JPH06227764A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

Info

Publication number
JPH06227764A
JPH06227764A JP5017318A JP1731893A JPH06227764A JP H06227764 A JPH06227764 A JP H06227764A JP 5017318 A JP5017318 A JP 5017318A JP 1731893 A JP1731893 A JP 1731893A JP H06227764 A JPH06227764 A JP H06227764A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulsation
current
gain
zero point
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5017318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3139864B2 (ja
Inventor
Masahiro Sueishi
正博 末石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP05017318A priority Critical patent/JP3139864B2/ja
Publication of JPH06227764A publication Critical patent/JPH06227764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3139864B2 publication Critical patent/JP3139864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Elevator Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エレベータのモータ軸回転トルク脈動の自動
調整を行ない、乗り心地を改善する。 【構成】 この発明のエレベータ制御装置は、速度制御
部7からの速度制御指令値に含まれるモータ軸回転トル
ク脈動成分を脈動分析部14において抽出し、その周波
数と量からゼロ点またはゲインのどちらを調整すればよ
いかを判定し、この脈動分析部が分析した結果に基づい
て、脈動調整部15が電流制御部10のゼロ点またはゲ
イン定数を脈動成分を小さくする方向に変化させる指令
を当該電流制御部10に与える。こうして、電気的要因
で発生するモータ軸回転脈動を小さくするゼロ点または
ゲイン調整を自動的に行ない、エレベータの乗り心地を
快適なものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータ速度をフ
ィードバック制御するエレベータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータ装置によってモータ電
流を制御し、エレベータ速度を制御するエレベータ制御
装置は図4に示すような構成を備えていた。すなわち、
エレベータのかご1はワイヤーロープ2を介してカウン
タウェイト3に連結されており、モータ4は回転力をメ
インシーブ5に伝え、ロープ2との間の摩擦力を利用し
てエレベータのかご1を昇降させる。モータ4への回転
力はインバータ装置(INV)6から供給する。
【0003】一方、速度制御部7は、速度基準発生部8
にて作られる速度基準電圧とモータ回転数検出器9から
得られる速度フィードバックとの偏差を増幅して得られ
た速度制御指令値7aを電流制御部10に出力する。電
流制御部10では、これを受けて速度制御指令値7aに
応じた必要なトルクをモータ4に与えるための周波数と
大きさをもった電流指令値を発生させ、この指令値と実
際にモータ4に流れた電流波形のフィードバック信号1
2aとの偏差を増幅した電流制御指令値10aをインバ
ータ装置6に出力する。そしてインバータ装置6は、こ
の電流制御指令値10aにより速度基準電圧に追従する
回転数、つまり所定のエレベータ速度となるのに必要な
周波数と大きさの電流に変換してモータ4に供給し、こ
うしてモータを所定の回転速度となるように制御し、エ
レベータかご1を一定の速度で昇降させるのである。
【0004】このような従来のエレベータ制御装置にお
けるエレベータの速度波形が図6に示してある。つま
り、速度基準波形W1に追従して走行するエレベータの
速度フィードバック波形W2と、この2つの波形の偏差
を増幅した波形、つまり速度指令波形W3によって速度
制御を実行しているのである。そしてこのような速度制
御においては、図7に示すように速度基準波形W1には
脈動成分が含まれないが、モータ4の軸回転トルクに脈
動があるとモータ回転数を検出する信号である速度フィ
ードバック波形W2に脈動成分が含まれてしまい、速度
基準波形W1と速度フィードバック波形W2との偏差を
増幅した速度制御指令波形W3にもモータ軸回転トルク
脈動成分が増幅されて現われ、これに基づいて速度制御
を行なうことによってさらにモータ回転トルク脈動成分
が増加し、エレベータの乗り心地に悪影響を与えてしま
うことになる問題点があった。
【0005】このような問題点を生じるモータ軸回転ト
ルク脈動の発生要因には機械的なものと電気的なものと
が存在する。機械的要因にはモータ回転軸1回転の重量
アンバランスがあり、この場合にはモータ4の1回転の
周波数で脈動成分が現われることになる。そして電気的
要因にはモータ4に印加される電流のアンバランスがあ
る。
【0006】図5は三相モータを使用しているエレベー
タ電流制御装置の詳しい構成を示している。このような
装置においては、三相モータ4に印加される三相電流の
アンバランスが電気的な脈動の要因であるが、以下、そ
の発生機構について説明する。電流制御部10の電流指
令変換部41は速度制御指令7aを電流制御指令41a
に変換する。この電流指令41aと、実際にモータ4に
流れた電流を電流検出器11で検出し、増幅部12で増
幅して得られた電流フィードバック信号12aとの偏差
を偏差増幅器42で増幅したものが電流制御指令値10
aであり、この電流制御指令値10aがインバータ装置
6においてモータ電流に変換され、三相モータ4に与え
られるようになっている。
【0007】このような回路構成において、電流信号を
検出する電流検出器11および検出された電流信号を増
幅する電流フィードバック増幅部12のゼロ点およびゲ
インのずれがあると電流フィードバック信号12aがア
ンバランスとなり、電流制御指令値10aにアンバラン
スが生じ、結果的にモータ4に印加されるモータ電流が
アンバランスになり、モータ4の回転軸トルクに脈動が
発生し、エレベータの乗り心地に悪影響を与えることに
なるのである。
【0008】ところで、このような原因で発生する脈動
成分の周波数はモータに印加される電流の周波数に比例
するが、ゲインのアンバランスで発生するものとゼロ点
のアンバランスで発生するものとで異なってくる。図8
(a),(b)はその違いを説明する波形図である。す
なわち、同図(a)はゲインのアンバランスで発生する
脈動成分を示し、同図(b)はゼロ点のアンバランスで
発生する脈動成分を示しているが、いずれも実線A,B
がバランスの取れている状態を示しており、点線A′,
B′がバランスがとれていない状態を示している。そし
てゼロ点の場合、同図(a)に示すように電流1周期に
2回の山が存在するために電流の2倍周期の回転トルク
脈動が発生し、ゲインの場合、同図(b)に示すように
電流1周期に1回の山のために電流と同じ周期の脈動が
発生する。
【0009】本来、工場出荷時に電流の各相のバランス
は調整済みであり、このような現象は発生しないはずで
あるが、現地調整時に、電流検出器11または電流フィ
ードバック増幅部12に、あるいはその両方に不具合が
あって交換したような場合に発生する可能性があり、そ
のような場合には各相の検出電流フィードバック信号の
ゼロ点およびゲインを確認し、電流各相のバランス調整
を実施する必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ制御装置では、次のような問題点があ
った。現地において電気的要因によると思われるモータ
軸回転トルク脈動によってエレベータの乗り心地に悪影
響が発生した場合、エレベータかご内の床振動を振動計
によって測定し、各相の電流フィードバック増幅部のゼ
ロ点およびゲインを調整することになるが、従来は、振
動計および振動波形を記録する測定器を使用し、振動の
大きさと周波数の変化を分析しながら振動の大きさが最
小となるように各相の電流フィードバック増幅部のゼロ
点およびゲインを調整するようにしており、この調整に
は、特殊な測定器の準備と多くの時間と振動波形を分析
する技術が必要であり、調整者に高い技術的レベルが要
求され、だれでも簡単に実行できるものではなかった。
【0011】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、現地における最適な電流バランスを
得るための調整を自動的に実施することができ、電気的
要因によるモータトルク脈動のない良好な乗り心地をだ
れでも簡単に、かつ速やかに実現することができるエレ
ベータ制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、速度
基準と速度フィードバックとの偏差を増幅し、速度制御
指令値として出力する速度制御部と、速度制御部からの
速度制御指令値を受けて、必要なモータトルクを生むよ
うな電流指令値を発生させ、実際にモータに流れた電流
のフィードバック値との偏差を増幅し、電流制御指令値
として出力する電流制御部と、電流制御部からの電流制
御指令値に基づいてモータに対して必要な電流を生成し
てモータに与えるインバータ装置を備えて成るエレベー
タ制御装置において、速度制御部からの速度制御指令値
に含まれるモータ軸回転トルク脈動成分を抽出し、その
周波数と量からゼロ点またはゲインのどちらを調整すれ
ばよいかを判定する脈動分析部と、脈動分析部が分析し
た結果に基づき、電流制御部のゼロ点またはゲイン定数
を脈動成分を小さくする方向に変化させる指令を当該電
流制御部に与える脈動調整部とを備えたものである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1に記載のエレ
ベータ制御装置において、脈動分析部が速度制御部から
の速度制御指令値に含まれるモータ軸回転トルク脈動成
分を抽出し、当該脈動成分の周波数がモータ電流周波数
とほぼ一致する場合にゼロ点調整すべきと判定し、脈動
成分の周波数がモータ電流周波数のほぼ2倍となる場合
にゲイン調整すべきと判定する機能を備えたことを特徴
とするものである。
【0014】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載のエレベータ制御装置において、脈動分析部がゼロ点
調整すべきと判定した場合、脈動調整部が電流制御部の
ゼロ点を一定量ずつプラス側またはマイナス側にシフト
させながら脈動成分の増減を監視し、当該脈動成分が規
定値内に収まるようになるまでゼロ点のシフト操作を繰
り返す機能を備えたことを特徴とするものである。
【0015】請求項4の発明は、請求項1または2に記
載のエレベータ制御装置において、脈動分析部がゲイン
調整すべきと判定した場合、脈動調整部が電流制御部の
ゲインを一定量ずつ増加または減少させながら脈動成分
の増減を監視し、当該脈動成分が規定値内に収まるよう
になるまでゲインの増減操作を繰り返す機能を備えたこ
とを特徴とするものである。
【0016】
【作用】請求項1の発明のエレベータ制御装置では、速
度制御部からの速度制御指令値に含まれるモータ軸回転
トルク脈動成分を脈動分析部において抽出し、その周波
数と量からゼロ点またはゲインのどちらを調整すればよ
いかを判定し、この脈動分析部が分析した結果に基づい
て、脈動調整部が電流制御部のゼロ点またはゲイン定数
を脈動成分を小さくする方向に変化させる指令を当該電
流制御部に与える。
【0017】こうして、電気的要因で発生するモータ軸
回転脈動を小さくするゼロ点またはゲイン調整を自動的
に行ない、エレベータの乗り心地を快適なものとする。
【0018】請求項2の発明のエレベータ制御装置で
は、脈動分析部が速度制御部からの速度制御指令値に含
まれるモータ軸回転トルク脈動成分を抽出し、当該脈動
成分の周波数がモータ電流周波数とほぼ一致する場合に
ゼロ点調整すべきと判定し、脈動成分の周波数がモータ
電流周波数のほぼ2倍となる場合にゲイン調整すべきと
判定し、この判定結果に基づいて脈動調整部が電流制御
部のゼロ点またはゲイン定数を脈動成分を小さくする方
向に変化させる指令を当該電流制御部に与え、電気的要
因で発生するモータ軸回転脈動を小さくするゼロ点また
はゲイン調整を自動的に行ない、エレベータの乗り心地
を快適なものとする。
【0019】請求項3の発明のエレベータ制御装置で
は、脈動分析部がゼロ点調整すべきと判定した場合、脈
動調整部が電流制御部のゼロ点を一定量ずつプラス側ま
たはマイナス側にシフトさせながら脈動成分の増減を監
視し、当該脈動成分が規定値内に収まるようになるまで
ゼロ点のシフト操作を繰り返し、電流制御部のゼロ点調
整を自動的に行なうことによってエレベータの乗り心地
を快適なものとする。
【0020】請求項4の発明のエレベータ制御装置で
は、脈動分析部がゲイン調整すべきと判定した場合、脈
動調整部が電流制御部のゲインを一定量ずつ増加または
減少させながら脈動成分の増減を監視し、当該脈動成分
が規定値内に収まるようになるまでゲインの増減操作を
繰り返し、電流制御部のゲイン調整を自動的に行なうこ
とによってエレベータの乗り心地を快適なものとする。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。
【0022】図1はこの発明の一実施例の回路構成を示
しており、従来例と同じように、エレベータのかご1は
ワイヤーロープ2を介してカウンタウェイト3に連結さ
れており、モータ4は回転力をメインシーブ5に伝え、
ロープ2との間の摩擦力を利用してエレベータのかご1
を昇降させる。モータ4への回転力はインバータ装置
(INV)6から供給する。一方、速度制御部7は、速
度基準発生部8にて作られる速度基準電圧8aとモータ
回転数検出器9から得られる速度フィードバック9aと
の偏差を増幅して得られた速度制御指令値7aを電流制
御部10に出力する。電流制御部10では、これを受け
て速度制御指令値7aに応じた必要なトルクをモータ4
に与えるための周波数と大きさをもった電流指令値を発
生させ、この指令値と実際にモータ4に流れた電流波形
のフィードバック信号12aとの偏差を増幅した電流制
御指令値10aをインバータ装置6に出力する。そして
インバータ装置6は、この電流制御指令値10aにより
速度基準電圧に追従する回転数、つまりエレベータ速度
となるのに必要な周波数と大きさの電流に変換してモー
タ4に供給し、こうしてモータ4を所定の回転速度とな
るように制御し、エレベータかご1を一定の速度で昇降
させる構成となっている。
【0023】そしてこの実施例の特徴として、脈動調整
時に自動調整指令を入力する自動調整指令部13と、速
度制御部7からの速度制御指令値7aに含まれるモータ
軸回転トルク脈動成分を抽出し、その周波数と量からゼ
ロ点またはゲインのどちらを調整すればよいかを判定す
る脈動分析部14と、この脈動分析部14が分析した結
果に基づき、電流フィードバック増幅部12のゼロ点ま
たはゲイン定数を脈動成分を小さくする方向に変化させ
る指令15aを電流フィードバック増幅部12に与える
脈動調整部15を備えている。
【0024】次に、上記構成のエレベータ制御装置の動
作について説明する。
【0025】エレベータ設置時、あるいは機器交換、保
守時に調整員が脈動調整の必要があると判断すれば、外
部から自動調整指令部13に対して電流フィードバック
信号自動調整の指示を与える。なお、この脈動成分の調
整は、エレベータが定格速度で定速走行している状態で
行なう必要がある。なぜならば、エレベータの加減速中
は電流の周波数および大きさが変化しており、モータの
回転トルクも追従して変化するので、この状態では電流
周波数とモータ回転数の間に時間的ずれがあって正確に
脈動分析ができないからである。このために、エレベー
タが加速を終了して定速走行する状態となり、電流周波
数が一定となり、またモータ4の回転数も一定となった
時点で脈動成分の分析、調整を行なうのである。
【0026】そこで、自動調整指令部13から自動調整
指令が出力されると、速度基準発生部8は速度制御部7
に速度基準8aを与える。速度制御部7は速度基準8a
に対して三相モータ4の軸に取り付けられた回転数検出
器9からの出力9aをフィードバック量とした速度制御
動作を実行する。
【0027】自動調整指令部13からは脈動分析部14
にも同時に自動調整指令が入力され、速度制御指令値7
aを微分処理して直流成分を取り除き脈動成分のみを抽
出し、増幅演算して周波数および大きさの分析処理を行
なう。この脈動分析では、脈動の周波数がモータ4に供
給している電流周波数と一致しているか、2倍か、ある
いは両方の成分が混在しているかの分析、判定を行な
う。
【0028】そしてこの分析結果に基づいて、脈動調整
部15は電流フィードバック増幅部12に対して脈動成
分が小さくなる方向でゼロ点またはゲインの調整値の変
更指令15aを出力する。その後、減少させようとした
周波数の脈動成分の大きさを管理しながら、調整値変更
指令値15aを変化させ、脈動成分が最小となるまで繰
り返す。
【0029】以上の脈動成分の分析処理、ゼロ点または
ゲインの調整処理の手順は図2および図3のフローチャ
ートに示してある。すなわち、自動調整指令部13に調
整指令が入力されると、自動調整指令部13から速度基
準出力指令が速度基準発生部8に出力され(ステップS
1,S2)、定速走行状態になれば(ステップS3)、
脈動分析部14は速度制御指令値7aに対して脈動分析
処理を行ない、トルク指令脈動成分が存在し、それが基
準値以内に収まっているかどうか判断し(ステップS
4)、トルク指令脈動成分が基準値以内に収まっておら
なければ脈動周波数を調べて、それが電流周波数と一致
するかどうか判定する(ステップS5)。
【0030】ここで脈動周波数が電流周波数と一致して
いれば、自動ゼロ点調整を行なうために電流フィードバ
ック増幅部12のゼロ点をプラス側に一定量だけシフト
させて速度制御指令値7aの脈動成分が減少するかどう
か観察する(ステップS6,S7)。その減少が認めら
れれば、ゼロ点調整の方向が正しいと判断し、脈動成分
が規定値以内になるまで同じプラス側に一定量ずつ繰り
返しシフトさせる(ステップS8,S9)。
【0031】前述のステップS6のゼロ点のプラス側へ
のシフトで脈動成分が増加するならばゼロ点の調整方向
が間違っていると判断し、今度は電流フィードバック増
幅部12のゼロ点をマイナス側に一定量だけシフトさせ
て脈動成分が減少するかどうか観察し、減少すればゼロ
点調整の方向が正しいと判断し、脈動成分が規定値以内
になるまで同じマイナス側に一定量ずつ繰り返しシフト
させる(ステップS10〜S12)。
【0032】前述のステップS5の判断で「NO」とな
る場合には、脈動周波数が電流周波数の2倍であるかど
うか判断する(ステップS13)。そして脈動周波数が
電流周波数の2倍であれば電流フィードバック増幅部1
2のゲイン調整によって脈動成分を抑制することができ
ると判断し、電流フィードバック増幅部12のゲインを
まずプラス側に一定量だけシフトさせて脈動成分が減少
するかどうか観察する(ステップS14,S15)。そ
の減少が認められればゲイン調整の方向が正しいと判断
し、脈動成分が規定値以内になるまで同じプラス側に一
定量ずつ繰り返しシフトさせる(ステップS16,S1
7)。
【0033】前述のステップS15のゲインのプラス側
へのシフトで脈動成分が増加するならばゲインの調整方
向が間違っていると判断し、今度は電流フィードバック
増幅部12のゲインをマイナス側に一定量だけシフトさ
せて脈動成分が減少するかどうか観察し、減少すればゲ
イン調整の方向が正しいと判断し、脈動成分が規定値以
内になるまで同じマイナス側に一定量ずつ繰り返しシフ
トさせる(ステップS18〜S20)。
【0034】こうして、脈動成分が最小となるまで電流
フィードバック増幅部12のゼロ点またはゲイン、ある
いはそれらの両方を自動調整し、電気的要因で発生する
脈動を抑えてエレベータの乗り心地に与える悪影響を抑
制するのである。
【0035】なお、この発明は上記の実施例に限定され
ることはなく、特に自動調整指令部13、脈動分析部1
4および脈動調整部15の回路はエレベータ制御装置に
備えられたものとせず、通常のエレベータ制御装置と切
り離したユニットとし、必要に応じて調整の必要なエレ
ベータに対して適宜接続して使用するようにすることも
できる。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
速度制御部からの速度制御指令値に含まれるモータ軸回
転トルク脈動成分を脈動分析部において抽出し、その周
波数と量からゼロ点またはゲインのどちらを調整すれば
よいかを判定し、この脈動分析部が分析した結果に基づ
いて、脈動調整部が電流制御部のゼロ点またはゲイン定
数を脈動成分を小さくする方向に変化させる指令を当該
電流制御部に与えるようにしているので、電気的要因で
発生するモータ軸回転脈動を小さくするゼロ点またはゲ
イン調整を自動的に行ない、エレベータの乗り心地を快
適なものとすることができ、しかもこの脈動成分の抑制
のためのゼロ点またはゲイン調整をそれほど技術的に経
験のない技術者であっても容易に、かつ速やかに実行す
ることができるようになる。
【0037】請求項2の発明によれば、脈動分析部が速
度制御部からの速度制御指令値に含まれるモータ軸回転
トルク脈動成分を抽出し、当該脈動成分の周波数がモー
タ電流周波数とほぼ一致する場合にゼロ点調整すべきと
判定し、脈動成分の周波数がモータ電流周波数のほぼ2
倍となる場合にゲイン調整すべきと判定し、この判定結
果に基づいて脈動調整部が電流制御部のゼロ点またはゲ
イン定数を脈動成分を小さくする方向に変化させる指令
を当該電流制御部に与え、電気的要因で発生するモータ
軸回転脈動を小さくするためのゼロ点またはゲイン調整
を自動的に行なうようにしているので、電流制御部のゼ
ロ点調整またはゲイン調整を行なうことによって脈動成
分の抑制を自動的に、かつ的確に行なうことができ、エ
レベータの乗り心地を快適なものとするための調整が容
易に行なえるようになる。
【0038】請求項3の発明によれば、脈動分析部がゼ
ロ点調整すべきと判定した場合、脈動調整部が電流制御
部のゼロ点を一定量ずつプラス側またはマイナス側にシ
フトさせながら脈動成分の増減を監視し、当該脈動成分
が規定値内に収まるようになるまでゼロ点のシフト操作
を自動的に繰り返すようにしているので、モータの脈動
成分の抑制を電流制御部のゼロ点調整によって自動的に
行なうことができ、エレベータの乗り心地を快適なもの
とするための調整が容易に行なえるようになる。
【0039】請求項4の発明によれば、脈動分析部がゲ
イン調整すべきと判定した場合、脈動調整部が電流制御
部のゲインを一定量ずつ増加または減少させながら脈動
成分の増減を監視し、当該脈動成分が規定値内に収まる
ようになるまでゲインの増減操作を自動的に繰り返すよ
うにしているので、脈動成分の抑制を電流制御部のゲイ
ン調整によって自動的に行なうことができ、エレベータ
の乗り心地を快適なものとするための調整が容易に行な
えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の回路ブロック図。
【図2】上記実施例のモータ軸回転トルク脈動の抑制の
ためのゼロ点またはゲインの自動調整動作を示すフロー
チャート。
【図3】上記実施例のモータ軸回転トルク脈動の抑制の
ためのゼロ点またはゲインの自動調整動作を示すフロー
チャート。
【図4】従来例の回路ブロック図。
【図5】一般的なモータ電流調整部の回路構成を示すブ
ロック図。
【図6】エレベータの速度フィードバック制御動作を示
す波形図。
【図7】モータ軸回転トルク脈動の発生原理を示す波形
図。
【図8】モータ軸回転トルク脈動の重畳されたモータ電
流の波形図。
【符号の説明】
1 かご 4 モータ 6 インバータ装置 7 速度制御部 8 速度基準発生部 9 回転数検出器 10 電流制御部 11 電流検出器 12 電流フィードバック増幅部 13 自動調整指令部 14 脈動分析部 15 脈動調整部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 速度基準と速度フィードバックとの偏差
    を増幅し、速度制御指令値として出力する速度制御部
    と、前記速度制御部からの速度制御指令値を受けて、必
    要なモータトルクを生むような電流指令値を発生させ、
    実際にモータに流れた電流のフィードバック値との偏差
    を増幅し、電流制御指令値として出力する電流制御部
    と、前記電流制御部からの電流制御指令値に基づいてモ
    ータに対して必要な電流を生成してモータに与えるイン
    バータ装置を備えて成るエレベータ制御装置において、 前記速度制御部からの速度制御指令値に含まれるモータ
    軸回転トルク脈動成分を抽出し、その周波数と量からゼ
    ロ点またはゲインのどちらを調整すればよいかを判定す
    る脈動分析部と、 前記脈動分析部が分析した結果に基づき、前記電流制御
    部のゼロ点またはゲイン定数を脈動成分を小さくする方
    向に変化させる指令を当該電流制御部に与える脈動調整
    部とを備えて成るエレベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエレベータ制御装置に
    おいて、前記脈動分析部が前記速度制御部からの速度制
    御指令値に含まれるモータ軸回転トルク脈動成分を抽出
    し、当該脈動成分の周波数がモータ電流周波数とほぼ一
    致する場合にゼロ点調整すべきと判定し、前記脈動成分
    の周波数がモータ電流周波数のほぼ2倍となる場合にゲ
    イン調整すべきと判定する機能を備えて成ることを特徴
    とするエレベータ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のエレベータ制
    御装置において、前記脈動分析部がゼロ点調整すべきと
    判定した場合、前記脈動調整部が前記電流制御部のゼロ
    点を一定量ずつプラス側またはマイナス側にシフトさせ
    ながら脈動成分の増減を監視し、当該脈動成分が規定値
    内に収まるようになるまで前記ゼロ点のシフト操作を繰
    り返す機能を備えて成ることを特徴とするエレベータ制
    御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のエレベータ制
    御装置において、前記脈動分析部がゲイン調整すべきと
    判定した場合、前記脈動調整部が前記電流制御部のゲイ
    ンを一定量ずつ増加または減少させながら脈動成分の増
    減を監視し、当該脈動成分が規定値内に収まるようにな
    るまで前記ゲインの増減操作を繰り返す機能を備えて成
    ることを特徴とするエレベータ制御装置。
JP05017318A 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置の調整方法 Expired - Fee Related JP3139864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05017318A JP3139864B2 (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置の調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05017318A JP3139864B2 (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置の調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06227764A true JPH06227764A (ja) 1994-08-16
JP3139864B2 JP3139864B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=11940679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05017318A Expired - Fee Related JP3139864B2 (ja) 1993-02-04 1993-02-04 エレベータ制御装置の調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3139864B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017081687A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 株式会社日立製作所 エレベータ装置及びその運行制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017081687A (ja) * 2015-10-27 2017-05-18 株式会社日立製作所 エレベータ装置及びその運行制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3139864B2 (ja) 2001-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5945644A (en) Apparatus and method for controlling emergency operation in elevator system
JP2000219445A (ja) エレベ―タシステムのレベリング制御装置
JPS5820872B2 (ja) エレベ−タ装置
JPH09188480A (ja) エレベータの振動補償用速度制御装置
JPH06227764A (ja) エレベータ制御装置
JPH0812206A (ja) エレベーターの制御装置
JP6700380B2 (ja) 負荷側に測定手段を追加することなしに負荷振動を減衰させる方法および装置
JPH0813194B2 (ja) エレベ−タの制御装置
JPS6356187A (ja) 誘導電動機の速度制御装置
JP2013512655A (ja) 巻上げ駆動装置のモータ制御システム
JP2006199444A (ja) エレベータの制御装置
JPH0769557A (ja) エレベータの速度制御装置
JP3340346B2 (ja) エレベータ制御装置
JP3961096B2 (ja) エレベーターの制御装置
JP2001139266A (ja) ロープ式エレベータの制御装置
JP5272546B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2898936B2 (ja) エレベーターの着床レベル調整装置
JP4216671B2 (ja) エレベータ用秤装置の較正装置、及びエレベータ用秤装置の較正方法
JPH09272663A (ja) エレベータの駆動制御装置
CN114057048B (zh) 决定电梯速度控制系数的方法
JP2000224896A (ja) 直流送電制御装置
JP2959027B2 (ja) 駆動―吸収システムの非干渉制御方式
JPH04308176A (ja) エレベータの不平衡荷重補正値調整装置
JPH0351275A (ja) エレベータの制御装置
KR100259504B1 (ko) 엘리베이터의 속도 제어장치

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071215

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081215

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091215

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101215

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees