1
−ピペリジニルオキシ,ラジカル(ヒドロキシTEMP
O)、4−アミノ−2,2,2,6,6,−テトラメチ
ル−1−ピペリジニルオキシ,ラジカル(アミノTEM
PO)、4−オキソ−2,2,2,6,6,−テトラメ
チル−1−ピペリジニルオキシ,ラジカル(オキソTE
MPO)が用いられ、これらの添加量は用いるインドリ
ン誘導体に対して重量%で0.0001〜10%、好ま
しくは0.001〜1%、さらに好ましくは0.01〜
0.1%である。また、これらは単独でもよいし、2種
以上組み合わせても構わない。
【0036】該反応における反応温度は−50〜100
℃、好ましくは−30〜70℃、さらに好ましくは−1
0〜30℃、反応時間は0.01〜10時間、好ましく
は0.05〜5時間、さらに好ましくは0.1〜3時間
である。反応後は、塩基により反応液を中和した後、有
機溶媒により抽出し、得られた粗ニトロインドリン溶液
をそのまま次工程に用いても良いし、有機溶媒を留去す
ることにより粗ニトロインドリン類を得ることもでき
る。粗ニトロインドリン類のまま次工程に使用しても良
いし、この時点で再結晶により精製しても良い。抽出に
用いる溶媒としては有機物を抽出可能なものであればど
のようなものでも構わないが、例えば塩化メチレン、ク
ロロホルムに代表されるハロゲン化炭化水素、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフランに代表されるエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンに
代表される芳香族化合物、酢酸エチルで代表されるエス
テル類などの不活性な有機溶媒を単独または混合で用い
てもよい。
【0037】再結晶に用いられる溶媒としては、不活性
な溶媒であればいずれでもよいが、例えば塩化メチレ
ン、クロロホルムに代表されるハロゲン化炭化水素、エ
タノール、イソプロピルアルコールに代表されるアルコ
ール類、ベンゼン、トルエンに代表される芳香族化合
物、酢酸エチルに代表されるエステル類などの不活性な
有機溶媒が挙げられ、これらの溶媒を単独または混合し
て用いることができる。晶析した後に得られた結晶をろ
別、乾燥することで高純度のニトロ化合物が得られる。
【0038】次に得られたニトロ化合物をラネーニッケ
ル等の遷移金属化合物存在下で脱水素、還元、場合によ
り脱保護することで対応するアミノインドール類を得る
ことができる。この時用いる遷移金属類としてはラネー
ニッケル、ラネー銅、パラジウム炭素触媒、ニッケル炭
素触媒、白金炭素触媒などが挙げられる。なお、用いる
ラネー触媒のアルミニウム含量は0.1〜50wt%、好
ましくは0〜10wt%が望ましい。また、用いるラネー
触媒の量はニトロ化合物に対して重量比で0.1〜10
倍、好ましくは2〜5倍が望ましい。溶媒は用いなくて
も構わないが、塩基性水溶液を用いることにより反応は
円滑に進行する。用いる塩基としては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸三ナト
リウム、リン酸三カリウム、リン酸水素二ナトリウム、
リン酸水素カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水
素二カリウム等の無機塩基を挙げることができ、塩基性
水溶液の濃度は0.1〜30%の範囲にあるものが好ま
しく用いられる。
【0039】本反応は通常窒素あるいはアルゴン等の不
活性ガス雰囲気下で行い、反応温度は0〜200℃、好
ましくは50〜150℃で行う。反応時間は反応条件に
より異なるが通常、0.01〜10時間、好ましくは
0.1〜3時間行う。反応後、触媒をろ別して得られた
ろ液を冷却することでアミノインドール類が析出する。
結晶をろ過して乾燥させることで粗生成物を得ることが
できる。次に溶媒を用いて晶析させることで高純度のア
ミノインドール類を得ることができる。用いる溶媒とし
ては特に限定しないが水、あるいはメタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類が挙
げられ、これらを混合して用いても構わない。
【0040】一方、先に得られたニトロインドリン誘導
体を公知の方法であるパラジウム−炭素触媒、白金−炭
素触媒等の遷移金属触媒を用いて脱水素を行うことで効
率よくニトロインドール誘導体が得られる。
【0041】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実
施例に何ら限定されるものではない。
【0042】(実施例1) (ニトロ化)50ml三ツ口フラスコに96%硫酸10
ml、2,2,6,6,−テトラメチル−1−ピペリジ
ニルオキシ,ラジカル(TEMPO)を1.2mg入れ
氷冷下にした後に、インドリン1.19g(10mmo
l)を少量ずつ添加した。反応液を5℃以下にした後
に、60%硝酸1.1ml(11mmol)を5分間か
けて滴下した。反応液を氷冷下で15分撹拌し、反応液
を50mlの氷水に注ぎ、20%水酸化ナトリウム水溶
液で中和して、酢酸エチルを加え、油水分離した。得ら
れた油層を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
定量したところ、転化率100%、反応収率90%であ
った。次に油層から酢酸エチルを留去し乾燥させて粗生
成物6−ニトロインドリンを1.96g得た(LC純度
98%)。 (アミノインドール化)50ml三ツ口フラスコに6−
ニトロインドリン0.83g(5mmol)、ラネーニ
ッケル(日揮化学製N152Di:Ni含量94.1w
t%、Al含量5.9wt%)2.06g、10%水酸
化ナトリウム水溶液15mlを入れ窒素雰囲気にした
後、反応液を45分間還流させた。反応後、液温を80
℃以上に保持したままラネーニッケルをろ別した。ろ液
をHPLCで分析したところ、反応収率92%で6−ア
ミノインドールが得られた。次にろ液を氷冷し、得られ
た結晶をろ別し、水5mlに100℃で溶解させて溶液
を氷冷下まで冷却した。得られた結晶をろ過、乾燥させ
て6−アミノインドールを505mg得た(LC純度9
9%、単離収率76%、インドリンからの通算収率68
%)。
【0043】(比較例1) 実施例1(ニトロ化)において重合禁止剤を添加しなか
った場合、6−ニトロインドリンの反応収率は10%で
あった。
【0044】(実施例2〜5) 実施例1(ニトロ化)において重合禁止剤をTEMPO
から以下の化合物に変えて行った結果を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】(実施例6) 実施例1(アミノインドール化)において用いるNi、
Al含量の異なるラネーニッケル(Ni含量 64.1
wt%、Al含量 35.8wt%)を用いて反応を行
ったところ、反応収率60%で6−アミノインドールが
得られた。
【0047】(実施例7〜8) 実施例1(アミノインドール化)においてラネーニッケ
ルの添加量を変えて反応を行った結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】(実施例9)50ml三ツ口フラスコに実
施例1(ニトロ化)の方法により得られた粗6−ニトロ
インドリン0.83g(5mmol)、トルエン15m
lを入れ窒素雰囲気にした後、5%パラジウム−炭素触
媒125mgを加え反応液を12時間還流させた。反応
後、パラジウム−炭素触媒をろ過し、ろ液をHPLCで
分析したところ反応収率89%で6−ニトロインドール
が得られた。ろ液を留去して得られた結晶をイソプロピ
ルアルコール5mlから再結晶させて6−ニトロインド
ールを0.62g得た(LC純度99%、単離収率77
%)。
【0050】
【発明の効果】本発明の方法により6−置換インドール
誘導体を効率よく、合成精製することができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(化1): 【化1】 (式中、Rは水素、またはアミノ基の保護基を表し、
    及びRはそれぞれ独立に水素又はアルキル基を表
    す。)で示されるインドリン誘導体を重合禁止剤存在下
    でニトロ化能力のある試剤と反応させて得られる一般式
    (2)(化2): 【化2】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
    示される6−ニトロインドリン誘導体を中間体として経
    由することを特徴とする一般式(3)で示される6−置
    換インドール誘導体の製造方法。 【化3】 (式中、 R、R、Rは前記と同義であり、R
    はアミノ基あるいはニトロ基を表す。)
  2. 【請求項2】一般式(1)(化4): 【化4】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
    示されるインドリン誘導体を重合禁止剤存在下でインド
    リン誘導体中のN原子のプロトン化を促進し得る条件下
    でニトロ化能力のある試剤と反応させることを特徴とす
    る一般式(2)(化5): 【化5】 (式中、 R、R、Rは前記と同義である。)で
    示される6−ニトロインドリン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】重合禁止剤としてニトロベンゼン誘導体、
    フェノール誘導体、又は2,2,6,6,−テトラメチ
    ル−1−ピペリジニルオキシ,ラジカル(TEMPO)誘導
    体から選ばれる化合物を用いることを特徴とする請求項
    2記載の6−ニトロインドリン誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】N原子のプロトン化を促進しうる条件とし
    て濃度30〜90%の硝酸と濃度50%〜98%の硫酸
    の組み合せを用いることを特徴とする請求項2記載の6
    −ニトロインドリン誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(1)で示されるインドリン誘導体
    がインドリンである請求項2記載の6−ニトロインドリ
    ンの製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(2)(化6): 【化6】 (式中、Rは、水素又はアミノ基の保護基であり、R
    及びRはそれぞれ独立に水素又はアルキル基であ
    る。)で示されるニトロインドリン誘導体を遷移金属触
    媒存在下、塩基性水溶液中で反応させることを特徴とす
    る6−アミノインドール誘導体(3)(化7): 【化7】 (式中、 Rは水素であり、R及びRは水素また
    はアルキル基であり、R4は、アミノ基である。)の製
    造方法。
  7. 【請求項7】遷移金属触媒がラネーニッケルあるいはラ
    ネー銅である請求項6記載の6−アミノインドール誘導
    体の製造方法。
  8. 【請求項8】ラネー触媒においてアルミニウム含量が1
    0wt%以下である請求項7記載の6−アミノインドー
    ル誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】ニトロインドリン誘導体が6−ニトロイン
    ドリンである請求項6記載の6−アミノインドールの製
    造方法。
  10. 【請求項10】一般式(2)(化8): 【化8】 (式中、Rは水素又はアミノ基の保護基であり、R
    及びRはそれぞれ独立に水素またはアルキル基であ
    る。)で示される6−ニトロインドリン誘導体を遷移金
    属触媒存在下で反応させることを特徴とする6−ニトロ
    インドール誘導体(3)(化9): 【化9】 (式中、 R〜Rは前記と同義であり、R4は、ニト
    ロ基である。)の製造方法。
  11. 【請求項11】遷移金属触媒がパラジウム−炭素触媒あ
    るいは白金−炭素触媒である請求項10記載の6−ニト
    ロインドール誘導体の製造方法。
  12. 【請求項12】一般式(2)で示される6−ニトロイン
    ドリン誘導体が6−ニトロインドリンである請求項10
    記載の6−ニトロインドールの製造方法。
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