JPH06227771A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

Info

Publication number
JPH06227771A
JPH06227771A JP5017319A JP1731993A JPH06227771A JP H06227771 A JPH06227771 A JP H06227771A JP 5017319 A JP5017319 A JP 5017319A JP 1731993 A JP1731993 A JP 1731993A JP H06227771 A JPH06227771 A JP H06227771A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
brake
rescue
car
short
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5017319A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyoshi Sonoda
道吉 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP5017319A priority Critical patent/JPH06227771A/ja
Publication of JPH06227771A publication Critical patent/JPH06227771A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インバータ制御のエレベータにおいて、半導
体変換素子の直流短絡故障時の救出運転が確実にできる
ようにする。 【構成】 この発明のエレベータ制御装置は、インバー
タの半導体素子に直流短絡故障が発生すれば直流短絡検
出回路を動作させるが、この直流短絡検出回路の動作時
には救出運転指令を出力し、この救出運転指令を受けて
エレベータかごを駆動する電動機のブレーキを開放す
る。そしてエレベータかごとカウンタウェイトとの重量
アンバランスによってエレベータかごを上方あるいは下
方のいずれかの方向に走り出させ、その速度信号が一定
速度以上になったときにはブレーキを再閉成し、以下、
同様にブレーキを開放し、一定速度以上になれば再閉成
する操作を繰り返すことによってエレベータかごを断続
的に走行させ、所定の救出階に到着すれば停止させてド
アを開き、乗客を降ろす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエレベータ制御装置に
関し、特に電力変換装置の直流短絡故障発生時にも救出
運転を行なうことができるエレベータ制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータ制御によりエレベータ
の速度制御を行なうエレベータ制御装置の主回路とイン
バータ装置の直流短絡保護回路の構成は図5に示すよう
なものである。すなわち、外部からの三相交流電源1を
直流電力に変換するコンバータ装置2と、このコンバー
タ装置2によって変換された直流電力を平滑する平滑コ
ンデンサ3と、この平滑コンデンサ3に蓄えた電力を再
び所望の三相交流電力に変換するインバータ装置4と、
このインバータ装置4の交流出力によって駆動される誘
導電動機5が備えられている。コンバータ装置2および
インバータ装置4のそれぞれの変換素子6には半導体ス
イッチング素子、例えばパワートランジスタ、パワーF
ET、IGBT(Insulated Gate Bi
polarTransistor)、GTOなどが用い
られる。
【0003】このコンバータ装置2またはインバータ装
置4の破損もしくは制御異常などによって上下の半導体
変換素子が同時に点弧する状態が発生した場合には、平
滑コンデンサ3から大きな短絡電流が流れ、変換素子が
焼損してしまう恐れがある。そこで、直流短絡故障の保
護のために、平滑コンデンサ3の回路に電流検出器7が
設けられ、この電流検出器7の出力が設定値よりも大き
くなったときに直流短絡が発生したことを検出する直流
短絡検出回路8が設けられており、この直流短絡検出回
路8から出力される信号aが変換素子のゲート遮断信号
であり、このゲート遮断信号aによってコンバータ装置
2とインバータ装置4のゲート遮断が行なわれ、また永
久故障モードラッチ回路9に与えられてエレベータを永
久故障モードにラッチするようにしていた。
【0004】そして永久故障モードにラッチされてしま
うと、エレベータかご内に乗客がいれば、他の救出運転
手段がない場合には保守員が現地に救出に赴くまで閉じ
込められてしまうことになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来のエ
レベータ制御装置では、直流短絡故障が発生すればエレ
ベータが永久故障モードになって技術員が現地に救出に
赴くまで乗客はかご内に閉じ込められたままになり、大
きな不安を与えかねない問題点があった。
【0006】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、コンバータ装置またはインバータ装
置のような電力変換装置の半導体変換素子が短絡故障を
発生し、エレベータが永久故障モードになって主回路の
電力変換が停止して電動機の再起動ができなくなったよ
うな場合でも、この電力変換装置の制御によらず、他の
方法でエレベータの救出運転を行なえるようにして乗客
が閉じ込められる事態の発生を極力抑えることができる
エレベータ制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、エレ
ベータの巻き上げ用電動機に対する電力変換装置に半導
体変換素子を有し、半導体変換素子の破損によって直流
回路が短絡するときに電力変換装置を電源から遮断する
直流短絡検出回路を備えたエレベータ制御装置におい
て、直流短絡検出回路の動作時に、かご荷重とカウンタ
ウェイトとの重量アンバランスを利用して、かごの自重
によってかごを所定の救出階までブレーキを断続させな
がら下降させ、もしくはカウンタウェイトの荷重によっ
てかごを所定の救出階までブレーキを断続させながら上
昇させる救出運転を行なう救出運転手段を備えたもので
ある。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載のエレ
ベータ制御装置において、救出運転手段が、直流短絡検
出回路の動作時に救出運転指令を出力する救出運転指令
手段と、エレベータかごの速度を検出する速度検出手段
と、救出運転指令手段から救出運転指令信号が出力され
たときに、巻き上げ用電動機のブレーキを開放し、速度
検出手段からの速度信号が一定速度以上になったときに
ブレーキを再閉成するブレーキ制御手段と、エレベータ
かごに所定の救出階に到着したことを検出してブレーキ
制御手段にブレーキ閉成指令を与える救出階検出手段と
を備えたものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項2のエレベータ
制御装置においてさらに、ブレーキ制御手段がブレーキ
開放をした時点より一定時間経過しても速度検出手段が
一定速度以上のかご速度を検出しないときに動作する限
時継電器と、エレベータに対する外部電源と巻き上げ用
電動機との間に直接接続された接触器と、限時継電器が
動作したときに接触器を投入して電動機に外部電源から
直接電力を与えて駆動し、所定の救出階まで救出運転す
る外部駆動回路を備えたものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明のエレベータ制御装置では、電
力変換装置の半導体変換素子に直流短絡故障が発生すれ
ば直流短絡検出回路が動作するが、この直流短絡検出回
路の動作時に救出運転が必要になれば、救出運転手段が
かご荷重とカウンタウェイトとの重量アンバランスを利
用して、かごの自重によってかごを所定の救出階までブ
レーキを断続させながら下降させ、もしくはカウンタウ
ェイトの荷重によってかごを所定の救出階までブレーキ
を断続させながら上昇させる救出運転を行なう。
【0011】こうして電力変換装置の半導体変換素子に
短絡故障が発生しエレベータが永久故障モードになった
場合でも、電力変換装置とは別系統の手段によってエレ
ベータの救出運転ができるようにして、直流短絡故障発
生時にも乗客の閉じ込めを防止する。
【0012】請求項2の発明のエレベータ制御装置で
は、直流短絡検出回路の動作時には救出運転指令手段が
救出運転指令を出力し、この救出運転指令を受けてブレ
ーキ制御手段がエレベータの巻き上げ用電動機のブレー
キを開放する。そしてエレベータかごとカウンタウェイ
トとのアンバランスによってエレベータかごに上方ある
いは下方のいずれかの方向に走り出し、その速度信号が
一定速度以上になったことを速度検出手段が検出したと
きにはブレーキ制御手段がブレーキを再閉成し、以下、
同様にブレーキを開放し、一定速度以上になれば再閉成
する操作を繰り返すことによってエレベータかごをカウ
ンタウェイトとの負荷アンバランスを利用して断続的に
走行させ、所定の救出階に到着したことを救出階検出手
段が検出すればブレーキ制御手段にブレーキ閉成指令を
与えて完全に停止し、ドアを開いて乗客を降ろすように
する。
【0013】こうして、電力変換装置の半導体変換素子
に短絡故障が発生しエレベータが永久故障モードになっ
た場合でも、電力変換装置とは別系統の手段によってエ
レベータの救出運転ができるようにして、直流短絡故障
発生時にも乗客の閉じ込めを防止する。
【0014】また請求項3の発明のエレベータ制御装置
では、上記のブレーキ制御手段がブレーキ開放をした時
点より一定時間経過しても速度検出手段が一定速度以上
のかご速度を検出しないときには限時継電器を動作さ
せ、外部駆動回路によってエレベータに対する外部電源
と巻き上げ用電動機との間に直接接続された接触器を投
入して電動機に外部電源から直接電力を与えて駆動し、
所定の救出階までエレベータの救出運転を行なう。
【0015】こうして、カウンタウェイトとエレベータ
かごとの重量バランスがとれていてかごの自重では救出
運転ができないような場合にも確実に救出階までエレベ
ータを救出運転して乗客を救出する。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図1は請求項1〜請求項3の発明のエレベータ制
御装置の一実施例の主回路および直流短絡検出回路の構
成を示しており、図2は救出指令回路I、救出運転用ブ
レーキ回路IIおよびコンタクタ投入回路 IIIの構成を示
している。
【0017】まず図1の回路図に基づいて、この実施例
のエレベータ制御装置の主回路構成について説明する
と、図5に示した従来例と同様に、三相交流電源1から
の三相交流電力を直流電力に変換するコンバータ装置
2、このコンバータ装置2の出力を平滑する平滑コンデ
ンサ3、コンバータ装置2の直流出力電力を所定の大き
さの三相交流電力に再変換するインバータ装置4、この
インバータ装置4からの交流出力電力によって駆動され
る誘導電動機5、インバータ装置4の直流入力電流を検
出する電流検出器7、この電流検出器7の電流検出信号
に基づいてインバータ装置4の直流短絡故障が発生して
いるかどうか検出する直流短絡検出回路8が備えられて
いる。
【0018】そしてこの実施例の主回路の特徴として、
通常運転時に投入されるインバータ制御用主接触器の接
点10,11、ブレーキ開放でもエレベータかごが動か
ないときに投入され、客先電源より直接電力を供給する
ための外部回路用接触器の接点12、直流短絡保護動作
時に半導体変換素子が破損しているかどうかをチェック
する直流短絡保護誤動作チェック回路13、直流短絡検
出回路8が動作したときに励磁される直流短絡検出継電
器14(A)、直流短絡保護誤動作チェック回路13に
より半導体変換素子が破損していることを検出したとき
に励磁される変換素子破損検出継電器15(B)が備え
られている。
【0019】図2に示すように救出指令回路Iには、ブ
レーキ開放して一定時間を経過してもエレベータ速度を
検出しないときにオンするバランスロード検出タイマ1
6(C1)、変換素子破損検出継電器15(B)が励磁
されたときにある一定時間経過すればオンする救出指令
タイマ17(C2)および救出指令継電器18(D)が
備えられている。またエレベータ制御装置19に設けら
れているエレベータの速度検出回路20によって一定速
度に到達したときに励磁される速度検出継電器21
(I)が備えられている。さらにエレベータのブレーキ
状態を監視し、ブレーキが開放されたときに出力を出す
ブレーキ状態検出回路22の出力によって励磁されるブ
レーキアンサーバック継電器23(J)が備えられてい
る。
【0020】図2に示すように救出運転用ブレーキ回路
IIには、誘導電動機5のブレーキを開放するブレーキ開
放コンタクタ24(E)、ブレーキ開放時の遅れ防止の
ためのブレーキフォーシング用コンタクタ25(F)、
ブレーキコイル26、このブレーキコイル26に流れる
電流を制限するブレーキ電流制限抵抗27、ブレーキフ
ォーシング用コンタクタ25(F)のオン、オフディレ
イ時間を設定するオンオフディレイ用CR28a,28
bが備えられている。またエレベータ制御装置19に設
けられているドアゾーン検出回路29によりエレベータ
かごがドアゾーン、つまり戸開放救出可能領域に入った
ことが検出されたときに励磁されるドアゾーン継電器3
0(K)が備えられている。さらにエレベータ制御装置
19に設けられているブレーキ指令判別回路31により
通常運転時のブレーキ開放指令を判別する出力が出され
たときに励磁されるブレーキ開放指令継電器32(L)
が備えられている。
【0021】図2に示すようにコンタクタ投入回路 III
には、通常運転時に投入されるインバータ制御用主接触
器33(G),34(N)、救出運転の外部回路動作時
に投入される外部回路用接触器35(H)が備えられて
おり、これらの接触器33〜35(G,N,H)によっ
てそれぞれ対応する図1に示した接触器接点10〜12
が開閉駆動されるようになっている。またエレベータ制
御装置19に備えられている運転モード判別回路36に
よる通常運転時の運転指令によって励磁される通常運転
指令継電器37(M)が備えられている。
【0022】そして図2において、直流短絡検出継電器
14(A)の励磁によって動作する接点はiaaもしく
はiabと表わし(ここで、iは1,2,…をとり、最
後尾のaは常開接点、bは常閉接点の区別を表わす。以
下、他の継電器についても同じである)、変換素子破損
検出継電器15(B)の励磁によって動作する接点はi
baもしくはibbと表わし、バランスロード検出タイ
マ16(C1)のタイムカウントで動作する接点はc1
と表わし、救出指令タイマ17(C2)のタイムカウン
トで動作する接点はc2と表わし、以下、同じく各英字
大文字E,F,…,Nで区別される各継電器それぞれに
よって動作する接点をiea,ifa,…,inaもし
くはieb,ifb,…,inbのように表わしてあ
り、これらの各接点が図示回路の各所に挿入されてい
る。
【0023】次に、上記構成のエレベータ制御装置の動
作について説明する。通常、釣瓶式エレベータの場合、
エレベータかごとその反対側のカウンタウェイトとの重
量バランスは、かごに乗客が定員の半分程度乗り込んだ
ときにバランスするように設定されている。
【0024】そこでまず、かごがアンバランス負荷の状
態で半導体変換素子に短絡故障が発生した場合の動作に
ついて、図3のタイミングチャートを参照しながら説明
する。エレベータが図1の接触器接点10,11を閉じ
てインバータ制御によって誘導電動機5を駆動し、走行
しているときに、コンバータ装置2もしくはインバータ
装置4内の半導体変換素子が破損して直流短絡故障が発
生すると、電流検出器7が短絡電流を検出し、直流短絡
検出回路8が動作して直流短絡検出継電器14(A)を
励磁すると共に(タイミングt0)、その検出信号が直
流短絡保護誤動作チェック回路13にも送られ、変換素
子の破損の有無をチェックする。そしてこのチェック回
路13で変換素子の破損が検出されると、変換素子破損
検出継電器15(B)が励磁される(タイミングt
1)。
【0025】こうして、直流短絡検出継電器14(A)
と変換素子破損検出継電器15(B)が共に励磁される
と、図2に示したリレー回路で各接点1aa,1baが
オンすることになり、一定時間を経過した後に救出指令
タイマ17(C2)がオンして、その接点c2を投入
し、これによって救出指令継電器18(D)が励磁され
る(t2)。
【0026】救出指令継電器18(D)が励磁される
と、その接点1da,2da,3db,4db,5db
それぞれが動作し、それらのうちa接点はオンし、b接
点はオフとなる。したがって、接点2baがオンするこ
とによって、ブレーキ開放用コンタクタ24(E)が投
入され、その接点1eがオンとなり、ブレーキコイル2
6の励磁を開始する。そしてこれと同時に、救出継電器
18(D)の接点3dbがオフし、オンオフディレイ用
CR28a,28bの設定時間を経てブレーキフォーシ
ング用コンタクタ25(F)がオフする。しかしなが
ら、このブレーキフォーシング用コンタクタ25(F)
がオフするまでのディレイ時間の間はその接点1fがオ
ンしており、ブレーキコイル26には、ブレーキ電流制
限用抵抗27の抵抗値が小さくなっているので大きくな
電流が流れ、フォーシングをかけてブレーキ開放時間を
早くすることになる。
【0027】次に上記コンタクタ24,25の動作によ
りブレーキが開かれると、かごがアンバランス負荷のた
めに重い方へ重力Gによって引かれて移動し始め、次第
に加速されていく。そこである速度に達すると、速度検
出回路20により速度検出継電器21(I)が励磁さ
れ、その接点1ib,2ibがオフ動作する(タイミン
グt3)。
【0028】接点2ibがオフすれば、救出指令タイマ
17(C2)が直ちにオフすることになり、これによっ
てその接点c2がオフし、救出指令継電器18(D)が
オフすることによってブレーキ開放用コンタクタ24
(E)もオフし、接点2daがオフすることになってブ
レーキ開放用コンタクタ24(E)がオフし、ブレーキ
は再び閉成されることになる。
【0029】その後、ブレーキが閉じてかご速度が落ち
て設定速度以下になれば、再び救出指令タイマ17(C
2)がカウント動作を開始し、次の救出運転の準備に入
る(タイミングt4)。なお、この救出指令タイマ17
のオンディレイ時間c2の設定は、かご設定速度に達し
た後に再びブレーキを閉じてエレベータかごを停止させ
ようとするが、完全にかごが停止するまではこのタイマ
がオンしないような時間とする。
【0030】こうして、ブレーキを開放してかごを重量
アンバランスによる重力Gによって上方(軽い場合)あ
るいは下方(重い場合)へ移動させ、所定速度に達すれ
ばまたブレーキを閉じてかご速度を抑え、設定速度以下
になれば再びブレーキを開放してかごを重量アンバラン
スによる重力Gによって移動させ、設定速度に達すれば
ブレーキを閉じてかご速度を抑える動作を繰り返すこと
によりかごを移動させていく(タイミングt5,t
6)。
【0031】そこで、最寄り階のドアゾーン内にまでか
ごが移動して来ると、ドアゾーン検出回路29が検出
し、ドアゾーン継電器30(K)が励磁され、その接点
1kbをオフしてブレーキ開放用コンタクタ24(E)
をオフすることによってブレーキを閉成し、かごの移動
を停止する(タイミングt7)。
【0032】この後は、かごがドアゾーン内に停止して
いるので、戸開救出運転を行なうことにより、かご中に
閉じ込められていた乗客を救出することができる(タイ
ミングt8)。
【0033】次にかごがバランス負荷の状態で、半導体
変換素子に短絡故障が発生した場合の動作について、図
4のタイミングチャートを参照して説明する。かごがカ
ウンタウェイトとバランスロードの状態にあれば、短絡
故障検出によってブレーキ開放を行なったとしてもかご
が上方あるいは下方へ重力Gの作用で移動し始めること
がなく、その場で停止したままとなる(タイミングt
0′〜t2′)。
【0034】そこで、このような場合には、所定速度以
上となるような速度検出が行なわれず、図2において速
度検出信号が速度検出回路20から出力されることはな
く、速度検出継電器21(I)はオフのままであり、し
たがって接点1ibはオンのままとなる。そこで、救出
指令継電器18(D)の接点1da,5daはオン、ブ
レーキ状態検出回路22によってブレーキ開放アンサー
バック継電器23(J)は励磁されたままであってその
接点1ja,2jaもオンとなるので、バランスロード
検出タイマ16(C1)が設定されたオンディレイ時間
c1後にオンし、その接点c1を投入する(タイミング
t3′)。
【0035】こうしてバランスロード検出タイマ16
(C1)がオンし、その接点c1が投入されると接点5
da,c1,2jaの直列回路が導通するようになるの
で、外部回路用接触器35(H)は励磁されることにな
る。そして外部回路用接触器35(H)が励磁される
と、図1において外部回路用接触器接点12が投入され
ることになり、客先電源1から誘導電動機5に直接電力
が供給されるようになり、エレベータかごの救出運転が
開始されることになる。
【0036】そしてこの場合には、救出指令継電器18
(D)が励磁されると同時にその接点4dbがオフとな
り、これによってインバータ制御用接触器33,34が
オフし、図1に示す接触器接点10,11が開放され、
客先電源1からコンバータ装置2およびインバータ装置
4が切り離される。したがって、短絡故障の発生後に客
先電源1がコンバータ装置2およびインバータ装置4に
再び印加されて短絡電流がこれらの装置に再び流れると
いう恐れがなくなり、回路保護が行なえることになる。
【0037】こうして客先電源1から直接誘導電動機5
に電力が供給されて救出運転が開始された後は、かごが
アンバランスロードの状態の救出運転と同じように、速
度信号を検出して早くなりすぎればブレーキを閉じて速
度を落とし、再びブレーキを緩めて移動させ、速度が設
定速度以上になればブレーキを閉じるという動作を繰り
返しながらかごを最寄りの救出階のドアゾーンまで移動
させる(タイミングt4′〜t6′)。
【0038】そしてドアゾーンになればかごを停止させ
(タイミングt7′)、戸開動作を行なってかご中の乗
客を救出する(タイミングt8′)。
【0039】このようにして、この実施例のエレベータ
制御装置では半導体変換素子の破損によって直流短絡故
障が発生すれば、かご積載荷重の状態によらず確実にエ
レベータかごを最寄りの救出階のドアゾーンまで救出運
転を行ない、戸開して乗客を救出することができるよう
になる。
【0040】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
電力変換装置の半導体変換素子に直流短絡故障が発生す
れば直流短絡検出回路が動作するが、この直流短絡検出
回路の動作時に救出運転が必要になれば、救出運転手段
がかご荷重とカウンタウェイトとの重量アンバランスを
利用して、かごの自重によってかごを所定の救出階まで
ブレーキを断続させながら下降させ、もしくはカウンタ
ウェイトの荷重によってかごを所定の救出階までブレー
キを断続させながら上昇させる救出運転を行なうように
しているので、電力変換装置の半導体変換素子に短絡故
障が発生しエレベータが永久故障モードになった場合で
も、電力変換装置とは別系統の手段によってエレベータ
の救出運転ができ、直流短絡故障発生時にも乗客の閉じ
込めを防止することができる。
【0041】また請求項2の発明によれば、直流短絡検
出回路の動作時には救出運転指令手段が救出運転指令を
出力し、この救出運転指令を受けてブレーキ制御手段が
エレベータかごを駆動する電動機のブレーキを開放し、
エレベータかごとカウンタウェイトとのアンバランスに
よってエレベータかごに上方あるいは下方のいずれかの
方向に走り出し、その速度信号が一定速度以上になった
ことを速度検出手段が検出したときにはブレーキ制御手
段がブレーキを再閉成し、以下、同様にブレーキを開放
し、一定速度以上になれば再閉成する操作を繰り返すこ
とによってエレベータかごを断続的に走行させ、最寄り
の救出階に到着したことを救出階検出手段が検出すれば
ブレーキ制御手段にブレーキ閉成指令を与えて完全に停
止し、ドアを開いて乗客を降ろすようにしているので、
電力変換装置の半導体素子に短絡故障が発生しエレベー
タが永久故障モードになった場合でも、電力変換装置と
は別系統の手段によってエレベータの救出運転ができ、
直流短絡故障発生時にも乗客の閉じ込めを防止すること
ができる。
【0042】また請求項3の発明によれば、上記のブレ
ーキ制御手段がブレーキ開放をした時点より一定時間経
過しても速度検出手段が一定速度以上のかご速度を検出
しないときには限時継電器を動作させ、外部駆動回路に
よってエレベータに対する外部電源とエレベータ駆動用
の電動機との間に直接挿入されている接触器を投入して
電動機に外部電源から直接電力を与えて駆動し、所定の
救出階までエレベータの救出運転するようにしているの
で、カウンタウェイトとエレベータかごとの重量バラン
スがとれていてかごの自重では救出運転ができないよう
な場合にも確実に救出階までエレベータを救出運転して
乗客を救出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜3の発明の一実施例の主回路および
直流短絡故障検出回路の構成を示す回路図。
【図2】上記実施例の救出指令回路、救出運転回路およ
びコンタクタ投入回路の構成を示す回路図。
【図3】上記実施例におけるエレベータかごのアンバラ
ンスロード状態での救出運転動作を示すタイミングチャ
ート。
【図4】上記実施例におけるエレベータかごのバランス
ロード状態での救出運転動作を示すタイミングチャー
ト。
【図5】従来例の回路図。
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 コンバータ装置 3 平滑コンデンサ 4 インバータ装置 5 誘導電動機 7 電流検出器 8 直流短絡検出回路 10 主接触器用接点 11 主接触器用接点 12 外部回路用接触器接点 13 直流短絡保護誤動作チェック回路 14 直流短絡検出継電器(A) 15 変換素子破損検出継電器(B) 16 バランスロード検出タイマ(C1) 17 救出指令タイマ(C2) 18 救出指令継電器(D) 19 エレベータ制御装置 20 速度検出回路 21 速度検出継電器(I) 22 ブレーキ状態検出回路 23 ブレーキアンサーバック継電器(J) 24 ブレーキ開放用コンタクタ(E) 25 ブレーキフォーシング用コンタクタ(F) 26 ブレーキコイル 27 ブレーキ電流制限抵抗 28a オンオフディレイ用抵抗 28b オンオフディレイ用コンデンサ 29 ドアゾーン検出回路 30 ドアゾーン継電器(K) 31 ブレーキ指令判別回路 32 ブレーキ開放指令継電器(L) 33 インバータ制御用接触器(G) 34 インバータ制御用接触器(N) 35 外部回路用接触器(H) 36 運転モード判別回路 37 通常運転指令継電器(M)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータの巻き上げ用電動機に対する
    電力変換装置に半導体変換素子を有し、前記半導体変換
    素子の破損によって直流回路が短絡するときに前記電力
    変換装置を電源から遮断する直流短絡検出回路を備えた
    エレベータ制御装置において、 前記直流短絡検出回路の動作時に、かご荷重とカウンタ
    ウェイトとの重量アンバランスを利用して、かごの自重
    によってかごを所定の救出階までブレーキを断続させな
    がら下降させ、もしくはカウンタウェイトの荷重によっ
    てかごを所定の救出階までブレーキを断続させながら上
    昇させる救出運転を行なう救出運転手段を備えて成るエ
    レベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエレベータ制御装置に
    おいて、前記救出運転手段が、前記直流短絡検出回路の
    動作時に救出運転指令を出力する救出運転指令手段と、
    エレベータかごの速度を検出する速度検出手段と、前記
    救出運転指令手段から救出運転指令信号が出力されたと
    きに、前記巻き上げ用電動機のブレーキを開放し、前記
    速度検出手段からの速度信号が一定速度以上になったと
    きに前記ブレーキを再閉成するブレーキ制御手段と、前
    記エレベータかごに所定の救出階に到着したことを検出
    して前記ブレーキ制御手段にブレーキ閉成指令を与える
    救出階検出手段とを備えて成るエレベータ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のエレベータ制御装置に
    おいて、前記ブレーキ制御手段がブレーキ開放をした時
    点より一定時間経過しても前記速度検出手段が一定速度
    以上のかご速度を検出しないときに動作する限時継電器
    と、前記エレベータに対する外部電源と前記巻き上げ用
    電動機との間に直接接続された接触器と、前記限時継電
    器が動作したときに前記接触器を投入して前記巻き上げ
    用電動機に外部電源から直接電力を与えて駆動し、所定
    の救出階まで救出運転する外部駆動回路を備えて成るエ
    レベータ制御装置。
JP5017319A 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置 Pending JPH06227771A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5017319A JPH06227771A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5017319A JPH06227771A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06227771A true JPH06227771A (ja) 1994-08-16

Family

ID=11940711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5017319A Pending JPH06227771A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06227771A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005117777A (ja) * 2003-10-07 2005-04-28 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの電力変換装置
JP2006160441A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置
WO2009013821A1 (ja) * 2007-07-25 2009-01-29 Mitsubishi Electric Corporation エレベータ装置
JP2017114599A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 株式会社日立ビルシステム エレベーター装置および閉じ込め救出運転方法
CN107500065A (zh) * 2017-10-17 2017-12-22 四川泰升液压电梯制造有限公司 一种液压电梯停电自动解困装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005117777A (ja) * 2003-10-07 2005-04-28 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータの電力変換装置
JP2006160441A (ja) * 2004-12-07 2006-06-22 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置
WO2009013821A1 (ja) * 2007-07-25 2009-01-29 Mitsubishi Electric Corporation エレベータ装置
KR101039195B1 (ko) * 2007-07-25 2011-06-03 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 엘리베이터 장치
JP4975103B2 (ja) * 2007-07-25 2012-07-11 三菱電機株式会社 エレベータ装置
US8316996B2 (en) 2007-07-25 2012-11-27 Mitsubishi Electric Corporation Elevator apparatus having rescue operation controller
JP2017114599A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 株式会社日立ビルシステム エレベーター装置および閉じ込め救出運転方法
CN107500065A (zh) * 2017-10-17 2017-12-22 四川泰升液压电梯制造有限公司 一种液压电梯停电自动解困装置
CN107500065B (zh) * 2017-10-17 2024-01-19 四川迪斯卡电梯制造有限公司 一种液压电梯停电自动解困装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4857285B2 (ja) エレベータの救出運転を行う方法
CN108946369B (zh) 主电源关闭后在电梯中执行手动驱动的方法
KR100874571B1 (ko) 전기 엘리베이터 구조 시스템
JP4879911B2 (ja) エレベータ救出システムを備えるエレベータ
JP5114972B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2009035408A (ja) エレベータ
KR920010419B1 (ko) 엘리베이터의 구출운전장치
JPH06227771A (ja) エレベータ制御装置
KR100975758B1 (ko) 엘리베이터 구조운전 회로
CN102471020B (zh) 电梯的控制装置
JP4265938B2 (ja) エレベータの非常用運転装置
KR20100004695A (ko) 승강기 카 승객 구출운전 시스템 및 방법
JPH11322217A (ja) エレベータ駆動装置
EP3915920B1 (en) A rescue apparatus and an elevator
JPH1017233A (ja) エレベーターの非常時運転装置及び運転方法
JP2006160441A (ja) エレベータの制御装置
KR100903661B1 (ko) 엘리베이터 구조 작업을 수행하는 방법
JP2688814B2 (ja) エレベーターの非常時運転装置
KR100809373B1 (ko) 엘리베이터 자동 구조운전 회로
RU2328438C2 (ru) Подъемник и способ спасательной операции в подъемно-транспортном оборудовании (варианты)
JPS5851870B2 (ja) エレベ−タウンテンセイギヨソウチ
JPH0323180A (ja) 交流エレベータの運転装置
KR100904148B1 (ko) 전기 엘리베이터 구조 시스템
KR100892747B1 (ko) 엘리베이터 구조 시스템을 포함한 엘리베이터
KR200429753Y1 (ko) 엘리베이터 자동 구조운전 회로