JPH06228050A - 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法 - Google Patents
1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法Info
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- JPH06228050A JPH06228050A JP4171771A JP17177192A JPH06228050A JP H06228050 A JPH06228050 A JP H06228050A JP 4171771 A JP4171771 A JP 4171771A JP 17177192 A JP17177192 A JP 17177192A JP H06228050 A JPH06228050 A JP H06228050A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸を高収率で、安価に大量生産する。 【構成】 アルカリ金属触媒の存在下、エチル−p−キ
シレンのエチル基に1,3−ブタジエンを付加したのち
環化して1,4,5,8−テトラメチル−1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレンとなし、これを脱水素した
のち酸化して1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸を得る。 【効果】 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸を高収率で、安価に大量生産でき、顔料、樹脂等の中
間原料として安定供給することができる。
酸を高収率で、安価に大量生産する。 【構成】 アルカリ金属触媒の存在下、エチル−p−キ
シレンのエチル基に1,3−ブタジエンを付加したのち
環化して1,4,5,8−テトラメチル−1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレンとなし、これを脱水素した
のち酸化して1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボ
ン酸を得る。 【効果】 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸を高収率で、安価に大量生産でき、顔料、樹脂等の中
間原料として安定供給することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、染料、顔料、樹脂等
の中間原料として有用な1,4,5,8−ナフタレンテ
トラカルボン酸の新規な製造方法に関する。
の中間原料として有用な1,4,5,8−ナフタレンテ
トラカルボン酸の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸(以下NTCAという)は、コールタール
から得られるピレンのハロゲン化と2段に及ぶ薬品酸化
によって製造されている(Ullmann´s Enc
yclopedia of Industrial C
hemistry,Vol.A5,p249)。また、
コールタールから得られる1,2−ジヒドロアセナフチ
レンを出発原料とし、5,6−位にアシル基等の炭素を
付加させ、これを加水分解ないしは酸化してNTCAを
合成する試みが為されている。
ラカルボン酸(以下NTCAという)は、コールタール
から得られるピレンのハロゲン化と2段に及ぶ薬品酸化
によって製造されている(Ullmann´s Enc
yclopedia of Industrial C
hemistry,Vol.A5,p249)。また、
コールタールから得られる1,2−ジヒドロアセナフチ
レンを出発原料とし、5,6−位にアシル基等の炭素を
付加させ、これを加水分解ないしは酸化してNTCAを
合成する試みが為されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ピレンのハロゲン
化と2段の薬品酸化による方法は、原料であるピレンの
入手が困難であること、多量の酸、アルカリを消費する
などの問題点がある。また、1,2−ジヒドロアセナフ
チレンを出発原料とする合成法は、収率面、コスト面に
多くの問題を有している。
化と2段の薬品酸化による方法は、原料であるピレンの
入手が困難であること、多量の酸、アルカリを消費する
などの問題点がある。また、1,2−ジヒドロアセナフ
チレンを出発原料とする合成法は、収率面、コスト面に
多くの問題を有している。
【0004】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、安価で大量入手可能な石油系原料を出発原料と
して、NTCAを安価に、しかも大量生産できる新しい
NTCAの製造方法を提供することにある。
解消し、安価で大量入手可能な石油系原料を出発原料と
して、NTCAを安価に、しかも大量生産できる新しい
NTCAの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、エチル
−p−キシレンに1,3−ブタジエンを付加したのち、
環化して1,4,5,8−テトラメチル−1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレン(以下TMTという)とな
し、これを脱水素後酸化することによりNTCAが得ら
れることを究明し、この発明に到達した。
を達成すべく鋭意試験研究を行った。その結果、エチル
−p−キシレンに1,3−ブタジエンを付加したのち、
環化して1,4,5,8−テトラメチル−1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレン(以下TMTという)とな
し、これを脱水素後酸化することによりNTCAが得ら
れることを究明し、この発明に到達した。
【0006】すなわちこの発明は、アルカリ金属触媒の
存在下、エチル−p−キシレンに1,3−ブタジエンを
付加させたのち環化してTMTとなし、これを脱水素後
酸化するのである。
存在下、エチル−p−キシレンに1,3−ブタジエンを
付加させたのち環化してTMTとなし、これを脱水素後
酸化するのである。
【0007】
【作用】この発明方法の出発原料であるエチル−p−キ
シレンは、p−キシレンのエチレンやハロゲン化エチル
による核エチル化やトランスアルキル化等によって容易
に得ることができる。エチル−p−キシレンのエチル基
への1,3−ブタジエンの付加反応は、従来公知のベン
ジル水素を有するアルキル芳香族炭化水素のアルキル基
へのオレフィンの付加反応として捉えることができる。
この付加反応は、アニオンで進行するので活性種を発生
させ得る化合物は全て触媒となり得る。一般にはアルカ
リ金属触媒、例えばナトリウム、カリウム、セシウム等
を単体もしくは合金あるいは有機金属化合物の形で使用
する。換言すれば使用するアルカリ金属触媒としてはア
ニオン付加触媒として有効な形であればどのようなもの
でもよい。この際、助触媒として多環芳香族、特にナフ
タレン、ビフェニル、フェナントレン、アントラセン、
ピレンおよびこれらのアルキル誘導体を併用すれば、選
択率が向上する。したがって、アルカリ金属触媒と多
環、多核芳香族とで予め化合物を形成せしめたのち使用
することもできる。
シレンは、p−キシレンのエチレンやハロゲン化エチル
による核エチル化やトランスアルキル化等によって容易
に得ることができる。エチル−p−キシレンのエチル基
への1,3−ブタジエンの付加反応は、従来公知のベン
ジル水素を有するアルキル芳香族炭化水素のアルキル基
へのオレフィンの付加反応として捉えることができる。
この付加反応は、アニオンで進行するので活性種を発生
させ得る化合物は全て触媒となり得る。一般にはアルカ
リ金属触媒、例えばナトリウム、カリウム、セシウム等
を単体もしくは合金あるいは有機金属化合物の形で使用
する。換言すれば使用するアルカリ金属触媒としてはア
ニオン付加触媒として有効な形であればどのようなもの
でもよい。この際、助触媒として多環芳香族、特にナフ
タレン、ビフェニル、フェナントレン、アントラセン、
ピレンおよびこれらのアルキル誘導体を併用すれば、選
択率が向上する。したがって、アルカリ金属触媒と多
環、多核芳香族とで予め化合物を形成せしめたのち使用
することもできる。
【0008】また、上記エチル−p−キシレンのエチル
基への1,3−ブタジエンの付加反応は、鎖状ないしは
環状エーテル化合物を共存させることによって、触媒が
溶解して操作性の向上に寄与するばかりでなく、選択性
が向上し、触媒使用量の大幅削減を図ることができ、極
めて有効である。使用する鎖状ないしは環状エーテル化
合物としては、テトラヒドロフランが特に有効である。
上記エチル−p−キシレンのエチル基への1,3−ブタ
ジエンの付加反応は、反応の形態、特に添加順序は問わ
ないが、ブタジエンを液中または気相中に若干の減圧、
常圧ないしは加圧下で送入する方法が一般的である。付
加反応は、回分、半回分あるいは連続方式で行う。
基への1,3−ブタジエンの付加反応は、鎖状ないしは
環状エーテル化合物を共存させることによって、触媒が
溶解して操作性の向上に寄与するばかりでなく、選択性
が向上し、触媒使用量の大幅削減を図ることができ、極
めて有効である。使用する鎖状ないしは環状エーテル化
合物としては、テトラヒドロフランが特に有効である。
上記エチル−p−キシレンのエチル基への1,3−ブタ
ジエンの付加反応は、反応の形態、特に添加順序は問わ
ないが、ブタジエンを液中または気相中に若干の減圧、
常圧ないしは加圧下で送入する方法が一般的である。付
加反応は、回分、半回分あるいは連続方式で行う。
【0009】付加反応における反応温度は、低いと反応
速度が遅くなり、また、逆に高すぎると選択率が低下す
るので、常温から100℃程度までが特に適当である。
しかし触媒の種類によっては、100℃以上で反応させ
る場合もある。付加反応には溶媒を用いることもできる
が、その場合には上記理由からエーテル類を溶媒とする
のが有利である。アルカリ金属触媒の使用量は、助触媒
やテトラヒドロフランの使用の有無によって大きく異な
る。テトラヒドロフランを使用しない場合は、エチル−
p−キシレンに対し2〜30mol%、テトラヒドロフ
ランを使用する場合は、好ましくはエチル−p−キシレ
ンに対し0.5〜15mol%が適当である。アルカリ
金属触媒は、多過ぎても問題ないが経済的に不利であ
り、少な過ぎると選択性の低下を招くこととなる。助触
媒の使用量は、触媒対し0.05〜0.5mol%で、
これより多くても問題とならないが、少な過ぎると効果
が落ちる。テトラヒドロフランの使用量は、エチル−p
−キシレンに対し0.01〜100倍、好ましくは0.
1〜10倍、さらに好ましくは0.2〜2倍程度であ
る。テトラヒドロフランは、多過ぎても反応面での問題
はないが、生産性を悪化させ、少な過ぎると効果が小さ
くなる。
速度が遅くなり、また、逆に高すぎると選択率が低下す
るので、常温から100℃程度までが特に適当である。
しかし触媒の種類によっては、100℃以上で反応させ
る場合もある。付加反応には溶媒を用いることもできる
が、その場合には上記理由からエーテル類を溶媒とする
のが有利である。アルカリ金属触媒の使用量は、助触媒
やテトラヒドロフランの使用の有無によって大きく異な
る。テトラヒドロフランを使用しない場合は、エチル−
p−キシレンに対し2〜30mol%、テトラヒドロフ
ランを使用する場合は、好ましくはエチル−p−キシレ
ンに対し0.5〜15mol%が適当である。アルカリ
金属触媒は、多過ぎても問題ないが経済的に不利であ
り、少な過ぎると選択性の低下を招くこととなる。助触
媒の使用量は、触媒対し0.05〜0.5mol%で、
これより多くても問題とならないが、少な過ぎると効果
が落ちる。テトラヒドロフランの使用量は、エチル−p
−キシレンに対し0.01〜100倍、好ましくは0.
1〜10倍、さらに好ましくは0.2〜2倍程度であ
る。テトラヒドロフランは、多過ぎても反応面での問題
はないが、生産性を悪化させ、少な過ぎると効果が小さ
くなる。
【0010】1,3−ブタジエンの使用量は、多すぎる
と2付加物が生成し易く、また、少ないと生産性に問題
が生じる。したがってエチル−p−キシレン1molに
対し0.3〜0.7mol%程度が妥当である。エチル
−p−キシレンと1,3−ブタジエンの付加反応で1:
1付加物を合成したのち、触媒を分離しまたは分離する
ことなく、蒸留等の手段によって5−(p−キシリル)
−ヘキセンを分離する。この5−(p−キシリル)−ヘ
キセンの不飽和結合の位置は、未確認であるが2−位で
あると考えられる。テトラヒドロフランや溶媒等を併用
している場合は、この段階で分離回収したのち、再利用
することもできる。
と2付加物が生成し易く、また、少ないと生産性に問題
が生じる。したがってエチル−p−キシレン1molに
対し0.3〜0.7mol%程度が妥当である。エチル
−p−キシレンと1,3−ブタジエンの付加反応で1:
1付加物を合成したのち、触媒を分離しまたは分離する
ことなく、蒸留等の手段によって5−(p−キシリル)
−ヘキセンを分離する。この5−(p−キシリル)−ヘ
キセンの不飽和結合の位置は、未確認であるが2−位で
あると考えられる。テトラヒドロフランや溶媒等を併用
している場合は、この段階で分離回収したのち、再利用
することもできる。
【0011】付加反応の次工程である環化反応に用いる
5−(p−キシリル)−ヘキセンは、必ずしも高純度品
である必要はなく、未反応のエチル−p−キシレンや溶
媒、テトラヒドロフランが混入していてもよい。環化反
応に使用する触媒としては、オレフィンの芳香核へのア
ルキル化触媒、例えば無水塩化アルミニウム、三弗化硼
素、弗化水素、燐酸、硫酸やシリカ/アルミナ等の固体
酸を使用することができるが、環化反応生成物であるT
MT自体が歪みのエネルギーを持っているため、通常実
施されている反応条件よりかなり厳しい条件が必要とな
る。本発明者らの検討の結果、硫酸または芳香族スルホ
ン酸を環化触媒とするのが適当で、この触媒を使用して
も、反応温度は120〜250℃が必要である。この反
応温度では、低沸点の溶媒やテトラヒドロフランが蒸発
するので、常圧下ではこれらを反応中に系外に除去する
必要がある。硫酸は、重質化する作用があり、触媒とし
ては芳香族スルホン酸がより好ましいと言える。
5−(p−キシリル)−ヘキセンは、必ずしも高純度品
である必要はなく、未反応のエチル−p−キシレンや溶
媒、テトラヒドロフランが混入していてもよい。環化反
応に使用する触媒としては、オレフィンの芳香核へのア
ルキル化触媒、例えば無水塩化アルミニウム、三弗化硼
素、弗化水素、燐酸、硫酸やシリカ/アルミナ等の固体
酸を使用することができるが、環化反応生成物であるT
MT自体が歪みのエネルギーを持っているため、通常実
施されている反応条件よりかなり厳しい条件が必要とな
る。本発明者らの検討の結果、硫酸または芳香族スルホ
ン酸を環化触媒とするのが適当で、この触媒を使用して
も、反応温度は120〜250℃が必要である。この反
応温度では、低沸点の溶媒やテトラヒドロフランが蒸発
するので、常圧下ではこれらを反応中に系外に除去する
必要がある。硫酸は、重質化する作用があり、触媒とし
ては芳香族スルホン酸がより好ましいと言える。
【0012】環化触媒の添加量は、5−(p−キシリ
ル)−ヘキセンに対し0.5〜20%で、この際溶媒を
併用することができる。環化反応は、ほとんど定量的に
進行する。環化反応終了後は、反応生成物であるTMT
を蒸留等の手段によって分離したのち、脱水素反応に供
する。TMTの脱水素反応は、原理上シクロヘキサン、
シクロヘキセン、テトラヒドロナフタレン等の脱水素芳
香族化の手法を応用することができる。しかし、生成物
である1,4,5,8−テトラメチルナフタレンは、
1,8−と4,5−二つのペリ位にメチル基を有してい
る高歪み化合物であり、熱力学的に脱水素反応は極めて
困難である。したがってより活性な触媒と厳しい反応条
件が必要であることが判明した。
ル)−ヘキセンに対し0.5〜20%で、この際溶媒を
併用することができる。環化反応は、ほとんど定量的に
進行する。環化反応終了後は、反応生成物であるTMT
を蒸留等の手段によって分離したのち、脱水素反応に供
する。TMTの脱水素反応は、原理上シクロヘキサン、
シクロヘキセン、テトラヒドロナフタレン等の脱水素芳
香族化の手法を応用することができる。しかし、生成物
である1,4,5,8−テトラメチルナフタレンは、
1,8−と4,5−二つのペリ位にメチル基を有してい
る高歪み化合物であり、熱力学的に脱水素反応は極めて
困難である。したがってより活性な触媒と厳しい反応条
件が必要であることが判明した。
【0013】脱水素反応に供する触媒としては、貴金
属、特にパラジウム、白金を含むものが適しており、ア
ルミナ、活性炭等に担持せしめたのち使用に供する。脱
水素反応に供するTMTは、触媒毒が混入しない限り必
ずしも高純度品である必要はなく、純度60〜80%程
度で十分である。脱水素反応は、減圧、常圧あるいは加
圧下、回分、半回分あるいは連続方式で、気相ないし液
相で実施する。気相で脱水素反応させる場合は、沸点以
上の温度で、白金、パラジウム等を例えば活性炭、アル
ミナ等の担体に担持させた触媒を使用する。この場合
は、5−(p−キシリル)−ヘキセンの環化と脱水素と
を同時に行うこともできる。脱水素反応における反応温
度は、液相でも250〜300℃とかなり高いことが必
要である。この場合、水素受容性化合物、例えば芳香族
ニトロ化合物を共存させることは、反応に良好な結果を
もたらす。液相で脱水素反応させる場合は、溶媒は特に
使用する必要はないが、使用する場合は極性溶媒が好ま
しい。脱水素反応によって1,4,5,8−テトラメチ
ルナフタレンと5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロア
セナフチレンが生成する。この両者の割合は、使用する
触媒や反応条件によって異なるが、両者はいずれも酸化
によってNTCAとなるので問題にはならない。
属、特にパラジウム、白金を含むものが適しており、ア
ルミナ、活性炭等に担持せしめたのち使用に供する。脱
水素反応に供するTMTは、触媒毒が混入しない限り必
ずしも高純度品である必要はなく、純度60〜80%程
度で十分である。脱水素反応は、減圧、常圧あるいは加
圧下、回分、半回分あるいは連続方式で、気相ないし液
相で実施する。気相で脱水素反応させる場合は、沸点以
上の温度で、白金、パラジウム等を例えば活性炭、アル
ミナ等の担体に担持させた触媒を使用する。この場合
は、5−(p−キシリル)−ヘキセンの環化と脱水素と
を同時に行うこともできる。脱水素反応における反応温
度は、液相でも250〜300℃とかなり高いことが必
要である。この場合、水素受容性化合物、例えば芳香族
ニトロ化合物を共存させることは、反応に良好な結果を
もたらす。液相で脱水素反応させる場合は、溶媒は特に
使用する必要はないが、使用する場合は極性溶媒が好ま
しい。脱水素反応によって1,4,5,8−テトラメチ
ルナフタレンと5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロア
セナフチレンが生成する。この両者の割合は、使用する
触媒や反応条件によって異なるが、両者はいずれも酸化
によってNTCAとなるので問題にはならない。
【0014】脱水素反応生成物と未反応TMTとの分離
は、冷却晶析、再結晶あるいは蒸留等の一般的な分離技
術を適用することができる。分離回収される未反応TM
Tは、再度脱水素工程に循環することによって、収率を
高めることができる。脱水素反応における副反応は、ほ
とんど無視できる程度であり、消失TMT当りでは高い
収率で1,4,5,8−テトラメチルナフタレンと5,
6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレンを得る
ことができる。
は、冷却晶析、再結晶あるいは蒸留等の一般的な分離技
術を適用することができる。分離回収される未反応TM
Tは、再度脱水素工程に循環することによって、収率を
高めることができる。脱水素反応における副反応は、ほ
とんど無視できる程度であり、消失TMT当りでは高い
収率で1,4,5,8−テトラメチルナフタレンと5,
6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレンを得る
ことができる。
【0015】脱水素反応生成物である1,4,5,8−
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合してを溶媒とし
て使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジ
ウム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触
媒を用いて反応温度100〜220℃で実施することが
できる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応
速度、収率を著しく向上させることができる。また、ナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、
反応収率の点から有効である。さらに、反応の途中まで
温和な条件、例えば50〜120℃の反応温度で液相空
気酸化したのち液相薬品酸化、例えば硝酸酸化、クロム
酸酸化、過酸化水素酸化、過酢酸酸化等を行うことによ
って、薬品使用量の削減を図ることができる。
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合してを溶媒とし
て使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジ
ウム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触
媒を用いて反応温度100〜220℃で実施することが
できる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応
速度、収率を著しく向上させることができる。また、ナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、
反応収率の点から有効である。さらに、反応の途中まで
温和な条件、例えば50〜120℃の反応温度で液相空
気酸化したのち液相薬品酸化、例えば硝酸酸化、クロム
酸酸化、過酸化水素酸化、過酢酸酸化等を行うことによ
って、薬品使用量の削減を図ることができる。
【0016】酸化反応により生成するNTCAは、反応
条件、特に反応温度によって1無水物、2無水物の形で
生成する場合もある。反応条件にもよるが一般には遊離
酸と1無水物の混合の場合が多い。NTCAの精製は、
酸析、晶析、抽出等のこれらの化合物に特有の公知手段
によって実施することができる。このようにして得られ
るNTCAおよびその無水物は、顔料、樹脂等の中間原
料として十分使用に供することができる。
条件、特に反応温度によって1無水物、2無水物の形で
生成する場合もある。反応条件にもよるが一般には遊離
酸と1無水物の混合の場合が多い。NTCAの精製は、
酸析、晶析、抽出等のこれらの化合物に特有の公知手段
によって実施することができる。このようにして得られ
るNTCAおよびその無水物は、顔料、樹脂等の中間原
料として十分使用に供することができる。
【0017】
側鎖アルキル化法 実施例1〜3 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析した結
果を表1に示す。ただし、転化率、選択率はエチル−p
−キシレン基準で示す。
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析した結
果を表1に示す。ただし、転化率、選択率はエチル−p
−キシレン基準で示す。
【0018】
【表1】
【0019】比較例1 無触媒の場合について、反応温度を120℃とした以外
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率、選択率
はエチル−p−キシレン基準で示す。
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率、選択率
はエチル−p−キシレン基準で示す。
【0020】
【表2】
【0021】実施例4〜6 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率、選択率はエチル−p−キシレン基準で示
す。
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率、選択率はエチル−p−キシレン基準で示
す。
【0022】
【表3】
【0023】実施例7、8 助触媒としてビフェニル以外の表4に示す化合物の場合
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率、
選択率はエチル−p−キシレン基準で示す。
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率、
選択率はエチル−p−キシレン基準で示す。
【0024】
【表4】
【0025】比較例2 助触媒を用いない以外は、前記実施例2の実験方法と同
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率、選択率はエチル−p−キシレン基準で示
す。
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率、選択率はエチル−p−キシレン基準で示
す。
【0026】
【表5】
【0027】環化工程 5−(p−キシリル)−ヘキセン188g、p−トルエ
ンスルホン酸・1水和物10gを300mlのガラス製
フラスコに仕込み、攪拌しながら180℃で3時間環化
反応せしめた。反応終了後p−トルエンスルホン酸と等
モルの苛性ソーダ水溶液で中和して分液し、184gの
TMTを得た。反応収率は、98%であった。
ンスルホン酸・1水和物10gを300mlのガラス製
フラスコに仕込み、攪拌しながら180℃で3時間環化
反応せしめた。反応終了後p−トルエンスルホン酸と等
モルの苛性ソーダ水溶液で中和して分液し、184gの
TMTを得た。反応収率は、98%であった。
【0028】5−(p−キシリル)−ヘキセンを30%
含有する側鎖アルキル化反応液200g、p−トルエン
スルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込
み、攪拌しながら160℃で3時間環化反応せしめた。
反応終了後水を加えてp−トルエンスルホン酸を溶解し
て分液し、TMTを含有する反応液を得た。この反応液
を精密蒸留してTMT59.1gを得た。収率は、9
8.5%であった。
含有する側鎖アルキル化反応液200g、p−トルエン
スルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込
み、攪拌しながら160℃で3時間環化反応せしめた。
反応終了後水を加えてp−トルエンスルホン酸を溶解し
て分液し、TMTを含有する反応液を得た。この反応液
を精密蒸留してTMT59.1gを得た。収率は、9
8.5%であった。
【0029】5−(p−キシリル)−ヘキセンを30%
含有する側鎖アルキル化反応液200g、β−ナフタレ
ンスルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕
込み、攪拌しながら160℃で3時間環化反応せしめ
た。反応終了後水を加えてβ−ナフタレンスルホン酸を
溶解して分液し、TMTを含有する反応液を得た。この
反応液を精密蒸留してTMT58.8gを得た。収率
は、98.0%であった。
含有する側鎖アルキル化反応液200g、β−ナフタレ
ンスルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕
込み、攪拌しながら160℃で3時間環化反応せしめ
た。反応終了後水を加えてβ−ナフタレンスルホン酸を
溶解して分液し、TMTを含有する反応液を得た。この
反応液を精密蒸留してTMT58.8gを得た。収率
は、98.0%であった。
【0030】5−(p−キシリル)−ヘキセンを30%
含有する側鎖アルキル化反応液200g、濃度95%の
硫酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込み、攪
拌しながら160℃で3時間環化反応せしめた。反応終
了後水を加えて硫酸を分液し、TMTを含有する反応液
を得た。この反応液を精密蒸留してTMT57.3gを
得た。収率は、95.5%であった。
含有する側鎖アルキル化反応液200g、濃度95%の
硫酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込み、攪
拌しながら160℃で3時間環化反応せしめた。反応終
了後水を加えて硫酸を分液し、TMTを含有する反応液
を得た。この反応液を精密蒸留してTMT57.3gを
得た。収率は、95.5%であった。
【0031】5−(p−キシリル)−ヘキセンを30%
含有する側鎖アルキル化反応液200g、p−トルエン
スルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込
み、攪拌しながら100℃で5時間環化反応せしめた。
反応終了後水を加えてp−トルエンスルホン酸を溶解し
て分液し、この反応液を精密蒸留したがTMTは得られ
なかった。また、5−(p−キシリル)−ヘキセンを3
0%含有する側鎖アルキル化反応液200g、燐酸4g
を300mlのガラス製フラスコに仕込み、攪拌しなが
ら160℃で3時間環化反応せしめた。反応終了後水を
加えて燐酸を溶解して分液し、この反応液を精密蒸留し
てTMT0.4gを得た。収率は、0.6%であった。
含有する側鎖アルキル化反応液200g、p−トルエン
スルホン酸4gを300mlのガラス製フラスコに仕込
み、攪拌しながら100℃で5時間環化反応せしめた。
反応終了後水を加えてp−トルエンスルホン酸を溶解し
て分液し、この反応液を精密蒸留したがTMTは得られ
なかった。また、5−(p−キシリル)−ヘキセンを3
0%含有する側鎖アルキル化反応液200g、燐酸4g
を300mlのガラス製フラスコに仕込み、攪拌しなが
ら160℃で3時間環化反応せしめた。反応終了後水を
加えて燐酸を溶解して分液し、この反応液を精密蒸留し
てTMT0.4gを得た。収率は、0.6%であった。
【0032】脱水素工程 TMT(cis−体26%、trans−体73%)5
0gを図1に示す200mlの三つ口フラスコ1に仕込
み、3%の白金を担持した活性炭を5g(原料に対し1
0%)添加し、マントルヒーター2で加熱して250℃
の温度でガラス製撹拌羽根3で攪拌しながら4時間、発
生するベーパーをリービッヒコンデンサー4で還流しな
がら脱水素反応を行った。反応温度は脱水素反応生成物
の生成に伴い260℃から285℃に上昇した。なお、
5は水素捕集用のラドラーバック、6は温度計を示す。
反応中の脱水素反応生成物の濃度変化を図2に示す。反
応終了後、反応生成物を150℃で熱時濾過して触媒を
除去したのち、室温(約20℃)に冷却したところ、黄
白色の結晶物が析出した。この結晶を濾過して分離し、
エタノール20mlで洗浄して乾燥し、純度97.6%
(1,4,5,8−テトラメチルナフタレン36.4
%、5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレ
ン61.2%)の脱水素生成物15.4gを得た。この
場合の転化率は37%、収率は31.4%であった。ま
た、結晶を濾過した濾液は、再度上記条件下で脱水素反
応せしめたところ、転化率35%、収率32.7%であ
った。
0gを図1に示す200mlの三つ口フラスコ1に仕込
み、3%の白金を担持した活性炭を5g(原料に対し1
0%)添加し、マントルヒーター2で加熱して250℃
の温度でガラス製撹拌羽根3で攪拌しながら4時間、発
生するベーパーをリービッヒコンデンサー4で還流しな
がら脱水素反応を行った。反応温度は脱水素反応生成物
の生成に伴い260℃から285℃に上昇した。なお、
5は水素捕集用のラドラーバック、6は温度計を示す。
反応中の脱水素反応生成物の濃度変化を図2に示す。反
応終了後、反応生成物を150℃で熱時濾過して触媒を
除去したのち、室温(約20℃)に冷却したところ、黄
白色の結晶物が析出した。この結晶を濾過して分離し、
エタノール20mlで洗浄して乾燥し、純度97.6%
(1,4,5,8−テトラメチルナフタレン36.4
%、5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレ
ン61.2%)の脱水素生成物15.4gを得た。この
場合の転化率は37%、収率は31.4%であった。ま
た、結晶を濾過した濾液は、再度上記条件下で脱水素反
応せしめたところ、転化率35%、収率32.7%であ
った。
【0033】酸化工程 1,4,5,8−テトラメチルナフタレン36.4%、
5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン6
1.2%を含有する酸化原料6.03g、酢酸300
g、触媒として酢酸コバルト4水塩4.11g、酢酸マ
ンガン4水塩4.04g、KBr1.96gを図3に示
すチタン製容量500mlのオートクレーブ11に仕込
み、電気炉12で170℃まで加熱し、電磁攪拌機13
で攪拌しながら反応圧力30kg/cm2Gの条件下、
空気吹込み管14から空気を排ガスの流量が常圧換算で
3.0l/minとなるように吹込みながら2時間酸化
反応せしめた。なお、15はコンデンサー、16は保圧
弁、17は流量計、18は酸素分析計である。反応終了
後、反応液を常温まで冷却したところ、黄色の結晶物が
析出したのでこれを濾別し、水洗したのち120℃で2
時間乾燥し、結晶物7.30gを得た。この結晶物をジ
アゾメタンでエステル化したのち、ガスクロマトグラフ
により分析したところ、純度91.1%のNTCA(1
無水物)であった。この場合の転化率は99%以上、収
率は70.5mol%であった。
5,6−ジメチル−1,2−ジヒドロアセナフチレン6
1.2%を含有する酸化原料6.03g、酢酸300
g、触媒として酢酸コバルト4水塩4.11g、酢酸マ
ンガン4水塩4.04g、KBr1.96gを図3に示
すチタン製容量500mlのオートクレーブ11に仕込
み、電気炉12で170℃まで加熱し、電磁攪拌機13
で攪拌しながら反応圧力30kg/cm2Gの条件下、
空気吹込み管14から空気を排ガスの流量が常圧換算で
3.0l/minとなるように吹込みながら2時間酸化
反応せしめた。なお、15はコンデンサー、16は保圧
弁、17は流量計、18は酸素分析計である。反応終了
後、反応液を常温まで冷却したところ、黄色の結晶物が
析出したのでこれを濾別し、水洗したのち120℃で2
時間乾燥し、結晶物7.30gを得た。この結晶物をジ
アゾメタンでエステル化したのち、ガスクロマトグラフ
により分析したところ、純度91.1%のNTCA(1
無水物)であった。この場合の転化率は99%以上、収
率は70.5mol%であった。
【0034】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、安価で大量入手可能なエチル−p−キシレンを原料
としてNTCAを高収率で、安価に大量生産できるか
ら、染料、顔料、樹脂等の中間原料として安定供給する
ことができる。
ば、安価で大量入手可能なエチル−p−キシレンを原料
としてNTCAを高収率で、安価に大量生産できるか
ら、染料、顔料、樹脂等の中間原料として安定供給する
ことができる。
【図1】実施例の脱水素工程で使用した実験装置の説明
図である。
図である。
【図2】実施例の脱水素反応における反応時間と脱水素
生成物濃度との関係を示すグラフである。
生成物濃度との関係を示すグラフである。
【図3】実施例の酸化工程で使用した実験装置の説明図
である。
である。
1 三つ口フラスコ 2 マントルヒーター 3 攪拌羽根 4 リービッヒコンデンサー 5 ラドラーバック 6 温度計 11 オートクレーブ 12 電気炉 13 電磁攪拌機 14 空気吹込み管 15 コンデンサー 16 保圧弁 17 流量計 18 酸素分析計
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】脱水素反応生成物である1,4,5,8−
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合物を溶媒として
使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジウ
ム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触媒
を用いて反応温度100〜220℃で実施することがで
きる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応速
度、収率を著しく向上させることができる。また、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、反
応収率の点から有効である。
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合物を溶媒として
使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジウ
ム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触媒
を用いて反応温度100〜220℃で実施することがで
きる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応速
度、収率を著しく向上させることができる。また、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、反
応収率の点から有効である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【実施例】 側鎖アルキル化法 実施例1〜3 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析(面積
百分率)した結果を表1に示す。ただし、転化率は反応
後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析(面積
百分率)した結果を表1に示す。ただし、転化率は反応
後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】比較例1 無溶媒の場合について、反応温度を120℃とした以外
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率は反応後
の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率は反応後
の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】削除
【補正内容】
【0020】
【表2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例4〜6 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)の
分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中の
目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面
積百分率)で示す。
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)の
分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中の
目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面
積百分率)で示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】実施例7、8 助触媒としてビフェニル以外の表4に示す化合物の場合
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率は
反応後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積
百分率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物
(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)
で示す。
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率は
反応後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積
百分率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物
(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)
で示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】段落番号
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】比較例2 助触媒を用いない以外は、前記実施例2の実験方法と同
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)
の分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中
の目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合
(面積百分率)で示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)
の分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中
の目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合
(面積百分率)で示す。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】脱水素反応生成物である1,4,5,8−
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合物を溶媒として
使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジウ
ム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触媒
を用いて反応温度100〜220℃で実施することがで
きる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応速
度、収率を著しく向上させることができる。また、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、反
応収率の点から有効である。
テトラメチルナフタレンおよび5,6−ジメチル−1,
2−ジヒドロアセナフチレンの酸化は、液相空気酸化、
液相薬品酸化、気相酸化のいずれの方法でも実施でき
る。例えば液相空気酸化の場合は、酢酸等の低級脂肪酸
またはこれらの無水物単独あるいは混合物を溶媒として
使用し、コバルト、マンガン、銅、セリウム、パラジウ
ム、ルテニウム等の重金属の1種または2種以上の触媒
を用いて反応温度100〜220℃で実施することがで
きる。この場合、触媒系に臭素を共存させると、反応速
度、収率を著しく向上させることができる。また、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属を共存させると、反
応収率の点から有効である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【実施例】 側鎖アルキル化法 実施例1〜3 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析(面積
百分率)した結果を表1に示す。ただし、転化率は反応
後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
レン1mol、アルカリ金属触媒として金属ナトリウム
0.020mol、金属カリウム0.013mol、助
触媒としてビフェニル0.0083molを仕込み、1
10℃に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるの
ち60℃に冷却したのちテトラヒドロフランを表1に示
すとおり添加して攪拌し、この温度にて1,3−ブタジ
エンを0.1mol/hrの吹込み速度で6時間通気し
た。そして水を添加して触媒を失活せしめたのち分離
し、反応生成物をガスクロマトグラフにより分析(面積
百分率)した結果を表1に示す。ただし、転化率は反応
後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】比較例1 無溶媒の場合について、反応温度を120℃とした以外
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率は反応後
の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
は、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失活せし
めたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラフによ
り分析した結果を表2に示す。ただし、転化率は反応後
の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積百分
率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物(5−
p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)で示
す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【表2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例4〜6 容量300mlの攪拌機付フラスコにエチル−p−キシ
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)の
分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中の
目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面
積百分率)で示す。
レン1mol、表3に示すアルカリ金属触媒、助触媒と
してビフェニル0.0083molを仕込み、110℃
に加熱してその温度で5分間攪拌した。しかるのち60
℃に冷却しテトラヒドロフラン100mlを添加して攪
拌し、この温度にて1,3−ブタジエンを0.1mol
/hrの吹込み速度で6時間通気した。そして水を添加
して触媒を失活せしめたのち分離し、反応生成物をガス
クロマトグラフにより分析した結果を表3に示す。ただ
し、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)の
分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中の
目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面
積百分率)で示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】実施例7、8 助触媒としてビフェニル以外の表4に示す化合物の場合
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率は
反応後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積
百分率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物
(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)
で示す。
について、前記実施例2の実験方法と同様に行った。失
活せしめたのち分離し、反応生成物をガスクロマトグラ
フにより分析した結果を表4に示す。ただし、転化率は
反応後の基質(エチル−p−キシレン)の分析値(面積
百分率)、選択率はブタジエン付加物中の目的生成物
(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合(面積百分率)
で示す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】比較例2 助触媒を用いない以外は、前記実施例2の実験方法と同
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)
の分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中
の目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合
(面積百分率)で示す。
様に行った。失活せしめたのち分離し、反応生成物をガ
スクロマトグラフにより分析した結果を表5に示す。た
だし、転化率は反応後の基質(エチル−p−キシレン)
の分析値(面積百分率)、選択率はブタジエン付加物中
の目的生成物(5−p−キシリル−ヘキセン)の割合
(面積百分率)で示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 15/44 9280−4H 51/21 8930−4H
Claims (6)
- 【請求項1】 アルカリ金属触媒の存在下、エチル−p
−キシレンに1,3−ブタジエンを付加させたのち環化
して1,4,5,8−テトラメチルテトラリンとなし、
これを脱水素後酸化することを特徴とする1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法。 - 【請求項2】 アルカリ金属触媒の助触媒としてナフタ
レン、ビフェニル、フェナントレン、アントラセン、ピ
レンおよびこれらのアルキル誘導体を用いることを特徴
とする請求項1記載の1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸の製造方法。 - 【請求項3】 エチル−p−キシレンへの1,3−ブタ
ジエンの付加反応をテトラヒドロフランの存在下で行う
ことを特徴とする請求項1および2記載の1,4,5,
8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法。 - 【請求項4】 環化触媒として芳香族スルホン酸を用
い、反応温度120〜250℃で環化せしめることを特
徴とする請求項1ないし3記載の1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸の製造方法。 - 【請求項5】 1,4,5,8−テトラメチルテトラリ
ンの脱水素反応をパラジウムまたは白金含有触媒の存在
下、150〜350℃で行うことを特徴とする請求項1
ないし4記載の1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸の製造方法。 - 【請求項6】 1,4,5,8−テトラメチルナフタレ
ンの酸化反応を低級脂肪酸を含む溶媒中、重金属と臭素
の存在下、100〜220℃の反応温度で液相空気酸化
することを特徴とする請求項1ないし5記載の1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171771A JPH06228050A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法 |
US08/072,242 US5354899A (en) | 1992-06-05 | 1993-06-04 | Production process of 1,4,5,8-naphthalene tetracarboxylic acid |
EP93304394A EP0578369B1 (en) | 1992-06-05 | 1993-06-07 | Production process of 1,4,5,8-naphthalene tetracarboxylic acid |
DE69302762T DE69302762T2 (de) | 1992-06-05 | 1993-06-07 | Verfahren zur Herstellung von 1,4,5,8-Naphthalintetracarbonsäure |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171771A JPH06228050A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06228050A true JPH06228050A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=15929378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4171771A Pending JPH06228050A (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸の製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5354899A (ja) |
EP (1) | EP0578369B1 (ja) |
JP (1) | JPH06228050A (ja) |
DE (1) | DE69302762T2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060015321A (ko) * | 2003-06-06 | 2006-02-16 | 비피 코포레이션 노쓰 아메리카 인코포레이티드 | 브롬화 안트라센 촉진자를 이용한 방향족 탄화수소의 산화 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI77386C (fi) * | 1986-12-31 | 1989-03-10 | Neste Oy | Katalysatorsystem och foerfarande foer selektiv alkylering av toluen. |
JPH05112476A (ja) * | 1991-10-21 | 1993-05-07 | Teijin Ltd | アルケニルベンゼン及びその誘導体の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4171771A patent/JPH06228050A/ja active Pending
-
1993
- 1993-06-04 US US08/072,242 patent/US5354899A/en not_active Expired - Fee Related
- 1993-06-07 DE DE69302762T patent/DE69302762T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1993-06-07 EP EP93304394A patent/EP0578369B1/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0578369A2 (en) | 1994-01-12 |
EP0578369A3 (en) | 1994-11-23 |
DE69302762D1 (de) | 1996-06-27 |
US5354899A (en) | 1994-10-11 |
DE69302762T2 (de) | 1996-10-02 |
EP0578369B1 (en) | 1996-05-22 |
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