JPH06227815A - 導電性微粉末の製造方法 - Google Patents
導電性微粉末の製造方法Info
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Abstract
ウム微粉末の製造方法を提供する。 【構成】 錫塩及びインジウム塩の溶液に温度を30℃以
下に保持しながらアルカリ水溶液を添加して得られた酸
化錫及び酸化インジウムの水和物を加熱処理することを
特徴とする導電性錫含有酸化インジウムの超微粉末の製
造方法。
Description
性を有する錫含有酸化インジウム(ITO)微粉末の製
造方法に関し、特にITOの超微粉末の製造方法に関す
る。
ルム等の透明導電性被膜、更には液晶デイスプレイ等の
透明電極を形成する際に利用される優れた導電性および
透明性を有する錫含有酸化インジウム超微粉末の製造方
法に関するものである。
極或いはエレクトロルミネツセンスデイスプレイやタツ
チパネル等の透明導電膜として広く用いられるITO膜
は一般にスパツタリング法、真空蒸着法、塗布法等によ
り形成される。その中でも塗布法はスパツタリング法や
真空蒸着法では困難な大面積或いは複雑な形状への加工
が可能であつたり、コスト的にも有利である。そのよう
な塗布法として利用されているのは、有機系のゾル・ゲ
ル法が一般的であるが、近年の微粒子製造技術の発展に
伴い、微粉末を用いてこれを塗布する方法が注目されて
いる。そのような塗布法に用い得る錫含有酸化インジウ
ム微粉末の製造方法として、例えば特開昭63−115
19号にはインジウム化合物又は錫化合物の水溶液を8
〜12のpH条件下加水分解させ、生成したコロイド粒子
を含有するゾルを濾過洗浄した後、加熱処理する方法、
特開平1−290527号にはインジウム・錫混合水酸
化物を有機溶媒に分散し共沸脱水した後、仮焼する方
法、また特開平3−54114号には反応系中の水分量
を有機溶媒量以下として、インジウム塩及び錫塩の溶液
にアルカリ水溶液を添加し、インジウム水酸化物と錫水
酸化物の混合物を生成させ、加熱処理する方法が提案さ
れている。しかしながら、特開昭63−11519号に記載さ
れた方法ではゾル液からコロイド粒子を濾別する際に副
生塩の除去が容易でなかつたり、特開平1−29052
7号及び特開平3−54114号に記載された方法では
多量の有機溶媒を必要とするため安全性及びコスト面に
おいて不利である等問題点を含むものである。
した問題点を解消し、導電性及び透明性に優れた錫含有
酸化インジウム微粉末の製造方法を提供することにあ
る。
ウム塩の溶液に温度を30℃以下に保持しながらアルカリ
水溶液を添加して得られた酸化錫及び酸化インジウムの
水和物を加熱処理することを特徴とする導電性錫含有酸
化インジウムの超微粉末の製造方法に係る。
ム塩は水溶性のものであれば良く、塩化錫、硫酸錫、硝
酸錫、塩化インジウム、硫酸インジウム、硝酸インジウ
ム等が例示でき、又錫塩は第1錫塩、第2錫塩何れでも
よい。そのような錫塩及びインジウム塩を水に溶解さ
せ、必要によつてはアルコール、アセトン等の水溶性有
機溶媒及び/又は塩酸、硝酸等の鉱酸を加えた後、温度
を30℃以下、好ましくは0〜20℃に保持しながらアルカ
リ水溶液を添加する。30℃を超える場合には他の条件に
もよるが概して粒度は粗くなり、針状形状を有するも
の、凝集形態を有するものが生成するようになる。0℃
未満にしても特に効果は上がらず冷却用の冷媒等のコス
トが上昇してしまう。また、この場合の錫とインジウム
の割合はSnO2:In2O3重量比にて1:99〜20:80、
好ましくは4:96〜15:85であり、この範囲より錫は多
すぎても、少なすぎても所望とする導電性が得られな
い。
+In2O3)濃度にて2〜50g/lの範囲が適当で、2g/
l未満では収量が少なく不経済であり、50g/lを越える
と粒度が粗くなつてしまう。
水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、炭酸アンモニウム等の
水溶液を例示できるが、導電性を阻害する成分を含むア
ルカリ金属塩は適当でなく、アンモニア水及びアンモニ
ウム塩水溶液が好ましい。そして、そのようなアルカリ
水溶液を最終的にpHが5.0〜9.0となるように添加する
ことにより酸化錫及び酸化インジウムの水和物が生成す
る。pHが5.0未満では反応が不完全であり、又、pHが
9.0を越えると逆に一部生成物の解膠が起き、何れもそ
の後の加熱処理工程での焼結を招き粗大粒子が生成して
しまう。
するものではないが、30分から12時間程度が好ましく、
30分未満では生成物がゲル状となり濾過洗浄が困難とな
る上、後の加熱処理工程での焼結を招く。12時間以上の
添加時間は生産性が低下する上、粒度も粗くなつてく
る。
5〜0.05μm程度の酸化錫及び酸化インジウムの水和物が
生成する。本発明では、該水和物を必要によつては副生
してくる塩を除去した後に乾燥、更に300〜1200℃、好
ましくは500〜1000℃にて加熱処理することにより目的
とする錫含有酸化インジウム微粉末を得ることができ
る。この場合、必要に応じてN2,Ar等の不活性ガス雰
囲気或いはH2,NH3等の還元雰囲気中にて処理するこ
とにより導電性は更に向上する。得られるITO微粉末
は原料の酸化錫及び酸化インジウムの水和物と同一形
状、形骸を保持する。
本発明はこれに限定されるものではない。
ム(InCl3)75.9gを水4000mlに溶解し、これに2%ア
ンモニア水を58分かけて添加しpHを最終的に7.85とす
ることにより酸化錫及び酸化インジウムの水和物を共沈
させた。この間、液温は5℃を維持するようにした。次
いで、該共沈物を洗浄後乾燥、更に900℃にて2時間焼
成し、錫含有酸化インジウム(ITO)微粉末を得た。
該微粉末は図1の電子顕微鏡写真が示すように、一次粒
子径約0.02μmと微細でかつ粒度の揃つた形状を有して
いた。
ム〔In(NO3)3・3H2O〕121.6gを水4000mlに溶解
し、これに2%アンモニア水を73分かけて添加しpHを
最終的に7.80とすることにより酸化錫及び酸化インジウ
ムの水和物を共沈させた。この間、液温は20℃を維持す
るようにした。次いで該共沈物を洗浄後乾燥、更に900
℃にて2時間焼成し、錫含有酸化インジウム微粉末を得
た。該微粉末は図2の電子顕微鏡写真が示すように、一
次粒子径約0.035μmと微細でかつ粒度の揃つた形状を有
していた。
ム(InCl3)75.9gを水4000mlに溶解し、これに4.5%
NH4HCO3水溶液を360分かけて添加しpHを最終的に
5.8とすることにより酸化錫及び酸化インジウムの水和
物を共沈させた。この間、液温は25℃を維持するように
した。次いで該共沈物を洗浄後乾燥、更に700℃にて2
時間焼成し、錫含有酸化インジウム微粉末を得た。該微
粉末は図3の電子顕微鏡写真が示すように、一次粒子径
約0.045μmと微細でかつ粒度の揃つた形状を有してい
た。
有酸化インジウム微粉末を得た。該微粉末は図4の電子
顕微鏡写真が示すように短軸径0.05〜0.07μm、長軸径
0.30〜0.35μmの針状形状を有していた。
化錫及び酸化インジウムの水和物を共沈させた。該共沈
物はゲル状であるため水洗に長時間を要し、かつ900℃
にて2時間焼成することにより得られた錫含有酸化イン
ジウム粉末は図5に示すように、殆どが焼結し、粗大粒
子となつていた。
化錫及び酸化インジウムの水和物を共沈させた。該共沈
物は比較例2と同様、ゲル状であるため水洗に長時間を
要し、かつ900℃にて2時間焼成することにより得られ
た錫含有酸化インジウム粉末は殆どが焼結し粗大粒子と
なつていた。
錫及び酸化インジウムの水和物を共沈させた。該共沈物
は比較例2と同様、ゲル状であるため水洗に長時間を要
し、かつ900℃にて2時間焼成することにより得られた
錫含有酸化インジウム粉末は殆どが焼結し粗大粒子とな
つていた。
微粉末の各10.5gをアルキド樹脂(大日本インキ化学工
業製ベツコゾール、固形分70重量%)5.0gとキシロール
7ml及びガラスビーズ 50gと混合、ペイントシエーカ
ーにて60分間振盪して塗料を調製した。これをガラス板
に乾燥膜厚が5μmとなるように塗布し乾燥したのち表
面抵抗率をロレスタFP(三菱油化製)にて、又700nm
光の光透過率を分光光度計U−2000(日立製作所製)に
て測定した。その結果を表1に示す。
して生成する段階で従来法がコロイド粒子であるのに対
し、既に0.015〜0.05μm程度の一次粒子としての形骸を
有しているため加熱処理工程でも焼結することなく酸化
物となり、何ら特別な粉砕手段を講ずることなく製品化
することができる。
インジウム微粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(40
000倍)である。
インジウム微粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(40
000倍)である。
インジウム微粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(40
000倍)である。
インジウム微粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(40
000倍)である。
インジウム微粉末の粒子構造を示す電子顕微鏡写真(40
000倍)である。
Claims (1)
- 【請求項1】 錫塩及びインジウム塩の溶液に温度を30
℃以下に保持しながらアルカリ水溶液を添加して得られ
た酸化錫及び酸化インジウムの水和物を加熱処理するこ
とを特徴とする導電性錫含有酸化インジウムの超微粉末
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4200093A JP2963296B2 (ja) | 1993-02-04 | 1993-02-04 | 導電性微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06227815A true JPH06227815A (ja) | 1994-08-16 |
JP2963296B2 JP2963296B2 (ja) | 1999-10-18 |
Family
ID=12623939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4200093A Expired - Lifetime JP2963296B2 (ja) | 1993-02-04 | 1993-02-04 | 導電性微粉末の製造方法 |
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- 1993-02-04 JP JP4200093A patent/JP2963296B2/ja not_active Expired - Lifetime
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