JP4952881B2 - 毛髪用又は皮膚用外用剤組成物 - Google Patents
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1)R1がメチレン基、R2がエチレン基、X1がカルボキシル基、X2がヒドロキシル基である(2−カルボキシメチル、2’−ヒドロキシエチル)ビフェニルエーテル
2)R1がメチレン基、R2がエチレン基、X1,X2がスルホン酸基である(2−スルホメチル、2’−スルホエチル)ビフェニルエーテル
3)R1,R2がメチレン基、X1,X2がカルボキシル基である(2,2’−ジカルボキシメチルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸])
4)R1,R2がエチレン基、X1がスルホン酸基、X2がカルボキシル基である(2−スルホエチル、2−カルボキシエチル)ビフェニルエーテル
5)R1,R2がエチレン基、X1,X2がカルボキシル基である2,2’−ジカルボキシエチルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジプロピオン酸]
6)R1,R2がプロピレン基、X1,X2がカルボキシル基である2,2’−ジカルボキシプロピルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酪酸]
7)R1,R2がメチレン基、X1,X2がスルホン酸基である2,2’−ジスルホメチルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジメチルスルホン酸]
8)R1,R2がエチレン基、X1,X2がスルホン酸基である2,2’−ジスルホエチルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジエチルスルホン酸]
9)R1,R2がプロピレン基、X1,X2がスルホン酸基である2,2’−ジスルホプロピルビフェニルエーテル[=(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジプロピルスルホン酸]
10)R1,R2がメチレン基、X1,X2がヒドロキシル基である2,2’−ジヒドロキシメチルビフェニルエーテル
11)R1,R2がエチレン基、X1,X2がヒドロキシル基である2,2’−ジヒドロキシエチルビフェニルエーテル
12)R1,R2がプロピレン基、X1,X2がヒドロキシル基である2,2’−ジヒドロキシプロピルビフェニルエーテル
13)R1がメチレン基、R2がエチレン基、X1,X2がヒドロキシル基である(2−ヒドロキシメチル、2’−ヒドロキシエチル)ビフェニルエーテル
14)R1がメチレン基、R2がエチレン基、X1,X2がカルボキシル基である(2−カルボキシメチル、2’−カルボキシエチル)ビフェニルエーテルが挙げられる。ならびにビフェニルエーテル誘導体の塩としては、これらの各ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
分子内にエステル基を1〜3つ含む第4級アンモニウム塩は、上記脂肪酸組成物又は脂肪酸メチルエステル組成物と、トリエタノールアミンとの縮合反応、続いてジメチル硫酸等の4級化試薬による4級化反応により合成することができる。
2,2’−ビフェノール17.4g、モノクロロ酢酸メチル22.4g、炭酸カリウム38.7g、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.1g、アセトン200mLの混合液を60℃で6時間反応させた後、モノクロロ酢酸メチル17.4g、炭酸カリウム22.0gを追加して、さらに6時間反応させた。不溶物を濾別し、濃縮した後、得られた残渣に酢酸エチル、ヘキサンを用いて結晶化し、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸メチル24.3gを得た(収率77%)。このエステル中間体に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液243mLを加え室温にて1日反応させた。反応液を氷冷し濃塩酸22mLを加え、析出した結晶を濾取、乾燥し、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸20.6gを得た(収率92%)。1H−NMR(δ,DMSO−d6):4.61(s,4H),6.93(d,2H),7.00(m,2H),7.26(m,2H),7.28(m,2H)。
製造例1と同様の条件で、モノクロロ酢酸メチルの代わりにモノクロロプロピオン酸メチルを用いて、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジプロピオン酸を得た(収率75%)。1H−NMR(δ,DMSO−d6):2.78(m,4H),4.18(m,4H),6.92(d,2H),6.99(m,2H),7.26(m,2H),7.28(m,2H)。
製造例1で得られた(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸1.02gをイオン交換水100mLに溶解し、0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液30mLを加え、十分に撹拌混合した後、凍結乾燥により水を除去し、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸ナトリウムの粉末1.09gを得た(収率100%)。
製造例1で得られた(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸4.0gを無水ジエチルエーテル中でリチウムアルミニウムハイドライド0.50gにより還元し、2,2’−ジヒドロキシエチルビフェニルエーテル3.3gを得た。収率90%、1H−NMR(δ,DMSO−d6):3.9〜4.0(br.m,8H),6.91(d,2H),6.99(m,2H),7.26(m,2H),7.28(m,2H)。
製造例1で得られた(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸4.1gをTLCにて反応を確認しながら無水ジエチルエーテル中でリチウムアルミニウムハイドライド0.41gと反応させ、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸と(2−カルボキシメチル、2’−ヒドロキシエチル)ビフェニルエーテルと2、2’−ジヒドロキシエチルビフェニルエーテルとの混合物を得た。これに水酸化ナトリウム水溶液を入れ、有機層を分離後、ジエチルエーテルで洗った。濃硫酸処理後、カラム精製し、(2−カルボキシメチル、2’−ヒドロキシエチル)ビフェニルエーテル3.3gを得た。収率90%、1H−NMR(δ,DMSO−d6):3.9〜4.0(br.m,4H),4.62(s,2H),6.91(d,1H),6.93(d,1H)、6.99〜7.01(m,2H),7.26〜7.28(m,4H)。
製造例5と同様にして合成した2,2’−ジヒドロキシエチルビフェニルエーテル3.3gに塩化チオニル1.4gを反応させ、ジ(2−クロロエチル)ビフェニルエーテルを得た。これを亜硫酸ナトリウム水溶液4.6gに添加し、激しく撹拌した後、21時間還流した。これを室温で冷却し、生じた沈殿をジエチルエーテルで洗い、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジエチルスルホン酸ナトリウムを得た。これをカチオン交換カラムにかけ、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジエチルスルホン酸1.1gを得た。収率40%、1H−NMR(δ,D2O):3.31(m,4H),4.30(m,4H),6.93(d,2H),7.00(d,2H)、7.26(d,2H),7.28(d,2H)。
製造例6の方法で得られた(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジエチルスルホン酸の粉末0.68gをイオン交換水50mLに溶解し、0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液20mLを加え、充分に撹拌混合した後、凍結乾燥により水を除去し、(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジエチルスルホン酸ナトリウム0.75gを得た。
表1に示す試料溶液(ビフェニルエーテル誘導体が同モルの溶液)を調製し、下記方法でタンパク質への吸着性を評価した。
タンパク質への吸着性の評価方法は次の通りである。
毛髪は80%以上がケラチンと総称されるタンパク質からなっていることから、次のように調製した毛髪試料を用いてタンパク質への吸着性を評価した。
(1)吸着試験用毛髪試料の調製
長さ30cm、質量10gのアジア人毛束(未損傷毛髪)を、10倍量(100mL)の下記組成1で示したモデルブリーチ溶液中に室温で30分間浸漬した。その後、人毛束を水道水で十分に洗浄し、乾燥した。この人毛束を約1mmの長さに細断し、吸着試験用毛髪試料とした。
(組成1)モデルブリーチ溶液
過酸化水素 6
アンモニア 3
塩化ナトリウム 5
水酸化ナトリウム 適量(pH10.8に調整)
精製水 残部
合 計 100%
25℃の試料溶液20mL中に吸着試験用毛髪試料2.0gを加えて分散させ、温度を25℃に保持したまま5分間十分に撹拌した。これを濾過し、濾液を得た。毛髪試料を加える前の試料溶液と前記濾液をそれぞれ水で同じ希釈倍率に適宜希釈した後、260nmの吸光度を分光光度計(日本分光(株)製V−560)にて測定し、次式より吸着率を求めた。
吸着率(%)=(A0−A1)×100/A0
A0:吸着試験用毛髪試料を加える前の試料溶液の260nmにおける吸光度
A1:濾液の260nmにおける吸光度
表2〜4に示す組成の毛髪用外用剤組成物を調製し、下記方法で感触改善効果、感触改善効果の持続性を評価し、接触角を測定した。結果を表中に併記する。なお、実施例8及び15はシャンプー組成物として調製し、その他は頭髪用アウトバス組成物として調製した。
長さ30cm、質量10gのアジア人毛束(未損傷毛髪)を、10倍量(100mL)の上記組成1で示したモデルブリーチ溶液中に室温で30分間浸漬した。その後、水道水で十分に洗浄し、乾燥し、損傷毛束を得た。この損傷毛束に毛髪用外用剤組成物1.5gを塗布し、櫛を用いて毛束全体になじませ、そのまま自然乾燥して処理毛束を得た。
評価者10名が、処理毛束と未処理毛束(損傷毛束)を触り、「きしみのなさ」を比較評価した。表中には以下の基準に従って4段階で示した。
なお、実施例8及び15のシャンプー組成物の評価は、試料塗布1.5gを1分間行い、自然乾燥させずに、続いて40℃の温湯にて30秒間流水すすぎして自然乾燥させた毛束を用いた。
◎:処理毛束の方が良いとした評価者の人数が9名以上の場合
○:処理毛束の方が良いとした評価者の人数が6〜8名の場合
△:処理毛束の方が良いとした評価者の人数が3〜5名の場合
×:処理毛束の方が良いとした評価者の人数が2名以下の場合
感触改善効果を評価するのに用いた処理毛束に、下記組成2のモデルシャンプー溶液を1g塗布し、直ちに指でもみ洗いをして泡立て、1分後に水道水で1分間すすいだ後、自然乾燥した。この操作を5回繰り返した後の毛束を用いて再度上記と同様の基準で感触改善効果を判定した。比較対照は未処理毛束(損傷毛束)を上記と同様の操作を繰り返したものを用いた。
(組成2)モデルシャンプー溶液
ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 6
テトラデセンスルホン酸ナトリウム 3
ラウリン酸アミドプロピルベタイン 3
ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油 2
安息香酸ナトリウム 0.4
クエン酸 0.5
精製水 残部
合 計 100%
[接触角の測定]
感触改善効果の持続性評価に用いた毛束(毛髪)の中から毛髪1本を取り出し、この上に蒸留水を1μL滴下し、自動接触角計CA−Z(協和界面科学(株)製)を用いて測定した。この方法で測定すると、未損傷毛髪の接触角は108°であるのに対して、損傷毛髪では54°であった。
下記ボディーソープは、クリーミィーな泡立ちで、使用後の肌がすべすべした。
組成 %
ラウリン酸カリウム 8
ミリスチン酸カリウム 7
N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンカリウム 2
N−ラウロイル−グルタミン酸ナトリウム 2
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸 5
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 3
ラウリルジメチルアミンオキサイド 1
プロピレングリコール 6
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5
ジステアリン酸エチレングリコール 1
塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体 0.3
ポリスチレン重合体(n=300) 0.1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.2
植物性スクワラン 1
ジメチルポリシロキサン(100cs) 0.5
塩化カリウム 0.1
ピロクトンオラミン 0.2
水酸化カリウム 5
香料A 0.7
精製水 残部
合計 100.0
下記ハンドソープ組成物は、起泡性および泡質が良く、使用後の手の感触も良好でその効果が持続した。
組成 %
ラウリン酸カリウム 5
ミリスチン酸カリウム 5
N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンカリウム 2
N−ラウロイル−グルタミン酸モノカリウム 2
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酪酸 3
ラウリン酸ポリオキシエチレンモノエタノールアミド 4
ラウリルジメチルアミンオキサイド 2
グリセリン 5
プロピレングリコール 6
ヒドロキシプロピルセルロース 0.5
ジステアリン酸エチレングリコール 1
メタアクリル酸/アクリル酸ブチル/メタクリル酸メチル共重合体 1.5
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.2
植物性スクワラン 0.5
塩化カリウム 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.2
トリクロサン 0.2
水酸化カリウム 5
香料B 0.2
精製水 残部
合計 100.0
下記ハンドソープ組成物は、起泡性及び泡質が良く、使用後の手における静菌効果の持続性が良好であった。
組成 %
ラウリン酸カリウム 8
ミリスチン酸カリウム 6
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸Na 3
ラウリン酸モノエタノールアミド 4
ラウリルジメチルアミンオキサイド 2
グリセリン 5
プロピレングリコール 6
ヒドロキシプロピルセルロース 0.5
ジステアリン酸エチレングリコール 1
ヒドロキシエタンジホスホン酸 0.1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.2
植物性スクワラン 0.5
塩化カリウム 0.1
イソプロピルメチルフェノール 0.2
トリクロサン 0.2
水酸化カリウム 4
香料C 0.3
精製水 残部
合計 100.0
下記Aの油相部とBの水相部とをそれぞれ調製した後、油相部と水相部とを配合して化粧用クリームを調製した。このクリーム組成物は、使用感がよく、使用後の皮膚の感触も良好であった。
組成 %
A:油相部
流動パラフィン 5
スクワラン 15
セトステアリルアルコール 5
ミツロウ 2
モノステアリン酸グリセリン 2
POE(20)ソルビタンモノラウレート 2
プロピルパラベン 0.1
ラウリン酸ポリオキシエチレンモノエタノールアミド 4
ジブチルヒドロキシトルエン 0.1
メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 0.5
B:水相部
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸 2
グリセリン 2
カルボキシビニルポリマー 0.5
イソプロパノールアミド 0.1
エデト酸四ナトリウム四水塩 0.2
メチルパラベン 0.2
香料D 0.05
精製水 残部
合計 100.0
下記に示す乳液組成物は、使用感が良好で、使用後の皮膚の感触もなめらかであった。
組成 %
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸 4
ステアリン酸 1
セタノール 2
ワセリン 2.5
スクワラン 4
ジメチルポリシロキサン(30cst) 1
エラグ酸 0.6
L−アルギニン 1
親油型モノステアリン酸グリセリン 1
グリセリン 2
キサンタンガム 0.3
香料E 0.1
メチルパラベン 0.1
ブチルパラベン 0.05
精製水 残部
合計 100.0
下記に示す化粧水組成物は、使用感が良好で、使用後の皮膚の感触もなめらかでしっとり感があった。
組成 %
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジプロピオン酸 4
グリセリン 7
ジプロピレングリコール 5
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
ローズ水 0.1
1,3−ブチレングリコール 1
クレアチニン 0.3
ダービリア 0.5
ピロリドンカルボン酸ナトリウム 1
カラギーナン 0.2
アクリル酸・メタクリル酸・アルキル共重合体 0.05
イソプロパノールアミド 0.1
ピロクトンオラミン 0.01
メチルパラベン 0.1
エタノール 5
精製水 残部
合計 100.0
下記に示す制汗剤組成物は、使用感が良好で、使用後の肌におけるサラサラ感の持続性が良好であった。
組成 %
(2,2’−ビフェニレンジオキシ)ジ酢酸 2
クロルヒドロキシアルミニウム 4
マグネシアシリカ 3
無水珪酸 4
ミリスチン酸イソプロピル 3
メチルシクロポリシロキサン 1.5
デカメチルポリシロキサン 3
ソルビタンオレエート 0.5
グリチルレチン酸ステアリル 0.02
植物性スクワラン 0.1
クワエキス 0.3
香料B 0.2
エタノール 2
液化石油ガス 残部
合計 100.0
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