JPH06227793A - 巻上兼牽引装置の駆動レバー - Google Patents

巻上兼牽引装置の駆動レバー

Info

Publication number
JPH06227793A
JPH06227793A JP1555593A JP1555593A JPH06227793A JP H06227793 A JPH06227793 A JP H06227793A JP 1555593 A JP1555593 A JP 1555593A JP 1555593 A JP1555593 A JP 1555593A JP H06227793 A JPH06227793 A JP H06227793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
auxiliary lever
main
auxiliary
main lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1555593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2682946B2 (ja
Inventor
Takayoshi Nakamura
隆義 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kito KK
Kito Corp
Original Assignee
Kito KK
Kito Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kito KK, Kito Corp filed Critical Kito KK
Priority to JP1555593A priority Critical patent/JP2682946B2/ja
Publication of JPH06227793A publication Critical patent/JPH06227793A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2682946B2 publication Critical patent/JP2682946B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻上又は牽引荷重が設定値に達したことを主
レバーに対する補助レバーの相対回転運動から識別す
る。 【構成】 主レバー17の長手方向中間部に補助レバー
23の一端部を枢着し、補助レバー23の他端部にグリ
ップ部26を形成する。主レバー17の先端部内に溝4
2を具えたロッド41を取付ける。補助レバー23によ
り移動可能に支承されたボール46を溝42に係合さ
せ、圧縮ばね39により付勢されたスライド部材38に
よってボール46を溝42内に押圧する。グリップ部2
6をX方向に回転させたとき補助レバー23に加わるピ
ボットピン24回りのトルクが設定値を越えるとボール
46が溝42からばずれ、補助レバー23が主レバー1
7に対して相対回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は巻上兼牽引装置の駆動レ
バーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりボルト等の締付トルクが一定値
に達したことを識別しうるトルクレンチが公知であり、
このトルクレンチは一般的に図11(A)に示すような
構造を有する。即ち、図11(A)に示されるようにこ
のトルクレンチは中空筒状体A内においてピボットピン
Bを介して中空筒状体Aに枢着されたレバーCを有す
る。このレバーCはその一端部にボルト等への嵌合部D
を有し、その他端部はリンク部材Eを介して摺動部材F
に連結される。この摺動部材Fは圧縮ばねGのばね力に
より常時左方に向けて押圧され、斯くしてレバーCは通
常図11(A)に示す位置にある。
【0003】このトルクレンチを用いてボルト等を締付
けるときには中空筒状体Aを矢印Hの方向に回動せしめ
る。このときボルト等の締付トルクが設定値を越えると
圧縮ばねGのばね力に抗してレバーCの内端部が矢印I
方向に移動し、次いでレバーCの内端部が中空円筒体A
の内壁面上に衝接する。このとき衝接音が発生し、同時
に中空円筒体Aには振動が発生するのでこの衝接音又は
振動からボルト等の締付トルクが設定値を越えたことを
識別することができる。
【0004】しかしながら巻上兼牽引装置の駆動レバー
のように比較的剛性の高いレバーではこのような衝接音
および振動が小さく、従ってこれら衝接音や振動から駆
動トルクが設定値を越えたか否かを判別するのが困難な
場合が多い。また、比較的大きな衝接音および振動が発
生したとしてもこれら衝接音および振動に気が付かなか
った場合にはもはや駆動トルクが設定値を越えたか否か
を識別することができない。
【0005】そこで駆動トルクが設定値を越えたか否か
を確実かつ容易に識別しうるように図11(B)に示す
ような巻上兼牽引装置用の駆動レバーが本出願人により
既に提案されている(特公昭57−24317号公報参
照)。この駆動レバーは図11(B)に示されるように
主レバーKと補助レバーLからなり、主レバーKの根元
部Mが巻上兼牽引装置本体に回転可能に取付けられると
共に補助レバーLの中間部がピボットピンJを介して主
レバーKの先端部に枢着される。補助レバーLの外端部
にはグリップNが形成され、補助レバーLの内端部とス
プリングリテーナ0間には圧縮ばねPが挿入される。補
助レバーLは圧縮ばねPのばね力により押圧されて通常
は図11(B)において実線で示す位置をとる。
【0006】巻上兼牽引装置により対象物を巻上げ又は
牽引する際にはグリップ部Nを矢印Qの方向に回動せし
める。このとき巻上げ又は牽引のための駆動トルクが設
定値を越えると圧縮ばねPのばね力に抗してレバーLが
破線で示すように回転し、次いでレバーLの内端部が主
レバーKの内壁面上に衝接する。このとき同時にグリッ
プ部Nが実線で示す状態から破線で示す状態に変化す
る。このときには衝接音および振動が発生するがこれら
衝接音および駆動に気が付かなかったとしてもグリップ
部Nが実線で示す状態から破線で示す状態に変化するの
で駆動トルクが設定値を越えたことを識別できることに
なる。即ち、巻上兼牽引装置の駆動レバーでは主レバー
Kに対してグリップ部Nが相対移動することによって駆
動トルクが設定値を越えたか否かを識別しうることが好
ましいと云える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで図11(B)
に示す駆動レバーでは駆動トルクは主レバーKの回転中
心およびグリップ位置間の距離Rと操作力Fとの積F・
Rによって定まるのに対して補助レバーLに加わるトル
クはピボットピンJおよびグリップ位置間の距離rと操
作力Fとの積F・rによって定まる。この場合、グリッ
プ位置が変化したときの距離rの変化率は距離Rの変化
率に比べてかなり大きくなり、従ってグリップ位置がグ
リップ部Nの外端側であると巻上兼牽引装置本体に与え
られる駆動トルクが小さいにもかかわらずに補助レバー
Lが実線に示す位置から破線に示す位置に回転してしま
い、これに対してグリップ位置がグリップ部Nの内端側
であると巻上兼牽引装置本体に与えられる駆動トルクが
大きくなっても補助レバーが実線に示す位置から破線に
示す位置に回転しないことになる。即ち、補助レバーL
が実線で示す位置から破線で示す位置に回動したときに
巻上兼牽引装置本体に与えられる駆動トルクはグリップ
位置に応じて変化することになり、従って巻上兼牽引装
置本体に与えられる駆動トルクが設定値に達したことを
主レバーKに対するグリップ部Nの相対移動から正確に
識別できないことになる。
【0008】この場合、ピボットピンJの位置を主レバ
ーKの回転中心に近ずければ近ずけるほど、即ち距離K
を距離Rに近ずければ近ずけるほどグリップ部Nが相対
移動したときの巻上兼牽引装置本体に与えられる駆動ト
ルクが一定になっていき、従って図11(B)に示す駆
動レバーにおいてグリップ部Nが相対移動したときに巻
上兼牽引装置本体に与えられる駆動トルクをできるだけ
一定にするためには図12に示すようにピボットピンJ
の位置を主レバーKの回転中心に近ずければよいことに
なる。しかしながらこのようにピボットピンJの位置を
主レバーの回転中心に近ずけるとグリップ部Nを相対回
転したときの補助レバーLの内端部Sの変位量が小さ
く、従って補助レバーLに加わるトルクが設定値以下の
ときには圧縮ばねPのばね力によって補助レバーLを図
12に示す位置に保持し、補助レバーLに加わるトルク
が設定値を越えたときに補助レバーLを確実に主レバー
Kに対して相対回転させるのが困難となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、主レバ
ーにより巻上兼牽引装置本体に与えられる駆動トルクが
ほぼ設定値に達したときに補助レバーを主レバーに対し
て確実に相対移動させるために、巻上兼牽引装置本体に
駆動用主レバーを回転可能に取付け、主レバーの長手方
向中間部に補助レバーの一端部を一定角度回転可能に枢
着すると共に補助レバーの他端部を主レバーの先端部か
ら突出させて突出した補助レバーの他端部にグリップ部
を形成し、補助レバーを巻上げ又は牽引方向に回転した
ときに補助レバーの回転軸線回りに発生するトルクが設
定値よりも小さいときにはばね力により補助レバーを主
レバー上の基準位置に保持して主レバーと補助レバーと
を一体的に回転させかつ上述のトルクが設定値よりも大
きくなったときには上述のばね力に抗して補助レバーを
主レバーに対して巻上げ又は牽引方向に相対回転させる
補助レバー保持装置を補助レバーと主レバーの先端部間
に設けている。
【0010】
【作用】補助レバーに与えられるトルクが設定値以下の
ときには補助レバーと主レバーとが一体的に回転し、補
助レバーに与えられるトルクが設定値を越えると補助レ
バーが主レバーに対して相対回転せしめられる。
【0011】
【実施例】図1および図2は巻上兼牽引装置の一つであ
るレバー式チェーンホイストを示しており、まず初めに
図1および図2を参照してチェーンホイストの全体構造
について簡単に説明する。チェーンホイストは一体的に
連結されたハウジング1a、1bを具備し、これらハウ
ジング1a,1bによって中空軸2が回転可能に支承さ
れる。この中空軸2上には歯車3とロードシーブ4が形
成されており、ロードシーブ4周りにチェーンがかけら
れている。中空軸2内には駆動軸5が回転可能に挿入さ
れており、この駆動軸5の回転力は減速歯車機構を形成
する各歯車6,7,8,3を介して中空軸2に伝達され
る。駆動軸5上にはスプライン9と外ねじ山10が形成
されており、スプライン9上には従動部材11が駆動軸
5と一体的に回転するように嵌着されており、外ねじ山
10上には駆動部材12が螺着されている。従動部材1
1上には両側にライニング13を担持した環状のクラッ
チ板14が回転可能に取付けられている。このクラッチ
板14の外周面上には外歯が形成されており、この外歯
と係合する爪部材15がハウジング1a内に設けられて
いる。
【0012】一方、ハウジング1aの端部16には駆動
用の主レバー17が駆動軸5の軸線回りで回転可能に取
付けられている。図1および図2に示されるようにこの
主レバー17内には駆動部材12の外周面上に形成され
た外歯18と係合可能な一対の爪19a,19bを具え
た爪部材19が配置されており、この爪部材19は主レ
バー17に回転可能に取付けられた回動軸20により支
持されている。また、爪部材19には爪部材19を所定
位置に保持するための押圧部材21が係合している。
【0013】チェーンホイストによって対象物を持ち上
げるか或いはチェーンに牽引力を与えて対称物を締付け
る場合にはまず始めに爪部材19の回動軸20に取付け
られた切換レバー22を操作して爪部材19を図2の矢
印T方向に回動せしめ、爪19aを駆動部材12の外歯
18に係合せしめる。次いで主レバー17を図2の矢印
Vおよび矢印Wの方向に交互に回転させると爪部材19
によって駆動部材12が間欠的に時計回りに回転せしめ
られる。図1に示されるように駆動部材12は外ねじ山
10上に螺着されているので駆動部材12が図2におい
て時計回りに回転せしめられると駆動部材12は従動部
材11に向けて移動し、次いでクラッチ板14を押圧す
る。その結果、駆動部材12とクラッチ板14と従動部
材11とが一体的に回転し、この回転運動が駆動軸5、
各歯車6,7,8,3を介してロードシーブ4に伝達さ
れる。斯くしてロードシーブ4に巻かれたチェーンによ
って対象物の巻上げ作業或いは対象物の締付け作業が行
われる。なお、クラッチ板14に対して設けられた爪部
材15は図2において時計回りにおけるクラッチ板14
の自由な回転を許容するがクラッチ板14の反時計回り
の回転を阻止する作用をなすので対象物の巻上又は牽引
のためのロードシーブが間欠的に回転せしめられたとき
にロードシーブ4が逆回転する危険性はない。
【0014】これに対してチェーンホイストによって持
ち上げられた対称物を降ろすか又は対称物の締付け力を
弛めるときには切換レバー22を操作して爪部材19を
図2の矢印U方向に回動せしめ、爪19bを駆動部材1
2の外歯18に係合せしめる。次いで主レバー17を図
2の矢印Vおよび矢印Wの方向に交互に回転させると爪
部材19によって駆動部材12が間欠的に反時計回りに
回転せしめられる。駆動部材12が反時計回りに回転せ
しめられると駆動部材12が従動部材11から離れる方
向に移動し、斯くして従動部材11に対する駆動部材1
2の押圧力が弱まる。その結果、従動部材11は駆動軸
5と共に図2において反時計回りに回転し、斯くして対
象物が下降し或いは対称物に対する締付け力が弱められ
る。一方、このときクラッチ板14は爪部材15の作用
によって回転せず、また駆動部材12は依然としてクラ
ッチ板14に圧接されているのでこのとき駆動部材12
も回転しない。従って駆動軸5が図2において反時計周
りに回転すると駆動部材12が再び従動部材11に向け
て移動し、その結果駆動部材12の押圧力によって従動
部材11は反時計回りの回転運動が停止される。従って
主レバー17を図2の矢印W方向に回転する毎に駆動軸
5が図2において反時計回りに一定角度だけ回転し、斯
くして主レバー17を図2の矢印Vと矢印Wの方向に交
互に回転させると対象物が間欠的に下降せしめられ、或
いは対象物の締付け力が間欠的に弛められることにな
る。
【0015】ところでこのようなチェーンホイストでは
巻上げ荷重が定格荷重を越えたか否かを識別できること
が好ましく、またチェーンによって対象物を締付ける場
合には締付け力、即ちチェーンの牽引力がどの程度であ
るかを識別できることが好ましい。この場合、巻上げ荷
重およびチェーンの牽引力は対象物を持ち上げる際に、
或いは対象物を締付ける際に、即ち主レバー17を図2
において矢印Vの方向に回転させた際に主レバー17が
駆動部材12に対して与える駆動トルクに比例してお
り、従って、この駆動トルクが設定値に達したか否かで
巻上げ荷重が定格荷重に達したか否か、或いはチェーン
の牽引力が設定値に達したか否かを識別できることにな
る。そこで本発明では主レバー17による駆動トルクが
設定値に達したか否かを識別するために主レバー17に
加えて補助レバー23を具備しており、従って以下これ
ら主レバー17と補助レバー23の構造について説明す
る。
【0016】図1から図5を参照すると補助レバー23
は大部分が主レバー17内に位置する中実ロッド部材2
3aと、主レバー17の先端部からわずかばかり突出し
たロッド部分23aの先端部に嵌着固定された中空円筒
部23bとにより構成される。この補助レバー23の内
端部、即ちロッド部材23aの内端部は主レバー17の
長手方向の中央部において主レバー17により支持され
たピボットピン24により主レバー17の回転軸線と平
行をなす回転軸線回りで回動可能に支承されている。一
方、補助レバー23の外端部、即ち中空円筒部23bは
例えばゴム製のカバー25により覆われており、このカ
バー25により覆われた中空円筒部23bによってグリ
ップ部26が形成される。
【0017】中空円筒部23b内にはカップ状のスリー
ブ27が摺動可能に挿入されており、中空円筒部23b
の外端部は栓部材28によって覆われている。栓部材2
8の外端面上には外部に開放された大径孔29が形成さ
れ、この大径孔29の底部には小径孔30が形成され
る。更にスリーブ27の外端部分には小径孔30と整列
した内ねじ山孔31が形成される。この内ねじ山孔31
には調節ねじ32が螺着され、この調節ねじ32の拡大
頭部33は栓部材28の大径孔29内に位置する。この
拡大頭部33には例えば断面六角形の治具挿入孔34が
形成されており、従って外部からこの治具挿入孔34内
に治具を挿入することによって調節ねじ32を回転させ
ることができる。図4に示されるようにスリーブ27の
外周面上にはスリーブ27の軸線方向に延びるスリット
35が形成されており、このスリット35内に突出する
ピン36が中空円筒部23bに取付けられる。スリーブ
27はピン36によって軸線回りに回転するのが阻止さ
れ、従って調整ねじ32が回転せしめられるとスリーブ
27は回転することなく軸線方向に移動せしめられる。
【0018】一方、ロッド部材23aの外端面上には中
空円筒部23bと共軸をなす円筒孔37が形成され、こ
の円筒孔37内に円筒状のスライド部材38が摺動可能
に挿入される。このスライド部材38とスリーブ27間
には圧縮ばね39が挿入される。また、ロッド部材23
a内には円筒孔37と交差しかつ円筒孔37と直角方向
に延びる円筒孔40が形成され、この円筒孔40内を主
レバー17により支持されたロッド41が貫通する。こ
のロッド41はその中間部に形成された溝42と、溝4
2の両側に形成された大径部43とを有し、溝42は小
径部44とその両側に形成された円錐部45により画定
される。円筒孔37内にはスライド部材38に加えてボ
ール46が移動可能に挿入されており、このボール46
は圧縮ばね39により付勢されたスライド部材38によ
って溝42内に押圧される。
【0019】図3は補助レバー23を自由状態にしたと
きを示している。このとき補助レバー23はボール46
が溝42内に係合している基準位置にある。対象物の巻
上げ作業或いは対象物の牽引作用を行うときにはグリッ
プ部26を把持して補助レバー23が反覆揺動せしめら
れ、このときグリップ部26を図3において矢印X方向
に回転せしめたときに駆動トルクが発生する。このとき
ボール46は矢印X方向の溝42の円錐部45に圧接さ
れ、その反力としてボール46にはボール46を圧縮ば
ね39のばね力に抗してスライド部材38に向け押圧す
る力が作用する。この力、即ち反力が圧縮ばね39のば
ね力よりも大きくなるとボール46は図3及び図4にお
いて右方に移動する。それに伴い補助レバー23は主レ
バー17に対して矢印X方向に相対回転し、ボール46
がロッド41の大径部43に乗り上げると補助レバー2
3は図3において鎖線で示されるように主レバー17の
先端部内壁面に当接するまで主レバー17に対して相対
回転する。
【0020】ところで本発明による実施例では補助レバ
ー23を図3に示す基準位置に保持しておく力、即ちボ
ール46に作用する反力が一定値を越えたときに補助レ
バー23が主レバー17に対して相対回転するので補助
レバー23に加わるピボットピン24回りのトルクが一
定値を越えたときに補助レバー23が主レバー17に対
して相対回転することになる。一方、本発明による実施
例ではピボットピン24とグリップ部26との距離が比
較的離れているので冒頭で述べたように補助レバー23
に加わるピボットピン24回りのトルクが一定値に達し
たときに駆動部材12(図2)に対する主レバー17の
駆動トルクもほぼ一定値に達し、斯くして駆動部材12
に対する駆動トルクがほぼ一定値に達したときに補助レ
バー23が主レバー17に対して相対回転することにな
る。従って駆動部材12に対する駆動トルクがほぼ一定
になったことを補助レバー23の相対回転運動から識別
できることになる。
【0021】圧縮ばね39のばね力を変化させれば補助
レバー23が主レバー17に対して相対回転するときの
駆動部材12に対する駆動トルクも変化し、従って圧縮
ばね39のばね力を変化させれば駆動部材12に対する
駆動トルクが圧縮ばね39のばね力により定まる任意の
トルクに達したことを補助レバー23の相対回転運動か
ら識別できることになる。そこで本発明による実施例で
は圧縮ばね39のばね力を任意に設定しうるように調節
ねじ31とスリーブ27からなるばね圧設定手段を具備
している。更に本発明による実施例では図4に示される
ように中空円筒部23bおよびカバー25に穿設された
貫通孔内に透明板47が嵌着されており、この透明板4
7に対面するスリーブ27の外周面上には図5に示され
るようにチェーンに加わる荷重を示す目盛り48が表示
されている。透明板47の中央部には図5に示されるよ
うに点49が付されており、スリーブ27上に表示され
た荷重を示す線とこの点とが一致するように調節ねじ3
2によりスリーブ27の位置を調節すればチェーンに加
わる荷重がスリーブ27上の対応した荷重に達したとき
に補助レバー23が主レバー17に対して相対回転す
る。
【0022】補助レバー23が主レバー17に対して相
対回転したときにはボール46は単にロッド41の大径
部43上に乗り上げるだけであり、従って補助レバー2
3を図3の矢印Xと反対方向に回転させれば再びボール
46が溝42に係合し、斯くして補助レバー23は容易
に基準位置に戻ることになる。図6から図10に種々の
実施例を示す。これらの実施例において図1から図5に
示す実施例と同様な構成要素は同一の符号で示す。
【0023】第2実施例を示す図6を参照するとこの実
施例では円筒孔37に連結されかつ円筒孔37と直角方
向に延びる円筒孔50が補助レバー23のロッド部分2
3a内に形成される。スライド部材38は円筒孔50内
に突出する円錐台形状の先端部38aを有し、この先端
部38aの円錐状外周面と係合するボール51が円筒孔
50内に移動可能に挿入される。また、ボール51の過
剰な移動を阻止するためのピン52が主レバー17に取
付けられる。
【0024】この実施例では補助レバー23が基準位置
に位置するときにはボール51が圧縮ばね39により付
勢されたスライド部材38によって巻上および牽引方向
X側の主レバー17の内壁面上に押圧される。次いで補
助レバー23がX方向に回転せしめられたときに補助レ
バー23に加わるピボットピン24(図3)回りのトル
クが設定値を越えるとスライド部材先端部38aの平坦
な先端面がボール51上に乗り上げ、補助レバー23が
主レバー17に対して相対回転する。
【0025】第3実施例を示す図7を参照するとこの実
施例ではスライド部材38の端面に当接するボール53
が円筒孔37内に移動可能に挿入され、このボール53
は円筒孔37の軸線に対してボール53の半径よりも小
さな距離だけ矢印X方向に離れた位置においてボール5
1に当接する。従ってこの実施例では補助レバー23が
基準位置にあるときにボール51は巻上および牽引方向
X側の主レバー17の内壁面上に押接され、補助レバー
23に加わるピボットピン24(図3)回りのトルクが
設定値を越えると補助レバー23が主レバー17に対し
相対移動してボール53がボール51の外周面に沿い破
線53aで示す位置まで移動する。
【0026】補助レバー23が主レバー17に対して相
対移動せしめられたときにボール53がボール51より
も矢印X側に移動すると補助レバー23にはボール53
に加わる反力によって矢印X方向の力が作用し、斯くし
て補助レバー23を容易に基準位置に戻せなくなる。し
かしながら図7の破線53aからわかるようにこの実施
例では補助レバー23が主レバー17に対して相対移動
したときにボール51がボール53に対してX方向側に
位置し、斯くして補助レバー23にはボール53に作用
する反力によってX方向と逆方向の力が作用するので補
助レバー23を容易に基準位置に戻すことができる。こ
のように補助レバー23が相対回転したときにも補助レ
バー23に対してX方向と逆方向の力を作用させ続ける
という考え方は以下に述べる実施例においても同様に採
用されている。
【0027】第4実施例を示す図8を参照するとこの実
施例では補助レバー23のロッド部材23a内に凹溝5
4が形成され、円筒孔37はこの凹溝54内に開口せし
められる。スライド部材38の端部は凹溝54内に突出
せしめられ、このスライド部材38の突出先端部にロー
ラ55がシャフト56を介して回転可能に取付けられ
る。一方、凹溝54内には結合部材57を介して互いに
連結された一対のリンク板58が配置される。これら一
対のリンク板58の一端部はロッド部材23aにより支
承されたピボットピン59により回動可能に支承されて
おり、リンク板58の他端部にはローラ55と係合する
ローラ60がシャフト61を介して回転可能に取付けら
れている。
【0028】図8に示されるように補助レバー23が基
準位置に位置するときはローラ55は円筒孔37の軸線
に対してローラの半径よりも小さな距離だけ矢印X方向
に離れた位置においてローラ60に当接する。次いで補
助レバー23が矢印X方向に回転され、補助レバー23
に加わるピボットピン24(図3)回りのトルクが設定
値を越えるとローラ55がローラ60の外周面に沿い矢
印X方向に移動して補助レバー23が主レバー17に対
し相対回転する。図1から図7に示す実施例では補助レ
バー23が相対回転する際にボール46,51,53が
対応する円筒孔37,50内を摺動する構造となってい
るが図8に示す実施例ではこのような摺動運動が存在し
ないので補助レバー23を主レバー17に対して滑らか
に相対回転させることができる。なお、この実施例では
補助レバー23が相対回転するとリンク板58が時計回
りに回転するので補助レバー23が相対回転したときの
スライド部材38の移動量は図6および図7に示す実施
例に比べて大きくなる。
【0029】第5実施例を示す図9を参照するとこの実
施例ではスライド部材38の端部に円筒孔37から突出
するフランジ部62が形成される。このフランジ部62
には一対のリンク板63がピボットピン64を介して回
動可能に取付けられ、一対のリンク板63の他端部は主
レバー17により支持されたピボットピン65により回
動可能に支持される。一対のリンク板63は図9に示す
ように補助レバー23が基準位置にあるときには円筒孔
39の軸線上からこの軸線に対して斜め方向に延びてお
り、補助レバー23が主レバー17に対して相対回転す
るとリンク板63は反時計回りに回転する。
【0030】第6実施例を示す図10を参照するとこの
実施例では補助レバー23のロッド部材23a内に凹溝
66が形成され、円筒孔37はこの凹溝66内に開口せ
しめられる。スライド部材38の端部は凹溝66内に突
出せしめられ、このスライド部材38の突出先端部にロ
ーラ67がシャフト68を介して回転可能に取付けられ
る。一方、このローラ67と係合するローラ69が主レ
バー17により支承されたシャフト70上に回転可能に
取付けられており、凹溝66を画定するロッド部材23
aの対向する端壁面部分には夫々シャフト70との接触
を回避するためのスリット71が形成されている。
【0031】図10に示されるように補助レバー23が
基準位置に位置するときはローラ67は円筒孔37の軸
線に対してローラ67の半径よりも小さな距離だけ矢印
X方向に離れた位置においてローラ69に当接する。次
いで補助レバー23が矢印X方向に回転され、補助レバ
ー23に加わるピボットピン24(図3)回りのトルク
が設定値を越えるとローラ67がローラ69の外周面に
沿い矢印X方向に移動して補助レバー23が主レバー1
7に対し相対回転する。
【0032】
【発明の効果】主レバーに作用する主レバーの回転軸線
回りの駆動トルクがほぼ設定値に達したことを識別で
き、しかもこのとき主レバーに対する補助レバーの相対
位置変化に基づいて駆動トルクがほぼ設定値に達したこ
とを識別しうるので駆動トルクがほぼ設定値に達したこ
とを容易に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チェーンホイストの全体構造を図解的に示した
側面断面図である。
【図2】図1の矢印IIの方向からみたチェーンホイスト
の側面図である。
【図3】図1の矢印III の方向からみた主レバーの一部
および補助レバーの側面断面図である。
【図4】図3の側面断面図である。
【図5】図4のグリップ部の底面方向からみた一部断面
側面図である。
【図6】第2実施例の側面断面図である。
【図7】第3実施例の側面断面図である。
【図8】第4実施例を示す図であって、(A)は側面断
面図、(B)は(A)の側面断面図である。
【図9】第5実施例を示す図であって、(A)は側面断
面図、(B)は(A)の側面断面図である。
【図10】第6実施例を示す図であって、(A)は側面
断面図、(B)は(A)の側面断面図である。
【図11】従来のトルクレンチおよび駆動レバーを示す
図である。
【図12】本発明の技術的意味を理解しやすくするため
の説明図である。
【符号の説明】
17…主レバー 23…補助レバー 24…ピボットピン 38…スライド部材 39…圧縮ばね 41…ロッド 42…溝 46,51,53…ボール 55,60,67,69…ローラ 58,63…リンク板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻上兼牽引装置本体に駆動用主レバーを
    回転可能に取付け、該主レバーの長手方向中間部に補助
    レバーの一端部を一定角度回転可能に枢着すると共に該
    補助レバーの他端部を主レバーの先端部から突出させて
    突出した該補助レバーの他端部にグリップ部を形成し、
    補助レバーを巻上げ又は牽引方向に回転したときに補助
    レバーの回転軸線回りに発生するトルクが設定値よりも
    小さいときにはばね力により補助レバーを主レバー上の
    基準位置に保持して主レバーと補助レバーとを一体的に
    回転させかつ上記トルクが設定値よりも大きくなったと
    きには上記ばね力に抗して補助レバーを主レバーに対し
    て巻上げ又は牽引方向に相対回転させる補助レバー保持
    装置を補助レバーと主レバーの先端部間に設けた巻上兼
    牽引装置の駆動レバー。
JP1555593A 1993-02-02 1993-02-02 巻上兼牽引装置の駆動レバー Expired - Fee Related JP2682946B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1555593A JP2682946B2 (ja) 1993-02-02 1993-02-02 巻上兼牽引装置の駆動レバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1555593A JP2682946B2 (ja) 1993-02-02 1993-02-02 巻上兼牽引装置の駆動レバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06227793A true JPH06227793A (ja) 1994-08-16
JP2682946B2 JP2682946B2 (ja) 1997-11-26

Family

ID=11892021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1555593A Expired - Fee Related JP2682946B2 (ja) 1993-02-02 1993-02-02 巻上兼牽引装置の駆動レバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2682946B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2682946B2 (ja) 1997-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2223217C (en) Reversible ratchet wrench including thin-walled sockets
US4966057A (en) Power wrench
JPH11262809A (ja) 手動操作される穿孔機若しくは打撃穿孔機
US4407175A (en) Tool for rotating threaded fasteners
JPS633834B2 (ja)
JP2002139128A (ja) アンチバックラッシュ機構
US5573472A (en) Wrap spring downshift mechanism
US7093694B2 (en) Release hold mechanism with gravity weighted indicator flag
JP2682946B2 (ja) 巻上兼牽引装置の駆動レバー
TWI727829B (zh) 用於扭矩調節的警示裝置
US5641151A (en) Chain lever hoist
US4729270A (en) Socket driver spanner
JP3280315B2 (ja) レバー式捲上機
JP3086874B2 (ja) チェーンレバーホイスト
US7472629B2 (en) Ratchet wrench
US4718522A (en) Automatic adjustment apparatus for a vehicle brake lever of a brake
JPH05238680A (ja) 電動巻上装置
JP6188414B2 (ja) 半自動式トルクレンチ
JPH0618787Y2 (ja) ネジ締め用トルク伝達部材
JP3095981B2 (ja) バイス
JP2688167B2 (ja) 巻上兼牽引装置
JP2504520Y2 (ja) レバ―式捲上牽引装置
JP2935338B2 (ja) ネジ締め機のクラッチ機構
JP2689238B2 (ja) レバー式牽引巻上機における遊転装置
JPH07172779A (ja) レバー式巻上牽引機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090808

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100808

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110808

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120808

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees