JPH06228070A - 新規カルボキシベタイン、その製造方法及びその用途 - Google Patents

新規カルボキシベタイン、その製造方法及びその用途

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JPH06228070A
JPH06228070A JP1533993A JP1533993A JPH06228070A JP H06228070 A JPH06228070 A JP H06228070A JP 1533993 A JP1533993 A JP 1533993A JP 1533993 A JP1533993 A JP 1533993A JP H06228070 A JPH06228070 A JP H06228070A
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acid
hydroxyl group
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Tomohito Kitsuki
智人 木附
Mitsuru Uno
満 宇野
Katsumi Kita
克己 喜多
Yoshiaki Fujikura
芳明 藤倉
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式(1)で表わされるカルボキシベタイ
ン及びその製造方法、並びにそれを含有する化粧料。 【化1】 〔式中、R1 は水酸基で置換されていてもよい炭素数1
〜6のアルキル基、 【化2】 (ここで、R3 及びR4 は同一又は異なって、水素原子
又は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアル
キル基を示す)を、R2 は水素原子又は水酸基で置換さ
れていてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す〕 【効果】 この化合物は簡便かつ安価に製造することが
でき、優れた保湿性を有するため、シャンプー、ボディ
ーシャンプー、台所用洗浄剤等の洗浄剤組成物、リンス
等の毛髪化粧料や各種皮膚化粧料等の配合成分として有
用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保湿性に優れる新規カ
ルボキシベタイン及びその製造方法、並びにそれを含有
する化粧料、洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
毛髪や皮膚にしっとりとした感触を付与するために、シ
ャンプー、リンス等の毛髪化粧料や皮膚化粧料には保湿
剤が配合されている。通常、保湿剤としては、プロピレ
ングリコール、グリセリン、尿素、ソルビトール、アル
コールのアルキレンオキサイド付加物などが使用されて
きている。
【0003】しかし、これらの化合物はいずれも保湿
性、吸湿性、吸湿速度、感触等の点で必ずしも満足のい
くものではない。また、ヒアルロン酸などの天然多糖成
分は、保湿性及び感触において優れているものの、入手
が容易でなく高価であるため、その使用範囲が比較的高
級な化粧料に限られていた。
【0004】そこで、保湿性に優れるとともに入手が容
易で安価な、シャンプー、ボディーシャンプー、台所用
洗剤等の洗浄剤組成物、リンス等の毛髪化粧料や皮膚化
粧料などに配合し得る化合物の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる実状において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、下記一般式(1)で
表わされるカルボキシベタインが保湿性に優れ、各種の
洗浄剤基剤、化粧料基剤等として有用であり、しかも簡
便かつ安価に製造できることを見出し本発明を完成し
た。
【0006】すなわち本発明は下記一般式(1)
【0007】
【化6】
【0008】〔式中、R1 は水酸基で置換されていても
よい炭素数1〜6のアルキル基、
【0009】
【化7】
【0010】(ここで、R3 及びR4 は同一又は異なっ
て、水素原子又は水酸基で置換されていてもよい炭素数
1〜6のアルキル基を示す)を示し、R2 は水素原子又
は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキ
ル基を示す〕で表わされるカルボキシベタイン及びその
製造方法、並びにそれを含有する化粧料及び洗浄剤組成
物を提供するものである。
【0011】本発明のカルボキシベタインを表わす、一
般式(1)中のR1 において、炭素数1〜6のアルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基及びヘ
キシル基等が挙げられ、水酸基で置換されている炭素数
1〜6のアルキル基としては、前記のアルキル基に水酸
基が置換したもの、具体的には、ヒドロキシメチル基、
1−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、
2−ヒドロキシエチル基、1,2−ヒドロキシプロピル
基、1−ヒドロキシブチル基、1−ヒドロキシペンチル
基、1−ヒドロキシヘキシル基等が挙げられる。これら
の水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルキ
ル基のうち、特にメチル基、エチル基、ヒドロキシメチ
ル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル
基が好ましい。
【0012】またR1 が−N(R3)(R4)で表わされ
る基である場合、R3 及びR4 は同一又は異なって水素
原子又は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6の
アルキル基を示すが、この水酸基で置換されていてもよ
い炭素数1〜6のアルキル基の例としては、前記R1
おけるものと同様の基が挙げられる。R3 及びR4 の中
で特に好ましい基は水素原子、メチル基、1−ヒドロキ
シエチル基である。
【0013】更に、R2 のうち、水酸基で置換されてい
てもよい炭素数1〜6のアルキル基の例としても、前記
1 におけるものと同様の基が挙げられる。R2 の中で
特に好ましい基は、水素原子、メチル基である。
【0014】本発明のカルボキシベタイン(1)は、例
えば次の反応式に従って、一般式(2)で表わされるア
ミン化合物と一般式(3)で表わされるハロ酢酸又はそ
の塩とを反応させることにより製造することができる。
【0015】
【化8】
【0016】〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を
有し、Xはハロゲン原子を示し、Yは水素原子又は陽イ
オンを示す〕
【0017】本発明の製造方法において、原料となるア
ミン化合物(2)は、下記反応式(A)に従って、一般
式(4)で表わされるカルボン酸化合物と一般式(5)
で表わされるアミン化合物とを不活性溶媒中で反応させ
るか、あるいは下記反応式(B)に従って、一般式
(6)で表わされる尿素又は尿素誘導体と式(7)で表
わされるN,N−ジメチルエタノールアミンとを不活性
溶媒中で反応させることにより得ることができる。
【0018】
【化9】
【0019】〔式中、R2 、R3 及びR4 は前記と同じ
意味を有し、R5 は水酸基で置換されていてもよい炭素
数1〜6のアルキル基又は
【0020】
【化10】
【0021】を示す〕 上記反応式(A)において、カルボン酸化合物(4)と
しては、例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタ
ン酸、ヘキサン酸、グリコール酸、乳酸、グリセリン
酸、ピロリドンカルボン酸等が挙げられ、アミン化合物
(5)としては、例えばN,N−ジメチルエチレンジア
ミン、N,N−ジメチル−N′−メチルエチレンジアミ
ン等が挙げられる。
【0022】反応式(A)で示される反応を実施するに
は、カルボン酸化合物(4)に対し、アミン化合物
(5)を0.5〜3倍モル、特に、1.0〜1.5倍モ
ル用い、不活性溶媒中で40〜200℃、特に80〜1
50℃の温度にて反応を行うのが好ましい。
【0023】ここで用いる不活性溶媒としてはトルエ
ン、キシレン等の水との相溶性の低い溶媒が挙げられ
る。また、反応効率を向上させる観点から、生成する水
をトラップしながら反応を行うのが好ましい。
【0024】また、上記反応式(B)において、尿素誘
導体(6)としては、例えばメチル尿素、エチル尿素、
2−ヒドロキシエチル尿素等が挙げられる。
【0025】反応式(B)で示される反応を実施するに
は、N,N−ジメチルエタノールアミン(7)に対し、
尿素又は尿素誘導体(6)を0.5〜5倍モル、特に
1.0〜2.0倍モル用い、酸を含む不活性溶媒中で4
0〜150℃の温度にて反応を行うのが好ましい。
【0026】ここで用いる酸としては、塩酸、酢酸、硫
酸及びこれらから選ばれる二種以上の混合酸等が挙げら
れ、不活性溶媒としては、水、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール、ジメチルスルホキシド、
ジメチルホルムアミド等の極性溶媒やこれらから選ばれ
る二種以上の混合溶媒が挙げられるが、特に水及び水と
低級アルコールとの混合溶媒が好ましい。
【0027】本発明の製造方法において、もう一方の原
料であるハロ酢酸又はその塩を表わす一般式(3)中、
Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。また、Yで
示されるもののうち陽イオンとしては、例えばナトリウ
ムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。かかるハロ
酢酸又はその塩の具体例としては、クロロ酢酸ナトリウ
ム、ブロモ酢酸ナトリウム、クロロ酢酸等が挙げられ
る。
【0028】本発明の製造方法は、上記反応式(A)又
は(B)により得られるアミン化合物(2)とハロ酢酸
又はその塩(3)とを反応せしめることにより実施され
るが、本反応は、アミン化合物(2)に対し、ハロ酢酸
又はその塩(3)を1〜5倍モル、特に1〜2倍モル用
い、不活性溶媒中で20〜120℃、特に40〜90℃
の温度で行うのが好ましい。
【0029】ここで用いる不活性溶媒としては、水、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド等の極性溶媒又はこ
れらから選ばれる二種以上の混合溶媒が挙げられるが、
これらのうち水及び水と低級アルコールとの混合溶媒が
好ましい。
【0030】また、反応時にアミン化合物(2)に対し
1〜3倍モルの塩基を存在せしめると、反応を効率よく
進行させることができるので好ましい。ここで用いる塩
基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙
げられる。
【0031】上記の如くして得られた反応生成物は、目
的物たるカルボキシベタイン(1)の他、副生物として
の無機塩、未反応のアミン化合物(2)やハロ酢酸若し
くはその塩(3)及び/又はその加水分解物が含まれて
いる。この反応物中の各成分の割合は、使用する原料の
種類、それらの反応比、使用する溶媒の種類及び量、反
応温度等に依存する。従って、使用目的によっては反応
生成物をそのまま使用することも可能であるが、更に高
純度品が必要とされる場合には、例えば、溶媒分別法、
イオン交換クロマトグラフィー法、電気透析法等の公知
の精製法によって精製することができる。
【0032】かくして得られたカルボキシベタイン
(1)は、優れた保湿性を有することから、保湿剤とし
てはもちろん、皮膚及び毛髪用の化粧料、ボディーシャ
ンプー、シャンプー、台所用洗剤等の洗浄剤に適用する
こともできる。
【0033】カルボキシベタイン(1)を用いた本発明
化粧料とするには、化粧料中、0.1〜20重量%、特
に0.5〜10重量%、カルボキシベタイン(1)を配
合するのが好ましい。
【0034】本発明化粧料には、上記カルボキシベタイ
ン(1)の他に通常の化粧料に用いられる成分、例えば
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、それ以上のポリエチレングリコール
類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
それ以上のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチ
レングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチ
レングリコール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以
上のポリグリセリン類、ソルビトール、マンニトール、
キシリトール、マルチトール等の糖アルコール類、グリ
セリン類のエチレンオキシド(以下、EOと略記)、プ
ロピレンオキシド(以下、POと略記)付加物、糖アル
コール類のEO、PO付加物、ガラクトース、グルコー
ス、フルクトース等の単糖類とそのEO、PO付加物、
マルトース、ラクトース等の多糖類とそのEO、PO付
加物などの多価アルコール;流動パラフィン、スクワラ
ン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素、オリーブ
油、ホホバ油、月見草油、ヤシ油、牛脂等の天然油、イ
ソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどのエステル
油、メチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等の
シリコーン油、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級
脂肪酸などの油性成分;POEアルキルエーテル、PO
E分岐アルキルエーテル、POEソルビタンエステル、
POEグリセリン脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ
油、ソルビタンエステル、グリセリン脂肪酸エステル、
ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活
性剤、リン酸系、スルホン酸系、硫酸系、カルボン酸系
などの陰イオン性界面活性剤、その他両性界面活性剤、
陽イオン性界面活性剤等;ビタミン類、トリクロサン、
トリクロロカルバン等の殺菌剤、グリチルリチン酸ジカ
リウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤、ジンクピリ
チオン、オクトピロックス等の抗フケ剤、賦活剤、紫外
線吸収剤などの薬剤;メチルパラベン、ブチルパラベン
等の防腐剤、アルキルアミンオキサイド、脂肪酸アルカ
ノールアミド等の増泡剤、無機塩類、ポリエチレングリ
コールステアレートエタノール等の粘度調整剤、パール
化剤、香料、色素、酸化防止剤;モンモリナイト、サポ
ナイト、ヘクライト、ビーガム、クニビア、スメクトン
などの水膨潤性粘土鉱物;カラギーナン、キサンタンガ
ム、アルギン酸ナトリウム、プルラン、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類、
カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の
合成高分子などの他の高分子;酸化チタン、カオリン、
マイカ、セリサイト、亜鉛華、タルク等の体質顔料、ポ
リメチルメタクリル酸、ナイロンパウダー等の高分子粉
体などの顔料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適
宜配合することができる。
【0035】本発明化粧料は、通常の方法により製造す
ることができ、その剤型は液体状、クリーム状、固形
状、粉末状等任意の剤型とすることができるが、特に液
体状又はクリーム状とすることが好ましい。
【0036】一方、カルボキシベタイン(1)を用いた
本発明の洗浄剤組成物を得るには、カルボキシベタイン
(1)を組成物中0.5〜50重量%、特に1〜30重
量%配合することが好ましい。
【0037】本発明洗浄剤組成物には、通常洗浄剤に用
いる各種界面活性剤を、本発明の効果を損なわない範囲
で任意に用いることができる。
【0038】具体的には陰イオン性界面活性剤として
は、例えば、サルフェート、スルホネート系としては、
アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、
スルホコハク酸系、タウレート系、イセチオネート系、
α−オレフィンスルホン酸系等の界面活性剤が挙げら
れ、カルボキシレート系としては、脂肪酸石鹸、エーテ
ルカルボン酸系界面活性剤、アシル化アミノ酸系界面活
性剤等が挙げられ、ホスフェート系としては、アルキル
リン酸エステル系界面活性剤等が挙げられる。
【0039】両性界面活性剤としては、カルボベタイン
系、ホスホベタイン系、スルホベタイン系、イミダゾリ
ニウムベタイン系等の両性界面活性剤が挙げられる。
【0040】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキ
シアルキレン付加型、ポリオキシプロピレン・ポリオキ
シエチレン付加型、アミンオキサイド系、モノ或いはジ
エタノールアミド系、その他ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、アルキルサッカライド系、N−ポリヒドロキシアル
キル脂肪酸アミド系糖の多価アルコール型等が挙げられ
る。
【0041】陽イオン性界面活性剤としては、直鎖もし
くは分岐鎖のアルキル基を有するモノもしくはジアルキ
ル付加型第4級アンモニウム塩及びそのアルキル基にア
ルキレンオキサイドを付加したもの等が挙げられ、特に
炭素数12〜16の直鎖モノアルキル第4級アンモニウ
ム塩、炭素数20〜28の分岐アルキル基を有する第4
級アンモニウム塩等が好ましく用いられる。
【0042】これらの界面活性剤は単独で、又は2種以
上を組み合わせて用いられ、その配合量は剤型によって
も異なるが本発明洗浄剤組成物中に2〜60重量%、特
に10〜50重量%が好ましい。また、カルボキシベタ
イン(1)に対して重量比で1:2〜1:50、特に
1:3〜1:30の範囲とすることが好ましい。
【0043】また、本発明洗浄剤組成物には、上記成分
の他に通常の洗浄剤に用いられる成分、例えばエチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、それ以上のポリエチレングリコール類、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、それ以上の
ポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコ
ール類、グリセリン、ジグリセリン、それ以上のポリグ
リセリン類、ソルビトール、マンニトール、キシリトー
ル、マルチトール等の糖アルコール類、グリセリン類の
エチレンオキシド(以下、EOと略記)又はプロピレン
オキシド(以下、POと略記)付加物、糖アルコール類
のEO又はPO付加物、ガラクトース、グルコース、フ
ルクトース等の単糖類とそのEO又はPO付加物、マル
トース、ラクトース糖の多糖類とそのEO又はPO付加
物などの多価アルコール;流動パラフィン、スクワラ
ン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素、オリーブ
油、ホホバ油、月見草油、ヤシ油、牛脂等の天然油、イ
ソプロピルミリステート、セチルイソオクタノエート、
ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどのエステル
油、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等
のシリコーン油、イソステアリン酸、オレイン酸等の高
級脂肪酸などの油性成分;ビタミン類、トリクロサント
リクロロカルバン等の殺菌剤、グリチルリチン酸ジカリ
ウム、酢酸トコフェロール等の抗炎症剤、ジンクピリチ
オン、オクトピロックス等の抗フケ剤、賦活剤、紫外線
吸収剤などの薬剤;モンモリロナイト、サポナイト、ヘ
クライト、ビーガム、クニビア、スメクトンなどの水膨
潤性粘土鉱物;カラギーナン、キサンタンガム、アルギ
ン酸ナトリウム、プルラン、メチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類、カルボキシ
ビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成高分子
などの他の高分子;酸化チタン、カオリン、マイカ、セ
リサイト、亜鉛華、タルク等の体質顔料、ポリメチルメ
タクリル酸、ナイロンパウダー等の高分子粉体などの顔
料;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;無機
塩類、ポリエチレングリコールステアレート、エタノー
ル等の粘度調整剤;パール化剤;香料;色素;酸化防止
剤等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合するこ
とができる。
【0044】本発明の洗浄剤組成物は、通常の方法によ
り製造することができ、その剤型は、液体状、ペースト
状、固型状、粉末状等任意の剤型とすることができる
が、特に液体状又はペースト状とすることが好ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明のカルボキシベタインは優れた保
湿性を有するため、シャンプー、ボディーシャンプー、
台所用洗剤等の洗浄剤組成物、リンス等の毛髪化粧料や
各種皮膚化粧料等の配合成分として有用である。また、
本化合物は入手容易な原料を用いて簡便かつ安価に製造
することができ、経済的に極めて有利な化合物である。
【0046】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。
【0047】実施例1 反応器にN,N−ジメチルエチレンジアミン55.0ml
(0.5モル)を入れ、氷冷下、濃塩酸50.0ml
(0.5モル)を滴下し、塩酸塩とした。その後、尿素
120.12g(2モル)の水溶液と塩酸−酢酸(4ml
−4ml)の水溶液を加え、還流下4時間反応させた。反
応終了後、反応液に30%水酸化ナトリウム水溶液20
0mlを加え、クロロホルム抽出を行い、得られたクロロ
ホルム層を濃縮乾固し、次いで水200mlに再溶解し
た。得られた水溶液に、室温にてクロロ酢酸ナトリウム
58.2g(0.5モル)の水溶液を1時間かけて滴下
した。滴下終了後、徐々に昇温し、70℃にて15時間
反応させた。反応終了後、そのままイオン交換クロマト
グラフィー(イオン交換樹脂:BIO−RAD社製,A
G501−X8)により精製を行い、減圧下溶媒を留去
して、N,N−ジメチル−N−エチルウレイドグリシン
72.8gを得た。このものは、HPLC(カラム:島
津製作所製,シマヅゲルSCR101N、溶離液:水、
検出器:RI)で測定したところ、純度99%であっ
た。1 H−NMR(D2O);δ(ppm) D2O:4.6
5:3.68(s,2H,d),3.55(t,2H,
b),3.33(m,2H,a),3.07(s,6
H,c).
【0048】
【化11】
【0049】実施例2 反応器にグリコール酸76.05g(1.0モル)、ト
ルエン500ml、N,N−ジメチルエチレンジアミン1
32ml(1.2モル)を加え、還流下20.5時間反応
させた。この反応は生成する水をトラップしながら行っ
た。反応終了後、濃縮乾固し、水を300ml加え再溶解
した。得られた水溶液に、室温にてクロロ酢酸ナトリウ
ム139.8g(1.2モル)の水溶液を1.5時間か
けて滴下した。滴下終了後、徐々に昇温し、70℃にて
12時間反応させた。反応終了後、そのままイオン交換
クロマトグラフィー(イオン交換樹脂:BIO−RAD
社製,AG501−X8)により精製を行い、減圧下溶
媒を留去して、N,N−ジメチル−N−グリコールアミ
ドエチルグリシン162gを得た。このものは、HPL
C(カラム:島津製作所製,シマヅゲルSCR101
N、溶離液:水、検出器:RI)で測定したところ、純
度99.5%であった。1 H−NMR(D2O);δ(ppm) D2O:4.7
1:4.05(s,2H,a),3.89(s,2H,
d),3.55〜3.78(m,4H,b),3.18
(s,6H,c).
【0050】
【化12】
【0051】実施例3 反応器にL−2−ピロリドン−5−カルボン酸129.
12g(1.0モル)、トルエン500ml、N,N−ジ
メチルエチレンジアミン110ml(1.0モル)を加
え、還流下15.5時間反応させた。この反応は生成す
る水をトラップしながら行った。反応終了後、濃縮乾固
し、水を400ml加え再溶解した。得られた水溶液に、
室温にてクロロ酢酸ナトリウム128.1g(1.1モ
ル)の水溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、徐
々に昇温し、70℃にて15時間反応させた。反応終了
後、そのままイオン交換クロマトグラフィー(イオン交
換樹脂:BIO−RAD社製,AG501−X8)によ
り精製を行い、減圧下溶媒を留去して、N,N−ジメチ
ル−N−2−ピロリドン−5−カルボキシアミドエチル
グリシン156.8gを得た。このものは、HPLC
(カラム:島津製作所製,シマヅゲルSCR101N、
溶離液:水、検出器:RI)で測定したところ、純度9
9%であった。1 H−NMR(D2O);δ(ppm) D2O:4.5
5:4.00〜4.15(m,1H,b),3.66
(s,2H,e),3.38〜3.63(m,4H,
c),3.05(m,6H,d),1.74〜2.39
(m,4H,a).
【0052】
【化13】
【0053】
【表1】 実施例4 下記組成のヘアトリートメントを調製した。 2−ドデシルヘキサデシルトリメチルアンモニウム クロリド 2(重量%) ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド 2 実施例2の化合物 5 ステアリルアルコール 5 ラノリン 3 流動パラフィン 3 ポリペプタイド(コラーゲン加水分解物) 5 ヒドロキシエチルセルロース (1%水溶液粘度8,000cp) 0.5 ポリエチレン(5)オレイルエーテル 0.5 メチルパラベン 0.2 香料 0.4 水 バランス このヘアトリートメントは、毛髪への柔軟性付与効果に
優れ、しかもべとつかず、しっとりした感触が得られる
ものであった。
【0054】
【表2】 実施例5 下記組成の化粧水を調製した。 乳酸 0.03(重量%) 乳酸ナトリウム 0.84 実施例3の化合物 5 グリセリン 2 ポリオキシエチレンオレイルエーテル (20EO付加物) 1 エタノール 10 香料 0.3 水 バランス この化粧水は汗で保湿性が失なわれず、しかもべとつか
ず、しっとり感の得られるものであった。
【0055】
【表3】 実施例6 下記組成の粉末入浴剤を調製した。 炭酸水素ナトリウム 67(重量%) デキストリン 30 実施例1の化合物 2 香料 0.5 色素 0.5 この粉末入浴剤は、皮膚に対する保湿効果に優れ、しか
もしっとり感の得られるものであった。
【0056】
【表4】 実施例7 下記組成のペースト状洗顔料を調製した。 セスキラウリルリン酸ナトリウム 25(重量%) ミリスチルスルホコハク酸ジカリウム 5 ココイルジエタノールアミド 2 ポリエチレングリコールモノステアレート 4 実施例2の化合物 5 カルボキシビニルポリマー 0.5 パラベン 0.3 香料 0.3 精製水 バランス この洗顔料は、洗い上がりがさっぱりとして、しっとり
とした感触で、つっぱり感もないものであった。
【0057】
【表5】 実施例8 下記組成の液状ボディーシャンプーを調製した。 ラウリルリン酸トリエタノールアミン 20(重量%) アルキルサッカライド 〔C12−O−(G)2.5*1 5 ラウロイルサルコシンナトリウム 5 実施例2の化合物 8 キサンタンガム 0.5 プロピレングリコール 3 香料 0.7 精製水 バランス *1:C12はラウリル基、Gはグルコースを示す。 このボディーシャンプーは、洗浄後もかさつきを生ぜ
ず、しっとりとしたものであった。
【0058】
【表6】 実施例9 下記組成の抗フケシャンプーを調製した。 ラウリルジメチルアミン酢酸ベタイン 10(重量%) N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 10 ピロクトンオーラミン (オクトピロックス,ヘキスト社製) 0.5 エチレングリコールジステアレート 2 実施例2の化合物 5 香料 0.5 水 バランス この抗フケシャンプーは洗髪、すすぎ時のきしみ感がな
く、洗い上がりはべとつかずしっとりとしたものであっ
た。
【0059】
【表7】 実施例10 下記組成の食器用洗浄剤を調製した。 ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナ トリウム 8(重量%) ポリオキシエチレン(20)ミリスチルエーテル 5 ラウリルジメチルアミンオキサイド 3 エタノール 3 実施例2の化合物 3 香料 0.1 水 バランス この食器用洗浄剤は使用後の手のかさつきが少なく、し
っとりとしたものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、R1 は水酸基で置換されていてもよい炭素数1
    〜6のアルキル基、 【化2】 (ここで、R3 及びR4 は同一又は異なって、水素原子
    又は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアル
    キル基を示す)を示し、R2 は水素原子又は水酸基で置
    換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す〕
    で表わされるカルボキシベタイン。
  2. 【請求項2】 R1 が水酸基で置換されていてもよいメ
    チル基若しくはエチル基、H2N−又は、 【化3】 である請求項1記載のカルボキシベタイン。
  3. 【請求項3】 次の一般式(2) 【化4】 〔式中、R1 は水酸基で置換されていてもよい炭素数1
    〜6のアルキル基、 【化5】 (ここで、R3 及びR4 は同一又は異なって、水素原子
    又は水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜6のアル
    キル基を示す)を示し、R2 は水素原子又は水酸基で置
    換されていてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す〕
    で表わされるアミン化合物と次の一般式(3) X−CH2−COOY (3) 〔式中、Xはハロゲン原子を示し、Yは水素原子又は陽
    イオンを示す〕で表わされるハロ酢酸又はその塩とを反
    応させることを特徴とする、請求項1記載のカルボキシ
    ベタインの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のカルボキシベタイ
    ンを含有する化粧料。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のカルボキシベタイ
    ンを含有する洗浄剤組成物。
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